JP2911656B2 - カラー現像剤 - Google Patents

カラー現像剤

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JP2911656B2 JP3221573A JP22157391A JP2911656B2 JP 2911656 B2 JP2911656 B2 JP 2911656B2 JP 3221573 A JP3221573 A JP 3221573A JP 22157391 A JP22157391 A JP 22157391A JP 2911656 B2 JP2911656 B2 JP 2911656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、あるいは静
電印刷法などにおいて電気的潜像または磁気的潜像を現
像するのに用いられる現像剤に関し、とりわけカラー画
像の画質を著しく改良したカラー現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真法において静電潜像をトナ
ーを用いて現像する方法としては大別してトナーをキャ
リアと呼ばれる媒体に少量分散させたいわゆる二成分系
現像剤を用いる方法と、キャリアを用いる事なくトナー
単独使用のいわゆる一成分系現像剤を用いる方法とがあ
る。本発明は上記現像剤のうちトナーとキャリアからな
る二成分系現像剤に関する。該二成分系現像剤を構成す
るキリャリアは導電性キャリヤと絶縁性キャリアに大別
され導電性キャリアとしては通常酸化又は未酸化の鉄粉
が用いられるが、この鉄粉キャリアを成分とする現像剤
においては、トナーに対する摩擦帯電性が不安定であり
又現像剤により形成される可視像にカブリが発生しやす
いという欠点がある。即ち現像剤の使用に伴い、鉄粉キ
ャリア粒子の表面にトナー粒子が付着、蓄積(スペント
・トナー)する為、キャリア粒子の電気抵抗が増大し
て、バイアス電流が低下し、しかも摩擦帯電性が不安定
となり、この結果形成される可視像の画像濃度が低下し
カブリが増大する。従って鉄粉キャリアを含有する現像
剤を用いて電子複写装置により連続的に複写を行なう
と、少数回で現像剤が劣化する為、現像剤を早期に交換
する事が必要となり、結局コストが高いものとなる。
【0003】又絶縁性キャリアとしては一般に鉄、ニッ
ケル、フェライト等の強磁性体より成るキャリア芯材の
表面を絶縁性樹脂により均一に被覆したキャリアが代表
的なものである。このキャリアを用いた現像剤において
はキャリア表面にトナー粒子が融着する事が導電性キャ
リアの場合に比べて著しく少なく、同時にトナーとキャ
リアとの摩擦帯電性を制御する事が容易であり耐久性に
優れ使用寿命が長い点で特に高速の電子複写機に好適で
あるという利点がある。
【0004】しかしながら、この絶縁性キャリアにおい
ては、キャリア自身がトナー粒子とは逆極性に強く帯電
してしまい、背景部へのキャリア付着の問題が生じてし
まうばかりでなく、キャリア表面へのトナースペントも
増長されてしまう。
【0005】この傾向は、トナー自身にリークサイトを
持たない非磁性カラートナーに顕著であり、とりわけ帯
電能の高いポリエステル系バインダーを使用した着色剤
含有樹脂粒子をトナーとして使用したとき、より増長さ
れ、特に低湿下において問題となる。
【0006】その対策としてキャリアサイドとしては、
キャリア自身が強く帯電するがために生じるキャリア付
着を解消する目的で、被覆樹脂中に例えば導電性のカー
ボンブラックなどを分散させてキャリアに被覆すること
が提案されているが、これまでのところ必ずしも安定な
被覆状態が達成されているとはいえず、長期使用による
カーボンブラックなどの遊離によりカブリなどの新たな
問題が生じている。
【0007】さらには、表面エネルギーの小さい、フッ
素樹脂あるいはシリコーン樹脂などを被覆する例も提案
されているが、これらの表面エネルギーの小さい樹脂を
被覆したキャリアは、トナーの帯電の立ち上がりが遅
く、特に高湿下でのトナー飛散などが生じやすく、未だ
満足のいくキャリアがないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
欠点のないカラー現像剤を提供するものであり、摩擦帯
電特性が安定で、かつキャリア付着防止に優れたカラー
現像剤を提供するものである。
【0009】また別の目的は、トナー飛散の少ないカラ
ー現像剤を提供する事にある。
【0010】また別の目的は、キャリア表面へのトナー
スペントが起こりにくく、かつキャリア被覆樹脂が強固
に付着することにより、安定な現像能力を有する長寿命
のカラー現像剤を提供することにある。
【0011】また別の目的は、環境の変動に対して、帯
電の立ち上がりが良好で、帯電特性の変動が小さく、極
めて安定した画像を与えるカラー現像剤を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明のカラー
現像剤は、少なくとも絶縁性非磁性カラートナー及びキ
ャリア芯材に対して0.1〜5.0重量%の電気絶縁性
樹脂で、体積固有抵抗が109〜1012Ωcmとなるよ
うにキャリア芯材を被覆した重量平均粒径が10〜20
0μmであるキャリアを有するカラー現像剤において、
該電気絶縁性樹脂は、フッ素を含有するブロックポリマ
ー樹脂及びキャリア芯材に対してトナーと逆極性に帯電
するチッ素原子を含有する化合物を有し、該チッ素元素
を含有する化合物は、フッ素を含有するブロックポリマ
ー樹脂を基準にして0.3〜15重量%電気絶縁性樹脂
中に含有されていることを特徴とすることにより、前記
目的を達成する。
【0013】これまでに、チッ素原子を含有する化合物
をキャリアの被覆剤として用いる例としては、例えば、
特開昭59−124345号公報等にアミン構造を有す
る化合物として第3級アミンを荷電制御剤として含有す
る例が提案されている。
【0014】しかしながら、上記のキャリア構成では、
本発明における非磁性カラートナー、特に磁性粉やカー
ボンブラック等の導電部材を有しない絶縁性非磁性カラ
ートナーと組み合わせた場合には、確かに初期特性は良
好であるものの、長期にわたる連続複写においては必ず
しも初期のレベルが維持できず、画像濃度の低下及びカ
ブリの劣化等の問題があることが判明した。
【0015】また、特開昭59−124346号公報等
に、N−ビニルカルバゾール類を含有させる例が提案さ
れているが、上記例は、あくまで正帯電性トナー用のキ
ャリアであり、本発明とはまったく異なるものである。
【0016】また、アンモニウム塩構造を有する化合物
として、4級アンモニウム塩をキャリア表面に付着させ
ることは例えば特開昭62−229256号公報等で開
示されているが、上記公報において、4級アンモニウム
塩は樹脂中に含有させるものではなく、本発明とまった
く異なるものである。また、フッ素と含むブロック共重
合体とキャリアのコーティング材として用いることは、
特開昭61−80161号公報、特開昭62−3988
1号公報等で開示されているが、これらフッ素含有ブロ
ックポリマーは、キャリア表面の耐汚染性においては有
意であるが、環境の違い、特に温度の変動による帯電量
の変化が相当大きく、高湿下で画像面積比率の高いオリ
ジナル原稿を連続複写した場合などには、帯電付与が十
分になされずに、トナー飛散が生じてしない満足のいく
ものではなかった。
【0017】本発明のフッ素を含有するブロックポリマ
ー中に、トナーと逆極性に帯電するチッ素原子を含有す
る化合物をコートしたキャリアが帯電の安定化に極めて
効果的である理由としては、表面エネルギーの小さいフ
ッ素樹脂のトナーに対する帯電付与の遅さを上述の化合
物が補う構成になっているからである。
【0018】しかも、特にアンモニウム塩を含有させた
キャリアは、低湿下でのトリボ絶対値を下げる役割も果
たしていることを見出した。
【0019】この理由は未だ定かではないが、トナーが
チャージアップする現象に対して本発明で含有させたチ
ッ素化合物がリークサイトをつくっているからと推察さ
れる。
【0020】本発明に係るチッ素原子を含有する化合物
としては、アミン構造を有する脂肪族アミン、脂環式ア
ミン、芳香族アミンなど一般的なものが使用可能であ
る。なかでも帯電の立ち上がりとリーク機能を有する点
で特に好ましくは下記式I及び式IIで示す化合物が挙
げられる。式Iに示す第三アミンにおいてはR1、R2
びR3は水素原子又は炭化水素と示すが炭素数が6以下
の化合物が良い。またR1、R2及びR3は、それぞれ直
鎖型の構造を有するものであっても、分岐した枝分れ構
造を有するものであっても良いが、特に好ましくは、直
鎖型のものが良い。
【0021】
【外1】
【0022】次に上記式IIで示される4級アンモニウ
ム塩について説明する。
【0023】R4、R5、R6及びR7は水素原子又は炭化
水素を示す。その中でも好ましくは、炭素数8以下の化
合物が良い。
【0024】前述の一般式においてAの具体例として
は、有機硫酸イオン、有機スルホン酸イオン及び有機リ
ン酸イオンがあげられるが、好ましくは、有機アニオン
より好ましくは、芳香族アニオンである。その理由は、
水に難溶性又は不溶性である4級アンモニウム塩を用い
ることが本発明の大きな特徴であり、Aを上述のアニオ
ンとすることにより、水に不溶な4級アンモニウム塩と
なり、高湿下での溶出、脱離をおこさないという特性が
得られるのである。
【0025】本発明においては、4級アンモニウム塩は
キャリア表面に均一に存在させるために樹脂と相溶する
ことが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものでは
ない。
【0026】本発明に係るチッ素原子を有する化合物の
具体的化合物例を以下に示す。
【0027】
【外2】
【0028】本発明に係るキャリア芯材の表面を被覆す
る電気絶縁性樹脂は、ブロック共重合体を有しており、
該ブロック共重合体は、機能を分担する主セグメントと
従セグメントに分けることが出来る。
【0029】主セグメントの全ブロック共重合体に対す
る割合は、51〜90重量%が好ましく、より好ましく
は、55〜80重量%である。
【0030】主セグメントとしては、スチレン、アクリ
ルエステル、メタアクリル、エステルなどを単独又は2
種以上組み合わせて用いることが出来る。例えば、ポリ
アクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリ
ル酸ブチル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアク
リル酸エチル、ポリメタアクリル酸ブチル、ポリスチレ
ン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、
スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸フェニル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸フェニル共重合体、スチレン−α−
クロルアクリル酸メチル共重合体、などがあげられる。
【0031】従セグメントとしては、テトラフルオロエ
チレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオ
ルクロルエチレン、ジクロルジフルオルエチレン、より
選ばれた少なくとも一種以上のフッ素を有するモノマー
よりなる単独重合体又は共重合体があげられる。
【0032】前記のチッ素を有する化合物は、該フッ素
を含有するブロックポリマー樹脂の0.3〜15重量%
の量でキャリア芯材を被覆する電気絶縁性樹脂中に含有
することが必要であり、好ましくは1.0〜8.0重量
%の量が良い。該チッ素を有する化合物の含有量が、
0.3重量%未満の場合にはチッ素含有化合物の添加効
果が十分に現れず、また、15重量%を超える場合に
は、帯電の立ち上がりがやや遅くなるという弊害を生じ
るようになる。
【0033】本発明に係るキャリア芯材としては、鉄
粉、フェライト粉等の一般的に用いられているものを全
て用いることができる。
【0034】本発明に係るキャリア芯材へ被覆する電気
絶縁性樹脂のキャリア芯材に対する塗布量は、樹脂固形
分が0.1重量%〜30重量%であることが好ましく、
より好ましくは、0.2重量%〜10重量%が良い。
【0035】該樹脂固形分が0.1重量%未満の場合に
は、キャリア芯材の樹脂による被覆効果が十分でなく、
また、30重量%を超える場合には、樹脂固形分が増え
ることによるメリットがなく、また製造上からも過剰な
樹脂が単独で存在する場合がある、好ましくない。
【0036】本発明においては、キャリア芯材として鉄
粉、フェライト粉等の一般的に用いられているものを全
て使用することが出来ると述べたが、これは、本発明に
係る電気絶縁性樹脂を用いることによるひとつの大きな
特徴である。
【0037】また、キャリア芯材の粒径は、10〜20
0μmが好ましく、より好ましくは、20〜65μmが
良い。
【0038】特に、本発明に用いられるキャリア芯材と
しての磁性粒子の材質としては、98%以上のCu−Z
n−Fe(金属組成比(5〜20):(5〜20):
(30〜80)の組成を有するフェライト粒子が表面均
一化が容易で帯電能が安定するためには好ましい。
【0039】本発明に係る非磁性絶縁性カラートナーに
使用する結着物質としては、ポリスチレン、ポリ−p−
クロルスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン−p−
クロルスチレン共重合体、スチレンビニルトルエン共重
合体、等のスチレン及びその置換体の単独重合体及びそ
れらの共重合体;スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸−n−ブチル共重合体等のスチレンとアクリ
ル酸エステルとの共重合体;スチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸−n−ブチル共重合体等の
スチレンとアクリル酸エステルとの重合体;スチレンと
アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルとの多元
共重合体;その他スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケト
ン共重合体、スチレン−アクリロニトリルインデン共重
合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、等のス
チレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合
体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、エ
ポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、
フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、石油
樹脂、塩素化パラフィン、等が単独または混合して使用
できる。特に圧力定着方式に供せられるトナー用の結着
樹脂として低分子ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、高級脂肪酸、ポリアミド樹脂、
ポリエステル樹脂等が単独または混合して使用できる。
【0040】本発明の実施上特に好ましい樹脂として
は、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステ
ル樹脂がある。
【0041】特に、次式
【0042】
【外3】 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、y
はそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は
2〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体
もしくは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボ
ン酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルと
からなるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸など)とを少なくとも共縮重
合したポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を有する
のでより好ましい。
【0043】特に、トラペンでの透過性の点で、90℃
における見掛粘度が5×104〜5×106ポイズ、好ま
しくは25×104〜2×106ポイズ、より好ましくは
105〜106ポイズであり、100℃における見掛粘度
は104〜5×105ポイズ、好ましくは104〜3.0
×105ポイズ、より好ましくは104〜2×105ポイ
ズであることにより、透過性良好なカラーOHPが得ら
れフルカラートナーとしても定着性、混色性、及び耐高
温オフセット性良好な結果が得られる。
【0044】特に90℃における見掛粘度P1と100
℃における見掛粘度P2との差の絶対値が2×105<|
1−P2|<4×106の範囲にあるのが好ましい。
【0045】本発明に係るトナーには荷電特性を安定化
するために荷電制御剤を配合しても良い。その際トナー
の色調に影響を与えない無色または淡色の荷電制御剤が
好ましい。本発明においては負荷電性現像剤を使用した
とき、本発明は一層効果的になり、その際の負荷電制御
剤としては例えばアルキル置換サリチル酸の金属錯体
(例えばジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体
または亜鉛錯体)の如き有機金属錯体が挙げられる。負
荷電制御剤をトナーに配合する場合には、結着樹脂10
0重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.
5〜8重量部添加するのが良い。
【0046】本発明に係るトナーと混合して二成分現像
剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃
度として、2.0重量%〜12重量%、好ましくは3重
量%〜9重量%にすると通常良好な結果が得られる。ト
ナー濃度が2.0%以下では画像濃度が低く実用不可と
なり、12%以上ではカブリや機内飛散を増加せしめ、
現像剤の耐用寿命を短める。
【0047】本発明に使用される着色剤としては公知の
染顔料、例えばフタロシアニンブルー、インダスレンブ
ルー、ピーコックブルー、パーマネントレッド、レーキ
レッド、ローダミンレーキ、ハンザイエロー、パーマネ
ントイエロー、ベンジジンイエロー等広く使用すること
ができる。その含有量は、非磁性絶縁性カラートナーに
対して、0.5〜9重量%が望ましい。
【0048】以下に本発明の測定方法について述べる。 (1)摩擦帯電量測定:測定法を図面を用いて詳述す
る。
【0049】図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリ
ーン23のある金属製の測定容器22に摩擦帯電量を測
定しようとするトナーとキャリアの重量比1:19の混
合物50gを50〜100ml容量のポリエチレン製の
ビンに入れ、30回乃至500回手で振盪し、該混合物
(現像剤)約0.5〜0.9gを入れ金属製のフタ24
をする。このときの測定容器22全体の重量を秤りW1
(g)とする。次に、吸引機21(測定容器22と接す
る部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口27から
吸引し風量調節弁26を調整して真空計25の圧力を2
50mmAqとする。この状態で充分、好ましくは約2
分間吸引を行ないトナーを吸引除去する。このときの電
位計29の電位をV(ボルト)とする。ここで28はコ
ンデンサーであり容量をC(μF)とする。また、吸引
後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)とする。この
トナーの摩擦帯電量(μc/g)は下式の如く計算され
る。
【0050】
【外4】
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。
【0052】(実施例1)光重合反応によって得られた
表1のAに示すブロックポリマー20重量%のトルエン
溶液100重量部及び具体的化合物例IIで示した4級
アンモニウム塩5.0重量%のメタノール溶液20重量
部を撹拌機にて十分混合するまで撹拌してキャリア被覆
溶液を作成した。
【0053】この被覆溶液を塗布機(岡田精工社製、ス
ピラコータ)により平均粒径45μmのCu−Zn組成
の球形フェライトの粒子に塗布した。
【0054】得られた塗布後のキャリアを60℃で1時
間乾燥して溶剤を除去後、さらに140℃で1時間、加
熱して樹脂コーティングキャリアを得た。
【0055】得られたキャリアの樹脂被覆量は、0.6
1重量%であり、電子顕微鏡による観察によればフェラ
イトの芯材が樹脂で均一に被覆されていることが確認さ
れた。
【0056】
【表1】
【0057】一方 ・プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100重量部 ・フタロシアニン顔料 5重量部 ・ジーターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯塩 4
重量部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
なった後、二軸押出機で混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕した。次いでエア
ージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに得
られた微粉砕物を分級して重量平均粒径が8.3μmで
ある負摩擦帯電性のシアン色の粉体を得た。
【0058】得られたシアン色の粉体100重量部とヘ
キサメチルジシラザンで疎水化処理したシリカ微粉体
0.7重量部とを混合してシアントナーとした。
【0059】このシアントナーと前述の作成したキャリ
アとを温度20℃/湿度10%RHの低温低湿環境下、
温度23℃/湿度60%RHの常温常湿環境下、温度3
0℃/湿度80%RHの高温高湿環境下の各環境下に放
置した後トナー濃度5%でキャリア及びトナーを混合
し、帯電量を測定し、この結果を表2に示した。
【0060】また、キャリアとシアントナーをトナー濃
度5%で混合して得られたカラー現像剤を用いて、現像
コントラストを350Vに固定した市販のカラー複写機
CLC−500(キヤノン社製)で、画像面積比率5%
のオリジナル原稿を用いて前記の温度20℃/湿度10
%RH、温度23℃/湿度60%RH、温度30℃/湿
度80%RHの各環境下で2万枚の画出しを行なった結
果を表2に示した。
【0061】その結果、上述のカラー現像剤は環境変動
に対する影響が少なく非常に良好であった。
【0062】(比較例1)実施例1において具体的化合
物例IIで示した4級アンモニウム塩を使用しないこと
を除いて実施例1と同様に画出しを行なったところ温度
20℃/湿度10%RHの環境条件下で画像濃度が1.
12と低下した。
【0063】その結果を表2に示す。
【0064】(比較例2)実施例1においてフッ化ビニ
リデンを使用しないことを除いて実施例1と同様にして
画出しを行なったところ、初期〜1万枚までは良好な画
像が得られたが、表2に示すように2万枚の耐久試験で
実施例1に比べて温度20℃/湿度10%RHの環境下
で画像濃度が低下し、特に温度30℃/湿度80%RH
の環境下でトナー飛散が若干発生した。そこで、画像面
積比率25%のオリジナル原稿を使用したところ問題は
発生しなかった。
【0065】(比較例3)実施例1において使用したキ
ャリア被覆溶液に代えてポリフッ化ビニリデン−テトラ
フルオロエチレン共重合体20重量%のトルエン溶液1
00重量部をキャリア被覆溶液として用いることを除い
ては実施例1と同様にしてキャリアを作成したところ、
表2に示すように、塗布ムラが生じ、遊離の樹脂粉が発
生した。
【0066】(比較例4)実施例1において、4級アン
モニウム塩の使用量を20重量部にすることを除いては
実施例1と同様にして画出しを行なったところ、表2に
示すように温度20℃/湿度10%RHの環境下で画像
濃度が1.22と低下し、キャリア付着が発生した。
【0067】(実施例2)光重合反応によって得られた
表1のBに示すブロックポリマー20重量%のトルエン
溶液100重量部及び具体的化合物例IIIで示した4
級アンモニウム塩5.0重量%メタノール溶液20重量
部を使用することを除いて、実施例1と同様にキャリア
を作成し、画出しを行なったところ、表2に示すよう
に、実施例1に比べて若干環境安定性は低下したものの
良好な結果が得られた。
【0068】(実施例3)実施例1において使用した4
級アンモニウム塩に代えて具体的化合物例IVで示した
トリフェニルアミンを使用することを除いて、実施例1
と同様に画出しを行なったところ表2に示すように実施
例1と同様に良好な結果が得られた。
【0069】(実施例4)実施例1において使用した4
級アンモニウム塩に代えて具体的化合物例VIで示した
ジフェニルアミンを使用することを除いて、実施例1と
同様に画出しを行なったところ、表2に示すように温度
30℃/湿度80%RHの環境下で耐久特性が若干低下
したものの良好な結果が得られた。
【0070】
【表2】
【0071】
【発明の効果】本発明のカラー現像剤によれば、キャリ
ア芯材に被覆する電気絶縁性樹脂が、フッ素を含有する
ブロックポリマー樹脂及びキャリア芯材に対してトナー
と逆極性に帯電するチッ素原子を含有する化合物を有
し、そのチッ素原子を有する化合物はフッ素を含有する
ブロックポリマー樹脂の0.3〜15重量%の量が電気
絶縁性樹脂中に含有されているため、次の効果を有す
る。 摩擦帯電特性が安定でかつキャリア付着防止に優れ
る。 トナー飛散が少ない。 キャリア表面へのトナースペントが起こりにくく、か
つキャリア被覆樹脂が強固に付着することにより、安定
な現像能力を有し、かつ長寿命である。 帯電の立ち上がりが良好で帯電特性の変動が小さく安
定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いたトナーの摩擦帯電量を測定する
ための装置の説明図である。
【符号の説明】
21 吸引機 22 測定容器 23 導電性スクリーン 24 フタ 25 真空計 26 風量調節弁 27 吸引口 28 コンデンサー 29 電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−170555(JP,A) 特開 昭61−80163(JP,A) 特開 昭62−75650(JP,A) 特開 平2−296257(JP,A) 特開 昭59−124345(JP,A) 特開 平5−72815(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/113

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも絶縁性非磁性カラートナー及
    びキャリア芯材に対して0.1〜5.0重量%の電気絶
    縁性樹脂で、体積固有抵抗が109〜1012Ωcmとな
    るようにキャリア芯材を被覆した重量平均粒径が10〜
    200μmであるキャリアを有するカラー現像剤におい
    て、 該電気絶縁性樹脂は、フッ素を含有するブロックポリマ
    ー樹脂及びキャリア芯材に対してトナーと逆極性に帯電
    するチッ素原子を含有する化合物を有し、 該チッ素元素を含有する化合物は、フッ素を含有するブ
    ロックポリマー樹脂を基準にして0.3〜15重量%電
    気絶縁性樹脂中に含有されていることを特徴とするカラ
    ー現像剤。
  2. 【請求項2】 該チッ素原子を含有する化合物は、チッ
    素1原子に対して炭素原子3〜30個含有する含チッ素
    化合物を有することを特徴とする請求項1記載のカラー
    現像剤。
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