JP2895468B1 - 化学気相蒸着におけるマスキング方法 - Google Patents

化学気相蒸着におけるマスキング方法

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Abstract

【要約】 【課題】 施工品(例えば、締結部品)の必要な箇所だ
けに成膜させ、他の部位には成膜させないようにして、
非常に困難である化学気相蒸着におけるマスキングが容
易に行えるようにする。 【解決手段】 化学気相蒸着(CVD)による成膜に際
し、施工品の材質と同程度の熱膨張率を有するマスキン
グ治具28を用いて成膜不要箇所のマスキングを行い、
施工品の必要な箇所だけに成膜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学気相蒸着(C
hemical Vapor Deposition、
「CVD」と略す)による成膜時に、処理品の必要な箇
所だけに成膜させ、他の部位には成膜させないようにす
るマスキング(遮蔽)方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学気相蒸着(CVD)とは、気体原料
から化学反応を経て、薄膜など固体材料を合成するプロ
セスであり、エレクトロニクスデバイスや工具等の分野
への適用が盛んに行われている。CVDは、金属、炭化
物、窒化物、酸化物等の様々な材料の合成に用いられて
いる。特に、SiC−CVD膜は、緻密で1700℃程
度までの耐酸化性を示すことにより、炭素繊維強化炭素
複合材料やセラミックス繊維強化セラミックス基複合材
料等の耐熱複合材料の耐酸化コーティングとして注目さ
れている。CVDは、ガスの反応を励起する方法によ
り、熱CVD、プラズマCVD及びレーザーCVDなど
に分けられるが、上記の高温耐用の耐酸化コーティング
形成には、加熱することにより原料ガスを励起・反応さ
せる熱CVDが最も適していると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱CVDの特長とし
て、付きまわり性が良いことが挙げられ、処理品の全面
に成膜させることができる。しかしながら、例えば、図
6に示すようなセラミックス製分割部材10からなる組
立体11にセラミックス繊維12を巻き付けて締結した
構造のセラミックガスタービン用部品(ノズル・アッセ
ンブリ)では、必要な箇所だけに成膜させ、他の部位に
は成膜させたくないという要求がある。すなわち、図6
の場合には、炭化珪素(SiC)のセラミックス繊維1
2の巻き付け構造である繊維締結部14では、セラミッ
クス繊維のほつれ防止及び耐酸化性の向上を目的とし
て、SiC−CVD被覆が必要であるが、セラミックス
製分割部材10の材質である窒化珪素(Si34)自体
にSiC−CVD膜を形成させると、両者の熱膨張率
(窒化珪素:約3.2×10-6/K、炭化珪素:約4.
5×10-6/K)の差異により、高温で成膜されたSi
C膜がCVDの冷却過程で亀裂を生じ、内側のセラミッ
ク(窒化珪素)まで亀裂伝播して、強度が低下するとい
う問題が生じる。なお、図6において、16はアウター
リング、18は静翼である。
【0004】そこで、CVDによる成膜時には、処理品
の必要な箇所だけに成膜させ、他の部位には成膜させな
いようにするマスキング(遮蔽)を行う必要がある。C
VDにおけるマスキング方法としては、不要部分を治具
で覆う方法、別の被覆(例えば、黒鉛やBN(窒化ホウ
素)等の塗布など)を行う方法が考えられるが、前者は
ガスシールを行うのに充分な治具は考えられておらず、
後者については、通常塗布時には有機バインダーが不可
欠であり、これから発生するガスが良質なSiCの成膜
を妨げるなどの問題があり、適当な方法がなかった。ま
た、不要部分を治具で覆うマスキング方法の場合、処理
品と熱膨張率の異なる治具を用いたのでは、CVDによ
る成膜時の高温時に、処理品と治具との熱膨張率の差異
により両者の間に隙間等が生じて、十分なマスキング
(遮蔽)効果が期待できない。
【0005】なお、特開平5−209270号公報に
は、炭化タングステン製のねじれ刃ドリル等の基体の表
面をCVDによるダイヤモンド層で選択的に被覆する方
法において、切削作用等に関与せずダイヤモンドで被覆
する必要のない基体表面の領域を、コバルト、ニッケ
ル、鉄等からなる被覆物質でマスキングすることが記載
されているが、前述した炭素繊維強化炭素複合材料やセ
ラミックス繊維強化セラミックス基複合材料等の耐熱複
合材料の耐酸化コーティング(特に、SiC−CVD)
に適用できるものではない。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、化学気相蒸着(CVD)時に施工
品の材質と同程度の熱膨張率のマスキング治具を用いて
マスキングを行うことにより、施工品の必要な箇所だけ
に成膜させ、他の部位には成膜させないようにして、非
常に困難である化学気相蒸着におけるマスキング(遮
蔽)が容易に行えるCVDのマスキング方法を提供する
ことにある。また、本発明の目的は、化学気相蒸着時に
施工品とマスキング治具との隙間に膨張黒鉛シートをは
さんでマスキングを行うことにより、施工品の寸法精度
が悪かったり表面粗度が粗い場合等においても施工品と
マスキング治具との隙間を埋めて、施工品の必要な箇所
だけに成膜させ、他の部位には成膜させないようにする
ことができるCVDのマスキング方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の化学気相蒸着におけるマスキング方法
は、化学気相蒸着(CVD)による成膜に際し、施工品
の材質と同程度の熱膨張率を有するマスキング治具(マ
スキング用カバー)を用いて成膜不要箇所のマスキング
(遮蔽)を行い、施工品の必要な箇所だけに成膜させる
ことを特徴としている。また、本発明の化学気相蒸着に
おけるマスキング方法は、化学気相蒸着(CVD)によ
る成膜で成膜不要箇所のマスキング(遮蔽)を行うに際
し、マスキング治具(マスキング用カバー)と施工品と
の隙間に膨張黒鉛シートを挿入して、施工品の必要な箇
所だけに成膜させることを特徴としている。また、上記
の本発明の方法、すなわち、施工品の材質と同程度の熱
膨張率を有するマスキング治具を用いる方法において、
マスキング治具と施工品との隙間に膨張黒鉛シートを挿
入して、化学気相蒸着による成膜時にマスキング治具と
施工品との隙間を埋めるようにすることが好ましい。
【0008】また、本発明の化学気相蒸着におけるマス
キング方法は、部品形状に組み立てられた複数のセラミ
ックス製分割部材をセラミックス繊維を用いて締結し、
得られた締結部品の繊維締結部にのみ化学気相蒸着(C
VD)を施工して成膜させる方法であって、締結部品の
繊維締結部以外の部位を、締結部品を構成するセラミッ
クス製分割部材の材質と同程度の熱膨張率を有する材料
からなるマスキング治具(マスキング用カバー)を用い
てマスキング(遮蔽)した後、この締結部品に化学気相
蒸着を施工して繊維締結部にのみ成膜させることを特徴
としている(図1、図4参照)。
【0009】このように、比較的寸法が安定し、表面粗
度が良好な施工品(例えば、締結部品)に対しては、施
工品と同材質又は同程度の熱膨張率を有する材料のマス
キング治具を用いることにより、CVDのマスキングを
行うことができる。マスキング治具の材料としては、一
例として、原料や製造法等によって熱膨張率をある程度
調整できる等方性黒鉛を用いることができる。なお、等
方性黒鉛は、耐熱性及び高温強度が高く、軽量で安価で
あるため、CVDのマスキング治具に適している。
【0010】また、本発明の化学気相蒸着におけるマス
キング方法は、部品形状に組み立てられた複数のセラミ
ックス製分割部材をセラミックス繊維を用いて締結し、
得られた締結部品の繊維締結部以外の部位をマスキング
治具(マスキング用カバー)を用いてマスキング(遮
蔽)した後、このマスキングされた締結部品に化学気相
蒸着(CVD)を施工して繊維締結部にのみ成膜させる
方法であって、マスキング治具と締結部品との隙間に膨
張黒鉛シートを挿入して、化学気相蒸着による成膜時に
マスキング治具と締結部品との隙間を埋めるようにする
ことを特徴としている(図2、図3参照)。
【0011】前記の場合と異なり、寸法精度が悪かった
り、表面粗度が粗い施工品(例えば、締結部品)に対し
ては、どうしてもマスキング治具と施工品との間に隙間
が生じることになるので、この隙間に柔軟な膨張黒鉛シ
ートを挿入することにより、CVDのマスキングを行う
ことができる。ここで、膨張黒鉛シートとは、天然黒鉛
等を硫酸等で化学的に処理して、黒鉛の層状構造の層間
に挿入物を作製した後、この処理された黒鉛を高温で急
速に加熱して、層間内の挿入物を分解・ガス化すること
により、黒鉛層間を押し広げて柔軟な膨張黒鉛とし、こ
の膨張黒鉛を、有機バインダー等を使用せずに、連続的
に加圧してシート状にしたものであり、ガスケット、パ
ッキング、断熱材等として用いられるものである。この
膨張黒鉛シートは、柔軟であると同時に、黒鉛の六角網
状面格子が多数積層された構造を有しているので、方向
によって物性が大きく異なり、厚さ方向の熱膨張率が著
しく高い(代表値:27×10-6/K)という特性があ
る。このために、マスキング治具と施工品との隙間に膨
張黒鉛シートを挿入しておけば、CVDによる成膜時の
高温時(例えば、熱CVDでは約1000〜約1350
℃)に、膨張黒鉛シートが膨張してマスキング治具と施
工品との隙間を効果的に埋めることができる。さらに、
膨張黒鉛シートは3000℃以上までの高温にも耐用可
能であるという使いやすさも備えている。
【0012】また、上記の本発明の方法、すなわち、化
学気相蒸着による成膜時に、締結部品(施工品)の繊維
締結部以外の部位を、締結部品を構成するセラミックス
製分割部材の材質と同程度の熱膨張率を有する材料から
なるマスキング治具を用いてマスキング(遮蔽)する方
法において、マスキング治具と締結部品との隙間に膨張
黒鉛シートを挿入して、マスキング治具と締結部品との
隙間を埋めるようにすることが好ましい。このように、
よりシール性を求めるためには、施工品と同材質又は同
程度の熱膨張率を有する材料のマスキング治具を用いる
とともに、マスキング治具と施工品との隙間に膨張黒鉛
シートを挿入することが必要となる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。図1〜図3は、本発明の実施の形態によ
る化学気相蒸着におけるマスキング方法を実施している
状態を示している。本実施の形態は、処理品(ここで
は、一例として、締結部品)と同程度の熱膨張率を有す
る材料のマスキング治具を用いるとともに、マスキング
治具と処理品との隙間に膨張黒鉛シートを挿入するもの
である。図1に示すように、セラミックス製分割部材2
0からなる組立体にセラミックス繊維22を巻き付けて
締結した構造の締結部品24において、セラミックス繊
維22の巻き付け構造である繊維締結部26では、セラ
ミックス繊維のほつれ防止及び耐酸化性の向上のため
に、化学気相蒸着(CVD)による被覆が必要である
が、繊維締結部26以外の部位では、セラミックス製分
割部材10の材料とCVD膜との熱膨張率の差異に起因
する亀裂の発生等を防止するために、CVDのマスキン
グ(遮蔽)が必要である。なお、セラミックス製分割部
材20からなる組立体にセラミックス繊維22を巻き付
けて締結した後、締結部品24の繊維締結部26に、有
機珪素ポリマー等の含浸・転化やCVI(化学気相含
浸)等によりセラミックス・マトリックスを付与してか
ら、CVDによる被覆を行う場合もある。
【0014】図1おいて、例えば、セラミックス繊維2
2が炭化珪素(SiC)であって、セラミックス製分割
部材20が窒化珪素(Si34)である場合、繊維締結
部26はSiC−CVD被覆し、それ以外の部位はマス
キングしてSiC膜を形成させないようにする必要があ
る。そこで、締結部品24を構成するセラミックス製分
割部材20(ここでは、窒化珪素)と同程度の熱膨張率
を有する等方性黒鉛等のマスキング治具28を用いて、
繊維締結部26以外の部位をマスキングし、繊維締結部
26だけにCVDによるSiC膜を形成させるようにす
る。また、図1では膨張黒鉛シートの図示を省略してい
るが、図1の一点鎖線で囲まれた円内は、図2、図3に
示すように、マスキング治具28と締結部品24との隙
間30に膨張黒鉛シート32が挿入されており、セッテ
ィング時には、図2に示すように、隙間30が埋まって
いないが、CVDによる成膜時の高温時(例えば、約1
350℃)には、図3に示すように、膨張黒鉛シート3
2が厚さ方向に膨張して、マスキング治具28と締結部
品24との隙間を効果的に埋めるようになっている。C
VD処理後は、締結部品24からマスキング治具28を
取り外し、締結部品24に付着した膨張黒鉛シート32
の断片等を除去すれば部品の完成である。なお、図1〜
図3では、構成をわかりやすくするために、マスキング
治具28のみ断面で図示している。また、締結部品24
の寸法精度が高く表面粗度が良好な場合等は、膨張黒鉛
シートを用いない構成とすることも可能である。
【0015】なお、セラミックス繊維として炭化珪素以
外のセラミックスを用いることも勿論可能であり、この
場合のCVD被覆もその材質に合わせて適宜変更するこ
とができる。また、締結部品を構成するセラミックス製
分割部材として窒化珪素以外のセラミックスを用いるこ
とも勿論可能である。また、マスキング治具は、等方性
黒鉛に限らず、締結部品を構成するセラミックスと同材
質又は同程度の熱膨張率を有する材料であれば使用可能
である。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例について説明
する。3分割された窒化珪素のセラミック部品の組立体
に、繊維径が約100μmの炭化珪素繊維をフィラメン
ト・ワインディング法にて巻き付け、略円筒状の締結複
合体として締結一体化した後、有機珪素ポリマーによる
含浸及び不活性ガス雰囲気で約1000℃の熱処理(転
化処理)を行って製造したガスタービン用の締結部品
(GGTノズル・アッセンブリ)に対して、この締結部
品の繊維締結部以外の部位を、窒化珪素(熱膨張率:約
3.2×10-6/K)とほぼ同じ熱膨張率を有する等方
性黒鉛のマスキング治具で覆い、マスキング治具と締結
部品との隙間に厚さ2mmの膨張黒鉛シートを挿入した。
この状態で、約1300℃で四塩化珪素、メタン、水素
を原料ガスとしてSiC−CVD処理を10時間実施し
た。SiC−CVD処理後に、マスキング治具等を除去
したところ、繊維締結部だけに約100μm厚さの良
好、かつ、緻密なSiC膜が形成されており、マスキン
グ(遮蔽)した部分にSiCの成膜は確認できなかっ
た。
【0017】本発明の実施例において、図4はSiC−
CVD施工時の状態を示しており、図5はSiC−CV
D施工後のガスタービン用部品(GGTノズル・アッセ
ンブリ)を示している。図4に示すように、SiC−C
VD施工時、締結部品34の繊維締結部36以外の部位
はマスキング治具38で覆われている。また、図5に示
すように、SiC−CVD施工後のガスタービン用部品
(GGTノズル・アッセンブリ)40は、繊維締結部3
6のみに良好なSiC膜が形成され、繊維締結部36以
外の部位(マスキングした箇所)にSiC膜は形成され
ていない。
【0018】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 化学気相蒸着(CVD)時に施工品(例えば、
締結部品)の材質と同材質又は同程度の熱膨張率のマス
キング治具を用いてマスキング(遮蔽)を行うので、施
工品の必要な箇所だけに成膜させ、他の部位には成膜さ
せないようにすることができ、非常に困難である化学気
相蒸着におけるマスキングが容易に行える。 (2) 化学気相蒸着時に施工品(例えば、締結部品)
とマスキング治具との隙間に膨張黒鉛シートをはさんで
マスキングを行うので、施工品の寸法精度が悪かったり
表面粗度が粗い場合等においても施工品とマスキング治
具との隙間を埋めて、施工品の必要な箇所だけに成膜さ
せ、他の部位には成膜させないようにすることができ
る。 (3) 施工品と同材質又は同程度の熱膨張率を有する
材料のマスキング治具を用いるとともに、マスキング治
具と施工品との隙間に膨張黒鉛シートを挿入する場合
は、より優れたシール性が確保されるので、化学気相蒸
着におけるマスキングが一層効果的に行える。 (4) 化学気相蒸着におけるマスキングが効果的に行
えるので、化学気相蒸着による成膜が不要箇所に及ば
ず、熱膨張率の差異に起因する亀裂の発生等が防止さ
れ、部品の強度が低下するという問題が解消される。 (5) 膨張黒鉛シートは有機バインダー等を使用して
いないので、化学気相蒸着時に成膜を妨げるガス等が発
生することもなく、良好な成膜が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による化学気相蒸着におけ
るマスキング方法を実施している状態を示す概略構成図
である。
【図2】図1の一点鎖線で囲まれた円内を示すセッティ
ング時の拡大図である。
【図3】図1の一点鎖線で囲まれた円内を示す化学気相
蒸着時の拡大図である。
【図4】本発明の実施例におけるSiC−CVD施工時
の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例におけるSiC−CVD施工後
のガスタービン用部品を示す斜視図である。
【図6】セラミックガスタービン用締結部品の作製状態
の一例を示す概念的斜視図である。
【符号の説明】
10、20 セラミックス製分割部材 11 組立体 12、22 セラミックス繊維 14、26、36 繊維締結部 16 アウターリング 18 静翼 24、34 締結部品 28、38 マスキング治具 30 隙間 32 膨張黒鉛シート 40 ガスタービン用部品(GGTノズル・アッセンブ
リ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 16/04 C04B 41/87

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学気相蒸着による成膜に際し、施工品
    の材質と同程度の熱膨張率を有するマスキング治具を用
    いて成膜不要箇所のマスキングを行い、施工品の必要な
    箇所だけに成膜させることを特徴とする化学気相蒸着に
    おけるマスキング方法。
  2. 【請求項2】 化学気相蒸着による成膜で成膜不要箇所
    のマスキングを行うに際し、マスキング治具と施工品と
    の隙間に膨張黒鉛シートを挿入して、施工品の必要な箇
    所だけに成膜させることを特徴とする化学気相蒸着にお
    けるマスキング方法。
  3. 【請求項3】 マスキング治具と施工品との隙間に膨張
    黒鉛シートを挿入して、化学気相蒸着による成膜時にマ
    スキング治具と施工品との隙間を埋めるようにする請求
    項1記載の化学気相蒸着におけるマスキング方法。
  4. 【請求項4】 部品形状に組み立てられた複数のセラミ
    ックス製分割部材をセラミックス繊維を用いて締結し、
    得られた締結部品の繊維締結部にのみ化学気相蒸着を施
    工して成膜させる方法であって、締結部品の繊維締結部
    以外の部位を、締結部品を構成するセラミックス製分割
    部材の材質と同程度の熱膨張率を有する材料からなるマ
    スキング治具を用いてマスキングした後、この締結部品
    に化学気相蒸着を施工して繊維締結部にのみ成膜させる
    ことを特徴とする化学気相蒸着におけるマスキング方
    法。
  5. 【請求項5】 部品形状に組み立てられた複数のセラミ
    ックス製分割部材をセラミックス繊維を用いて締結し、
    得られた締結部品の繊維締結部以外の部位をマスキング
    治具を用いてマスキングした後、このマスキングされた
    締結部品に化学気相蒸着を施工して繊維締結部にのみ成
    膜させる方法であって、マスキング治具と締結部品との
    隙間に膨張黒鉛シートを挿入して、化学気相蒸着による
    成膜時にマスキング治具と締結部品との隙間を埋めるよ
    うにすることを特徴とする化学気相蒸着におけるマスキ
    ング方法。
  6. 【請求項6】 マスキング治具と締結部品との隙間に膨
    張黒鉛シートを挿入して、化学気相蒸着による成膜時に
    マスキング治具と締結部品との隙間を埋めるようにする
    請求項4記載の化学気相蒸着におけるマスキング方法。
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