JP2904370B2 - フォトダイオード - Google Patents

フォトダイオード

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JP2904370B2
JP2904370B2 JP3265439A JP26543991A JP2904370B2 JP 2904370 B2 JP2904370 B2 JP 2904370B2 JP 3265439 A JP3265439 A JP 3265439A JP 26543991 A JP26543991 A JP 26543991A JP 2904370 B2 JP2904370 B2 JP 2904370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトダイオードに係
り、特にI層が非晶質半導体層よりなるPIN型又はN
IP型のフォトダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】光を情報信号の媒体とする映像情報シス
テム,光通信,その他の産業,民生分野において、光信
号を電気信号に変換する半導体受光素子は、最も重要で
基本的な構成要素の一つであり、既に数多くのものが実
用化されている。一般に受光素子の光電変換特性として
は、高い信号対雑音比(高S/N比)を持ち、高感度の
読み取りが実現できることと、高速の応答速度を持つこ
とが要求される。
【0003】このうち、高速ファクシミリ,イメージス
キャナ,複写機等の画像処理装置の入力素子としては、
装置の小型化,パーソナル化に伴い、密着型の形態が望
ましくなり、大面積の素子アレイの形成が要求される。
【0004】また、産業監視用,民生用のビデオカメラ
などに使用されるCCDなどのエリアセンサとしては、
画素の高密度化に伴って出力信号が小さくなる為、画素
面積をできるだけ大きく保つことが望まれる。これに対
しては、信号処理回路部と受光素子を積層構造で形成
し、面積を有効に使う方向で近年技術開発が進められて
いる。
【0005】以上の様な高速,高感度の受光素子を、大
面積乃至は積層構造で実現する為の手段としては、非晶
質シリコンを材料とするPIN型フォトダイオードが有
望である。
【0006】PINフォトダイオードについては、各層
とも非晶質シリコンで形成するのが最も簡単な形態であ
るが、P層又はN層という不純物層の機能として重要な
少数キャリアのブロッキングにより、暗電流を低減さ
せ、入射光をできるだけ透過させて光電流の低下を抑え
ようとする場合に、不純物の活性化率が高くないという
ことと、可視光、特に短波長の光の吸収係数が大きいと
いう性質のために充分な特性を得ることができなかっ
た。
【0007】この為に、不純物層の膜構造や組成を変え
て、暗電流の低減と、光電流低下の抑制とをはかろうと
する試みがなされてきた。膜構造については、非晶質シ
リコンから多結晶シリコンに変えることにより、電気的
バンドギャップは多少小さくなるが、不純物の活性化率
が大巾に改善される為、少数キャリアのブロッキング性
は大きく向上する。同時に、可視光領域での光吸収係数
が、小さくなり、光透過が改善される(なお、ここで非
晶質とは、最近接原子程度の近距離秩序は保存されてい
るが、それ以上の長距離秩序はない状態のものであり、
多結晶とは、特定の結晶方位をもたない単結晶粒が粒界
で隔離されて集合したものである)。
【0008】さらに、Si1-xx やSi1-xx など
のように、膜の組成を変えて、電気的バンドギャップを
広げる事により、不純物の活性化率の多少の違いによら
ず、少数キャリアのブロッキング性は充分のものが得ら
れ、暗電流を小さく抑える事ができる。またバンドギャ
ップを広げる事により、可視光の吸収がかなり抑えら
れ、不純物層による光透過のロスはかなり小さくなる。
【0009】図12は非晶質シリコンのPINフォトダ
イオードと、従来の改善例である多結晶シリコン、非晶
質シリコンカーバイト(Eg=2.1eV)を不純物層
としたPINフォトダイオードの暗電流の違いを示す特
性図である。
【0010】また図13は分光感度特性の違いを示す特
性図である。
【0011】暗電流低減、光電流低下の抑制の効果は、
非晶質シリコンから、多結晶シリコン、非晶質シリコン
カーバイトと変わるにつれ大きく現われており、組成を
かえて、バンドギャップを大きくした場合には静的な動
作では充分特性の良いセンサが得られている事がわか
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、構造のみを変えた多結晶シリコンのような例
では、暗電流の低減と感度低下の抑制との双方を満足で
きるような不純物層の膜厚や不純物濃度などの設計の自
由度があまりなく、不純物層の機能として充分余裕のあ
る特性を必ずしも示していないという問題があった。
【0013】また、組成を変えてバンドギャップを広く
するという非晶質シリコンカーバイトのような例では、
前述のように、静的動作は充分であるが、動的な動作に
ついてはあまり考慮がなされていなかった。即ち、実際
の読み取り動作においては、パルス駆動を行なう為、残
像と呼ばれる光応答特性が、センサ特性として重要なポ
イントとなるが、非晶質シリコンカーバイトなどのよう
に、I層と組成の異なる材料をI層と接合を作ると、I
層との界面のところで多くの欠陥準位を形成し、残像に
悪影響を与える。また一般に、非晶質,多結晶材料にお
いては、シリコンに比べ、組成を変えた材料は膜の欠陥
準位密度の低減が充分はかられておらず、やはりI層と
接合を作ると残像を悪化させるという問題があった。
【0014】図14は、ワイドギャップ材料を不純物層
に用いた場合と非晶質又は多結晶シリコンを不純物層と
した場合の残像特性の違いを示す特性図である。
【0015】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたものであり、暗電流の低減と光感度の低下
抑制及び高速応答を同時に実現するPIN型又はNIP
型フォトダイオードを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、I層
が非晶質半導体層よりなるPIN型又はNIP型のフォ
トダイオードにおいて、周期律表第III族または第V族
原子を含有するP型半導体層及び/又はN型半導体層
が、少なくともI層と同じ材料で30〜300Åの粒径
を有する多結晶構造をもつ第1の半導体層と、I層の構
成元素と禁帯幅拡大元素として炭素原子、窒素原子及
び酸素原子の内少なくとも一種を有する多結晶又は非晶
質構造をもつ第2の半導体層との二層から構成され、前
記第1の半導体層が前記I層に隣接して配置されたこと
を特徴とする。
【0017】本発明によると、残像特性を悪くさせるこ
となしに、暗電流の低減と光感度の向上が図られた、高
感度の光センサが得られる。
【0018】図1は、本発明のフォトダイオードの一実
施態様例の構成を示す断面図である。
【0019】ここで示す実施態様例はP型半導体層及び
N型半導体層が第1の半導体層と第2の半導体層との二
層構成となっている場合である。
【0020】図1に示すように、本実施態様例の光電変
換装置は、絶縁性基板又は絶縁性薄膜を被着した半導体
基板10上に形成される第1の電極11、該第1の電極
11上に形成される、非単結晶のPIN又はNIP接合
を作る半導体層16、該半導体層16上に形成される透
明電極15より成り、上記PIN又はNIP接合のN型
半導体層12及びP型半導体層14の両方が、それぞれ
I層13と同じ材料で多結晶構造をもつ第1の半導体層
12a,14aと、I層の構成元素と禁制帯幅拡大元素
よりなる多結晶ないしは非晶質構造をもつ第2の半導体
層12b,14bの2層からなり、上記第1の半導体層
12a,14aが、I層に隣接して配置される構成とな
っている。
【0021】本発明では2層からなる不純物層のそれぞ
れの層が、暗電流の低減と、残像の低減という役割を別
々に担当するため、従来技術では同時に両方の特性を満
足できなかったのが、本発明により達成することができ
る。また暗電流低減を図る手段は不純物層における光透
過率の改善の方向と一致し、残像低減の為の多結晶層で
は、不純物の活性化が上がるため、膜厚の低減が可能と
なってやはり光透過率の改善につながる。このため光感
度の向上も同時に実現できる事となる。
【0022】本発明に用いられる材料は、光吸収層であ
るI層には、大面積の薄膜形成を行なうために非晶質シ
リコン系合金が用いられ、a−SiGe:H,a−Si
C:H,a−SiN:H,a−SiSn:H,a−Si
O:H及びa−GeC:Hなどがある。
【0023】2層構造の不純物層のうちの1層の形成に
用いられる禁制帯幅拡大元素としては、炭素(C),窒
素(N),酸素(O)が使用されるが、既に該元素がI
層及びもう1層の不純物層に添加されている場合には、
上記C,N,Oなどの元素の膜内含有比率をふやすよう
にする。例えばI層がa−Si0.80.2 :Hで形成さ
れる場合には、禁制帯幅を拡大する方の不純物層にはa
−Si0.50.5 :Hを使用するというようにする。
【0024】不純物層に添加される不純物としては、P
型制御に対しては周期律表の第III族原子、N型制御に
対しては第V族原子が使用される。
【0025】具体的には、第III 族原子としては、B
(ホウ素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウ
ム)、In(インジウム)、Tl(タリウム)等を挙げ
ることができるが、特に好ましいものは、B、Gaであ
る。また第V族原子としては、P(リン)、As(ヒ
素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)等を挙げ
ることができるが、特に好ましいものはP、Sbであ
る。
【0026】透明電極として用いられる材料には、IT
O,SnO2 ,ZnO2 などが用いられる。
【0027】下部電極としてはCr,Al,Tiなど通
常使用される金属電極であれば何でも使用できる他、高
濃度不純物添加されたN型又はP型のポリシリコン膜を
用いる事も可能であるし、基板に半導体基板を用いる場
合には、半導体基板内に形成した高濃度不純物層を、被
着した絶縁層にあけたコンタクトホールを介して下部電
極に使用することができる。
【0028】I層に隣接して配置され、I層と同じ材料
で形成される多結晶半導体の不純物層の膜厚dc は、I
層に印加された電界により、不純物層に侵入してきた空
乏層が、禁制帯幅拡大元素を含む不純物層に到達しない
ような最小の膜厚で与えれば残像の悪化と光感度の低下
を招かないようにできる。即ち、
【0029】
【数2】 が必要な最低の膜厚、言い換えれば最適の膜厚であり、
センサの駆動電圧の最大値を考慮して決めれば良い。
【0030】 ここで、dI :I層膜厚 N:不純物濃度 ε:不純物層の誘電率 VR :印加電圧 φBI:PIN接合のビルトインポテンシャル q:単位電荷 である。
【0031】さらに、光感度の低下を極力抑える為には
不純物濃度は可能な限り高い方が望ましい。例えば、多
結晶シリコン中の活性化した不純物濃度として、1020
程度まで可能だとし、印加電圧を10Vとすれば、必要
な最低の膜厚は、 dc ≒10-8(cm)=1Å となる。現実的には多結晶の粒径の大きさを考慮しなけ
ればならないので数100Åあれば充分な事がわかる。
【0032】なお、前述したように、多結晶とは、特定
の結晶方位をもたない単結晶粒が粒界で隔離されて集合
したものをいい、単結晶粒の粒径は30〜300Å程度
のものが用いられる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。
【0034】図2は、本発明のフォトダイオードの第1
実施例を示す概略的平面図である。
【0035】図3は、上記図2のA−A’線断面図であ
る。
【0036】図4は、上記図2のB−B’線断面図であ
る。
【0037】以下、図2〜図4を用いて本実施例のフォ
トダイオードの製造工程について説明する。
【0038】まずコーニング社製#7059ガラス基板
400上にスパッタ法により厚さ2000ÅのCr膜を
堆積した。続いて通常のホトリソグラフィ工程により、
所望の形状にエッチングし、フォトダイオードの下部電
極401を形成した。
【0039】その後、容量結合型CVD装置で基板温度
を300℃にセットして、SiH440SCCM,H2
希釈10%PH3 20SCCM,NH3 20SCCMを
導入し、ガス圧0.2Torrの条件で高周波0.2W
/cm2 で1分40秒間放電を行ない、第2のホールの
ブロッキング層たるN型非晶質シリコンナイトライド層
402b(膜厚300Å)を堆積し、続いて同じく容量
結合型CVD装置で基板温度を300℃にセットして、
SiH4 6SCCM,H2 希釈10%PH3 24SCC
M,H2 450SCCMを導入し、ガス圧2.0Tor
rの条件で高周波0.5W/cm2 で16分40秒間放
電を行ない、第1のホールのブロッキング層たるN型多
結晶シリコン層402a(膜厚300Å)を堆積し、ホ
ールのブロッキング層を完成した。
【0040】次に同じく容量結合型CVD装置で基板温
度を300℃にセットして、SiH4 30SCCM,H
2 30SCCMを導入し、ガス圧0.3Torrの条件
で高周波0.2W/cm2 で75分間放電を行ない、光
吸収層403(膜厚8000Å)を堆積した。
【0041】さらに同じく容量結合型CVD装置で基板
温度を300℃にセットして、SiH4 6SCCM,B
26 12SCCM,H2 450SCCMを導入し、ガ
ス圧2.0Torrの条件で高周波0.5W/cm2
16分40秒放電を行ない、第1の電子のブロッキング
層たるP型多結晶シリコン層404a(膜厚300Å)
を堆積し、続いて同じく容量結合型CVD装置で基板温
度を300℃にセットして、SiH4 24SCCM,H
2 希釈10%B26 20SCCM,CH4 36SCC
Mを導入し、ガス圧0.3Torrの条件で、高周波
0.2W/cm2で1分40秒放電を行ない、第2の電
子のブロッキング層たるP型非晶質シリコンカーバイト
層404b(膜厚300Å)を堆積し、電子のブロッキ
ング層を完成した。
【0042】ことあと、スパッタ法によりITOを70
0Å堆積し、続いて通常のホトリソグラフィ工程によ
り、所望の形状にエッチングし、上部透明電極405を
形成した。
【0043】続いて通常のホトリソグラフィ工程によ
り、半導体層404a,404b,403,402a,
402bを所望の形状にエッチングし、半導体層のアイ
ソレーションを行なった。
【0044】次に、容量結合型CVD装置で、基板温度
を300℃にして、水素希釈10%SiH4 ガスを10
0SCCM,NH3 ガスを100SCCMの流量で、ガ
ス圧を0.4Torrに調節して高周波電力0.01W
/cm2 で1時間放電し、3000ÅのSiNx 膜によ
る保護層406を形成した。続いて通常のホトリソグラ
フィ工程により、SiNx 層406を所望の形状にエッ
チングし、上部電極及び下部電極取り出し用のコンタク
トホールを形成した。
【0045】このあとスパッタ法によりAlを1.0μ
m堆積し、続いて通常のホトリソグラフィ工程により、
所望の形状にエッチングし、上部電極の引き出し用配線
電極407を形成する事により素子を作成した。
【0046】上記の様にして作成されたフォトダイオー
ドについて評価したところ次の様な結果を得た。 (1)図6のI−V特性に示すように、5Vの逆バイア
ス印加時に暗電流は3×10-11 A/cm2 程度に抑え
られた。 (2)図7の分光感度特性に示すように、波長560n
mの光の感度が量子効率としてみると、91%まで保た
れる。 (3)図8の残像特性に示すように、第1フィールド目
の残像は0.5%程度に抑えられた。
【0047】図9は、本発明のフォトダイオードの第2
実施例を示す概略的平面図である。
【0048】図10は、上記図9のA−A’線断面図で
ある。
【0049】図11は、上記図9のB−B’線断面図で
ある。
【0050】以下に図9〜図11を用いて本実施例のフ
ォトダイオードの製造工程について説明する。
【0051】まずコーニング社製#7059ガラス基板
800上にスパッタ法により厚さ2000ÅのCr膜を
堆積した。続いて通常のホトリソグラフィ工程により、
所望の形状にエッチングし、フォトダイオードの下部電
極801を形成した。
【0052】その後、ECR−CVD装置で基板温度を
300℃にセットして、H2 希釈10%SiH4 10S
CCM,H2 希釈10%CH4 10SCCM,H2 50
SCCM,H2 希釈500ppmPH3 40SCCMを
導入し、ガス圧1.0mTorrで875ガウスの磁束
密度中で、2.45GHz、300Wのマイクロ波によ
りガスの分解を5分間行ない、N型多結晶シリコンカー
バイト層802b(膜厚300Å)を堆積した。
【0053】続いて容量結合型CVD装置で基板温度を
300℃にセットして、SiH4 6SCCM,H2 希釈
10%PH3 24SCCM,H2 450SCCMを導入
し、ガス圧2.0Torrの条件で高周波0.5W/c
2 で16分40秒間放電を行ない、第1のホールのブ
ロッキング層たるN型多結晶シリコン層802a(膜厚
300Å)を堆積し、ホールのブロッキング層を完成し
た。
【0054】次に同じく容量結合型CVD装置で基板温
度を300℃にセットして、SiH4 30SCCM,H
2 30SCCMを導入し、ガス圧0.3Torrの条件
で高周波0.2W/cm2 で75分間放電を行ない、光
吸収層803(膜厚8000Å)を堆積した。
【0055】さらに同じく容量結合型CVD装置で基板
温度を300℃にセットして、SiH4 6SCCM,B
26 12SCCM,H2 450SCCMを導入し、ガ
ス圧2.0Torrの条件で高周波0.5W/cm2
16分40秒放電を行ない、第1の電子のブロッキング
層たるP型多結晶シリコン層804a(膜厚300Å)
を堆積した。
【0056】続いて、ECR−CVD装置で基板温度を
300℃にセットして、H2 希釈10%SiH4 10S
CCM,H2 希釈10%CH4 10SCCM,H2 50
SCCM,H2 希釈500ppmB26 40SCCM
を導入し、ガス圧1.0mTorrで875ガウスの磁
束密度中で、2.45GHz、300Wのマイクロ波に
よりガスの分解を行ない、P型多結晶シリコンカーバイ
ト層804b(膜厚300Å)を堆積し、電子のブロッ
キング層を形成した。
【0057】ことあと、スパッタ法によりITOを70
0Å堆積し、続いて通常のホトリソグラフィ工程によ
り、所望の形状にエッチングし、上部透明電極805を
形成した。
【0058】続いて通常のホトリソグラフィ工程によ
り、半導体層804a,804b,803,802a,
802bを所望の形状にエッチングし、半導体層のアイ
ソレーションを行なった。
【0059】次に、容量結合型CVD装置で、基板温度
を300℃にして、水素希釈10%SiH4 ガスを10
0SCCM,NH3 ガスを100SCCMの流量で、ガ
ス圧を0.4Torrに調節して高周波電力0.01W
/cm2 で1時間放電し、3000ÅのSiNx 膜によ
る保護層806を形成した。続いて通常のホトリソグラ
フィ工程により、SiNx 層806を所望の形状にエッ
チングし、上部電極及び下部電極取り出し用のコンタク
トホールを形成した。
【0060】このあとスパッタ法によりAlを1.0μ
m堆積し、続いて通常のホトリソグラフィ工程により、
所望の形状にエッチングし、上部電極の引き出し用配線
電極807を形成する事により素子を作成した。
【0061】上記の様にして作成されたフォトダイオー
ドについて評価したところ次の様な結果を得た。 (1)5Vの逆バイアス印加時に暗電流は3×10-12
A/cm2 程度に抑えられた。 (2)波長560nmの光の感度が量子効率としてみる
と、93%まで保たれる。 (3)第1フィールド目の残像は0.5%程度に抑えら
れた。
【0062】なお、以上説明した実施例においては、P
型半導体層及びN型半導体層の両方を、I層と同じ材料
で多結晶構造をもつ第1の半導体層と、I層の構成元素
と禁止帯幅拡大元素とからなる多結晶又は非晶質構造を
もつ第2の半導体層との二層で構成したが、本発明はP
型半導体層またはN型半導体層のいずれか一方の半導体
層を前記第1の半導体層と前記第2の半導体層とからな
る二層構成としても、本発明の効果を得ることができ
る。
【0063】図5は本発明のフォトダイオードの第1実
施例のP型半導体層のみを二層構成とした場合の構成図
である。なお、図4と同一構成部材については同一符号
を付して説明を省略する。
【0064】第1実施例を示す図2のB−B’線断面図
である図4と比較すると、図5に示すように、図4のN
型非晶質シリコンナイトライド層402b、N型多結晶
シリコン層402aの二層構成は、N型多結晶シリコン
層402の一層構成となっており、P型半導体層のみが
二層構成で、N型半導体層は一層構成となっている。
【0065】また、本発明は暗電流特性、光感度、残像
特性を同時に改善する効果が得られる、前記第1の半導
体層と前記第2の半導体層とを備えた構成であれば、三
層以上の層構成であってもよい。例えば、第1の半導体
層(ナロウギャップ層)と第2の半導体層(ワイドギャ
ップ層)との間に傾斜バンドギャップ層を挟み、キャリ
アの出入りを円滑にする構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のフォト
ダイオードによれば、非晶質半導体層をI層とするPI
N又はNIP型フォトダイオードの、暗電流特性、光感
度、残像特性を同時に著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォトダイオードの一実施態様例の構
成を示す断面図である。
【図2】本発明のフォトダイオードの第1実施例を示す
概略的平面図である。
【図3】図2のA−A’線断面図である。
【図4】図2のB−B’線断面図である。
【図5】上記第1実施例においてP型半導体層のみを二
層構成とした場合の構成図である。
【図6】上記第1実施例のフォトダイオードのI−V特
性図である。
【図7】上記第1実施例のフォトダイオードの分光感度
特性図である。
【図8】上記第1実施例のフォトダイオードの残像特性
図である。
【図9】本発明のフォトダイオードの第2実施例を示す
概略的平面図である。
【図10】図9のA−A’線断面図である。
【図11】図9のB−B’線断面図である。
【図12】従来のPINフォトダイオードの改善例の暗
電流の違いを示す特性図である。
【図13】分光感度特性の違いを示す特性図である。
【図14】従来のフォトダイオードの残像特性の違いを
示す特性図である。
【符号の説明】
10 基体 11 第1の電極 12 N型半導体層 14 P型半導体層 12a,14a 第1の半導体層 12b,14b 第2の半導体層 13 I層 15 透明電極 16 半導体層 400,800 ガラス基板 401,801 下部電極 402a,802a N型多結晶シリコン層 402b N型シリコンナイトライド層 802b N型多結晶シリコンカーバイト層 403,803 光吸収層 404a,804a P型多結晶シリコン層 404b P型非晶質シリコンカーバイト層 804b P型多結晶シリコンカーバイト層 405,805 上部透明電極 406,806 保護層 407,807 引き出し用配線電極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I層が非晶質半導体層よりなるPIN型
    又はNIP型のフォトダイオードにおいて、周期律表第III族または第V族原子を含有する P型半導
    体層及び/又はN型半導体層が、少なくともI層と同じ
    材料で30〜300Åの粒径を有する多結晶構造をもつ
    第1の半導体層と、I層の構成元素と禁帯幅拡大元素
    として炭素原子、窒素原子及び酸素原子の内少なくとも
    一種を有する多結晶又は非晶質構造をもつ第2の半導体
    層との二層から構成され、前記第1の半導体層が前記I
    層に隣接して配置されたことを特徴とするフォトダイオ
    ード。
  2. 【請求項2】 前記I層が、水素化非晶質シリコンであ
    る請求項1記載のフォトダイオード。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体層の膜厚dが、次式で
    決められる請求項1記載のフォトダイオード。 【数1】 (式中、diは非晶質半導体I層の膜厚、εは第1の半
    導体層の誘電率、Nは第1の半導体層の不純物濃度、V
    Rはフォトダイオードに印加する最大電圧、φBはPIN
    接合のビルトインポテンシャル、qは単位電荷量を示
    す。)
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