JP2899707B2 - β―ラクタム系化合物の製造法 - Google Patents

β―ラクタム系化合物の製造法

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JP2899707B2
JP2899707B2 JP1281330A JP28133089A JP2899707B2 JP 2899707 B2 JP2899707 B2 JP 2899707B2 JP 1281330 A JP1281330 A JP 1281330A JP 28133089 A JP28133089 A JP 28133089A JP 2899707 B2 JP2899707 B2 JP 2899707B2
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光学活性なβ−ラクタム系化合物の製造法
に関する。
発明の開示 一般式 [式中、R1は低級アルキル基又は保護された水酸基を
有する低級アルキル基を示す。R2は水素原子又はアミノ
基の保護基を示す。R7はフェニル低級アルコキシ基、低
級アルコキシ基又は基 (R8はカルボキシ基の保護基)を示す。] で表わされるβ−ラクタム系化合物は、抗生物質とし
て知られる(+)−チエナマイシンを合成するための中
間体として有用な化合物である。
本発明の目的は、斯かる有用な一般式(1)で表わさ
れるβ−ラクタム系化合物を収率よく、しかも簡便な方
法で製造し得る新規な方法を提供することにある。
即ち、本発明は、ハロゲン化亜鉛の存在下に、一般式 [式中、R1及びR2は上記に同じ。R3はアリール基を示
す。] で表わされる光学活性化合物と一般式 [式中、R7は上記に同じ。R4、R5及びR6はそれぞれ低
級アルキル基を示す。] で表わされる化合物とを反応させることを特徴とす
る、上記一般式(1)で表わされる光学活性なβ−ラク
タム系化合物の製造法に係る。
本明細書において、低級アルキル基としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、t
ert−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6
の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。
アミノ基及び水酸基の保護基としては、例えばフェニ
ル低級アルキル基、トリ低級アルキルシリル基等を挙げ
ることができる。
フェニル低級アルキル基としては、例えばベンジル、
ジフェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニル
エチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、
5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、p−ニ
トロベンジル、p−メトキシベンジル、2,4−ジメトキ
シベンジル基等の置換基を有することのあるフェニル基
が1又は2個置換した炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状
アルキル基を挙げることができる。
トリ低級アルキルシリル基としては、例えばトリメチ
ルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、ト
リブチルシリル、トリ(tert−ブチル)シリル、tert−
ブチルジメチルシリル、トリペンチルシリル、トリヘキ
シルシリル基等のアルキル部分が炭素数1〜6の直鎖又
は分枝鎖状アルキル基であるトリアルキルシリル基を挙
げることができる。
アリール基としては、例えば適宜置換していてもよい
フェニル基を挙げることができる。具体的には、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のア
ルコキシ基等の置換基を有することのあるフェニル基を
挙げることができる。
フェニル低級アルコキシ基としては、例えばベンジル
オキシ、2−フェニルエチルオキシ、1−フェニルエチ
ルオキシ等のアルキル部分が炭素数1〜6の直鎖又は分
枝鎖状アルキル基であるフェニルアルキルオキシ基を挙
げることができる。
低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、iso−プロポキシ、ブトキシ、tert−
ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素
数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ基を挙げること
ができる。
カルボキシ基の保護基としては、例えば低級アルキル
基、フェニル低級アルキル基等を挙げることができる。
本発明の方法によれば、上記一般式(1)の化合物
は、ハロゲン化亜鉛の存在下に、一般式(2)の化合物
と一般式(3)の化合物とを反応させることにより製造
される。一般式(2)の化合物として3,4−位がシス体
又はトランス体を用いても、製造される一般式(1)の
化合物はトランス体である。
上記反応は、通常適当な溶媒中で行なわれる。溶媒と
しては、反応に悪影響を及ぼさない限り従来公知のもの
を広く使用でき、例えばアセトニトリル等のニトリル
類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジチエルエー
テル、ジメトキシエタン等のエーテル類等を挙げること
ができる。化合物(2)と化合物(3)との使用割合と
しては、特に限定されず広い範囲内から適宜選択するこ
とができるが、通常前者に対して後者を少なくとも等モ
ル量程度、好ましくは1〜4倍モル量程度用いるのがよ
い。ハロゲン化亜鉛としては、例えば沃化亜鉛、臭化亜
鉛、塩化亜鉛等が挙げられ、斯かるハロゲン化亜鉛は、
触媒量から当モル、好ましくは触媒量程度用いるのがよ
い。該反応は、通常−20〜50℃程度、好ましくは0℃〜
室温程度の温度下で行なわれ、一般に10分〜24時間程度
で反応は終了する。
本発明において、化合物の製造原料として用いられる
化合物(2)は、文献未記載の新規化合物であり、例え
ば下記反応式−1に示す方法に従い製造される。
[反応式−1] [式中、R2及びR3は前記に同じ。R1′は水酸基を有す
る低級アルキル基を示す。R1″は保護された水酸基を有
する低級アルキル基を示す。R9は低級アルキル基を示
す。R10はアルキル基、アリール基又はフェニル低級ア
ルキル基を示す。R12はトリ(低級アルキル)シリル基
を示す。R13は低級アルコキシ基を示す。Xはハロゲン
原子を示す。] 化合物(4)をヒドロキシメチル化して化合物(5)
を得る反応は、適当な溶媒中、強塩基化合物の存在下に
行なわれる。ヒドロキシメチル化試薬としては、例えば
パラホルムアルデヒド等が挙げられ、該試薬は、化合物
(4)に対して少なくとも2倍モル量、通常大過剰量用
いるのがよい。用いられる溶媒としては、例えば上述の
エーテル類が挙げられる。また強塩基化合物としては、
ブチルリチウム等のアルカリ金属アルカン、リチウムジ
イソプロピルアミド等を挙げることができる。該反応を
行なうに当っては、上記ヒドロキシメチル化試薬を、通
常−78〜0℃付近、好ましくは−40〜−20℃付近にて、
通常10分〜5時間程度、好ましくは20〜40分程度要して
反応系内に添加した後、系内の温度を室温付近に戻すの
がよい。
化合物(5)をスルホン化して化合物(7)を得る反
応は、塩基性化合物の存在下、適当な溶媒中で、化合物
(5)にスルホン化試薬(6)を作用させることにより
行なわれる。ここで塩基性化合物としては、従来公知の
ものを広く使用でき、例えばトリエチルアミン、トリエ
タノールアミン、ピリジン、ピラジン、ピコリン、ジメ
チルアミノピリジン、イミダゾール、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデセン−7等の第三級アミン類が挙
げられる。斯かる塩基性化合物は、化合物(5)に対し
て通常少なくとも等モル量、好ましくは1〜2倍モル量
程度使用するのがよい。また溶媒としては、例えば上記
ハロゲン化炭化水素類、上記エーテル類、ピリジン等が
挙げられる。スルホン化試薬としては、上記一般式
(6)に該当するものである限り従来公知のものを広く
使用でき、該試薬は、化合物(5)に対して通常少なく
とも等モル量、好ましくは1〜2倍モル量程度使用され
る。上記反応は、通常0℃〜室温付近、好ましくは0〜
10℃程度で行なわれ、一般に数時間〜4日間で該反応は
完結する。
一般式(8)の化合物は、一般式(7)の化合物中の
水酸基を保護基化することにより製造される。例えばト
リ(低級アルキル)シリル基で保護する場合、保護基化
するための試薬としてはトリ(低級アルキル)シリルハ
ライドを用いるのがよく、その使用量としては、化合物
(7)に対して通常少なくとも等モル程度、好ましくは
1〜2倍モル程度とするのがよい。この反応は、塩基性
化合物の存在下、適当な溶媒中で行なわれる。塩基性化
合物としては、前記塩基性化合物をいずれも使用でき、
その使用量は、化合物(7)に対して通常少なくとも2
倍モル程度、好ましくは2〜4倍モル程度とするのがよ
い。また溶媒としては、前記エーテル類、前記ハロゲン
化炭化水素類、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
上記反応は、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近で
行なわれ、一般に数時間〜2日間で該反応は完結する。
一般式(8)の化合物から一般式(9)の化合物を得
る反応は、適当な溶媒中、塩基性化合物の存在下に行な
われる。塩基性化合物としては、前記塩基性化合物をい
ずれも使用でき、その使用量は、化合物(8)に対して
通常少なくとも等モル程度、好ましくは1〜3倍モル程
度とするのがよい。また溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
上記反応は、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近で
行なわれ、一般に数時間〜1日間で該反応は終了する。
一般式(9)の化合物と一般式(10)の化合物との反
応は、適当な溶媒中、塩基性化合物の存在下に行なわれ
る。塩基性化合物としては、前記塩基性化合物をいずれ
も使用でき、その使用量は、化合物(9)に対して通常
少なくとも等モル程度、好ましくは1〜3倍モル程度と
するのがよい。また溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアル
コール類等が挙げられる。化合物(9)と化合物(10)
との使用割合としては、特に限定されず広い範囲内から
適宜選択することができるが、通常前者に対して後者を
少なくとも等モル量程度、好ましくは1〜3倍モル量程
度用いるのがよい。上記反応は、通常0〜50℃程度、好
ましくは0〜10℃付近で行なわれ、一般に数時間〜2日
間で該反応は完結する。この反応においては、化合物の
2,3−位のアンチ体が立体選択的に高収率で製造され
る。
一般式(11)の化合物と一般式(12)の化合物との反
応は、適当な溶媒中で行なわれる。溶媒としては、前記
エーテル類、前記芳香族炭化水素類等が挙げられる。化
合物(11)と化合物(12)との使用割合としては、特に
限定されず広い範囲内から適宜選択することができる
が、通常前者に対して後者を少なくとも等モル量程度、
好ましくは2〜6倍モル量程度用いるのがよい。該反応
においては、化合物(12)の代りに、化合物(12)のア
ミノ基が活性化された化合物を用いてもよい。上記反応
は、通常室温〜130℃程度、好ましくは50〜100℃付近で
行なわれ、一般に数時間〜2日間で該反応は完結する。
一般式(13)の化合物の酸化反応は、m−クロロ過安
息香酸、過ヨード酸ナトリウム等の通常の酸化剤の存在
下、通常の溶媒中で行なわれる。溶媒としては、前記化
合物(2)と化合物(3)との反応で用いられる溶媒と
同様のものが使用され得る。酸化剤の使用量は、特に制
限されるものではないが、通常化合物(13)に対して酸
化剤を少なくとも等モル程度、好ましくは1〜2倍モル
程度使用するのがよい。該反応は、室温下に行なわれ、
一般に1分〜24時間程度で終了する。
一般式(14)の化合物と一般式(15)の化合物との反
応は、適当な溶媒中、触媒の存在下に行なわれる。用い
られる溶媒としては、前記エーテル類、前記ハロゲン化
炭化水素類、アセトニトリル等が挙げられる。また触媒
としては、沃化亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛等のハロゲン
化亜鉛、沃化第二水銀等のハロゲン化水銀等の金属ハラ
イドを例示でき、これらは通常の触媒量で用いればよ
い。化合物(14)と化合物(15)との使用割合として
は、特に限定されず広い範囲内から適宜選択することが
できるが、通常前者に対して後者を少なくとも等モル量
程度、好ましくは2〜6倍モル量程度用いるのがよい。
上記反応は、通常室温〜130℃程度、好ましくは50〜100
℃付近で行なわれ、一般に数時間〜1日間で該反応は終
了する。この反応においては、化合物(16)の3,4位の
トランス体が立体選択的に高収率で製造される。
一般式(16)の化合物の酸化反応は、前記化合物(1
3)の酸化反応と同様の反応条件下に行なわれる。斯く
してR1が保護された水酸基を有する低級アルキル基であ
る化合物(2)が製造される。
R1が低級アルキル基である化合物(2)は、化合物
(11)から以下の方法で製造される。即ち、化合物(1
1)化合物(12)を反応させた後、水酸基の脱保護化反
応を行ない、次いでその水酸基を化合物(6)でスルホ
ン化を行なってスルホネートにした後に、基R10SO2−を
ヨードに置換し、その後接触還元を行なってヨードを水
素原子に変換し、次に酸化を行なうと、一般式 [式中R2及びR3は前記に同じ。R1は低級アルキル基
を示す。] で表わされる化合物が製造される。而して化合物(1
4′)を引続き化合物(15)と反応させた後に酸化する
ことにより、R1が低級アルキル基である化合物(2)が
製造される。
ここで化合物(11)と化合物(12)との反応は、上述
した通りである。
水酸基の脱保護化反応には、通常の水酸基の脱保護化
条件を適用できる。例えば水酸基の保護基がトリ(低級
アルキル)シリル基である場合、脱シリル化剤として
は、例えばテトラブチルアンモニウムフロリド、リチウ
ムフロリド、セシウムフロリド等の弗素アニオン化合
物、BF3、AlCl3、ZnCl2、TiCl4、SnCl4等のルイス酸、
塩酸、硫酸等の鉱酸等が挙げられ、斯かる脱シリル化剤
を、処理すべき原料化合物に対して、通常少なくとも等
モル程度、好ましくは1〜2倍モル用いるのがよい。溶
媒としては、前記エーテル類、前記ハロゲン化炭化水素
類、アセトニトリル等を例示できる。該反応は、通常室
温付近にて進行し、一般に1分〜30分間程度で反応は完
了する。
次いで行なわれる化合物(6)によるスルホン化は、
前記化合物(5)のスルホン化と同様の反応条件下に行
なわれる。
基R10SO2−をヨードに置換する反応は、アルカリ金属
ヨード類の存在下、適当な溶媒中で行なわれる。アルカ
リ金属ヨード類としては、例えばNaI、LiI等が挙げら
れ、斯かるアルカリ金属ヨード類を、処理すべき原料化
合物に対して、通常少なくとも等モル程度、好ましくは
大過剰量用いるのがよい。溶媒としては、前記エーテル
類、前記ハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル、アセ
トン、ジメチルホルムアミド等を例示できる。該反応
は、通常室温付近〜100℃程度、好ましくは50〜100℃程
度にて進行し、一般に1〜5日間程度で反応は完了す
る。
引続き行なわれる接触還元は、適当な溶媒中、接触還
元触媒の存在下に原料化合物を処理すればよい。接触還
元触媒としては、例えば酸化白金、白金、パラジウム、
パラジウム炭素等が挙げられる。溶媒としては、例えば
前記アルコール類、前記エーテル類、酢酸エチル等が挙
げられる。該反応は、通常室温付近にて進行し、一般に
1〜6時間程度で反応は終了する。
次いで行なわれる酸化反応は、前記化合物(13)の酸
化反応と同様の反応条件下に行なわれる。
斯くして得られる化合物(14′)と化合物(15)との
反応及び引続き行なわれる酸化反応は、それぞれ化合物
(14)と化合物(15)との反応及び化合物(16)の酸化
反応と同様の反応条件下に行なわれる。
上記各反応工程では、収率よく且つ簡便に目的化合物
を得ることができる。
上記で得られる本発明の化合物(1)は、公知の方法
に従って脱シリル化及びアミノ基の脱保護基反応によ
り、公知の下記一般式(17)で表わされる(+)−チエ
ナマイシンに導くことができる。
実施例 以下に参考例及び実施例を掲げる。
参考例1 エチル 3R−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)ブ
タノエートの製造 窒素ガス中、0℃にてジイソプロピルアミン3.06mlに
n−BuLi(1.5Nヘキサン溶液)14.6mlを攪拌下に加え
た。次に乾燥テトラヒドロフラン20mlを加え、そのまま
10分間攪拌した。系を−78℃に冷却し、エチル 3R−ヒ
ドロキシブタノエート([α]D 25=−40.9°(C=0.8
1,クロロホルム))1.297gを乾燥テトラヒドロフラン4.
5mlに溶解した液を滴下し、30分間攪拌した。その後−4
0℃まで昇温し、30分後パラホルムアルデヒド(145℃で
熱分解したもの)2.4gを−38℃にて30分要して加えたと
ころ、反応混合物はゼリー状となった。室温まで昇温
し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を止め、
酢酸エチル100mlで希釈し、1N−塩酸30mlで洗浄した。
水相を酢酸エチルで5回抽出し、先の有機相と合わせて
飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢
酸エチル:ヘキサン=4:1)にて精製して、上記目的化
合物0.8898gを得た。
収率:55.9% 淡黄色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 1.25(3H,d,J=7Hz,CH3 CH(OH)−) 1.28(3H,t,J=7Hz,−CO2CH2CH3 3.18(2H,brs,CH3CH(OH)−及び−CH2OH) 3.96(3H,m,CH3CH(OH)−及び−CH2 OH) 4.21(2H,qu,J=7Hz,−CO2CH2 CH3) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3450(OH×2),1710(C=O) 参考例2 エチル 3R−ヒドロキシ−2−(p−トリルスルホニル
オキシメチル)ブタノエートの製造 氷冷下、上記参考例1で得られたエチル 3R−ヒドロ
キシ−2−(ヒドロキシメチル)ブタノエート852.0mg
のピリジン8ml及び塩化メチレン8ml溶液に、p−トリル
スルホニルクロリド1.10gを加え、5℃で4日間攪拌し
た。濃縮して残渣に塩化メチレン、水を加えて抽出し、
水相を更に塩化メチレンで抽出し、合わせた塩化メチレ
ン相を5%塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥、
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)にて精製して、上記
目的化合物1.0967gを得た。
収率:66.0% 淡黄色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 1.21(3H,d,J=7Hz,CH3 CH(OH)−) 1.24(3H,t,J=7Hz,−CO2CH2CH3 ) 2.16(1H,brm,CH3CH(OH)−) 4.16(2H,qu,J=7Hz,−CO2CH2 CH3) 4.19(3H,m,CH3CH(OH)−及び−CH2 OSO2−) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3450(OH),1720(C=O),1365(SO2),1175(SO2) 参考例3 エチル 3R−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
2−(p−トリルスルホニルオキシメチル)ブタノエー
トの製造 窒素ガス中、上記参考例2で得られたエチル 3R−ヒ
ドロキシ−2−(p−トリルスルホニルオキシメチル)
ブタノエート1.0616gのジメチルホルムアミド溶液4ml中
に、tert−ブチルジメチルシリルクロリド607.1mg及び
イミダゾール503.2mgを加え、室温で攪拌した。29時間
後ジエチルエーテル及び水にて分配し、更に水相をジエ
チルエーテルで5回抽出し、ジエチルエーテルを合わ
せ、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥、
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
して、上記目的化合物1.1876gを得た。
収率:82.2% 淡黄色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.02(6H,s,(CH3 )2(tert-C4H9)SiO−) 0.81(9H,s,(CH3)2(tert-C4 H9 )SiO−) 1.18及び1.20(3H×2,dd,J=7Hz,CH3 CH(OSi−)−及び
−CO2CH2CH3 4.11(2H,qu,J=7Hz,−CO2CH2 CH3) 3.96-4.35(3H,m,CH3CH(OSi−)−及び−CH2 OSO2−) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1730(C=O),1365,1180(SO2) 参考例4 エチル 2−[(R)−1′−[(tert−ブチルジメチ
ルシリル)オキシ]エチル]プロペノエートの製造 上記参考例3で得られたエチル 3R−(tert−ブチル
ジメチルシリルオキシ)−2−(p−トリルスルホニル
オキシメチル)ブタノエート1.088gのトルエン溶液5ml
中に、攪拌下に1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ
ン−7 770.3mgをトルエン3mlに溶解した液を加え、室温
にて10分間放置した。ヘキサンと水に分配し、更に水相
をヘキサンで抽出し、ヘキサン相を合わせて飽和食塩水
で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:
クロロホルム=3:1)にて精製して、上記目的化合物49
7.1mgを得た。
収率:76.2% 無色油状物 沸点:130-140℃/20mmHg [α]D 20=+28.7°(C=0.50,クロロホルム) NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.04及び0.06(合わせて6H,s,(CH3 )2(tert-C4H9)SiO
−) 0.90(9H,s,(CH3)2(tert-C4 H9 )SiO−) 1.27(3H,d,J=6.5Hz,CH3 CH(OSi−)−) 1.31(3H,t,J=7Hz,−CO2CH2CH3 ) 4.22(2H,qu,J=7Hz,−CO2CH2 CH3) 4.69(1H,m,CH3CH(OSi−)−) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1710(C=O),1630(C=C) 参考例5 エチル 3R−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
2−(フェニルチオメチル)ブタノエートの製造 上記参考例4で得られたエチル 2−[(R)−1′
−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]
プロペノエート474mgのエタノール溶液7ml中に、氷冷下
チオフェノール404.2mg及びトリエチルアミン0.7mlを加
え、5℃で一夜放置した。濃縮してシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液;n−ヘキサン:ジエチルエー
テル=20:1)にて精製して、上記目的化合物669.9mgを
得た。
収率:98.9% 淡黄色油状物 アンチ体:シン体=79:21 アンチ体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.05(6H,s,Si(CH3 )2) 0.88(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.16(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 1.25(3H,t,J=7.3Hz,−CO2CH2CH3 ) 2.62(1H,ddd,J=3.7Hz,6.7Hz,10.4Hz,CH−) 3.12(1H,dd,J=10.4Hz,13.5Hz,CH 2SPh) 3.29(1H,dd,J=3.7Hz,13.5Hz,CH 2SPh) 4.01(2H,q,J=6.7Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.11(2H,q,J=7.3Hz,−CO2CH2 CH3) 7.16-7.36(5H,m,SPh) シン体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.02及び0.04(6H,各s,Si(CH3 )2) 0.86(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.16(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH) 2.70(1H,ddd,J=5.5Hz,6.7Hz,7.8Hz,CH−) 3.13(2H,d,J=8Hz,CH2 SPh) 4.15(3H,m,−CO2CH2 CH3) 7.16-7.36(5H,m,SPh) 適当な出発原料を用い、上記参考例5と同様にして下
記の化合物を得た。
エチル 3R−(tert−ブチルジフェニルシリルオキ
シ)−2−(フェニルチオメチル)ブタノエート アンチ体:シン体=91:9 アンチ体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 1.03(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.03(3H,d,J=11.6Hz,CH3 CH(OSi−)−) 1.21(3H,t,J=7.3Hz,−CO2CH2CH3 ) 2.75(1H,ddd,J=4.3Hz,6.1Hz,10.4Hz,CH−) 3.12(1H,dd,J=10.4Hz,13.4Hz,CH 2SPh) 3.24(1H,dd,J=4.3Hz,13.4Hz,CH 2SPh) 4.10(3H,m,−CO2CH2 CH3及びCH3CH(OSi−)−) 7.24-7.66(15H,m,Ph×2及びSPh) シン体 1.03(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.03(3H,d,J=11.6Hz,CH3 CH(OSi−)−) 1.22(3H,t,J=7.3Hz,−CO2CH2CH3 ) 2.75(1H,ddd,J=4.3Hz,6.1Hz,10.4Hz,C−) 3.19、3.20及び3.21(計2H,各s,CH2 SPh) 4.10(3H,m,−CO2CH2 CH3及びCH3CH(OSi−)−) 7.24-7.66(15H,m,Ph×2及びSPh) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 2950,1725 参考例6 N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3R−(tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)−2S−(フェニルチオメチ
ル)ブタナミドの製造 窒素雰囲気下、2,4−ジメトキシベンジルアミン塩酸
塩3.97gの無水ベンゼン懸濁液に、トリメチルアルミニ
ウムの1.0Mヘキサン溶液19.4mlを氷冷下にて徐々に加
え、20分間攪拌した。室温に昇温して更に40分間攪拌し
た。ここで上記参考例5で得られたエチル 3R−(tert
−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(フェニルチオ
メチル)ブタノエート1.79gの無水ベンゼン溶液をキャ
ヌラを用いて加え、還流し、3日間攪拌した。10%塩酸
水溶液25mlを加えて、過剰のトリメチルアルミニウムを
分解し、混合物を水50mlにあけた。次いで酢酸エチル−
ジエチルエーテル(1:1)300mlで3回抽出した。有機相
を水50ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50ml、飽和食
塩水50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥、濃縮、
カラム精製し、上記目的化合物のジアステレオマー混合
物1.8177gを得た。
収率:76.5% 黄色油状物 尚、このものはカラム精製することにより、アンチ体
とシン体とに分離できた。
アンチ体:シン体=89:11 アンチ体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.024(3H,s,SiCH3 ) 0.031(3H,s,SiCH3 ) 1.045(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 2.407(1H,dt,J=7.9Hz,6.1Hz,C−) 3.040(1H,dd,J=6,1Hz,14.0Hz,CH 2SPh) 3.356(1H,dd,J=7,9Hz,14.0Hz,CH 2SPh) 3.772(3H,s,OCH3 ) 3.785(3H,s,OCH3 ) 4.105(1H,quint,J=6.1Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.273(1H,dd,J=6.1Hz,14.0Hz,N-CH 2Ar) 4.420(1H,dd,J=6.1Hz,14.0Hz,N-CH 2Ar) 6.48(1H,brm,N) 6.4-7.35(8H,Ar) 適当な出発原料を用い、上記参考例6と同様にして下
記の化合物を得た。
N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3R−(tert−ブ
チルジフェニルシリルオキシ)−2S−(フェニルチオメ
チル)ブタナミド アンチ体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.928(3H,d,J=6.1Hz,CH3 CH(OSi−)−) 0.975(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 2.584(1H,dt,J=4.9Hz,7.3Hz,C−) 2.900(1H,dd,J=7.3Hz,14.0Hz,CH 2SPh) 3.318(1H,dd,J=7.3Hz,14.0Hz,CH 2SPh) 3.705(3H,s,OCH3 ) 3.790(3H,s,OCH3 ) 4.178(1H,qd,J=6.1Hz,4.9Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.317(1H,dd,J=6.1Hz,14.0Hz,N-CH 2Ar) 4.454(1H,dd,J=6.1Hz,14.0Hz,N-CH 2Ar) 6.564(1H,brt,J=6.1Hz,N) 6.3-7.7(18H,m,Ar) シン体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.986(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.079(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.260(1H,dq,J=3.7Hz,7.1Hz,C−) 3.174(1H,dd,J=7.1Hz,13.4Hz,CH 2SPh) 3.243(1H,dd,J=7.1Hz,13.4Hz,CH 2SPh) 3.717(3H,s,OCH3 ) 3.809(3H,s,OCH3 ) 4.095(1H,qd,J=6.7Hz,3.7Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.269(1H,dd,J=5.5Hz,14.0Hz,N-CH 2Ar) 4.904(1H,dd,J=5.5Hz,14.0Hz,N-CH 2Ar) 6.204(1H,brt,J=7.1Hz,N) 6.4-7.7(18H,m,Ar) 参考例7 N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3R−(tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)−2S−(フェニルスルフィニ
ルメチル)ブタナミドの製造 上記参考例6で得られたN−(2,4−ジメトキシベン
ジル)−3R−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−
2S−(フェニルチオメチル)ブタナミド1.247g及び過沃
素酸ナトリウム818.6mgのメタノール溶液20mlを室温下
に1日攪拌した。反応混合物を塩化メチレン100mlで希
釈し、不溶物を過して除去し、母液を濃縮した。得ら
れた粘稠性の油状物をカラムクロマトグラフィーにて精
製し、上記目的化合物1.1477gを得た。
収率:89.1% 無色油状物 参考例8 3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジメチルシリ
ル)オキシ]エチル]−1−(2,4−ジメトキシベンジ
ル)−4−(フェニルチオ)−2−アゼチジノンの製造 窒素雰囲気下、上記参考例7で得られたN−(2,4−
ジメトキシベンジル)−3R−(tert−ブチルジメチルシ
リルオキシ)−2S−(フェニルスルフィニルメチル)ブ
タナミド952.2ml、塩化亜鉛60.3mg及びシリルケテンア
セタール1.772gの無水アセトニトリル溶液35mlを70℃に
て8時間加熱、攪拌した。反応混合物を塩化メチレン10
0mlで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで洗
浄した。水相を塩化メチレン100mlで2回抽出し、合わ
せた塩化メチレン相を飽和食塩水50mlで洗浄した。硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、上
記目的化合物を得た。
淡黄色油状物 トランス体の収量:480.9mg トランス体の収率:52.2% トランス体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: −0.074(3H,s,SiCH3 ) 0.015(3H,s,SiCH3 ) 0.774(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.177(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.918(1H,dd,J=2.4Hz,3.7Hz,C−) 3.743(3H,s,OCH3 ) 3.795(3H,s,OCH3 ) 4.137(1H,qd,J=6.7Hz,3.7Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.285及び4.499(2H,AB-q,J=15.3Hz,N-CH 2Ar) 4.907(1H,d,J=2.4Hz,CSPh) 6.35-7.40(8H,m,Ar) [α]D 22=−36.09°(C=1.053,クロロホルム) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1750,1620,1595 シス体 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.12(6H,s,Si(CH3 )2) 0.93(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.45(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 3.44(1H,t,J=5.0Hz,C−) 3.59(3H,s,OCH3 ) 3.75(3H,s,OCH3 ) 4.11及び4.56(2H,AB-q,J=15.0Hz,N-CH 2Ar) 4.43(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 4.95(1H,d,J=5.0Hz,CSPh) 6.15-7.31(8H,m,Ar) 適当な出発原料を用い、上記参考例8と同様にして下
記の化合物を得た。
3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジフェニルシ
リル)オキシ]エチル]−1−(p−メトキシベンジ
ル)−4−(フェニルチオ)−2−アゼチジノン トランス体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.96(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 0.99(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.99(1H,dd,J=1.83Hz,J=4.9Hz,C−) 3.78(3H,s,OCH3 ) 4.10及び4.63(2H,AB-q,J=14.6Hz,N-CH 2Ar) 4.22(1H,qd,J=6,7Hz,J=4.9Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.84(1H,d,J=1.83Hz,CSPh) 6.7-7.6(19H,m,Ar) シス体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 1.07(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.30(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 3.50(1H,dd,J=4.3Hz,J=5.5Hz,C−) 3.76(3H,s,OCH3 ) 3.96及び4.70(2H,AB-q,J=15.3Hz,N-CH 2Ar) 4.37(1H,qd,J=4.3Hz,J=6.7Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.98(1H,d,J=5.5Hz,CSPh) 6.7-7.8(19H,m,Ar) 3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジフェニルシ
リル)オキシ]エチル]−1−(2,4−ジメトキシベン
ジル)−4−(フェニルチオ)−2−アゼチジノン トランス体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.929(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.001(3H,d,J=6.1Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.949(1H,dd,J=2.4Hz,6.1Hz,C−) 3.682(3H,s,OCH3 ) 3.781(3H,s,OCH3 ) 4.262(1H,qd,J=5.3Hz,6.1Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.266及び4.535(2H,AB-q,J=15.2Hz,N-CH 2Ar) 4.850(1H,d,J=2.4Hz,CSPh) 6.3-7.7(18H,m,Ar) [α]D 27=−22.88°(C=0.9614クロロホルム) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1740,1620,1590 シス体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 1.068(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.304(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 3.476(1H,dd,J=4.2Hz,5.1Hz,C−) 3.595(3H,s,OCH3 ) 3.756(3H,s,OCH3 ) 4.147及び4.603(2H,AB-q,J=15.3Hz,N-CH 2Ar) 4.376(1H,qd,J=6.7Hz,4.2Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.968(1H,d,J=5.1Hz,CSPh) 6.2-7.9(18H,m,Ar) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1750,1615,1590 3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジメチルシリ
ル)オキシ]エチル]−1−(p−メトキシフェニル)
−4−(フェニルチオ)−2−アゼチジノン トランス体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.93(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.10(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.99(1H,dd,J=2.4Hz,J=3.7Hz,C−) 3.84(3H,s,OCH3 ) 4.24(1H,qd,J=3.7Hz,J=6.7Hz,CH3CH(OSi−)−) 5.31(1H,d,J=2.4Hz,CSPh) 7.2-7.7(19H,m,Ar) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1750,1520 参考例9 (3S,4R)−3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジ
メチルシリル)オキシ]エチル]−1−(2,4−ジメト
キシベンジル)−4−(フェニルスルフィニル)−2−
アゼチジノンの製造 窒素雰囲気下、上記参考例8で得られた(3S,4R)−
3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジメチルシリ
ル)オキシ]エチル]−1−(2,4−ジメトキシベンジ
ル)−4−(フェニルチオ)−2−アゼチジノン(トラ
ンス体)357.6mgの塩化メチレン溶液6ml中に、氷冷下に
てm−クロロ過安息香酸166.2mgの塩化メチレン溶液8ml
を加え、同条件で10分間攪拌した。反応液を塩化メチレ
ン50mlで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液20mlで
洗浄した。水相を塩化メチレン50mlで3回抽出し、合わ
せた塩化メチレン相を飽和食塩水30mlで洗浄した。硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮し、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、上記目的化合物
329.9mgを得た。
淡黄色油状物 適当な出発原料を用い、上記参考例9と同様にして下
記の化合物を得た。
(3S,4R)−3−[(R)−1′−[(tert−ブチル
ジメチルシリル)オキシ]エチル]−1−(p−メトキ
シベンジル)−4−(フェニルスルフィニル)−2−ア
ゼチジノン メジャー体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.040(3H,s,SiCH3 ) 0.008(3H,s,SiCH3 ) 0.156(3H,d,J=6.7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 0.786(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 3.535(1H,brs,C−) 3.828(3H,s,OCH3 ) 4.135(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 4.328(1H,d,J=2.0Hz,CSPh) 4.447及び4.614(2H,AB-q,J=15Hz,N-CH 2Ar) 6.7-7.6(9H,m,Ar) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1760,1610,1590,1060 (3R,4S)−3−[(R)−1′−[(tert−ブチル
ジメチルシリル)オキシ]エチル]−1−(p−メトキ
シベンジル)−4−(フェニルスルフィニル)−2−ア
ゼチジノン NMR(500MHz、CDCl3)δppm: −0.049(3H,s,SiCH3 ) 0.002(3H,s,SiCH3 ) 0.7859(12H,s,Si-tert-C4 H9 及びCH3 CH(OSi−)−) 3.220(1H,brm,C−) 3.784(3H,s,OCH3 ) 4.040及び4.558(2H,AB-q,J=15Hz,N-CH 2Ar) 4.135(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 4.533(1H,d,J=2.0Hz,CSPh) 6.7-7.6(9H,m,Ar) 実施例1 [3S−[3α(S),4β]]−ベンジル[1−(2,4−
ジメトキシベンジル)−3−(1−(tert−ブチルジメ
チルシリルオキシエチル)−2−アゼチジノン−4−イ
ル]アセテートの製造 窒素雰囲気下、上記参考例9で得られた(3S,4R)−
3−[(R)−1′−[(tert−ブチルジメチルシリ
ル)オキシ]エチル]−1−(2,4−ジメトキシベンジ
ル)−4−(フェニルスルフィニル)−2−アゼチジノ
ン21.7mgと沃化亜鉛1.4mgのアセトニトリル溶液1ml中
に、室温下、1−ベンジルオキシ−1−トリメチルシリ
ルオキシエチレン19.2mgを加えて、同条件で2時間攪拌
した。反応混合物を塩化メチレン30mlで希釈し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液10mlで洗浄した。水相を塩化メ
チレン30mlで2回抽出し、合わせた塩化メチレン相を飽
和食塩水20mlで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、濃
縮し、得られた残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラ
フィー(メルク社製、0.5mm、シリカゲル)にて精製
し、上記目的化合物18.4mgを得た。
収率:80.9% 無色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: −0.02(3H,s,SiCH3 ) 0.02(3H,s,SiCH3 ) 0.81(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.13(3H,d,J=6.0Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.63(2H,dd,J=5.5Hz,J=10.5Hz,CH2 CO2) 2.89(1H,dd,J=2.0Hz,J=4.5Hz,CHCH2CO2) 3.78(6H,s,OCH3 ×2) 3.87-4.22(2H,m,C−及びCH3CH(OSi−)−) 4.17及び4.38(2H,AB-q,J=15Hz,N-CH2 Ar) 5.02(2H,s,CH2 Ph) 6.34-7.36(8H,m,Ar) 適当な出発原料を用い、上記実施例1と同様にして下
記の化合物を得た。
[3S−[3α(S),4β]]−メチル[1−(1−te
rt−ブチルジメチルシリル)−3−(1-tert−ブチルジ
メチルシリルオキシエチル)−2−アゼチジノン−4−
イル]アセテート NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.055(3H,s,SiCH3 ) 0.076(3H,s,SiCH3 ) 0.212(3H,s,SiCH3 ) 0.232(3H,s,SiCH3 ) 0.882(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 0.952(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.420(3H,d,J=6.1Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.544(1H,dd,J=8.5Hz,J=14.7Hz,CH 2CO2) 2.796(1H,dd,J=4.3Hz,J=14.7Hz,CH 2CO2) 2.994(1H,dd,J=2.9Hz,J=4.3Hz,C−) 3.685(3H,s,OCH3 ) 2.975(1H,ddd,J=2.4Hz,J=4.3Hz,J=8.5Hz,CHCH2CO
2) 4.185(1H,dq,J=4.3Hz,J=6.1Hz,CH3CH(OSi−)−) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1735 [3S−[3α(S),4β]]−ベンジル[1−(p−
メトキシベンジル)−3−(1-tert−ブチルジフェニル
シリルオキシエチル)−2−アゼチジノン−4−イル]
アセテート NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.97(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 0.99(3H,d,J=6.5Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.54(2H,d,J=6.0Hz,CH2 CO2) 2.91(1H,dd,J=2.4Hz,J=5.5Hz,C−) 3.75(3H,s,OCH3 ) 3.99(1H,td,J=6.0Hz,J=2.4Hz,CHCH2CO2) 4.15(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 4.26(2H,s,N-CH2 Ar) 4.97(2H,s,CH2 Ph) 7.21-7.73(15H,m,Ph×3) [3S−[3α(S),4β]]−ベンジル[1−(2,4
−ジメトキシベンジル)−3−(1-tert−ブチルジフェ
ニルシリルオキシエチル)−2−アゼチジノン−4−イ
ル]アセテート NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.9445(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 0.9482(3H,d,J=6.1Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.527(1H,dd,J=6.1Hz,J=15.26Hz,CH 2CO2) 2.716(1H,dd,J=6.1Hz,J=15.26Hz,CH 2CO2) 2.922(1H,dd,J=2.0Hz,J=4.8Hz,C−) 3.729(3H,s,OCH3 ) 3.763(3H,s,OCH3 ) 3.984(1H,td,J=6.1Hz,J=2.0Hz,CHCH2CO2) 4.187(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 4.215及び4.371(2H,AB-q,J=15.3Hz,N-CH 2Ar) 5.012(2H,s,CH2 Ph) 6.3-7.7(18H,m,Ar) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1740,1620,1590 [3S−[3α(S),4β]]−ベンジル[1−(p−
メトキシベンジル)−3−(1-tert−ブチルジメチルシ
リルオキシエチル)−2−アゼチジノン−4−イル]ア
セテート NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 0.0223(3H,s,SiCH3 ) 0.0516(3H,s,SiCH3 ) 0.8412(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.147(3H,d,J=6.1Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.536(2H,dd,J=3.8Hz,J=6.7Hz,CH2 CO2) 2.884(1H,dd,J=2.1Hz,J=4.5Hz,C−) 3.762(3H,s,OCH3 ) 3.999(1H,td,J=6.7Hz,J=2.1Hz,CHCH2CO2) 4.160(1H,dq,J=4.5Hz,J=6.1Hz,CH3CH(OSi−)−) 4.248(1H,d,J=15.0Hz,N-CH 2Ar) 4.304(1H,d,J=15.0Hz,N-CH 2Ar) 5.008(2H,d,J=2.6Hz,CH2 Ph) 7.2-7.4(5H,m,Ph) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 1740,1615 [α]D 26=−3.506°(C=1.11,クロロホルム) 参考例10 [3S−[3α(S),4β]]−ベンジル[3−(1-tert
−ブチルジメチルシリルオキシエチル)−2−アゼチジ
ノン−4−イル]アセテートの製造 窒素雰囲気下、上記実施例で得られた[3S−[3α
(S),4β]]−ベンジル[1−(p−メトキシベンジ
ル)−3−(1-tert−ブチルジメチルシリルオキシエチ
ル)−2−アゼチジノン−4−イル]アセテート14.0m
g、 K2HPO4 24.5mg及びK2S2O8 76.2mgの混合物をアセトニ
トリル−水(1:1)4ml中、攪拌下、65〜70℃にて2時間
攪拌した。反応混合物を1/2容量になるまで減圧下に濃
縮し、塩化メチレン50mlで抽出した。抽出物を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液10mlで洗浄した。水相を塩化メチ
レン50mlで2回抽出し、合わせた塩化メチレン相を飽和
食塩水30mlで洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
し、得られた残渣をプレパラティブ薄層クロマトグラフ
ィー(メルク社製、0.5mm、酢酸エチル−ヘキサン)に
て精製し、上記目的化合物6.0mgを得た。
収率:56.6% 無色固体 融点:91〜93℃(再結晶溶媒:ヘキサン) 参考例11 3S−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−
(フェニルチオメチル)ブタナミドの製造 窒素雰囲気下、塩化アンモニウム375.5mgの乾燥ベン
ゼン懸濁液15mlに、氷冷下トリメチルアルミニウム7.0m
lのベンゼン溶液を徐々に滴下し、そのまま20分間攪
拌、次いで室温にて40分間攪拌した。これに、上記参考
例5で得られたエチル 3R−(tert−ブチルジメチルシ
リルオキシ)−2−(フェニルチオメチル)ブタノエー
ト645.8mgの乾燥ベンゼン溶液5mlを徐々に滴下し、60℃
に昇温した。24時間後、1N−塩酸を加えてトリメチルア
ルミニウムをつぶし、水、塩化メチレンに分配した。水
相を更に塩化メチレンで抽出し、合わせた塩化メチレン
相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エ
チル=2:1)にて精製し、上記目的化合物525.8mgを得
た。
収率:88.6% アンチ:シン体=80:20 アンチ体 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.07及び0.09(6H,各s,SiCH3 ) 0.87(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.13(3H,d,J=7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.53(2H,dt,J=5Hz,J=7Hz,C−) 2.93(1H,dd,J=7Hz,J=13.5Hz,CH 2SPh) 3.39(1H,dd,J=7Hz,J=13.5Hz,CH 2SPh) 4.17(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 5.44及び6.24(2H,br,NH2 ) 7.09-7.33(5H,m,SPh) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3500,3350(NH2),1680(NH2CO) [α]D 20=+10.4°(C=0.82,クロロホルム) シン体 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.13(6H,s,SiCH3 ) 0.89(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.24(3H,d,J=7Hz,CH3 CH(OSi−)−) 2.38(1H,m,C−) 3.04(1H,dd,J=8Hz,J=13.5Hz,CH 2SPh) 3.27(1H,dd,J=7Hz,J=13.5Hz,CH 2SPh) 4.21-4.31(1H,m,CH3CH(OSi−)−) 5.58及び6.51(2H,br,NH2 ) 7.16-7.33(5H,m,SPh) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3500,3350(NH2),1680(NH2CO) [α]D 20=−4.40°(C=0.39,クロロホルム) 参考例12 3S−ヒドロキシ−2S−(フェニルチオメチル)ブタナミ
ドの製造 氷冷下、上記参考例11で得られた3S−(tert−ブチル
ジメチルシリルオキシ)−2−(フェニルチオメチル)
ブタナミド62.5mgの乾燥アセトニトリル溶液に、BF3・OE
t2 0.3mlを徐々に滴下し、5分間攪拌した。リン酸緩衝
液(pH7)を加え、塩化メチレン、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液に分配し、塩化メチレンを分離した。更に塩
化メチレンで抽出し、合わせた。塩化メチレン相を飽和
食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮する
と、上記目的化合物40.0mgが得られた。
収率:97% 淡黄色結晶 融点:117.5〜119℃ [α]D 19=−109.4°(C=0.38,メタノール) 参考例13 3S−(メチルスルホニルオキシ)−2S−(フェニルチオ
メチル)ブタナミドの製造 氷冷下、上記参考例12で得られた3S−ヒドロキシ−2S
−(フェニルチオメチル)ブタナミド40.0mgの乾燥塩化
メチレン溶液に、トリエチルアミン0.05ml及びメチルス
ルホニルクロリド0.03mlを滴下し、10分間攪拌した。反
応液を塩化メチレンで希釈し、水にあける。塩化メチレ
ンを分離し、更に塩化メチレンで抽出し、合わせた塩化
メチレン相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、上記
目的化合物が46.2mg得られた。
収率:86% 無色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 1.42(3H,d,J=7Hz,CH3 ) 2.71-2.87(1H,m,C−) 3.02(3H,s,−SO2CH3 ) 3.13-3.24(2H,m,CH2 SPh) 5.29(1H,quint,CH3CH(OSO2CH3)−) 5.89(2H,br,NH2 ) 7.16-7.36(5H,m,SPh) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3520,3400,1690,1355,1330,1175 [α]D 19=+2.8°(C=0.69,クロロホルム) 参考例14 3−ヨード−2S−(フェニルチオメチル)ブタナミドの
製造 上記参考例13で得られた3S−(メチルスルホニルオキ
シ)−2S−(フェニルチオメチル)ブタナミド168.7mg
及び沃化ナトリウム835.5mgの無水アセトン溶液を5日
間加熱還流した。反応混合物を水10mlにあけ、塩化メチ
レン30mlで3回抽出した。合わせた塩化メチレン相を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液10ml、5%ハイポ水10mlで
2回、水10mlで洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥、濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製す
ると、上記目的化合物が146.2mg得られた。
収率:78.4% 淡黄色固体 メジャー体:マイナー体=60:40 メジャー体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 1.957(3H,d,J=6.71Hz,CH3CHI−) 2.574(1H,m,C−) 3.142(1H,dd,J=13.43Hz,J=10.37Hz,CH 2SPh) 3.480(1H,dd,J=3.66Hz,J=13.43Hz,CH 2SPh) 4.350(1H,dq,J=8.54Hz,J=6.72Hz,CH3CHI−) 5.484(1H,brs,NH 2) 5.617(1H,brs,NH 2) 7.20-7.47(5H,m,Ar) マイナー体 NMR(500MHz、CDCl3)δppm: 1.970(3H,d,J=6.71Hz,CH3CHI−) 2.574(1H,m,C−) 3.180(1H,dd,J=9.76Hz,J=13.43Hz,CH 2SPh) 3.282(1H,dd,J=13.43Hz,J=4.88Hz,CH 2SPh) 4.527(1H,quint,J=6.71Hz,CH3CHI−) 5.484(1H,brs,NH 2) 5.617(1H,brs,NH 2) 7.20-7.47(5H,m,Ar) IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3500,3370,1680 参考例15 2R−(フェニルチオメチル)ブタナミドの製造 上記参考例14で得られた3−ヨード−2S−(フェニル
チオメチル)ブタナミド89.7mg、酢酸ナトリウム43.9mg
及び酸化白金20mgのエタノール溶液4mlを水素雰囲気
下、室温にて4時間攪拌した。反応液を塩化メチレン30
mlで希釈し、不溶物をセライト過により除去し、母液
を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液;メタノール:塩化メチレン=5:
95)にて精製し、上記目的化合物44.2mgを得た。
収率:79% 白色粉末 融点78-79℃ IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3540,3420,1680 [α]D 23=−61.8°(C=0.21,クロロホルム) 参考例16 2R−(フェニルスルフィニルメチル)ブタナミドの製造 上記参考例15で得られた2R−(フェニルチオメチル)
ブタナミド44.2mg及び過沃素酸ナトリウム67.9mgのメタ
ノール溶液3mlを室温下に1日攪拌した。反応混合物を
塩化メチレン20mlで希釈し、不溶物をセライト過して
除去し、濃縮、残渣をカラムクロマトグラフィーにて精
製し、上記目的化合物をジアステレオマー混合物として
47.4mg得た。
収率:ほぼ100% 白色結晶 融点:120-128℃ IR νmax(クロロホルム)cm-1: 3530,3410,1680,1030 参考例17 N−(tert−ブチルジメチルシリル)−3R−エチル−4
−(フェニルチオ)アゼチジン−2−オンの製造 窒素雰囲気下、上記参考例16で得られた2−(フェニ
ルスルフィニルメチル)ブタナミド47.5mg及びZnI2 6.7
mgの無水アセトニトリル溶液5mlに、シリルケテンアセ
タール138.8mgを加え、室温にて一夜放置した。その後5
0℃まで加熱し、更に5時間攪拌した。濃縮してカラム
精製により上記目的化合物36.6mgを得た。
収率:54% 淡黄色油状物 トランス体:シス体=37:63 トランス体 [α]D 24.5=−96.03°(C=0.124,クロロホルム) シス体 [α]D 30=+126.4°(C=2.247,クロロホルム) 参考例18 N−(tert−ブチルジメチルシリル)−3R−エチル−4
−(フェニルスルフィニル)アゼチジン−2−オンの製
造 上記参考例17で得られたN−(tert−ブチルジメチル
シリル)−3R−エチル−4−(フェニルチオ)アゼチジ
ン−2−オンを用い、上記参考例9と同様にして、上記
目的化合物を得た。
実施例2 (3R,4R)−N−(tert−ブチルジメチルシリル)−4
−(ベンジルオキシカルボニルメチル)−3−エチルア
ゼチジン−2−オンの製造 上記参考例18で得られたN−tert−ブチルジメチルシ
リル)−3R−エチル−4−(フェニルスルフィニル)ア
ゼチジン−2−オンを用い、上記実施例1と同様にし
て、上記目的化合物を得た。
無色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.18(3H,s,SiCH3 ) 0.22(3H,s,SiCH3 ) 0.91(9H,s,Si-tert-C4 H9 ) 1.00(3H,t,J=8Hz,CH3 CH2−) 1.51-1.84(2H,m,CH3CH2 −) 2.47(1H,dd,J=9.5Hz,J=15Hz,CH 2CO2) 2.76-2.98(2H,m,CH3CH2CH及びCH 2CO2) 3.58(1H,ddd,J=2.5Hz,J=4Hz,J=9.5Hz,CHCH2CO2) 5.09(2H,s,CH2 Ph) 7.33(5H,m,Ph) 参考例19 (3R,4R)−3−(ベンジルオキシカルボニルメチル)
−3−エチルアゼチジン−2−オンの製造 上記実施例2で得られた(3R,4R)−N−(tert−ブ
チルジメチルシリル)−4−(ベンジルオキシカルボニ
ルメチル)−3−エチルアゼチジン−2−オン11.1mgの
テトラヒドロフラン溶液にテトラブチルアンモニウムフ
ロリド・3水和物11.6mg及び酢酸37mgを0℃にて加え
た。20分後、通常の後処理を行ない、カラムクロマトグ
ラフィーにて精製して、上記目的化合物5.0mgを得た。
収率:65.9% 無色油状物 NMR(90MHz、CDCl3)δppm: 0.99(3H,t,J=7.5Hz,CH3 CH2−) 1.76(2H,m,CH3CH2 −) 2.69-2.80(3H,m,CH 2CO2及びCH3CH2CH) 3.67(1H,m,CH 2CO2) 5.11(2H,s,CH2 Ph) 5.96-6.11(1H,br,N) 7.31(5H,m,Ph) [α]D 24=+24.4°(C=0.287,クロロホルム) 参考例20 (3R,4R)−4−カルボキシメチル−3−エチルアゼチ
ジン−2−オンの製造 上記参考例19で得られた(3R,4R)−3−(ベンジル
オキシカルボニルメチル)−3−エチルアゼチジン−2
−オン及び10%パラジウム炭素3mgのエタノール溶液1ml
を水素置換し、室温にて6時間攪拌後、再結晶して、上
記目的化合物を得た。
[α]D 24=+13.09°(C=0.199,クロロホルム)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−73057(JP,A) 特開 昭62−77360(JP,A) 「日本薬学会第108年会講演予稿集」 社団法人日本薬学会発行、昭和63年3月 10日 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 205/08 CA,REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中R1″は保護された水酸基を有する低級アルキル基
    を示す。R9は低級アルキル基を示す。] で表わされるプロペノエート化合物と一般式 R3SH [式中R3はアリール基を示す。] で表わされるチオフェノール化合物とを反応させ、次い
    で得られる一般式 [式中R1″、R3及びR9は前記に同じ。] で表わされる光学活性なブタノエート化合物に一般式 R2NH2 [式中R2は水素原子又はアミノ基の保護基を示す。] で表わされるアミン化合物を反応させ、次に得られる一
    般式 [式中R1″、R2及びR3は前記に同じ。] で表わされる光学活性なブタナミド化合物を酸化し、次
    いで得られる一般式 [式中R1″、R2及びR3は前記に同じ。] で表わされる光学活性なブタナミド化合物に一般式 [式中R12はトリ(低級アルキル)シリル基を示す。R13
    は低級アルコキシ基を示す。] で表わされるケテンアセタール化合物を反応させ、更に
    得られる一般式 [式中R1″、R2及びR3は前記に同じ。] で表わされる光学活性なアゼチジノン化合物を酸化し
    て、一般式 [式中R2及びR3は前記に同じ。R1は低級アルキル基又は
    保護された水酸基を有する低級アルキル基を示す。] で表わされる光学活性なアゼチジノン化合物を得ること
    を特徴とする光学活性なアゼチジノン化合物の製造法。
  2. 【請求項2】一般式 [式中R1″は保護された水酸基を有する低級アルキル基
    を示す。R9は低級アルキル基を示す。] で表されるプロペノエート化合物と一般式 R3SH [式中R3はアリール基を示す。] で表わされるチオフェノール化合物とを反応させ、次い
    で得られる一般式 [式中R1″、R3及びR9は前記に同じ。] で表わされる光学活性なブタノエート化合物に一般式 R2NH2 [式中R2は水素原子又はアミノ基の保護基を示す。] で表わされるアミン化合物を反応させ、次に得られる一
    般式 [式中R1″、R2及びR3は前記に同じ。] で表わされる光学活性なブタナミド化合物を酸化し、次
    いで得られる一般式 [式中R1″、R2及びR3は前記に同じ。] で表わされる光学活性なブタナミド化合物に一般式 [式中R12はトリ(低級アルキル)シリル基を示す。R13
    は低級アルコキシ基を示す。] で表わされるケテンアセタール化合物を反応させ、更に
    得られる一般式 [式中R1″、R2及びR3は前記に同じ。] で表わされる光学活性なアゼチジノン化合物を酸化し、
    最後に得られる一般式 [式中R2及びR3は前記に同じ。R1は低級アルキル基又は
    保護された水酸基を有する低級アルキル基を示す。] で表わされる光学活性なアゼチジノン化合物と一般式 [式中R4、R5及びR6はそれぞれ低級アルキル基を示す。
    R7はフェニル低級アルコキシ基、低級アルコキシ基又は
    (R8はカルボキシ基の保護基)を示す。] で表わされる化合物とをハロゲン化亜鉛の存在下に反応
    させて一般式 [式中R1、R2及びR7は前記に同じ。] で表わされる光学活性なβ−ラクタム系化合物を得るこ
    とを特徴とする光学活性なβ−ラクタム系化合物の製造
    法。
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