JP2910383B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JP2910383B2
JP2910383B2 JP5638192A JP5638192A JP2910383B2 JP 2910383 B2 JP2910383 B2 JP 2910383B2 JP 5638192 A JP5638192 A JP 5638192A JP 5638192 A JP5638192 A JP 5638192A JP 2910383 B2 JP2910383 B2 JP 2910383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用液圧ブレーキ装置
に設けられるアンチスキッド制御装置に関するものであ
り、特に直流モータの正転,逆転によりブレーキシリン
ダ液圧の増減が行われる形式のアンチスキッド制御装置
における液圧制御精度の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は特願平2−183598号,
特願平2−291292号および特願平2−41156
0号等において上記形式のアンチスキッド制御装置を提
案した。これらアンチスキッド制御装置は、(1)直流
モータ制御回路により正転,逆転させられる直流モータ
によって往動,復動させられる可動部材とその可動部材
の移動により容積が増大,減少させられる液室とを備
え、その液室が車輪の回転を抑制するブレーキのブレー
キシリンダの液室に連通させられて、ブレーキシリンダ
の液圧を制御する液圧制御装置と、(2)前記車輪のス
リップ状態に応じて前記液圧制御装置を制御し、その車
輪のスリップ率を適正範囲に保つ主制御装置とを含むよ
うに構成される。
【0003】車両制動時に車輪のスリップが過大となれ
ば、主制御装置が直流モータを正転させて液圧制御装置
の液室の容積を増大させる。それによりブレーキシリン
ダの液室からブレーキ液が液圧制御装置の液室に流出
し、ブレーキシリンダ液圧が低下して制動力が低下す
る。その結果、車輪のスリップが減少すれば、主制御装
置が直流モータを逆転させ、液圧制御装置の液室からの
ブレーキ液の供給によりブレーキシリンダ液圧が増大
し、制動力が増す。この作動の繰返しによりブレーキシ
リンダ液圧がほぼ適正値に保たれ、車輪のスリップ率が
適正範囲に保たれるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記直流モータの制御
回路としては、(a)直流モータと直流電源とをそれぞ
れ接続する正転用回路と逆転用回路とを含み、それら両
回路がそれぞれ選択的に導通状態とされることにより直
流モータへの電流供給方向を切り換える方向切換スイッ
チ手段を有し、かつ、それら両回路の少なくとも一方が
デューティ制御により直流モータへの供給電流の大きさ
を制御する電流量制御用スイッチ手段を有する主回路
と、(b)前記主制御装置からの指令電流値に基づいて
前記電流量制御用スイッチ手段をデューティ制御するデ
ューティ制御回路とを含むものが望ましい。直流モータ
の正転,逆転のみならず、正方向,逆方向のうち少なく
とも一方について回転速度を制御してブレーキシリンダ
液圧の増圧速度と減圧速度との少なくとも一方を制御す
ることができ、アンチスキッド制御精度を向上させるこ
とができるからである。
【0005】しかし、この回路においては、主制御装置
からの指令電流値と実際に直流モータに流れる実電流値
との関係が、直流モータのコイルの誘導性リアクタンス
やMOSFET等スイッチ手段のON,OFF特性の非
線形性等に起因して、非線形となる。そのため、直流モ
ータの回転速度の制御が難しくなり、ひいてはブレーキ
シリンダ液圧の制御精度が悪くなる問題が生じる。本発
明は、直流モータの回転速度制御の精度を向上させるこ
とによりブレーキシリンダ液圧の制御精度を改善するこ
とを課題としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、本発明の要旨
は、前記(1)液圧制御装置および(2)主制御装置を
含むアンチスキッド制御装置の、上記(a)主回路およ
び(b)デューティ制御回路を含むモータ制御回路に、
(c)直流モータを実際に流れる電流値を検出する電流
値検出器と、(d)その電流値検出器による検出電流値
をデューティ制御回路にフィードバックするフィードバ
ック回路とを設けたことにある。フィードバック回路は
主回路の正転用回路と逆転用回路との一方のみに設ける
ことも、両方に設けることも可能である。そして、フィ
ードバック回路を両方に設ける場合に、電流検出器を主
回路の正転用回路と逆転用回路とにそれぞれ設けること
も可能であるが、それら両回路の共通部分に設けて共用
することも可能である。
【0007】
【作用】上記構成のモータ制御回路を備えたアンチスキ
ッド制御装置においては、電流検出器により検出された
実電流がデューティ制御回路にフィードバックされるこ
とにより、モータコイルの誘導性リアクタンスやスイッ
チ手段の非線形性に起因する主回路の非線形性にもかか
わらず、制御回路全体としてはほぼ線形となり、直流モ
ータの回転速度の制御精度が向上する。フィードバック
回路が正転用回路に設けられれば、直流モータの正転の
速度制御精度が向上して減圧制御の精度が改善され、逆
転用回路に設けられれば、逆転の速度制御精度が向上し
て増圧制御の精度が改善され、正転用および逆転用の両
回路に設けられれば、増圧および減圧の両制御精度が改
善される。
【0008】
【発明の効果】このように、本発明によればブレーキシ
リンダ液圧の制御精度が改善されて、車輪のスリップ率
が従来よりさらに適正値に近い範囲に保たれ、アンチス
キッド制御精度が向上して、車両の制動距離が短縮さ
れ、走行安定性が良くなる。しかも、そのために電流検
出器とフィードバック回路とを付加すればよいため安価
に目的を達成することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を四輪自動車用液圧ブレーキ装
置のアンチスキッド制御装置に適用した場合を例に取
り、図面に基づいて詳細に説明する。図2において10
はマスタシリンダであり、このマスタシリンダ10にバ
キュームブースタ(以下、単にブースタという)12を
介してブレーキ操作部材としてのブレーキペダル14が
連結されている。マスタシリンダ10は2個の加圧ピス
トン18,20を直列に備えたタンデム型であり、ブレ
ーキペダル14の踏込みに応じて2個の独立した加圧室
22,24にほぼ同じ高さの液圧を発生させる。符号2
6はブレーキ液を大気圧で収容するリザーバである。ブ
ースタ12はブレーキペダル14に加えられる踏力を倍
力し、その倍力した踏力をプッシュロッド28を介して
加圧ピストン20に伝達するものである。
【0010】マスタシリンダ10の一方の加圧室22に
発生した液圧は主液通路30,32および34により右
前輪36,左後輪38の各ブレーキのブレーキシリンダ
40,42に伝達され、他方の加圧室24に発生した液
圧は主液通路46,48および50により左前輪52,
右後輪54の各ブレーキのブレーキシリンダ56,58
に伝達される。主液通路32と34との間、48と50
との間にはそれぞれプロポーショニングバルブ60,6
2が設けられている。本ブレーキシステムはX配管式な
のである。
【0011】ブースタ12とマスタシリンダ10との間
には前進阻止装置70が設けられている。前進阻止装置
70は有底円筒状のハウジング72を備え、それに制御
ピストン74が液密かつ摺動可能に嵌合されている。制
御ピストン74の後端部(図において右側の端部)には
ブースタ12のプッシュロッド28、前端部(図におい
て左側の端部)にはマスタシリンダ10の加圧ピストン
20がそれぞれ係合させられている。ハウジング72に
制御ピストン74が嵌合されることにより制御ピストン
74の前方(図において左方)に制御液室78が形成さ
れている。
【0012】この制御液室78は、制御ピストン74が
前進(図において左方へ移動)するのに伴って容積が減
少し、後退するのに伴って容積が増加するものである。
制御液室78は常開の電磁開閉弁80を介して前記リザ
ーバ26と接続されている。その電磁開閉弁80にはそ
れをバイパスする逆止弁82が接続されている。逆止弁
82は、リザーバ26側から制御液室78側へ向かうブ
レーキ液の流れは許容し、その逆は阻止するものであ
る。
【0013】ハウジング72と制御ピストン74との2
つの嵌合部にはそれぞれカップシール84と86とが取
り付けられている。それら各カップシール84,86は
本体部から制御液室78側に向かって延びる第一のリッ
プと外側に向かって延びる第二のリップとを有し、制御
液室78側から外側へ向かうブレーキ液の流れもその逆
向きの流れも阻止する。
【0014】したがって、電磁開閉弁80が閉じられた
状態では制御液室78内にブレーキ液が封じ込められて
制御ピストン74の前進が阻止され、ブレーキペダル1
4の踏込みによるマスタシリンダ10の液圧の増加が阻
止される。また、電磁開閉弁80が閉じられた状態でブ
レーキペダル14の踏込みが緩められた場合には、リザ
ーバ26から逆止弁82を経て制御液室78へブレーキ
液が流入し、制御ピストン74の後退が許容される。
【0015】前記加圧室24には液通路88により液圧
制御装置90が接続されている。液圧制御装置90は、
直流モータ92の回転に基づいてボールねじ94を移動
させることにより液圧制御ピストン96を往動,復動さ
せて液室98の容積を増大,減少させるものである。直
流モータ92の回転運動がピニオン100,ギヤ102
およびナット104によりボールねじ94の直線運動に
変換されることにより液圧ピストン96が往動,復動さ
せられるのである。
【0016】直流モータ92とピニオン100とはクラ
ッチ108を介して互いに連結されている。クラッチ1
08は直流モータ92側の回転はピニオン100側に伝
達するが、ピニオン100側の回転は直流モータ92側
に伝達しないワンウェイ式である。符号110はボール
ねじ94と一体的に形成されたスプライン軸、112は
そのスプライン軸110が嵌合するスプライン穴を示
す。それらスプライン軸110およびスプライン穴11
2により、ボールねじ94の軸線方向の移動は許容され
るが軸線回りの回転は阻止されるようになっている。ま
た、ナット104は軸線回りに回転可能、軸線方向には
移動不能とされている。
【0017】前記電磁開閉弁80および直流モータ92
は、アンチスキッド制御ユニット(以下、単にユニット
という)120により制御される。ユニット120は、
CPU,ROM,RAMおよびそれらを接続するバスを
有するコンピュータを主体とするものである。ユニット
120には、左右前輪52,36の車輪速度をそれぞれ
検出する車輪速度センサ124,126および左右後輪
38,54の車輪速度を検出する車輪速度センサ12
8,130の検出結果が供給され、ユニット120はそ
れに基づいて車輪速度,車輪加速度,車体速度,スリッ
プ率等を演算する。
【0018】ユニット120はまた、モータ制御回路1
40を介して直流モータ92を制御する。上記演算の結
果に基づいて電磁開閉弁80および直流モータ92を制
御し、車輪36,38,52,54等のスリップ率をで
きる限り適正値に近い値に制御するのであり、本実施例
においてはユニット120が車輪速度センサ124,1
26,128,130等と共に主制御装置を構成してい
るのである。
【0019】モータ制御回路140は図1に示すよう
に、主回路142,デューティ制御回路144,電流検
出器146およびフードバック回路148を備えてい
る。主回路142は、電流供給方向切換用のMOS型F
ET152および電流量制御用のMOS型FET154
を直列に有する正転用回路156と、電流供給方向切換
用のFET162および電流量制御用のFET164を
直列に有する逆転用回路166とを備えている。正転用
回路156と逆転用回路166とは直流電源170と直
流モータ92とをそれぞれ直列に接続する閉回路を成し
ているが、共通部分を有しており、その共通部分にシャ
ント抵抗器172が設けられている。
【0020】正転用回路156のFET152は、ユニ
ット120からの正転指令信号RINが増幅器174,1
76により増幅された信号がハイレベルのとき導通し、
直流モータ92を正方向に回転させる向きの電流を許容
する。ユニット120からはまた電流値指令信号RPWM
が出され、これが差動増幅器178を経てPWM(パル
ス幅制御信号)発生回路180に供給される。そして、
PWM発生回路180からのPWM信号がAND回路1
82および増幅器184を経てFET154に供給さ
れ、FET154のデューティ制御により直流モータ9
2への供給電流が変えられて、正方向の回転速度が変え
られる。
【0021】前記シャント抵抗器172の両端子間の電
圧が増幅器186により増幅され、フィルタ188を経
て上記差動増幅器178に供給され、差動増幅器178
がユニット120からの電流値指令信号RPWM とシャン
ト抵抗器172により検出された実電流値信号IA との
差に応じた出力電圧をPWM発生回路180に供給する
ようになっている。これにより、PWM発生回路180
は電流値指令信号RPWM と実電流値信号IA との差をな
くするPWM信号を発生することになる。シャント抵抗
器172および増幅器186が前記電流検出器146を
構成し、フィルタ188および差動増幅器178が前記
フィードバック回路148を構成しているのである。
【0022】以上、正転用回路156側について説明し
たが、逆転用回路166側も同様に構成され、増幅器1
94,196,差動増幅器198,AND回路202お
よび増幅器204等が設けられている。なお、逆転指令
信号をLINで表し、逆転方向の電流値指令信号をLPWM
で表す。
【0023】AND回路182にはPWM信号の外に、
増幅器174の出力信号が入力されており、ユニット1
20から正転指令信号RINが出されている間のみ正転用
のPWM信号の通過が許容されるようになっている。A
ND回路182にはさらに、増幅器194の出力信号が
インバータ210により反転された信号が入力されるよ
うになっている。これは、ユニット120の誤動作等に
より、万一FET152とFET164とが同時に導通
させられれば、直流モータ92をバイパスした短絡回路
が形成され、FET152,164が破損する恐れがあ
るのでそれを防止するためである。AND回路202側
についてもインバータ212が設けられ、同様に構成さ
れている。なお、インバータ210,212を省略し、
AND回路182,202を2入力のものとすることも
可能である。
【0024】以上のように構成された液圧ブレーキ装置
においては、通常は、電磁開閉弁80が開かれて制御液
室78がリザーバ26に連通させられている。したがっ
て、ブレーキペダル14の踏込みにより制御ピストン7
4が前進させられ、加圧ピストン18,20が前進させ
られて加圧室22,24に液圧が発生させられ、車輪の
回転が抑制される。このとき、加圧室22,24の液圧
と等しい高さの液圧が液室98に伝達されるが、液圧制
御ピストン96の往動がクラッチ108により阻止され
ているため、液室98の容積が増大することはない。
【0025】ブレーキペダル14の踏込み力が過大とな
り、車輪のスリップ率が適正範囲を超えた場合には、ユ
ニット120は電磁開閉弁80を閉状態に切り換え、制
御ピストン74の前進を阻止した状態で液圧制御ピスト
ン96を作動させる。まず、モータ制御回路140を介
して電動モータ92を液室98の容積を増加させる向き
に回転させ、これにより、液室98の液圧、ひいては加
圧室22,24の液圧およびブレーキシリンダ液圧が減
圧される。それにより、加圧ピストン20から制御ピス
トン74に加えられる反力が低下する。したがって、ブ
レーキぺダル14の踏込み力が一定に保たれる限り、制
御ピストン74の力の釣り合いが破れて制御ピストン7
4が前進しようとするが、制御液室78からのブレーキ
液の流出が閉状態にある電磁開閉弁80により阻止され
ているため、制御ピストン74は前進することができ
ず、加圧ピストン20からの反力低下量に見合う量だけ
制御液室78の液圧が増加するのみとなる。すなわち、
電磁開閉弁80が閉状態とされることにより、制御ピス
トン74の前進が阻止されるのであって、加圧室22,
24の液圧が減少しても制御ピストン74が前進して加
圧室22,24の液圧が増圧されることはない。
【0026】上記減圧によりスリップ率が回復し始めれ
ば、液圧制御ピストン96の往動が停止させられるか、
あるいは復動させられ、液室98の容積が保持あるいは
減少させられてその液圧、ひいてはブレーキシリンダ液
圧が保持あるいは増圧される。この増圧により加圧ピス
トン20から制御ピストン74への反力が増加するが、
その増加に見合う量だけ制御液室78の液圧が減少して
制御ピストン74に対する力の釣り合いが保たれ、制御
ピストン74は静止し続ける。
【0027】このようにユニット120は直流モータ9
2を制御し、液室98の容積をブレーキペダル14の踏
込みとは関係なく増大,減少させてブレーキシリンダ液
圧を減圧,保持,増圧し、車輪のスリップ率を適正範囲
に保つのであるが、アンチスキッド制御中にブレーキペ
ダル14の踏込みが緩められれば制御ピストン74が後
退し、それに伴って加圧ピストン18,20も後退して
加圧室22,24の液圧は運転者が望む高さに減圧され
る。
【0028】ブレーキシリンダ液圧の制御は上記のよう
に減圧,保持および増圧により行われるのであるが、本
実施例においては減圧および増圧の両方の速度が任意に
制御可能となっている。例えば、減圧速度は、ユニット
120からの電流値指令信号RPWM に基づいてFET1
54のデューティ制御が行われ、直流モータ92への供
給電流の制御によって回転速度が制御され、ブレーキシ
リンダ40,42,56および58の液室から液圧制御
装置90の液室98へのブレーキ液の流出速度が制御さ
れることによって制御される。
【0029】しかも、直流モータ92の実電流値が電流
検出器146により検出され、PWM発生回路180に
フィードバックされて、PWM発生回路180がユニッ
ト120からの電流値指令信号RPWM と実電流値信号I
A との差に応じたPWM信号を発生するようになってい
るため、電流制御が容易である。直流モータ92のコイ
ルには誘導性リアクタンスがあり、またFET154の
ON/OFF特性には非線形性があるため、正転用回路
156は全体として直流モータ92の実電流値がユニッ
ト120からの指令電流値に比例しない非線形回路なの
であるが、実電流値のフィードバックにより実質的に線
形回路となり、ユニット120による電流制御が容易と
なるのである。
【0030】したがって、直流モータ92の回転速度制
御の精度が向上し、ブレーキシリンダ液圧の減圧精度が
良くなる。ブレーキシリンダ液圧の増圧制御についても
同様であり、減圧と増圧との速度を任意にかつ正確に制
御し得、ブレーキシリンダ液圧を高い精度で制御するこ
とができる。
【0031】モータ制御回路の別の実施例を図3に示
す。前記モータ制御回路140においては、ユニット1
20からの正転指令信号RINおよび逆転指令信号LIN
基づく電流値指令信号RPWM ,LPWM の選択が、AND
回路182,202によって行われるようになってお
り、AND回路182,202としては市販の7408
TTL等を使用することができ、かつ、選択をユニット
120のプログラムで行う必要がないため、安価に構成
し得る利点があるのであるが、図3に示すように、アナ
ログスイッチ220によっても同様の目的を果たすこと
ができる。アナログスイッチ220が増幅器186の出
力信号をユニット120からの切換信号に応じて選択し
てフィルタ222に供給するようするのである。
【0032】本実施例において、例えば直流モータ92
を正転させる必要がある場合には、ユニット120から
正転用の電流値指令信号RPWM が、またフィルタ222
からは実電流値信号IA がそれぞれ加算器224に供給
されて両者の差が算出される一方、逆転方向に関しては
ユニット120とフィルタ222とから等しい大きさの
信号が供給されて両者の差が零となり、PWM発生回路
180には正転用の信号のみが供給される。他の部分は
前記実施例と同様であるため、対応する構成要素に同一
の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0033】なお、前記実施例においては、液圧制御装
置90がマスタシリンダ10,前進阻止装置70および
ブースタ12から別体とされていたが、それら液圧制御
装置90,マスタシリンダ10,前進阻止装置70およ
びブースタ12を互いに一体的に結合して液圧源ユニッ
トを構成することもできる。この場合、例えば、図4に
示すように、液圧制御装置90を前進阻止装置70と一
体的に構成し、マスタシリンダ10とブースタ12との
間にユニットとして着脱し得るようにすることも可能で
ある。
【0034】また、上記各実施例においては、前進阻止
装置70が、常には加圧ピストン18,20の前進も後
退も許容するが、アンチスキッド制御中には前進のみを
阻止する形式とされていたが、アンチスキッド制御中に
は前進のみならず後退をも阻止する形式とすることもで
きる。以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説
明したが、これらの他にも当業者の知識に基づいて種々
の変形,改良を施した態様で本発明を実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるアンチスキッド制御装
置のモータ制御回路の一例を示す回路図である。
【図2】上記アンチスキッド制御装置を備えた液圧ブレ
ーキ装置の系統図である。
【図3】本発明の別の実施例におけるモータ制御回路の
回路図である。
【図4】本発明の別の実施例であるアンチスキッド制御
装置を備えた液圧ブレーキ装置の系統図である。
【符号の説明】
10 マスタシリンダ 14 ブレーキペダル 40,42,56,58 ブレーキシリンダ 70 前進阻止装置 90 液圧制御装置 120 アンチスキッド制御ユニット 140 モータ制御回路 142 主回路 144 デューティ制御回路 146 電流検出器 148 フィードバック回路 152,154,162,164 FET 156 正転用回路 166 逆転用回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流モータ制御回路により正転,逆転さ
    せられる直流モータによって往動,復動させられる可動
    部材とその可動部材の移動により容積が増大,減少する
    液室とを備え、その液室が車輪の回転を抑制するブレー
    キのブレーキシリンダの液室に連通させられて、ブレー
    キシリンダの液圧を制御する液圧制御装置と、 前記車輪のスリップ状態に応じて前記液圧制御装置を制
    御し、その車輪のスリップ率を適正範囲に保つ主制御装
    置とを含むアンチスキッド制御装置において、前記直流
    モータ制御回路を、 直流モータと直流電源とをそれぞれ接続する正転用回路
    と逆転用回路とを含み、それら両回路がそれぞれ選択的
    に導通状態とされることにより直流モータへの電流供給
    方向を切り換える方向切換スイッチ手段を有し、かつ、
    それら両回路の少なくとも一方がデューティ制御により
    直流モータへの供給電流の大きさを制御する電流量制御
    用スイッチ手段を有する主回路と、 前記主制御装置からの指令電流値に基づいて前記電流量
    制御用スイッチ手段をデューティ制御するデューティ制
    御回路と、 前記直流モータを実際に流れる電流値を検出する電流値
    検出器と、 その電流値検出器による検出電流値を前記デューティ制
    御回路にフィードバックするフィードバック回路とを含
    むものとしたことを特徴とするアンチスキッド制御装
    置。
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