JP2906076B2 - ガス・デポジション法による高温超伝導体厚膜の形成法およびその形成装置 - Google Patents

ガス・デポジション法による高温超伝導体厚膜の形成法およびその形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ガス・デポジション法による高温超伝導体
厚膜の形成法およびその形成装置に関し、更に詳細には
ガス・デポジション法による例えばBPSCCO系(Bi-Pb-Sr
-Ca-Cu−O)超伝導体厚膜やYBCO系(Y−Ba-Cu−O)
超伝導体厚膜のような複数元素の組成から成る高温超伝
導材料の厚膜の形成法およびその形成装置に関する。
(従来の技術) 従来、この種の厚膜の形成法としては、例えば第3図
示のような膜形成装置aと膜加熱装置bを用い、先ず、
膜形成装置aの供給部c内にガス導入管dでキャリヤガ
スを導入して供給部c内で高温超伝導材料の微粒子eを
キャリヤガス中に浮遊状態とし、これを搬送管fで搬送
し、キャリヤガスと共に微粒子eを搬送管fの先端側に
接続されたノズルgより膜形成室h内の基板iに噴射し
て該基板iに微粒子膜sを付着形成せしめる。
次に微粒子膜sを基板iと共に膜形成室h内から一旦
取りだし、これらを膜加熱装置bの電気炉j内に入れ、
該微粒子膜sに所定の加熱処理を施して高温超伝導特性
を備えた厚膜tを形成する方法が知られている。
前記微粒子膜に施す加熱処理の条件を示せば、厚膜が
BPSCCO系厚膜の場合は電気炉内を大気雰囲気とし、温度
770℃で10時間の処理であり、また厚膜がYBCO系厚膜の
場合は、電気炉内を2l/minの酸素ガス雰囲気とし、温度
950℃で3時間処理した後、更に電気炉内を酸素ガス雰
囲気とし、温度500℃で10時間の処理である。
図中、kは膜形成室hに調節弁lを備えた排気管mを
介して接続された真空ポンプ、nは基板iを保持しこれ
を水平方向に移動させる基板保持装置、oは基板iの基
板加熱装置を夫々示す。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記高温超伝導体厚膜の形成法は、作
成された厚膜で良好な高温超伝導特性を得るには、微粒
子膜の形成とは別工程の加熱処理を必要とするため、厚
膜の形成が2段階となって複雑であり、また膜形成室で
形成された微粒子膜を膜加熱装置内で高温超伝導特性が
得られるような最適温度まで再び加熱し、更に該温度を
一定時間保持しなければならないから加熱処理が長い等
の問題がある。
また、前記厚膜の形成装置は、膜形成装置とは別個に
微粒子膜の膜加熱装置を設置しなければならないため、
装置全体の構造が大型かつ複雑となり、また装置全体の
設置面積が大きくなる等の問題がある。
そこで基板を例えば温度820〜1000℃のような高温に
加熱し、該基板上にノズルからキャリヤガスと共に微粒
子を噴射して堆積させながら基板で加熱処理して高温超
伝導体厚膜を形成することが考えられるが、基板は全体
を加熱しなければならないから均一な温度となりにくい
ので基板上に形成される厚膜の最初部分と終り部分とで
は微粒子への加熱温度が異なり易くなって均一な高温超
伝導特性を有する厚膜が得られず、また基板のうち厚膜
が形成される部分のみを加熱することは極めて困難であ
り、また基板を最初厚膜形成温度に加熱し、更に厚膜形
成中は勿論のことと微粒子噴射が終わっても厚膜形成が
終了するまで基板を該温度に維持しなければならないか
ら基板加熱時間は厚膜形成時間よりも相当長くなる等の
問題がある。
本発明は、かかる問題点を解消したガス・デポジショ
ン法による高温超伝導体厚膜の形成法およびその形成法
を実施するに適した形成装置を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記目的を達成する形成法を提案するもの
で、基板上にキャリヤガスと共に高温超伝導材料の微粒
子をノズルより噴射して高温超伝導体厚膜を形成するガ
ス・デポジション法による厚膜形成法において、前記厚
膜の形成は基板上に微粒子を堆積すると共に該微粒子に
施す加熱をビーム加熱およびノズル加熱の併用で行うよ
うにしたことを特徴とする。
本発明で用いる微粒子の粒径は1μm以下が好まし
い。
これは粒径が1μm以下と小さい微粒子は粒径が数〜
数十μmと大きい粒子に比して微粒子への加熱温度が同
じ場合加熱処理(焼結)による粒子成長が急速に進行し
て厚膜への形成が迅速に行われるからである。
また、微粒子に施す加熱用のビームとしては赤外線、
レーザー、電子ビーム等が挙げられる。
また、キャリヤガスとしては空気、酸素ガス、アルゴ
ンと酸素の混合ガス等が挙げられる。
更に本発明は、前記形成法を実施するための形成装置
を提案するもので、基板と、該基板上にキャリヤガスと
共に高温超伝導材料の微粒子を噴射するノズルとから成
るガス・デポジション法による高温超伝導体厚膜の形成
装置において、前記ノズルの先端に近接して基板上に堆
積される微粒子を加熱するビーム加熱装置およびノズル
加熱装置を配置したことを特徴とする。
(作用) キャリヤガスと共に高温超伝導材料の微粒子はノズル
より基板上に噴射されて堆積される。また、該微粒子は
堆積と同時にビームでスポット加熱されて粒子成長し、
高温超伝導材料の結晶まで成長して、高温超伝導体厚膜
に形成される。
(実施例) 本発明の実施の1例を添付図面に基づき説明する。
第1図および第2図は本発明を実施する形成装置の1
例を示すもので、図中、1はキャリヤガスと微粒子の供
給部、2は膜を形成する膜形成部を示す。
該供給部1の容器3は例えばステンレス製の内径400m
m、高さ400mmの円筒形状であり、内径2.4mmのガス導入
管4を容器2の上部に設けた蓋5に気密に貫通して接続
し、該ガス導入管4はその一端がキャリヤガス供給源の
圧縮空気ボンベ6に調節弁7と除湿器8とガス流量計9
を介して接続した。更に該ガス導入管4の末端部分10を
容器3内の下部に円筒形に配置し、該末端部分10に例え
ば径1.6mm程度の孔11を複数個穿設すると共に末端を閉
鎖した。また容器3の上部に材料の微粒子をキャリヤガ
スと共に搬送する内径2.4mmの搬送管12の一端を蓋5か
ら内部に気密に挿入して接続し、更に該搬送管12はその
他端の先端側にステンレス製のノズル13を備える。尚、
該ノズル13は外径0.36mm、内径0.3mmの円筒状で長さ120
mmとした。
膜形成部2の膜形成室14は真空ポンプ15に調節弁16を
備えた排気管17を介して接続した。また該膜形成室14は
その下部に例えば幅10mm長さ30mm長方形で厚さ1mmのマ
グネシヤ(MgO)から成る基板18を保持し、該基板18を
水平方向に移動させる基板保持装置19を配置した。また
該基板18の下方に基板18を加熱自在とする基板加熱装置
20のヒーター(30W)を配置した。
そして容器3に接続されている搬送管12の先端側に設
けられているノズル13を膜形成室14の内部に気密に挿入
し、ノズル13の先端を膜形成室14内の基板18と0.5mmの
間隔を存して配置した。
かかる構成は従来のものと特に変わるところはない
が、本実施例では本発明の特徴に従って、ノズル13の先
端部分近傍であって基板18の移動方向(矢印X)の下流
側にノズル13から噴射され基板18上に堆積される微粒子
を赤外線ビームで加熱するビーム加熱装置21の赤外線導
入用ファイバー22を膜形成室14の内部に気密に挿入し、
ファイバー22の先端を膜形成室14内の基板18と3mmの間
隔を存して配置した。またノズル13の先端部分近傍にフ
ァイバー22から照射される赤外線ビームの輻射熱を測定
する温度測定器23を配置した。
そしてファイバー22は直径が50μmのグラスファイバ
ーを75本結束した可撓性を有する外径1mmの円筒状とし
た。またビーム加熱装置21は加熱源のハロゲンランプ24
と集光用ミラー25から成り、ハロゲンランプ24からの赤
外線を集光用ミラー25で集光し、これをファイバー22を
通してその先端から赤外線ビームとして基板18上に一定
角度でスポット照射するようにした。本実施例ではノズ
ル13の中心延長線とファイバー22の中心延長線を夫々基
板18上の一点に集中するようにファイバー22を基板上に
配置された垂直状態のノズル13に対して20°傾斜させ
た。
また、図示例ではノズル13に該ノズル13を加熱自在に
加熱する2本の通電用リード線26を間隔80mmでクランプ
した。
図中、27は基板加熱装置20の電圧調整器、28は微粒子
のビーム加熱装置22の電圧調整器、29は加熱用リード線
21の電圧調整器、30は温度測定器24の温度表示器を夫々
示す。
次に、前記第1図および第2図示の形成装置を用いた
例えば組成がBi0.7・Pb0.3・Sr1.0・Ca1.0・Cu1.5・Ox
の高温超伝導体厚膜(以下BPSCCO系膜という)の形成に
ついて説明する。
先ず、BPSCCO系膜用の微粒子を次のようにして作成し
た。
原料として市販のBiO2O3粉末を64g、PbO粉末を26g、S
rCO3粉末を38g、CaCO3粉末を18g、CuO粉末を54g夫々し
た計量した後、メノー乳鉢で45分間混合して混合物を得
た。得られた混合物を内径50mm、深さ40mmのラバーケー
ス内に充填した後、冷間アイソスタティックプレスで圧
力0.8ton/cm2で加圧成型して成形体を作成した。次に成
形体を電気炉内で空気雰囲気中で温度780℃で10時間焼
成して原料粉末同士の固相反応を行わせて焼結体を得
た。続いて焼結体を前記条件と同一条件下でメノー乳鉢
での粉砕、混合、ラバーケース内への充填、冷間アイソ
スタティックプレスでの加圧成型、電気炉内での焼成の
各工程を繰り返し行い、得られた最終の焼結体を更にメ
ノー乳鉢で3.5時間の間粉砕、混合して各粒子自体が該
材料を構成する組成に調整された微粒子を作成した。
尚、得られた微粒子の平均粒径は0.3μm、比表面積
は12.8m2/gであった。
次に、供給部1の容器3内に前記方法で作成されたBP
SCCO系膜用の微粒子Aを用意すると共に、ガス導入管4
に連なる調節弁7を開放し、圧縮空気ボンベ6より1.2
気圧の空気を0.3l/minで容器2に送気した。
また、ノズル13に配置したリード線26間に電流4.8Aを
通電してノズル13を温度800℃に加熱し、また基板加熱
装置20のヒーターに通電して基板18を温度300℃に加熱
した。
次に、膜形成部2の膜形成室14に接続せる真空ポンプ
を一切作動させずに該膜形成室14内を開放状態にして大
気圧に維持すると、容器2と膜形成室14との差圧で容器
2に接続されているガス導入管4の末端部分10に設けら
れている孔11より加圧された空気がキャリヤガスとして
容器3内に流入し、容器3内で材料の微粒子Aをキャリ
ヤガス中に浮遊状態に維持され、該微粒子Aはキャリヤ
ガスと共に搬送管12に圧送されて搬送管12を通過して膜
形成室14内に搬送される。
そして予め基板加熱装置20で前記温度に加熱され、基
板保持装置19にて保持され、移動方向(第1図の矢印X
方向)に1mm/minの速度で移動するMgO基板18上にキャリ
ヤガスと微粒子をノズル13より噴射して微粒子を堆積さ
せながらこれにビーム加熱装置21のハラゲンランプ24に
電圧50V、電流6Aを通電し、集光器25で集光された赤外
線ビームをファイバー22の先端よりスポット照射して第
2図示のような幅約0.3mm、厚さ約25μmのBPSCCO系膜2
3を連続状に形成した。
尚、ノズル13内をキャリヤガスと共に通過するBPSCCO
系膜用の微粒子の速度は約70m/secとした。また加熱装
置21のファイバー22より照射するビーム状の赤外線温度
は920℃とした。
前記方法により作成されたBPSCCO系膜31の低温での抵
抗−温度特性を測定したところ、超伝導の開始を示す電
気抵抗が急激に減少し始め、臨界温度Tc(on)は115K、
また電気抵抗がゼロとなり超伝導を示す温度のTc(en
d)は92Kの高温超伝導特性を示し、Bi系高温超伝導材料
特有の高温相が確認された。
尚、Bi高温系超伝導体厚膜の場合、成長した厚膜の粒
子の大きさは5〜10μm程度が好ましい。
前記実施例のようにノズル13をリード線26で加熱する
ことにより該ノズル13内をキャリヤガスと共に通過する
微粒子を所望温度に加熱することが出来るから、ノズル
13の先端から噴射され基板18上に堆積される微粒子への
ビーム加熱処理を該微粒子が加温された良好な状態で行
うことが出来るので厚膜の形成が迅速となる利点を有す
る。
前記実施例では厚膜の形状は幅0.3mm、厚さ25μmと
したがこの数値は本発明の形成法の限界ではなく、厚さ
については例えば積層等の方法で膜厚を厚くすることが
出来、また長さについては例えば一筆書きの方法で長く
連続した膜も形成することが出来る。また幅については
例えば微粒子を噴射させるノズル13の先端形状を幅を0.
15mm、長さ10mmの細長の長方形とし、ビーム加熱装置21
のファイバー22の形状を幅を12mm、長さ0.3mmの細長の
長方形とすれば、膜幅を10mmとした幅広の厚膜も形状す
ることが出来る。
前記実施例ではBPSCCO系膜について説明したが、これ
に限定されるものではなく、例えばYBCO系(組成Y1Ba2C
u3Ox)高温超伝導材料、例えばチタン酸バリウム(BaTi
O3)のようなコンデンサー材の膜に用いる誘電体の作成
にも広く応用出来る。
また、前記実施例では基板をマグネシヤ(MgO)製と
したが、これに限定されるものではなく、例えばYSZ
(Y安定化ZrO2)製基板、サファイア製基板、Agテープ
等の金属製基板にも適用することが出来る。
また、前記実施例ではノズル13とファイバー22の配置
をノズル13に対してファイバー22を傾斜させたが、これ
に限定されるものではなく、ノズル13にその基板18の移
動方向の下流側にファイバー22を併設してもよい。
前記の如く移動する基板上に堆積される微粒子にビー
ム加熱しながら厚膜を形成するようにしたから、形成す
る高温超伝導体厚膜の材質、幅、厚さ等に応じて基板移
動速度、基板に噴射する微粒子を含むキャリヤガスの搬
送量(微粒子の堆積量)、微粒子に施す加熱温度、加熱
範囲などを適宜に選択調整することが出来る。
前記実施例では膜形成部3の膜形成室4に接続せる真
空ポンプ15を一切作動させずに該膜形成室4内を開放状
態の大気雰囲気として厚膜の形成する場合について説明
したが、該真空ポンプ15を作動させて高温超伝導体厚膜
を形成する場合について説明する。
先ず、前記実施例と同様に供給部1の容器3内に微粒
子Aを用意すると共に、ガス導入管4に備えられている
調節弁7を開放する。この場合、キャリヤガス供給源の
圧縮空気ボンベは用いなかった。
続いて膜形成部3の膜形成室14の空気を真空ポンプ15
の作動により排気し、該膜形成室14内を例えば0.15Torr
に減圧すれば膜形成室14と容器3との差圧で容器3に接
続されているガス導入管4の末端部分10に設けられいる
孔11より空気がキャリヤガスとして容器3内に流入し、
容器3内で材料の微粒子をキャリヤガス中に浮遊状態に
維持する。そして以下前記実施例と同様に該微粒子はキ
ャリヤガスと共に搬送管12に圧送され、該搬送管12の先
端のノズル13から基板18上に噴射し、堆積直後の微粒子
にビーム加熱装置21のファイバー22の先端から赤外線ビ
ームを照射してBPSCCO系膜を形成する。
このように真空ポンプを作動させた場合、キャリヤガ
スに空気を用いる際、圧縮空気ボンベを必要とせずに調
節弁を開放して直接大気を取入れることが出来る利点を
有する。また、ガス供給源に例えば酸素ガスボンベを用
いれば膜形成室内を酸素ガス雰囲気とすることが出来
て、基板上に堆積される微粒子への加熱処理を酸素ガス
雰囲気中で行う高温超伝導体厚膜の作成に応用出来る。
また、前記実施例ではキャリヤガスに混合する高温超
伝導材料の微粒子を各粒子自体が該材料を構成する組成
に調整された微粒子としたが、これに限定されるもので
はなく、高温超伝導材料を構成する複数元素を別個(前
記BPSCCO系膜の場合を例にすればBi,Pb,Sr,Ca,Cu)にキ
ャリヤガスとなる例えば不活性ガス雰囲気中で微粒子生
成室内の蒸発源で加熱蒸発させて夫々微粒子に生成せし
めた後、キャリヤガスで搬送しながらこれらを該高温超
伝導材料の組成の割合いとなるように混合し、更にこれ
に酸素ガスを導入した微粒子、或いは高温超伝導材料を
構成する複数元素をキャリヤガスとなる例えば不活性ガ
ス雰囲気中で微粒子生成室内の1個の蒸発源、または複
数個の蒸発源(前記BPSCCO系膜の場合を例にすればBiと
Pb、SrとCa、Cuの3個の蒸発源)で該高温超伝導材料の
組成の割合いとなるように加熱蒸発させて微粒子の混合
物に生成せしめ、更にこれに酸素ガスを導入した微粒子
としてもよい。
(発明の効果) このように本発明の形成法によるときは、基板上に微
粒子を堆積すると共に該微粒子に施す加熱をビーム加熱
およびノズル加熱の併用で行うようにしたので、従来法
のような微粒子の堆積と該微粒子の加熱処理を別工程で
行わなくてもよいから高温超伝導体厚膜の形成が簡単で
あり、また、堆積される加熱された微粒子を直接ビーム
でスポット加熱するようにしたから加熱温度コントロー
ルが容易となって所定温度で加熱処理することが出来る
ので均一な高温超伝導特性を有する高温超伝導体厚膜を
容易に製造することが出来る等の効果があり、また、本
発明の形成装置によるときは、ノズル先端に近接して基
板上に堆積される微粒子を加熱するビーム加熱装置とノ
ズル加熱装置とを配置するようにしたので、高温超伝導
体厚膜を簡単に形成することが出来る装置を提供出来、
また、従来の装置のような膜形成装置と、膜加熱装置を
別個に設置しなくてもよいから装置の設置を小さい面積
とすることが出来る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の1実施例の説明線図、第2図はそ
の要部の拡大図、第3図は従来装置の説明線図である。 13……ノズル、18……基板 21……ビーム加熱装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にキャリヤガスと共に高温超伝導材
    料の微粒子をノズルより噴射して高温超伝導体厚膜を形
    成するガス・デポジション法による厚膜形成法におい
    て、前記厚膜の形成は基板上に微粒子を堆積すると共に
    該微粒子に施す加熱をビーム加熱およびノズル加熱の併
    用で行うようにしたことを特徴とするガス・デポジショ
    ン法による高温超伝導体厚膜の形成法。
  2. 【請求項2】基板と、該基板上にキャリヤガスと共に高
    温超伝導材料の微粒子を噴射するノズルとから成るガス
    ・デポジション法による高温超伝導体厚膜の形成装置に
    おいて、前記ノズルの先端に近接して基板上に堆積され
    る微粒子を加熱するビーム加熱装置およびノズル加熱装
    置を配置したことを特徴とするガス・デポジション法に
    よる高温超伝導体厚膜の形成装置。
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