JP2897573B2 - ブレードコーターの塗布方法と塗布装置 - Google Patents

ブレードコーターの塗布方法と塗布装置

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JP2897573B2 JP1092193A JP1092193A JP2897573B2 JP 2897573 B2 JP2897573 B2 JP 2897573B2 JP 1092193 A JP1092193 A JP 1092193A JP 1092193 A JP1092193 A JP 1092193A JP 2897573 B2 JP2897573 B2 JP 2897573B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種塗工紙の製造に利
用されるブレードコーター、特に塗工中に旧原紙ロール
から新原紙ロールへの原紙の自動紙継ぎ機構を備える該
ブレードコーターの塗布方法及び塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ブレードコーターは、バッキン
グロールを介して連続走行する原紙の表面に、該バッキ
ングロールに対向配置した塗料供給部より塗料を塗被
し、この塗被された塗料の余剰分をブレードで掻き落と
して所要の塗工量に設定するようになされている。例え
ば、フラデッドニップコーターの如き2本ロールタイプ
のブレードコーターでは、図1に示すように、バッキン
グロール1と、下部を塗料槽2に浸漬したアプリケータ
ーロール3とが上下に対向配置されており、両ロール
1,3間を通って連続走行する原紙4の表面に、アプリ
ケーターロール3に被着した塗料5が塗被され、次いで
ブレード6にて余剰の塗料が掻き落とされて所要の塗工
量に設定される。なお、ブレ−ド6にて掻き落とされた
余剰の塗料は受け槽2aに集められ、ろ過スクリーン7
を通して紙繊維や塵埃を除去した上でポンプPにより供
給タンク8に戻され、再び塗料5としてポンプPを介し
て塗料槽2に供給される。
【0003】しかして、ブレードコーターとしては、上
記の2本ロールタイプの他、紙幅方向に沿うスリット状
開口部より塗料を吐出するファウンテンブレ−ドコータ
ー、紙幅方向に沿うスリット状の塗料吐出口の縁部に塗
工量設定用のブレードを備えるショートデュエルコータ
ー等、適用する紙の種類、塗料の種類や性状、塗工量等
に応じて様々な構造のものが使用されている。
【0004】しかるに、これらブレードコーターおいて
一つの原紙ロールの塗工が終了すれば、新たな原紙ロー
ルに切り換える枠替を行うが、この枠替のためにコータ
ーを停止すれば大きな時間的損失を生じることになる。
そこで、近年では生産効率を高めるために、旧原紙ロー
ルR1の原紙と新原紙ロールR2の原紙始端部とを走行
状態を維持したまま自動的に紙継ぎする機構が採用され
ている。この機構は、図1の破線枠A内に示すように、
塗工中の旧原紙ロールR1のやや下流側に新原紙ロール
R2を配置しておき、ロールR1の原紙4が残り少なく
なった時点でロールR2を回転駆動させ、その周速を原
紙送り速度に同調させた上で、図示仮想線の如く押圧ロ
ール9にて走行中の原紙4をロールR2に押し付けて該
ロールR2の原紙に接着剤を介して接着させ、同時に上
流側でカッター10にてロールR1側の原紙を切断する
ことにより、ロールR1からロールR2への原紙の切り
換えを送りの中断なしに行うものである。なお、この紙
継ぎが終わると、ロールR1が取り外され、その位置へ
原紙繰出中のロールR2が自動的に移動すると共に、新
たな原紙ロールがロールR2の元の位置に配置される。
また、ロールR2の原紙始端部は上記回転時のほぐれ出
しを防ぐために小さい粘着ラベルで仮留めされ、接着時
には該ラベルの破断により仮留めが解かれる。
【0005】しかるに、上述のような紙継ぎ機構を採用
した場合、新旧2枚の紙が接着剤を介して重なった継ぎ
目の前後両端に段差ができ、この段差部分に過剰の塗料
が被着して乾燥不良となるため、塗工部より以降の走行
行程において紙の塗被面に接触する各種のロールシリン
ダーやドライヤーロールの表面に塗料が付着して汚れる
と共に、この付着した塗料が粕状になって紙の塗被面に
再付着して品質を低下させるという問題があり、また上
記継ぎ目部分が他の部分より2倍以上に厚くなっている
ことから、特に2本ロールタイプのブレ−ドコーターで
はアプリケーターロール3とバッキングロール1の間を
通過する際に紙切れを生じ易いという問題があった。
【0006】そこで、本出願人は先に特願平3−208
542号として、2本ロールタイプのブレ−ドコーター
において、原紙の継ぎ目が塗工部を通過する際の一定時
間だけアプリケーターロールがバッキングロールから離
間することにより、一時的に両ロールの間隙を拡大し、
もって枠替における前記の過剰塗料による汚れや品質低
下、紙切れの問題を解消できるようにした間隙調整装置
を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案のように枠替において一時的にアプリケーターロール
をバッキングロールから離間させた場合、その間に通過
する原紙4の継ぎ目を含む部分は一般に原紙走行速度が
800m/分以上といった高速であるために相当な長さ
に及ぶが、この通過部分が塗料を被着していない乾燥状
態でブレードと摺接することから、摩擦熱により該ブレ
ードが焼けて軟化し、波打ち状に変形して塗工再開後の
紙幅方向の塗料プロファイルが不均一になり、塗工品質
が悪化すると共に、該ブレードの磨耗も激しくなり、も
って早期のブレード交換を余儀なくされるという、新た
な問題を生じることが判明した。しかして、このような
問題は、ファウンテンブレ−ドコーターやショートデュ
エルコーター等の他のブレ−ドコーターにおいて、枠替
え時に塗料供給部での塗被を停止した場合でも同様であ
る。
【0008】なお、上記の摺接によるブレードの焼けを
回避するために枠替時に該ブレードを原紙から離すこと
も考えられるが、一般にブレードは各種塗工条件や紙質
等に応じて紙幅方向に沿う接触圧を微妙に調整する必要
があるため、可動式では設定した調整状態を維持させる
ことは極めて困難である。
【0009】本発明は、上述の状況に鑑み、走行状態で
の自動紙継ぎを行う機構を備えたブレードコーターにお
いて、枠替時の紙継ぎ部分の過剰塗料による汚れや品質
低下を回避でき、しかもブレードの摩擦熱による変形及
び磨耗を防止し得る塗布方法と塗布装置を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るブレードコーターの塗布方
法は、バッキングロール1を介して連続走行する原紙の
表面に、該バッキングロール1に対向配置した塗料供給
部3より塗料5を塗被し、次いでブレード6によって所
要の塗工量に設定するブレードコーターにおいて、塗工
中の旧原紙ロールR1の原紙4と新原紙ロールR2の原
紙始端部とを走行状態で紙継ぎし、この紙継ぎ部が塗工
位置を通過する際の一定時間だけ前記塗料供給部3によ
る塗料5の塗被を停止すると共に、この塗被停止中に前
記ブレード6を原紙4に含浸させた水もしくは直接吹き
付ける水によって冷却することを特徴とする構成を採用
したものである。
【0011】また本発明の請求項2は、上記請求項1の
塗布方法において、塗料供給部が下部を塗料槽2に浸漬
したアプリケーターロール1であり、紙継ぎ部が塗工位
置を通過する際の一定時間だけ該アプリケーターロール
1をバッキングロール3から離間することにより、塗料
の塗被を停止する構成を採用したものである。
【0012】本発明の請求項3は、上記請求項1の塗布
方法において、塗料供給部が紙幅方向に沿うスリット状
の塗料吐出口22より塗料5を吐出するファウンテン2
1であり、紙継ぎ部が塗工位置を通過する際の一定時間
だけ前記吐出口22からの塗料吐出を停止する構成を採
用したものである。
【0013】本発明の請求項4は、上記請求項1の塗布
方法において、塗料供給部が紙幅方向に沿うスリット状
の塗料吐出口24を備えると共に該吐出口24の縁部に
塗工量を設定するブレード6を有するショートデュエル
アプリケーター23であり、紙継ぎ部が塗工位置を通過
する際の一定時間だけ前記吐出口24からの塗料吐出を
停止する構成を採用したものである。
【0014】一方、本発明の請求項5に係るブレ−ドコ
ーターの塗布装置は、対向配置したアプリケーターロー
ル3及びバッキングロール1と、両ロール1,3間を通
って連続走行する原紙4の表面に該アプリケーターロー
ル3にて塗被した塗料5を計量塗工するブレード6と、
塗工中の旧原紙ロールR1の原紙4に新原紙ロールR2
の原紙始端部を走行状態で紙継ぎする自動紙継ぎ機構A
とを備えたブレードコーターにおいて、前記アプリケー
ターロール3をバッキングロール1に対して離接方向に
変位させるアプリケーターロール変位手段14と、前記
ブレード6よりも上流側に設置されて走行する原紙4に
水を含浸させる水供給手段16と、前記紙継ぎの際に紙
継ぎ部が塗工位置を通過する際の一定時間だけアプリケ
ーターロール3をバッキングロール1から離間させると
共に前記水供給手段16を作動させる作動制御手段17
とを具備してなる構成を採用したものである。
【0015】
【作用】枠替の際には、自動紙継ぎ機構Aが作動して旧
原紙ロールR1から新原紙ロールR2へ走行状態のまま
紙継ぎが行われるが、塗料供給部での塗被を停止するた
め、この間に両ロール間を通過する原紙4の継ぎ目を含
む部分には塗料5が塗被されない。しかして、この塗被
停止中にブレード6が水によって冷却され、該ブレ−ド
6の原紙との摩擦による温度上昇が抑制されるため、該
ブレード6が焼けて軟化変形する恐れがない。
【0016】枠替時に塗布を停止するには、2本ロール
タイプのブレ−ドコーターでは塗料供給部であるアプリ
ケーターロール3をバッキングロール1から離間させ、
またファウンテンブレ−ドコーターやショートデュエル
コーターではスリット状の吐出口からの塗料5の吐出を
停止させればよい。またブレード6の水による冷却を行
うには、枠替時の塗料5の塗被停止中に、連続走行して
いる原紙4に該ブレード6位置乃至それよりも上流側で
適当な手段によって水を含浸させるか、もしくは該ブレ
ード6に直接に水を吹き付ける。しかして前者のように
原紙4へ水を含浸させた場合、該原紙4が湿潤状態でブ
レート6と摺接することになるから、水による冷却作用
に加えて潤滑作用が働くため、摺接部での相互の滑りが
よく低摩擦となり、もってブレード6の温度上昇がより
効果的に抑制されると共に、該ブレード6の磨耗も少な
くなる。なお、原紙4へ水を含浸させる手段としては、
水噴射ノズルにて該原紙4の表面に水を吹き付けたり、
水を含浸又は被着させたロールを原紙4に接触させる等
の種々の方法を採用できる。またブレード6に対する水
の吹き付けには水噴射ノズルを用いればよい。
【0017】
【実施例】図2は本発明を2ロールタイプのブレ−ドコ
ーターであるフラデッドニップコーターに適用した第一
実施例、図3は同じくフラデッドニップコーターに適用
した第二実施例、図4はこれらブレ−ドコーターの本体
要部を示す。なお、これらブレードコーターの基本的構
成は図1を用いて既述した通りであるから、ここでは説
明を省略する。
【0018】この第一及び第二実施例のブレードコータ
ーは、機枠11の上部にバッキングロール1が取付ら
れ、その下方にアプリケーターロール3が塗料槽2に下
部を浸漬した状態で配置している。12はアプリケータ
ーロール3の支持杆であり、左右一対が塗料槽2の両側
に配置され、それぞれ機枠11に基端側において枢軸1
2aを介して回動自在に取り付けられ、中間部でアプリ
ケーターロール3の軸3aを支承している。また、機枠
11の下部には昇降用エアシリンダ13が基端側を枢着
して取り付けられ、そのピストンロッド13aの先端部
がピン13bを介して支持杆12の遊端寄り位置に枢着
されており、該エアシリンダ13の作動によって支持杆
12が枢軸12aを中心に回動し、アプリケーターロー
ル3が昇降駆動するようになされている。各支持杆12
の遊端側上面には油圧シリンダ14が固設され、そのピ
ストンロッド14aの先端が機枠11上部の下向き面1
1aに当接するように配置しており、また該下向き面1
1aには間隙設定用ウォームジャッキ15が固設され、
そのジャッキロッド15aの先端が支持杆12の遊端側
上面に当接するように配置している。
【0019】しかして、第一実施例のブレ−ドコーター
では、図2に示すように塗工部の手前位置に、水噴射ノ
ズル16を備えた導水管16aが取付フレーム19を介
して原紙4の幅方向に沿う水平状態に配設されており、
走行する原紙4がバッキングロール1に接する位置にお
いて、該ノズル16より噴射される水が原紙4の塗工側
の表面に吹き付けられるように設定されている。また第
二実施例のブレ−ドコーターでは、図3に示すようにブ
レード6に近接する位置に、同様の水噴射ノズル16を
備えた導水管16aが原紙4の幅方向に沿う水平状態に
配設されており、該ノズル16より噴射される水がブレ
ード6の側面に吹き付けられるように設定されている。
なお、噴射ノズル16は、図5に示すように各導水管1
6の長さ方向に沿って所定間隔置きに多数個設けてあ
る。
【0020】図5に示すように、これら第一及び第二実
施例のブレードコーターは、作動制御装置17を備える
と共に、原紙ロールR1の配置部には、その原紙残存量
が所定値になった際にこれを検知して検知信号を発する
センサー18が設置されている。またアプリケーターロ
ール3はその回転速度を調整できるように設定されてい
る。なお、図2で示す20はブレード6の着脱装置、2
0aはその駆動用シリンダ、図5で示すWPは導水管1
6aへ水を供給するポンプである。
【0021】上記構成において、アプリケーターロール
3は昇降用エアシリンダ13によりバッキングロール1
側に弾力的に付勢された状態で支持され、間隙設定用ウ
ォームジャッキ15がストッパーとしてアプリケーター
ロール3のバッキングロール1への接近を阻止して両ロ
ール1,3の間隙を平常値に設定している。なお、この
平常値は、例えば原紙4の厚みが100μm前後である
とき、200〜300μm程度とされる。一方、油圧シ
リンダ14は、図5で示すように、その動作切換弁Vの
両ソレノイドSOL1,SOL2がOFFで、油圧ポン
プOPが停止した状態においては、ピストンロッド14
aの先端と下向き面11aとの間に若干の隙間を設ける
ようになっている。
【0022】塗工は原紙ロールR1(図1,図4参照)
の原紙4が残り少なくなるまでは前記間隙を平常値とし
て行われ、該ロールR1より繰り出される原紙4を回転
駆動するバッキングロール1とアプリケーターロール3
との間を通して連続走行させることにより、塗料槽2よ
りアプリケーターロール3の表面に汲み上げられた塗料
5が原紙4の表面に塗被され、その余剰分がブレード6
にて掻き落とされて所定の塗工量に設定される。
【0023】しかして、図5で示すように、原紙ロール
R1の原紙4が残り少なくなると、これを検知したセン
サー18が検知信号を発し、この検知信号に基づいて作
動制御装置17が新原紙ロールR2を回転駆動させる共
に、該制御装置17の指令部17aが油圧ポンプOPに
作動信号を送る。次いで、新原紙ロールR2の周速が原
紙4の送り速度に同調したのち、作動制御装置17の指
令により押圧ロール9及びカッター10が駆動して原紙
4と新原紙ロールR2の原紙始端部との紙継ぎが行われ
るが、いずれも作動制御装置17に組み込まれたタイマ
ーの設定に基づき、該紙継ぎより数秒速い段階からアプ
リケーターロール3の回転速度が落とされてゆくと共
に、該紙継ぎより僅かに速く(1秒程度)動作切換弁V
と給水ポンプWPに作動信号が発信され、ソレノイドS
OL1がONとなって油圧シリンダ14は伸長駆動し、
アプリケーターロール3が昇降用エアシリンダ13の付
勢に抗して下降し、バッキングロール1との間隙を例え
ば原紙4の厚みが100μm前後であるときに800〜
1000μm程度に拡大する一方、水噴射ノズル16…
より水が噴き出し、この水が第一実施例では原紙4に含
浸され、また第二実施例ではブレード6を濡らして冷却
する。
【0024】上記タイマーの設定によってアプリケータ
ーロール3の下降状態は10数秒程度維持され、この間
に原紙4の継ぎ目を含む部分が両ロール1,3間をバッ
キングロール1のみに接して通過し、塗料5が塗被され
ていない状態でブレード6と摺接する。しかるに、第一
実施例では、この未塗被の原紙4が水を含浸した湿潤状
態となっており、乾燥状態で摺接する場合に比較して滑
りがよく低摩擦であり、しかも水による冷却効果が加わ
るため、該摺接によるブレード6の温度上昇が抑制され
る。一方、第二実施例では、上記未塗被の原紙4が乾燥
状態でブレード6と摺接することになるが、発生する摩
擦熱は該ブレード6自体に吹き付けられる水と熱交換し
て除去されるため、やはりブレード6の温度上昇は抑制
されることになる。従って、いずれの場合も、枠替時に
ブレード6が焼けて波打ち状等に変形することはない。
【0025】かくして原紙4の継ぎ目を含む部分が両ロ
ール1,3間を通過したのち、制御装置17からの指令
により、動作切換弁VがソレノイドSOL1をOFF、
SOL2をONとするように切り換わると共に、それよ
り数秒遅れて給水ポンプWPが停止する。しかして、動
作切換弁Vの切り換えによって油圧シリンダ14が退入
作動し、昇降用エアシリンダ13の蓄力によりアプリケ
ーターロール3が間隙設定用ウォームジャッキ15によ
る規制位置まで上昇し、元の状態になった時点で両ソレ
ノイドSOL1,SOL2共にOFFとなり、油圧シリ
ンダOPも停止する。以降は原紙ロールR2の原紙4が
残り少なくなるまで該平常値の間隙を通して塗工がなさ
れる。この塗工においては、ブレ−ド6が変形を生じる
ことなく枠替前と同様の良好な調整状態を保持している
ため、枠替前と変わらぬ良好な塗工品質が得られる。
【0026】なお、アプリケーターロール3は、その下
降状態において両ロール1,3間を通過する原紙4への
塗料5の被着を確実に防止するため、回転速度を塗工時
の数分の一程度まで落とすが、塗工再開と同時に本来の
塗被状態が得られるように、元の塗工位置まで上昇する
前に塗工時の回転速度に戻るように設定される。ただ
し、該アプリケーターロール3の下降度合を大きくし
て、枠替時も塗工時と同じ回転速度を維持させることも
可能である。また、両面塗工や重ね塗りのために原紙走
行経路に複数のコーター本体が設置されている場合は、
後次のコーター本体の油圧シリンダ14が所要のタイム
ラグを置いて順次に上記同様に作動するように設定すれ
ばよい。
【0027】図6は本発明をファウンテンブレ−ドコー
ターに適用した第三実施例を示す。このコーターでは、
原紙4はバッキングロール1に接して連続走行するが、
このバッキングロール1に対向配置したファウンテン2
1により該原紙4の表面に塗料5が塗被され、その余剰
分がブレード6によって掻き落とされて所要の塗工量に
設定されるようになっている。上記ファウンテン21
は、図の紙面に対して垂直方向つまり原紙4の紙幅方向
に長い横長の塗布チャンバーであり、内部にその略全長
にわたる塗料室21aを有すると共に、側面視でやや尖
った先端部に上記紙幅方向に沿うスリット状の塗料吐出
口22を備え、該塗料吐出口22と塗料室21aとが導
出路21bによって当該吐出口22の全長にわたって連
通されており、該吐出口22よりカーテン状に塗料5を
噴射する。
【0028】図7は本発明をショートデュエルコーター
に適用した第四実施例を示す。このコーターでは、原紙
4はバッキングロール1に接して連続走行し、このバッ
キングロール1に対向配置したショートデュエルアプリ
ケーター23によって塗料5が塗被される。該アプリケ
ーター23は、チャンバー23a内に供給された塗料5
を紙幅方向に沿うスリット状の塗料吐出口24から過剰
に吐出し、該吐出口24の後縁をなすブレード6により
所要の塗工量に設定すると共に、余剰の塗料5を吐出口
24の前縁をなすバッフル25とバッキングロール1の
間から溢流させてガイドプレート26aを介して回収槽
26に戻すように設定されている。なお、このアプリケ
ーター23は、図示しないシリンダのピストンロッド2
7の縮退作動により、全体が右側へ傾動して図示の塗布
位置から離脱し、またシリンダ28のピストンロッド2
8aの伸縮作動により前壁部23bが傾動し、これによ
ってチャンバー23aが開閉するように構成されてい
る。
【0029】上記の第三実施例のファウンテンブレ−ド
コーターならびに第四実施例のショートデュエルコータ
ー共に、前記の第一実施例と同様に、塗工部の手前位置
に、水噴射ノズル16を備えた導水管16aが原紙4の
幅方向に沿う水平状態に配設されており、走行する原紙
4がバッキングロール1に接する位置において、該ノズ
ル16より噴射される水が原紙4の塗工側の表面に吹き
付けられるようになっている。なお、図示では省略して
いるが、両コーター共に前記の第一及び第二実施例のフ
ラデッドニップコーターの場合と同じく、原紙4の供給
側に自動紙継ぎ機構A(図1参照)を備えている。
【0030】しかして、これら第三及び第四実施例の枠
替においては、連続走行する原紙4の紙継ぎ部が塗工部
を通過する際の一定時間だけファウンテン21又はショ
ートデュエルアプリケーター23への塗料5の供給を停
止し、塗料吐出口22,24からの塗料の吐出を止める
が、これと共に水噴射ノズル16より水を噴射して原紙
4に含浸させる。従って、前記第一実施例と同様に、枠
替時の原紙4との摺接によるブレード6の温度上昇が抑
制され、該ブレード6焼けて波打ち状等に変形すること
はない。
【0031】原紙4の継ぎ目を含む部分が塗工部を通過
すれば、水噴射ノズル16からの水の吹き付けを止める
と共に、ファウンテン21又はショートデュエルアプリ
ケーター23への塗料5の供給を開始して塗工を再開す
る。なお、これら第三及び第四実施例の枠替における塗
料5の吐出停止−吐出再開、水噴射ノズル16の噴射開
始−噴射停止のタイミングは、前記第一及び第二実施例
と同様な作動制御装置及びタイマーを利用すればよい。
【0032】上記の第一,第三及び第四実施例では枠替
時に原紙4に水を含浸させる水供給手段として水噴射ノ
ズルを採用しているが、例えば水を含浸又は被着させた
ロールを原紙4に接触させる等の他の手段も採用可能で
ある。また第三実施例及び第四実施例では枠替時に原紙
4に水を含浸させているが、これらのブレードコーター
についても第二実施例と同様にブレード6を水で直接に
冷却する構成を採用することができる。更に本発明は例
示した以外の種々のブレ−ドコーターにも適用可能であ
ると共に、自動紙継ぎ機構、2本ロールタイプにおける
アプリケーターロール変位手段、作動制御機構等の構造
及び細部構成も例示以外に種々設定変更可能であり、こ
れらコーターの種類や各部の構成及び塗工条件に応じて
枠替における各部の動作のタイミングを適宜設定すれば
よい。
【0033】
【発明の効果】請求項1の塗布方法によれば、原紙の走
行状態での紙継ぎ機構を備えたブレードコーターにおい
て、枠替時に塗料供給部での塗料の塗被を停止している
間に原紙の継ぎ目を含む部分が塗工位置を通過し、この
通過部分が塗料の未塗被状態となるため、従来のように
紙継ぎ部分の過剰塗料が以降の走行行程で各種ロールシ
リンダーやドライヤーロールに付着したり、この付着し
た塗料が紙の塗被面に再付着して品質を低下させたりす
ることがなく、しかも上記の未塗被状態の原紙が塗工量
設定用のブレードと摺接する際に当該ブレードが冷却さ
れることから、該ブレードの摩擦熱による軟化変形を生
じず、もって該ブレードを長期にわたって良好な状態で
使用でき、安定した高品質の塗工紙を製造できる。
【0034】請求項2の塗布方法によれば、バッキング
ロールとアプリケーターロールとを有する2本ロールタ
イプのブレ−ドコーターにおいて、原紙の紙継ぎ部分の
過剰塗料による汚れや品質低下を回避できると共に、枠
替時のブレードの摩擦熱による軟化変形を防止でき、更
には上記継ぎ目部分で紙切れを生じたりすることがない
という利点がある。
【0035】請求項3の塗布方法によれば、ファウンテ
ンブレ−ドコーターにおいて、原紙の紙継ぎ部分の過剰
塗料による汚れや品質低下を回避できると共に、枠替時
のブレードの摩擦熱による軟化変形を防止できるという
利点がある。
【0036】請求項4の塗布方法によれば、ショートデ
ュエルコーターにおいて、原紙の紙継ぎ部分の過剰塗料
による汚れや品質低下を回避できると共に、枠替時のブ
レードの摩擦熱による軟化変形を防止できるという利点
がある。
【0037】請求項5の塗布装置によれば、2本ロール
タイプのブレ−ドコーターとして、、原紙の紙継ぎ部分
の過剰塗料による汚れや品質低下を生じず、枠替時にブ
レードが摩擦熱で軟化変形することがないと共に磨耗し
にくく、しかも上記継ぎ目部分がバッキングロールとア
プリケーターロールとの間を通過する際の紙切れを確実
に防止できるものを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する2本ロールタイプのブレー
ドコーターの概略構成図。
【図2】 本発明の第一実施例に係る2本ロールタイプ
のブレードコーターにおけるコーター本体の側面図。
【図3】 同第二実施例に係る2本ロールタイプのブレ
ードコーターにおけるコーター本体の側面図。
【図4】 同第一及び第二実施例のコーター本体の要部
の一部破断側面図
【図5】 同第一及び第二実施例の動作原理図
【図6】 本発明の第三実施例に係るファウンテンブレ
−ドコーターにおけるコーター本体の一部縦断概略側面
図。
【図7】 本発明の第四実施例に係るショートデュエル
コーターにおけるコーター本体の一部縦断概略側面図。
【符号の説明】
1 バッキングロール 3 アプリケーターロール(塗料供給部) 4 原紙 5 塗料 6 ブレード 14 油圧シリンダ(アプリケーターロール変位手
段) 16 水噴射ノズル(水供給手段) 17 作動制御装置(作動制御手段) 21 ファウンテン 22 塗料吐出口 23 ショートデュエルアプリケーター 24 塗料吐出口 A 自動紙継ぎ機構 R1 旧原紙ロール R2 新原紙ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 23/34 D21H 23/34 5/00 H (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05C 7/00 - 21/00 B05C 3/18 B05C 5/02 B05D 1/28 B05D 3/00 D21H 23/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッキングロールを介して連続走行する
    原紙の表面に、該バッキングロールに対向配置した塗料
    供給部より塗料を塗被し、次いでブレードによって所要
    の塗工量に設定するブレードコーターにおいて、塗工中
    の旧原紙ロールの原紙と新原紙ロールの原紙始端部とを
    走行状態で紙継ぎし、この紙継ぎ部が塗工位置を通過す
    る際の一定時間だけ前記塗料供給部による塗料の塗被を
    停止すると共に、この塗被停止中に前記ブレードを原紙
    に含浸させた水もしくは直接吹き付ける水によって冷却
    することを特徴とするブレードコーターの塗布方法。
  2. 【請求項2】 塗料供給部が下部を塗料槽に浸漬したア
    プリケーターロールであり、紙継ぎ部が塗工位置を通過
    する際の一定時間だけ該アプリケーターロールをバッキ
    ングロールから離間することにより、塗料の塗被を停止
    する請求項1記載のブレードコーターの塗布方法。
  3. 【請求項3】 塗料供給部が紙幅方向に沿うスリット状
    の塗料吐出口より塗料を吐出するファウンテンであり、
    紙継ぎ部が塗工位置を通過する際の一定時間だけ前記吐
    出口からの塗料吐出を停止する請求項1記載のブレード
    コーターの塗布方法。
  4. 【請求項4】 塗料供給部が紙幅方向に沿うスリット状
    の塗料吐出口を備えると共に該吐出口の縁部に塗工量を
    設定するブレードを有するショートデュエルアプリケー
    ターであり、紙継ぎ部が塗工位置を通過する際の一定時
    間だけ前記吐出口からの塗料吐出を停止する請求項1記
    載のブレードコーターの塗布方法。
  5. 【請求項5】 対向配置したアプリケーターロール及び
    バッキングロールと、両ロール間を通って連続走行する
    原紙の表面に該アプリケーターロールにて塗被した塗料
    を所要の塗工量に設定するブレードと、塗工中の旧原紙
    ロールの原紙に新原紙ロールの原紙始端部を走行状態で
    紙継ぎする自動紙継ぎ機構とを備えたブレードコーター
    において、前記アプリケーターロールをバッキングロー
    ルに対して離接方向に変位させるアプリケーターロール
    変位手段と、前記ブレード位置乃至それよりも上流側に
    設置され、該ブレード又は原紙表面に水を吹き付ける水
    噴射ノズルと、前記紙継ぎの際に紙継ぎ部が塗工位置を
    通過する際の一定時間だけアプリケーターロールをバッ
    キングロールから離間させると共に前記水噴射ノズルを
    作動させる作動制御手段とを具備してなるブレードコー
    ターの塗布装置。
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