JP2894619B2 - 管路内に内張り材を引込む方法 - Google Patents
管路内に内張り材を引込む方法Info
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- JP2894619B2 JP2894619B2 JP729890A JP729890A JP2894619B2 JP 2894619 B2 JP2894619 B2 JP 2894619B2 JP 729890 A JP729890 A JP 729890A JP 729890 A JP729890 A JP 729890A JP 2894619 B2 JP2894619 B2 JP 2894619B2
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- pipe
- pipeline
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、管路内面に内張り材を粘着して内張りする
に際し、当該内張り材に過大の荷重を作用させることな
く管路内に引込むための、方法に関するものである。
に際し、当該内張り材に過大の荷重を作用させることな
く管路内に引込むための、方法に関するものである。
従来の技術 従来一般に管路に内張りする方法として、管路の一端
部において筒状の内張り材の端末を環状に固定し、当該
管状固定部分の後部に流体圧力を作用させ、その流体圧
力により内張り材を内側が外側となるように反転しなが
ら管路内に挿通し、同時に流体圧力により内張り材を管
路内面に圧着して内張りする、いわゆる反転内張り工法
が知られている。
部において筒状の内張り材の端末を環状に固定し、当該
管状固定部分の後部に流体圧力を作用させ、その流体圧
力により内張り材を内側が外側となるように反転しなが
ら管路内に挿通し、同時に流体圧力により内張り材を管
路内面に圧着して内張りする、いわゆる反転内張り工法
が知られている。
この方法は長尺の管路に対して内張りする方法として
極めて優れており、近年特に注目を浴びている。しかし
ながらこの方法は、内張り材が極めて厚い場合や、内張
り材自体の強度が充分に大きくないような場合には、必
ずしも適しているとは言えない。
極めて優れており、近年特に注目を浴びている。しかし
ながらこの方法は、内張り材が極めて厚い場合や、内張
り材自体の強度が充分に大きくないような場合には、必
ずしも適しているとは言えない。
特に近年下水道管などの内張り材として、シートモー
ルディングコンパウンド(以下SMCと略称する)を使用
することが考えられている。このSMCは、不飽和ポリエ
ステルに他の配合剤と共にガラス繊維などの強化材を配
合し、その両面をフィルムで覆ってシート状となし、こ
れを所定の条件で加熱して増粘させ、非粘着性としたシ
ート状の成形材料である。
ルディングコンパウンド(以下SMCと略称する)を使用
することが考えられている。このSMCは、不飽和ポリエ
ステルに他の配合剤と共にガラス繊維などの強化材を配
合し、その両面をフィルムで覆ってシート状となし、こ
れを所定の条件で加熱して増粘させ、非粘着性としたシ
ート状の成形材料である。
そしてこのSMCはシート状であるため前述の反転内張
り工法には適用することができず、また強いて筒状に成
形しても、未硬化のSMCは強度が低く、反転の流体圧力
に耐えることができず、反転内張り工法には適しない。
り工法には適用することができず、また強いて筒状に成
形しても、未硬化のSMCは強度が低く、反転の流体圧力
に耐えることができず、反転内張り工法には適しない。
而してこのSMCを使用して内張りする方法として、出
願人が先に出願した特願平1−204355号出願の方法があ
る。この方法は、シート状のSMCを管路の内径より小径
となるように巻いて、これを管路に引込んで挿通し、こ
のSMCを展開して管路内面に圧接すると共に両側縁をオ
ーバーラップさせ、これを加熱して硬化せしめるもので
ある。
願人が先に出願した特願平1−204355号出願の方法があ
る。この方法は、シート状のSMCを管路の内径より小径
となるように巻いて、これを管路に引込んで挿通し、こ
のSMCを展開して管路内面に圧接すると共に両側縁をオ
ーバーラップさせ、これを加熱して硬化せしめるもので
ある。
しかしながらこの方法では、SMCの強度が小さいた
め、管路内に引込むために張力を作用させると、伸びた
り裂けたりする自体が生じる恐れがある。
め、管路内に引込むために張力を作用させると、伸びた
り裂けたりする自体が生じる恐れがある。
このような内張り材を管路内に引込む方法として各種
の方法が知られている。
の方法が知られている。
特開昭62−132630号公報には、ベルト上に内張り材を
保持し、このベルトを管路内面に対して滑らせながら管
路に挿通し、ベルトと内張り材との間に空気層を形成し
つつベルトを管路から引張り出して内張り材を管路内に
残す方法が記載されている。
保持し、このベルトを管路内面に対して滑らせながら管
路に挿通し、ベルトと内張り材との間に空気層を形成し
つつベルトを管路から引張り出して内張り材を管路内に
残す方法が記載されている。
また特開昭62−152727号公報には、管内に配置された
引張り機構に内張り材を巻掛け、その内張り材の一端を
固定した状態で引張り機構を前進させて内張り材を管路
内に引込む方法が記載されている。
引張り機構に内張り材を巻掛け、その内張り材の一端を
固定した状態で引張り機構を前進させて内張り材を管路
内に引込む方法が記載されている。
さらに特開昭62−152726号公報には、内張り材を管路
内に張った水に浮かべて管路内に引込む方法が、また特
開昭64−64827号公報には、内張り材を長尺の保持部材
に保持させた状態で管路内に引込む方法が、それぞれ記
載されている。
内に張った水に浮かべて管路内に引込む方法が、また特
開昭64−64827号公報には、内張り材を長尺の保持部材
に保持させた状態で管路内に引込む方法が、それぞれ記
載されている。
また特開昭55−31473号公報には、内張り材を上下二
重になったシート上のカバー材に支持して、この内張り
材とカバー材とを一緒に管路内に引込み、前記カバー材
をその先端が上層と下層との間に入るように折返して後
方に引出して抜去する方法が記載されている。
重になったシート上のカバー材に支持して、この内張り
材とカバー材とを一緒に管路内に引込み、前記カバー材
をその先端が上層と下層との間に入るように折返して後
方に引出して抜去する方法が記載されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら特開昭62−132630号公報の発明において
は、ベルトを管路内から引抜く際に内張り材とベルトと
の間に空気層を形成しつつ引抜くのであり、両者間の摩
擦抵抗は大巾に削減されるが、柔軟な内張り材とベルト
との間に完全な空気層を形成して内張り材を完全にベル
トから浮かせることは困難であり、両者間の接触を完全
に排除することはできない。そのためベルトを引抜くと
きにベルトと内張り材とが部分的に接触し、内張り材に
も引抜き力が作用して局部的に張力が作用することが避
けられない。
は、ベルトを管路内から引抜く際に内張り材とベルトと
の間に空気層を形成しつつ引抜くのであり、両者間の摩
擦抵抗は大巾に削減されるが、柔軟な内張り材とベルト
との間に完全な空気層を形成して内張り材を完全にベル
トから浮かせることは困難であり、両者間の接触を完全
に排除することはできない。そのためベルトを引抜くと
きにベルトと内張り材とが部分的に接触し、内張り材に
も引抜き力が作用して局部的に張力が作用することが避
けられない。
特に長尺の管路に長尺の内張り材を挿通する場合、内
張り材に作用する張力が部分的には小さいものであって
も、全体として見るとき内張り材に大きな張力が作用
し、過度の変形をもたらす恐れがある。
張り材に作用する張力が部分的には小さいものであって
も、全体として見るとき内張り材に大きな張力が作用
し、過度の変形をもたらす恐れがある。
また特開昭62−152727号公報の発明は、引張り機構か
ら後方に延びる内張り材部分にはその内張り材を引張り
込むための張力が作用するのであり、特に長尺の管路に
適用する場合、張力を作用させないで内張り材を管路に
引込むことはできない。また引張り機構の後方において
内張り材が垂れ下がると、下に敷設された内張り材部分
や管路内面との摩擦が生じる。
ら後方に延びる内張り材部分にはその内張り材を引張り
込むための張力が作用するのであり、特に長尺の管路に
適用する場合、張力を作用させないで内張り材を管路に
引込むことはできない。また引張り機構の後方において
内張り材が垂れ下がると、下に敷設された内張り材部分
や管路内面との摩擦が生じる。
また特開昭62−152726号公報に記載された方法は、内
張り材を水に浮かべて管路に挿通するものであるが、内
張り材が水に濡れるので好ましくない。特に内張り材に
合流された硬化性樹脂の種類によっては水分により硬化
性に悪影響を与えることがあり、内張り材を水に浸すの
は好ましくない。
張り材を水に浮かべて管路に挿通するものであるが、内
張り材が水に濡れるので好ましくない。特に内張り材に
合流された硬化性樹脂の種類によっては水分により硬化
性に悪影響を与えることがあり、内張り材を水に浸すの
は好ましくない。
さらに特開昭64−64827号公報に記載された方法で
は、管路から保持部材を引抜くときに内張り材と保持部
材との間に大きな摩擦抵抗が働き、内張り材に張力が作
用する。
は、管路から保持部材を引抜くときに内張り材と保持部
材との間に大きな摩擦抵抗が働き、内張り材に張力が作
用する。
さらにまた特開昭55−31473号公報に記載された方法
では、先の四つの公知技術と異り内張り材に張力が加わ
るのを極力避けており、工程がスムーズに進行する限り
においては、内張り材に過度の変形が生じるなどの不具
合は生じにくいものとなっている。
では、先の四つの公知技術と異り内張り材に張力が加わ
るのを極力避けており、工程がスムーズに進行する限り
においては、内張り材に過度の変形が生じるなどの不具
合は生じにくいものとなっている。
しかしながらこの方法では、内張り材を支持したベル
トを管路内に引込む際、ベルトと管路内面との間に大き
な摩擦抵抗が生じる。管路内面は錆やバリなどにより凹
凸が形成されている場合が少くなく、そこを重い内張り
材を載置したベルトが引摺って通過すると、ベルトが激
しく摩擦され、引掛かったり傷付いたりする恐れがあ
り、スムーズに引込むことが困難である。
トを管路内に引込む際、ベルトと管路内面との間に大き
な摩擦抵抗が生じる。管路内面は錆やバリなどにより凹
凸が形成されている場合が少くなく、そこを重い内張り
材を載置したベルトが引摺って通過すると、ベルトが激
しく摩擦され、引掛かったり傷付いたりする恐れがあ
り、スムーズに引込むことが困難である。
前記SMCのような強度の大きくない内張り材を管路内
に引込むときは、内張り材が管路内面に接触して傷付い
たり摩擦抵抗により張力が作用したりすることがなく、
またこの内張り材を支持するベルトなどにも管路との間
に過大の摩擦抵抗が生じないようにする必要がある。さ
らに内張り材を挿通した後ベルトなどを抜去する際に
も、そのベルトなどと内張り材との間で摩擦抵抗が生じ
るのは好ましくない。
に引込むときは、内張り材が管路内面に接触して傷付い
たり摩擦抵抗により張力が作用したりすることがなく、
またこの内張り材を支持するベルトなどにも管路との間
に過大の摩擦抵抗が生じないようにする必要がある。さ
らに内張り材を挿通した後ベルトなどを抜去する際に
も、そのベルトなどと内張り材との間で摩擦抵抗が生じ
るのは好ましくない。
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、内
張り材を帯状物で支持して内張り材に張力を作用させる
ことなく管路内に引込み、さらに内張り材に張力をかけ
ることなく管路内に残し、内張り材との間で摩擦が生じ
ないように帯状物のみを抜去する方法を提供することを
目的とするものである。
張り材を帯状物で支持して内張り材に張力を作用させる
ことなく管路内に引込み、さらに内張り材に張力をかけ
ることなく管路内に残し、内張り材との間で摩擦が生じ
ないように帯状物のみを抜去する方法を提供することを
目的とするものである。
問題点を解決する手段 而して本願における第一の発明は、管路の一端部にお
いて回転ローラーに帯状物を掛回し、回転ローラーから
後部に延びる二枚の帯状物のうちの上側の帯状物に内張
り材の先端を支持し、当該回転ローラーを管路の前記一
端部からほゞ中央まで進行させつつ、前記上側の帯状物
の後部を固定的に支持すると共に下側の帯状物を前記回
転ローラーにおいて下側が上側となるように反転しなが
ら管路内に引込み、次いで前記回転ローラーを管路の中
央部から他端部にまで進行させつつ、前記二枚の帯状物
のうちの下側の帯状物の後部を固定的に支持すると共
に、上側の帯状物を前記回転ローラーで上側が下側とな
るように反転しながら、該上側の帯状物上に前記内張り
材を支持して管路内に引込んで、当該内張り材の先端を
前記回転ローラーとほゞ同時に管路の他端に到達せし
め、前記帯状物から内張り材の支持を解き、然る後管路
の一端部から下側の帯状物を引張って、その折返し部に
おいて上側が下側となるよう反転しながら帯状物を管路
から抜去することを特徴とするものである。
いて回転ローラーに帯状物を掛回し、回転ローラーから
後部に延びる二枚の帯状物のうちの上側の帯状物に内張
り材の先端を支持し、当該回転ローラーを管路の前記一
端部からほゞ中央まで進行させつつ、前記上側の帯状物
の後部を固定的に支持すると共に下側の帯状物を前記回
転ローラーにおいて下側が上側となるように反転しなが
ら管路内に引込み、次いで前記回転ローラーを管路の中
央部から他端部にまで進行させつつ、前記二枚の帯状物
のうちの下側の帯状物の後部を固定的に支持すると共
に、上側の帯状物を前記回転ローラーで上側が下側とな
るように反転しながら、該上側の帯状物上に前記内張り
材を支持して管路内に引込んで、当該内張り材の先端を
前記回転ローラーとほゞ同時に管路の他端に到達せし
め、前記帯状物から内張り材の支持を解き、然る後管路
の一端部から下側の帯状物を引張って、その折返し部に
おいて上側が下側となるよう反転しながら帯状物を管路
から抜去することを特徴とするものである。
また第二の発明は、管路の一端部において回転ローラ
ーに帯状物を掛回すと共に、その回転ローラーから後方
に延びる二枚の帯状物のうちの下側の帯状物を固定的に
支持し、前記回転ローラーを管路の前記一端部から他端
部に向って進行させつつ、上側の帯状物を、回転ローラ
ーにおいて上側から下側に反転しながら管路内に引込
み、回転ローラーが管路のほゞ中央に到達したとき、管
路の前記一端部において前記上側の帯状物に内張り材の
先喘を支持し、前記回転ローラーを管路の他端部まで進
行させつつ、前記上側の帯状物を回転ローラーにおいて
上側から下側に反転しながら当該上側の帯状物及びその
帯状物上に支持された内張り材を管路内に引込み、当該
内張り材の端を前記回転ローラーとほゞ同時に管路の他
端に到達せしめ、前記帯状物から内張り材の支持を解
き、然る後管路の一端部から下側の帯状物を引張って、
その折返し部において上側が下側となるよう反転しなが
ら帯状物を管路から抜去することを特徴とするものであ
る。
ーに帯状物を掛回すと共に、その回転ローラーから後方
に延びる二枚の帯状物のうちの下側の帯状物を固定的に
支持し、前記回転ローラーを管路の前記一端部から他端
部に向って進行させつつ、上側の帯状物を、回転ローラ
ーにおいて上側から下側に反転しながら管路内に引込
み、回転ローラーが管路のほゞ中央に到達したとき、管
路の前記一端部において前記上側の帯状物に内張り材の
先喘を支持し、前記回転ローラーを管路の他端部まで進
行させつつ、前記上側の帯状物を回転ローラーにおいて
上側から下側に反転しながら当該上側の帯状物及びその
帯状物上に支持された内張り材を管路内に引込み、当該
内張り材の端を前記回転ローラーとほゞ同時に管路の他
端に到達せしめ、前記帯状物から内張り材の支持を解
き、然る後管路の一端部から下側の帯状物を引張って、
その折返し部において上側が下側となるよう反転しなが
ら帯状物を管路から抜去することを特徴とするものであ
る。
また第三の発明は、管路の一端部において回転ローラ
ーに帯状物を掛回すと共に、その回転ローラーから後方
に延びる二枚の帯状物のうちの下側の帯状物を固定的に
支持し、上側の帯状物には、前記回転ローラーの位置か
ら管路の長さに相当する距離離れた位置に内張り材の先
端を支持し、前記回転ローラーを管路の前記一端部から
他端部まで進行させつつ、前記回転ローラーから後方に
延びる上側の帯状物を、回転ローラーにおいて上側から
下側に反転しながら管路内に引込むと共に、当該上側の
帯状物上に支持された内張り材を管路内に引込み、当該
内張り材の先端を前記回転ローラーとほゞ同時に管路の
他端に到達せしめ、前記帯状物から内張り材の支持を解
き、然る後管路の一端部から下側の帯状物を引張って、
その折返し部において上側が下側となるよう反転しなが
ら帯状物を管路から抜去することを特徴とするものであ
る。
ーに帯状物を掛回すと共に、その回転ローラーから後方
に延びる二枚の帯状物のうちの下側の帯状物を固定的に
支持し、上側の帯状物には、前記回転ローラーの位置か
ら管路の長さに相当する距離離れた位置に内張り材の先
端を支持し、前記回転ローラーを管路の前記一端部から
他端部まで進行させつつ、前記回転ローラーから後方に
延びる上側の帯状物を、回転ローラーにおいて上側から
下側に反転しながら管路内に引込むと共に、当該上側の
帯状物上に支持された内張り材を管路内に引込み、当該
内張り材の先端を前記回転ローラーとほゞ同時に管路の
他端に到達せしめ、前記帯状物から内張り材の支持を解
き、然る後管路の一端部から下側の帯状物を引張って、
その折返し部において上側が下側となるよう反転しなが
ら帯状物を管路から抜去することを特徴とするものであ
る。
またこれらの発明において、回転ローラーを管路の他
端部まで進行させて上側の帯状物及び当該帯状物上に支
持された内張り材を管路に引込んだ後、その帯状物を管
路から抜去するに際し、帯状物から内張り材の支持を解
いて回転ローラーを取外し、管路の一端部から、他端部
における帯状物の折返し部を引張って、上側及び下側の
帯状物がそれらの間に入るように反転しながら、帯状物
を管路から抜去することもできる。
端部まで進行させて上側の帯状物及び当該帯状物上に支
持された内張り材を管路に引込んだ後、その帯状物を管
路から抜去するに際し、帯状物から内張り材の支持を解
いて回転ローラーを取外し、管路の一端部から、他端部
における帯状物の折返し部を引張って、上側及び下側の
帯状物がそれらの間に入るように反転しながら、帯状物
を管路から抜去することもできる。
実施例 以下本発明の実施例を図面に従って説明する。
第1図は本発明の方法により内張り材を管路に挿通す
る状態を示すものである。1は管路であって地中に埋設
されており、その管路1はマンホール2,3に開口してい
る。
る状態を示すものである。1は管路であって地中に埋設
されており、その管路1はマンホール2,3に開口してい
る。
4は帯状物であって、管路1内において回転ローラー
5に掛回されており、該回転ローラー5から後方に上下
に二重になって延びており、その上測及び下側の帯状物
4a,4bの端末は、それぞれマンホール2を通じて地上に
延びており、巻取機6,7に巻回されている。また回転ロ
ーラー5には牽引索8が結合され、該牽引索8はマンホ
ール3から地上に引出されて牽引手段(図示せず)によ
り牽引されるようになっている。なお帯状物4における
互いに上下が対向する面は、摩擦係数の小さい素材で構
成するか、又は適宜の潤滑剤を塗布しておくのが好まし
い。
5に掛回されており、該回転ローラー5から後方に上下
に二重になって延びており、その上測及び下側の帯状物
4a,4bの端末は、それぞれマンホール2を通じて地上に
延びており、巻取機6,7に巻回されている。また回転ロ
ーラー5には牽引索8が結合され、該牽引索8はマンホ
ール3から地上に引出されて牽引手段(図示せず)によ
り牽引されるようになっている。なお帯状物4における
互いに上下が対向する面は、摩擦係数の小さい素材で構
成するか、又は適宜の潤滑剤を塗布しておくのが好まし
い。
9は内張り材である。該内張り材9はその先端部が上
側の帯状物4a上に載置されており、その後部はマンホー
ル2から出て繰出し機(図示せず)から繰出されるよう
になっている。
側の帯状物4a上に載置されており、その後部はマンホー
ル2から出て繰出し機(図示せず)から繰出されるよう
になっている。
而して第1図の状態において、巻取機7の回転を止め
て下側の帯状物4bを固定し、巻取機6を回転可能として
上側の帯状物4aを繰出し可能としておき、この状態で牽
引索8で回転ローラー5を図中左方に引張る。これによ
り帯状物4は、回転ローラー5を回転させて上側が下側
となるように反転しながら、上側の帯状物4aが巻取機6
から繰出されつつ管路1内に引込まれ、上側の帯状物4a
は回転ローラー5の進行速度の2倍の速度で図中左方に
進行し、その上に支持された内張り材9を管路1内に引
込み、内張り材9の先端を回転ローラー5とほゞ同時に
管路1の左端に到達せしめる。第6図は管路1に内張り
材9を挿通した状態の横断面図である。
て下側の帯状物4bを固定し、巻取機6を回転可能として
上側の帯状物4aを繰出し可能としておき、この状態で牽
引索8で回転ローラー5を図中左方に引張る。これによ
り帯状物4は、回転ローラー5を回転させて上側が下側
となるように反転しながら、上側の帯状物4aが巻取機6
から繰出されつつ管路1内に引込まれ、上側の帯状物4a
は回転ローラー5の進行速度の2倍の速度で図中左方に
進行し、その上に支持された内張り材9を管路1内に引
込み、内張り材9の先端を回転ローラー5とほゞ同時に
管路1の左端に到達せしめる。第6図は管路1に内張り
材9を挿通した状態の横断面図である。
この方法においては、内張り材9は回転ローラー5の
進行速度の2倍の速度で進行するので、上側の帯状物4a
における内張り材9の載置位置が適切でないとトラブル
の原因になる。すなわち、内張り材9の載置位置が前方
に過ぎると、回転ローラー5が管路1の端末に到達する
前に内張り材9が回転ローラー5に追付き、内張り材9
の端末が帯状物4と共に回転ローラー5で反転されてし
まう恐れがある。また内張り材9の位置が後方に過ぎる
と、回転ローラー5が管路1の端末に到達しても内張り
材9が未だ到達せず、上側の帯状物4aのみをさらに別の
手段により牽引しなければならず、工程が複雑になる。
進行速度の2倍の速度で進行するので、上側の帯状物4a
における内張り材9の載置位置が適切でないとトラブル
の原因になる。すなわち、内張り材9の載置位置が前方
に過ぎると、回転ローラー5が管路1の端末に到達する
前に内張り材9が回転ローラー5に追付き、内張り材9
の端末が帯状物4と共に回転ローラー5で反転されてし
まう恐れがある。また内張り材9の位置が後方に過ぎる
と、回転ローラー5が管路1の端末に到達しても内張り
材9が未だ到達せず、上側の帯状物4aのみをさらに別の
手段により牽引しなければならず、工程が複雑になる。
そこで第一の発明においては、巻取機6と巻取機7と
における帯状物4の繰出しと停止とを調整することによ
り、内張り材9の到達時期を調整している。
における帯状物4の繰出しと停止とを調整することによ
り、内張り材9の到達時期を調整している。
第2図はその実施例を示すものである。第2図におけ
る(a)は初期の状態を示す。回転ローラー5は管路の
一端に位置しており、そこにおいて上側の帯状物4aに内
張り材9の先端を載置している。内張り材9の先端は上
側の帯状物4aの上面に固定しておくのが好ましい。
る(a)は初期の状態を示す。回転ローラー5は管路の
一端に位置しており、そこにおいて上側の帯状物4aに内
張り材9の先端を載置している。内張り材9の先端は上
側の帯状物4aの上面に固定しておくのが好ましい。
ここで巻取機6を回転不能に固定し、巻取機7を回転
可能としておく。そして牽引索8を引張って回転ローラ
ー5を図中左方に進行させる。上側の帯状物4aは巻取機
6が固定されているので繰出されることはなく、下側の
帯状物4bのみが巻取機7から繰出される。そして帯状物
4が回転ローラー5において下側が上側となるように反
転しながら、下側の帯状物4bを巻取機7から繰出しつつ
回転ローラー5は進行する。この状態が第2図(b)に
示されている。
可能としておく。そして牽引索8を引張って回転ローラ
ー5を図中左方に進行させる。上側の帯状物4aは巻取機
6が固定されているので繰出されることはなく、下側の
帯状物4bのみが巻取機7から繰出される。そして帯状物
4が回転ローラー5において下側が上側となるように反
転しながら、下側の帯状物4bを巻取機7から繰出しつつ
回転ローラー5は進行する。この状態が第2図(b)に
示されている。
そうして第2図(c)に示されるように、回転ローラ
ー5が管路1の長さのほゞ中央にまで到達したならば、
一旦牽引索8の牽引を停止する。回転ローラー5の位置
は、牽引索8の引取り長さ又は下側の帯状物4bの繰出し
長さから知ることができる。
ー5が管路1の長さのほゞ中央にまで到達したならば、
一旦牽引索8の牽引を停止する。回転ローラー5の位置
は、牽引索8の引取り長さ又は下側の帯状物4bの繰出し
長さから知ることができる。
ここで巻取機6の固定を解いて回転可能となし、巻取
機7は回転不能に固定する。
機7は回転不能に固定する。
次いで再度牽引索8で回転ローラー5を牽引して回転
ローラー5を左方に進行させる。このときは下側の帯状
物4bは巻取機7により固定されていて進行することがで
きず、上側の帯状物4aが巻取機6から繰出されながら進
行し、回転ローラー5において上側が下側となるように
反転する。そしてこの上側の帯状物4aに支持された内張
り材9は、帯状物4aと共に進行し、管路1内に引込まれ
る。この状態が、第2図(d)に示されている。
ローラー5を左方に進行させる。このときは下側の帯状
物4bは巻取機7により固定されていて進行することがで
きず、上側の帯状物4aが巻取機6から繰出されながら進
行し、回転ローラー5において上側が下側となるように
反転する。そしてこの上側の帯状物4aに支持された内張
り材9は、帯状物4aと共に進行し、管路1内に引込まれ
る。この状態が、第2図(d)に示されている。
ここで画転ローラー5は管路1のほゞ中央から管路の
他端まで進行し、内張り材9の先端は管路の全長に亙っ
て回転ローラー5の2倍の速度で進行するので、回転ロ
ーラー5と内張り材9の先端とは、ほゞ同時に管路の他
端に到達する。この状態が第2図(e)に示されてい
る。
他端まで進行し、内張り材9の先端は管路の全長に亙っ
て回転ローラー5の2倍の速度で進行するので、回転ロ
ーラー5と内張り材9の先端とは、ほゞ同時に管路の他
端に到達する。この状態が第2図(e)に示されてい
る。
また第二の発明においては、回転ローラー5を管路1
のほゞ中央にまで進行させるに際し、上側の帯状物4aを
引出しながら進行させるものである。
のほゞ中央にまで進行させるに際し、上側の帯状物4aを
引出しながら進行させるものである。
すなわち第2図(a)の状態において、巻取機7を固
定し、巻取機6を回転可能とする。なお巻取機7を設け
ず、下側の帯状物4bの端末を適宜の手段で固定的に支持
してもよい。また内張り材9は管路の端末に臨ませてお
くが、上側の帯状物4aには固定しない。
定し、巻取機6を回転可能とする。なお巻取機7を設け
ず、下側の帯状物4bの端末を適宜の手段で固定的に支持
してもよい。また内張り材9は管路の端末に臨ませてお
くが、上側の帯状物4aには固定しない。
この状態で回転ローラー5を牽引索8で牽引し、第2
図(b)の状態を経て第2図(c)の状態に至らしめ
る。このとき下側の帯状物4bは固定されているので進行
し得ず、上側の帯状物4aが巻取機6から繰出され、回転
ローラー5において上側が下側となるように反転しなが
ら管路1内に引込まれ、回転ローラー5が管路1のほゞ
中央にまで到達する。
図(b)の状態を経て第2図(c)の状態に至らしめ
る。このとき下側の帯状物4bは固定されているので進行
し得ず、上側の帯状物4aが巻取機6から繰出され、回転
ローラー5において上側が下側となるように反転しなが
ら管路1内に引込まれ、回転ローラー5が管路1のほゞ
中央にまで到達する。
回転ローラー5が管路1のほゞ中央に到達した状態で
牽引索8の牽引を停止し、管路1の端末において上側の
帯状物4aの上面に内張り材9を支持する。このとき内張
り材9は帯状物4aに固定するのが好ましい。
牽引索8の牽引を停止し、管路1の端末において上側の
帯状物4aの上面に内張り材9を支持する。このとき内張
り材9は帯状物4aに固定するのが好ましい。
然る後再度牽引索8の牽引を再開し、第一の発明で述
べたと同様に、第2図(d)の状態を経て第2図(e)
に示すように、回転ローラー5を管路1の他端に至らし
める。
べたと同様に、第2図(d)の状態を経て第2図(e)
に示すように、回転ローラー5を管路1の他端に至らし
める。
また第三の発明は、帯状物4における所定の位置に内
張り材9を支持しておき、回転ローラー5により上側の
帯状物4aのみを進行させることによって、その上側の帯
状物4aと共に内張り材9を管路1内に引込むものであ
る。
張り材9を支持しておき、回転ローラー5により上側の
帯状物4aのみを進行させることによって、その上側の帯
状物4aと共に内張り材9を管路1内に引込むものであ
る。
第3図はその第三の発明の実施例を示すものである。
第3図の(a)はその初期の状態を示すものであって、
管路1の一端に回転ローラー5が位置しており、その回
転ローラー5に帯状物4が掛回され、下側の帯状物4bは
その端末が固定的に支持されている。なおこの下側の帯
状物4bは、巻取機7に接続されていてもよい。
第3図の(a)はその初期の状態を示すものであって、
管路1の一端に回転ローラー5が位置しており、その回
転ローラー5に帯状物4が掛回され、下側の帯状物4bは
その端末が固定的に支持されている。なおこの下側の帯
状物4bは、巻取機7に接続されていてもよい。
そして上側の帯状物4aには、回転ローラー5の位置か
ら後方に管路の長さに相当する距離だけ離れた位置に、
内張り材9の端未が支持されており、そこから後方に向
って、上側の帯状物4a上に内張り材9が載置されてい
る。図面においては上側の帯状物4aは回転ローラー5か
ら直線状に後方に延びているように記載されているが、
この状態に限定されるものではなく、上側の帯状物4a上
における内張り材9の位置関係が適切であればよく、必
ずしも上側の帯状物4aが直線状に延びている必要はな
い。上側の帯状物4a上に内張り材9を支持した状態のま
ま、当該帯状物4a及び内張り材9を巻取機6に巻回して
おくことも可能である。
ら後方に管路の長さに相当する距離だけ離れた位置に、
内張り材9の端未が支持されており、そこから後方に向
って、上側の帯状物4a上に内張り材9が載置されてい
る。図面においては上側の帯状物4aは回転ローラー5か
ら直線状に後方に延びているように記載されているが、
この状態に限定されるものではなく、上側の帯状物4a上
における内張り材9の位置関係が適切であればよく、必
ずしも上側の帯状物4aが直線状に延びている必要はな
い。上側の帯状物4a上に内張り材9を支持した状態のま
ま、当該帯状物4a及び内張り材9を巻取機6に巻回して
おくことも可能である。
而してこの状態で牽引索8で回転ローラー5を図中左
方に牽引すると、帯状物4は回転ローラー5において上
側が下側となるように反転しながら、上側の帯状物4aが
巻取機6から繰出されつつ左方に進行し、その上に支持
された内張り材9を進行せしめる。
方に牽引すると、帯状物4は回転ローラー5において上
側が下側となるように反転しながら、上側の帯状物4aが
巻取機6から繰出されつつ左方に進行し、その上に支持
された内張り材9を進行せしめる。
そこで回転ローラー5が管路1のほゞ中央にまで到達
すると、第3図(b)に示すように内張り材9の先端が
管路1の端末に到達する。そこからさらに回転ローラー
5を牽引すると上側の帯状物4aの進行に伴って内張り材
9は管路1内に引込まれ、第3図(c)に示すように内
張り材9の先端は回転ローラー5とほゞ同時に管路1の
他端に到達する。
すると、第3図(b)に示すように内張り材9の先端が
管路1の端末に到達する。そこからさらに回転ローラー
5を牽引すると上側の帯状物4aの進行に伴って内張り材
9は管路1内に引込まれ、第3図(c)に示すように内
張り材9の先端は回転ローラー5とほゞ同時に管路1の
他端に到達する。
以上のようにしていずれかの方法で内張り材9を管路
1に挿通し、内張り材9の先端が管路1の他端に到達し
たならば、そこで牽引索8による牽引を停止し、帯状物
4の折返し部分から内張り材9の支持を解いて、内張り
材9を管路1内に残して帯状物4を抜去する。
1に挿通し、内張り材9の先端が管路1の他端に到達し
たならば、そこで牽引索8による牽引を停止し、帯状物
4の折返し部分から内張り材9の支持を解いて、内張り
材9を管路1内に残して帯状物4を抜去する。
第4図はその実施例を示すものであって、先ず帯状物
4の折返し部分から回転ローラー5を取外して巻取機6
を停止しておき、巻取機7を回転駆動して下側の帯状物
4bを引取る。これにより帯状物4は先の回転ローラー5
を取外した折返し部分10において、上側が下側となるよ
うに反転しながら、下側の帯状物4bが上側の帯状物4aと
管路1内面との間を滑って後方に移動し、巻取機7に巻
取られる。そして帯状物4の折返し部分10が管路1の前
記一端に到達したときに、帯状物4の管路1からの抜去
は終了し、管路1内に内張り材9が挿通されたまま残さ
れる。
4の折返し部分から回転ローラー5を取外して巻取機6
を停止しておき、巻取機7を回転駆動して下側の帯状物
4bを引取る。これにより帯状物4は先の回転ローラー5
を取外した折返し部分10において、上側が下側となるよ
うに反転しながら、下側の帯状物4bが上側の帯状物4aと
管路1内面との間を滑って後方に移動し、巻取機7に巻
取られる。そして帯状物4の折返し部分10が管路1の前
記一端に到達したときに、帯状物4の管路1からの抜去
は終了し、管路1内に内張り材9が挿通されたまま残さ
れる。
第四の発明は、本発明における帯状物4を管路1から
抜去する別の方法であって、上側の帯状物4aと下側の帯
状物4bとを共にその間に引込んで抜去するものである。
抜去する別の方法であって、上側の帯状物4aと下側の帯
状物4bとを共にその間に引込んで抜去するものである。
第5図はその実施例を示すものであって、上側の帯状
物4aと下側の帯状物4bとの間に紐、ベルト、テープなど
の紐状物11が配置されている。該紐状物11は、その先端
を前記回転ローラー5に取付けておくことにより、回転
ローラー5の進行に伴って配置することができる。
物4aと下側の帯状物4bとの間に紐、ベルト、テープなど
の紐状物11が配置されている。該紐状物11は、その先端
を前記回転ローラー5に取付けておくことにより、回転
ローラー5の進行に伴って配置することができる。
そして帯状物4の折返し部分10から回転ローラー5を
取外した後、その折返し部分10に前記紐状物11を結合
し、それを管路1の前記一端部から引張る。これによっ
て折返し部分10は上側の帯状物4aと下側の帯状物4bとの
間に引込まれ、新たな反転部分12が形成される。そして
その反転部分12において上側の帯状物4aを上側が下側と
なるように、また下側の帯状物4bを下側が上側となるよ
うにそれぞれ反転しながら、反転した帯状物4cは上側及
び下側の帯状物4a,4bの間を通って後方に引出される。
そして反転部分12が管路1の前記一端に到達することに
より、帯状物4の抜去は終了し、管路1内に内張り材9
が挿通されたまま残される。
取外した後、その折返し部分10に前記紐状物11を結合
し、それを管路1の前記一端部から引張る。これによっ
て折返し部分10は上側の帯状物4aと下側の帯状物4bとの
間に引込まれ、新たな反転部分12が形成される。そして
その反転部分12において上側の帯状物4aを上側が下側と
なるように、また下側の帯状物4bを下側が上側となるよ
うにそれぞれ反転しながら、反転した帯状物4cは上側及
び下側の帯状物4a,4bの間を通って後方に引出される。
そして反転部分12が管路1の前記一端に到達することに
より、帯状物4の抜去は終了し、管路1内に内張り材9
が挿通されたまま残される。
作用 本発明においては、内張り材9は上側の帯状物4a上に
載置された状態で管路1内に引込まれ、その引込みに要
する荷重は全て帯状物4が負担する。従って内張り材9
には全く張力が作用することがない。
載置された状態で管路1内に引込まれ、その引込みに要
する荷重は全て帯状物4が負担する。従って内張り材9
には全く張力が作用することがない。
また、内張り材9が管路1内に進入するときには、管
路1内面に当接している下側の帯状物4bは停止してお
り、その上を内張り材9を載置した上側の帯状物4aが滑
って移動することになる。従って管路1内面の凹凸に帯
状物4が引掛ったり、摩擦により傷付いたりすることが
なく、スムーズに移動できる。
路1内面に当接している下側の帯状物4bは停止してお
り、その上を内張り材9を載置した上側の帯状物4aが滑
って移動することになる。従って管路1内面の凹凸に帯
状物4が引掛ったり、摩擦により傷付いたりすることが
なく、スムーズに移動できる。
第一の発明においては、回転ローラー5を管路1のほ
ゞ中央に位置せしめるまでは下側の帯状物4bが管路1内
面に擦れながら進行することになるが、この段階では内
張り材9は管路1の外にあり、下側の帯状物4bに内張り
材9の重量がかかることがない。従って摩擦抵抗が小さ
く、引掛かったり傷付いたりすることなくスムーズに引
込むことができる。
ゞ中央に位置せしめるまでは下側の帯状物4bが管路1内
面に擦れながら進行することになるが、この段階では内
張り材9は管路1の外にあり、下側の帯状物4bに内張り
材9の重量がかかることがない。従って摩擦抵抗が小さ
く、引掛かったり傷付いたりすることなくスムーズに引
込むことができる。
また第二及び第三の発明においては、内張り材9を引
込むに際しては下側の帯状物4bは常に停止しており、管
路1内面との摩擦や引掛かりが生じる恐れは全くない。
込むに際しては下側の帯状物4bは常に停止しており、管
路1内面との摩擦や引掛かりが生じる恐れは全くない。
次に帯状物4を管路1から引抜くときには、上側の帯
状物4aは内張り材9を載置したままで動くことがなく、
帯状物4と内張り材9との摩擦により内張り材9に張力
が作用することがない。そして帯状物4の折返し部分10
又は反転部分12で反転しながら、下側の帯状物4b又は反
転した帯状物4cが後方に移動し、管路1の一端に至って
抜去される。
状物4aは内張り材9を載置したままで動くことがなく、
帯状物4と内張り材9との摩擦により内張り材9に張力
が作用することがない。そして帯状物4の折返し部分10
又は反転部分12で反転しながら、下側の帯状物4b又は反
転した帯状物4cが後方に移動し、管路1の一端に至って
抜去される。
発明の効果 本発明によれば、内張り材9は上側の帯状物4a上に載
置された状態で管路1内に引込まれ、管路1内面と直接
に接触することがなく、また内張り材9と帯状物4とが
擦れ合うこともないので、内張り材9が摩耗されたり傷
付けられたりすることがない。
置された状態で管路1内に引込まれ、管路1内面と直接
に接触することがなく、また内張り材9と帯状物4とが
擦れ合うこともないので、内張り材9が摩耗されたり傷
付けられたりすることがない。
また内張り材9を引込む際には、その引込みに要する
荷重は全て帯状物4が負担するので、内張り材9に直接
に張力が作用することがなく、前述のSMCのような強度
の小さい内張り材9であっても、張力により引伸ばされ
たり変形したりする恐れがない。
荷重は全て帯状物4が負担するので、内張り材9に直接
に張力が作用することがなく、前述のSMCのような強度
の小さい内張り材9であっても、張力により引伸ばされ
たり変形したりする恐れがない。
内張り材9を上側の帯状物4aに載置して管路1に引込
む方法として三つの方法を挙げているが、それぞれ一長
一短である。
む方法として三つの方法を挙げているが、それぞれ一長
一短である。
すなわち第一の発明の方法では、引取機6,7を二つ必
要とするが、その二つの巻取機6,7の繰作だけで工程を
進めることができ、また第2図に示すように内張り材9
の先端を予め上側の帯状物4a上に支持し、固定しておく
ことができるので、繰作が簡単である。
要とするが、その二つの巻取機6,7の繰作だけで工程を
進めることができ、また第2図に示すように内張り材9
の先端を予め上側の帯状物4a上に支持し、固定しておく
ことができるので、繰作が簡単である。
第二の発明では、巻取機6を一台で済ませることがで
き、設備は単純であるが、その反面、内張り材9の先端
を予め上側の帯状物4aに固定しておくことができず、回
転ローラー5が管路1の中央に至ったのち、改めて内張
り材9を帯状物4aに支持し、以後の工程を進めなければ
ならないという繁雑さがある。
き、設備は単純であるが、その反面、内張り材9の先端
を予め上側の帯状物4aに固定しておくことができず、回
転ローラー5が管路1の中央に至ったのち、改めて内張
り材9を帯状物4aに支持し、以後の工程を進めなければ
ならないという繁雑さがある。
また内張り材りの挿通を終了した後も、帯状物4を抜
去するために下側の帯状物4bを巻取機に接続し直さなけ
ればならない。
去するために下側の帯状物4bを巻取機に接続し直さなけ
ればならない。
さらに第三の発明は、装置も簡単で操作工程としても
単純であるが、予め上側の帯状物4aにおける回転ローラ
ー5から管路1の長さに相当する距離に亙って離れた位
置に内張り材9を支持しておかなければならず、しかも
上側の帯状物4aの前半部分を管路1内に引込む段階にお
いて帯状物4が多少なりとも伸長する可能性があり、内
張り材9の位置について、必ずしも正確を期し難いとい
う問題があって、回転ローラー5と内張り材9との管路
1他端への到達にずれが生じる可能性が大きい。
単純であるが、予め上側の帯状物4aにおける回転ローラ
ー5から管路1の長さに相当する距離に亙って離れた位
置に内張り材9を支持しておかなければならず、しかも
上側の帯状物4aの前半部分を管路1内に引込む段階にお
いて帯状物4が多少なりとも伸長する可能性があり、内
張り材9の位置について、必ずしも正確を期し難いとい
う問題があって、回転ローラー5と内張り材9との管路
1他端への到達にずれが生じる可能性が大きい。
次に内張り材9を管路1内に挿通した後帯状物4を管
路1から抜去する工程においては、上側の帯状物4aが固
定的に支持され、下側の帯状物4b又は折返された帯状物
4cを後方に引張って抜去するので、この段階においても
内張り材9が管路1内面や帯状物4との間で摩擦が生じ
ることがなく、内張り材9が傷付いたり張力が作用して
変形したりする恐れがない。
路1から抜去する工程においては、上側の帯状物4aが固
定的に支持され、下側の帯状物4b又は折返された帯状物
4cを後方に引張って抜去するので、この段階においても
内張り材9が管路1内面や帯状物4との間で摩擦が生じ
ることがなく、内張り材9が傷付いたり張力が作用して
変形したりする恐れがない。
第一乃至第三の発明と第四の発明とを比較すると、後
者は前者に較べると後方に移動する折返された帯状物4c
が管路1内面に摩擦されることがなく、傷付くことがな
くまた引張り荷重も小さくて済むが、部分的に帯状物4
が四重になり、厚みが大きくなってその部分が通過する
ことにより内張り材9に無用の動きが生じる可能性があ
る。また紐状物11を挿通したり折返し部分10に接続した
りする必要があり、工程が繁雑になるという欠点もあ
る。
者は前者に較べると後方に移動する折返された帯状物4c
が管路1内面に摩擦されることがなく、傷付くことがな
くまた引張り荷重も小さくて済むが、部分的に帯状物4
が四重になり、厚みが大きくなってその部分が通過する
ことにより内張り材9に無用の動きが生じる可能性があ
る。また紐状物11を挿通したり折返し部分10に接続した
りする必要があり、工程が繁雑になるという欠点もあ
る。
以上述べたように本発明によれば、SMCなどのように
強度の大きくない内張り材9を管路1内に挿通するに際
し、内張り材9が管路1内面などで傷付くのを防止し、
また内張り材9に張力が作用して伸長したり変形したり
することがなく、優れた内張りを施すことができる。
強度の大きくない内張り材9を管路1内に挿通するに際
し、内張り材9が管路1内面などで傷付くのを防止し、
また内張り材9に張力が作用して伸長したり変形したり
することがなく、優れた内張りを施すことができる。
第1図は本発明により帯状物に内張り材を支持して引込
む状態を示す中央縦断面図である。第2図及び第3図
は、それぞれ第一及び第三の発明の実施状態の工程を示
す中央縦断面図である。第4図は第一乃至第三の発明に
より帯状物を管路から抜去する状態を示す中央縦断面図
であり、第5図は第四の発明による抜去工程を示す中央
縦断面図である。第6図は本発明により管路に内張り材
を挿通した状態の横断面図である。 1……管路、4……帯状物 4a……上側の帯状物、4b……下側の帯状物 5……回転ローラー、9……内張り材 10……折返し部分
む状態を示す中央縦断面図である。第2図及び第3図
は、それぞれ第一及び第三の発明の実施状態の工程を示
す中央縦断面図である。第4図は第一乃至第三の発明に
より帯状物を管路から抜去する状態を示す中央縦断面図
であり、第5図は第四の発明による抜去工程を示す中央
縦断面図である。第6図は本発明により管路に内張り材
を挿通した状態の横断面図である。 1……管路、4……帯状物 4a……上側の帯状物、4b……下側の帯状物 5……回転ローラー、9……内張り材 10……折返し部分
Claims (4)
- 【請求項1】1管路(1)の一端部において回転ローラ
ー(5)に帯状物(4)を掛回し、回転ローラー(5)
から後部に延びる二枚の帯状物(4a,4b)のうちの上側
の帯状物(4a)に内張り材(9)の先端を支持し、当該
回転ローラー(5)を管路(1)の前記一端部からほゞ
中央まで進行させつつ、前記上側の帯状物(4a)の後部
を固定的に支持すると共に下側の帯状物(4b)を前記回
転ローラー(5)において下側が上側となるように反転
しながら管路(1)内に引込み、次いで前記回転ローラ
ー(5)を管路(1)の中央部から他端部にまで進行さ
せつつ、前記二枚の帯状物(4a,4b)のうちの下側の帯
状物(4b)の後部を固定的に支持すると共に、上側の帯
状物(4a)を前記回転ローラー(5)で上側が下側とな
るように反転しながら、該上側の帯状物(4a)上に前記
内張り材(9)を支持して管路(1)内に引込んで、当
該内張り材(9)の先端を前記回転ローラー(5)とほ
ゞ同時に管路(1)の他端に到達せしめ、前記帯状物
(4)から内張り材(9)の支持を解き、然る後管路
(1)の一端部から下側の帯状物(4b)を引張って、そ
の折返し部(10)において上側が下側となるよう反転し
ながら帯状物(4)を管路(1)から抜去することを特
徴とする、管路内に内張り材を引込む方法 - 【請求項2】管路(1)の一端部において回転ローラー
(5)に帯状物(4)を掛回すと共に、その回転ローラ
ー(5)から後方に延びる二枚の帯状物(4a,4b)のう
ちの下側の帯状物(4b)を固定的に支持し、前記回転ロ
ーラー(5)を管路(1)の前記一端部から他端部に向
って進行させつつ、上側の帯状物(4a)を、回転ローラ
ー(5)において上側から下側に反転しながら管路
(1)内に引込み、回転ローラー(5)が管路(1)の
ほゞ中央に到達したとき、管路(1)の前記一端部にお
いて前記上側の帯状物(4a)に内張り材(10)の先端を
支持し、前記回転ローラー(5)を管路(1)の他端部
まで進行させつつ、前記上側の帯状物(4a)を回転ロー
ラー(5)において上側から下側に反転しながら当該上
側の帯状物(4a)及びその帯状物(4a)上に支持された
内張り材(9)を管路(1)内に引込み、当該内張り材
(9)の先端を前記回転ローラー(5)とほゞ同時に管
路(1)の他端に到達せしめ、前記帯状物(4)から内
張り材(9)の支持を解き、然る後管路(1)の一端部
から下側の帯状物(4b)を引張って、その折返し部(1
0)において上側が下側となるよう反転しながら帯状物
(4)を管路(1)から抜去することを特徴とする、管
路内に内張り材を引込む方法 - 【請求項3】管路(1)の一端部において回転ローラー
(5)に帯状物(4)を掛回すと共に、その回転ローラ
ー(5)から後方に延びる二枚の帯状物(4a,4b)のう
ちの下側の帯状物(4b)を固定的に支持し、上側の帯状
物(4a)には、前記回転ローラー(5)の位置から管路
(1)の長さに相当する距離離れた位置に内張り材
(9)の先端を支持し、前記回転ローラー(5)を管路
(1)の前記一端部から他端部まで進行させつつ、前記
回転ローラー(5)から後方に延びる上側の帯状物(4
a)を、回転ローラー(5)において上側から下側に反
転しながら管路(1)内に引込むと共に、当該上側の帯
状物(4a)上に支持された内張り材(9)を管路(1)
内に引込み、当該内張り材(9)の先端を前記回転ロー
ラー(5)とほゞ同時に管路(1)の他端に到達せし
め、前記帯状物(4)から内張り材(9)の支持を解
き、然る後管路(1)の一端部から下側の帯状物(4b)
を引張って、その折返し部(10)において上側が下側と
なるよう反転しながら帯状物(4)を管路(1)から抜
去することを特徴とする、管路内に内張り材を引込む方
法 - 【請求項4】請求項1、2又は3の方法により回転ロー
ラー(5)を管路(1)の他端部まで進行させて上側の
帯状物(4a)及び当該帯状物(4a)上に支持された内張
り材(9)を管路(1)に引込んだ後、帯状物(4)か
ら内張り材(9)の支持を解いて回転ローラー(5)を
取外し、管路(1)の一端部から、他端部における帯状
物(4)の折返し部(10)を引張って、上側及び下側の
帯状物(4b)がそれらの間に入るように反転しながら帯
状物(4)を管路(1)から抜去することを特徴とす
る、管路内に内張り材を引込む方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP729890A JP2894619B2 (ja) | 1990-01-16 | 1990-01-16 | 管路内に内張り材を引込む方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP729890A JP2894619B2 (ja) | 1990-01-16 | 1990-01-16 | 管路内に内張り材を引込む方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03211037A JPH03211037A (ja) | 1991-09-13 |
JP2894619B2 true JP2894619B2 (ja) | 1999-05-24 |
Family
ID=11662119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP729890A Expired - Lifetime JP2894619B2 (ja) | 1990-01-16 | 1990-01-16 | 管路内に内張り材を引込む方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2894619B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6917742B2 (ja) * | 2017-03-21 | 2021-08-11 | 株式会社栗本鐵工所 | 管路の更生方法 |
-
1990
- 1990-01-16 JP JP729890A patent/JP2894619B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03211037A (ja) | 1991-09-13 |
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