JP2905626B2 - 生産ラインの評価モデル作成方法 - Google Patents

生産ラインの評価モデル作成方法

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JP2905626B2
JP2905626B2 JP21519191A JP21519191A JP2905626B2 JP 2905626 B2 JP2905626 B2 JP 2905626B2 JP 21519191 A JP21519191 A JP 21519191A JP 21519191 A JP21519191 A JP 21519191A JP 2905626 B2 JP2905626 B2 JP 2905626B2
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生産ラインでの各機能
の配置を示すレイアウト図面と各機能の稼働条件とに基
づいて生産ラインのシミュレーションを行う際に、レイ
アウト図面に対応したシミュレーション用の評価モデル
を作成する生産ラインの評価モデル作成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】生産設備のレイアウト設計をコンピュー
タによって支援する場合には、設計されたレイアウトを
シミュレーションによって評価するのが一般的である。
レイアウトは、レイアウト図面としてレイアウト図面作
成システムによって作成されるから、レイアウトをシミ
ュレーションによって評価するためには、レイアウト図
面に基づいてシミュレーションシステムへの入力情報
(評価モデル)を作成する作業が必要である。
【0003】シミュレーションシステムへの入力情報
は、シミュレーション言語やコンピュータ言語を用いて
記述されるから、生産ラインのレイアウトをシミュレー
ションによって評価しようとすれば、シミュレーション
言語やコンピュータ言語に習熟した専門の作業者が、レ
イアウト図面を分析するとともにレイアウトの設計者か
らの情報を得て、評価モデルを作成することになる。す
なわち、レイアウトの設計者と評価モデルの作成者とが
共同して作業することが要求される。このような作業で
は、レイアウトの設計者から評価モデルの作成者に対し
て十分な意思の疎通が行えずに評価モデルに誤りが生じ
る場合があり、また、評価モデルを作成してシミュレー
ションを行うまでに長時間を要するという問題がある。
【0004】このような問題を解決するために、ペトリ
ネット符号ないし類似する符号を用いて工程図を作成
し、作成した工程図から流れ線図を自動作成し、この流
れ線図を評価モデルとしてシミュレーションを行うよう
にした生産ライン評価装置(特開昭62−277250
号公報)が考えられている。すなわち、レイアウト設計
者はペトリネット符号等の符号を用いて工程図を記述す
るだけでシミュレーションを行うことができるのであっ
て、ペトリネット符号は比較的種類が少ないから、レイ
アウト設計者自身がペトリネット符号を覚えれば、評価
モデルの作成者が不要になり、また、レイアウトの設計
からシミュレーションまでに要する時間が短縮されるも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
62−277250号公報に記載された発明では、種類
が少ないとはいっても、いまだ普及するには至っていな
いペトリネット符号をレイアウト設計者が覚えなければ
ならないから、レイアウト設計者の負担が大きいという
問題があり、また、ペトリネット符号で記述した工程図
では、工程は記述できるが、生産設備の位置などの情報
を含まないから、必ずしもレイアウトと一対一に対応す
るものではなく、レイアウトの評価が十分にはできない
という問題がある。
【0006】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、生産設備の位置などの情報を含んだレイアウ
ト図面に基づいて、シミュレーションシステムに入力す
る評価モデルを自動的に作成できるようにした生産ライ
ンの評価モデル作成方法を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、生産ラインでの各機能の配置を示すレ
イアウト図面と各機能の稼働条件とに基づいて生産ライ
ンのシミュレーションを行う際に、レイアウト図面に対
応したシミュレーション用の評価モデルを作成する生産
ラインの評価モデル作成方法において、レイアウト図面
を作成した後、生産ラインの始点、終点、変換機能、蓄
積機能に対応する位置に各別のノード名を付与したノー
ドを有するとともに、各ノードの間を結合する運搬機能
に対応するアローを有したアローダイヤグラムをレイア
ウト図面に重ねて記述し、次に、変換機能、蓄積機能、
運搬機能について評価モデルの作成に必要な稼働条件を
コメントデータとして設定し、さらに、アローダイヤグ
ラムに基づいて各アローのアロー名と各アローの長さと
を対応付けた基本モデルファイルを生成し、コメントデ
ータに基づいて各ノードおよび各アローに対応する各機
能の機能名と稼働条件とを対応付けた属性ファイルを生
成し、基本モデルファイルと属性ファイルとを各ノード
名および各アロー名に基づいて結合することにより評価
モデルを生成するのである。
【0008】
【作用】上記方法によれば、レイアウト図面に工程図と
してのアローダイヤグラムを重ねて記述し、かつ、アロ
ーダイヤグラムの各ノードおよび各アローに対応する各
機能の稼働条件をコメントデータとして設定するのであ
って、レイアウト図面にアローダイヤグラムを重複させ
ることによって、アローダイヤグラムに各機能の位置情
報が含まれることになり、アローダイヤグラムを単なる
工程図としてではなく、位置情報を含んだレイアウトの
評価に用いることができるのである。また、アローダイ
ヤグラムは広く普及しているからアローダイヤグラムを
使用することについてレイアウト設計者に負担をかける
ことがなく、仮に、レイアウト設計者がアローダイヤグ
ラムに関する知識を持っていないとしても、ノードとア
ローとによって表現されるアローダイヤグラムを理解す
るのはきわめて容易である。さらに、アローダイヤグラ
ムによって表現された情報と、稼働条件に関するコメン
トデータに含まれる情報とを、アローダイヤグラムのノ
ード名およびアロー名に基づいて結合するので、アロー
ダイヤグラムに含まれる情報とコメントデータに含まれ
る情報とを簡単に対応付けることができるのである。
【0009】
【実施例】図1は、本発明方法を採用した評価モデル作
成処理部1を生産ラインのレイアウトのシミュレーショ
ンを行うシステム全体の概略図である。評価モデル作成
処理部1は、レイアウト図面を作成するレイアウト図面
作成処理部2と、レイアウト図面に対応した評価モデル
に基づいて生産ラインのシミュレーションを行うシミュ
レータ3との間で、レイアウト図面から評価モデルを自
動的に生成する目的で適用される。
【0010】レイアウト図面作成処理部2では、アイコ
ン入力などを用いて図面を簡易に入力することができる
CADシステム(図示せず)によって各生産設備の配置
を表す図面を入力し(ステップS1)、さらに、生産ラ
インの始点と終点、および、各生産設備のうち変換機能
(加工機械、包装機械など)、蓄積機能(保管、一時的
停滞など)にノードを対応させ、かつ、各ノード間の運
搬機能(コンベアなど)にアローを対応させたアローダ
イヤグラムを作成し(ステップS2)、さらに、レイア
ウト図面に表された各機能の稼働条件をコメントデータ
として入力するようになっている(ステップS3)。
【0011】レイアウト図面は、図2(a)のように、
各変換機能や蓄積機能に対応する加工機械M1,M2や
コンベア等の生産設備の配置を記述したものである。こ
のレイアウト図面に対して、図2(b)のように、生産
ラインの始点および終点と、各生産設備とに対応する位
置にアローダイヤグラムのノードP1〜P4を付与し、
さらに、図2(c)のように、各ノードP1〜P4をワ
ークの流れを示すアローA1〜A3によって結合するこ
とによって、アローダイヤグラムを作成する。CADシ
ステムの表示装置の画面Dの上では、図2のような手順
で作業を進めるのであって、生産設備のレイアウト図面
にアローダイヤグラムとを重ねて記述したデータが図面
ファイルF1に格納される。ここで、アローダイヤグラ
ムでは、加工機械M1,M2の大きさなどは無視してノ
ードP1〜P4を結ぶようにアローA1〜A3を設定す
る。
【0012】図面ファイルF1に格納されたデータは、
基本的な幾何図形を組み合わせたデータであって、幾何
図形を示す関数名と幾何図形の位置を与える座標値とを
組み合わせた形式のデータの集合になっている。すなわ
ち、図形ファイルF1のデータは表1のように記述され
ているのであって、レイアウト図面の中の線分はLine、
長方形はBox という関数名によって表現され、また、ア
ローダイヤグラムの中のノードはSymbol1 、アローはSy
mbol2 という関数名を用いて表現されている。
【0013】
【表1】
【0014】ただし、Line(X11,Y11,X12,Y12) は、点(X
11,Y11) と点(X12,Y12) とを結ぶ直線を示し、Box(X21,
Y21,X22,Y22)は、表示装置の画面の座標軸に平行な辺を
有して、点(X21,Y21) と点(X22,Y22) とを対角線とする
長方形を示し、Symbol1(Nname,X1,Y1)は、Nname という
ノード名を有し、点(X1,Y1) を中心とする小円で表され
たノードを示し、Symbol2(Aname,X11,Y11,X12,Y12)は、
Anameというアロー名を有し、点(X11,Y11) から点(X12,
Y12) に到るアローを示す。
【0015】コメントデータは、図面ファイルF1に格
納されたデータには含まれない情報を含むのであって、
主としてシミュレーションの際に必要な稼働条件が設定
される。コメントデータはキーボードなどの入力装置か
ら入力されるのであって、図3に示すように、CADシ
ステムの表示装置の画面Dの一部にレイアウト図面を示
す図面表示領域Daとは別に設けたコメント表示領域D
bの表示に従って対話的に入力されるようになってい
る。コメントデータの種類としては、たとえば、各生産
設備の属性(加工時間、搬送速度、故障率など)、各ノ
ードP1〜P4のワークフローのパターン(単流、分
岐、合流)、各ノードP1〜P4へのワークの入出力の
条件などがある。ワークの入出力の条件には、ワークフ
ローのパターンのみでは記述できないような条件とし
て、たとえば、分岐パターンでは分岐したフローの中で
のワークの搬出先、合流パターンでは合流したフローの
中でのワークの搬入元、あるいは、搬入や搬出のタイミ
ングなどがある。コメントデータとしては、アローA1
〜A3で結合された各ノードP1〜P4の間の搬送速度
と、各加工機械M1,M2の加工時間とは最低限必要で
ある。コメントデータは、たとえば、表2のように記述
されるのであって、各アローA1〜A3は、始点と終点
とのノードP1〜P4のノード名を並べて表される。各
アローは運搬機能に対応するから、コメント表示領域D
bにはアローの始点と終点とのノード名を並べた文字に
続いて区切記号としてのコロン(:)が表示され、搬送
速度を入力するように促される。また、各ノードのうち
加工機械M1,M2に対応するノードP2,P4につい
ては、各加工機械M1,M2の名称に続いて区切記号と
してのイコール(=)が表示され、加工時間を入力する
ように促される。ここに、加工機器M1,M2について
のコメントデータの行末には、加工機械M1,M2に対
応するノード名が括弧内に記述される。また、搬送速
度、加工時間は、それぞれのグループごとにノード名に
ついて昇順に並べ替えがなされているものとする。この
ような形式であるコメントデータは、コメントデータフ
ァイルF2に格納される。
【0016】
【表2】
【0017】以上のような処理は、従来より提供されて
いるCADシステムであるレイアウト図面作成システム
に、コメントデータを入力する機能を付加することによ
って実現できる。図面ファイルF1に格納されたデータ
は、従来のレイアウト図面とアローダイヤグラムとを含
んでいるから、工程図であるアローダイヤグラムに生産
設備の位置情報を付加したと考えることができる。
【0018】レイアウト図面作成処理部2からの出力情
報は、評価モデル作成処理部1に入力される。評価モデ
ル生成システム1では、図面ファイルF1のデータに基
づいて基本モデルファイル作成処理(ステップS4)に
よって基本モデルファイルF3を生成し、また、コメン
トデータファイルF2のデータに基づいて属性ファイル
作成処理(ステップS5)によって属性ファイルF4を
生成する。
【0019】基本モデルファイル作成処理では、図4に
示すように、図面ファイルF1からアローダイヤグラム
に関する情報のみを抽出する(ステップS41)。すな
わち、図面ファイルF1が表1のようなデータであると
すれば、ノードP1〜P4とアローA1〜A3とに対応
する関数名であるSymbol1 とSymbol2 とを検索して抽出
する。各関数Symbol1(Nname,X1,Y1)、Symbol2(Aname,X
11,Y11,X12,Y12)を抽出すれば、アローA1〜A3の始
点および終点のノードP1〜P4がわかるとともに、各
アローA1〜A3の長さを求めることができるから(ス
テップS42)、各アローのアロー名を、各アローの始
点と終点とのノードP1〜P4のノード名を並べて表
し、また、各アローの長さを各アロー名に対応させる
(ステップS43)。このようにして、表3のような形
式のデータを作成して基本モデルファイルF3に格納す
ることができる(ステップS44)。
【0020】
【表3】
【0021】一方、コメントデータファイルF2に格納
されたコメントデータは、図5に示すように、一行ずつ
読み出され(ステップS51)、表4のような形式のデ
ータがあらかじめ登録されているコメント定義テーブル
T1と照合される(ステップS52)。コメント定義テ
ーブルT1は、キー、区切記号、単位、備考の項目を有
している。コメントデータの各行は、先頭文字をキーと
照合することによって、ノードまたはアローに対応する
データであるか、あるいは、他のデータであるかが識別
される。ここでは、コメントデータの各行の先頭文字が
「P」のときにはノードと判定され、「M」のときには
アローと判定される。また、区切記号は、コメントデー
タの各行の数値データが開始されることを示し、ここで
は、「:」と「=」とが用いられている。区切記号は、
種類によって数値データの意味が変わるのであっ
て、「:」は数値データが速度であることを示し、
「=」は数値データが時間であることを示す。備考は、
生産設備の種類(たとえば、コンベアや加工機械)のほ
か、各種規約に従って設定される項目である。たとえ
ば、表4における2行目の備考の( )は、図3に示し
たコメントデータにおいて、加工機械M1とノード名P
2とを関連付ける際に用いられる。すなわち、コメント
定義テーブルT1は、コメントデータの入力の際に対話
的な入力が行えるように、入力画面を構成する際にも用
いられるのである。
【0022】
【表4】
【0023】コメントデータの各行について、コメント
定義テーブルT1を照合すれば、コメントデータをコメ
ント定義テーブルT1に格納されている情報に従って表
5に示すような形式に変換することができるのである
(ステップS53)。また、この形式のデータが属性フ
ァイルF4に格納される(ステップS54)。
【0024】
【表5】
【0025】コメント定義テーブルT1を用いてコメン
トデータを表5の形式に変換する手順について、具体例
を説明すると次のようになる。まず、コメントデータの
各行の先頭の文字を読み取り、コメント定義テーブルT
1のキーを検索して文字が一致する行を見つける。たと
えば、表3のコメントデータの1行目は、先頭文字がP
であるから、コメント定義テーブルT1の備考によって
コンベア(CV)であることが識別される。ここでは、
コンベアとしては最初のものであるから、CVに続けて
1が付与され、属性ファイルF3の名前の欄は「CV
1」になる。また、区切記号が「:」であるから、速度
を表すのであって、種別が速度「VERO」になる。区
切記号「:」に続く数値「0.5」はそのまま属性値に
なる。この場合、属性ファイルF4における位置の情報
は、コメントデータの各行の先頭から区切記号までの文
字列に対応するのであって、英文字に続く数字が2桁に
なるように英文字の次に「0」が挿入される。
【0026】一方、表3のコメントデータの4行目のよ
うに、先頭の文字が「M」であるときには加工機械
(M)であることが識別され、名前は、最初に見つかっ
たMであるからMに続けて順序数の1が付与されて「M
1」になる。また、位置は、コメントデータの末尾の括
弧内の文字列「P2」を用いることによって「P02」
となる。さらに、区切記号が「=」であるあら、種別は
加工時間「CYC」になり、属性値は区切記号「=」に
続く数値「15」になる。
【0027】以上のような処理によって、コメントデー
タを一行ずつ属性ファイルF4に格納する形式のデータ
に変換することができるのであって、コメントデータの
最終行まで上記処理が繰り返されるのである。評価モデ
ル作成処理(ステップS6)では、図6に示すように、
基本モデルファイルF3と属性ファイルF4とをノード
名やアロー名に基づいて結合することによって(ステッ
プS61)、評価モデルへの変換を行うのであり(ステ
ップS62)、このようにして得られた評価モデルが評
価モデルファイルF5に格納すされる(ステップS6
3)。ここでは、「 Witness」と称するシミュレータ3
に入力する評価モデルの作成例を示すが、他のシミュレ
ータ3であってもほぼ同様の処理で対応することができ
る。
【0028】シミュレータ3に入力する評価モデルを作
成するには、次のデータが要求される。 1.各機能の名前 2.各機能に対する入出力の条件 3.各変換機能の加工時間 4.各運搬機能の搬送時間 また、より高度な評価を行うときには、各機能の故障率
やワークフローのパターンなども要求される。項目1は
属性ファイルF4の「名前」の項目によって知ることが
でき、項目2は基本モデルファイルF3の「名称」の項
目によって知ることができる。また、項目3は、属性フ
ァイルF4の「種別」と「属性値」とによって知ること
ができる。項目4については、基本モデルフィアルF3
の「距離」と、属性ファイルF4の「種別」および「属
性値」に基づいて、距離÷属性値として求めることがで
きる。シミュレータ3に入力されるデータの形式は、
(機能名、時間、入力条件、出力条件)であって、基本
モデルファイルF3と属性ファイルF4とを用いて、表
6のような評価モデルを生成する。
【0029】
【表6】
【0030】以上のような手順によって、シミュレータ
3に入力可能な評価モデルを自動作成することができる
のである。要するに、生産ラインのレイアウト設計者
が、従来より必要であったレイアウト図面とコメントデ
ータとの入力に加えて、生産ラインの各機能に対応する
アローダイヤグラムを記述するだけで、シミュレータ3
への評価モデルを自動生成することができ、シミュレー
ションによる評価を、レイアウトを設計した後に迅速に
行うことができるのである。また、アローダイヤグラム
は、レイアウト設計の際に、生産ラインの始点、終点、
変換機能、蓄積機能の位置に対応させてそれぞれノード
を設定し、各ノードを結合する運搬機能をワークの流れ
の向きにアローで示せばよいだけなので、なんら熟練を
必要とせず、レイアウト設計者自身が容易に作成できる
のである。その結果、レイアウト作成者自身によって、
生産ラインの評価モデルを作成することができ、シミュ
レーションによる評価を迅速かつ容易に行うことができ
るのである。
【0031】
【発明の効果】本発明は上述のように、レイアウト図面
に工程図としてのアローダイヤグラムを重ねて記述し、
かつ、アローダイヤグラムの各ノードおよび各アローに
対応する各機能の稼働条件をコメントデータとして設定
するのであって、レイアウト図面にアローダイヤグラム
を重複させることによって、アローダイヤグラムに各機
能の位置情報が含まれることになり、アローダイヤグラ
ムを単なる工程図としてではなく、位置情報を含んだレ
イアウトの評価に用いることができるという利点があ
る。また、アローダイヤグラムは広く普及しているから
アローダイヤグラムを使用することについてレイアウト
設計者に負担をかけることがないという効果を奏する。
要するにペトリネット符号を用いる場合に比較して、各
機能の位置情報を含んだレイアウトの評価を十分に行う
ことができ、また、レイアウト設計者の負担も少なくな
るという効果がある。さらに、レイアウト設計者自身が
シミュレーション用の評価モデルを作成できるから、他
者を介して評価モデルを作成する場合に比較して、情報
の誤伝達がなく、評価や解析の信頼度が向上するという
利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の全体の手順を示す説明図である。
【図2】実施例におけるレイアウト図面とアローダイヤ
グラムとの作成手順を示す説明図である。
【図3】実施例におけるコメントデータの作成状態を示
す説明図である。
【図4】実施例における基本モデルファイル作成処理の
手順を示す説明図である。
【図5】実施例における属性ファイル作成処理の手順を
示す説明図である。
【図6】実施例における評価モデル作成処理の手順を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 評価モデル作成処理部 2 レイアウト図面作成処理部 3 シミュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 41/08 G06F 17/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生産ラインでの各機能の配置を示すレイ
    アウト図面と各機能の稼働条件とに基づいて生産ライン
    のシミュレーションを行う際に、レイアウト図面に対応
    したシミュレーション用の評価モデルを作成する生産ラ
    インの評価モデル作成方法において、レイアウト図面を
    作成した後、生産ラインの始点、終点、変換機能、蓄積
    機能に対応する位置に各別のノード名を付与したノード
    を有するとともに、各ノードの間を結合する運搬機能に
    対応するアローを有したアローダイヤグラムをレイアウ
    ト図面に重ねて記述し、次に、変換機能、蓄積機能、運
    搬機能について評価モデルの作成に必要な稼働条件をコ
    メントデータとして設定し、さらに、アローダイヤグラ
    ムに基づいて各アローのアロー名と各アローの長さとを
    対応付けた基本モデルファイルを生成し、コメントデー
    タに基づいて各ノードおよび各アローに対応する各機能
    の機能名と稼働条件とを対応付けた属性ファイルを生成
    し、基本モデルファイルと属性ファイルとを各ノード名
    および各アロー名に基づいて結合することにより評価モ
    デルを生成することを特徴とする生産ラインの評価モデ
    ル作成方法。
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JP5687031B2 (ja) * 2010-11-02 2015-03-18 キヤノンアネルバ株式会社 構成情報設定装置、および、構成情報設定プログラム

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