JP2908933B2 - アルカリプロテアーゼk−16m - Google Patents
アルカリプロテアーゼk−16mInfo
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Description
−16Mに関し、更に詳細には界面活性剤に対して極め
て優れた安定性を有し、洗浄剤配合酵素として有用なア
ルカリプロテアーゼK−16Mに関する。
テアーゼは、種々報告され、すでに種々の洗剤に配合さ
れている。
配合されるためには、単にアルカリ性条件下において作
用するというだけでは不十分であり、洗剤に配合される
界面活性剤中で安定であること、および衣類の汚れを分
解しうる能力、すなわち洗浄力を有することが要求され
る。
るプロテアーゼに要求される両特性を同時に満足させる
アルカリプロテアーゼは未だ提示されていないのが実情
である。
明者らは先に、新たなアルカリプロテアーゼ生産菌を取
得すべく、日本全国の土壌を採取し探索した。 その結
果、栃木県芳賀郡の土壌より分離されたバチルス属の一
菌株が、洗浄剤配合系において優れた洗浄力を有し、し
かも界面活性剤中で極めて高い安定性を有するアルカリ
プロテアーゼを生産することを見出し、特許出願を行っ
た(特願平3-33116号及び特願平3-33117
号)。
ゼ K−16は、実際の使用に十分な安定性と洗浄力を
有する優れたものであるが、更に、より優れた界面活性
剤中での安定性と、より優れた洗浄剤配合酵素としての
機能を有するアルカリプロテアーゼを探求することは極
めて意義のあることである。
カリプロテアーゼ K−16について種々研究を行なっ
た結果、当該酵素は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法により、アルカリプロテアーゼ活性を有する少なくと
も3成分から構成されていることを見出した。そして、
これら成分を分離、精製すべく、検討を重ねた結果、種
々のカラムクロマトグラフィーを用いることにより、電
気泳動的に均一な成分としてアルカリプロテアーゼK−
16Mを取得することに成功し、本発明を完成するに至
った。
規なアルカリプロテアーゼK−16Mを提供するもので
ある。
ド又はアミノ酸を生成する。 (2) 基質特異性 カゼイン、ヘモグロビン等の水可溶性蛋白質ならびにケ
ラチン、エラスチン等の水不溶性蛋白質に対して良好な
活性を有する。合成基質であるNα−ベンゾイルチロシ
ンエチルエステル、N−アセチルチロシンエチルエステ
ルには作用するが、Nα−ベンゾイルアルギニンエチル
エステル、N−トルエンスルフォニルアルギニンメテル
エステルには作用しない。 (3) 至適pH カゼインを基質とし、種々の緩衝液中で40℃、10分
間反応を行った場合、至適pHは11.0〜12.3であ
る。 さらにpH6.0〜12.8で最大活性の50%以
上の活性を有する。
した場合、pH5.0〜12.0の範囲で極めて安定であ
る。 (5) 至適温度 カゼインを基質とし、pH10.0で反応を行った場
合、至適温度は55℃である。 (6) 耐 熱 性 pH9.0 、50℃にて10分間処理した場合、または
Ca2+を加え60℃にて10分間処理した場合、90%
以上の残存活性を有する。
(SDS)−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によ
る)。 (8) 金属イオンの影響 カゼインを基質とした場合、Hg2+で活性が阻害され
る。また、Ca2+で熱安定性及びpH安定性が増大す
る。 (9) 阻害剤の影響 エチレンジアミン四酢酸、p−クロロマーキュリー安息
香酸、アンチバインで活性が阻害されない。フェニルメ
タンスルホニルフルオリド、キモスタチンによって活性
が阻害される。 (10)界面活性剤の影響 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレンアルキル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナト
リウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルカ
ンスルホン酸ナトリウム、α−スルホ脂肪酸エステル等
の界面活性剤が高濃度に存在しても、極めて安定であ
る。
は、例えばバチルス属に属するバチルス・エスピー KS
M−K16(Bacillus sp. KSM−K16; 微工研
条寄第3376号)を適当な培地に接種し、常法に従っ
て培養を行った後、その培養上清液を適当な分離、精製
処理に付すことにより得ることができる。 なお、この
バチルス・エスピー KSM−K16の菌学的性質および
その取得方法は、特願平3−33116号、同 3−3
3117号等に記載されている。
生物の培養に用いられ、本菌株に利用可能なものであれ
ば何れをも使用することができるが、該培地中には資化
しうる炭素源及び窒素源を適当量含有せしめておくこと
が好ましい。
ついては特に制限はないが、窒素源の好ましい例として
は、コーングルテンミール、大豆粉、コーンスチープリ
カー、カザミノ酸、酵母エキス、ファーマメディア、イ
ワシミール、肉エキス、ペプトン、ハイプロ、アジパワ
ー、コーンミール、ソイビーンミール、コーヒー粕、綿
実油粕、カルチベーター、アミフレックス及びアジプロ
ン、ゼスト等が挙げられる。
源、例えばアラビノース、キシロース、グルコース、マ
ンノース、フラクトース、ガラクトース、蔗糖、麦芽
糖、乳糖、ソルビトール、マンニトール、イノシトー
ル、グリセリン、可溶性澱粉や廉価な廃糖蜜、転化糖
等、また資化しうる有機酸、例えば酢酸等が挙げられ
る。 更に、その他、リン酸、Mg2+、Ca2+、M
n2+、Zn2+、Co2+、Na+ 、K+等の無機塩や、必
要であれば無機、有機微量栄養源を培地中に適宜添加す
ることもできる。
あるアルカリプロテアーゼK−16Mの採取及び精製
は、一般の酵素の採取及び精製の手段に準じて行うこと
ができる。
することによって菌体を分離し、その菌体及び培養瀘液
から通常の分離手段、例えば、塩析法、等電点沈澱法、
溶媒沈澱法 (メタノール、エタノール、インプロピル
アルコール、アセトン等) によって蛋白質を沈澱させ
たり、また、限外瀘過(例えばダイアフローメンブレン
フィルター;アミコン社製)により濃縮させたり、ある
いは、セファデックスG−25、ポリビニルピロリドン
等により濃縮して、粗酵素としてアルカリプロテアーゼ
K−16を得ることができる。
安(30-70%飽和画分)中で、沈澱法では、例えば
75%エタノール中でアルカリプロテアーゼK−16を
沈澱させた後、瀘過あるいは遠心分離、脱塩することに
よってこれを凍結乾燥粉末とすることも可能である。こ
こで採用しうる脱塩の方法としては、透析または、セフ
ァデックスG−25等を用いるゲル瀘過法等の一般的方
法が用いられる。
ゼK−16からアルカリプロテアーゼK−16Mを精
製、採取するには、例えば、ヒドロキシアパタイトクロ
マトグラフィー等の吸着クロマトグラフィー、DEAE
−セファデックス、DEAE−セルロース、CM−セル
ロースやCM−バイオゲル等のイオン交換クロマトグラ
フィー及びセファデックスやバイオゲルのような分子篩
ゲルクロマトグラフィーを適宜組み合わせて分別精製す
ればよい。 望ましくは、DEAE−バイオゲル、CM
−バイオゲル等のイオン交換クロマトグラフィー及びヒ
ドロキシアパタイト等の吸着クロマトグラフィーを適宜
組合せて精製することにより良好な結果を得ることがで
きる。
ーゼK−16Mは、以下に示すような酵素学的性質を有
する。 尚、以下において、酵素活性の測定は次の如く
して行った。
EN;メルク社製)1%(w/v)を含む50mM ホウ酸
−NaOH緩衝液(pH10.0)1mlを40℃で5
分間保温した後、0.1mlの酵素液を加え、反応を開
始した。 40℃で10分間反応させた後、反応停止液
(0.123M トリクロロ酢酸−0.246M 酢酸ナト
リウム−0.369M酢酸)2mlを加え、室温にて約
20分間放置した。 生成した沈澱物を瀘紙(No.2濾
紙;ワットマン社製)により除去し、瀘液中の酸可溶性
蛋白分解物をフォーリン・ローリー法により比色定量し
た。尚、酵素1単位(U)は、上記反応条件下におい
て、1分間に1μmolのチロシンに相当する酸可溶性蛋
白分解物を遊離する酵素量とした。
ド又はアミノ酸を生成する。
異性を、他の市販プロテアーゼと比較した。 用いた基
質は、カゼイン、ヘモグロビン、獣毛ケラチン、エラス
チン、卵黄およびヒト由来α−ケラチンで、これらに対
する分解活性を測定した。すなわち、50mM ホウ酸
−NaOH緩衝液(pH10.0)に各基質を1%(α
−ケラチンは、0.25%)加え、各酵素液0.037〜
0.043U(エラスチンの場合は、0.185〜0.2
15U)を添加し、40℃で10分間反応を行った。
各酵素のカゼインに対する活性を100とし、それぞれ
の基質に対する相対活性を表1に示した。
Mは、代表的なバチルス属のアルカリプロテアーゼに比
べ、特に、難溶性蛋白(獣毛ケラチン、α−ケラチン、
エラスチン)に対し、優れた分解作用を示した。
にアルカリプロテアーゼK−16Mを0.057U加
え、反応を行った。図1に示すように、最適pHでの活
性を100とした各pHでの活性を相対値で表わした。
この結果からアルカリプロテアーゼK−16Mの至適
pHは、11.0〜12.3であり、さらにpH6.0以
上からpH12.8までの広範囲に渡り、50%以上の
活性を有するものであった。 尚、使用した各種緩衝
液、及びそのpH範囲は次のとおりであった。
aCl2を添加した系及び無添加の系をそれぞれ調製
し、これに0.29UのアルカリプロテアーゼK−16
Mを加え、55℃で10分間放置した。 この処理液を
50mMホウ酸−NaOH緩衝液(pH10.0)で1
0倍に希釈し、酵素活性を測定した。 処理前の酵素活
性を100とした各pHでの相対活性を図2に示した。
Mは、上記条件下で、CaCl2無添加の場合、pH6
〜11の間で、2mM CaCl2添加の場合、pH5〜
12の間で極めて安定であった。
い、30℃〜80℃の各温度において、5mM CaC
l2を添加した系及び無添加の系を調製し、温度以外は
標準反応条件と同様に反応を行った。 標準反応条件に
おける活性を100とした各温度での相対活性を図3に
示した。 アルカリプロテアーゼK−16Mの至適反応
温度は、CaCl2無添加系の場合55℃であり、5m
M CaCl2添加系では70℃であった。
mM CaCl2を添加した系及び無添加の系を調製し、
30〜70℃の各温度で5分間保温した。 次いで、
0.38UのアルカリプロテアーゼK−16Mを加え、
10分間熱処理を行った。 氷水中で急冷した後、50
mM ホウ酸−NaOH緩衝液(pH10.0)で2倍に
希釈した酸素液を用いて残存活性を測定した。 30℃
で処理した酵素活性を100とした各温度処理での相対
活性を図4に示した。
Cl2無添加系では50℃まで、また5mM CaCl2
添加系では60℃まで90%以上の活性が維持された。
この結果、本酵素はCa2+により安定化することが判
った。
アクリルアミドを用いたドデシル硫酸ナトリウム(SD
S)−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により測定し
た。分子量マーカーには、エレクトロフォレシス・キァ
リブレイションキット(Electrophoresi
s Calibration kit)[ホスホリラー
ゼb(分子量94,000)、牛血清アルブミン(分子
量67,000)、卵白アルブミン(分子量43,00
0)、カルボニックアンヒドロラーゼ(分子量30,0
00)、大豆トリプシンインヒビター(分子量20,1
00)およびα−ラクトアルブミン(分子量14,40
0)の混合試料;ファルマシア社製]を用いた。この方
法により、アルカリプロテアーゼK−16Mの分子量は
28,000±1,000と決定された。また、ゲルロ
過法で測定した分子量は、15,000±1,000で
あった。
ぼす影響を調べた。20mM ホウ酸−NaOH緩衝液
(pH9.0)に各種金属塩を1mMとなるように添加
し、2.0Uの酵素を加えて30℃で20分間放置した
後、50mM ホウ酸−NaOH緩衝液(pH10.0)
で10倍に希釈した酵素液を用いて活性を測定した。
金属塩無添加で同様に処理したもの(対照)の活性を1
00とし、各種金属塩を添加した場合の相対活性を表2
に示した。
Mは、Hg2+により50%程度阻害されることが判っ
た。 また、その他の金属イオンに対しては、充分に安
定であった。
影響を調べた。すなわち、20mMリン酸緩衝液(pH
7.0)に各種化合物を所定濃度になるように添加し、
2.0UのアルカリプロテアーゼK−16Mを加えた。
30℃で20分間放置した後、50mM ホウ酸−Na
OH緩衝液(pH10.0)で10倍に希釈した酵素液
を用いて活性を測定した。 化合物無添加で同様に処理
したもの(対照)の活性を100とし、各化合物を添加
した場合の相対活性を表3に示した。
ド DNTB: 5,5’−ジチオビス−2−ニトロ安息香
酸 PCMB: p−クロロマーキュリー安息香酸 PMSF: フェニルメタンスルホニルフルオリド
ニルメタンスルホニルフルオリド(PMSF)、キモス
タチンで阻害されることから、活性発現にセリンが関与
するアルカリセリンプロテアーゼであることが判った。
また、他の化合物に対しては、極めて安定であった。
ぼす影響を調べた。すなわち、5%(w/v)の界面活性
剤及び10%(v/v)エタノールを含む0.1M トリス
−塩酸緩衝液(pH9.0)に2.2Uのアルカリプロテ
アーゼK−16Mを加え、40℃にて4時間放置した。
この処理液を50mM ホウ酸−NaOH緩衝液(pH
10.0)で10倍に希釈し、酵素活性を測定した。 酵
素添加直後の活性を100とし、残存活性をその相対値
として表4に示した。
る。
界面活性剤が高濃度(5%)存在しても高い安定性を示
すものであった。また、市販の洗剤用アルカリプロテア
ーゼの1.0 %(w/v)各種界面活性剤に対する安定性
と比較しても、本酵素は界面活性剤中で非常に安定であ
った。
酸(0.01%フェノール、4%チオグリコーム酸を含
む)中で110℃、24〜72時間加水分解し、アミノ
酸自動分析計により、アミノ酸の定量を行った。尚、ト
リプトファンの分析は、エデルホッフ(Edelhoc
h)の方法(Biochemistry 6.194
8.(1967)) また、システインの分析は、ヨシ
ダ(Yoshida)らの方法(Agric.Bio
l.Chem.41,745,(1977))により定
量した。得られた結果を表5に示した。
07 (1971) ** Francis,S.b J.Biol.chem. 242, 5198 (1967) + Smith:E.L.b J.Biol.Chem. 243, 2184 (1968) ++ Kaneko,R.b J.Bacteriol. 171, 5232 (1989)
Mのアミノ酸組成を他のアルカリプロテアーゼのそれと
比較すると同一の組成のものはないことが判った。
E)、N−トルエンスルホニルアルギニンメチルエスチ
ル(TAME)、Nα−ベンゾイルチロシンエチルエス
テル(BTEE)及びN−アセチルチロシンエチルエス
テル(ATEE)に対するアルカリプロテアーゼK−1
6Mの作用を調べた。0.5mM BTEEおよび2m
M塩化カルシウムを含む50mM トリス−塩酸緩衝液
(pH7.0)に1.8UのアルカリプロテアーゼK−
16Mを加え、256nmにおける吸光度(A)の変化
を2分間測定し、反応初速度を求めた。その結果、BT
EEに対するkm値は2.1mM、Vmax値は1.0
A256/minであった。
緩衝液(pH9.5)を用い、加えた酵素量は、0.9
U、237nmにおける吸光度(A)の変化を測定した
以外は、上記条件と同一であった。その結果、ATEE
に対するKm値は、1.7mM、Vmax値は、0.3
3A237/minであった。尚、BAEE、TAME
について上記反応条件を用いて活性測定を行ったが、吸
光度の変化は全く認められなかった。
するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるもの
ではない。
ピー KSM−K16(微工研条寄第3376号)株
を、下記の培地Aに1白金耳接種し、30℃で24時間
好気的に振盪培養を行ない、種培養液を得た。次に、得
られた種培養液を、下記の培地Bへ2%(v/v)接種
し、30℃で48時間好気的に振盪培養を行い、アルカ
リプロテアーゼK−16を含む培養液1lを得た。
00rpm :5分間)して菌体を除去し、その上清液を限
外瀘過膜(分画分子量5,000)にて、濃縮し、凍結
乾燥した。 得られた粉末 1.5gをイオン交換水 15
mlに溶解後、10mM トリス−塩酸緩衝液(2mM
Ca2+を含む、pH8.0)に対し一昼夜透析を行っ
た。 次にあらかじめ10mM トリス−塩酸緩衝液(2
mM Ca2+を含む、pH8.0)にて平衡化しておいた
DEAE Bio-GelAカラム(2.5×16cm、バイオ
ラッド社製)へ得られた透析内液を吸着させ、同緩衝液
にて洗浄溶出を行った。 洗浄溶出された非吸着蛋白部
分を集め(150ml)、限外瀘過(YM−5メンブレ
ン、アミコン社製)にて濃縮をおこなった。
ス−塩酸緩衝液(2mM Ca2+を含む、pH8.0)に
て平衡化しておいたCM Bio-GelAカラム(2.5×1
6cm;バイオラッド社製)へ吸着させ、250mlの
同緩衝液にて洗浄溶出後、30mM 塩化カリウムを含
む同緩衝液にて、0から30mMの塩化カリウム濃度勾
配溶出を行った(225mlずつ)。 さらに、同様に
30mMから100mMの塩化カリウム濃度勾配溶出を
行った(225mlずつ)。 50mM以上の塩化カリ
ウムにて溶出されてくるアルカリプロテアーゼK−16
Mを含有する画分を集め(175ml)、限外瀘過にて
濃縮を行った。
Mホウ酸−NaOH緩衝液(2mMCa2+を含む、p
H9.5)にて平衡化しておいたCM Bio−Gel
Aカラム(1.6×16cm)に吸着させ、同緩衝液に
て洗浄溶出後、100mM トリエタールアミンを含む
同緩衝液にて0から100mMのトリエタノールアミン
濃度勾配溶出を行った(150mlずつ)。50mM以
上のトリエタノールアミンにて溶出されてくるアルカリ
プロテアーゼK−16Mを集め(110ml)、限外瀘
過にて濃縮し(6ml)、20%(v/v)グリセロー
ルを加え、使用時まで−20℃にて保存した。
(総括性、79,560U; 総蛋白、918 mg;比
活性、86.7U/mg)より、ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動並びにSDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動にて均一なアルカリプロテアーゼK−16M(総活
性、20,336U;精製蛋白質、159.4mg;比活
性、128U/mg)を収率25.6%、精製倍率1.5
倍で得ることができた。また、本酵素の凍結乾燥標品よ
り求めた、E1% 280は9.10であった。
ゼK−16から均一に精製された本発明のアルカリプロ
テアーゼK−16Mは、各種の界面活性剤中で安定であ
る。従って、本発明酵素は洗浄剤配合用酵素として極め
て優れたものであり、洗剤等に有利に利用することがで
きるものである。
を示す図面。
性試験の結果を示す図面。
を示す図面。
試験の結果を示す図面。
Claims (2)
- 【請求項1】 バチルス属に属する微生物により産生さ
れるアルカリプロテアーゼK−16を、吸着クロマトグ
ラフィー、イオン交換クロマトグラフィー及び分子篩ゲ
ルクロマトクラフィーを組み合わせた分別精製手段に付
すことにより得られ、下記の酵素学的性質を有する電気
泳動的に均一なアルカリプロテアーゼK−16M (1) 作 用 単純蛋白質及び複合蛋白を加水分解し、オリゴペプチド
又はアミノ酸を生成する。 (2) 基質特異性 カゼイン、ヘモグロビン等の水可溶性蛋白質ならびにケ
ラチン、エラスチン等の水不溶性蛋白質に対して良好な
活性を有する。 (3) 至適pH カゼインを基質とし、種々の緩衝液中で40℃、10分
間反応を行った場合、至適pHは11.0〜12.3で
ある。さらに、pH6.0〜12.8の範囲で最大活性
値の50%以上の活性を有する。 (4) pH安定性 種々の緩衝液中にCa2+を加え、55℃で10分間処
理した場合、pH5.0〜12.0の範囲で極めて安定
である。 (5) 至適温度 カゼインを基質とし、pH10.0で反応を行った場
合、至適温度は55℃である。 (6) 耐熱性 pH9.0、50℃にて10分間処理した場合、または
Ca2+を加え60℃にて10分間処理した場合、90
%以上の残存活性を有する。 (7) 分子量 28,000±1,000(ドデシル硫酸ナトリウム
(SDS)−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によ
る) (8) 金属イオンの影響 カゼインを基質とした場合、Hg2+で活性が阻害され
る。また、Ca2+で熱安定性及びpH安定性が増大す
る。 (9) 阻害剤の影響 エチレンジアミン四酢酸、p−クロロマーキュリー安息
香酸、アンチパインで活性が阻害されない。フェニルメ
タンスルホニルフルオリド、キモスタチンによって活性
が阻害される。 (10)界面活性剤の影響 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキ
シエチレンアルキル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナト
リウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルカ
ンスルホン酸ナトリウム、α−スルホ脂肪酸エステル等
の界面活性剤が高濃度に存在しても、極めて安定であ
る。 - 【請求項2】 バチルス属に属する微生物が、バチルス
・エスビー(Bacillus sp.)KSM−K1
6である請求項第1項記載のアルカリプロテアーゼK−
16M。
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1992
- 1992-05-07 JP JP4141032A patent/JP2908933B2/ja not_active Expired - Fee Related
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