JP2899820B2 - フィルム処理方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、写真焼付け処理装置等で原画フィルム
と、焼付け印画との照合を行なう等のために、原画フィ
ルムに現われた各画像コマの位置をコマ番号と対応させ
たり、その種類までも同定して最終的には印画紙裏面に
コマ番号を印字して確定する方法に関するものである。

〔従来の技術〕

現在市販されている35mmフィルムには、画像が写し込
まれるべき領域外の、フィルム側縁部に、フィルムメー
カーやフィルム感度等の情報を示すバーコードや、画像
が写し込まれるべき位置を予め等間隔で示すコマ番号と
これに対応するバーコードなどが記録されている。

これらの付加情報は、画像が写し込まれた後の、当該
画像の位置を明確に示すために役立つものである。上記
コマ番号は、例えば24枚撮りフィルムであれば、35mmフ
ルサイズに対する主番号の１から24までの数字による種
類と、これら間にそれぞれ、ハーフサイズを示す副番号
の1Aから24Aによる種類および、１の前には、00、00A
が、また、24Aの後には最終コマ番号のＥが記録されて
おり、更にこれら全てに対応するバーコードが記録され
ている。

一方画像写し込み作業はカメラや撮影者によりバラツ
キがあり、画像が写し込まれる画像コマの位置は特定で
きず、上記コマ番号との位置関係は予測できない。

そこで、通常は、画像コマの、フィルム長手方向に対
する中間点に対して近いコマ番号を当該画像コマのコマ
番号とすることが行なわれている。

しかし、画像写し込みは必ずしもコマ番号全てに対し
て行なわれるものではなく、例えば失敗して、画像を写
し込まれなかったり、また、極度に露光量が多くて、全
く画像としてなってない場合があり、これらの画像コマ
は、印画紙に焼き付けられなくても良いし、上記コマ番
号や、それに対するバーコードは、フィルムの現像状態
によっては画像は明確でも読み取れないでエラーを起こ
す場合があって、実際に特定したい画像コマに対してコ
マ番号が幾つであるかを確定することは、困難なことが
ある。そこで、コマ番号を正しく特定する方法が求めら
れていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

この要望に対し、本発明者によって様々な試みがなさ
れてきたが十分でなく、本発明者は更に信頼性の高いコ
マ番号確定方法をもととするフィルム処理方法を提供す
ることを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この目的は次の技術手段（１）〜（３）の何れかによ
って達成される。

（１）現像処理済みの原画フィルムに現われた画像コマ
の位置を確定する方法に関し、原画フィルム側縁に一定
間隔で設けられたコマ番号に対応するバーコードを読み
とるバーコード読み取り手段と、上記画像コマの位置を
検出する画像コマ検出手段と、これら読みとったデータ
を記憶する記憶手段とを有し、該バーコード読み取り手
段で上記原画フィルム１本分のコマ番号データと、各コ
マ番号に対応するバーコードの画像コマに対する位置デ
ータとを前記記憶手段に記憶し、これらのデータに、演
算手段をもって統計的演算処理を施し、検出したバーコ
ード即ちコマ番号と各画像コマの整合性の判定を、検出
コマ番号に対して行ない、整合コマの数により、コマ番
号の確定を行なう如くし、更に上記確定の後、該画像コ
マ検出手段により検出した画像コマとの対応付けを行な
うことを特徴とするフィルム処理方法。

（２）前記整合性の判定を、全ての検出コマ番号に対し
て行うようにした請求項１記載のフィルム処理方法。

（３）コマ番号の確定は、１本分内でのバーコード即ち
コマ番号値とその画像コマに対する位置データの整合回
数の最大値から判定し、１本分内のコマ番号を最大値の
時に合うように修正する如くしたことを特徴とする請求
項１記載のフィルム処理方法。

〔実施例〕

この発明は、必ずしも写真焼付け処理装置等の関連機
器を包括するものではないが、これら関連機器との連携
によって、その価値を発揮するものであるから、例えば
これら関連機器のいずれかに含まれ、または組み込まれ
または連結される場合にあっても、この発明に示す方法
は、この発明に属するものである。

次にこの発明の構成を示す。第１図のブロック図に示
すように原画フィルム側縁のバーコード記録位置に対面
するバーコード読み取り手段による読み取り１と、原画
フィルム中心線近傍に対面する画像コマ読み取り手段で
の画像コマ検出２と、これら読みとったデータを少なく
とも該原画フィルム１本分にわたって読めたものと読め
なかったものとを合わせて記憶する記憶手段による記憶
３と、これら１本分のデータを統計的演算４を施して、
正しく検出したコマ番号の画像コマとの整合性の判定５
を基にして全てのコマ番号に対して行なう如くした演算
手段とを基本構成とし、更に付帯的に、原画フィルムを
支持し、搬送する手段と、これら１連の動作を行なわせ
るための操作手段と電源手段等を有する。

この発明でいう統計的演算４とは１本分のデータの各
種類のコマ番号値と、該コマ番号に対応して設けられた
バーコードの画像コマに対する位置を読み取ったデータ
とを使って、各々のバーコード即ちコマ番号をもとにし
て、各種類毎の正しく検出されているコマ番号と、その
画像コマに対する位置データとを演算して、２次データ
とし、この２次データを全て照合し、各種類毎のコマ番
号と画像コマが画像コマの中程に最も近い位置で整合す
るものを見つけ、更にはそのような整合回数が最も多い
場合のコマ番号の種類がデータの信頼性が高いと判断し
て、それによって選択されたコマ番号の種類に基づき、
更には、エラーを起こして正しく検出されなかったコマ
番号や別の種類のコマ番号で対応された少数のグループ
のコマ番号を前記最も多い場合のコマ番号の種類に統一
して確定６を行うものである。このようにして前記画像
コマ検出手段により検出した画像コマとの対応付け７を
行うようにした。この構成によって、信頼性の高いコマ
番号の種類の確定ができるものである。

ここにコマ番号の種類とは前述のように24枚撮フィル
ムを例にすると、1,2・・・・・,24の形式をとるもの
と、1A,2A・・・・・,24Aの形式をとるもの、1B,2B・・
・・・,24Bの形式をとるもの等があげられる。

また、フィルム側縁部のバーコードは非常に細かく、
個々には光カブリやゴミ付着によって誤読を起こすこと
も屡々あり正しいコマ番号を読み取らない場合があり、
それをも同定して解決することも本発明の大きな目的で
ある。

〔発明の効果〕

このように構成したから、信頼性の高いコマ番号の確
定が出来るので写真焼付け処理装置等に適用すると、画
像コマに対して、正しくコマ番号の対応付けが出来るか
ら、間違えて、別のコマを焼付けするなどのトラブルを
なくすことが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は動作例を示すブロック図である。 １……コマ番号読み取り ２……画像コマ検出、３……記憶 ４……統計的演算処理、５……コマ番号整合性判断 ６……コマ番号確定 ７……コマ番号と画像コマの対応付け

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03B 27/32 G03B 27/46

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】現像処理済みの原画フィルムに現われた画
   像コマの位置を確定する方法に関し、原画フィルム側縁
   に一定間隔で設けられたコマ番号に対応するバーコード
   を読みとるバーコード読み取り手段と、上記画像コマの
   位置を検出する画像コマ検出手段と、これら読みとった
   データを記憶する記憶手段とを有し、該バーコード読み
   取り手段で上記原画フィルム１本分のコマ番号データ
   と、各コマ番号に対応するバーコードの画像コマに対す
   る位置データとを前記記憶手段に記憶し、これらのデー
   タに、演算手段をもって統計的演算処理を施し、検出し
   たバーコード即ちコマ番号と各画像コマの整合性の判定
   を、検出コマ番号に対して行ない、整合コマの数によ
   り、コマ番号の確定を行なう如くし、更に上記確定の
   後、該画像コマ検出手段により検出した画像コマとの対
   応付けを行なうことを特徴とするフィルム処理方法。
2. 【請求項２】前記整合性の判定を、全ての検出コマ番号
   に対して行うようにした請求項１記載のフィルム処理方
   法。
3. 【請求項３】コマ番号の確定は、１本分内でのバーコー
   ド即ちコマ番号値とその画像コマに対する位置データの
   整合回数の最大値から判定し、１本分内のコマ番号を最
   大値の時に合うように修正する如くしたことを特徴とす
   る請求項１記載のフィルム処理方法。