JP2905532B2 - 抗喘息薬 - Google Patents

抗喘息薬

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JP2905532B2 JP1724590A JP1724590A JP2905532B2 JP 2905532 B2 JP2905532 B2 JP 2905532B2 JP 1724590 A JP1724590 A JP 1724590A JP 1724590 A JP1724590 A JP 1724590A JP 2905532 B2 JP2905532 B2 JP 2905532B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は11β,17α,21−トリヒドロキシ−1,4−プレ
グナジエン−3,30−ジオン 21−〔(E,E)−3,7,11−
トリメチル−2,6,10−ドデカトリエノアート〕を有効成
分として含有する抗喘息薬に関する。
〔従来の技術〕
従来、プレドニゾロン等の抗炎症作用を有するプレグ
ナン誘導体の21−位の水酸基をフアルネシル酢酸の酸ハ
ライド、酸無水物等の反応性誘導体を用いてエステル化
し得られるエステルにおいては、出発物質であるプレグ
ナン誘導体が有している副作用が軽減され、また外用し
た場合は該プレグナン誘導体と比較して一般に活性が向
上することが知られている(米国特許第3,488,421号明
細書参照)。
また、式 で示される11β,17α,21−トリヒドロキシ−1,4−プレ
グナジエン−3,20−ジオン 21−〔(E,E)−3,7,11−
トリメチル−2,6,10−ドデカトリエノアート〕〔以下、
これをプレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレー
ト)称する〕は優れた抗炎症作用を有しており、しかも
プレドニゾロンに認められるような副作用が軽減されて
いることが知られている(特開平1−316397号公報参
照)。
喘息の発作の起こりそうな時または発作が起きた時に
抗炎症性皮質ステロイドを気管支にスプレーすることに
より、喘息の発作を予防または鎮静させることが可能で
あることが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般的にステロイド剤は副作用が強いことが知られて
おり、副作用の少ない抗喘息薬の開発が望まれている。
プレドニゾロンのテルペン修飾化合物はプレドニゾロン
に認められるような胸腺等のリンパ系器官の退縮作用な
どの副作用の発現が少ないことが見い出されているが、
さらに優れた抗喘息作用および抗過敏症作用を有するプ
レドニゾロンのテルペン修飾化合物を提供することがで
きれば喘息およい過敏症を治療するうえで望ましいこと
である。
しかして、本発明の目的は、副作用が少ない抗喘息薬
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、プレドニゾロン21−
(2E,6E−フアルネシレート)を有効成分として含有す
る抗喘息薬を提供することによつて達成される。
プレドニゾロン21(2E,6E−フアルネシレート)はプ
レドニゾロンと2E,6E−フアルネシル酸の酸ハライドを
2,2−ジメチルアミノピリジンおよびN,N′−ジシクロヘ
キシルカルボジイミドの存在下に縮合させることにより
製造することができる。
プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)に
ついての抗喘息作用および抗過敏症作用の試験およびそ
の結果を示す。
試験薬の調製 230mgのプレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレー
ト)をエタノール20.0gに溶解した。このようにして得
られたエタノール溶液のうち0.6gをスプレー缶に充填
し、次にフロンガス〔F12(組成:CCl2F2、旭硝子株式
会社製)とF11(組成:CCl3F、旭硝子株式会社製)の重
量比60対40の混合ガス〕を充填して12gとした。このよ
うにして調製されたエアロゾルは一缶当り7mgのプレド
ニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)を含有して
いる。この缶にボタンキヤツプを装着して一回噴射する
と、該噴射液は50μgのプレドニゾロン21−(2E,6E−
フアルネシレート)を含有している。以下、この噴射液
を試験薬1と称する。試験薬1の調製方法において、プ
レドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)の230mg
の代わりに690mgまたは1gを用いた以外は同様の操作を
行うことにより、スプレー1缶あたり21mgのプレドニゾ
ロン21−(2E,6E−フアルネシレート)を含有する試験
薬(以下、これを試験薬2と称する)および30mgのプレ
ドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)を含有す
る試験薬(以下、これを試験薬3と称する)をそれぞれ
調製した。コントロールとしてはフロンガス〔F12(前
記のとおり)とF11(前記のとおり)の重量比60対40の
混合ガス〕のみを充填して12gとしたものを使用した。
試験例 モルモツト受動感作アナフライラキシー試薬 抗卵白アルブミンウサギ血清〔抗体量:1.56mg/ml(含
窒素量:0.24mg/ml)、マイルス・イエーダ(Miles−Yed
a)社製〕をHartley系雄性モルモツト(体重345〜350
g)に該モルモツトの体重100g当り0.1mlの割合で前腕静
脈内に投与して受動的に感作した。感作24時間後に、プ
ラスチツクチツプを加工して自製した200μl用アダプ
ターを噴射口に装着したスプレー容器を用いて、試験薬
をそれぞれ2回ずつ、モルモツトの鼻腔内および口腔内
に噴霧吸入させた。試験薬投与後直ちに、モルモウトに
抗原卵白アルブミンの2%生理食塩水溶液を超音波ネプ
ライザーを用いて噴霧吸入させ、その後10分間にわたり
アナフライキシー症状惹起の有無を観察し、併せて抗原
卵白アルブミンの2%生理食塩水溶液を噴霧吸入させて
からの横転時間および致死時間を測定した。
結果 (1)アナフイラキシー症状惹起の有無 アナフイラキシー症状惹起の有無は「アレルギー実験
法(1)、蛋白質、核酸、酵素」、第14巻、第580頁(1
969年)の記載の方法に従い、以下の基準により判定し
た。
試験結果を第1表に示す。
表中、nは供試動物の数を表す。
第1表に示されるように、コントロール群と比較して
試験薬1では若干の軽減が観察されたものの有意差は認
められなかつた。また、試験薬2であ症状軽減の傾向差
(0.05<P<0.10)が認められ、試験薬3では極めて有
意(P<0.01)なアナフイラキシー症状軽減効果が認め
られた。
(2)横転時間の延長作用 試験結果を第2表に示す。
表中、nは供試動物の数を表す。
第2表に示されるように、コントロール群と比較して
試験薬1では延長率26.5%と横転時間の延長が観察され
たが、有意差は認められなかつた。一方、試験薬2では
延長率86.0%と極めて有意(P<0.01)な横転時間の延
長が認められ、また試験薬3では延長率276.7%と有意
(0.01<P<0.05)な横転時間の延長が認められた。
(3)致死時間の延長作用 試験結果を第3表に示す。
表中、nは供試動物の数を表す。
第3表に示されるように、コントロール群と比較して
試験薬1では66.0%と延長の傾向差(0.05<P<0.10)
が認められ、試験薬2および試験薬3では延長率がそれ
ぞれ139.0%および166.7%以上と極めて有意(P<0.0
1)な延長効果が認められた。この実験では最大600秒ま
で測定した。
プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)は
抗喘息薬剤として優れた特性を有するものであり、さら
に毒性試験においても低毒性であることが確認された。
プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)の急
性毒性値〔LD50(ddy系雄性マウス、体重23.6〜26.2g、
1群5匹、皮下注射)〕は、2,000mg/Kg以上であつた。
以上の薬理試験の結果より、プレドニゾロン21−(2
E,6E−フアルネシレート)は抗喘息薬剤として有効であ
る。
本発明によればプレドニゾロン21−(2E,6E−フアル
ネシレート)を含有してなる薬剤組成物が提供される。
薬剤組成物の投与は経口用または非経口用のいずれであ
つてもよい。経口用剤型としては噴霧剤、散剤、錠剤、
乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス
剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーゼ剤、シロツプ剤などを
含む)などが挙げられる。また非経口用剤型としては注
射剤、点滴剤、軟膏剤、硬膏剤、液剤(酒精剤、チンキ
剤、ローシヨン剤などを含む)、湿布剤、塗布剤、散布
剤、リニメント剤、クリーム剤、乳剤、溶剤などが挙げ
られる。
投与量は症状に応じて異なるが、経口用の製剤、注射
剤、点滴剤の場合、プレドニゾロン21−(2E,6E−フア
ルネシレート)として成人1日当り1〜500mg、好まし
くは5〜100mgの範囲であり、この投与量を1日1回ま
たは数回に分けて投与することができる。また非経口用
の外用の場合、プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネ
シレート)として0.01〜10%濃度の配合でよく、好まし
くは0.1〜3%の製剤として使用するのがよい。
プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)
は、単独で用いることもできるし、また薬剤学的に許容
される1種またはそれ以上の適当な担体、賦形剤などの
基剤を含有してなる製剤として用いることもできる。か
かる製剤としては、内用薬、注射剤、外用剤などが挙げ
られ、これらの製剤はいずれも通常使用される基剤を用
いて常法に従つて調製することができる。
内用薬の剤型としては、噴霧剤、錠剤、カプセル剤、
散剤、顆粒剤、液剤などが挙げられる。これらの製剤を
調製する際に用いられる賦形剤としては、例えば乳糖、
蔗糖、デンプン、結晶セルロース、白糖、塩化ナトリウ
ム、ブドウ糖、炭酸カルシウム、カオリンなどが挙げら
れ、結合剤としては例えばポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、シエ
ラツク、白糖などが挙げられ、また滑沢剤として例えば
ホウ酸、固体状ポリエチレングリコール、ステアリン酸
マグネシウム、タルクなどが挙げられる。さらにこれら
の製剤に、通常使用される着色剤、崩壊剤、矯味剤など
を配合することができる。噴霧剤を調製する際に用いら
れるプロペラントとしては通常フルオロカーボンが使用
される。フルオロカーボンとしてはF12(前記のとお
り)とF11(前記のとおり)の重量比が60対40の混合物
が適当であるが、F12とF11の重量比の異なつた混合物、
またF−134(組成:CH2FCF3)、F−114(組成:CClF2
CClF2)、F−22(組成:CHClF2)、F−12(組成:CHC
l2F)(以上、旭硝子株式会社製)などを用いることが
できる。プロペラントとしてオクタフルオロシクロブタ
ン(C−318)、ジメチルエーテル(DME)、LPG(液化
石油ガス)等を用いることも可能である。なお、錠剤は
常法によりコーテイングされていてもよい。
注射剤を調製する際、溶剤として、例えば水、エチル
アルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類などを使用することができる。なお、この場合、等張
性の溶液を調製するに十分な量の食塩、ブドウ糖、グリ
セリンなどを製剤中に含有せしめてもよく、また通常使
用されるpH調整剤、緩衝剤、安定化剤などを添加しても
よい。なお、上記の注射剤は、懸濁注射剤として局所的
に、例えば関節内注射剤として使用することもできる。
外用剤の剤型としては、例えば軟膏(油脂性軟膏、乳
剤性軟膏、水溶性軟膏など)、液状塗布剤、ローシヨ
ン、パウダー、貼付剤、噴霧剤、吸入剤、坐剤などが挙
げられる。軟膏としては、例えば脂肪、脂肪油、ワセリ
ン、パラフイン、ろう、ラノリン、アルコール類、粘土
鉱物、界面活性剤、水などの1種またはそれ以上の基剤
として用いることによつて適当な性状のものを得ること
ができる。軟膏のpHは、着色が抑制される観点から5〜
8の範囲内であることが好ましく、6.0〜7.5の範囲内で
あることがより好ましく、6.5〜7.0の範囲内であること
が特に好ましい。また軟膏はブレドニゾロン 21−(2
E,6E−フアルネシレート)の患部への吸収を促進するた
めに、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピ
ル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジエチルな
どのジカルボン酸ジエステル;ミリスチン酸イソプロピ
ル、パルミチン酸イソプロピルなどのモノカルボン酸エ
ステル;N−エチル−N−(2−メチルフエニル)−2−
ブテンアミド、1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−
オン、スクアラン、尿素、レシチンなどの吸収促進助剤
を含有していることが望ましい。軟膏のうちでも特にプ
レドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)の患部
への吸収性が良好である点からゲル状の形態の軟膏が好
ましい。かかるゲル状軟膏は、例えば、プレドニゾロン
21−(2E,6E−フアルネシレート);プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、分子量1000未満のポリエチ
レングリコール(例えば、マクロゴール400など)など
のグリコール類;カルボキシビニルポリマー、セルロー
ス系ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロースなど)、分子量
1000以上のポリエチレングリコール(例えば、マクロゴ
ール1500、マクロゴール4000,マクロゴール6000など)
などの増粘剤;イソプロピルアルコール、エタノールな
どの低級アルコールなどのアルコール;前述のごとき吸
収促進助剤;および水(精製水)からなり、プレドニゾ
ロン21−(2E,6E−フアルネシレート)の該ゲル状軟膏
中の配合量は、0.01〜10重量%であることが好ましく、
0.1〜3重量%であることがより好ましい。グリコール
類が該ゲル状軟膏の5〜30重量%となるように配合する
ことが好ましく、10〜20重量%となるように配合するこ
とがより好ましい。増粘剤は該ゲル状軟膏の0.1〜5重
量%となるように配合することが好ましいが、増粘剤と
してはカルボキシビニルポリマーを単独で使用するか、
カルボキシビニルポリマー、セルロース系ポリマーおよ
び分子量1000以上のポリエチレングリコールをそれぞれ
0.1〜4重量%、0.1〜4重量%および0.1〜3重量%の
配合割合、より好ましくは0.5〜2重量%、0.5〜2重量
%および0.5〜1.5重量%の配合割合となるように併用す
るのが好適である。アルコールは該ゲル状軟膏の10〜70
重量%となるように配合することが好ましく、30〜60重
量%となるように配合することがより好ましい。吸収促
進助剤は該ゲル状軟膏の1〜10重量%となるように配合
することが好ましく、3〜7重量%となるように配合す
ることがより好ましい。また水(精製水)の配合量はゲ
ル状軟膏の10〜50重量%であることが好ましく、20〜40
重量%であることがより好ましい。なお、ゲル状軟膏に
は必要に応じて、トリイソプロパノールアミン、ジイソ
プロパノールアミンなどのアミン、アンモニア、水酸化
ナトリウムなどのpH調整剤;2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフエノン、p−アミノ安息香酸エチルなどの紫
外線吸収剤などをさらに配合してもよい。液状塗布剤と
しては、例えば水および水と混合する溶剤を基剤として
用い、さらに必要に応じて適当な溶解補助剤を用いて調
製された水性液剤、グリセリンまたはプロピレングリコ
ールを基剤として用いて調製された液剤、アルコールを
基剤として用いて調製されたチンキ剤などが挙げられ
る。ローシヨンとしては、例えば懸濁性ローシヨン、乳
剤性ローシヨンが挙げられ、これらのローシヨンは乳化
剤、懸濁化剤(分散剤、増粘剤、湿潤剤など)、保護剤
などの1種またはそれ以上と水とを用いて調製される。
パウダーは、例えばタルク、カオリン、デンプン、酸化
亜鉛などの適当な粉末基剤を用いて調製される。貼付剤
として、例えばパツプ剤または粘着テープにプレドニゾ
ロン21−(2E,6E−フアルネシレート)を配合したもの
などが挙げられる。噴霧剤および吸入剤としては、例え
ばプレドニゾロン 21−(2E,6E−フアルネシレート)
を適当な溶剤に溶解または懸濁させ、それにフルオロカ
ーボン、炭酸ガス、液化石油ガスなどの適当なプロペラ
ントを加えて調製されたエアロゾル剤;適当な噴霧装置
を利用して噴霧される噴霧剤などが挙げられる。また坐
剤は、例えばカカオ脂、ラノリン、脂肪酸トリグリセラ
イドなどの油脂;ポリエチレングリコール;ゼラチンな
どを基剤として用いて調製される。
〔実施例〕
以下に、実施例により本発明を具体的に説明する。な
お、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
参考例1 プレドニゾロン36.05g(100ミリモル)、2E,6E−フア
ルネシル酸44.91g(190ミリモル)、4−(ジメチルア
ミノ)ピリジン0.611g(5.0ミリモル)およびジクロロ
メタン150mlからなる混合液に、氷冷下で攪拌しなが
ら、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド37.14g(1
90ミリモル)とテトラヒドロフラン150mlとからなる溶
液を9時間を要して滴下した。滴下終了後、混合物を室
温下でさらに3日間攪拌した。得られた反応混合物の一
部を高速液体クロマトグラフイーによる分析に付した結
果、反応混合物中におけるプレドニゾロンの残存量は0.
03g(0.07ミリモル)であり、またプレドニゾロン21−
フアルネシレートの生成量は57.5g(100ミリモル)であ
ることが判明した。プレドニゾロン21−フアルネシレー
トの一部を高速液体クロマトグラフイーによる分析に付
した結果、該プレドニゾロン21−フアルネシレートはプ
レドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)とプレ
ドニゾロン21−(2Z,6E−ファルネシレート)との混合
物(モル比:89対11)であることが判明した。得られた
反応混合物を過することによつて、ジシクロヘキシル
尿素を除去した。液を減圧下に濃縮し、得られた濃縮
物に酢酸エチル250mlを加え、濃縮物を加熱下に溶解さ
せ、熱時過した。得られた液に約60〜70℃の温度で
ヘキサン500mlを滴下し、滴下終了後、徐々に室温まで
冷却した。析出した結晶を取し、これをメタノール16
0mlから再結晶することによつて、プレドニゾロン21−
(2E,6E−フアルネシレート)の30.76g(53.2ミリモ
ル)を白色結晶として得た。このようにして得られたプ
レドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)は下記
の物性を有していた。
融点:152〜154℃ 実施例1 エーロゾル成形 プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート) 0.05% エタノール 10 % レシチン 0.2 % ジクロロジフルオロメタンとジクロロテトラフルオロエ
タンの重量比60対40の混合物 100%になる量 上記の各成分を混合してエーロゾルとした。
実施例2 錠剤 プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート) 10g コーンスターチ 65g カルボキシセルロース 20g ポリビニルピロリドン 3gステアリン酸カルシウム 2g 全 量 100g 常法により1錠100mgの錠剤を調製した。錠剤1錠
中、プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)
を10mg含有する。
実施例3 散剤、カプセル剤 プレドニゾロン21(2E,6E−フアルネシレート) 5g結晶セルロース 95g 全 量 100g 両粉末を混合して散剤とした。また、この散剤を5号
のハードカプセルに充填してカプセル剤とした。
実施例4 ゲル状軟膏 プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)1.6g カルボキシビニルポリマー(和光純薬工業株式会社製、
ハイビスワコー104) 1.2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(信越化学工
業株式会社製、メトローズ60SH−50) 1.0g マクロゴール400 14.0g マクロゴール4000 1.0g セバシン酸ジエチル(日光ケミカルズ株式会社製、ニツ
コールDES−SP) 5.0g イソプロピルアルコール 48.0g トリイソプロパノールアミン 0.55g精製水 27.65g 全 量 100.00g カルボキシビニルポリマー1.2gを精製水22.8g中に分
散させ、得られた分散液にヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース2910 1.0gのイソプロピルアルコール24.0g中の
分散液を加えることによつて混合物を得た。プレドニゾ
ロン21−(2E,6E−フアルネシレート)1.6gをセバシン
酸ジエチル5.0gおよびイソプロピルアルコール24.0gの
混合液に溶解させ、得られた溶液を前記混合物と混合し
た。得られた混合物をマクロゴール400 14.0gおよびマ
クロゴール4000 1.0gと混合し、次いでトリイソプロパ
ノールアミン0.55gの精製水0.55g中の溶液および精製水
4.30gと混合した。
実施例5 水混和性クリーム プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート) 1.0%W/W みつろう(白色) 15.0%W/W セトステアリルアルコールBPC 7.0%W/W セトマクロゴル1000BPC 3.0%W/W 液体パラフインBP 5.0%W/W クロロクレゾール 0.1%W/W 精製水 100重量部とする量 粒子サイズがその粒子数の95%が5μ以下に小さくな
るまで、プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレー
ト)を少量の液体パラフインBPとともにボールミル処理
した。使用すべき水を100℃に加熱し、これにクロロク
レゾールを加え、攪拌した溶解させ、得られた溶液を65
℃に冷却した。この溶液にみつろう、セトステアリルア
ルコールBPCおよびセトマクロゴル1000BPCを一緒に溶融
させ、そして65℃に保つた。得られた混合物にプレドニ
ゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)の懸濁液を加
え、そして残余の液体パラフインBPをすすぎに使用し
た。60℃のプレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレ
ート)の油相を65℃のクロロクレゾール水性相に加え、
迅速に攪拌しながら、この乳剤をゲル化点(40〜45℃)
を越えて冷却させた。クリームが固化するまで低速で攪
拌を続けた。
実施例6 水混和性クリーム プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート) 1.0g セトステアリルアルコール 1.5g 2−オクチルドデカノール 12.0g モノステアリン酸グリセリン 15.0g ポリオキシエチレンステアリルエーテル 3.0g セバシン酸ジエチル 10.0g p−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.2g精製水 57.3g 全 量 100.0g プレドニゾロン21−(2E,6E−フアルネシレート)1.0
g、セトステアリルアルコール1.5g、2−オクチルドデ
カノール12.0g、モノステアリン酸グリセリン15.0g、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル3.0gおよびセバシ
ン酸ジエチル10.0gを混合し、約75℃で溶融して混合液
を得た。別にp−ヒドロキシ安息香酸メチル0.2gを精製
水57.3gに溶解して約75℃に保ち、得られた溶液を先の
混合液に添加したのち攪拌下に乳化させ、冷却してクリ
ーム剤を得た。
〔発明の効果〕
本発明により提供される抗喘息薬は高い薬効を有し、
しかも軽減された副作用しか有していない。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 で示される11β,17α,21−トリヒドロキシ−1,4−プレ
    グナジエン−3,20−ジオン 21−〔(E,E)−3,7,11−
    トリメチル−2,6,10−ドデカトリエノアート〕を有効成
    分として含有する抗喘息薬。
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