JP2895091B2 - 炭素繊維、炭素繊維チョップ及び高嵩密度炭素繊維製フェルトの製造方法 - Google Patents

炭素繊維、炭素繊維チョップ及び高嵩密度炭素繊維製フェルトの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹脂やセメント等の補強材料、導電性付与
材料として好適な炭素繊維や炭素繊維チョップの製造方
法、及び高温断熱材、耐熱クッション材等として好適な
高嵩密度炭素繊維製フェルトの製造方法に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 炭素繊維は機械的強度及び導電性等の特性に優れるた
め、プラスチック、セメント構造物や金属等の強化材
料、静電防止や接地抵抗低減材用材料として用いられて
いる。特に機械的強度や電気電導性が焼成温度の上昇と
共に大きくなるため、高温処理した炭素繊維の用途が拡
大している。
このように優れた特性を有する炭素繊維は、炭素繊維
化可能な繊維を焼成することにより製造されている。ま
た焼成は、装置上及び得られる炭素繊維の物性上、450
〜1000℃程度で焼成する低温処理と、それ以上の温度で
焼成する高温処理に大別され、必要に応じて約2000℃以
上の温度でも行なわれる。
一方、上記低温処理は、生産性を高めるため、通常、
ベルトコンベアやネットコンベアを用いて繊維集合体を
連続焼成することにより行なわれる。しかしながら、こ
の方法では、繊維集合体に含まれる空気中の酸素を完全
に除去できないため、酸化反応を伴い、炭素繊維の性能
が低下するという問題がある。また高温処理は、コンベ
ア等の材質の耐熱性が十分でなかったり、前記酸化反応
が激しくなるので、通常、回分式で行なわれている。し
かしながら、この方法では、繊維集合体の嵩密度が小さ
いため、炭素繊維の生産性が低下する。
また炭素繊維チョップは、炭化処理した繊維集合体を
切断した後、高温処理したり、繊維集合体を高温処理し
た後、切断する方法により製造されている。しかしなが
ら、いずれの方法も高温処理に供される繊維集合体の嵩
密度が小さいため、前記と同様に生産性が十分でない。
またセラミックス焼成炉、真空炉、半導体単結晶成長
炉等の高温炉等における高温断熱材や耐熱クッション材
等として炭素繊維製フェルトが使用されている。このフ
ェルトの断熱性能は嵩密度に大きく依存している。すな
わち、高温領域では嵩密度の大きなフェルトの方が断熱
性に優れる。
一方、炭素繊維製フェルトの製造方法として、ニード
ルパンチ等の機械的接合により繊維を互いに絡み合わせ
る方法が知られている。しかしながら、炭素繊維の剛性
が高く、しかも軸方向と直交する方向に対する強度が十
分でないため、機械的接合方法により嵩密度を大きくす
ることが困難であり、通常、嵩密度を0.07g/cm3程度に
までしかできない。従って、嵩密度が0.07g/cm3程度の
上記フェルトでは1000℃程度以上、特に約1500℃以上の
高温領域で熱伝導率が急激に上昇し、断熱性が十分でな
い。
また黒鉛化炉のように2000℃程度の温度で用いられる
高温炉用断熱材として、炭素繊維製フェルトに炭化可能
な樹脂溶液を含浸させ、含浸フェルトを積層圧縮しつつ
所望の厚さと嵩密度をもつ成形物とし、次いで成形物を
炭化処理する成形断熱材の製造方法が提案されている
(特公昭50-35930号公報参照)。この方法では、炭素繊
維フェルトに樹脂溶液を含浸するので、次のような問題
が生じる。
炭素繊維フェルトへの均一な樹脂含浸が困難であると
共に、乾燥及び成形工程や有機溶剤の処理が必要であ
り、成形に長時間を要する。また樹脂含浸、圧縮成形及
び焼成工程を必要とする。従って、作業性及び生産性が
低下する。また耐熱性緩衝材として必要な復元力に乏し
い。
本発明の目的は、回分式で製造しても、炭素繊維や炭
素繊維チョップを簡便かつ生産性よく製造できる炭素繊
維や炭素繊維チョップの製造方法を提供することにあ
る。
また本発明の他の目的は、簡便かつ生産性よく嵩密度
を大きくでき、特に高温域での断熱性に優れると共に、
緩衝性等に優れる炭素繊維フェルトの製造方法を提供す
ることにある。
[発明の構成] 本発明は、炭素繊維又は炭素繊維化可能な繊維からな
る繊維集合体を、オレフィン系樹脂フィルムと共に圧縮
した状態で巻き取る巻取工程と、巻取工程で得られた巻
取体を焼成しつつ前記フィルムを熱分解する焼成工程と
を含む炭素繊維の製造方法により、上記課題を解決する
ものである。
また本発明は、上記炭素繊維の製造方法により焼成し
た後、焼成物を切断する炭素繊維チョップの製造方法に
より上記課題を解決するものである。
さらには、本発明は、前記繊維集合体としてフェルト
を用いる高嵩密度炭素繊維製フェルトの製造方法によ
り、前記課題を解決するものである。
なお、本明細書における用語の定義は次の通りであ
る。
炭素繊維とは炭化又は黒鉛化処理された繊維を言う。
不融化処理とは、ピッチ系繊維を、酸素存在下、例え
ば200〜450℃程度の温度で加熱して表面に耐熱層を形成
し、焼成時の溶融を防止する処理を言う。耐炎化処理と
は、ピッチ系繊維以外の炭素繊維化可能な繊維を、酸素
存在下、例えば200〜450℃程度の温度で加熱して表面に
耐熱層を形成し、焼成時の溶融を防止する処理を言う。
炭化処理とは、炭素繊維化可能な繊維を、例えば、20
0〜1500℃程度の温度で焼成処理することを言う。黒鉛
化処理とは、例えば1500〜3000℃程度の温度で焼成処理
することを言い、黒鉛の結晶構造を有していないときで
も、上記温度で処理した場合は黒鉛化処理されたものと
言う。
またフィルムとは、厚みや材質の如何を問わず、可撓
性を有する実質的に平らなシートや網状体等の概念をも
含む意味に用いる。
本発明は、炭素繊維又は炭素繊維化可能な繊維からな
る繊維集合体を、フィルムと共に圧縮した状態で巻き取
る巻取工程と、巻取工程で得られた巻取体を焼成する焼
成工程とを少なくとも含んでいる。
上記炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル、レー
ヨン、フェノール樹脂等の高分子繊維、石油系ピッチ、
石炭系ピッチ、液晶ピッチ等のピッチ系繊維を出発原料
とする炭素繊維が例示される。これらの炭素繊維は高強
度タイプ、高伸度タイプ、高弾性タイプ、汎用タイプ等
のいずれであってもよく、一種又は二種以上使用され
る。
また炭素繊維化可能な繊維としては、上記炭素繊維の
出発原料で形成された繊維が例示され、少なくとも一種
使用される。この炭素繊維化可能な繊維は、少なくとも
不融化処理または耐炎化処理されているのが好ましい。
なお、炭素繊維と炭素繊維化可能な繊維とは混合して
用いてもよい。
上記炭素繊維及び炭素繊維化可能な繊維は、例えば繊
維径5〜30μm等適宜のものが使用できる。
また繊維集合体としてフェルトを用いて炭素繊維製フ
ェルトを製造する方法では、巻取工程で繊維集合体の嵩
密度を大きくすることができる。従って、フェルトの嵩
密度は特に限定されないが、例えば、嵩密度0.03〜0.12
g/cm3程度のものが使用できる。
またフィルムとしては、焼成工程で熱分解しても残渣
が少ない材料からなり、且つ少なくともオレフィン系樹
脂を含むフィルムであれば特に制限されない。このよう
な材料としては、例えば、紙;ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等の
オレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル、スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン
系樹脂;アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド等が例示さ
れる。これらのフィルムは少なくとも一種使用される。
またフィルムは、巻取工程で作用する張力に耐えうるも
のであればよく、例えば、厚み5〜500μm程度のフィ
ルムが使用できる。
なお、炭素繊維製フェルトを製造する場合、フィルム
として黒鉛シートを用いることもできる。
第1図は巻取工程を示す概略図である。巻取工程で
は、張力制御装置により張力を制御した状態で繰出ロー
ル(1)からフィルム(2)を供給し、繊維集合体
(3)を圧縮した状態で回転可能な巻取ロール(4)に
巻き取る。その際、巻取ロール(4)と対向して回転可
能に配設された加圧ロール(5)で、フィルム(2)を
介して繊維集合体(3)を加圧しながら巻き取ってい
る。
このようにして繊維集合体(3)を巻き取ると、フィ
ルム(2)に作用する張力の分力が繊維集合体(3)に
対して垂直方向に作用し、繊維集合体(3)を圧縮す
る。また巻取ロール(4)と対向して配設された加圧ロ
ール(5)により繊維集合体(3)をより均一に圧縮し
た状態で巻き取ることができ、均一で嵩密度の大きな巻
取物(6)が得られる。さらには、フィルム(2)に作
用させる張力や加圧ロール(5)の加圧力を調整するこ
とにより、厚み方向に嵩密度が変化した巻取物(6)を
得ることもできる。従って、張力や加圧力を制御しなが
ら巻き取るという簡単な操作で、圧縮率を容易に調整で
き、均一性に優れ、所望の嵩密度分布を有する筒状の巻
取物(6)を効率よく得ることができる。
また巻取ロール(4)の形状に対応した均一な巻取物
(6)が得られる。従って、巻取ロール(4)として円
筒状巻取ロールを用いると、断面真円状の巻取物を得る
こともできる。
なお、巻き取りに際しては、繊維集合体を圧縮した状
態で巻き取ればよく、複数のフィルム間に繊維集合体を
挾持した状態で巻き取ってもよい。またフィルムの張力
及び加圧ロールの加圧力のうち少なくともいずれか一方
の力により繊維集合体を圧縮すればよいが、フィルムに
張力を作用させながら加圧ロールで繊維集合体を加圧し
た状態で巻き取るのが好ましい。
なお、フィルムに作用させる張力、加圧ロールによる
加圧力や巻取速度は、所望する嵩密度やその分布、フィ
ルムの強度や巻取物の生産効率などに応じて適宜設定で
きる。例えば、圧縮前の繊維集合体の厚みをTr、圧縮後
の繊維集合体の厚みをTpとするとき、(Tr−Tp)/Trで
表される繊維集合体の圧縮率は、フィルムの張力、加圧
ロールによる加圧力により任意に設定できるが、繊維集
合体の損傷や作業性の点から10〜90%、好ましくは20〜
60%。更に好ましくは30〜60%程度である。圧縮率が10
%未満であると、炭素繊維等の生産性が低下し、90%を
越えると繊維が破断し易くなる。また上記加圧ロールに
よる加圧力は、通常5〜50kg/cm2程度で十分である。さ
らには、巻き取り後の繊維集合体の嵩密度や厚みは生産
性を損わない範囲で適宜選択できるが、通常、嵩密度0.
05〜0.20g/cm3程度、厚み1〜100mm程度で十分である。
また生産性を高めるため、ベルトコンベア等で搬送し
ながら連続的に不融化処理や耐炎化処理した繊維集合体
や炭化処理した繊維集合体を、巻取工程に連続的に供給
してもよい。
また巻取工程の当初や最終段階で、フィルムを巻取ロ
ールや巻取物に巻回したり、巻取工程の後、必要に応じ
て炭素質又は黒鉛質筒体や金属バンド等で、仮止めし、
巻取物のばらけを防止してもよい。
焼成工程は、巻取物中の繊維の処理状態に応じて適宜
の温度で行なうことができる。すなわち、焼成工程は、
所望する炭素繊維の特性、電気電導度に応じて決定でき
るが、一般に、巻取物中の繊維の処理温度よりも高い温
度で行なわれる。なお、不融化処理や耐炎化処理した繊
維やフェルトを巻取工程に供した後、焼成工程で炭化処
理又は黒鉛化処理したり、炭化処理した炭素繊維やフェ
ルトを巻取工程に供した後、焼成工程で黒鉛化処理する
ので好ましい。
圧縮状態の巻取物を焼成するため、多量の炭素繊維を
同時に得ることができる。例えば、圧縮前の嵩密度が0.
01g/cm3であった繊維集合体を巻取工程で嵩密度0.05g/c
m3程度にまで圧縮して巻き取ると、容積が約80%減少す
るので、焼成炉で1回当り処理できる炭素繊維量が約5
倍となり、生産性を著しく高めることができる。
また本発明の方法では、嵩密度0.05〜0.20g/cm3程度
の炭素繊維製フェルトを容易かつ生産性よく製造でき、
従来の方法、すなわち樹脂含浸、圧縮成形及び焼成工程
を経て成形断熱材を製造する方法に比べて、嵩密度は、
少なくとも同等以上である。また樹脂の炭化物で一体化
していないため、弾力性、緩衝性、接合端面の密着性に
優れる。また表面平滑性及び可撓性に優れた炭素繊維製
フェルトを効率的に得ることができる。特に、炭化処理
時に収縮するフェノール樹脂等の繊維と炭素繊維とを混
紡して使用したときは、収縮作用による高密度化と、巻
取時の圧縮作用とが相まって、より高密度の繊維が得ら
れる。
なお、炭素繊維チョップを製造する場合、上記焼成工
程の後、焼成物は、切断工程に供される。この切断工程
は、慣用の切断機、例えば、カッター、シュレッダー、
ハニカム状の刃を有する切断機等を用いて行なわれる。
炭素繊維チョップは、焼成物を、用途に応じた適宜の長
さ、例えば0.1〜50mm程度に切断することにより得られ
る。
[発明の効果] 以上のように、本発明の炭素繊維の製造方法によれ
ば、繊維集合体を、特定のフィルムと共に圧縮した状態
で巻き取る巻取工程と、巻取工程で得られた巻取体を焼
成しつつ前記フィルムを熱分解するので、嵩密度の大き
な焼成物が得られ、回分式で製造しても、炭素繊維を簡
便かつ生産性よく製造できる。
また本発明の炭素繊維チョップの製造方法によれば、
嵩密度の大きな焼成物を切断するので、炭素繊維チョッ
プを簡便かつ生産性よく製造できる。
さらには、本発明の炭素繊維製フェルトの製造方法に
よれば、繊維集合体としてフェルトを用いるので、嵩密
度を大きくでき、特に高温域での断熱性に優れる共に、
緩衝性等に優れる炭素繊維製フェルトを簡便かつ生産性
よく製造できる。
[実施例] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1 炭化処理されているピッチ系炭素繊維集合体(嵩密度
0.01g/cm3、幅約500mm×厚み約30mm×長さ約20m)を、
外径150φmm、長さ500mmの黒鉛質円筒状巻取ロールに、
ポリプロピレンフィルムに張力を作用させ、かつ加圧ロ
ールで加圧し圧縮しながら外径350φmmとなるまで巻き
取った。巻き取った巻取物の重量は約3kgであり、その
嵩密度は0.05g/cm3であった。
次いで、巻取物を、内径380φmm、高さ550mmの黒鉛質
円筒に装入し、約2000℃の温度で焼成した。焼成後、焼
成部を巻取ロールから取出したところ、フィルムによる
融着もみられず、従来の方法と同様の炭素繊維が得られ
た。なお、焼成物の嵩密度は約0.05g/cm3であった。
実施例2 実施例1で得られた焼成物を、シュレッダで切断し、
長さ3mmの炭素繊維チョップを得た。この切断工程での
切断性、糸長分布は、従来の方法と何ら変りがなかっ
た。
比較例1 巻取工程に供することなく、実施例1の繊維集合体を
内径380φmm、高さ550mmの黒鉛質円筒に装入したとこ
ろ、約600gしか装入できなかった。
比較例2 巻取工程に供することなく、長さ3mmの炭素繊維チョ
ップを内径380φmm、高さ550mmの黒鉛質円筒に装入した
ところ、約400gしか装入できなかった。
実施例3 炭化処理された炭素繊維フェルト((株)ドナック
製、商品名S221、幅500mm)を外径200φmm、長さ550mm
の黒鉛質円筒状巻取ロールに、ポリプロピレンの三角組
紐からなる網状シートに張力を作用させ、かつ加圧ロー
ルで加圧し圧縮しながら巻き取った。なお、圧縮前の厚
み約12mmであったフェルトが巻取工程により厚み6mmと
なった。また巻き厚が約60mmとなるまでフェルトを巻き
取り、さらに網状シートを3周巻いて仮止めした。
次いで、巻取物を内径350φmm、高さ550mmの黒鉛質円
筒に装入し、約2000℃の温度で焼成した。焼成後、焼成
部を巻取ロールから取出し、フェルトを展開したとこ
ろ、網状シートによる融着もみられず作業性に何ら支障
がなく、均一な炭素繊維製フェルトが得られた。なお、
得られた炭素繊維製フェルトの嵩密度は0.12g/cm3であ
った。
比較例3 実施例3の炭素繊維フェルトが破断しない条件下で巻
取ロールに巻き取り、実施例3と同様の条件で焼成し
た。得られた炭素繊維製フェルトの嵩密度は0.06g/cm3
であった。
そして、実施例3及び比較例3で得られた炭素繊維製
フェルトの熱伝導率を測定したところ、第2図に示す結
果を得た。第2図から明らかなように、比較例3の炭素
繊維製フェルトよりも実施例3の炭素繊維製フェルトの
方が、断熱性に優れていた。
【図面の簡単な説明】
第1図は巻取工程を示す概略図、 第2図は実施例3及び比較例3における結果を示すグラ
フである。 (2)……フィルム、(3)……繊維集合体、(4)…
…巻取ロール、(5)加圧ロール、(6)……巻取物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 9/14 D04H 1/42 C04B 35/52 C08J 5/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維又は炭素繊維化可能な繊維からな
    る繊維集合体を、オレフィン系樹脂フィルムと共に圧縮
    した状態で巻き取る巻取工程と、巻取工程で得られた巻
    取体を焼成しつつ前記フィルムを熱分解する焼成工程と
    を含む炭素繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の炭素繊維の製造方法により
    焼成した後、焼成物を切断することを特徴とする炭素繊
    維チョップの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の繊維集合体としてフェルト
    を用いることを特徴とする高嵩密度炭素繊維製フェルト
    の製造方法。
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JPS61154812A (ja) * 1984-11-21 1986-07-14 Toho Rayon Co Ltd プリプレグの製造方法

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