JP2909085B2 - 音高制御システム - Google Patents

音高制御システム

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JP2909085B2
JP2909085B2 JP63506303A JP50630388A JP2909085B2 JP 2909085 B2 JP2909085 B2 JP 2909085B2 JP 63506303 A JP63506303 A JP 63506303A JP 50630388 A JP50630388 A JP 50630388A JP 2909085 B2 JP2909085 B2 JP 2909085B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、平均律等の所与の一定の音律の楽音入力信
号を入力するための入力装置と、前記入力信号の供給を
受けることのできる音響発生装置とを備えた楽器のため
の、調和律等の調和依存的な可変音律に従って自動的に
音高補正を行なうための、音高補正方法であって、 a)あるコード(和音)に該当する入力信号パタンに関
して、所与の複数のコード・パタンの複数の標準コード
と比較することによってそれらのコード・パタンのうち
の1つが存在しているか否かを判定するステップと、 b)あるコード・パタンが存在している場合に、前記入
力信号パタンを、そのコード・パタンに応じて補正を施
した入力信号オパタンに置換えた上で前記音響発生装置
へ供給すると共に、前記信号パタンの信号であって夫々
のコード・パタンの予め定められている基音に割当てら
れている信号を、前記所与の一定の音律に従って固定し
た値とし、且つ、それら夫々のコード・パタンの基音以
外の音に割当てられている信号を、その基音を基準とし
て前記可変音律に従って補正するようにするステップ
と、 を含んでいる、音高補正方法に関するものである。
音律をいかい選択すべきかということは長い間の懸案
となっているが、この懸案は以下のようなものである。
即ち、特に聞いて心地良い和音を発生するのは、実際に
は、マルチ・パートの音楽が発展する過程で好まれた
「調和的純正律」であり、その理由は、コード音(和音
の構成音)の夫々の倍音振動数と基音振動数とが、部分
的に一致するからである。しかしながら、ある1つのキ
ー(調性)から他のキーへ移行するためには、それに応
じて音律を適応させる必要がある(調和的に調律された
1つのキーの内部においても、調和的純正律に適合しな
い周波数比を有するコード(和音)が存在する)。演奏
中に音律を変更することが不可能な楽器(例えばピアノ
やオルガンのような鍵盤楽器等)に関しては、様々なキ
ーで演奏を行なえるようにするために、また、1つにキ
ーから他のキーへ転調できるようにするために、それら
の楽器は所与の一定の音律に調律されており、その音律
によれば、問題となる複数のキーの間では、夫々のコー
ドは多少なりとも同定度に良好(換言すれば同定度に劣
悪)に響くようになる。斯かる一定音律の一例では、ヨ
ハン・セバスティアン・バッハの平均律である。ただし
それ以外にも一定音律は提案されており、例えば「ヴェ
ルクマイスタ(Werckmeister)」や「キルンベルガ(ki
rmberger)」等のバロック音律(西ドイツ特許公報第25
58716号参照)がある。それらの音律は、特定のコード
ないしキーを好適化した音律であるが、しかしながらそ
れは、その他のコードないしキーを犠牲にすることによ
って達成された好適化である。
西ドイツ公開公報第3304995号によれば、電子式鍵盤
楽器に、演奏中に手動操作をする、調性(キー)を選択
するための鍵(キー)を備え、この鍵を操作することに
よって、その鍵盤楽器が一時的に、その選択された調性
(例えばCメジャー・サブドミナント等)に関して調和
的純正律に調律された状態になるようにするということ
が、公知となっている。そのような手動操作は、演奏の
流れの妨げとなるものであり、また更には、演奏者が演
奏中に夫々の調性を瞬時に認識し得るということを前提
条件としたものである。
西ドイツ公開公報3545986号によれば、連続する楽音
に対して、それらの楽音を1つのキーに含ませることが
可能か否かを判定する電子制御式の楽器が公知となって
いる。それが可能である場合には、続いてこの楽器はそ
の該当するキー(例えばCメジャーやEマイナ)に、調
和的純正律で調律される。夫々のキー一義的に識別する
ためには、1オクターブの7個の音が必要である。その
ため場合によっては、キーの識別は、比較的長く演奏し
た後でなければ行なわれないこともあり、更には全く行
なわれないこともある。従って、新たに別の曲の演奏が
開始されときや、転調ないし復調が行なわれたときに
は、その直後に弾かれたコードは調和的に純正には聞こ
えないことになる。また、このような楽器は、修飾や半
音階的パッセージにおいて出現する遠隔調の経過音にす
ら影響され、それによって、一時的に特定の調性の調和
的音律を発生していまい、しかもある程度の時間が経過
した後でなければ、元の調性に、或いは場合によっては
新たな調性に、調和的に純正に調律された状態とはなる
ことができない。更には、このような楽器は、1つのメ
ジャー・キーないしマイナー・キーに定められていない
マルチ・パートの曲が演奏される場合には、1つのキー
に調律された状態となることも、また連続的に音律を変
化させることもできない。
西ドイツ特許公報第3023578号によれば、コードの種
類とそのコードの基音とを識別するための回路が公知と
なっており、この回路は、その楽器によって演奏されて
いるメロディー・パートに自動的に伴奏を付ける機能を
有するものである。更には、WO−A−80/00110号公報
も、コードの基音に割当てられている鍵を押下すること
によって1つのコードの全体を鳴り響かせる能力を備え
た、コードを識別するための回路を示している。
米国特許公報第4248119号によれば、本明細書の冒頭
に記載した種類の方法が公知となっており、同米国公報
の方法においては、夫々のコードの識別が行なわれたな
らば、それに続いて、コードが調和的に即ち純正律によ
り調律された状態となるように、コード音(コードの構
成音)を、コードの基音に対して相対的に補正するとい
うことが行なわれている。この方法では、コードの基音
の補正は行なわれておらず、即ち、コードの基音は所与
の一定音律(等分振動平均律)とされている。従って、
この公知の方法を用いることによって、調和的純正律に
調律されたコードを得ることは可能である。しかしなが
ら、連続して演奏される互いに異なった2つのコードが
快く聞こえないことがあり、特に、同じ音どうしが、そ
れら2つのコードの中では互いに異なった機能の音とな
っている場合に、そのようなことが起こり得るというこ
とが判明している。それらの音の周波数補正は、夫々の
コード毎に固有の補正として行なわれ、従って夫々に異
なった補正が行なわれることから、それらの音は、それ
ら2つのコードの中では異なった音高とされてしまい、
この音高の相違は、その結果としての周波数の差が大き
い場合には不快に感じられることになる。
本発明は、以上に鑑み、本明細書の冒頭に記載した方
法であって、しかも、更に音響を改善することのできる
方法を公にすることを課題とするものである。
この課題は、前記信号パタンの信号であって基音に割
当てられている前記信号を、更に付加的に、前記所与の
一定の音律に対して相対的に補正し、且つ、前記信号パ
タンの信号であってコード・パタンの基音以外の音に割
当てられている前記信号を、その補正された基音を基準
として前記可変音律に従って補正するようにすると共
に、コードの根音に割当てられている信号の補正は、入
力信号パタンの信号により補正された根音以外のコード
構成音の、前記一定の音律における補正されていないコ
ード構成音に対する周波数の増減が、補正されたコード
構成音の平均において、正であるか或は負であるかに応
じて、補正後の根音が、前記一定の音律における根音と
比較して、より高く或はより低くなるように行われる。
この本発明に係る手段により、結果的に、連続するコ
ードの間の一種の平均化が行なわれ、そのために、同一
の音どうしの間の周波数の差が縮小されるようになって
いる。連続するコードは顕著に改善された響きを生じる
ことになる。
特に好ましい方法として、コードの根音に割当てられ
ている信号の補正を行うに際しては、該コードの根音以
外の構成音を補正することにより生じるそれらコード構
成音全体の平均における周波数の変位量が、前記信号パ
タンによって少なくとも近似的に補償されるようにする
という方法がある。相対的周波数変位量を指定する補正
信号を用いる場合には、コードの基音に割当てられてい
る前記信号の補正を、相対的周波数変位量を指定する付
加的補正信号によって行なうようにし、該付加的補正信
号が、入力信号を補正するための、同じく相対的周波数
変位量を指定する複数の補正信号の平均値と大きさが略
々等しく且つ該平均値とは符号が逆の信号であるように
することが提案される。
斯かる付加的補正によれば、同一の調性の別々の度で
表わすことのできる夫々のコードの中に含まれている、
互いに音名が同一の音に対しては、調律が変更されたこ
とを耳で聞いて認識できる限界を下回るように、その調
律の変更が行なわれることになる。例えば、Cメジャー
における音Eを例に取ると、この音はI度のコード(C
−E−G)の第3音であり、III度のコード(E−G−
B)の基音であり、また、IV度のコードの(A−C−
E)第5音でもある。従って、キー(調性)の如何とは
無関係な、異なったキーの間で互換性のある、調律の変
更が行なわれるのである。
長音階のセブンス・コードの場合には、そのコードの
中の短7度音の機能を有する音に対して特に注意を払う
必要がある。平均律においては、この音は、そのコード
の基音に対して1000セントの値を持っている。嘗ては、
音階の短7度音は、しばしば、基音に対して7/4の値を
持つように調律されていた。これは、自然音列における
第7次の倍音に相当する。しかしながら、この値は現在
行なわれている作曲においては無用のものであり、なぜ
ならば、それは969セントであって、平均律の値からは
余りにもかけ離れているからである。
調和律で調律されている長音階におけるドミナント・
セブンス・コード(属七の和音)の中に存在する周波数
比は、有用な値を提供する。斯かるドミナント・セブン
ス・コードにおいては、そのコードの基音は、当該キー
の第5音であり、また、その短7度音は、1つ上のオク
ターブの第4音である。第5音はキーの基音に対して3/
2の周波数比を持ち、1つ上のオクターブの第4音はキ
ーの基音に対して、2×(4/3)=8/3の周波数比を持っ
ている。従って、ドミナンス・セブンス・コードの短7
度音は、そのコードの基音に対しては、8/3:3/2=16/9
という比を持つものとなっている。これは即ち、このコ
ードの基音に対する997セントに相当する。先に説明し
た付加的補正を施した後には、長音階のセブンス・コー
ドの中のこの音は、平均律の周波数に+1セントの好ま
しい補正を加えたものとなり、これは快く聞こえること
になる。
一方、短音階のセブンス・コードの場合には、そのコ
ードの中の短7度音の機能を有する音は、通常、第5音
に対して、6:5の値を持っており、この値は基音に対す
る、1018セントの音程に相当する。
1オクターブに対応する12個の音程についてのみ、コ
ード・パタンの比較を行なえば良いようにするために
は、前記入力信号パタンを、所与のオクターブ(定義オ
クターブ)の上に投影し、且つ、前記所与の複数のコー
ド・パタンの、同様に夫々が1つのオクターブの内部に
限られたコード・パタンと比較するようにすることが、
提案される。
この比較を実行するための幾つかの方式のうちの第1
の方式として、以下のような方式が可能である。即ち、
前記入力信号パタンの全体を前記定義オクターブの内部
において半音づつシフトすると共にそのシフトの回数を
カウントするということを、ある信号が前記定義オクタ
ーブの所定の一端部に存在するようになるまで実行し、
更に、そのようにシフトされた信号パタンを前記所与の
複数のコード・パタンのコード・パタンと比較し、それ
らのコード・パタンの夫々も、同様に1つのコード音が
前記オクターブの前記所定の端部に存在するようにして
おくという方式が可能である。
ただし、以下の方式によって実行することも可能であ
る。即ち前記所与の複数のコード・パタンのうちのコー
ド・パタンを前記オクターブの内部において循環するよ
うに半音づつシフトすると共にそのシフトの回数をカウ
ントし、更に、そのようにシフトされたコード・パタン
を、シフトされていない入力信号パタンと比較するとい
う、第2の方式によって実行することもできる。第1の
方式は、シフトの回数が少なくて済むという利点を持っ
ている。第2の方式は、演算時間が長くなるものの、コ
ードの種類の1種類につきただ1つのコード・パタンの
比較を行なうだけで良いという利点を持っており、この
点に関しては第1の方式では、例えば長調の三和音の場
合ならば、この三和音に割当てられている全部で3個の
コード・パタンが入力信号パタンと比較されることにな
る。
前記複数のコード・パタンのうちの1つが存在してい
る場合には、前記入力信号パタンを、適切な補正を施し
た入力信号パタンに置換えることができるようにするた
めに、補正を施した入力信号に対応するように予め定め
ておくことのできる信号パタン(例えば夫々の音の周波
数を指定するようにした信号パタン)か、或いは、より
好ましくは入力信号を補正するための補正信号を構成す
る信号パタンかの、いずれかを前記所与の複数のコード
・パタンに割当てておくようにする。
またその際に、それらのコード・パタンに割当てられ
るそれらの信号パタンも同じように1つのオクターブ内
に含まれるものとすることができるようにするために
は、以下のことが提案される。即ち、入力信号パタンな
いしコード・パタンに対して最初に施されるシフト操作
に容易に対応できるように、前記定義オクターブの中の
入力信号パタンが前記所与の複数のコード・パタンのう
ちのコード・パタンと一致した場合に、各々のコード・
パタンに割当てられており且つ1つのオクターブの内部
に限られている信号パタンを出力用メモリに格納するよ
うにし、そしてその信号パタンを、該出力用メモリの内
部において入力信号パタンの前記シフト回数ないしはコ
ード・パタンの前記シフト回数と同じ回数だけ反対方向
へ、場合によっては循環するようにして、半音づつシフ
トすることが、提案される。従ってこのシフトの方向
は、入力信号パタンないしコード・パタンに対して最初
に施されるシフトとは逆方向である。前記オクターブ内
におけるコード・パタンのシフトが循環式に行なわれる
ようにされている場合には、即ち、メモリのオーバーフ
ロー側の端部からそのメモリの他方の端部へ記憶内容が
供給されるようにされている場合には、それに対応する
ように、出力用メモリの内部においても循環式のシフト
を逆方向に行なうようにする。それによって補正信号が
そのオクターブの対応する位置を占めるようになるた
め、入力信号を、その入力信号がどのオクターブの中の
位置しているかとは無関係に補正することができるよう
になる。どのオクターブに位置しているかとは無関係に
補正を行なえるようにするためには、好ましくは、補正
信号を例えばセントを単位として指定される相対的周波
数変位量に関連付けておくのが良い。
本発明に係る方法の特に好適な実施態様としては、あ
るコード・パタンに該当する入力信号パタンの判定がな
された後に、それに続く後続入力信号パタンに関して、
当該後続入力信号パタンに該当する音のいずれもが当該
コード・パタンに含まれているか否かを判定し、その判
定結果が肯定的である場合には、その該当する音を当該
コード・パタンに従って補正することを特徴とする、実
施態様がある。この方法によれば、前記所与の複数のコ
ード・パタンのうちのあるコードが演奏され、そしてそ
のコードが調和律で鳴り響いた直後に、そのコードの個
々の音、ないしは音の組合わせを、それらの音の音律を
変更することなく演奏することができるという利点が得
られる。このことは、例えば、合唱隊に向けて歌い出し
のためのコードを演奏した後に、そのコードの個々の音
を演奏するという場合等に、特に有利である。
この方式の更に詳細な実施態様としては、標準コード
に追加のコード音を割当てるようにし、更に、あるコー
ド・パタンに該当する入力信号パタンの判定を行なうに
際しては、それに続く後続入力信号パタンに関して、当
該後続入力信号パタンに該当する音が、前記判定された
入力信号パタンの追加のコード音に該当するか否かを判
定し、その判定結果が肯定的である場合には、その該当
する音を前記追加コード音として補正するという、実施
態様が提案される。コードに追加されるそれらの追加音
は、標準コードの上方ないし下方に添えられる音に関す
るものでもある。好ましくは、長3度音ないし短3度音
を付加するようし、しかもその際、標準コードの長3度
音に対しては短3度音を付加し、また、その逆に短3度
音に対しては長3度音を付加するようにする。そうすれ
ば、例えば長音階三和音の場合には、追加コード音は、
この和音の下方には短3度の音程で付加され、また、上
方には長3度の音程で付加されることになる。
複数の鍵盤を備えた入力装置が用いられる場合には、
それらの鍵盤の夫々に割当てられている入力信号パタン
を、それらの鍵盤の各々毎に個別に、前記所与の複数の
コード・パタンのうちのコード・パタンと比較するよう
にすることが提案される。一般的に、伴奏用のコードは
複数の鍵盤のうちのいずれか1つで演奏されるため、以
上のようにすれば、別の鍵盤で例えばいわゆる経過音等
のコード外の音が演奏されている場合であっても、入力
信号パタンの識別を行なうことが可能となる。
更には、前記複数の鍵盤のうちの1つに関してあるコ
ード・パタンに該当する入力信号パタンが判定された後
に、全ての前記鍵盤におけるその入力信号パタンに続く
後続入力信号パタンを調査して、対応する音のいずれも
が当該コード・パタンに含まれているか否かを判定する
ことが提案される。このようにすれば、全ての鍵盤にお
ける当該コードに一致する音に対しては補正がなされ、
一方、その判定されたコード・パタンに属さない音は平
均律の周波数を維持することになる。
連続するコードにおける同一の音どうしの間の周波数
の差のために快い響きが得られないことがあるが、その
ような不快な響きを出す周波数差の発生を回避するため
には、先に提案した付加的補正に代えて、或いはその付
加的補正に更に加えて、以下のようにすることが提案さ
れる。即ち、前記所与の複数のコード・パタンのうちの
互いに異なった2つのコード・パタンに夫々該当する2
つの互いに連続した入力信号パタンに関して、それら2
つのコード・パタンの中に同一の音が存在しているか否
かを判定し、その判定結果が肯定的である場合には、そ
れら2つのコードに共通する当該音がそれら2つのコー
ド内において実質的に同一の音高を持つか、或いは少な
くとも、好ましくは8セントより小さい所与の値を超え
ることのない周波数差を持つようにする付加的補正を、
それら2つのコードのうちの後の方のコードに施すこと
が、提案される。互いに等しい音に対してこのような付
加的補正を行なわれれば、それによって、後の方のコー
ドの中の当該音は可変音律から僅かに偏位することにな
る。しかしながら、この付加的補正が、この後の方のコ
ード即ち新たなコードの全ての音に対して施されるよう
にし、それによって、この新たなコードの全ての音が
「高い方」或いは「低い方」へシフトするようにするこ
とができる。そのようにすれば可変音律の周波数比は保
持される。この「高い方」或いは「低い方」へのシフト
が、一方だけの方向へ連続して多数回に亙って起こるこ
とも例外的にあり得るため、この付加的補正は、その一
方向へのシフトの累積が16セント以下の値に好適に制限
されるようにしておくことが好ましい。
本発明は更に、以上に説明した方法を実行するため
の、均等振動平均律等の所与の一定の音律の楽音入力信
号を入力するための入力装置と、前記入力信号の供給を
受けることのできる音響発生装置とを備えた楽器のため
の音高制御システムであって、 コード(和音)に対応する入力信号パタンの夫々に関
して、その入力信号パタンが所与の複数のコード・パタ
ンのうちの1つのコード・パタンと一致しているか否か
を判定する、コード識別回路と、 前記所与の複数のコード・パタンの各々のコード・パ
タンに対応する信号パタンであって、それら各々のコー
ド・パタンの予め定められている基音に割当てられてい
る信号を含んでいる信号パタンを格納する、信号パタン
格納回路(34)と、 前記所与の複数のコード・パタンのうちの1つのコー
ド・パタンに対応する入力信号パタンが存在していると
前記コード識別回路が判定した場合に、前記パタン格納
回路に、判定されたそのコード・パタンに対応する信号
パタンを前記音響発生装置へ送出させ、それによって、
夫々のコードが可変音律で発生されるようにする、制御
回路であって、コードの基音が前記所与の一定の音律に
対して相対的に補正されるようにし、且つ、コードの基
音以外の音がその補正された基音を基準として前記可変
音律に従って補正されるようにする、制御回路と、 を備えている音高制御システムを、提供するものであ
る。
コード・パタン格納回路に格納する信号パタンとし
て、可変音律の所望のコードに直接対応した、例えばそ
のコードの周波数を指定する信号を、格納しておくよう
にすることもできる。しかしながら特に好ましいのは、
このコード・パタン格納回路内に、信号パタンとして、
楽音入力信号を可変音律に従って補正するための補正信
号パタンを格納しておくと共に、補正回路を備え、この
補正回路へ、楽音入力信号と、補正信号パタンの補正信
号とが供給自在であるようにし、また、この補正回路
が、その出力信号として、補正信号に従って補正を施し
た入力信号を音響発生装置へ供給するものであるように
することである。本発明のそのようにした実施例は制御
システムの構成を簡明化しており、その理由は、特に、
斯かる実施例によれば、コード・パタン格納回路の必要
記憶容量を低減させることができる(補正信号パタンの
1つにつき12個の格納位置で済む)からである。
更には、コード識別回路に関し、その必要記憶容量を
低減させつつこの回路内における処理手順の進行を速め
るためには、定義オクターブ・メモリを備えるように
し、この定義オクターブ・メモリが所与のオクターブの
オクターブの夫々の楽音に割当てられた12個の格納位置
を有するものであるようにし、あるコードに対応する入
力信号パタンの調査を実行する際に、ある格納位置に対
応する楽音が当該コードの任意のオクターブ中に存在し
ている場合にその格納位置に格納が行なわれるようにす
ることが、提案される。このように入力信号パタンを定
義オクターブ上へ投影することによって、この投影に応
じて減少した量の情報についてのみ作業を行なえば良い
ようになる。
更には、作業メモリを備えるようにし、該作業メモリ
が、前記定義オクターブ・メモリの記憶内容をその中へ
転送することのできる12個の格納位置を有するものであ
るようにし、また、シフト・カウンタを備え、該シフト
・カウンタが、カウント値「0」から始めて、前記作業
メモリの記憶内容が所与の方向へ格納位置1つ分シフト
される毎に「1」づつインクリメントされるものである
ようにすることが、提案される。
以上の構成に対応させて、コード・パタン・メモリを
備えるようにし、該コード・パタン・メモリが、前記所
与の複数のコード・パタンのうちの1つのコード・パタ
ンに夫々が割当てられている格納ラインを有するもので
あるようにし、該格納ラインは夫々が例えば12個の格納
位置を有するものであるように、することができる。前
述のように入力信号パタンを定義オクターブ上へ投影す
るようにすれば、その入力信号パタンと比較されるコー
ド・パタンも、同様に1オクターブ(格納位置で12個)
に限られたものとすることができる。作業メモリをシフ
ト・レジスタ式のメモリとして構成すれば、その記憶内
容を所与の一方向へシフトすることによって、格納が行
なわれた、コード音に対応する格納位置が、この作業メ
モリの対応する端部へ到達するようにすることができ
る。入力信号コードがこのように「端揃え調整」される
ようにした場合には、それに合わせて、コード・パタン
・メモリから得られる同様に「端揃え調整」された複数
のコード・パタンが次々に比較されることになる。
更には、コード・メモリを備えるようにし、このコー
ド・メモリが、最新に識別されたコードを格納するため
の、1つのオクターブの夫々の楽音に割当てられた12個
の記憶位置を有するものであるように、することができ
る。これによって、同一のコードが何度も連続して演奏
される場合に、コード・パタンの比較を行なわずに済ま
せることができるようになる。更には、このように、演
奏音をコード・メモリと比較するようにすれば、識別さ
れそして周波数補正を施されたコードに続いて、その先
行コードの構成音のうちの一部から成るコードや、或い
は、その先行コードの構成音に含まれる単音が演奏され
た場合にも、音の周波数の変化を生じずに済むという利
点が得られる。
更には、補正ファクタ・メモリを備えるようにし、こ
の補正ファクタ・メモリが例えば複数の格納ラインを有
するものであるようにし、それら複数の格納ラインはそ
の各々が、1つのオクターブの夫々の楽音に割当てられ
た12個の記憶位置を有するものであるようにし、更に、
前記複数の格納ラインには、夫々に、前記所与の複数の
コード・パタンのうちの1つのコード・パタンが割当て
られているようにすることも、可能である。
更には、出力用メモリを備えるようにし、この出力用
メモリが例えば12個の格納位置を有するものであるよう
にし、それらの格納位置へは、識別されたコードに対応
する前記補正ファクタ・メモリの格納ラインの記憶内容
が転送自在であるようにし、更に、その記憶内容が好ま
しくは所与の一方向へシフト可能とされているようにす
ることが、提案される。このように構成すれば、出力用
メモリ内において適当な逆方向シフトを行なうことによ
って補正ファクタを出力させる際の、コード・パタンの
比較を、容易に実施し得るようにするための端揃え調整
を、簡明な方式で実現することができる。
以下に、本明細書の末尾に第I表〜表VI表として示さ
れている表を参照し、また更に図面を参照しつつ、本発
明を説明する。
第I表は、本明細書において採用した表記法に従っ
て、一連の選択されたコードの夫々の音の機能記号を示
す表である。
第II表は、1つのコードの中の音と音との間の相対的
な周波数比を、調和律と平均律との双方について示す表
である。
第III表は、補正が施される夫々のコードを、それら
のコードに関して定められた補正値と共に示す一覧表で
ある。
第IIIA表は、別実施例の補正値を示す第III表と同様
の一覧表である。
第IV表は、選択されたコードの各々毎に、そのコード
に割当てられている、コード識別メモリに格納されてい
るコード・パタンを示す表である。
第V表は、第IV表に示されているコード・パタン番号
の、第3図中に図示されている音符の具体例との間の対
応関係を示す表である。
第VI表は、コード・パタンを半音づつシフトした場合
の影響を示す表である。
第1図は、楽音の一例(Eマイナー・コードからCメ
ジャー・コードへの移行)を、付加的補正を説明するた
めの表と共に示す図である。
第2図は、極めて概略的な回路図を示す図である。
第3図は、a〜nで表わされている一連の楽音の具体
例を示す図である。
第4図は、本発明に係る方法に用いられる一連のメモ
リの記憶状態を示す図である。
第5図は、フローチャートの上半分を示す図である。
第6図は、同じフローチャートの下半分を示す図であ
る。
以下に詳細に説明する本発明に係る音高制御方法にお
いては、先ず最初に一定の音律による調律が行なわれ、
この一定の音律は、1オクターブを互いに等しい12個の
半音へと分割する平均律であり、それらの半音は、2の
12乗根の周波数比を持ち、この周波数比は100セントに
相当する。ただし、最初に調律されるこの一定の音律
は、例えば西ドイツ特許公報第2558716号に記載されて
いる音律等のような、他の音律とすることも考えられ
る。例えば弓で弾く弦楽器の管楽器とは対照的な、演奏
者が演奏中に音律を変更することの不可能な楽器、即ち
鍵盤楽器であるピアノやオルガン(パイプオルガンない
し電子オルガン)等の場合には、種々の異なったキー
(調性)の演奏を行なったり、転調を行なったりできる
ようにするためには、このような一定の音律に調律して
おく必要があるのである。本発明によれば、マルチ・パ
ート(多声)の演奏が可能であり従ってコード(和音)
の演奏が可能な楽器のための、楽音の周波数補正が行な
われ、この楽音の周波数補正は、コードが調和的純正律
で調律されるようにするためのものである。そのために
は、楽器が、周波数補正を施された音を発生することの
できる音響発生装置を備えていなければならない。この
前提は「電子オルガン」や「シンセサイザ」では最初か
ら満足されている。しかしながら例えばパイプ・オルガ
ンであっても、個々の各々の音ごとに異なった音高の
(例えば異なった長さの)複数のパイプを備え、夫々の
所望のパイプを選択的に鳴動させるようにしたパイプ・
オルガンを用いることも考えられる。更には、別のパイ
プ・オルガンとして、音高を可変とした(例えば長さを
可変とした)パイプを備え、それによって、演奏中にパ
イプの音律の所望の変更ができるようにしたパイプ・オ
ルガンを使用することも可能である。
第V表は、調和的純正律とすることが推奨されるコー
ドを示しているが、ただし、使用状況に応じて重要度の
低いコードを削除しても良く、また更に別のコードを付
加しても良い。更にまた、この実施例では、5個以上の
音から成るコードは無視されている。いずれのコード
も、第I表に示されているそれらのコードの基準位置
(基音Gを最も低い音としてある)にある状態でのみ、
識別され補正されるのではなく、あらゆる転回状態、位
置状態、ないしは重複状態において、識別され補正され
るようになっている。このことは、全てのオクターブか
ら、全ての音を、「定義オクターブ」として指定された
1つのオクターブの上へ投影することによって達成され
るようになっており、この「定義オクターブ」は例えば
c′からb′までの連続する12個の半音から構成され
る。第3図の具体例a)の3つの和音を例として挙げる
ならば、a1で示されたCメジャー・コードの場合、それ
をc′からb′までの定義オクターブ上へ投影した場
合、音Cが最低音となり、また更にこの定義オクターブ
上において、音Eが2番目に高く、そして音Gが最も高
い音となる。従ってこのコードは、定義オクターブ上に
おいても、そのコードが発生されたとおりの姿で表わさ
れることになり、それゆえ、第IV表の第1番のコード・
パタンによって識別することができる。コードa2はA♭
メジャー(変イ長調)三和音であり、このコードの場
合、前記定義オクターブ上へ投影されたならば、その音
は低い方から高い方へ順にC、E♭、そしてA♭という
ように読取られることになり、これは第IV表の第2番の
コード・パタンに該当する。同様にして、具体例a3のF
メジャー(ヘ長調)三和音は低い方から高い方へ順に
C、F、そしてAと読取られることになり、これは第IV
表の第3番のコード・パタンに該当する。
従って演奏されたコードは、定義オクターブ上へ投影
されたときは、そのコードの基本形か、或いはそのコー
ドの転回形のうちの1つによって表わされることにな
り、その場合、そのコードがどのような位置で、ないし
はどのような重複形で、ないしはどのような転回形で演
奏されたかとは無関係に表わされる。定義オクターブ内
におけるそのコードの位置はそのコードが演奏されたと
きの位置とは必ずしも一致せず、選定された定義オクタ
ーブの先頭の音と末尾の音とがいかなるものであるかに
応じて、並びに、夫々に演奏されたコードが具体的にい
かなる音によって構成されているかに応じて定まること
になる。更に第IV表から分るように、定義オクターブ上
における音の表わされ方と、各コードの固有のパタンと
に基づいて、そのコードの個々の音の機能(本明細書で
はそれらの機能を第I表に示した文字G、M、T、Q、
R、及びSで表わす)を判定することも可能であり、従
って、コード内において固有の機能を有する各々の音に
対して、平均律から調和律への補正のための、優れて固
有の補正値を割当てることが可能となっている。
第2図を第II表と共に参照すれば明らかなように、コ
ードが連続する場合には、たとえそれらのコードの各々
が調和的純正律とされていても、聞いてそれと分る不協
和が生じることがある。第1図の上方には、eマイナー
三和音からCメジャー三和音への移行が示されている。
固定基準体系を維持するために、例えば夫々の場合の機
能Gのコード音、即ちこの場合では基音e(=330Hz)
を、一定音律(平均律)における一定の位置に固定す
る。次いで、音g(機能M)と音b(機能Q)とに補正
を施す。これらの音gと音bとは、平均律では周波数が
(第II表参照)392Hz(=300セント)及び494Hz(=700
セント)となるはずのものであるが、この補正によって
396Hz及び495Hzとされる。同様にして、Cメジャー・コ
ードでは、その基音c(機能G)は523Hzに固定され、
それより低い、音e(機能Q)及び音g(機能T)は、
それに調和する周波数392Hz及び327Hzとされる。
これら2つのコードの夫々の最低音どうしを比較する
と、それらは同一の音、即ち音eであって、しかも連続
して演奏されるのであるが、それらは、調和律への補正
が施されために周波数が約1%異なってしまっている。
このことは、それらのコードの2つの中位音についても
言えることであり、それらの音は、周波数が夫々396Hz
及び392Hzとなってしまっている。本来は同一の高さの
音が連続して演奏される際に、それらの音の間にこのよ
うな周波数の差があると、その周波数差は、耳で聞いて
それと分かり、しかも快く感じられないものである。
この影響を回避するために、長音階三和音については
調和律に調律したコードの全体を高い周波数の方へシフ
トし、またそれに対応して、短音階三和音については調
和律即ち純正律に調律したコードの全体を周波数の低い
方へシフトするようにしている。第III表に示すよう
に、長音階三和音については周波数を高い方へ4セント
だけシフトし、また、短音階三和音についてはその周波
数を低い方へ6セントだけシフトさせれば特に有利であ
ることが、判明している。
この付加的補正を施すことによって、問題となる音ど
うしの間の周波数の差は、いかなる場合にも1ヘルツ、
即ち3分の1%以下となり、それによって、最早、聞い
てもそれとは分からないようになる。
第III表では、その右側から第3列目の縦列に、所与
のコードについての好適な付加的補正値が列挙されてい
る。
第IIIA表には、特に第5音がより純正なものとなると
いうことを特徴とする、一連のコードのための別具体例
の付加的補正値が示されている。
第2図は、以上の方法を説明するための、極めて概略
的な回路図を示している。平均律とされている楽音入力
信号を入力するための入力装置10は、ここでは象徴的に
ピアノの鍵12の列で表わしてあるが、それらの鍵12が、
その各々に組み合わされたスイッチ14を操作するように
なっている。それらのスイッチ14から延出している複数
本のリード16は、1本にまとめられて集合リード18を形
成している。音響発生装置20は、音響信号出力回路22を
含むものであり、この音響信号出力回路22は、概略的に
述べれば、音響周波数発生器を備えており、また、リー
ド24を介して1台ないし複数台のラウドスピーカを駆動
している。ラウドスピーカ26の代りに、例えばテープレ
コーダ等の「演奏中間記録」のための記録装置を備える
ようにしても良い。リード18は、コード・パタン識別回
路28へ接続されており、この回路28からは更にリード30
が延出していて回路28と回路22とを接続している。入力
装置10と音響発生装置22とは、一般的な電子式鍵盤楽器
の中に備えられているそれらに対応する夫々の要素と、
その構成並びに機能において同等のものである。
コード・パタン識別回路28は、リード31を介して制御
回路32に接続されており、この接続回路32はまた、リー
ド33を介して信号パタン格納回路34にも接続されてい
る。制御回路32は更に、リード35を介して音響信号出力
回路22にも接続されている。
第2図に示した回路の機能の概要は以下のとおりであ
る。
楽音入力信号は、リード18を介してコード識別回路28
へ供給される。このコード識別回路28は、幾つかの異な
った音から構成された、あるコードに対応している入力
信号パタンが、予め与えられている所与の複数のコード
・パタンのうちの1つに該当するか否かを、調査する。
もし該当しているならば、その旨が制御回路32へ伝達さ
れ、制御回路32は当該コードに割当てられている補正信
号を読出し、そしてそれをリード35を介して音響信号出
力回路22へ転送する。するとこの音響信号出力回路22
は、リード30を介してこの出力回路22へ送られてきてい
る楽音入力信号を補正した上で、その信号を補正済み出
力信号としてラウドスピーカ26へ向けて送出する。
以上に説明した方法は、本質的に、このような電気回
路式の構成のみに限られるものではなく、適当にプログ
ラムされたプログラム制御式の装置によっても、実施す
ることが可能である。
第4図及び第5図は、そのようなプログラム流れを、
これも極めて概略的に示すものである。第4図は、この
プログラムのフローチャートの中で言及されている諸々
のメモリを、詳細に示すものである。定義オクターブ・
メモリ40は12個の格納位置42を有しており、それら12個
の格納位置は、例えば音cから始まる音階の、その各々
の半音から成る列を構成している。コード・メモリ44
も、同一の構成とされている。作業メモリ46も同様に12
個の格納位置を有しているが、ただし、この作業メモリ
はシフト・レジスタ・メモリとして形成されており、従
ってそれらの格納位置は、単に「1」から「12」までの
番号が付されているだけであり、音階中の音に割当てら
れているわけではない。この作業メモリ46にはシフト・
カウンタ48が組み合されており、このシフト・カウンタ
48は、音階中の半音1つ分に対応させて格納位置1つ分
づつ行なわれるシフトの、その回数をカウントするもの
である。
コード識別メモリ50は、複数の格納ライン52を備えて
おり、それらの格納ライン52は、その各々が、第IV表に
示されている複数のコード・パタンのうちの1つのコー
ド・パタンに割当てられている。例えば先頭の4本の格
納ラインを第IV表の第1番から第4番までのコード・パ
タンと比較すれば明らかなように、このコード識別メモ
リ50の格納位置の格納状態は、それらのコード・パタン
に対応したものとされている。本明細書において補正を
施すべきコードとして示されているコードの数に対応す
る、39本の格納ライン52が備えられている。
補正ファクタ・メモリ56も同様に、その各々が12個づ
つの格納位置60を有する39本の格納ライン58を成すよう
に構成されている。ただし、コード識別メモリ50では、
夫々のコード・パタンに従って「1」(即ちコードの構
成音)或いは「0」(即ちコードの非構成音)がその中
に格納されているのに対し、この補正ファクタ・メモリ
56では、コード識別メモリ50内の「1」が格納されてい
る格納位置に対応する格納位置に、第III表に示す、夫
々の音に割当てられている補正信号が格納されている。
それらの補正信号は、夫々、第III表の右側から2列目
の縦列に示されている、セントを単位とした合計補正量
に対応している。一例として、補正ファクタ・メモリ56
内の第3列目の格納ラインについて説明すると、このラ
インは第3番のコード・パタンに割当てられており、そ
のためこのラインの第1番の格納位置には「6」という
数が格納されている。なぜこの数が格納されているかと
言えば、第IV表に示されているように、この格納位置の
音は、その機能に関しては機能Q(=第5音)の音に該
当しており、一方更に、この音に対しては、第III表の
最上段の横列に示されているように「+6セント」の補
正量が割当てられているからである。このメモリ56の格
納位置のうち、メモリ50の「0」が格納されている格納
位置に対応する格納位置60には、一様に「0」が格納さ
れている。
尚、出力用メモリ62が更に備えられており、このメモ
リ62もまた、12個の格納位置を有しており、それらの格
納位置に番号が付されていることから分るように、この
メモリ62もまたシフト・レジスタとして形成されてい
る。
第2図に示した基本的回路構成を用いる場合には、メ
モリ40、44、46、及び50は回路28に組み合わせ、メモリ
56は回路34に組み合わせ、メモリ62は回路32に組み合わ
せるようにすることができる。
本方法の流れ、即ちプログラムの流れを、第5図及び
第6図に示す。スタート・ブロック70から開始して、続
く判断ブロック72においては、音響発生装置10から供給
されている入力信号に変化がないか否かのテストが行な
われる。即ち、その時点におけるスイッチの状態が不変
であるか否か、例えば1つないし複数の鍵が変ることな
く押下され続けているか否かがテストされるのである。
変化がなければ、プログラムは、後に詳述するブロック
74へジャンプし、そして「リターン・ブロック」76へ進
む。この場合には結果的に、音響発生装置20への出力
は、それまでと同じように補正された入力信号のままで
変化せず、そのため、直前に演奏されていた楽音が、音
律を変更されることなく鳴り続けることになる。
一方、入力信号が変化した場合には、ブロツク84に示
されているように、その入力信号パタンが定義オクター
ブ・メモリ40へ格納される。即ち、例えば、各々が任意
のオクターブの中において音cに割当てられている1つ
ないし複数の鍵が押下されている場合には、その音cに
割当てられているメモリ・セル42に「1」が格納される
という方式で、定義オクターブ・メモリ40への格納が行
なわれるのである。この格納位置は、格納すべき内容と
して「0」も同時に受取っている。そのため、任意のオ
クターブに含まれている互いに同一の音名を有する音ど
うしが、論理関数「OR」によって互いにリンクされてい
るのと同等の効果が得られるようにしてあり、それによ
って、入力されたコードを定義オクターブ上へ好適に投
影できるようになっている。
続くブロツク86においては、そのとき弾かれているコ
ードが、その直前に弾かれ且つコード・パタンとして識
別されたコードの構成音だけから構成されているもので
あるか否かが調査される。判断ブロック88におけるこの
調査の結果、反復だけから成ることが判明したならば、
手順を短縮するためにブロック74へ進み、その結果、新
たなコードは、直前に演奏されたコードと同じ周波数補
正を施されて鳴らされることになる。この新たな「コー
ド」は、先立って演奏され且つコード・パタンとして識
別されたコードの構成音のうちの1つだけの音からなる
「コード」である場合もある。
しかしながら、この新たなコードが、その直前に演奏
されたコードとは、たった1つの音でも異なっていた場
合には、プログラムは更に判断ブロック89へ進み、この
判断ブロック89においては、入力信号パタンが単音に該
当するか否かが調査される。もしそうであったらなば、
プログラムはブロック80へ進み、このブロック80では、
上述の出力メモリ62がクリアされ、また、続くブロック
82において更にコード・メモリ44がクリアされ、そして
プログラムはブロック74へ進み、そこではその単音に該
当する入力信号を音響発生装置20へ出力し、即ち、補正
を加えずに出力するのであり、その理由は、出力メモリ
内の補正ファクタが「0」にセットされているからであ
る。従って、その単音は平均律で鳴らされることにな
る。
一方、入力信号パタンが複数の楽音に該当することが
判明した場合には、ブロック90において、定義オクター
ブ・メモリ40の内容が作業メモリ46の内部へ転送され
る。それに続くブロック92において、シフト・カウンタ
48が「0」にセットされる。それに続くプログラム・ル
ープは、この作業メモリの記憶内容のシフトを行なうた
めのものであり、そのシフトは、ある1つの「1」が、
この作業メモリ46を形成しているシフト・レジスタ式の
格納ラインの例えば左端へ到達するまで行なわれる。こ
のシフト操作は「端揃え調整」と称しても良いものであ
る。これにより、コード識別メモリ50内のコード・パタ
ンとの比較が容易化されており、なぜならば、第4図か
ら分るように、このメモリ50の該当するライン52の記憶
内容も同様に端揃え調整がなされているからである。
そのために、ブロック92に続く判断ブロック94では、
作業メモリ46の第1番目のメモリ・セルの内部に「1」
が存在しているか否かが調査される。もしそこに「1」
が存在していなければプログラムはブロック96へ進み、
作業メモリ46の記憶内容をメモリ・セル1つ分(これは
半音1つ分に相当する)だけ左方へシフトする。それに
合わせて、ブロック98において、シフト・カウンタ48の
格納値が「1」だけインクリメントされる。続いてプロ
グラムは判断ブロック94へ戻る。このように形成されて
いるこのループは、端揃え調整が完了するまで、即ち、
第1番目のメモリ・セルに「1」が存在するようになる
まで、反復して実行される。
続いてプログラムは、ブロック100(第6図)へ進
む。このブロック100においては、コード識別メモリ50
が操作され、よく詳しくは、第1番のコード・パタンを
格納している同メモリ50の第1番目のラインが操作され
る。このブロック100に続くプログラム・ループにおい
ては、作業メモリ46の記憶内容に端揃え調整を施したも
のが、次々と全てのコード・パタンと比較され、それに
よって、1つの特定のコード・パタンとの間の同一性が
判明するか、或いは、全てのコード・パタンが一致する
ことなく過ぎてしまうのか、いずれかとなる。このルー
プ内のブロック102では、夫々のコード識別パタンが作
業メモリの記憶内容と比較される。続く判断ブロック10
4においては、その時点におけるコード識別パタンが作
業メモリの記憶内容と一致していない場合に、このルー
プ内の次の判断ブロック106へ進めるということが行な
われる。この判断ブロック106では、コード・パタンの
全てについての調査が完了したか否かが調べられる。も
し未だ全てのコード・パタンについての調査が完了して
いなかったならば、即ち、その時のコード・パタン番号
が最大コード・パタン・パタン番号(第4図の実施例で
は「39」)より小さかったならば、プログラムはブロッ
ク108へ進み、そこでは、コード識別メモリ50の続く次
のラインが操作される。続いてプログラムは、このルー
プ内のブロック102へ戻る。
一方、判断ブロック104において、演奏中のコードが
あるコード・パタンと一致していることが判明したなら
ば、即ち、作業メモリ内の記憶内容がコード識別メモリ
のある1本の格納ラインの記憶内容と完全に一致したな
らば、プログラムは以上に説明したループから離脱し
て、判断ブロック104からブロック110へと進み、このブ
ロック110においては、コード・メモリ44の記憶内容
が、定義オクターブ・メモリ40の記憶内容によって置換
えられる。次はブロック112であり、このブロックにお
いては、補正ファクタ・メモリ40のある格納ラインが操
作され、この格納ラインは、そのライン番号が、コード
識別メモリ50のその時点において操作されているライン
の番号に等しく、また換言すれば、その時点において演
奏されているとコードと同一であると判定されたコード
・パタンの番号に等しいこところの、格納ラインであ
る。続くブロック114では、このラインが出力用メモリ6
2内へ転写される。
コード識別メモリ50に対応させて、補正ファクタ・メ
モリ56内の格納ライン58の記憶内容にも、端揃え調整が
施されている。音響発生の際には、このようにして得ら
れた端揃え調整済みの補正ファクタを、シフトされてい
ない位置にある演奏コード音に割当てるのであるが、そ
れを可能とするために、それらの補正ファクタに対して
は、出力用メモリ62の中で、端揃え調整の逆の操作が施
される。ブロック114に続くプログラム・ループは、そ
のためのものである。ブロック114を出たならば、この
ループの一部を成す判断ブロック116へと進み、この判
断ブロック116においては、ブロック94、96、及び98か
ら成る前述のループにおいて端揃え調整が確かに行なわ
れたか否かが調べられる。コードが定義オクターブ内に
おいて最初から端揃え調整された状態にあった場合(即
ち、定義オクターブが音cから始まっており、しかも演
奏されたコードが音cを含んでいた場合)には、当然な
がら、作業メモリ内におけるシフトは不要である。その
場合には、シフト・カウンタはその値が「0」のままと
なっている。そうでない場合には、このループ内におい
て、ブロック116の次にブロック118へ進む。このブロッ
ク118では、出力用メモリ62の記憶内容が右側へ、即
ち、メモリ・セル番号が1つ大きくなる方へシフトされ
る。続いてブロック120において、シフト・カウンタの
値が「1」だけデクリメントされる。その後このプログ
ラム・ループは、判断ブロック116へ戻る。このループ
は、シフト・カウンタの値が「0」となるまで反復して
実行され、その結果、夫々の補正ファクタが、出力用メ
モリ内の、定義オクターブの夫々の音と同一の位置を占
めるようになる。
出力メモリ62の夫々の格納位置の格納状態について更
に説明すると、例えば、第4番のコード・パタンが存在
していると判定された場合には、この出力用メモリに
は、その格納位置2、3、5、6、7、9、10、11、及
び12の各々にはF=0が、格納位置1にはF=−1が、
格納位置4にはF=10が、そして格納位置8にはF=−
4が格納されることになる。「F=0」は、それに関す
る音には音高補正を施さないことを、即ちその音は平均
律で鳴らすようにするということを指示するものであ
る。Fが「0」以外であれば、該当する音に対して、指
示された(セント単位の)補正ファクタに従った補正が
施されることになる。
作業メモリのオクターブの内部において(ブロック9
4、96、及び98から成るループ内で)実行された最初の
シフト操作が、後に出力用メモリのオクターブの内部に
おいてループ116、118、120の中で(同一のコード・パ
タンに関して)単純に逆方向に実行されるようにしてあ
るため、出力メモリがオーバーフローして「0」以外の
補正ファクタがこの出力メモリから押し出されてしまう
おそれはない。
ただし、コード識別を実行するに際しては、次のよう
な方法で行なうことも考えられる。即ち、複数のコード
に対して単一のコード・パタンを使用し、例えば長音階
三和音に関しては第1番のコード・パタンを使用するよ
うにし、このコード・パタンを、12個の格納位置を有す
るシフト・メモリの内部で循環するようにシフトさせ、
それによって、その循環の間に第2番のコード・パタン
と第3番のコード・パタンもまた存在するようにする
(例えば第IV表に示すように、第2番のコード・パタン
は、第1番のコード・パタンを半音4個分だけ左へ循環
シフトさせることによって得られる)。この方法によれ
ば、夫々のコードについて、1つのコード・パタンを1
周するように(即ち12回)シフトさせ、しかもそのシフ
トを行なう度ごとに、演奏されているコードとの間で比
較を行なうことになるため、端揃え調整は不要となる。
この手順を採用する場合には、それに応じて、出力メモ
リを、コード間の一致が得られるまでに必要とされたシ
フト回数だけ逆方向にシフトされるようにした循環式の
メモリとして構成すれば良い。
第VI表に関して手短に説明すると、Eメジャー三和音
(ホ長調三和音)が演奏されたときには、(定義オクタ
ーブが音cから始まっている場合には)端揃え調整が完
了するまでには、作業メモリ46内において左方へのシフ
トを4回行なう必要があることが、この表から分る。従
って、補正ファクタ・メモリ56の第4番目の格納ライン
に対応する、出力用メモリ62の記憶内容に対しては、そ
れを右方へ4回シフトすることによって、例えば「−6
セント」の補正ファクタが、音eに割当てられている格
納位置を占めるようにする必要がある。
出力用メモリ内において必要なだけのシフトが実行完
了されたならば(即ちシフト・カウンタの値が「0」に
なったならば)以上に説明したループから脱出する。即
ち、プログラムは判断ブロック116からブロック74へ進
む。このブロックへ進んだならば、入力信号に対して、
出力用メモリ内の補正ファクタに応じた補正が施され
る。その際には、各々の音が実際にその中に位置してい
るところのオクターブとは無関係に、出力用メモリ内の
音名がその音に対応しているところの補正ファクタを用
いて、その音の補正が行なわれる。従って、オリジナル
のマルチ・オクターブの入力信号パタンへの一種の逆投
影が行なわれるのである。夫々の補正ファクタは周波数
の比を表わしているため、どのオクターブであるかとは
無関係なものとなっている。一般的な多くの音響信号出
力回路22においては、各々の鍵12に予め1つづつの音響
周波数発生器が備えられている。本発明においては制御
自在な音響周波数発生器を備えるようにし、この音響周
波数発生器を、最初は平均律の基本音律とされている
が、それが補正ファクタに従って自動的に音律を変更さ
れるものと、するのである。
従って以上の結果として、あるコードがある所与のコ
ード・パタンに該当すると判定されたときには、そのコ
ードを調和律となるように補正したコードが、音響発生
装置20から発生されるようになっている。そのコードの
識別が不可能であった場合には、そのコードは平均律で
演奏される。そのために、ブロック102、104、106、108
から成るプログラム・ループには第2の出口が設けられ
ており、この出口は判断ブロック106に設けられてい
る。判断ブロック106において、先ず第1に演奏されて
いるコードがそのとき比較されているコード・パタンと
等しくないこと(ブロック104)、そして第2に最大コ
ード番号(例えば「39」)に到達したこと、以上2点が
確認されたならば、プログラムはこのブロック106から
ブロック122へ進み、このブロック122では、出力用メモ
リ62の全ての補正ファクタが「0セント」にセットされ
る。
続くブロック126において、コード・メモリ44がクリ
アされる。その後プログラムはブロック74へ進み、そし
てこの場合には補正を施さないままの入力信号が音響発
生装置20へ出力される。続いてプログラムは「リターン
・ブロック」76を介してこのプログラムの先頭(ブロッ
ク70)へ戻る。このプログラム全体のループは、楽器の
鍵の操作とは無関係に、一定の反復周波数で実行される
ようにすることができる。
以上のようにすることによって、コード・パタンが自
動的に識別されてそのコード・パタンの個々の音が即座
に補正され、それにより、発生されるコードが調和的純
正律で鳴り響くようになっている。直前に識別されたコ
ード・パタンの構成要素であった単音ないし和音が続け
て弾かれた場合には、それらの単音ないし和音に対して
も同じ補正が施される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−65996(JP,A) 特開 昭62−61099(JP,A) 特開 昭58−114098(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10H 1/38 G10H 1/44

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音名を用いて音高の指定を行うことによ
    り、第1の音律に基づいて指定音高楽音を発生する楽音
    発生器のための音高制御装置において、 複数の音高が指定されることにより、これを所定のタイ
    プのコードとして識別するコードタイプ識別手段と、 識別されたコードにおける根音と他の各コード構成音と
    がそれぞれ第2の音律に基づいた和音を構成するように
    根音以外の各構成音に対し固有に与えられる第1のシフ
    ト量と、コードタイプに応じて設けられ、1つのコード
    の全ての構成音に対して均一に与えられる第2のシフト
    量との加算値を、コードタイプと音高毎に予め記憶する
    記憶手段と、 識別されたコードの各構成音高を上記加算値に基づいて
    シフトする音高補正手段と、を有し、 所定のコードタイプを識別すると、音高補正手段により
    シフトされた音高に基づいて楽音を発生するようにした
    音高制御装置。
  2. 【請求項2】各コードタイプに対する第1のシフト量の
    平均値が正であれば、第2のシフト量の符号は負であ
    り、各コードタイプに対する第1のシフト量の平均値が
    負であれば、第2のシフト量の符号が正であることを特
    徴とする請求項1に記載の音高制御装置。
  3. 【請求項3】前記コードタイプ識別手段が、 各コードタイプに対して設けられ、コードを構成する音
    名を「1」で表わしたビット列により音名列を表現する
    音名ビット列を記憶したコードパタン・メモリと、 前記指定された複数の音高を前記音名ビット列に変換し
    て記憶する作業メモリと、 前記作業メモリに記憶された音名ビット列の所定ビット
    が「1」となるまで該音名ビット列を循環シフトするシ
    フト手段と、 前記シフト手段によるシフト回数をカウントするカウン
    タ手段と、 前記シフト手段から出力される音名ビット列とコードパ
    タン・メモリに記憶された各音名ビット列とをそれぞれ
    比較することにより、前記指定された複数の音高を所定
    のタイプのコードとして識別する比較手段と、で構成さ
    れ、 前記音高補正手段は、識別されたコードの各構成音を前
    記カウント手段の出力するシフト回数と前記加算値とに
    基づいてシフトする、請求項1に記載の音高制御装置。
  4. 【請求項4】前記コードタイプ識別手段は、更に、 任意のオクターブ上で指定された前記複数の音高を所定
    のオクターブ上に投影して記憶する定義オクターブ・メ
    モリと、 この定義オクターブ・メモリに記憶された前記複数の音
    高を前記作業メモリに転送する転送手段と を有することを特徴とする請求項3に記載の音高制御装
    置。
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