JP2912846B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2912846B2
JP2912846B2 JP7088125A JP8812595A JP2912846B2 JP 2912846 B2 JP2912846 B2 JP 2912846B2 JP 7088125 A JP7088125 A JP 7088125A JP 8812595 A JP8812595 A JP 8812595A JP 2912846 B2 JP2912846 B2 JP 2912846B2
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詠子 牧
典子 藤田
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Matsushita Refrigeration Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内の空気調和を行い
快適環境を得るための空気調和装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、空気調和装置の制御において、室
温を制御するだけでなく、居住者の快適度をもとに室温
を制御するという方法がとられているなど、室内の快適
性に対するニーズが高まっている。
【0003】従来、この種の空気調和装置としては特開
平4−84055号公報等に示されているものがある。
【0004】以下、図面を参照しながら上記従来の空気
調和装置を説明する。図11は、従来の空気調和装置の
全体構成図である。図11において、1は能力可変な熱
源機、2は熱源機1により温調された空気を送風する送
風機、3は送風機2により送られた空気を吹き出す吹き
出し口、4は吹き出し口3が設けられた部屋の室内温度
を検出する室内温度検出手段、5は室内の快適度を推測
し、その快適度をもとに室内目標温度を演算して室内目
標温度と室内温度検出手段4により検出した室内温度と
の差に応じて熱源機1を制御して吹き出し口3における
吹き出し空気温度を制御する室内温度制御手段である。
【0005】以上のように構成された空気調和装置につ
いて、以下その動作を説明する。まず、室内温度検出手
段4により室内温度を検出する。次に、室内温度制御手
段5により室内の快適度を推測し、その快適度をもとに
した室内目標温度を演算して、さらに室内目標温度と室
内温度検出手段4により検出した室内温度との差に応じ
て熱源機1を制御して吹き出し口3における吹き出し空
気温度を制御する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、室内の環境条件からより快適な環境とな
るように空気調和装置を制御するため、快適な環境を得
ることができるが、反面消費エネルギーが増大する恐れ
があった。
【0007】本発明は従来の課題を解決するもので、快
適な環境を保持しながら省エネルギー運転を行う空気調
和装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の空気調和装置は、能力可変な熱源機と、前記熱
源機により温調された空気を送風する送風機と、前記送
風機により送られた空気を吹き出す吹き出し口と、室内
温度検出手段と、室内の輻射温度を検出する輻射温度検
出手段と、少なくとも前記輻射温度検出手段により検出
した輻射温度により室内の快適度が所定の値となる室内
目標温度を演算し、前記室内目標温度と前記室内温度検
出手段により検出した室内温度との差に応じて前記熱源
機を制御して前記吹き出し口における吹き出し空気温度
を制御する室内温度制御手段と、冷房時に前記室内温度
検出手段により検出した室内温度よりも前記輻射温度検
出手段により検出した輻射温度が高いとき、室内の壁面
温度を検知して最も壁面温度の高い位置を検出し、暖房
時に前記室内温度検出手段により検出した室内温度より
も前記輻射温度検出手段により検出した輻射温度が低い
とき、室内の壁面温度を検知して最も壁面温度の低い位
置を検出する輻射位置検出手段と、前記吹き出し口を制
御して吹き出し空気の吹き出し方向を前記輻射位置検出
手段により検出した位置に向ける吹き出し方向制御手段
とから構成されている。
【0009】また、別の本発明の空気調和装置は、上記
構成に加えて、冷房時、前記室内温度検出手段により検
出した室内温度よりも前記輻射温度検出手段により検出
した輻射温度が高いとき前記送風機の風量設定値を増加
して冷房能力を増加させ、また暖房時、前記室内温度検
出手段により検出した室内温度よりも前記輻射温度検出
手段により検出した輻射温度が低いとき前記送風機の風
量設定値を増加して暖房能力を増加させる吹き出し風量
制御手段を備えた構成となっている。
【0010】また、さらに別の本発明の空気調和装置
は、前記吹き出し風量制御手段の代わりに、冷房時、前
記室内温度検出手段により検出した室内温度よりも前記
輻射温度検出手段により検出した輻射温度が高いとき前
記熱源機の冷房能力を増加させて吹き出し空気温度を低
下させ、また暖房時、前記室内温度検出手段により検出
した室内温度よりも前記輻射温度検出手段により検出し
た輻射温度が低いとき前記熱源機の暖房能力を増加させ
て吹き出し空気温度を上昇させる吹き出し温度制御手段
を加えた構成となっている。
【0011】
【作用】本発明の空気調和装置は、冷房時には輻射温度
が室内温度より高いとき室内の壁面温度を検出して最も
壁面温度が高い位置に吹き出し空気の吹き出し気流を向
けて壁面温度を低下させることにより輻射温度を低下さ
せることができ、ここで、輻射温度の低下により、室内
温度制御手段により演算される室内目標温度が上昇する
こととなり、居住者の快適感を損なわずに省エネルギー
運転を行うことができる。さらに、最も壁面温度の高い
位置に吹き出し気流を向けるので、素早く輻射温度を低
下させることができ、快適性向上及び省エネルギーを図
ることができる。また、暖房時には輻射温度が室内温度
より低いとき室内の壁面温度を検出して最も壁面温度が
低い位置に吹き出し空気の吹き出し気流を向けて壁面温
度を上昇させることにより輻射温度を上昇させることが
でき、ここで、輻射温度の上昇により、室内温度制御手
段により演算される室内目標温度が低下することとな
り、居住者の快適感を損なわずに省エネルギー運転を行
うことができる。さらに、最も壁面温度の低い位置に吹
き出し気流を向けるので、素早く輻射温度を上昇させる
ことができ、快適性向上及び省エネルギーを図ることが
できる。
【0012】また、別の本発明の空気調和装置は、冷
時には輻射温度が室内温度より高いとき室内の壁面温度
を検出して最も壁面温度が高い位置に吹き出し空気の吹
き出し気流を向けるとともに、吹き出し風量を増加して
冷房能力を増加させるので、吹き出し風量を増加させな
いものに比べて、より素早く輻射温度を低下させること
ができ、さらなる快適性向上及び省エネルギーを図るこ
とができる。また、暖房時には輻射温度が室内温度より
低いとき室内の壁面温度を検出して最も壁面温度が低い
位置に吹き出し空気の吹き出し気流を向けるとともに、
吹き出し風量を増加して暖房能力を増加させるので、吹
き出し風量を増加させないものに比べて、より素早く輻
射温度を上昇させることができ、さらなる快適性向上及
び省エネルギーを図ることができる。
【0013】また、さらに別の本発明の空気調和装置
は、冷房時には輻射温度が室内温度より高いとき室内の
壁面温度を検出して最も壁面温度が高い位置に吹き出し
空気の吹き出し気流を向けるとともに、吹き出し温度を
低下させて冷房能力を増加させるので、吹き出し温度を
低下させないものに比べて、より素早く輻射温度を低下
させることができ、さらなる快適性向上及び省エネルギ
ーを図ることができる。また、暖房時には輻射温度が室
内温度より低いとき室内の壁面温度を検出して最も壁面
温度が低い位置に吹き出し空気の吹き出し気流を向ける
とともに、吹き出し温度を上昇させて暖房能力を増加
せるので、吹き出し温度を上昇させないものに比べて、
より素早く輻射温度を上昇させることができ、さらなる
快適性向上及び省エネルギーを図ることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明による空気調和装置の第1の実
施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従
来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明
を省略する。
【0015】図1は、本発明の第1の実施例による空気
調和装置の全体構成図である。図2は、同実施例におけ
る室内温度制御ブロック図である。図3は、同実施例に
おける輻射制御ブロック図である。図4は、同実施例に
おける室内気流速度および室内温度の制御方法を示すフ
ローチャートである。
【0016】図1において、6は室内の輻射温度を検出
する輻射温度検出手段、7は冷房時に室内温度検出手段
4により検出した室内温度よりも輻射温度検出手段6に
より検出した輻射温度が高いとき、室内の壁面温度を検
知して最も壁面温度の高い位置を検出し、暖房時に室内
温度検出手段4により検出した室内温度よりも輻射温度
検出手段6により検出した輻射温度が低いとき、室内の
壁面温度を検知して最も壁面温度の低い位置を検出する
輻射位置検出手段、8は、吹き出し口3を制御して吹き
出し空気の吹き出し方向を輻射位置検出手段7により検
出した輻射位置に向ける吹き出し方向制御手段である。
【0017】室内温度制御手段5は、図2に示すよう
に、輻射温度検出手段6により検出した輻射温度により
室内の快適度が所定の値となる室内目標温度を演算する
室内目標温度演算部9と、室内温度検出手段4により検
出した室内温度と室内目標温度演算部9により演算した
室内目標温度との差により熱源機1を制御する室内温度
制御部10よりなっている。
【0018】また、輻射位置検出手段7は、図3に示す
ように、室内温度検出手段4により検出した室内温度と
輻射温度検出手段6により検出した輻射温度を比較する
輻射演算部11と、輻射演算部11での結果をもとに室
内の壁面温度を検出する壁面温度検出手段12と、壁面
温度検出手段12により検出した壁面温度から冷房時に
は最も壁面温度の高い位置および暖房時には最も壁面温
度の低い位置を演算する輻射位置演算13よりなって
いる。
【0019】また、さらに、吹き出し方向制御手段8
は、輻射位置検出手段7の輻射位置演算部13により検
出した位置に吹き出し口3における吹き出し空気を向け
させる吹き出し口3の吹き出し角度を演算する吹き出し
角度演算部14と、吹き出し角度演算部14からの出力
に基づいて吹き出し口3の吹き出し角度を制御する吹き
出し角度制御手段15よりなっている。
【0020】以上のように構成された空気調和装置につ
いて、以下その動作を図4のフローチャートを用いて説
明する。
【0021】まず、輻射温度検出手段6により輻射温度
trを検出(ステップ1)し、また、室内温度検出手段
4により室内温度taを検出(ステップ2)して、輻射
位置検出手段7の輻射演算部11により輻射温度trと
室内温度taを比較する(ステップ3)。
【0022】冷房時には、tr>taのとき(ステップ
4をYES側に分岐)、壁面温度検出手段12により壁
面温度を検出(ステップ5)し、輻射位置演算部13に
より最も壁面温度の高い位置を演算(ステップ6)す
る。つぎに吹き出し方向制御手段8の吹き出し角度演算
部14により輻射位置検出手段7の輻射位置演算部13
からの出力に基づいて吹き出し口3における吹き出し空
気を輻射位置演算部13により得られた位置に向けさせ
る吹き出し口3の吹き出し角度φを演算(ステップ7)
し、吹き出し角度φに基づいて吹き出し角度制御手段1
5により吹き出し口3の吹き出し角度を変更(ステップ
8)する。
【0023】この結果、熱源機1により温調されて送風
機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度の高
い位置へ向けられて最も壁面温度の高い位置へ到達し、
また最も壁面温度の高い位置付近の室内空気の温度が低
下することにより最も壁面温度の高い位置の壁面温度が
低下することとなる。
【0024】ここで、ステップ1に戻り、ステップ1か
らステップ8を繰り返すことにより、輻射温度trが室
内温度ta以下に保たれることとなる。
【0025】tr≦taのとき(ステップ4をNO側に
分岐)、吹き出し口3の吹き出し角度は通常制御による
吹き出し角度に戻る(ステップ9)。通常制御による吹
き出し角度としては、例えば、居住者がリモコンにより
設定した吹き出し口3の吹き出し角度、または通常制御
として設定した角度である。
【0026】また、暖房時には、tr<taのとき(ス
テップ4をYES側に分岐)、壁面温度検出手段12に
より壁面温度を検出(ステップ5)し、輻射位置演算部
13により最も壁面温度の低い位置を演算(ステップ
6)する。つぎに吹き出し方向制御手段8の吹き出し角
度演算部14により輻射位置検出手段7の輻射位置演算
部13からの出力に基づいて吹き出し口3における吹き
出し空気を輻射位置演算部13により得られた位置に向
けさせる吹き出し口3の吹き出し角度φを演算(ステッ
プ7)し、吹き出し角度φに基づいて吹き出し角度制御
手段15により吹き出し口3の吹き出し角度を変更(ス
テップ8)する。
【0027】この結果、熱源機1により温調されて送風
機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度の低
い位置へ向けられて最も壁面温度の低い位置へ到達し、
また最も壁面温度の低い位置付近の室内空気の温度が上
昇することにより最も壁面温度の低い位置の壁面温度が
上昇することとなる。
【0028】ここで、ステップ1に戻り、ステップ1か
らステップ8を繰り返すことにより、輻射温度trが室
内温度ta以上に保たれることとなる。
【0029】tr≦taのとき(ステップ4をNO側に
分岐)、吹き出し口3の吹き出し角度は通常制御による
吹き出し角度に戻る(ステップ9)。
【0030】次に、冷房時、暖房時とも、輻射温度t
r’を検出(ステップ10)し、室内目標温度演算部9
により所定の快適度Kとなる室内目標温度Tを算出(ス
テップ11)し、室内温度検出手段4により室内温度t
a’を検出(ステップ12)し、室内温度ta’と室内
目標温度演算部9により得られた室内目標温度Tと比較
(ステップ13)する。
【0031】快適度としては、ここでは予測平均投票数
PMVを用いて説明する。PMV値は、室内の環境(室
内温度、気流速度、湿度、輻射温度)、および人間の状
態(代謝や着衣の状態)から算出され、PMVの値は、
−3(寒い)、−2(涼しい)、−1(やや涼しい)、
0(なんともない)、+1(やや暖かい)、+2(暖か
い)、+3(暑い)、と評価される。そこで、PMV値
を、輻射温度は輻射温度検出手段6により検出した輻射
温度を用い、湿度、気流速度、代謝や着衣の状態は設定
値を用いて算出する。ここでは湿度、気流速度を設定値
としたが、検出手段を用いて湿度、気流速度を検出して
も同様の効果が得られる。また、ここでは、快適度とし
てPMVを用いたが、作用温度(OT;Operati
ve Temperature)を用いても同様の効果
が得られる。
【0032】ここで、輻射温度tr’はステップ1にお
いて検出した輻射温度trより冷房時は低下、暖房時は
上昇しているため、輻射温度tr’時の環境条件におけ
る室内居住者が感じる体感温度およびPMV値は、輻射
温度tr時の環境条件における室内居住者の体感温度よ
りも冷房時は低下、暖房時は上昇していることとなる
(室内温度が同じでも、輻射温度が低下すれば体感温度
およびPMV値は低下する関係がある)。
【0033】そこで、室内目標温度演算部9により快適
度を所定の値Kとする室内温度を算出することにより、
室内目標温度は室内温度検出手段5により検出した室内
温度ta’より冷房時は高い値、暖房時は低い値とな
る。
【0034】ここで、T>ta’のとき(ステップ14
をYES側に分岐)、室内温度制御部10により熱源機
1を制御して吹き出し口3における吹き出し温度を上昇
させ(ステップ15)、室内温度を上昇させる。
【0035】T<ta’のとき(ステップ16をYES
側に分岐)、室内温度制御部10により熱源機1を制御
して吹き出し口3における吹き出し温度を低下させ(ス
テップ17)、室内温度を低下させる。この結果、室内
温度を室内目標温度Tと等しくすることができ、PMV
値は所定のPMV値=Kに保たれることとなる。従っ
て、輻射温度を冷房時に低下、暖房時に上昇させること
により室内目標温度を冷房時には低下、暖房時には上昇
させ、かつPMV値を設定値Kに保つことができる。
【0036】なお、PMV値=Kとしては、室内の快適
性として許容される範囲内の値であるが、快適性として
許容される範囲内で高い値とすることによりさらに室内
目標温度を上昇させることができる。PMV値=0.5
とすることにより室内居住者90%に許容され、かつ室
内目標温度を高めとできる。なお、PMV値Kを0に近
づけることにより、室内の快適性が高まることとなり、
また、0.5以上とすることによりさらに省エネ性が高
まることとなる。なお、0以下にすると省エネ性が低く
なるので、0以上とし、0.5程度が望ましい。
【0037】以上のように本実施例の空気調和装置は、
能力可変な熱源機1と、熱源機1により温調された空気
を送風する送風機2と、送風機2により送られた空気を
吹き出す吹き出し口3と、室内温度検出手段4と、室内
の輻射温度を検出する輻射温度検出手段6と、少なくと
も輻射温度検出手段6により検出した輻射温度により
内の快適度が所定の値となる室内目標温度を演算し、室
内目標温度と室内温度検出手段4により検出した室内温
との差に応じて熱源機1を制御して吹き出し口3にお
ける吹き出し空気温度を制御する室内温度制御手段5
と、冷房時に室内温度検出手段4により検出した室内温
度よりも輻射温度検出手段6により検出した輻射温度が
高いとき、室内の壁面温度を検知して最も壁面温度の高
い位置を検出し、暖房時に室内温度検出手段4により検
出した室内温度よりも輻射温度検出手段6により検出し
た輻射温度が低いとき、室内の壁面温度を検知して最も
壁面温度の低い位置を検出する輻射位置検出手段7と、
吹き出し口3を制御して吹き出し空気の吹き出し方向を
輻射位置検出手段7により検出した位置に向ける吹き出
し方向制御手段8とを備えた構成となっているので、冷
房時には輻射温度が室内温度より高いとき室内の壁面温
度を検出して最も壁面温度が高い位置に吹き出し空気の
吹き出し気流を向けて壁面温度を低下させることにより
輻射温度を低下させることができ、ここで、輻射温度の
低下により、室内温度制御手段5により演算される室内
目標温度が上昇することとなり、居住者の快適感を損な
わずに省エネルギー運転を行うことができる。さらに、
最も壁面温度の高い位置に吹き出し気流を向けるので、
素早く輻射温度を低下させることができ、快適性向上及
び省エネルギーを図ることができる。また、暖房時には
輻射温度が室内温度より低いとき室内の壁面温度を検出
して最も壁面温度が低い位置に吹き出し空気の吹き出し
気流を向けて壁面温度を上昇させることにより輻射温度
を上昇させることができ、ここで、輻射温度の上昇によ
り、室内温度制御手段5により演算される室内目標温度
が低下することとなり、居住者の快適感を損なわずに省
エネルギー運転を行うことができる。さらに、最も壁面
温度の低い位置に吹き出し気流を向けるので、素早く輻
射温度を上昇させることができ、快適性向上及び省エネ
ルギーを図ることができる。
【0038】次に、本発明の空気調和装置の第2の実施
例について、図面を参照しながら説明する。なお、第1
の実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細
な説明を省略する。
【0039】図4は、本発明の第2の実施例による空気
調和装置の全体構成図である。図5は、同実施例におけ
る輻射制御ブロック図である。図6は、同実施例におけ
る輻射温度および室内温度の制御方法を示すフローチャ
ートである。
【0040】図4において、16は、輻射演算部11で
の結果をもとに、冷房時、室内温度検出手段4により検
出した室内温度よりも輻射温度検出手段6により検出し
た輻射温度が高いとき送風機2の風量設定値を増加して
冷房能力を増加させ、また暖房時、室内温度検出手段4
により検出した室内温度よりも輻射温度検出手段6によ
り検出した輻射温度が低いとき送風機3の風量設定値を
増加して暖房能力を増加させる吹き出し風量制御手段で
ある。
【0041】以上のように構成された空気調和装置につ
いて、以下その動作を図7のフローチャートを用いて説
明する。
【0042】まず、輻射温度検出手段6により輻射温度
trを検出(ステップ18)し、また、室内温度検出手
段4により室内温度taを検出(ステップ19)して、
輻射位置検出手段7の輻射演算部11により輻射温度t
rと室内温度taを比較する(ステップ20)。
【0043】冷房時には、tr>taのとき(ステップ
21をYES側に分岐)、壁面温度検出手段12により
壁面温度を検出(ステップ22)し、輻射位置演算13
により最も壁面温度の高い位置を演算(ステップ23)
する。つぎに吹き出し方向制御手段8の吹き出し角度演
算部14により輻射位置検出手段7の輻射位置演算部1
3からの出力に基づいて吹き出し口3における吹き出し
空気を輻射位置演算部13により得られた位置に向けさ
せる吹き出し口3の吹き出し角度φを演算(ステップ2
4)し、吹き出し角度φに基づいて吹き出し角度制御手
段15により吹き出し口3の吹き出し角度を制御(ステ
ップ25)し、さらに吹き出し風量制御手段16により
送風機2の風量設定値を所定のn段階上昇させる(ステ
ップ26)。
【0044】この結果、熱源機1により温調されて送風
機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度の高
い位置へ向けられるだけでなく、送風量が増加して冷房
能力が増加することとなり、熱源機1により温調されて
送風機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度
の高い位置へ到達し、また最も壁面温度の高い位置付近
の室内空気の温度が低下することにより最も壁面温度の
高い位置の壁面温度がさらに低下することとなる。
【0045】ここで、ステップ18に戻り、ステップ1
8からステップ26を繰り返すことにより、輻射温度t
rが室内温度ta以下に保たれることとなる。
【0046】tr≦taのとき(ステップ21をNO側
に分岐)、吹き出し口3の吹き出し角度および送風機2
の風量設定値は通常制御による値に戻る(ステップ2
7)。通常制御による吹き出し角度としては、例えば、
居住者がリモコンにより設定した吹き出し口3の吹き出
し角度、または通常制御として設定した角度である。ま
た、通常制御による送風機2の風量設定値としては、例
えば、居住者がリモコンにより設定した送風機2の風量
設定値、または通常制御として設定した値である。
【0047】また暖房時には、tr<taのとき(ステ
ップ21をYES側に分岐)、壁面温度検出手段12に
より壁面温度を検出(ステップ22)し、輻射位置演算
部13により最も壁面温度の低い位置を演算(ステップ
23)する。つぎに吹き出し方向制御手段8の吹き出し
角度演算部14により輻射位置検出手段7の輻射位置演
算部13からの出力に基づいて吹き出し口3における吹
き出し空気を輻射位置演算部13により得られた位置に
向けさせる吹き出し口3の吹き出し角度φを演算(ステ
ップ24)し、吹き出し角度φに基づいて吹き出し角度
制御手段15により吹き出し口3の吹き出し角度を制御
(ステップ25)し、さらに吹き出し風量制御手段16
により送風機2の風量設定値を所定のn段階上昇させる
(ステップ26)。
【0048】この結果、熱源機1により温調されて送風
機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度の低
い位置へ向けられるだけでなく、送風量が増加して暖房
能力が増加することとなり、熱源機1により温調されて
送風機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度
の低い位置へ到達し、また最も壁面温度の低い位置付近
の室内空気の温度が上昇することにより最も壁面温度の
低い位置の壁面温度が上昇することとなる。
【0049】ここで、ステップ18に戻り、ステップ1
8からステップ26を繰り返すことにより、輻射温度t
rが室内温度ta以上に保たれることとなる。
【0050】tr≧taのとき(ステップ21をNO側
に分岐)、吹き出し口3の吹き出し角度および送風機2
の風量設定値は通常制御による値に戻る(ステップ2
7)。
【0051】次に、冷房時、暖房時とも、輻射温度t
r’を検出(ステップ28)し、室内目標温度演算部9
により所定の快適度Kとなる室内目標温度Tを算出(ス
テップ29)し、室内温度検出手段4により室内温度t
a’を検出(ステップ30)し、室内温度ta’と室内
目標温度演算部9により得られた室内目標温度Tと比較
(ステップ31)する。
【0052】ここで、輻射温度tr’はステップ1にお
いて検出した輻射温度trより冷房時は低下、暖房時は
上昇しているため、輻射温度tr’時の環境条件におけ
る室内居住者の体感温度は、輻射温度tr時の環境条件
における室内居住者の体感温度よりも冷房時は低下、暖
房時は上昇していることとなる(室温が同じでも輻射温
度が低下すれば体感温度およびPMV値が低下する関係
がある)。
【0053】そこで、室内目標温度演算部9により快適
度を所定の値Kとする室内温度を算出することにより、
室内目標温度は室内温度検出手段5により検出した室内
温度ta’より冷房時は高い値、暖房時は低い値とな
る。
【0054】ここで、T>ta’のとき(ステップ32
をYES側に分岐)、室内温度制御部10により熱源機
1を制御して吹き出し口3における吹き出し温度を上昇
させる(ステップ33)。すなわち室内温度が上昇する
こととなる。
【0055】T<ta’のとき(ステップ34をYES
側に分岐)、室内温度制御部10により熱源機1を制御
して吹き出し口3における吹き出し温度を低下させる
(ステップ35)。すなわち室内温度が低下することと
なる。この結果、室内温度を室内目標温度Tと等しくす
ることができ、PMV値は所定のPMV値=Kに保たれ
ることとなる。従って、輻射温度を冷房時に低下暖房時
に上昇させることにより室内目標温度を冷房時には低
下、暖房時には上昇させ、かつPMV値を設定値Kに保
つことができる。
【0056】以上のように本実施例の空気調和装置は、
第1の実施例の構成に加えて、冷房時、室内温度検出手
段4により検出した室内温度よりも輻射温度検出手段6
により検出した輻射温度が高いとき送風機2の風量設定
値を増加して冷房能力を増加させ、また暖房時、室内温
度検出手段4により検出した室内温度よりも輻射温度検
出手段6により検出した輻射温度が低いとき送風機2の
風量設定値を増加して暖房能力を増加させる吹き出し風
量制御手段16を備えた構成となっているので、冷房時
には輻射温度が室内温度より高いとき室内の壁面温度を
検出して最も壁面温度が高い位置に吹き出し空気の吹き
出し気流を向けるとともに、吹き出し風量を増加して冷
房能力を増加させるので、吹き出し風量を増加させない
ものに比べて、より素早く輻射温度を低下させることが
でき、さらなる快適性向上及び省エネルギーを図ること
ができる。また、暖房時には輻射温度が室内温度より低
いとき室内の壁面温度を検出して最も壁面温度が低い位
置に吹き出し空気の吹き出し気流を向けるとともに、
き出し風量を増加して暖房能力を増加させるので、吹き
出し風量を増加させないものに比べて、より素早く輻射
温度を上昇させることができ、さらなる快適性向上及び
省エネルギーを図ることができる。
【0057】次に、空気調和装置の第3の実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。なお、第1、第2の
実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0058】図8は、本発明の第3の実施例による空気
調和装置の全体構成図である。図9は、同実施例におけ
る輻射制御ブロック図である。図10は、同実施例にお
ける輻射温度および室内温度の制御方法を示すフローチ
ャートである。
【0059】図8において、17は、輻射演算部11で
の結果をもとに、冷房時、室内温度検出手段4により検
出した室内温度よりも輻射温度検出手段6により検出し
た輻射温度が高いとき熱源機1の冷房能力を増加させて
吹き出し空気温度を低下させ、また暖房時、室内温度検
出手段4により検出した室内温度よりも輻射温度検出手
段6により検出した輻射温度が低いとき熱源機1の暖房
能力を増加させて吹き出し空気温度を上昇させる吹き出
し温度制御手段である。
【0060】以上のように構成された空気調和装置につ
いて、以下その動作を図10のフローチャートを用いて
説明する。
【0061】まず、輻射温度検出手段6により輻射温度
trを検出(ステップ36)し、また、室内温度検出手
段4により室内温度taを検出(ステップ37)して、
輻射位置検出手段7の輻射演算部11により輻射温度t
rと室内温度taを比較する(ステップ38)。
【0062】冷房時には、tr>taのとき(ステップ
39をYES側に分岐)、壁面温度検出手段12により
壁面温度を検出(ステップ40)し、輻射位置演算13
により最も壁面温度の高い位置を演算(ステップ41)
する。つぎに吹き出し方向制御手段8の吹き出し角度演
算部14により輻射位置検出手段7の輻射位置演算部1
3からの出力に基づいて吹き出し口3における吹き出し
空気を輻射位置演算部13により得られた位置に向けさ
せる吹き出し口3の吹き出し角度φを演算(ステップ4
2)し、吹き出し角度φに基づいて吹き出し角度制御手
段15により吹き出し口3の吹き出し角度を制御(ステ
ップ43)し、さらに吹き出し温度制御手段17により
熱源機1を制御して吹き出し温度を低下させる(ステッ
プ44)。ここで、熱源機1の制御方法としては、イン
バータ搭載の圧縮機を用いて、インバータ周波数をm値
上昇させることにより行う。なお、極変圧縮機を用いて
も圧縮機能力を上昇させてもよい。
【0063】この結果、熱源機1により温調されて送風
機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度の高
い位置へ向けられるだけでなく、吹き出し温度が低下す
ることにより冷房能力が増加することとなり、熱源機1
により温調されて送風機2により送風された吹き出し空
気が最も壁面温度の高い位置へ到達し、また最も壁面温
度の高い位置付近の室内空気の温度が低下することによ
り最も壁面温度の高い位置の壁面温度が低下することと
なる。
【0064】ここで、ステップ36に戻り、ステップ3
6からステップ44を繰り返すことにより、輻射温度t
rが室内温度ta以下に保たれることとなる。
【0065】tr≦taのとき(ステップ39をNO側
に分岐)、吹き出し口3の吹き出し角度および熱源機1
の能力制御は通常制御に戻る(ステップ40)。通常制
御による吹き出し角度としては、例えば、居住者がリモ
コンにより設定した吹き出し口3の吹き出し角度、また
は通常制御として設定した角度がある。また、熱源機1
の能力制御は室内温度による制御である。
【0066】なお、ここでは、ステップ36からステッ
プ44を繰り返すとしたが、輻射温度と室内温度との差
が非常に大きいとき、ステップ36からステップ44を
長時間繰り返すこととなる可能性がある。そのとき、熱
源機1の能力が増加して消費エネルギーが増加するた
め、ステップ36からステップ44を繰り返す時間が所
定の時間を経過したとき、ステップ45に進むこととす
る、または、輻射温度と室内温度との温度差が所定の温
度差iK小さくなるまでステップ36からステップ44
を繰り返し、輻射温度と室内温度との温度差が所定の温
度差iK小さくなるとステップ45に進むなど条件をつ
けることによりより省エネルギーとすることができる。
【0067】また暖房時には、tr<taのとき(ステ
ップ39をYES側に分岐)、壁面温度検出手段12に
より壁面温度を検出(ステップ40)し、輻射位置演算
部13により最も壁面温度の低い位置を演算(ステップ
41)する。つぎに吹き出し方向制御手段8の吹き出し
角度演算部14により輻射位置検出手段7の輻射位置演
算部13からの出力に基づいて吹き出し口3における吹
き出し空気を輻射位置に向けさせる吹き出し口3の吹き
出し角度φを演算(ステップ42)し、吹き出し角度φ
に基づいて吹き出し角度制御手段15により吹き出し口
3の吹き出し角度を制御(ステップ43)する。
【0068】さらに、吹き出し温度制御手段17により
熱源機1を制御して吹き出し口3における吹き出し温度
を上昇させる(ステップ44)。
【0069】この結果、熱源機1により温調されて送風
機2により送風された吹き出し空気が最も壁面温度の低
い位置へ向けられるだけでなく、吹き出し温度が上昇す
ることにより暖房能力が増加することとなり、熱源機1
により温調されて送風機2により送風された吹き出し空
気が最も壁面温度の低い位置へ到達し、また最も壁面温
度の低い位置付近の室内空気の温度が上昇することによ
り最も壁面温度の低い位置の壁面温度が上昇することと
なる。
【0070】ここで、ステップ36に戻り、ステップ3
6からステップ44を繰り返すことにより、輻射温度t
rが室内温度ta以上に保たれることとなる。
【0071】tr≧taのとき(ステップ39をNO側
に分岐)、吹き出し口3の吹き出し角度および熱源機1
の能力制御は通常制御に戻る(ステップ45)。
【0072】次に、冷房時、暖房時とも、輻射温度t
r’を検出(ステップ46)し、室内目標温度演算部9
により所定の快適度Kとなる室内目標温度Tを算出(ス
テップ47)し、室内温度検出手段4により室内温度t
a’を検出(ステップ48)し、室内温度ta’と室内
目標温度演算部9により得られる室内目標温度Tと比較
(ステップ49)する。
【0073】ここで、輻射温度tr’はステップ1にお
いて検出した輻射温度trより冷房時は低下、暖房時は
上昇しているため、輻射温度tr’時の環境条件におけ
る室内居住者の体感温度は、輻射温度tr時の環境条件
における室内居住者の体感温度よりも冷房時には低下、
暖房時には上昇していることとなる(室温が同じでも輻
射温度が低下すれば体感温度およびPMV値は低下する
関係がある)。
【0074】そこで、室内目標温度演算部9により快適
度を所定の値Kとする室内温度を算出することにより、
室内目標温度は室内温度検出手段5により検出した室内
温度ta’より冷房時には高い値、暖房時には低い値と
なる。
【0075】ここで、T>ta’のとき(ステップ50
をYES側に分岐)、室内温度制御部10により熱源機
1を制御して吹き出し口3における吹き出し温度を上昇
させる(ステップ51)。すなわち室内温度が上昇する
こととなる。
【0076】T<ta’のとき(ステップ52をYES
側に分岐)、室内温度制御部10により熱源機1を制御
して吹き出し口3における吹き出し温度を低下させる
(ステップ53)。すなわち室内温度が低下することと
なる。この結果、室内温度を室内目標温度Tと等しくす
ることができ、PMV値は所定のPMV値=Kに保たれ
ることとなる。従って、輻射温度を冷房時に低下、暖房
時に上昇させることにより室内目標温度を冷房時には低
下、暖房時には上昇させ、かつPMV値を設定値Kに保
つことができる。
【0077】なお、ここでは、輻射温度を冷房時に低
下、暖房時に上昇させる方法として、吹き出し口3と送
風機2の風量設定値を制御する方法、また、吹き出し口
3と熱源機1の能力を制御する方法を挙げたが、吹き出
し口3と送風機2の風量設定値を制御する方法と熱源機
1の能力を同時に制御してもよい。
【0078】以上のように本実施例の空気調和装置は、
第1の実施例の構成に加えて、冷房時、室内温度検出手
段4により検出した室内温度よりも輻射温度検出手段6
により検出した輻射温度が高いとき熱源機1の冷房能力
を増加させて吹き出し空気温度を低下させ、また暖房
時、室内温度検出手段4により検出した室内温度よりも
輻射温度検出手段6により検出した輻射温度が低いとき
熱源機1の暖房能力を増加させて吹き出し空気温度を上
昇させる吹き出し温度制御手段17を備えた構成となっ
ているので、冷房時には輻射温度が室内温度より高いと
き室内の壁面温度を検出して最も壁面温度が高い位置に
吹き出し空気の吹き出し気流を向けるとともに、吹き出
し温度を低下させて冷房能力を増加させるので、吹き出
し温度を低下させないものに比べて、より素早く輻射温
度を低下させることができ、さらなる快適性向上及び省
エネルギーを図ることができる。また、暖房時には輻射
温度が室内温度より低いとき室内の壁面温度を検出して
最も壁面温度が低い位置に吹き出し空気の吹き出し気流
を向けるとともに、吹き出し温度を上昇させて暖房能力
を増加させるので、吹き出し温度を上昇させないものに
比べて、より素早く輻射温度を上昇させることができ、
さらなる快適性向上及び省エネルギーを図ることができ
る。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、能力可変
な熱源機と、前記熱源機により温調された空気を送風す
る送風機と、前記送風機により送られた空気を吹き出す
吹き出し口と、室内温度検出手段と、室内の輻射温度を
検出する輻射温度検出手段と、少なくとも前記輻射温度
検出手段により検出した輻射温度により室内の快適度が
所定の値となる室内目標温度を演算し、前記室内目標温
と前記室内温度検出手段により検出した室内温度との
差に応じて前記熱源機を制御して前記吹き出し口におけ
る吹き出し空気温度を制御する室内温度制御手段と、
房時に前記室内温度検出手段により検出した室内温度よ
りも前記輻射温度検出手段により検出した輻射温度が高
いとき、室内の壁面温度を検知して最も壁面温度の高い
位置を検出し、暖房時に前記室内温度検出手段により検
出した室内温度よりも前記輻射温度検出手段により検出
した輻射温度が低いとき、室内の壁面温度を検知して最
も壁面温度の低い位置を検出する輻射位置検出手段と、
前記吹き出し口を制御して吹き出し空気の吹き出し方向
を前記輻射位置検出手段により検出した輻射位置に向け
る吹き出し方向制御手段を備えた構成となっているの
で、冷房時には輻射温度が室内温度より高いとき室内の
壁面温度を検出して最も壁面温度が高い位置に吹き出し
空気の吹き出し気流を向けて壁面温度を低下させること
により輻射温度を低下させることができ、ここで、輻射
温度の低下により、室内温度制御手段により演算される
室内目標温度が上昇することとなり、居住者の快適感を
損なわずに省エネルギー運転を行うことができる。さら
に、最も壁面温度の高い位置に吹き出し気流を向けるの
で、素早く輻射温度を低下させることができ、快適性向
上及び省エネルギーを図ることができる。また、暖房時
には輻射温度が室内温度より低いとき室内の壁面温度を
検出して最も壁面温度が低い位置に吹き出し空気の吹き
出し気流を向けて壁面温度を上昇させることにより輻射
温度を上昇させることができ、ここで、輻射温度の上昇
により、室内温度制御手段により演算される室内目標温
度が低下することとなり、居住者の快適感を損なわずに
省エネルギー運転を行うことができる。さらに、最も壁
面温度の低い位置に吹き出し気流を向けるので、素早く
輻射温度を上昇させることができ、快適性向上及び省エ
ネルギー を図ることができる。
【0080】また、別の本発明は、冷房時、前記室内温
度検出手段により検出した室内温度よりも前記輻射温度
検出手段により検出した輻射温度が高いとき前記送風機
の風量設定値を増加して冷房能力を増加させ、また暖房
時、前記室内温度検出手段により検出した室内温度より
も前記輻射温度検出手段により検出した輻射温度が低い
とき前記送風機の風量設定値を増加して暖房能力を増加
させる吹き出し風量制御手段をさらに加えた構成となっ
ているので、冷房時には輻射温度が室内温度より高いと
き室内の壁面温度を検出して最も壁面温度が高い位置に
吹き出し空気の吹き出し気流を向けるとともに、吹き出
し風量を増加して冷房能力を増加させるので、吹き出し
風量を増加させないものに比べて、より素早く輻射温度
を低下させることができ、さらなる快適性向上及び省エ
ネルギーを図ることができる。また、暖房時には輻射温
度が室内温度より低いとき室内の壁面温度を検出して最
も壁面温度が低い位置に吹き出し空気の吹き出し気流を
向けるとともに、吹き出し風量を増加して暖房能力を増
させるので、吹き出し風量を増加させないものに比べ
て、より素早く輻射温度を上昇させることができ、さら
なる快適性向上及び省エネルギーを図ることができる。
【0081】また、さらに別の本発明は、前記吹き出し
風量制御の代わりに、冷房時、前記室内温度検出手段に
より検出した室内温度よりも前記輻射温度検出手段によ
り検出した輻射温度が高いとき前記熱源機の冷房能力を
増加させて吹き出し空気温度を低下させ、また暖房時、
前記室内温度検出手段により検出した室内温度よりも前
記輻射温度検出手段により検出した輻射温度が低いとき
前記熱源機の暖房能力を増加させて吹き出し空気温度を
上昇させる吹き出し温度制御手段を加えた構成となって
いるので、冷房時には輻射温度が室内温度より高いとき
室内の壁面温度を検出して最も壁面温度が高い位置に吹
き出し空気の吹き出し気流を向けるとともに、吹き出し
温度を低下させて冷房能力を増加させるので、吹き出し
温度を低下させないものに比べて、より素早く輻射温度
を低下させることができ、さらなる快適性向上及び省エ
ネルギーを図ることができる。また、暖房時には輻射温
度が室内温度より低いとき室内の壁面温度を検出して最
も壁面温度が低い位置に吹き出し空気の吹き出し気流を
向けるとともに、吹き出し温度を上昇させて暖房能力を
増加させるので、吹き出し温度を上昇させないものに比
べて、より素早く輻射温度を上昇させることができ、さ
らなる快適性向上及び省エネルギーを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和装置の第1の実施例の全
体構成図
【図2】同実施例における空気調和装置の室内温度制御
を示すブロック図
【図3】同実施例における空気調和装置の輻射制御を示
すブロック図
【図4】同実施例における空気調和装置の輻射温度およ
び室内温度の制御方法を示すフローチャート
【図5】本発明による空気調和装置の第2の実施例の全
体構成図
【図6】同実施例における空気調和装置の輻射制御を示
すブロック図
【図7】同実施例における空気調和装置の輻射温度およ
び室内温度の制御方法を示すフローチャート
【図8】本発明による空気調和装置の第3の実施例の全
体構成図
【図9】同実施例における空気調和装置の輻射制御を示
すブロック図
【図10】同実施例における空気調和装置の輻射温度お
よび室内温度の制御方法を示すフローチャート
【図11】従来の空気調和装置の全体構成図
【符号の説明】
1 熱源機 2 送風機 3 吹き出し口 4 室内温度検出手段 5 室内温度制御手段 6 輻射温度検出手段 7 輻射位置検出手段 8 吹き出し方向制御手段 16 吹き出し風量制御手段 17 吹き出し温度制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−260546(JP,A) 特開 平2−166338(JP,A) 特開 平5−215394(JP,A) 特開 平1−302055(JP,A) 特開 平2−21152(JP,A) 特開 平2−223754(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 能力可変な熱源機と、前記熱源機により
    温調された空気を送風する送風機と、前記送風機により
    送られた空気を吹き出す吹き出し口と、室内温度検出手
    段と、室内の輻射温度を検出する輻射温度検出手段と、
    少なくとも前記輻射温度検出手段により検出した輻射温
    度により室内の快適度が所定の値となる室内目標温度
    演算し、前記室内目標温度と前記室内温度検出手段によ
    り検出した室内温度との差に応じて前記熱源機を制御し
    て前記吹き出し口における吹き出し空気温度を制御する
    室内温度制御手段と、冷房時に前記室内温度検出手段に
    より検出した室内温度よりも前記輻射温度検出手段によ
    り検出した輻射温度が高いとき、室内の壁面温度を検知
    して最も壁面温度の高い位置を検出し、暖房時に前記室
    内温度検出手段により検出した室内温度よりも前記輻射
    温度検出手段により検出した輻射温度が低いとき、室内
    の壁面温度を検知して最も壁面温度の低い位置を検出す
    る輻射位置検出手段と、前記吹き出し口を制御して吹き
    出し空気の吹き出し方向を前記輻射位置検出手段により
    検出した位置に向ける吹き出し方向制御手段とを備えた
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 【請求項2】 冷房時、室内温度検出手段により検出し
    た室内温度よりも輻射温度検出手段により検出した輻射
    温度が高いとき送風機の風量設定値を増加して冷房能力
    を増加させ、また暖房時、前記室内温度検出手段により
    検出した室内温度よりも前記輻射温度検出手段により検
    出した輻射温度が低いとき前記送風機の風量設定値を増
    加して暖房能力を増加させる吹き出し風量制御手段を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 【請求項3】 冷房時、室内温度検出手段により検出し
    た室内温度よりも輻射温度検出手段により検出した輻射
    温度が高いとき熱源機の冷房能力を増加させて吹き出し
    空気温度を低下させ、また暖房時、前記室内温度検出手
    段により検出した室内温度よりも前記輻射温度検出手段
    により検出した輻射温度が低いとき前記熱源機の暖房能
    力を増加させて吹き出し空気温度を上昇させる吹き出し
    温度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の
    空気調和装置。
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