JP2909267B2 - 液体の定量供給方法 - Google Patents

液体の定量供給方法

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JP2909267B2 JP19392691A JP19392691A JP2909267B2 JP 2909267 B2 JP2909267 B2 JP 2909267B2 JP 19392691 A JP19392691 A JP 19392691A JP 19392691 A JP19392691 A JP 19392691A JP 2909267 B2 JP2909267 B2 JP 2909267B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、供給すべき液体をシリ
ンジに充填した後、ピストンを押して吐出させ、所定の
場所に所定量供給するための液体の定量供給方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体を所定量精密に吐出させ
て所定の位置に供給する液体供給装置としては、例えば
図9に示した様なものが知られている。この液体供給装
置は、図示した様にシリンジ52に液体50を充填し、
ピストン54を押すことによりシリンジ52内の液体5
0を所定量吐出する様に構成されたものである。ピスト
ン54は、例えばステッピングモータ56とボールネジ
58により駆動される。液体50の必要供給量に対応し
たステップ数だけステッピングモータ56を回転させる
ことにより、ピストン54が図中下方に移動され、液体
50がニードル53の先端部から一定量吐出される。そ
して、従来、この様な液体供給装置を用いて所定の物品
を大量に生産する場合の液体の供給方法としては、複数
回分の吐出量に相当する液体50を前もって収容したシ
リンジ52を、供給装置本体60に装着し、この複数回
分の吐出が終了する度に、シリンジ52を交換するとい
う方法が取られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来例においては、液体50の吐出量を精密に制
御しようとすると、内径の小さいシリンジを用いる必要
がある。一般に市販されているシリンジとピストンは、
シリンジの内径が小さくなると、その容量も小さくな
る。そのため、ある物品を大量に生産することを目的と
した製造装置において、この様な液体の供給方法を用い
た場合には、液体を充填したシリンジの交換頻度が多く
なり、その度に製造装置を停止しなければならず、生産
性の向上を図る上で障害となるという問題点があった。
【0004】これを解決する一つの方法としては、例え
ばシリンジ52を供給装置本体60に装着したまま、図
10(a),(b)に示した様に、別の容器に収容され
た液体50を、このシリンジ52内に吸引しては、図1
0(c)に示した様に供給するべき位置に吐出するとい
う工程を繰り返すことが考えられる。しかしながら、シ
リンジに液体50を吸入する時には、図10(a),
(b)に示した様に、ニードル53の先端からピストン
54の下端面までの間に存在する空気61を同時に吸入
することとなる。そのため、吸入した液体50を吐出す
る時には、その最後の段階では、図10(c)に示した
様に吸入されていた空気61がニードル53内に入り込
むこととなり、液体50がニードル53の内壁面に付着
して残り、液体50の吐出量が不正確になるという問題
点があった。
【0005】また、他の方法としては、図11に示した
様なプランジャポンプを用いる方法が提案されている。
このプランジャポンプを用いる方法においては、プラン
ジャ62は上記のシリンジとピストンを用いる方法と同
様にステッピングモータ64とボールネジ66により駆
動される。そして、ニードル68の先端部を液体50を
満たした容器内に浸した状態で、プランジャ62をこの
ステッピングモータ64により上昇させ、液体50をポ
ンプ内に取り込み、液体50を供給すべき場所でプラン
ジャ62を降下させ液体50を吐出する。これを繰り返
すことにより、所定の物品の大量生産に対応することが
できる。
【0006】しかしながら、このプランジャポンプを用
いる方法においても、図11に示した様に、プランジャ
62と取り込まれた液体50との間に空気層70が介在
することになるため、上記のシリンジを用いた場合と全
く同様に、液体50を吐出した時に、ニードル68の内
壁面に液体50が付着して残り、吐出量の精度が悪くな
るという問題点があった。特に液体50の粘度が高い場
合には、この吐出量の精度の悪化は顕著である。従って
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、液体を高精度に供給することがで
き、且つ生産性を確実に向上させることができる様な液
体の定量供給方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明の液体の定量供給方法
は、所定の液体を第1の所定量V1だけ正確に供給する
ための液体の定量供給方法において、前記所定の液体を
収容した容器から、前記液体をシリンジ内に、前記第1
の所定量V1以上である第2の所定量V2だけ吸入する
第1の工程と、前記シリンジ内の前記液体を吐出位置に
前記第1の所定量V1だけ吐出する第2の工程とを繰り
返すことにより、所定の物品を複数個連続的に生産する
場合において、前記第1の工程は、前記シリンジの先端
部から前記液体を第4の所定量V4だけ凸状に突出させ
る第1のサブ工程と、前記シリンジの先端部を、該シリ
ンジの先端部から前記液体を前記凸状に突出させた状態
で前記容器内の前記液体に浸す第2のサブ工程と、前記
シリンジ内に前記容器内の前記液体を前記第1の所定量
V1と前記第4の所定量V4と第5の所定量V5を加え
たV2=(V1+V4+V5)で表わされる前記第2の
所定量V2だけ吸入する第3のサブ工程とを具備し、前
記第2の工程は、前記液体を前記第5の所定量V5だけ
空吐出する第4のサブ工程と、前記液体を前記第1の所
定量V1だけ前記吐出位置に吐出する第5のサブ工程と
を具備し、前記第1の工程と前記第2の工程を通じて、
前記シリンジ内には少なくとも第3の所定量V3の前記
液体を常に存在させることを特徴としている。
【0008】また、本発明の液体の定量供給方法は、所
定の液体をnケ所の吐出位置に夫々第1の所定量V1だ
け正確に供給するための液体の定量供給方法において、
前記所定の液体を収容した容器から、前記液体をシリン
ジ内に、n回分の前記第1の所定量V1の総和としての
総合供給量(n×V1)以上である第2の所定量V2だ
け吸入する第1の工程と、前記シリンジ内の前記液体を
前記nケ所の吐出位置に、夫々前記第1の所定量V1だ
け吐出する第2の工程とを繰り返すことにより、所定の
物品を複数個連続的に生産する場合において、前記第1
の工程は、前記シリンジの先端部を前記容器内の前記液
体内に浸す第1のサブ工程と、前記液体を前記シリンジ
内に前記第2の所定量V2だけ吸入する第2のサブ工程
と、前記シリンジの先端部を前記容器内の前記液体内か
ら引き上げる第3のサブ工程と、前記シリンジの先端部
の周囲に付着した前記液体を拭き取る第4のサブ工程と
を具備し、前記第1の工程と前記第2の工程を通じて、
前記シリンジ内には少なくとも第3の所定量V3の前記
液体を常に存在させることを特徴としている。
【0009】また、本発明の液体の定量供給方法は、所
定の液体をnケ所の吐出位置に夫々第1の所定量V1だ
け正確に供給するための液体の定量供給方法において、
前記所定の液体を収容した容器から、前記液体をシリン
ジ内に、n回分の前記第1の所定量V1の総和としての
総合供給量(n×V1)以上である第2の所定量V2だ
け吸入する第1の工程と、前記シリンジ内の前記液体を
前記nケ所の吐出位置に、夫々前記第1の所定量V1だ
け吐出する第2の工程とを繰り返すことにより、所定の
物品を複数個連続的に生産する場合において、前記第1
の工程では、前記液体を前記シリンジ内に、前記総合供
給量(n×V1)と第4の所定量V4とを加えたV2=
(n×V1+V4)で表わされる前記第2の所定量V2
だけ吸入し、前記第2の工程は、前記液体を前記第4の
所定量V4だけ空吐出する第1のサブ工程と、前記液体
を前記nケ所の吐出位置に夫々前記第1の所定量V1だ
け吐出する第2のサブ工程とを具備し、前記第1の工程
と前記第2の工程を通じて、前記シリンジ内には少なく
とも第3の所定量V3の前記液体を常に存在させること
を特徴としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】以上の様に、この発明に係わる液体の定量供給
方法は構成されているので、液体の吸入と吐出を行う時
に、シリンジ内に一定量の液体を残しておくことによ
り、シリンジの先端部に空気が入り込んで、その内壁に
液体が付着して残る様なことがなくなるので、液体を高
精度に供給することが可能となる。
【0019】また、このことにより、同じシリンジを用
いて液体の吸入と吐出を繰り返し行っても、液体の供給
を正確に行うことができるので、シリンジを液体がなく
なる度に交換する必要がなくなり、生産性の向上を図る
ことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。この液体の定量供給
方法は、所定の物品を複数個連続的に製造する場合に、
その製造工程において用いられるものである。すなわ
ち、この定量供給方法は、連続的に製造される複数の物
品の夫々に対して、所定の液体を所定量次々と供給する
のもである。以下、この定量供給方法を、物品の製造装
置に適用した場合について説明する。
【0021】まず、この液体の定量供給方法について説
明する前に、この方法を適用する製造装置、特に液体供
給装置の部分の構成について、図1を参照して概略説明
する。図1において、参照番号42は、物品の製造装置
40の本体を示しており、この製造装置本体42は、工
場等の床面上に配置されている。この製造装置本体42
上には、不図示のロボットが配設されており、このロボ
ットのアーム部44の先端部に、液体の供給装置12が
取り付けられている。そして、アーム部44は、ロボッ
トの動作により、製造装置本体42に対して図中上下左
右方向、及び紙面に垂直な方向に3次元的に移動可能に
されている。従って、供給装置12も同様に製造装置本
体42に対して3次元的に移動可能である。
【0022】この供給装置12は、図9に示した従来の
シリンジとピストンを用いた供給装置と同様のものであ
るが、その構成について少し詳しく説明する。供給装置
12のフレームを構成する略コの字形の支持部材14
は、アーム部44に、その腕部14a,14bを水平線
に沿わせた状態で取り付けられている。このコの字形の
支持部材14の下側の腕部14bには、シリンジ22が
取り付けられている。シリンジ22は、内部に液体を収
容する空間を有する円筒状のシリンジ本体24と、この
シリンジ本体24に挿入されたピストン26と、シリン
ジ本体24の先端部に着脱自在に取り付けられ、シリン
ジ22の先端部を構成するニードル28とから構成され
ている。そして、シリンジ本体24が、その中心軸線を
垂直線に沿わせた状態で、コの字形の支持部材14の下
側の腕部14bの先端部に着脱自在に取り付けられてい
る。
【0023】また、ピストン22の上端部には、スライ
ド部材30が取り付けられており、このスライド部材3
0がコの字形の支持部材14に対して上下方向(シリン
ジの軸線に沿う方向)に移動することにより、ピストン
26がシリンジ24内で上下動し、液体11の吸入及び
吐出が行われる。このピストン26をコの字形の支持部
材14に対して上下方向に移動させる機構は以下の様に
構成されている。コの字形の支持部材14の上下の腕部
14a,14bの間には、その軸線を垂直線に沿わせた
状態で、ガイドシャフト16が固定されている。またコ
の字形の支持部材14の上下の腕部14a,14bの間
には、更にこのガイドシャフト16に平行にされた状態
でボールネジ18が回転自在に支持されている。このボ
ールネジ18の上端部には、コの字形の支持部材14の
上側の腕部14aに固定されたステッピングモータ20
が連結されており、このステッピングモータ20の回転
により、支持部材14に対して、ボールネジ18がその
軸線回りに回転駆動される様に構成されている。
【0024】一方、ピストン26の上端部に取り付けら
れたスライド部材30には、ガイドシャフト16に嵌合
する嵌合穴が穿設されており、また、この嵌合穴に隣接
した位置には、ボールネジ18に嵌合するボールブッシ
ュが取り付けられている。従って、ステッピングモータ
20が回転することにより、このスライド部材30は、
ガイドシャフト16にガイドされながら、ボールネジ1
8に沿って上下方向に駆動されることになる。そして、
ピストン26の上下方向の移動量は、ステッピングモー
タ20の回転ステップ数により決定され、これにより、
液体11の吸入及び吐出量が制御されるものである。
【0025】なお、シリンジ本体24は、支持部材14
の下側の腕部14bに対して、前述した様に着脱自在に
取り付けられており、また、ピストン26も、スライド
部材30に対して着脱自在に取り付けられているので、
シリンジ22は必要に応じて、支持部材14から取りは
ずすことが可能である。また、製造装置本体42の上面
の1個所には、シリンジの先端のニードル28に付着し
た液体11を拭き取るための拭き取り装置46が配置さ
れている。拭き取り装置46は、製造装置本体42上に
配置された拭き取り装置本体46a上に、先端部にスポ
ンジ46dを取り付けた2つのエアシリンダ46bを配
置したものである。拭き取り装置本体46aは上方に開
口したコの字形の形状をしており、このコの字形の両先
端部上に、夫々1個づつのエアシリンダ46bが、その
中心軸先を水平線に沿わせた状態で、且つ夫々対向した
状態で配置されている。そして、これら2つのエアシリ
ンダ46bのシリンダロッド46cには夫々スポンジ4
6dが取り付けられている。従って、これらのエアシリ
ンダ46bを動作させることにより、夫々のスポンジ4
6dの間隔が狭まり、これらのスポンジ46dの間にニ
ードル28を挟み込んで、このニードル28を上方に移
動させることにより、ニードル28の先端に付着した液
体11を拭き取ることができる。そして、スポンジ46
dに吸収しきれなかった液体11は、拭き取り装置本体
46a上に配置された受け皿47上に落下する。
【0026】次に上記の様に構成された製造装置40に
おいて、供給装置12により実際に液体を供給する手順
について図2乃至図8を参照して説明する。まず、液体
の供給動作を行わせる前段階として、シリンジ22に図
2(a)に示した様に、製造装置本体42上に配置され
た容器48内から例えばシリンジ本体24の全容積の1
0〜20%程度の量の液体11を吸入しておく。この状
態で、シリンジ本体24内に液体以外に空気が混入して
いない様にするために、図2(b)に示した様に、シリ
ンジ22を、その先端部が上方を向く様にした状態で、
ピストン26を押し、シリンジ本体24内にに入り込ん
でいる空気を、シリンジ本体24の外部に押し出す。上
記の様な空気抜きの操作を行った後には、シリンジ本体
24内には供給すべき液体11のみが残され、その量
は、シリンジ本体24の全容積の10〜20%の量から
空気抜きの時に吐出される量を差し引いた量となってい
る。そして、このシリンジ22を図3に示した様に、供
給装置12に装着する。
【0027】上記の様な初期設定を行った後、実際の供
給動作が開始され、液体11のシリンジ本体24内への
充填、及びシリンジ本体24内の液体の吐出動作が繰り
返し行われる。まず、図3に示した様に、ステッピング
モータ20を駆動させ、ピストン26を僅かに降下させ
て、ニードル28の先端部から液体11を凸状に突出さ
せた状態とする。ここで、この供給方法を用いる物品の
製造装置においては、この液体11を供給すべき1か所
の吐出位置に吐出する液体の量をV1ccとする。ま
た、1回のシリンジ本体24内への液体11の充填によ
り、n箇所の吐出位置にV1ccづつの液体を供給する
ものとする。
【0028】このとき、図3に示した様にニードル28
の先端部から液体を凸状に突出させる時の吐出量は、例
えばV1/10ccに設定されている。この様に、ニー
ドル28の先端から液体を凸状に突出させた状態におい
て、ロボットのアーム部44を下方に移動させて、ニー
ドル28の先端部を液体11が収容されている液体容器
48内に降下させていき、図4に示した様にこのニード
ル28の先端部を液体11内に浸す。このように、ニー
ドル28の先端から液体を凸状に突出させた状態で、ニ
ードル28の先端部を液体11内に浸すことによりこの
後の液体11の吸入工程において、シリンジ本体24内
への空気の混入を防止することができる。
【0029】次に、図5に示した様に、ステッピングモ
ータ20を動作させて液体11をシリンジ本体24内に
吸入する。この時の吸入量は、例えば、(n+1+1/
10)×V1ccとする。この液体11の吸入量の内訳
は、n×V1ccが実際の供給箇所(吐出位置)に吐出
する量であり、1/10×V1ccが次回のシリンジ本
体24内への液体の充填工程において、液体11にニー
ドル28を浸す時に、ニードル28の先端から吐出させ
る液体11の量であり、1×V1ccが後述する空吐出
の工程で吐出される量である。
【0030】次に、液体11からニードル28の先端を
引き上げ、その先端部に付着している液体11を拭き取
り装置46により拭き取る。まず、図6(a)に示した
様に、ニードル28の先端部が、拭き取り装置46の2
つのスポンジ46dの間の位置に来る様に供給装置12
を移動させる。次に、図6(b)に示した様に2つのエ
アシリンダ46bを動作させて、2つのスポンジ46d
の間にニードル28の先端部を挟み込む。この状態で、
図6(c)に示した様に、供給装置12を上方に移動さ
せて、ニードル28に付着した液体11を拭き取る。こ
のとき、スポンジ46dに吸収されなかった液体11
は、受け皿47上に落下する。この後、2つのエアシリ
ンダ46bの動作を解除させて、図6(a)に示した状
態に戻しておく。
【0031】このように、ニードル28の先端部に付着
した液体11を拭き取っておくことにより、この付着し
た液体11が、吐出される液体11に混じって、液体1
1の供給量が不正確になることを防止することができ
る。次に、図7に示した様に、実際に液体11を供給す
る場所とは異なる場所において、受け皿49上に空吐出
を行う。この時に吐出する液体の量は、1回分の吐出量
すなわちV1ccである。このように、1回分の空吐出
を行うことにより、n個所の供給位置(吐出位置)のう
ちの1個所目の位置への正式な吐出を開始する時のニー
ドル28の先端の液体11の状態を、2個所目以降の吐
出におけるニードル28の先端の液体11の状態に致さ
せることができる。これにより、1個所目の吐出時と2
個所目以降の吐出時の液体11の供給量の変化を防止す
ることが可能となる。
【0032】そして、図8に示した様に、n個所の供給
位置に配置された液体を供給すべき被供給部材45上に
順次V1ccずつの液体11の正式な吐出を行う。そし
てn回の吐出が全て終わったところで、再び図3に示し
た様にニードルの先端部から1/10×V1ccの液体
を吐出させ、液体容器48内にニードルの先端を浸す。
このようにして、図3〜図8に示した動作を繰り返す。
この繰り返し動作においては、シリンジ本体24内に充
填される液体の量と、その後吐出される全吐出量とは同
一にされているので、シリンジ本体24内には常に一定
量の液体11が残されていることとなる。また、2回目
以降の液体11の充填動作においては、シリンジ本体2
4内には、上記の様に一定量の液体が残っているので、
図2に示した様な前準備をする必要はない。
【0033】以上説明した様に、一実施例の液体定量供
給方法においては、液体の吸入と吐出を行う時に、シリ
ンジ本体24内に常に一定量の液体を残しているので、
シリンジの先端部に気体が入り込んだり、ニードル28
の先端部の内壁に液体が付着して残る様なことがなくな
り、液体11を高精度に供給することが可能となる。ま
た、シリンジ本体24内に一定量の液体11を残してい
るので、吸入した液体11が必要供給量より僅かに少な
くとも、このシリンジ本体24内に残されている液体1
1で、その不足分を補うことができるので、吸入する液
体11の量を精密に管理する必要がなくなる。
【0034】また、ニードル28の先端を液体11に浸
す前に、その先端に、液体11を凸状に突出させた状態
にし、その状態で液体11中にニードル28を浸す様に
しているので、シリンジ本体24への液体11の吸入時
に、シリンジ本体24内に空気を吸入することが防止で
きる。また、シリンジ本体24内への液体11の吸入後
にニードル28の先端から液体11を拭き取る様にして
いるので、ニードル28の先端に付着した液体11が供
給すべき液体11に混じることがないので、液体11の
供給量を正確に制御することができる。
【0035】また、正式な吐出をする前に、別の場所で
1回分の空吐出を行っているので、1回目の正式な吐出
時と、2回目以降の吐出時において、ニードル28の先
端部の液体11の状態が一致することとなり、1回目の
吐出量と、2回目以降の吐出量が変化することを防止す
ることができる。また、1つのシリンジにより、液体の
吸入と吐出を繰り返し行うことにより、シリンジを交換
する手間が省けるので、作業時間が短縮され、生産性が
向上する。
【0036】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
あることは言うまでもない。例えば、上記の実施例にお
いては、図3〜図8に示した工程を全て行う様に説明し
たが、図3,図6,図7に示した工程、すなわち、ニー
ドルの先端から液体を凸状に突出させる工程、ニードル
の先端から液体を拭き取る工程及び液体を空吐出する工
程は、状況により省略することも可能である。液体をシ
リンジ内に一定量残しておく操作を行うだけでも、液体
吐出時にニードル先端部の内壁に液体が残ることが防止
できるので、十分に効果があるものである。
【0037】また、図5に示した液体の吸入工程におい
て、1回分の吐出量に対応する量をシリンジ内に充填
し、図8に示した正式吐出の工程において、1回の吐出
のみを行う様にしてもよい。また、1回の吐出で、1か
所に液体を供給する様に説明したが、1か所に複数回の
吐出により必要な液体量を供給する様にしてもよい。
【0038】また、上記実施例では、初期設定として、
図2に示した様にシリンジ内に吸入された空気をシリン
ジ外に排出する空気抜きの操作を行っているが、この操
作を行わないで液体の吸入時に空気を一緒に吸入したま
まの状態でも、液体の吐出時にシリンジ内に一定量の液
体を残しておけば、ニードル内に空気が入り込むことが
ないので、ニードルの内壁に液体が付着して残ることは
防止される。ただし、液体とピストンの間に圧縮性の気
体を介在させることは、ピストンの降下量と、液体の吐
出量が正確に一致しにくくなる要素となるので、上記の
様な空気抜きの操作を行った方が好ましい。
【0039】また、ニードルの先端部を液体に浸す時の
液体の吐出量をV1/10cc、空吐出の吐出量をV1
ccとしているが、本発明は、この値に限定されるもの
ではない。また、上記の実施例で説明した液体は、水の
様に粘度の低いものから、グリスの様に粘度の高いもの
まで、対象とすることができることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の液体の定量
供給方法によれば、液体の吸入と吐出を行う時に、シリ
ンジ内に一定量の液体を残しているので、シリンジの先
端部に空気が入り込んで、その内壁に液体が付着して残
る様なことがなくなり、液体を高精度に供給することが
可能となる。
【0041】また、このことにより、同じシリンジを用
いて液体の吸入と吐出を繰り返し行っても、液体の供給
を正確に行うことができるので、シリンジを液体がなく
なる度に交換する必要がなくなり、生産性の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の液体の定量供給方法を適用する製造
装置の構成を示した図である。
【図2】液体を供給する前準備の工程を示した図であ
る。
【図3】液体をニードルの先端から凸上に突出させた状
態を示した図である。
【図4】ニードルの先端を液体に浸した状態を示した図
である。
【図5】シリンジ内に液体を充填した状態を示した図で
ある。
【図6】ニードルの先端から液体を拭き取る手順を示し
た図である。
【図7】液体を空吐出する状態を示した図である。
【図8】液体を供給すべき部材上に供給した状態を示し
た図である。
【図9】従来の液体の供給装置の1つの構成を示した図
である。
【図10】従来の液体の供給方法を示した図である。
【図11】従来の液体の供給装置の他の構成を示した図
である。
【符号の説明】
11 液体 12 供給装置 14 支持部材 16 ガイドシャフト 18 ボールネジ 20 ステッピングモータ 22 シリンジ 24 シリンジ本体 26 ピストン 28 ニードル 30 スライド部材 40 製造装置 42 製造装置本体 44 アーム部 45 被供給部材 46 拭き取り装置 47 受け皿 48 液体容器 49 受け皿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01F 11/06 F04B 13/00 G01F 13/00 321 G01N 1/00 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の液体を第1の所定量V1だけ正確
    に供給するための液体の定量供給方法において、 前記所定の液体を収容した容器から、前記液体をシリン
    ジ内に、前記第1の所定量V1以上である第2の所定量
    V2だけ吸入する第1の工程と、前記シリンジ内の前記
    液体を吐出位置に前記第1の所定量V1だけ吐出する第
    2の工程とを繰り返すことにより、所定の物品を複数個
    連続的に生産する場合において、 前記第1の工程は、前記シリンジの先端部から前記液体
    を第4の所定量V4だけ凸状に突出させる第1のサブ工
    程と、前記シリンジの先端部を、該シリンジの先端部か
    ら前記液体を前記凸状に突出させた状態で前記容器内の
    前記液体に浸す第2のサブ工程と、前記シリンジ内に前
    記容器内の前記液体を前記第1の所定量V1と前記第4
    の所定量V4と第5の所定量V5を加えたV2=(V1
    +V4+V5)で表わされる前記第2の所定量V2だけ
    吸入する第3のサブ工程とを具備し、前記第2の工程
    は、前記液体を前記第5の所定量V5だけ空吐出する第
    4のサブ工程と、前記液体を前記第1の所定量V1だけ
    前記吐出位置に吐出する第5のサブ工程とを具備し、 前記第1の工程と前記第2の工程を通じて、前記シリン
    ジ内には少なくとも第3の所定量V3の前記液体を常に
    存在させることを特徴とする液体の定量供給方法。
  2. 【請求項2】 所定の液体をnケ所の吐出位置に夫々第
    1の所定量V1だけ正確に供給するための液体の定量供
    給方法において、 前記所定の液体を収容した容器から、前記液体をシリン
    ジ内に、n回分の前記第1の所定量V1の総和としての
    総合供給量(n×V1)以上である第2の所定量V2だ
    け吸入する第1の工程と、前記シリンジ内の前記液体を
    前記nケ所の吐出位置に、夫々前記第1の所定量V1だ
    け吐出する第2の工程とを繰り返すことにより、所定の
    物品を複数個連続的に生産する場合において、 前記第1の工程は、前記シリンジの先端部を前記容器内
    の前記液体内に浸す第1のサブ工程と、前記液体を前記
    シリンジ内に前記第2の所定量V2だけ吸入する第2の
    サブ工程と、前記シリンジの先端部を前記容器内の前記
    液体内から引き上げる第3のサブ工程と、前記シリンジ
    の先端部の周囲に付着した前記液体を拭き取る第4のサ
    ブ工程とを具備し、 前記第1の工程と前記第2の工程を通じて、前記シリン
    ジ内には少なくとも第3の所定量V3の前記液体を常に
    存在させることを特徴とする液体の定量供給方法。
  3. 【請求項3】 所定の液体をnケ所の吐出位置に夫々第
    1の所定量V1だけ正確に供給するための液体の定量供
    給方法において、 前記所定の液体を収容した容器から、前記液体をシリン
    ジ内に、n回分の前記第1の所定量V1の総和としての
    総合供給量(n×V1)以上である第2の所定量V2だ
    け吸入する第1の工程と、前記シリンジ内の前記液体を
    前記nケ所の吐出位置に、夫々前記第1の所定量V1だ
    け吐出する第2の工程とを繰り返すことにより、所定の
    物品を複数個連続的に生産する場合において、 前記第1の工程では、前記液体を前記シリンジ内に、前
    記総合供給量(n×V1)と第4の所定量V4とを加え
    たV2=(n×V1+V4)で表わされる前記第2の所
    定量V2だけ吸入し、前記第2の工程は、前記液体を前
    記第4の所定量V4だけ空吐出する第1のサブ工程と、
    前記液体を前記nケ所の吐出位置に夫々前記第1の所定
    量V1だけ吐出する第2のサブ工程とを具備し、 前記第1の工程と前記第2の工程を通じて、前記シリン
    ジ内には少なくとも第3の所定量V3の前記液体を常に
    存在させることを特徴とする液体の定量供給方法。
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