JP2910119B2 - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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JP2910119B2
JP2910119B2 JP2021111A JP2111190A JP2910119B2 JP 2910119 B2 JP2910119 B2 JP 2910119B2 JP 2021111 A JP2021111 A JP 2021111A JP 2111190 A JP2111190 A JP 2111190A JP 2910119 B2 JP2910119 B2 JP 2910119B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体レーザ、特に例えばAlGaAs系等の化合
物半導体による埋込みヘテロ接合型(以下BH型という)
半導体レーザに係わる。
〔発明の概要〕
本発明は、半導体レーザに係わり、主面にストライプ
状の溝が形成され、この溝の両側にメサ突起が形成され
た化合物半導体上に、この化合物半導体の主面に、第1
導電型のクラッド層と、活性層と、第2導電型のクラッ
ド層とが順次積層形成され、この活性層は上記溝上に限
定的に形成されてメサ突起上に形成された第1導電型の
クラッド層によって挟まれて発光動作領域とされてなる
ことにより、BH構造の半導体レーザを1回の結晶成長に
よって結晶性良く作製することができ、特性の劣化を回
避して歩留り及び生産性の向上をはかる。
〔従来の技術〕
低閾値電流Ithを有する半導体レーザを作製するに
は、活性層の横方向にすなわち活性層の面方向と直交す
る方向に屈折率差を形成したBH型となし、しかも電流狭
搾を行う電流ブロック手段を設けることが望まれる。こ
の種のBH型半導体レーザでは、通常2回以上の互いに独
立したエピタキシャル成長、すなわち第1回のエピタキ
シャル成長後にエッチング作業を施し、次に第2回のエ
ピタキシャル成長作業が行われるという手順が一般的に
採られる。
ところが、この場合第1と第2のエピタキシャル成長
作業間において、表面酸化等の問題が生じ、これが、信
頼性の低下及び特性の低下を来す。このような信頼性の
問題、さらに作業性の煩雑さを回避する目的をもって、
例えば特開昭61−183987号公報において1回のエピタキ
シャル成長において全層を形成することができるように
したSDH型(Separate Double Hetero Junction)の半導
体レーザが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
更にこの種のSDH型半導体レーザとして、本出願人
は、特願昭63−330136号において例えば第3図にその略
線的拡大断面図を示すように、第1導電型例えばn型
で、(100)結晶面の主面に、例えば第3図紙面に直交
する〔011〕軸方向にストライプ状に、メサ突起(30)
を有する例えばGaAs化合物半導体基体(21)上に順次連
続的に通常のMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor De
position:有機金属化学的気相成長法)のメチル系の原
料によるMOCVDにより、第1導電型例えばn型のAlGaAs
によるクラッド層(22)と、低不純物濃度或いはアンド
ープのGaAsによる活性層(23)と、第2導電型例えばp
型のAlGaAsによる第1のクラッド層(24)と、第1導電
型例えばn型のAlGaAsによる電流ブロック層(25)と、
第2導電型例えばp型のAlGaAsによる第2のクラッド層
(26)と、第2導電型例えばp型のGaAsによるキャップ
層(27)とが、エピタキシャル成長されてなる。図示し
ないが、キャップ層(27)上と、基体(21)の裏面にそ
れぞれ電極がオーミックに被着して構成される。
この半導体レーザでは、第1導電型のクラッド層(2
2)の成長において、(111)B結晶面による側壁斜面
(22a)がメサ突起(30)の両側にこれを挟み込むよう
に生じる。この(111)B面による斜面(22a)は、この
(111)B面におけるエピタキシャル成長速度が(100)
結晶面等の他の結晶面に比し数10分の1以下程度にも低
いことから、一旦この(111)B面がメサ突起(30)上
に生じると、この面に他の結晶面による成長が進行して
くるまで、この(111)B結晶面に関してその結晶成長
が見かけ上停止することによって生じる。従って、この
場合基体(21)及びメサ突起(30)の結晶方位、突起
(30)の幅、及び高さすなわちその両側のメサ溝の深
さ、さらに各第1導電型のクラッド層(22)、活性層
(23)、第2導電型のクラッド層(24)等の厚さを選定
することによって、メサ突起(30)上に第1導電型のク
ラッド層(22)、活性層(23)、第2導電型の第1のク
ラッド層(24)を、それ以外の部分と分離して形成され
得る。
このようにしてメサ突起(30)上の活性層(23)の周
囲がバンドギャップの大きいp型及びn型クラッド層
(22)及び(24)、n型電流ブロック層(25)によって
挟まれ光の閉じ込め、電流集中がなされストライプ状メ
サ突起(30)上のストライプ状の活性層(23)が発光動
作領域となるようにしている。
このような構成によるBH型半導体レーザでは、メサ突
起(30)上の活性層(23)が発光動作領域となるように
形成するものであるが、このような突起(30)上に斜面
(22a)によって挟み込まれて形成されたエピタキシャ
ル成長層は、その結晶構造に歪みを生じ易く、このため
結晶欠陥による特性の劣化、歩留り及び生産性の低下を
招く。
また、上述したMOCVD等の気相成長を行う気相成長装
置は、例えば真空チャンバー内に原料ガスを一定の流速
で注入させ、容器内に設置された被気相成長基体上に例
えばAlGaAs等の化合物半導体を気相成長させる。
このような方法において、複数個の被気相成長基体に
対して気相成長を行うものとして、例えば高流速バレル
タイプの反応システムや、自公転型低流速反応システム
等が広く知られている。
しかしながらこのような従来の成長装置では、原材料
ガスの消費効率が低く生産性に劣る。
本発明は、上述したような問題を解決して、BH型半導
体レーザの結晶構造の歪みの発生を抑制し、特性の劣化
を回避して、歩留り及び生産性の向上をはかる。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による半導体レーザの要部の略線的拡大断面図
を第1図Fに示す。
本発明による半導体レーザは、第1図Fに示すよう
に、主面にストライプ状の溝(2)が形成され、この溝
(2)の両側にメサ突起(3)が形成された化合物半導
体(1)上に、この化合物半導体(1)の主面に、第1
導電型のクラッド層(5)と、活性層(6)と、第2導
電型のクラッド層(7)とが順次積層形成され、この活
性層(6)は溝(2)上に限定的に形成されて、メサ突
起(3)上に形成された第1導電型のクラッド層(5)
によって挟まれて発光動作領域とされてなる。
そして具体的には、第1導電型のクラッド層(5)及
び第2導電型のクラッド層(7)のバンドキャップは活
性層(6)のそれより大に選定される。
〔作 用〕
上述の構成によれば、溝(2)上に形成された活性層
(3)は、その上下の第1導電型のクラッド層(5)
と、第2導電型のクラッド層(7)と、更にメサ突起
(3)上に形成された第1導電型のクラッド層(5)と
によって囲まれたBH型の半導体レーザとなる。
そしてこの本発明によるBH型半導体レーザは、第1図
Fに示すように、その発光動作領域を、活性層(6)の
溝(2)上に限定的に形成した部分によって構成するの
でメサ突起(3)上における活性層を発光動作領域とす
る場合に比し、メサ突起(2)上のエピタキシャル成長
層の両側斜面(5a)の結晶欠陥の影響を受けにくい。す
なわち、メサ突起(3)上に活性層(6)が形成された
BH型半導体レーザよりも、その発光動作領域の結晶性が
良好となり、結晶欠陥等による特性の劣化を回避するこ
とができ、不良品の発生を抑制して歩留り及び生産性の
向上をはかることができる。
また、本発明による半導体レーザでは、第1図Fに示
すように、メサ突起(2)上に形成された第1導電型例
えばn型のクラッド層(5)は斜面(5a)の発生により
高濃度化され、第2導電型例えばp型のクラッド層
(7)に接しておりこのn型クラッド層(5)は電流ブ
ロック効果がある。即ちこのような異方性結晶構造を有
するGaAs等の基板上の気相成長では原料ガスの組成を同
一としても、(100)以外の斜め結晶面でn型又はp型
不純物濃度が高くなる現象が知られている。
従って、活性層(6)と、これを挟んで位置する第1
導電型及び第2導電型クラッド層(5)及び(7)を例
えばほぼ(100)結晶面に沿うように形成すれば、スト
ライプ状メサ突起(3)上にエピタキシャル成長され
た、他の結晶面による側面においては異なる結晶面が生
じ、n型又はp型不純物の濃度を高めることができるこ
とから、メサ突起(3)上の第1導電型のクラッド層
(5)の不純物濃度を、第2導電型のクラッド層(7)
の不純物濃度より高めることができ、従って電流狭搾効
果を高めることができる。
〔実施例〕
本発明による半導体レーザを、その理解を容易にする
ために、第1図A〜Fの製造工程図を参照して説明す
る。この例ではAlGaAs系のIII−V族化合物半導体レー
ザを得る場合で、先ず第1図Aに示すように、化合物半
導体(1)例えば第1導電型のn型GaAs化合物半導体基
体を設ける。この基体(1)はその一主面(1a)が、例
えば(100)面を有して成る。この基体(1)の主面(1
a)上に、幅Wが例えば2μmのストライプ状のエッチ
ングマスク(51)を選択的に形成する。このマスク(5
1)は、例えばフォトレジスト膜の塗布、パターン露
光、現像の各処理によって形成し得る。この場合、紙面
に沿う面が例えば(011)面とされ、マスク(51)のス
トライプの延長方向は、この面と直交する〔110〕方向
とされる。
次に基体(1)に対し、主面(1a)側から例えば硫酸
系エッチング液のH2SO4とH2O2とH2Oが3:1:1の割合で混
合されたエッチング液による結晶学的エッチングを行
う。このようにして、マスク(51)によって覆われてい
ない部分からエッチングを行い、第1図Bに示すよう
に、例えば幅2μm、深さ2μmの溝(2)を形成し、
この溝(2)に挟まれた上方に向かって幅狭となるいわ
ゆる順メサ状のストライプ状のメサ突起(3)を形成す
る。
次に第1図Cに示すように、エッチングマスク(51)
を除去した後、溝(2)を埋め込むように、例えばフォ
トレジストより成るエッチングマスク(52)を形成し、
例えば上述した硫酸系エッチング液による結晶学的エッ
チングを行い、メサ突起(3)上に、比較的浅い、例え
ば深さ1μm、幅2μmの浅い溝(2a)を形成する。
次に第1図Dに示すように、エッチングマスク(51)
を除去し、基体(1)の凹凸面上に、MOCVD等によって
n型GaAsよりなるバッファ層(4)を必要に応じて形成
し、各溝(2)及び(2a)の底面であるこの場合(10
0)面を埋め込むと同時に、基体(1)からの影響を抑
制し、結晶成長面の平坦化を行う。
次に第1図Eに示すように、例えばn型AlXGa1-XAsよ
りなる第1導電型のクラッド層(5)を例えばx=0.47
としてメチル系のMOCVDによりエピタキシャル成長させ
る。このようなメチル系のMOCVDによるエピタキシャル
成長を行うと、メサ突起(3)上の浅い溝(2a)上に形
成されたクラッド層(5)には、第1図E中破線aで図
示する(100)面に沿う方向に対しての角度θが約55度
をなす(111)B結晶面より成る斜面(5a)が両側に自
然発生的に生じて来る。
この場合(111)B結晶面にはMOCVDによるエピタキシ
ャル成長層が生じにくく、実質的にその結晶成長速度が
他の結晶面に比較して数10分の1程度であることから、
ストライプ状メサ突起(3)の幅、溝(2)の幅及び深
さ、第1導電型のクラッド層(5)の厚さを選定するこ
とによって、メサ突起(3)上においてその両側の斜面
(5a)が交叉するような位置まで第1導電型のクラッド
層(5)を成長させ、かつメサ溝(2)上のn型クラッ
ド層(5)をその上面がメサ突起(3)上のn型クラッ
ド層(5)の斜面(5a)中程に位置させるように形成し
得る。
次に第1図Fに示すように、メチル系のMOCVDによ
り、溝(2)上のn型クラッド層(5)の上にアンドー
プの例えばAlYGa1-YAsよりなる活性層(6)をエピタキ
シャル成長させる。この活性層(6)はその端面が斜面
(5a)に衝合して、各メサ突起(3)上の第1導電型の
クラッド層(5)によって分断されるようになる。
この活性層(6)は、メサ突起(3)上に活性層を形
成する場合における結晶歪みの生じ易い斜面(5a)によ
って閉じ込められた形態をとるものではなく、両端面が
斜面(5a)に接するものの、開放された態様をとるの
で、歪みが発生しにくい。次にメサ突起(3)上のn型
クラッド層(5)上を含んで全面的に、例えばp型のAl
XGa1-XAsよりなる第2導電型のクラッド層(7)を例え
ばx=0.47としてMOCVD等によりエピタキシャル成長さ
せその上に例えばp型GaAsよりなる高不純物濃度のキャ
ップ層(8)をMOCVD等により形成する。この場合、p
型クラッド層(7)は、初期では斜面(5a)において成
長しないが、成長の進行により斜面(5a)とのつき合せ
部に(111)B面以外の結晶面が生じてくると斜面(5
a)上を含んで全面的に成長される。従って、このp型
クラッド層(7)上のキャップ層(8)も全面的に成長
される。
この後、図示しないが、キャップ層(8)上に第1の
電極を、また基体(1)の裏面に第2の電極を夫々オー
ミックに被着して本発明による半導体レーザ(10)を得
る。
ここに、各層(4),(5),(6),(7),
(8)は一連のMOCVDによってその供給する原料ガスを
切り換えることによって1作業すなわち1回の結晶成長
で形成し得る。
このような構成によれば、結晶性の良好な活性層
(6)を有し、かつこの活性層(6)と第2導電型例え
ばp型のクラッド層(7)とに隣接する、メサ突起
(3)上の第1導電型例えばn型クラッド層(5)が、
その表面に(111)B面を有して成るため不純物濃度が
高くなり、より電流ブロック効果が大となる。
上述した例においては、メサ突起(3)上に浅い溝
(2a)を形成したが、この浅い溝(2a)上の側面には
(100)面以外の結晶面が生ずると共に、メサ突起
(3)上にエピタキシャル成長させたn型クラッド層
(5)において、(111)B面である斜面(5a)におい
て高濃度の部分が生じることから、図中斜線を付して示
した所要の厚さの特に不純物濃度が大となる領域(9)
が形成されて、よりp型クラッド層(7)への電子ブロ
ック効果が、増大する。またメサ突起(3)上のn型ク
ラッド層(5)の中央部、すなわち高濃度領域(9)に
よって挟まれた領域においても、高濃度領域(9)の影
響を受けて不純物の濃度が高くなる。上に形成されたn
型クラッド層(5)の不純物濃度を3〜5×1017cm-3
した場合、メサ突起(2)上に形成されたn型クラッド
層(5)の高濃度領域(9)は約1×1018cm-3以上の濃
度となり、p型クラッド層(7)への電流ブロック効果
を増大させることができた。
なおn型クラッド層(5)及びP型クラッド層(7)
の組成AlXGa1-XAsと、活性層(6)の組成AlYGa1-YAsと
はX>Yに選定される。
また上述した例では(111)B面によるn型不純物の
高濃度化を利用した場合であるが、例えば(311)基板
を用いて結晶方位の選定により(311)B面による高不
純物濃度化を利用することもできる。
さらにまた、上述した例においては、第1導電型をn
型、第2導電型をp型としたが、各導電型を反対とする
こともできる。その場合は、結晶方位の選定によって、
例えば(111)A面を発生させて、ここにおけるp型不
純物の高濃度化を利用することもできる。
本発明による半導体レーザを製造する気相成長装置の
一例を第2図Aの側面図を参照して説明する。
第2図Aに示す例においては、(41)は気密に保持さ
れた化合物半導体気相成長反応容器で、その上面に原料
ガス供給口(47)を有し、下方側面に排気口(48)を有
して成る。この反応容器(41)内には、上面が平面とさ
れ、側面が斜面とされた断面ほぼ台形すなわち截頭角錐
形のカーボン又はモリブデンMoよりなる基体載置台(4
2)が設置され、この上面及び各側面に被気相成長基体
(43)例えばGaAsウェーハを載置する。この場合、必要
に応じて配置台(42)に、例えば鉤状のウェーハの固定
用金具を設置する。
このような構成において原料ガス供給口(47)を通じ
て、所要の矢印(44)で示す原料ガスを反応容器(41)
内に、所要に流量をもって供給する。この場合矢印(4
4)で示す原料ガスは、供給口(47)に近い領域では、
反応容器(41)の上面と基体載置台(42)の上面との間
隔を小とすることにより、又注入時にかけられた圧力に
よって高流速で流動し、載置台(42)の側面を流動する
ときには比較的低流速で流動し、排気口(48)を通じ
て、図示しないが真空ポンプによって排気される。
これにより、同一反応容器(41)内で基体載置台(4
2)の上面で高流速領域(45)が、また基体載置台(4
2)の側面部で低流速領域(46)が形成される。このよ
うにして基体載置台(42)の上面に載置された被気相成
長基体(43)は、高流速領域(45)に配置され、側面に
載置された被気相成長基体(43)は、低流速領域(40)
に配置されたことになり、矢印(44)で示す原料ガスの
流速の相違によって、載置台(42)の上面と側面とに配
置された各被気相成長基体(43)には、互いに異なる組
成比のエピタキシャル成長がなされ、異なる特性の半導
体装置を得ることができる。
本発明による半導体レーザを製造する気相成長装置の
他の例を第2図Bの側面図を参照して説明する。
第2図Bに示すように、気密に保持された第1及び第
2の反応容器(41a)及び(41b)を用意し、それらの間
を連結部(41c)によって気密に連結させる。この場
合、第1の反応容器(41a)内には、この容器(41a)の
上面に接するように原料供給口(47)が設けられ、上面
が、ほぼ供給口(47)と同一の高さとなるような載置台
(42a)が設けられ、第2の反応容器(41b)内には、例
えば角錐状の、カーボン又はMoよりなる載置台(42b)
が設けられ、この載置台(42a)及び(42b)上に夫々被
気相成長基体(43)、例えばGaAsウェーハが載置され
る。
矢印(44)で示す原料ガスは供給口(47)より一定の
流速をもって供給されたのち、載置台(42a)上のGaAs
ウェーハ上を比較的高流速で流動した後、連結部(41
c)を通じて第2の反応容器(41b)に導入され、比較的
低速で載置台(42b)の周囲を流動した後、図示しない
が真空ポンプによって排気口(48)より排気される。
このような構成によれば、第1の反応容器(41a)内
を高流速領域(45)、第2の反応容器(41b)内を低流
速領域(46)とすることができ、各容器(41a),(41
b)内において特性の異なる半導体装置を得ることがで
きる。
尚、第2の反応容器(41b)の上面には、必要に応じ
て矢印(44A)で示すように原料ガスを補給するための
第2の供給口(47a)を設けてもよい。
本発明による半導体レーザを製造する気相成長装置の
他の例を第2図Cの側面図を参照して説明する。
第2図Cに示すように、反応容器(41)の上面に段差
を設け、比較的低い上面に接するように原料供給口(4
7)を設ける。そしてこの供給口(47)のほぼ同一の高
さに被気相成長基体(43)が載置されるように、載置台
(43)を設置する。
矢印(44)で示す原料ガスは供給口(47)を通じて供
給された後、反応容器(41)の上面が低い領域では高流
速で、反応容器(41)の上面が高い領域では低流速で流
動した後、容器(41)の側面に設けられた排気口(48)
を通じて、図示しないが真空ポンプにより排気される。
このような構成によれば、反応容器(41)内の載置台
(43)上において、容器(41)の上面の低い領域が高流
速領域(45)となり、上面の高い領域が低流速領域(4
6)となって、各領域(45),(46)において特性の異
なる半導体装置を得ることができる。
〔発明の効果〕
上述の構成によれば、溝(2)上に形成された活性層
(3)は、その上下の第1導電型のクラッド層(5)
と、第2導電型のクラッド層(7)と、更にメサ突起
(3)上に形成された第1導電型のクラッド層(5)と
によって囲まれたBH型の半導体レーザーとなる。
そして、この本発明によるBH型半導体レーザは、第1
図Fに示すように、その発光動作領域を活性層(6)の
溝(2)上に限定的に形成した部分によって構成するの
で、メサ突起(3)上における活性層を発光動作領域と
する場合に比し、メサ突起(2)上のエピタキシャル成
長層の両側斜面の結晶欠陥の影響を受けにくく、メサ突
起(3)上に活性層(6)が形成されたBH型半導体レー
ザよりも、その発光動作領域の結晶性が良好となり、結
晶欠陥等による特性の劣化を回避することができ、不良
品の発生を抑制し歩留り及び生産性の向上をはかること
ができる。
また、本発明による半導体レーザでは、第1図Fに示
すように、メサ突起(2)上に形成された高濃度の第1
導電型例えばn型のクラッド層(5)が、第2導電型例
えばp型のクラッド層(7)に接していることからこの
n型クラッド層(5)は電子に対するブロック効果があ
り、これによって活性層(6)への電流集中を行うこと
ができ、電流狭窄効果を高めることができる。
また、本発明による半導体レーザを製造する気相成長
装置は、第2図A〜Cに示すように、例えば矢印(44)
で示す原料ガスの高流速領域(45)と低流速領域(46)
のように流速の相違する部分を形成するものであるが、
例えばAlXGa1-XAs等の半導体化合物をMOCVD等により成
長させる場合、原料ガスが高流速である場合はXが大と
なり、原料ガスが低流速である場合はXが小となること
が知られているので、このようなGaAs系等のIII−V族
化合物よりなる半導体レーザを上述したような気相成長
装置によって製造する場合、このような組成比の変化に
よって発振波長の異なる半導体レーザを高流速領域(4
5)及び低流速領域(46)において同時に製造すること
ができる。
また、原料ガスの流速によってエピタキシャル成長速
度が異なることから、高流速領域(45)と低流速領域
(46)において、量子効果デバイス例えばMQWによる半
導体レーザの製造に用いれば、高流速領域(45)と低流
速領域(46)において夫々井戸幅を異にする、すなわち
異なる特性をもつ量子効果デバイスを1回の気相成長作
業で同時に行えて、生産性の向上をはかることができ
る。
また、原料ガスを低流速で供給する本発明による半導
体レーザを製造する気相成長装置では、一般に原材料と
生成物質の比、つまり消費効率が低いが、上述したよう
な気相成長装置によれば、矢印(44)で示す原料ガスを
高流速領域(45)で使用した後低流速領域(46)で使用
するため、消費効率の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図A〜Fは本発明による半導体レーザの製造工程を
示す略線的拡大断面図、第2図A〜Cは本発明による半
導体レーザを製造する気相成長装置の略線的側線図、第
3図は従来の半導体レーザの要部の略線的拡大断面図で
ある。 (1)は化合物半導体、(1a)は主面、(2)は溝、
(2a)は浅い溝、(3)はメサ突起、(4)はバッファ
層、(5)は第1導電型のクラッド層、(5a)は斜面、
(6)は活性層、(7)は第2導電型のクラッド層、
(8)はキャップ層、(9)は高濃度領域、(10)は半
導体レーザ、(51)及び(52)はエッチングマスク、
(21)は化合物半導体基体、(22)は第1導電型のクラ
ッド層、(22a)は側壁斜面、(23)は活性層、(24)
は第2導電型の第1のクラッド層、(25)は第1導電型
の電流ブロック層、(26)は第2導電型の第2のクラッ
ド層、(27)はキャップ層、(30)はメサ突起、(4
1),(41a)及び(41b)は化合物半導体気相成長反応
容器、(42),(42a)及び(42b)は基体載置台、(4
3)は被気相成長基体、(45)は高流速領域、(46)は
低流速領域、(47)及び(47a)は原料供給口、(48)
は排気口、Wは幅、Lは深さ、θは角度である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主面にストライプ状の溝が形成され、この
    溝の両側にメサ突起が形成された化合物半導体上に、 該化合物半導体の上記主面に、第1導電型のクラッド層
    と、活性層と、第2導電型のクラッド層とが、順次積層
    形成され、 上記活性層は上記溝上に限定的に形成されて上記メサ突
    起上に形成された上記第1導電型のクラッド層によって
    挟まれて発光動作領域とされてなることを特徴とする半
    導体レーザ。
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