JP2894962B2 - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置

Info

Publication number
JP2894962B2
JP2894962B2 JP31012694A JP31012694A JP2894962B2 JP 2894962 B2 JP2894962 B2 JP 2894962B2 JP 31012694 A JP31012694 A JP 31012694A JP 31012694 A JP31012694 A JP 31012694A JP 2894962 B2 JP2894962 B2 JP 2894962B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motion vector
divided image
vector
image
detected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31012694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08168054A (ja
Inventor
英一 深沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP31012694A priority Critical patent/JP2894962B2/ja
Publication of JPH08168054A publication Critical patent/JPH08168054A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2894962B2 publication Critical patent/JP2894962B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Television Systems (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動きベクトル検出装置に
関し、特に、画像を分割して複数の分割画像における動
きベクトルを並行して求める装置に適用して好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】動きベクトルは画像内の動物体の動きの
大きさと方向を示すものであり、この動きベクトルは、
ビデオ信号の高能率符号化におけるフレーム間符号化や
テレビジョン方式変換におけるフィールド数変換の際の
フィールド内挿等に用いられている。
【0003】動きベクトルの検出方法として、フレーム
間の信号パターンの類似性を用いて動きベクトルを検出
する一般にパターンマッチング法(特開昭55−162
683号公報、特開昭55−162684号公報)と言
われている方法や、フレーム内信号勾配及びフレーム間
信号差分値の物理的対応等により動き量を推定する一般
に反復勾配法(特開昭60−158786号公報)と言
われている方法等が知られている。
【0004】反復勾配法の中には、動きベクトルの検出
精度を向上させるために初期偏位ベクトル(特開昭62
−206980号公報)を用いたものがある。また、パ
ターンマッチング法においても、マッチング処理に供す
る被対象領域が狭くなるように初期偏位ベクトルを用い
たものがある。
【0005】ところで、動きベクトルの検出を高速に実
行させるため、例えば、図2に示すように、1画像を複
数(図2では4個)の部分画像PA、PB、PC、PD
に分割し、分割画像PA、PB、PC、PDにおいてブ
ロック単位に動きベクトルを並行して求めることも既に
提案されている。このように複数の分割画像PA、P
B、PC、PDにおいて動きベクトルを並行して検出処
理する場合、ある分割画像の隣合う分割画像との境界部
でのブロックの動きベクトルを正確に検出するために、
図2に示すように、分割画像のそれそれにオーバーラッ
プ画像を接続して分割画像を拡大し、その拡大分割画像
領域の全てについて動きベクトル検出を行なうことがな
されていた。そして、オーバーラップ画像領域の動きベ
クトルを除いて、分割画像領域の動きベクトルを出力し
ていた。
【0006】オーバーラップ画像を接続して分割画像を
拡大すれば、被検出対象ブロックの対応位置の探索領域
が拡大されて拡大しない場合よりは検出精度が高まると
共に、本来の分割画像領域のブロックの検出時に必要と
なる初期偏位ベクトルとして、オーバーラップ画像領域
について求めた動きベクトルも候補とできて検出精度を
高めることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分割画
像にオーバーラップ画像を接続して拡大された拡大分割
画像について動きベクトルの検出を行ない、拡大分割画
像から分割画像を切り取って複数の分割画像の動きベク
トルを接続すると、オーバーラップ画像領域を設けてい
ても、各拡大分割画像については他の拡大分割画像とは
無関係に動きベクトルを検出しているため、分割画像の
境界部分について検出された動きベクトルが不自然な結
がりとなってしまう(不連続性)という欠点があった。
その結果、動きベクトルを用いて処理した画像や、その
再生画像が歪んでしまうという欠点もあった。
【0008】そのため、1画像を複数に分割し、複数の
分割画像について並行して動きベクトルを求める場合に
おいても、画像を分割することなく検出した動きベクト
ルと同程度の連続性を有するように動きベクトルを検出
することが望まれている。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明においては、1画像を複数に分割した各分割
画像用の分割画像動きベクトル検出部を備え、各分割画
像動きベクトル検出部が、mライン×n画素(m、nは
整数)のブロック毎に少なくとも1フィールド間以上離
れたビデオ信号間で動きベクトルを検出する動きベクト
ル検出装置であって、各分割画像動きベクトル検出部
が、被検出対象ブロックの周囲ブロックの既検出動きベ
クトルを初期候補ベクトルとし、複数の初期候補ベクト
ルから1個を選択して初期偏位ベクトルとする処理を伴
う動きベクトルの検出方法を採用している動きベクトル
検出装置を、以下のようにしたことを特徴とする。
【0010】すなわち、各分割画像動きベクトル検出部
が、自己に係る分割画像に隣合う分割画像に対応する他
の各分割画像動きベクトル検出部が既に検出した動きベ
クトルを、被検出対象ブロックの位置によっては、初期
候補ベクトルとさせる隣接分割画像既検出ベクトル保持
選択手段を有することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明は、1画像を複数に分割した各分割画像
用の分割画像動きベクトル検出部を備え、各分割画像動
きベクトル検出部が、mライン×n画素のブロック毎に
少なくとも1フィールド間以上離れたビデオ信号間で動
きベクトルを検出するものであって、しかも、各分割画
像動きベクトル検出部が、被検出対象ブロックの周囲ブ
ロックの既検出動きベクトルを初期候補ベクトルとし、
複数の初期候補ベクトルから1個を選択して初期偏位ベ
クトルとする処理を伴う動きベクトルの検出方法を採用
している動きベクトル検出装置を前提とする。
【0012】従来では、各分割画像動きベクトル検出部
は、相互に信号授受を行なうことがない閉じた構成であ
ったため、他の分割画像動きベクトル検出部が既に検出
した動きベクトルの情報を利用できず、そのため、分割
境界部において動きベクトルの不連続性が生じていた。
【0013】そこで、本発明においては、各分割画像動
きベクトル検出部に、自己に係る分割画像に隣合う分割
画像に対応する他の各分割画像動きベクトル検出部が既
に検出した動きベクトルを、被検出対象ブロックの位置
によっては、初期候補ベクトルとさせる隣接分割画像既
検出ベクトル保持選択手段を設け、境界部近傍のブロッ
クが被検出対象ブロックになったときには、隣合う分割
画像について既に検出された動きベクトルをも初期候補
ベクトルとできるようにし、境界部近傍における動きベ
クトルの連続性を達成するようにした。
【0014】
【実施例】以下、本発明による動きベクトル検出装置の
一実施例を図面を参照しながら詳述する。
【0015】ここで、図1は、この実施例の動きベクト
ル検出装置における各分割画像動きベクトル検出部の構
成を示すブロック図であり、図3は、この実施例の動き
ベクトル検出装置の全体構成を示すブロック図である。
【0016】説明の簡単化を期して、この実施例の動き
ベクトル検出装置は、1画像を、縦方向の分割線によっ
て横方向に4等分に分割し(図2参照)、4個の分割画
像の動きベクトルの検出を並行して行なうものとする。
また、この実施例の動きベクトル検出装置は、前フィー
ルド信号を基準とし、現フィールド信号をその対応位置
の探索側信号とするものとし、また、検出ブロックの大
きさが8画素×8ラインであるとする。
【0017】図3において、この実施例の動きベクトル
検出装置10は、入力されたデジタル信号でなるビデオ
信号(輝度信号、色信号、コンポジットビデオ信号等の
いずれでも良い)を1フィールドだけ遅延させる1フィ
ールド遅延回路11を有し、この1フィールド遅延回路
11の前後から同期した現フィールド信号及び前フィー
ルド信号を取出せるようになされている。取出された現
フィールド信号及び前フィールド信号はそれぞれ、例え
ばメモリ構成の対応する画像分割部12又は13に与え
られる。
【0018】この実施例で探索側となっている現フィー
ルドの信号が入力される現フィールド用画像分割部12
は、現フィールド信号を、その1画像を4分割した分割
画像の現フィールド信号に変換し、分割画像(の位置)
毎に設けられている分割画像動きベクトル検出部14P
A、14PB、14PC、14PDに与える。また、現
フィールド用画像分割部12は、現フィールド信号か
ら、各分割画像PA、PB、PC、PD(図2参照)に
ついて、右側オーバーラップ画像の信号及び左側オーバ
ーラップ画像の信号を得て対応する分割画像動きベクト
ル検出部14PA、14PB、14PC、14PDに与
える。なお、左端の分割画像PAに係る動きベクトル検
出部14PAには、無意味な左側オーバーラップ画像信
号が与えられ、右端の分割画像PDに係る動きベクトル
検出部14PDには、無意味な右側オーバーラップ画像
信号が与えられる。
【0019】この実施例で基準側となっている前フィー
ルドの信号が入力される前フィールド用画像分割部13
は、前フィールド信号を、その1画像を4分割した分割
画像の前フィールド信号に変換し、分割画像(の位置)
毎に設けられている分割画像動きベクトル検出部14P
A、14PB、14PC、14PDに与える。前フィー
ルド用画像分割部13は、現フィールド用画像分割部1
2と同期して分割処理を行なう。なお、この実施例の動
きベクトル検出装置10においては、従来と異なって、
基準側についてはオーバーラップ画像領域が動きベクト
ルの検出に利用されない。
【0020】現フィールド用画像分割部12及び前フィ
ールド用画像分割部13は、同一時刻において、各分割
画像PA、PB、PC、PDで検出対象となっているブ
ロックの位置が縦方向に異なるように、分割画像動きベ
クトル検出部14PA、14PB、14PC、14PD
に対して信号を出力する。例えば、図4に右上りハッチ
で示すブロックのように、分割画像PAについて縦方向
にk番目の位置のブロックを検出対象としているときに
は、分割画像PBについてはk−1番目の位置のブロッ
クを検出対象とし、分割画像PCについてはk−2番目
の位置のブロックを検出対象とし、分割画像PDについ
てはk−3番目の位置のブロックを検出対象とするよう
に、現フィールド用画像分割部12及び前フィールド用
画像分割部13は出力タイミングを調整する。
【0021】これは、例えば、各分割画像PA、PB、
PC、PDの左端のブロック(右上りハッチのブロッ
ク)が検出対象となった場合において、分割画像は異な
るが、その左隣のブロック(左上りハッチのブロック)
の動きベクトルが既に検出されているようにするためで
ある。
【0022】各分割画像動きベクトル検出部14PA、
14PB、14PC、14PDは、後述する図1に示す
構成を有し、対象としている分割画像PA、PB、P
C、PDについて、8画素×8ラインのブロック毎に動
きベクトルを検出し、検出した動きベクトルを動きベク
トル出力部15に出力する。動きベクトル出力部15
は、例えばメモリを中心に構成されており、各分割画像
PA、PB、PC、PDの動きベクトルを、1画像につ
いて定まっている所定順序で出力する。
【0023】なお、各分割画像動きベクトル検出部14
PA、14PB、14PC、14PDから出力された動
きベクトルは、動きベクトル出力部15だけでなく、隣
合う分割画像に係る他の分割画像動きベクトル検出部に
与えられるようになされており、後述するように、その
分割画像動きベクトル検出部において動きベクトルの検
出に適宜用いられる。
【0024】次に、分割画像動きベクトル検出部14
(14PA、14PB、14PC、14PD)の詳細構
成及び動作を、図1を参照しながら説明する。
【0025】図1において、分割画像動きベクトル検出
部14は、分割画像拡大回路20、分割画像内既検出ベ
クトルメモリ21、左側ベクトルメモリ22、右側ベク
トルメモリ23、初期候補ベクトル切換回路24、初期
偏位ベクトル選択回路25及び動きベクトル検出回路本
体26から構成されている。
【0026】上述した現フィールド用画像分割部12か
ら出力された分割画像の現フィールド信号SA、左側オ
ーバーラップ画像の現フィールド信号SB及び右側オー
バーラップ画像の現フィールド信号SCは、分割画像拡
大回路20に与えられる。分割画像拡大回路20は、こ
れら信号SA、SB及びSCに基づいて、拡大分割画像
(図2参照)に係る現フィールド信号SDを形成して初
期偏位ベクトル選択回路25及び動きベクトル検出回路
本体26に与える。
【0027】これに対して、前フィールド用画像分割部
13から出力された分割画像の前フィールド信号SE
は、拡大処理されることなく、初期偏位ベクトル選択回
路25及び動きベクトル検出回路本体26に与えられ
る。
【0028】なお、上述した現フィールド用画像分割部
12を、最初から左右のオーバーラップ画像付きの拡大
分割画像の現フィード信号を出力させるように構成する
こともでき、この場合には、分割画像拡大回路20は省
略される。
【0029】分割画像動きベクトル検出部14は、既に
検出された動きベクトルを格納しておく既検出ベクトル
メモリとして、分割画像内既検出ベクトルメモリ21、
左側ベクトルメモリ22及び右側ベクトルメモリ23の
3種類のメモリを有する。
【0030】分割画像内既検出ベクトルメモリ21は、
当該分割画像動きベクトル検出部14において既に検出
された動きベクトルVを格納し、現在の被検出対象ブロ
ックの周囲ブロックの既検出ベクトルSVを出力するも
のである。
【0031】左側ベクトルメモリ22は、当該分割画像
動きベクトル検出部14が対象としている分割画像の左
隣の分割画像に係る分割画像動きベクトル検出部におい
て既に検出されたその分割画像での右端ブロックの動き
ベクトル(左側ベクトル)VLを格納し、現在の被検出
対象ブロックが当該分割画像の左端のブロックときに、
その周囲ブロック(左隣のブロックや左上のブロック
等)の既検出ベクトルSVLを出力するものである。例
えば、当該分割画像動きベクトル検出部14が検出部1
4Bであれば(図3参照)、左側ベクトルメモリ22に
は分割画像動きベクトル検出部14Aにおいて既に検出
された左側ベクトルVLが格納される。
【0032】一方、右側ベクトルメモリ23は、当該分
割画像動きベクトル検出部14が対象としている分割画
像の右隣の分割画像に係る分割画像動きベクトル検出部
において既に検出されたその分割画像での左端ブロック
の動きベクトル(右側ベクトル)VRを格納し、現在の
被検出対象ブロックが当該分割画像の右端のブロックと
きに、その周囲ブロック(右上のブロック等)の既検出
ベクトルSVRを出力するものである。例えば、当該分
割画像動きベクトル検出部14が検出部14Bであれば
(図3参照)、右側ベクトルメモリ23には分割画像動
きベクトル検出部14Cにおいて既に検出された右側ベ
クトルVRが格納される。
【0033】初期候補ベクトル切換回路24は、分割画
像内既検出ベクトルメモリ21、左側ベクトルメモリ2
2及び又は右側ベクトルメモリ23から出力された、現
在の被検出対象ブロックの2以上の周囲ブロックの既検
出ベクトルSV、SVL及び又はSVRを選択して、初
期偏位ベクトルの候補(初期候補ベクトル)SFとして
初期偏位ベクトル選択回路25に順次入力させるもので
ある。
【0034】例えば、被検出対象ブロックが当該分割画
像の左端に位置するブロック(縦方向には2番目以降と
する)であれば、分割画像内既検出ベクトルメモリ21
からはその真上及び右上のブロックについての動きベク
トルを選択し、左側ベクトルメモリ22からは左隣及び
左上のブロックについての動きベクトルを選択する。ま
た、例えば、被検出対象ブロックが当該分割画像の右端
に位置するブロック(縦方向には2番目以降とする)で
あれば、分割画像内既検出ベクトルメモリ21からはそ
の左隣、真上及び左上のブロックについての動きベクト
ルを選択し、右側ベクトルメモリ23からは右上のブロ
ックについての動きベクトルを選択する。さらに、例え
ば、被検出対象ブロックが当該分割画像の左端及び右端
にも位置しない中央部のブロック(縦方向には2番目以
降とする)であれば、分割画像内既検出ベクトルメモリ
21からその右上、真上、左上及び左隣のブロックにつ
いての動きベクトルを選択する。
【0035】初期偏位ベクトル選択回路25は、分割画
像の前フィールド信号SEを初期候補ベクトルSFだけ
移動させて拡大分割画像の現フィールド信号SDとのブ
ロックマッチングを行ない、マッチング距離が最も短い
初期候補ベクトルを見付け出してそれを初期偏位ベクト
ルVoに決定して動きベクトル検出回路本体26に与え
る。
【0036】動きベクトル検出回路本体26は、分割画
像の前フィールド信号SE、拡大分割画像の現フィール
ド信号SD及び初期偏位ベクトルVoを用いて、現在の
被検出対象ブロックについての動きベクトルVを検出し
て出力する。この動きベクトルVは、当該分割画像動き
ベクトル検出部14の内部においては、分割画像内既検
出ベクトルメモリ21にフィードバックされ、当該分割
画像動きベクトル検出部14の外部に対しては、動きベ
クトル出力部15及び隣接分割画像に係る他の分割画像
動きベクトル検出部に出力される。
【0037】動きベクトル検出回路本体26が採用する
動きベクトルの検出方法は、初期偏位ベクトルVoを用
いるブロック単位に処理するものであれば、いずれの検
出方法であっても良く、例えば、上述した反復勾配法や
パターンマッチング法を適用できる。
【0038】図5及び図6は、反復勾配演算を2回実行
する反復演算法に従った動きベクトル検出回路の説明図
である。
【0039】図5において、初期偏位ベクトル選択回路
41によって、既検出ベクトルメモリ40に格納されて
いる、被検出ブロック近傍の既検出の動きベクトルの中
から、前フィールド信号SE及び現フィールド信号SD
のブロックマッチングに基づいた初期偏位ベクトルVo
が選択される。この初期偏位ベクトルVo、前フィール
ド信号SE及び現フィールド信号SDを用いた、第1の
勾配法演算部42による勾配法演算によって初期偏位ベ
クトルVoからの偏差分のベクトルVpが求められ、加
算器43によってこの分ベクトルが補正される(図6参
照)。更に、ベクトルVo+Vp、前フィールド信号S
E及び現フィールド信号SDを用いた、第2の勾配法演
算部44による勾配法演算によってベクトルVo+Vp
からの偏差分のベクトルVqが求められ、加算器45に
よってこの分ベクトルが補正され(図6参照)、最終的
な動きベクトルV(=Vo+Vp+Vq)として出力さ
れると共に、既検出ベクトルメモリ40に与えられて格
納される。
【0040】従って、分割画像動きベクトル検出部14
が反復勾配法を採用している場合においては、図1にお
ける分割画像内既検出ベクトルメモリ21、左側ベクト
ルメモリ22、右側ベクトルメモリ23及び初期候補ベ
クトル切換回路24でなる構成部分が、図5における既
検出ベクトルメモリ40に該当し、図1における初期偏
位ベクトル選択回路25が図1における初期偏位ベクト
ル選択回路41に該当する。また、図5における第1の
勾配法演算部42、加算器43、第2の勾配法演算部4
4及び加算器45が、図1における及び動きベクトル検
出回路本体26を構成している。
【0041】以上の構成において、入力された1画像の
ビデオ信号は1フィールド遅延回路11に入力され、こ
の1フィールド遅延回路11の前後から同期した現フィ
ールド信号及び前フィールド信号が取出され、それぞれ
対応する画像分割部12、13に入力されて画像分割さ
れて各分割画像PA、PB、PC、PDに係る分割画像
動きベクトル検出部14PA、14PB、14PC、1
4PDにそれぞれ入力される。
【0042】各分割画像動きベクトル検出部14(14
PA、14PB、14PC、14PD)においては、現
フィールド信号については、分割画像拡大回路20によ
って分割画像を拡大し、拡大分割画像に係る現フィール
ド信号SD及び分割画像に係る前フィールド信号SEが
初期偏位ベクトル選択回路25及び動きベクトル検出回
路本体26に入力される。
【0043】初期偏位ベクトル選択回路25には、初期
候補ベクトル切換回路24を介して、分割画像内既検出
ベクトルメモリ21、左側ベクトルメモリ22及び又は
右側ベクトルメモリ23から出力された、現在の被検出
対象ブロックの2以上の周囲ブロックの既検出ベクトル
SV、SVL及び又はSVRが初期候補ベクトルSFと
して順次入力されている。初期偏位ベクトル選択回路2
5は、分割画像の前フィールド信号SEを初期候補ベク
トルSFだけ移動させて拡大分割画像の現フィールド信
号SDとのブロックマッチングを行ない、マッチング距
離が最も短い初期候補ベクトルを見付け出してそれを初
期偏位ベクトルVoに決定して動きベクトル検出回路本
体26に与える。これにより、動きベクトル検出回路本
体26によって、分割画像の前フィールド信号SE、拡
大分割画像の現フィールド信号SD及び初期偏位ベクト
ルVoに基づいて、現在の被検出対象ブロックについて
の動きベクトルVが検出されて出力される。
【0044】各分割画像動きベクトル検出部14PA、
14PB、14PC、14PDから出力された動きベク
トルVは、動きベクトル出力部15に入力されて所定の
順序で出力される。また、各分割画像動きベクトル検出
部14PA、14PB、14PC、14PDから出力さ
れた動きベクトルVは、自検出部の内部においては、分
割画像内既検出ベクトルメモリ21にフィードバックさ
れ、当該分割画像動きベクトル検出部の外部に対しては
他の分割画像動きベクトル検出部に出力され、これによ
り、既検出ベクトルとして、分割画像内既検出ベクトル
メモリ21、左側ベクトルメモリ22及び又は右側ベク
トルメモリ23に格納され、他のブロックの動きベクト
ルの検出に利用される。
【0045】従って、上記実施例によれば、各分割画像
動きベクトル検出部が境界部近傍のブロックが被検出対
象ブロックとなったときには、隣合う分割画像に係る分
割画像動きベクトル検出部が既に検出した動きベクトル
をも初期候補ベクトルとして初期偏位ベクトルを定める
ようにしたので、初期偏位ベクトルの決定精度が向上
し、その結果、分割画像の境界部においても動きベクト
ルの連続性が補償され、画像を分割しないで動きベクト
ルを検出した場合と同等の精度で(連続性で)動きベク
トルを検出することができる。
【0046】これにより、この実施例の動きベクトル検
出装置による動きベクトルを用いた画像処理において、
分割画像の境界部近傍で画像歪みが生じることを防止す
ることができる。
【0047】なお、上記実施例においては、1フィール
ド異なるビデオ信号から動きベクトルを検出するものを
示したが、1フレーム(2フィールド)異なるビデオ信
号から動きベクトルを検出するものにも本発明を適用で
き、また、3フィールド以上異なるビデオ信号から動き
ベクトルを検出するものにも本発明を適用することがで
きる。
【0048】また、上記実施例においては、過去のビデ
オ信号(前フィールド信号)を基準側とし、現在のビデ
オ信号(現フィールド信号)を探索側として動きベクト
ルを検出するものを示したが、基準側及び探索側が逆の
動きベクトル検出装置に対しても本発明を適用すること
ができる。
【0049】さらに、上記実施例においては、1画像を
横方向に4分割して検出処理するものを示したが、分割
数はこれに限定されず、また、分割方向も縦方向であっ
ても良く、縦方向及び横方向の分割を併用したものであ
っても良い。なお、一般的なラスタスキャン(横方向の
ラスタスキャン)を考慮すると、上記実施例のように横
方向の分割が好ましい。
【0050】さらにまた、上記実施例においては、動き
ブロックの検出ブロックの大きさが8ライン×8画素で
あるものを示したが、この大きさは任意の大きさであっ
て良く、この大きさを考慮してオーバーラップ画像領域
を定めれば良い。
【0051】上記実施例においては、ある分割画像動き
ベクトル検出部に係る分割画像の隣合う分割画像につい
ての既検出ベクトルを左側ベクトルメモリ22及び右側
ベクトルメモリ23に格納するものを示したが、これら
ベクトルメモリに代えて固定遅延線を用いるようにして
も良く、また、これらベクトルメモリを省略し初期候補
ベクトル切換回路24が他の分割画像動きベクトル検出
部における分割画像内既検出ベクトルメモリを直接アク
セスできるようにしても良い。特許請求の範囲における
「隣接分割画像既検出ベクトル保持選択手段」の用語
は、これらの変形例をも含むものとする。
【0052】また、上記実施例においては、検出対象ブ
ロックと同一フィールドに係る既検出の周期ブロックの
動きベクトルを初期候補ベクトルとするものを示した
が、同一フィールドでは検出されていない周囲ブロック
については1フィールド前に検出された動きベクトルを
初期候補ベクトルとするようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、1画像
を複数に分割した各分割画像用の分割画像動きベクトル
検出部が、自己に係る分割画像に隣合う分割画像に対応
する他の各分割画像動きベクトル検出部が既に検出した
動きベクトルを、被検出対象ブロックの位置によって
は、初期候補ベクトルとさせる隣接分割画像既検出ベク
トル保持選択手段を有するようにしたので、従来装置で
分割画像の境界部近傍で起こっていた動きベクトルの不
連続性を除去でき、画像分割しない動きベクトル検出装
置と同等のベクトル検出を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の分割画像動きベクトル検出部の構成を
示すブロック図である。
【図2】1画像の分割方法及び検出に用いる領域の説明
図である。
【図3】実施例の動きベクトル検出装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図4】実施例の各分割画像動きベクトル検出部で被検
出対象ブロックの縦方向位置が異なることの説明図であ
る。
【図5】反復勾配法に従う検出構成の説明図である。
【図6】反復勾配法での初期偏位ベクトルからの修正を
示す説明図である。
【符号の説明】
10……動きベクトル検出装置、 11……1フィールド遅延回路、 12……現フィールド用画像分割部、 13……前フィールド用画像分割部、 14、14PA、14PB、14PC、14PD……分
割画像動きベクトル検出部、 15……動きベクトル出力部、 20……分割画像拡大回路、 21……分割画像内既検出ベクトルメモリ、 22……左側ベクトルメモリ、 23……右側ベクトルメモリ、 24……初期候補ベクトル切換回路、 25……初期偏位ベクトル選択回路、 26……動きベクトル検出回路本体。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1画像を複数に分割した各分割画像用の
    分割画像動きベクトル検出部を備え、上記各分割画像動
    きベクトル検出部が、mライン×n画素(m、nは整
    数)のブロック毎に少なくとも1フィールド間以上離れ
    たビデオ信号間で動きベクトルを検出する動きベクトル
    検出装置であって、上記各分割画像動きベクトル検出部
    が、被検出対象ブロックの周囲ブロックの既検出動きベ
    クトルを初期候補ベクトルとし、複数の初期候補ベクト
    ルから1個を選択して初期偏位ベクトルとする処理を伴
    う動きベクトルの検出方法を採用している動きベクトル
    検出装置において、 上記各分割画像動きベクトル検出部が、 自己に係る分割画像に隣合う分割画像に対応する他の上
    記各分割画像動きベクトル検出部が既に検出した動きベ
    クトルを、被検出対象ブロックの位置によっては、初期
    候補ベクトルとさせる隣接分割画像既検出ベクトル保持
    選択手段を有することを特徴とする動きベクトル検出装
    置。
  2. 【請求項2】 1画像を横方向に複数に分割すると共
    に、同一時点では、左側の分割画像用の上記分割画像動
    きベクトル検出部ほど被検出対象ブロックの縦方向の位
    置を下側にしたことを特徴とする請求項1に記載の動き
    ベクトル検出装置。
JP31012694A 1994-12-14 1994-12-14 動きベクトル検出装置 Expired - Fee Related JP2894962B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31012694A JP2894962B2 (ja) 1994-12-14 1994-12-14 動きベクトル検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31012694A JP2894962B2 (ja) 1994-12-14 1994-12-14 動きベクトル検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08168054A JPH08168054A (ja) 1996-06-25
JP2894962B2 true JP2894962B2 (ja) 1999-05-24

Family

ID=18001492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31012694A Expired - Fee Related JP2894962B2 (ja) 1994-12-14 1994-12-14 動きベクトル検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2894962B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009072273A1 (ja) * 2007-12-04 2009-06-11 Panasonic Corporation 映像信号処理装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100249223B1 (ko) 1997-09-12 2000-03-15 구자홍 엠팩(mpeg)-4의움직임벡터코딩방법
KR100677142B1 (ko) * 2004-08-13 2007-02-02 경희대학교 산학협력단 파노라마 영상의 움직임 추정 및 보상
US8897583B2 (en) * 2008-05-23 2014-11-25 Panasonic Corporation Image decoding apparatus for decoding a target block by referencing information of an already decoded block in a neighborhood of the target block

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009072273A1 (ja) * 2007-12-04 2009-06-11 Panasonic Corporation 映像信号処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08168054A (ja) 1996-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3103894B2 (ja) ビデオデータの手振れ補正装置およびその方法
KR0151410B1 (ko) 영상신호의 운동벡터 검출방법
KR940027563A (ko) 고화질 티브(hdtv)의 화상데이타 움직임 추정방법 및 그 장치
JPH09102910A (ja) 動画像処理装置および方法
RU2115259C1 (ru) Устройство расширения управляющих сигналов
JP2894962B2 (ja) 動きベクトル検出装置
EP0450889B1 (en) Image shift correction for video cameras
JP2001169199A (ja) 字幕補正回路及びその字幕補正方法
JP2687974B2 (ja) 動きベクトル検出方法
JP2005051460A (ja) ビデオ信号処理装置及びビデオ信号の処理方法
JP2007129400A (ja) フィルムモード検出装置及び映像表示装置
JPH09182077A (ja) 画像符号化方法および画像符号化装置
JP2907663B2 (ja) 動きベクトル検出方法
JP3180741B2 (ja) 動き検出回路
US6385250B1 (en) Image processing apparatus and image processing method
JP2516580B2 (ja) 画像動き検出装置
JP2689716B2 (ja) 画像動き検出装置
JP2581312B2 (ja) 動き適応型内挿回路
JP2000350233A (ja) 動画像再生における静止画像処理方式および静止画像処理方法
JPH10304246A (ja) 広域画像入出力装置
JP3103893B2 (ja) ビデオデータの手振れ検出装置およびその方法
JP3282692B2 (ja) 動画像合成方法および動画像合成装置
WO2021117233A1 (ja) 動画分離装置、プログラム及び動画分離方法
JPH05110933A (ja) 画像の動きベクトル検出装置
JP2580554B2 (ja) 動き適応型内挿回路

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees