JP2910258B2 - 視線検出装置 - Google Patents

視線検出装置

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JP2910258B2
JP2910258B2 JP3011494A JP1149491A JP2910258B2 JP 2910258 B2 JP2910258 B2 JP 2910258B2 JP 3011494 A JP3011494 A JP 3011494A JP 1149491 A JP1149491 A JP 1149491A JP 2910258 B2 JP2910258 B2 JP 2910258B2
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蓄積時間制御手段を有し
た視線検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の蓄積時間制御手段を有した
視線検出装置の要部ブロック図である。
【0003】図中81はマイクロプロセッシングユニッ
ト(M.P.U)であり、プルキンエ第1像や瞳孔の位
置情報を用い視線演算等の各種の演算処理を行ってい
る。82はメモリー、83はインターフェイス回路であ
り、A/D変換機能を有している。87は投光手段であ
り、赤外発光ダイオード87aから放射した観察者に不
感の赤外光を投光レンズ87bを介して観察者の眼球
(不図示)に入射させている。85は発光制御回路であ
り、赤外発光ダイオード87aの発光を制御している。
86は位置センサーであり、視線検出装置をカメラに適
用したときはそのカメラの縦横を検知している。
【0004】84は検出手段であり、イメージセンサー
84a、駆動回路84bそして受光レンズ84c等を有
しており、眼球からの反射光に基づくプルキンエ第1像
と瞳孔を受光レンズ84cを介してイメージセンサー8
4a面上に結像している。
【0005】同図における眼球の視線検出方法は例えば
特開平2−209125号公報や特開平2−26463
2号公報等で提案されている。同公報では投光手段(照
明手段)87からの赤外光のうち眼球からの反射光に基
づくプルキンエ第1像(角膜反射像)と複数の瞳孔輪部
より算出される瞳孔中心の二つの位置情報を用いて視線
を検出している。
【0006】即ち、投光手段からの赤外光を観察者の眼
球に正面から照明し、このとき角膜前面で反射して生ず
る赤外発光ダイオードの虚像、所謂プルキンエ第1像の
発生する位置をイメージセンサーで検出する。このとき
プルキンエ第1像の発生する位置は眼球の回転角が零の
とき(ただし眼球の光軸)瞳孔中心の位置と一致し、眼
球が回転するにつれて瞳孔中心との位置がずれてくる。
【0007】そしてこのときのプルキンエ第1像と瞳孔
中心とのずれ(間隔)は眼球の回転角に正弦にほぼ比例
する。この為プルキンエ第1像と瞳孔中心の位置情報か
ら、その位置間隔を求め眼球の回転角、更に視軸補正な
ど演算を行い撮影者の視線を求めている。
【0008】このときイメージセンサーで光束を受光す
る際のイメージセンサーの蓄積時間は赤外発光ダイオー
ドの発光輝度、イメージセンサーの感度、S/N比、又
通常予想される撮影での外光などの諸条件を考慮して妥
当と思われる蓄積時間を定め、このとき定められた一定
の蓄積時間を用いてイメージセンサーの蓄積を行ってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の視線検出装置に
おいてはイメージセンサーで光束を受光する際のイメー
ジセンサーの蓄積時間を前述の如く予め諸条件を考慮し
て設定し、このとき設定した一定の蓄積時間を用いて受
光していた。
【0010】この為、例えば眼球前眼部の照度によって
は種々な問題点が生じてくる場合があった。例えば照度
が低い時は瞳孔部と虹彩部の明暗差(出力信号値の差)
が小さく瞳孔輪部の検出が困難となる。又逆に照度が非
常に高いときにはイメージセンサーが飽和してしまい、
本来明暗差のあるプルキンエ第1像と虹彩部の出力信号
の差が消失してしまいプルキンエ第1像の検出が不可能
もしくは困難になってくるという問題点があった。
【0011】本発明はイメージセンサーで光束を受光す
る際のイメージセンサーの蓄積時間を適切に制御するこ
とによりイメージセンサーのダイナミックレンジの範囲
内でプルキンエ第1像の検出にも、又瞳孔の検出にも十
分なコントラストのある信号を得ることが出来、高精度
な視線検出を可能とした視線検出装置の提供を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の視線検出装置
は、 (1−1) 使用者の眼球を照明する照明手段と、複数
のセンサー素子を有し、眼球からの光を電気エネルギー
の形で蓄積し、電気信号を出力する光電変換手段と、第
1の蓄積時間で蓄積した結果として出力される第1の電
気信号および前記第1の蓄積時間とは異なる第2の蓄積
時間で蓄積した結果として出力される第2の電気信号に
基づいて、前記使用者の視線に関する情報を形成する視
線情報形成手段とを有することを特徴としている。
【0013】(1−2) 使用者の眼球を照明する照明
手段と、複数のセンサー素子を有し、眼球からの光を電
気信号に変換して出力する光電変換手段と、第1の蓄積
時間で蓄積した結果として出力される第1の電気信号お
よび前記第1の蓄積時間とは異なる第2の蓄積時間で蓄
積した結果として出力される第2の電気信号に基づい
て、前記使用者の視線に関する情報を形成する視線情報
形成手段と、前記使用者の眼球周囲の輝度に関する情報
を出力する輝度情報出力手段と、前記輝度に関する情報
に基づいて、前記第1の蓄積時間及び前記第2の蓄積時
間を制御する制御手段とを有することを特徴としてい
る。
【0014】
【実施例】図1は本発明の実施例1の要部ブロック図、
図2(A)は本発明に係る視線検出手段を一眼レフカメ
ラに適用したときの要部概略図、図2(B)は図2
(A)の一部分の要部斜視図である。
【0015】図1において1はマイクロプロセッシング
ユニット(M.P.U)であり、プルキンエ第1像や瞳
孔の位置情報を用い視線演算等の各種の演算処理を行っ
ている。2はメモリー、3はインターフェイス回路であ
り、A/D変換機能を有している。7は投光手段(照明
手段)であり、赤外発光ダイオード7aから放射した観
察者に不感の赤外光を投光レンズ7bを介して観察者の
眼球に入射させている。5は発光制御回路であり、赤外
発光ダイオード7aの発光を制御している。6は位置セ
ンサーであり、視線検出装置をカメラに適用したとき
は、そのカメラの縦横を検知している。
【0016】4は検出手段であり、イメージセンサー
(光電変換手段)4a、駆動回路4bそして受光レンズ
4c等を有しており、眼球からの反射光に基づくプルキ
ンエ第1像と瞳孔を受光レンズ4cを介してイメージセ
ンサー4a面上に結像している。
【0017】8は測光センサーであり、眼球前眼部の照
度を測光している。9は蓄積時間制御回路であり、測光
センサー8からの信号に基づいてイメージセンサー4a
でプルキンエ第1像と瞳孔に基づく光束を受光する際の
イメージセンサー4aの蓄積時間を制御している。
【0018】次に図2(A),(B)を用いて本発明を
一眼レフカメラに適用したときの構成について説明す
る。
【0019】図中21は接眼レンズであり、その内部に
は可視光・透過・赤外光反射のダイクロイックミラー2
1aが斜設されており、光路分割器を兼ねている。4a
はイメージセンサー、4cは受光レンズ、7a1,7a
2は投光手段7の一要素である光源で例えば発光ダイオ
ードから成っている。
【0020】イメージセンサー4aは光電素子列を2次
元的に配置した構成より成り、受光レンズ4c及び接眼
レンズ21に関して所定の位置(眼鏡を使用しない撮影
者の一般的なアイポイントの位置)にある眼の瞳孔近傍
と共役になるように配置している。8は測光センサーで
あり、接眼レンズ21近傍に配置している。
【0021】29は処理装置で、視線補正演算、視線補
正データ記憶、視線演算機能の他に図1のM.P.U
1、蓄積時間制御回路9、発光制御回路5、メモリ−
2、インターフェイス回路3等を有している。
【0022】201は撮影レンズ、202はクイックリ
ターン(QR)ミラー、203は表示素子、204はピ
ント板、205はコンデンサーレンズ、206はペンタ
ダハプリズム、207はサブミラー、208は多点焦点
検出装置であり、公知の方法により撮影画面内の複数の
領域を選択して焦点検出を行っている。209はカメラ
制御装置であり、ファインダー内表示素子駆動、焦点検
出演算及びレンズ駆動機能等を有している。
【0023】本実施例では撮影レンズ201を透過した
被写体光の一部はQRミラー202によって反射してピ
ント板204近傍に被写体像を結像する。ピント板20
4の拡散面で拡散した被写体光はコンデンサーレンズ2
05、ペンタダハプリズム206、接眼レンズ21を介
してアイポイントEに導光している。
【0024】ここで表示素子203は例えば偏光板を用
いない2層タイプのゲスト−ホスト型液晶素子で、ファ
インダー視野内の測距域(焦点検出位置)を表示してい
る。又、撮影レンズ201を透過した被写体光の一部
は、QRミラー202を透過し、サブミラー207で反
射してカメラ本体底部に配置した前述の多点焦点検出装
置208に導光している。更に多点焦点検出装置208
の選択した被写体面上の位置の焦点検出情報に基づい
て、不図示の撮影レンズ駆動装置により撮影レンズ20
1の繰り出し(もしくは繰り込み)を行い焦点調節を行
っている。
【0025】視線検出方法の原理は前述の特開平2−2
09125号公報や特開平2−264632号公報で提
案した方法と同じである。
【0026】本実施例においては赤外発光ダイオード7
a1,7a2から放射される赤外光は図中上方から接眼
レンズ21に入射し、ダイクロイックミラー21aによ
り反射されアイポイントE近傍に位置する観察者の眼球
211を照明する。又眼球211で反射した赤外光はダ
イクロイックミラー21aで反射され受光レンズ4cに
よって収斂しながらイメージセンサー4a上に像を形成
する。
【0027】本実施例では眼球の視線をこのときのイメ
ージセンサー4aに形成したプルキンエ第1像と瞳孔中
心の位置により求めている。即ちイメージセンサー4a
面上に結像したプルキンエ第1像の生じた眼球前眼部の
画像をM.P.U1はインターフェイス回路3を介して
読み込み、その画像信号よりプルキンエ第1像の座標及
び複数の瞳孔輪部の座標より算出される瞳孔中心の座標
を求める。そしてこの二つの量より、撮影者の眼球の回
転角とカメラに対する相対的シフト量を更にファインダ
ー系上での視線の位置を求めている。
【0028】このとき本実施例ではイメージセンサー4
aの蓄積時間を蓄積時間制御回路9により適切に設定す
ることにより、イメージセンサー4aから演算に適した
信号を得ている。
【0029】本実施例ではイメージセンサー4cの蓄積
時間は眼球前眼部付近の明るさを測光センサー8で測光
し、該測光センサー8からの信号を利用して変化させて
いる。又本実施例においてはプルキンエ第1像の信号強
度と瞳孔及びに虹彩の信号強度は大きく異なるため現状
のイメージセンサーのダイナミックレンジでは蓄積時間
の長短によってプルキンエ第1像が飽和して、その信号
波形が歪んだり瞳孔と虹彩のコントラストが十分にとれ
ずに瞳孔の検出が困難になったりする。
【0030】そこで本実施例では蓄積時間制御回路9に
より測光センサー8の出力に応じて蓄積時間を変化させ
るとともに、プルキンエ第1像を検出するための信号を
得るための蓄積時間と、瞳孔を検出するための信号を得
るための蓄積時間を異ならせることにより、どの様な場
合においても演算に適したセンサー出力が得られるよう
にしている。
【0031】図3は実施例1の動作のフローチャートで
ある。同図において視線検出スイッチ(不図示)が押さ
れるなどして視線検出要求が生じるとM.P.U1の制
御は視線検出のルーチンに入る。視線検出のルーチンに
入るとまずM.P.U1は測光センサー8からの出力を
インターフェイス回路3を介して読み込み、その値を用
いてプルキンエ第1像を検出する信号を得るための蓄積
時間T1 を算出する。これは赤外発光ダイオード7a
1,7a2の輝度、受光レンズ4cのF値、外光の明る
さなどによって定められるが、後述の蓄積時間T2 に比
べ十分短く設定している。
【0032】それと同時に発光制御回路5に赤外発光ダ
イオード(iRED)7a1,7a2の発光指令を与
え、iRED7a1,7a2を発光する。そして上記に
算出された蓄積時間T1 が経過したら蓄積を一旦停止し
同時にiRED7a1,7a2をオフにする。蓄積時間
1 の計時はM.P.U1の内部タイマーで行い、iR
ED7a1,7a2の発光と同時に計時が開始され、i
REDオフ時にリセットしている。
【0033】この状態でイメージセンサー4a面上には
プルキンエ第1像を検出するのに適した画像が得られ
る。そこでこの出力信号を読み込み、この信号を用いて
(蓄積動作の再開を指示したのち)プルキンエ第1像の
位置を算出する。ついで蓄積時間T2 が経過したならば
M.P.U1はイメージセンサー4a面上に得られてい
る瞳孔を検出するのに好適な信号をインターフェイス回
路3を介して読み込み、この信号を用いて複数の瞳孔輪
部の位置、更には瞳孔中心の位置を求める。
【0034】そののちM.P.U1はプルキンエ第1像
と瞳孔中心の間隔から眼球の回転角を算出し、さらに視
軸補正などの演算を行って撮影者の視線位置を算出す
る。そして必要があればその値をメモリー2に記憶す
る。尚、蓄積時間T2 は瞳孔を検出する信号を得るため
の蓄積時間であり、この値は後述するようにハードウェ
アによって設定している。
【0035】図4は図1の蓄積時間制御回路9の回路説
明図、図5は図4の蓄積時間制御回路9のタイミングチ
ャートである。
【0036】同図において100はOR回路、101,
103はカウンター、102,104はAND回路、1
05はプリセット機能を有するN進カウンター、106
はインバーター、107はカウンター105への入力を
安定されるための抵抗、108はA/D変換器、109
はA/D変換の最小電圧を与えるための分圧抵抗であ
る。
【0037】カメラのメインスイッチがオンになり、基
準クロックが与えられるとOR100の入力の一端は”
Low”であるので、OR回路100の出力よりカウン
ター101に基準クロックが入力する。基準クロックが
(2a +2b )個入力するとAND回路102の出力、
即ち蓄積信号が”High”となると同時にOR回路1
00の入力の一端も”High”となり、OR回路10
0の出力が”High”に固定し基準クロックの供給が
停止し、蓄積信号は”High”をカウンター101の
リセット端子にリセット電圧が与えられるまで維持す
る。
【0038】又、基準クロックはカウンター103にも
与えられ、この数が(2c +2d )個になるとAND回
路104の出力が”High”となり、カウンター10
3のリセット端子にリセット電圧が与えられAND回路
104出力も”Low”となる。
【0039】カウンター103には常に基準クロックが
与えられているのでAND回路104の出力端子には短
い幅のパルスが例えば(2c +2d )個のパルスがカウ
ンター103に与えられる毎に出力されることになる。
そしてこの短い幅のパルスはプリセット機能を有するN
進カウンター105に入力する。
【0040】N進カウンター105においてはこの短い
幅のパルスが(N−M+1)個入力するとCARRY端
子に出力が”High”から”Low”に反転する。た
だしMはプリセット端子(図5のJ1 〜J4 )にセット
された値である。CARRY端子の出力が反転するとイ
ンバーター106を介してカウンター101のリセット
端子にリセット電圧が与えられ、AND回路102の出
力、即ち蓄積信号が”Low”となる。と同時にOR回
路100の入力の一旦も”Low”となるので再びカウ
ンター101に基準クロックが供給される。以下は上記
動作が繰り返し行なわれる。
【0041】以上説明してきたように蓄積信号は基準ク
ロックが(2a +2b )個入力すると”High”とな
り、(2c +2d )×(N−M+1)個入力すると”L
ow”となる。即ち蓄積時間Tは T={(2c +2d )(N−M+1)−(2a +2b )}/fCK (3) fCK:基準クロックの周波数 となる。
【0042】本実施例ではa,b,c,d,N,M,f
CKを任意に組み合わせて蓄積時間を可変にしている。
【0043】ついで測光せンサー8の出力(即ち眼球前
眼部付近の明るさ)に応じて蓄積時間を変化させること
について述べる。
【0044】測光センサー8からの出力はアンプ110
を介してA/D変換器108に与えられる。そしてその
A/D変換された各出力端子がN進カウンター105の
プリセット端子に接続されている。よって測光センサー
8からの出力が大きければ、即ち眼球前眼部付近が明る
ければ明るいほど、A/D変換器108のデジタル出力
が大きくなり、N進カウンター105のプリセットされ
る値Mも大きくなり、(3)式で示される蓄積時間も短
くなる。
【0045】一方、A/D変換の零レベルVL と、最大
値のレベルVH は各々分圧抵抗109と定電圧VH によ
って与えられる。分圧抵抗109によって与えられる電
圧VL 以下にA/D変換器108の入力電圧がなる場合
はN進カウンター105のプリセット端子が全て”Lo
w”(即ちM=0)にセットされる。
【0046】(3)式より明らかなようにM=0のとき
に蓄積時間の最大値が与えられるので(3)式に示す
a,b,c,d,N,fCKを定め蓄積時間の最大値を決
め、零レベル電圧VL を与えて、それに対応する測光セ
ンサー出力を定めている。以上のようにして眼球前眼部
付近の明るさがある明るさ以下のときに最長蓄積時間が
設定され、それから明るくになるにしたがって蓄積時間
も短くなっていくようにしている。
【0047】以上の説明においてはAND回路としては
2入力のものを、又プリセット機能を有するN進カウン
ターとしては16進(4ビット)のものを図5に示した
が実際の回路においてはこの限りではない。例えばAN
D回路102をそれぞれl1入力、l2入力とすれば
【数1】 となる。又測光センサー8としてカメラの露出制御用の
測光センサーを用いることも可能である。この場合、撮
影者のいる場所と被写体のある場所の違いになり、その
出力に若干の差が生じるが、この差は一般に許容誤差の
範囲内に入るので問題は無い。又イメージセンサー4a
の信号を測光センサーの出力と見なして用いても良い。
【0048】尚、イメージセンサー4aの駆動回路4b
では、この蓄積時間制御回路9から出力される蓄積制御
信号とM.P.U1から送られる蓄積指令の双方によっ
てイメージセンサー4aの駆動を行っている。具体的に
は両方の信号のANDをとり、その出力が”High”
のとき蓄積動作を行っている。
【0049】又、瞳孔検出のための信号を読み出す第2
の信号読み出しにおいてはプルキンエ像の検出された周
辺のみを読み出すなどの工夫を行うことにより読み出し
を高速化している。
【0050】図6は本発明の実施例2のフローチャー
ト、図7は本発明の実施例2の要部ブロック図である。
【0051】本実施例の特徴はM.P.U1が測光セン
サー8からの出力に基づいてプルキンエ第1像の検出の
ための蓄積時間T1 、瞳孔検出のための蓄積時間T2
算出・設定している点である。
【0052】本実施例においてM.P.U1はインター
フェイス回路3を介して測光センサー8の出力を読み込
む。そしてこの値を用いてまず蓄積時間T1 を求める。
これは実施例1と同様に赤外発光ダイオード7aの輝
度、受光レンズ4cのF値、外光の明るさなどにより蓄
積時間T2 より十分短い時間を算出・設定している。
【0053】ついで蓄積時間T2 を算出・設定する。こ
れは図7に示すプリセット機能を有するN進カウンター
105に蓄積時間T2 に対応する数値Mをセットするこ
とにより行っている。ただしMはM=(V−VL )/
(VH −VL )*Nと表わされるが、Mが負となった場
合はM=0となるように、又Mの最大値はNとなるよう
にしている。ここでVは測光センサー8の出力電圧V
H ,VL に各々蓄積時間を設定するために定められる任
意の定数で予想される測光センサー8からの出力の最大
値と最小値に対応している。このようにしてMをN進カ
ウンター105に設定したときの蓄積時間T2
【数2】 として定めている。
【0054】これより所望の蓄積時間T2 が得られるよ
うにMを求めている。Mが算出されたのち、M.P.U
1はインターフェイス回路3を介して、この値MをN進
カウンター105のプリセット端子(J1 〜J4 )にセ
ットする。
【0055】そしてその後にカメラより視線検出の要求
があれば視線検出のルーチンに入る。視線検出のルーチ
ンに入るとまずM.P.U1はiRED7aの発光を指
示し、同時に蓄積時間T1 の計時をM.P.U1の内部
のタイマーにより開始する。そして蓄積時間T1 が経過
したら、蓄積を一旦停止し、iRED7aをオフにす
る。そしてそれと同時に蓄積時間T1 の計時に用いてい
たタイマーをリセットする。この状態でイメージセンサ
ー4aからの出力信号を読み込み、読み込み終了後、蓄
積動作を再開し、さらに先ほど読み込んだ信号よりプル
キンエ第1像の位置を算出する。ついで蓄積時間T2
経過したならばM.P.U1はイメージセンサー4aか
らの出力信号を読み込み、この信号を用いて瞳孔中心の
位置を求める。そののちM.P.U1はプルキンエ第1
像と瞳孔中心の間隔から眼球の回転角、撮影者の視線位
置を算出し、必要に応じてその値をメモリー2に記憶す
る。
【0056】実施例2においても実施例1と同様にAN
D回路として2入力以外のものを用いてもよいし、又N
進カウンター105も任意のものを用いることができ
る。測光センサー8をカメラの露出制御用のものと兼用
しても良く、又イメージセンサー4aからの出力信号を
測光センサー出力と見なして用いても良い。
【0057】
【発明の効果】本願の請求項1に記載した発明は、使用
者の眼球を照明する照明手段と、複数のセンサー素子を
有し、眼球からの光を電気エネルギーの形で蓄積し、電
気信号を出力する光電変換手段と、第1の蓄積時間で蓄
積した結果として出力される第1の電気信号および前記
第1の蓄積時間とは異なる第2の蓄積時間で蓄積した結
果として出力される第2の電気信号に基づいて、前記使
用者の視線に関する情報を形成する視線情報形成手段と
を有することによって、異なる蓄積時間での電気信号に
基づいて視線に関する情報を形成するので、上述の課題
を解決し、高精度な視線検出を可能とした視線検出装置
の提供ができる。
【0058】本願の請求項2に記載した発明は、使用者
の眼球を照明する照明手段と、複数のセンサー素子を有
し、眼球からの光を電気信号に変換して出力する光電変
換手段と、第1の蓄積時間で蓄積した結果として出力さ
れる第1の電気信号および前記第1の蓄積時間とは異な
る第2の蓄積時間で蓄積した結果として出力される第2
の電気信号に基づいて、前記使用者の視線に関する情報
を形成する視線情報形成手段と、前記使用者の眼球周囲
の輝度に関する情報を出力する輝度情報出力手段と、前
記輝度に関する情報に基づいて、前記第1の蓄積時間及
び前記第2の蓄積時間を制御する制御手段とを有するこ
とによって、異なる蓄積時間での電気信号に基づいて視
線に関する情報を形成するものであって、その蓄積時間
も眼球周囲の輝度によって決められるので、眼球周囲の
輝度の変化に関わらず、高精度な視線検出が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の要部ブロック図。
【図2】 (A)は本発明を一眼レフカメラに適用した
ときの要部概略図、(B)は図2(A)の一部分の要部
斜視図。
【図3】 本発明の実施例1のフローチャート。
【図4】 本発明の実施例1の蓄積時間制御回路の説明
図。
【図5】 図4の蓄積時間制御回路のタイミングチャー
ト。
【図6】 本発明の実施例2のフローチャート。
【図7】 本発明の実施例2の要部ブロック図。
【図8】 従来の視線検出装置の要部概略図。
【符号の説明】
1 マイクロプロセッシングユニット(M.P.U) 2 メモリ− 3 インターフェイス回路 4 検出手段 4a イメージセンサー 4b 駆動回路 4c 受光レンズ 5 発光制御回路 7 投光手段(照明手段) 7a 赤外発光ダイオード 7b 投光レンズ 8 測光センサー 9 蓄積時間制御回路 29 処理回路 211 眼球

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者の眼球を照明する照明手段と、 複数のセンサー素子を有し、眼球からの光を電気エネル
    ギーの形で蓄積し、電気信号を出力する光電変換手段
    と、 第1の蓄積時間で蓄積した結果として出力される第1の
    電気信号および前記第1の蓄積時間とは異なる第2の蓄
    積時間で蓄積した結果として出力される第2の電気信号
    に基づいて、前記使用者の視線に関する情報を形成する
    視線情報形成手段とを有することを特徴とする視線検出
    装置。
  2. 【請求項2】 使用者の眼球を照明する照明手段と、 複数のセンサー素子を有し、眼球からの光を電気エネル
    ギーの形で蓄積し、電気信号を出力する光電変換手段
    と、 第1の蓄積時間で蓄積した結果として出力される第1の
    電気信号および前記第1の蓄積時間とは異なる第2の蓄
    積時間で蓄積した結果として出力される第2の電気信号
    に基づいて、前記使用者の視線に関する情報を形成する
    視線情報形成手段と、 前記使用者の眼球周囲の輝度に関する情報を出力する輝
    度情報出力手段と、 前記輝度に関する情報に基づいて、前記第1の蓄積時間
    及び前記第2の蓄積時間を制御する制御手段とを有する
    ことを特徴とする視線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の蓄積時間は前記第2の蓄積時
    間よりも短く設定されることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の視線検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電気信号からプルキンエ像を
    検出し、前記第2の電気信号から瞳孔部分を検出するこ
    とを特徴とする請求項1,2または3に記載の視線検出
    装置。
  5. 【請求項5】 輝度情報出力手段は測光センサーを有
    し、前記測光センサーにて前記使用者の眼球周囲の輝度
    を検出することを特徴とする請求項1ないし4の何れか
    に記載の視線検出装置。
  6. 【請求項6】 前記輝度情報出力手段は、前記光電変換
    手段の出力から前記使用者の眼球周囲の輝度に関する情
    報を得ることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに
    記載の視線検出装置。
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