JP2909670B2 - 洗浄度測定装置 - Google Patents

洗浄度測定装置

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澤 和 泉 芹
貫 稔 綿
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶画面に使用する
ガラスや、シリコンウエハー等の被処理物を紫外線洗浄
した後、その洗浄度を測定するために使用される洗浄度
測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶画面に使用するガラスや、
LSIに使用されるシリコンウエハー等は、微細な電極
を形成する工程で、その表面に付着した人間の皮膚脂
や、有機性のラッピング剤等、表面の汚染物を除去する
ことが重要であり、この除去作業に紫外線洗浄装置が広
く使用されている。
【0003】そして、紫外線洗浄した被処理物は、その
表面に置いた水滴の角度を測定して洗浄度を検査する接
触角法によりその洗浄度が測定されている。また、X線
により被処理物からの放射角をパラメーターとし脱出深
さを変えてX線励起光電子を測定し、洗浄度を測定する
装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した測定
装置では、以下のような問題点を有していた。 接触角法は、水滴を滴下してその水滴の角度を測定
することで、洗浄度を測定するので、表面積が小さい被
処理物の洗浄度を測定する場合に優れているが、被処理
物の全面に渡るような広い面積を測定するには不向きで
あった。また、洗浄した表面を水滴により汚してしまう
ことになる。 X線を用いる方法は、装置が大型で複雑になり、製
造費も高価になる。
【0005】 なお、エンビシート等のシート状物体
の静電特性を検査する方法として、被処理物表面の電位
を測定する方法が行なわれているが、この方法では、表
面の帯電を測定するため、表面の汚れによる微小な電位
の変化を測定することは不可能であった。この発明は、
上記の問題点に鑑み創案されたもので、複雑な構成とす
ることなく装置が構成でき、表面電位測定方法を利用し
て被処理物の全面に渡って洗浄度を測定できると共に、
被処理物の区画した位置での洗浄度合いを表示すること
ができ、また、被処理物の厚みにかかわらず洗浄度の測
定を可能とする洗浄度側装置を提供することを課題とす
る。
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ため、この発明は、駆動機構によりガイドバーに沿って
上下動自在に移動する昇降テーブルと、この昇降テーブ
ルの上部に昇降自在に設けた被処理物を載置する載置部
と、この載置部の上方で対向する位置に設けた振動電極
部と、前記載置部および振動電極部の所定位置に設けら
れ、前記被処理物の厚さに対応して、その載置部の移動
距離を位置決めするためのセンサーとを備える洗浄度測
定装置として構成した。また、前記振動電極部には、電
磁石が碁盤の目状に配置されると共に、前記電磁石によ
り振動する振動電極を有し、前記被処理物の表面電位
が、碁盤の目状に配置された前記電磁石に対応して表示
する分割画面を有する構成とした。
【0006】
【作用】前記手段により、以下のような作用を有する。
洗浄度測定装置は、昇降テーブルの載置部に被処理
物を載置して測定を開始すると、駆動機構により所定位
置まで、ガイドバーに沿って昇降テーブルが上昇して移
動する。つぎに、載置部がセンサーを介して昇降テーブ
ルから上昇し、その載置部の被処理物と振動電極部との
間隔を適切な測定位置に設定する。 洗浄度測定装置
は、被処理物の洗浄度を、振動電極部の区画された電磁
石に対応するように設けた電子画面に表示される。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説
明する。図1は、洗浄度測定装置の全体を示す斜視図、
図2は、洗浄度測定装置の側面図、図3は、洗浄度測定
装置の電気回路の構成を示すブロックダイアグラム図で
ある。洗浄度測定装置1は、被処理物2を載置する昇降
テーブル3と、この昇降テーブル3をガイドバー5に沿
って駆動する駆動機構4と、この駆動機構4で一定位置
まで昇降した後に前記昇降テーブル3の載置部3aを所
定位置に設定するシリンダ装置3b1 と、昇降テーブル
3に対面するように昇降テーブル3の上方に配置した平
板状の振動電極部6と、昇降テーブル3に載置されてい
る被処理物2の上面から振動電極部6の下面までの距離
を所定の寸法に設定する位置決めセンサー7、8等によ
って構成されている。
【0008】図1に示すように前記昇降テーブル3は、
電極3a1 を有する載置部3aと、図2に示すように、
この載置部3aを上下動させるシリンダー装置3b1
載置部3aの作動をガイドする案内バー3b2,3b2
とを有している。また、載置部3aは、シリンダー装置
3b1 および案内バー3b2 ,3b2 に着脱自在に係合
しており、被処理物の大きさに応じて載置部3aを所望
の寸法のものに取り替えることができるようになってい
る。
【0009】載置部3aには、その周縁側に突出する磁
気センサーなどのセンサー7が少なくとも一個以上(図
面では2個)設けられている。また、前記センサー7に
対応する位置で、後述する振動電極部6の側部には、位
置決め用のセンサー8(磁気センサーなど)が設けられ
ている。そのため、センサー7、8により載置部3aの
移動距離が適切な位置に到達すると信号を発生し、前記
シリンダ装置3b1 を停止させることで、被処理物2の
上面から振動電極部6までの距離を常に一定にするよう
に構成している。
【0010】駆動機構4は、ガイドバー5に設けられた
ラック5aにピニオンが係合すると共に、係合突部4
a、4aがガイドバー5の両側部に設けられた溝ガイド
5b、5bに係合して駆動モータの駆動を介してガイド
バー5に沿って昇降するように構成されている。また、
この駆動機構4の側部上端側には、前記昇降テーブル3
の支持アーム3dを着脱自在に保持する保持アーム4b
が一体に固設されている。
【0011】振動電極部6の下面には、前記載置部3a
に設けた電極3a1に対面するように電磁石6a(図3
参照)が碁盤の目状に配設され、この電磁石6aの振動
により振動する振動電極6a1 を有している。また、こ
の振動電極部6は、その側端に支持アーム9を有してお
り、前記ガイドバー5に固定した保持部10の側端から
延びる保持アーム11にこの支持アーム9を着脱自在に
保持させている。
【0012】洗浄度測定法に使用される公知の電気回路
の概要は、図3で示すように、発信器20によって作動
する電磁石6aと、この電磁石6aの振動により振動電
極6a1 が振動し電極3a1 との間に生じる信号電圧を
増幅するプリアンプ21およびメインアンプ22と、こ
のメインアンプ22で増幅された信号電圧中の交流成分
を除去する同期検波回路23と、この同期検波回路23
が取り出した信号電圧の直流成分を増幅する直流アンプ
25と、増幅された直流の信号電圧を測定値として表示
する指示計13,14(ディスプレイ,電子画面)と、
測定値をプリンター等に記録表示するための出力端子2
6等からなる。なお、図中27は一定電圧供給用電源回
路、24はゼロ点調整回路であり、この発明では各電磁
石6aごとに前記の回路構成を複数個設けている。
【0013】また、図1における12は洗浄度の限界許
容値を入力する操作ボード、13は測定値が限界値を越
えたときに警告を発するディスプレイ、14は被処理物
2上の各部の表面電位の測定値、すなわち、各指示計の
目盛りを測定場所ごとに表示する電子画面であり、この
電子画面には、振動電極部6に設けられている電磁石電
極6a1 の数に対応した分割画面数が表示されており、
被処理物2のどの位置がどの程度汚れているか数値で判
断できるように構成されている。
【0014】次に、洗浄度測定装置をその使用手順に沿
って説明する。はじめに、洗浄度測定装置1を使用する
際は、ゼロ調整回路24によりゼロアジャストを行い、
ディスプレイ13,14の指示計の目盛りを零に合わせ
る。洗浄度測定装置1の昇降テーブル3に被処理物2を
載置したのち、駆動機構4等を駆動して昇降テーブル3
を上昇させる。そして、一方のセンサー7、8の検出に
より駆動機構4を振動電極部6の近傍で停止させ、他方
のセンサー7、8の検出によりシリンダー装置3b1
駆動して所定位置に被処理物2を設定することになる。
【0015】そして、被処理物2の上面と振動電極部6
の下面との距離が0.5mm になるとシリンダー装置3b1
が停止する。電極3a1 に載置された被処理物2の表面
と振動電極6a1 の間には、被処理物2の表面の電位と
距離に応じた電気容量が発生する。ここで電源スイッチ
を入れると発信器20が220HZ の交流を各電磁石6
aに供給し、各振動電極6a1 が振動する。この振動に
より振動電極6a1に対向する被処理物2の部分との電
気容量が変化する。
【0016】そして、この電気容量の変化に対応する変
動電位が、プリアンプ21に送られ、さらに、増幅、検
波されたのちディスプレー14の指示計に表示される。
【0017】被処理物2のある部分の上面が汚れている
場合は、他の部分に比べて表面電位が高くなる。そし
て、この表面電位の上昇はディスプレー14の指示計に
表示される。したがって、この指示計の目盛りを比較す
ることによって、被処理物2のどの部分が汚れているか
判断でき、再洗浄をおこなうときの目安となる。
【0018】なお、この発明は、上記の実施例に限定さ
れるものではなく、例えば、駆動機構等に替えて送りネ
ジを使用して昇降テーブルを駆動し、被処理物の設定位
置を決める構成とすること等、その他この発明の要旨を
逸脱しない範囲において種々の変更ができることは勿論
である。
【0019】
【発明の効果】この発明は上記のように構成したので、
以下に記載する効果を奏する。 洗浄度測定装置は、
昇降テーブルの上昇により振動電極部の近傍まで移動さ
せた後、センサーを介して載置部が昇降テーブルから上
昇して振動電極部と被処理物との測定間隔を適切な位置
に設定するため、精密な位置決めができることと共に、
測定する被処理物ごとに厚みが変わっても、対応して洗
浄度を適切に測定することが可能となる。 洗浄度測
定装置は、昇降テーブルの載置部は、その全面に電極が
設けられているため、広い面積での洗浄度の測定が可能
になり、また、振動電極部の電磁石が碁盤の目状に区画
されているため、被処理物のどの部分がどれだけの表面
電位があるかを、前記電磁石に対応して碁盤の目状に区
画された電子画面で一目で判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄度測定装置の全体を示す斜視図である。
【図2】洗浄度測定装置の側面図である。
【図3】洗浄度測定装置の原理を示すブロックダイアグ
ラム図である。
【符号の説明】
1 洗浄度測定装置 2 被処理物 3 昇降テーブル 4 駆動機構 5 ガイドバー 6 振動電極部 7 位置決めセンサー 8 位置決めセンサー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動機構によりガイドバーに沿って上下
    動自在に移動する昇降テーブルと、この昇降テーブルの
    上部に昇降自在に設けた被処理物を載置する載置部と、
    この載置部の上方で対向する位置に設けた振動電極部
    と、前記載置部および振動電極部の所定位置に設けら
    れ、前記被処理物の厚さに対応して、その載置部の移動
    距離を位置決めするためのセンサーとからなることを特
    徴とする洗浄度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記振動電極部には、電磁石が碁盤の目
    状に配置されると共に、前記電磁石により振動する振動
    電極を有し、前記被処理物の表面電位を、前記電磁石に
    対応して碁盤の目状に形成した電子画面に表示すること
    を特徴とする請求項1に記載の洗浄度測定装置。
JP3291299A 1991-11-07 1991-11-07 洗浄度測定装置 Expired - Lifetime JP2909670B2 (ja)

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JPH05129262A JPH05129262A (ja) 1993-05-25
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