JP2895332B2 - ガラスパッシベーション膜の製法 - Google Patents

ガラスパッシベーション膜の製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスパッシベーション
膜の製法に関する。さらに詳しくは、半導体装置の基板
表面などに形成されるガラスパッシベーション膜が、下
地に密着し、ピンホールやクラックの発生しない膜とな
るようなガラスパッシベーション膜の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえばメサ型半導体装置のメサ
部には、メサ部のpn接合部を保護するためガラスパッ
シベーション膜が設けられている。その構造を図4に断
面説明図で示す。図4において、たとえばp型半導体基
板11にn型半導体結晶層12が形成され、両肩部がエッチ
ングされた傾斜部に露出したpn接合面13を保護するた
めガラスパッシベーション膜14が形成されている。
【0003】このパッシベーション膜14は、半導体ウエ
ハの状態で形成された凹部にガラス粉末をたとえば、ア
ルコールなどの媒体にスラリー化したガラススラリーを
そのままスピンコートなどにより塗布して焼成すること
により形成される。そののち、半導体ウエハから各半導
体チップに切断分離することにより図4に示すようなガ
ラスパッシベーション膜14で保護された半導体装置がえ
られる。前記ガラス粉末は、たとえばハンマーで打撃、
粉砕したり、攪拌擂潰機によってつぶすことによりえら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のガラスパッシベ
ーション膜は下地との密着力がわるく、焼成後のガラス
厚さも薄い。そのため、ピンホールやクラックが発生し
易く、保護膜としての機能を充分に発揮せず、信頼性も
不充分である。
【0005】本発明者はこの原因を種々検討した結果、
ガラススラリーにするガラス粉末の粒子径およびその分
布が影響することを見出した。すなわち、従来のガラス
スラリーに使用されるガラス粉末の粒子径は図5にその
粒度分布を示すように、粒子径が0〜15μm程度の広い
範囲に存在し、1μm以下の小さい粒子径のものも多
く、メジアン径は6.57μmであった。しかも10μmより
大きい粒子径の粉末も存在し、粒子径が12.981μm以下
の粒子で全体の90重量%を占める状態で、最も大きい粒
子径は25μm程度まで分布している。
【0006】この粒度分布がアンバランスで、しかも粒
子径の大きい粉末が高い割合で混入していることがガラ
ス粉末の脱落の原因となり、焼成後ガラスパッシベーシ
ョン膜が薄くなりピンホールが発生すること、また粒子
径が1μm以下の細かい粉末が高い割合で混入している
と、ガラスパッシベーション膜を必要としない基板表面
に付着したガラスを除去し難く、除去する際に必要なガ
ラスパッシベーション膜も削り取られて薄くなり、ピン
ホールやクラックが発生することを見出した。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、ガラス粉末をスラリー状にした
あと、さらに粉砕してその粒子径を一定範囲に調製する
ことにより、ガラスパッシベーション膜と下地との密着
力を向上し、かつ、焼成後のガラスパッシベーション膜
を厚くしてピンホールやクラックの発生を防止できるガ
ラスパッシベーション膜の製法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のガラスパッシベ
ーション膜の製法は、(a)ガラススラリーを、そのガ
ラス粉末の粒子径の80重量%以上が粒子径1〜5μmと
なるように粉砕し、(b)該粉砕時にガラススラリー中
に含まれた気泡を脱泡し、(c)該脱泡したガラススラ
リーを、ガラスパッシベーション膜を設ける場所に塗布
し、(d)該塗布されたガラススラリーを焼成すること
を特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、スラリー化したガラス粉末
を、さらに粉砕することにより、細かい粉末はそれ程粉
砕されず、大きい粉末が粉砕されて細かくなるため、ガ
ラス粉末の80重量%以上が粒子径1〜5μmの範囲内と
なる。その結果、ガラス粉末相互間の間隙が小さく、ガ
ラス粉末同士および半導体基板などの下地との密着力が
大幅に向上する。しかも、大きな粉末がないため、焼成
後のガラス粉末の脱落もなくなる。また、ガラス粉末相
互間の間隙も小さいため、焼成により分散液がなくなっ
たあともピンホールができにくく、また膜厚もそれ程薄
くならず、厚いガラスパッシベーション膜がえられ、ピ
ンホールやクラックのない信頼性の高いガラスパッシベ
ーション膜がえられる。さらに、1μm未満の細かすぎ
る粉末も少ないため、半導体基板表面に付着した余分な
ガラス膜を除去するのも簡単にでき、不要部分の除去の
際に、ガラスパッシベーション膜が削り取られることも
なく信頼性の高いガラスパッシベーション膜がえられ
る。
【0010】
【実施例】つぎに、本発明のガラスパッシベーション膜
の製法について図面を参照しながら説明する。図1は本
発明のガラスパッシベーション膜の製法の一例を示すフ
ローチャートである。まず、ガラスパッシベーション膜
の原料とするSiやPbを主成分とするガラス粉末を準
備する。このガラス粉末の粒子径は最終的粒子径よりや
や大きめのメジアン径で5〜10μm程度の粉末に揃った
ものが好ましい。その理由は、ガラス粉末の状態で余り
細かくしようとすると、1μm以下の細かい粉末が多く
なり、余り大きすぎるとスラリー状態での粉砕に時間が
かかり、コストダウンに反するからである。
【0011】このガラス粉末をアルコール類や有機溶剤
などの媒体およびボールミルとポット荷台を用いて混合
して、ガラススラリーとする。この際、ボールミルは5
〜15mmφの大きさのものを使用する。ついで、前記ガラ
ススラリーのガラス粉末を粉砕してガラス粉末の80重量
%以上が粒子径1〜5μmの範囲となるように粉砕する
(図1a工程)。具体例としては図2に示すようなジル
コニア製粉砕機1の注入口2からガラススラリー3を注
入し、その粉砕、攪拌回転子4を回転させる。そうする
ことによりガラスペースト(GP)、メディアおよび回
転子4がたがいに衝突してガラススラリー3中のガラス
粉末が粉砕され、順次下側へ送られて排出口5から排出
され、塗布用のガラススラリーがポット(脱泡、塗布用
容器)に収集される。図2において、6はジルコニアか
らなる攪拌棒であり、メディアを攪拌し、ガラス粉末を
粉砕する機能を果す。7はメディアの流出を防止するた
めの弁である。粉砕機1の外周には冷却水8を流すこと
のできるチャンバ9が設けられ、粉砕機1の作動時に発
生する熱を吸収するようになっている。このジルコニア
製粉砕機1内に0.5 〜1.5mm φのジルコニアボールを入
れておき、注入口2より前述のガラススラリー3を入
れ、回転数1000〜1500rpm で回転させながら約10〜50分
間で排出口5より排出することにより、1〜5μmの粒
子径で、約3μmを分布の中心とする正規分布的に分布
した粒子径のガラス粉末からなるガラススラリーが排出
口5より排出された。このときのガラス粉末の粒子径に
対する分布状態を図3に示す。
【0012】図3から明らかなように、分布の中心は約
3μmのところにあり、ほぼ正規分布的に広がり、85重
量%の粉末は5μmの粒子径以下になっており、最高の
粒子径は11μmである。この分布は従来例(図5)と比
較しても正規分布に近く、メジアン径は3.2 μmであっ
た。なお、ジルコニア製粉砕機1のジルコニアボールは
図2に示される弁7によって外部への流出が阻止され
る。
【0013】引き続き、図1のb工程に示すように、収
集されたガラススラリー内に発生した気泡を取り除く。
具体例としては、ポット内に収集したガラススラリーを
真空容器に入れ約30分間、真空度をたとえば0〜200Tor
r とすることによりガラススラリー内の気泡が抜き取ら
れ、気泡が殆ど存在しないガラススラリーとなる。
【0014】そののちガラスパッシベーション膜を成膜
するところに、たとえばスピンコータなどによりガラス
スラリーを塗布する(図1のc工程)。
【0015】ついで、塗布されたガラススラリーを焼成
してガラスパッシベーション膜を形成する(図1のd工
程)。具体例としては650 〜700 ℃で約5〜30分間の熱
処理をして焼成する。
【0016】以上説明した実施例ではジルコニア製粉砕
機でガラス粉末を粉砕したが、他の回転式ボールミルの
ような粉砕機を使用してもよい。
【0017】また、粉砕したガラス粉末の粒子径を1〜
5μmの正規分布の例で説明したが、ガラス粉末の80重
量%以上が粒子径1〜5μmとすることにより、前述の
品質の優れた信頼性の高いガラスパッシベーション膜が
えられる。
【0018】このようにして形成されたガラスパッシベ
ーション膜は、ガラス粉末に大きい粒子径の粉末や1μ
m以下の小さ過ぎる粉末がないため、ガラススラリー塗
布後にガラス粉末が脱落したり、削り取られることがな
く、緻密で厚いガラスパッシベーション膜となり、ピン
ホールやクラックが発生しない信頼性の高い安定した膜
となる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス粉末の80重量%
以上が粒子径1〜5μmの範囲内となるように調製した
ガラススラリーとして塗布し、焼結しているため、つぎ
の効果がある。
【0020】(1)ガラスパッシベーション膜と下地と
の密着力が強くなり、焼成後にガラスが脱落しにくい。
【0021】(2)ガラスの密度が高くなり、緻密な膜
になると共に厚い膜を形成し易い。
【0022】(3)ガラス膜厚を緻密で厚く形成できる
ため、ピンホールやクラックが発生しにくい。
【0023】(4)ガラス膜厚の増大と密着力の向上に
より、信頼性試験にも不良が発生しにくい。
【0024】(5)ガラススラリーの状態でガラス粉末
を粉砕して脱泡し直ちに塗布できるため、工程が一体化
し、沈でんを始める前の均一なガラススラリーを塗布で
き、均一なガラスパッシベーション膜がえられ、品質が
安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるガラスパッシベーショ
ン膜の製法のフローチャートである。
【図2】本発明のガラス粉末を粉砕する粉砕機の一例の
ジルコニア製粉砕機の概略図である。
【図3】本発明のガラス粉末の粒度分布の一例を示す図
である。
【図4】ガラスパッシベーション膜が形成された一例の
メサ型ダイオードの断面説明図である。
【図5】従来のガラスパッシベーション膜に使用されて
いる一例のガラス粉末の粒度分布を示す図である。
【符号の説明】
1 ジルコニア製粉砕機 2 注入口 3 ガラススラリー 5 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/316

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ガラススラリーを、そのガラス粉
    末の80重量%以上が粒子径1〜5μmとなるように粉砕
    し、(b)該粉砕時にガラススラリー中に含まれた気泡
    を脱泡し、(c)該脱泡したガラススラリーを、ガラス
    パッシベーション膜を設ける場所に塗布し、(d)該塗
    布されたガラススラリーを焼成することを特徴とするガ
    ラスパッシベーション膜の製法。
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