JP2894309B2 - X線マイクロビームの生成方法及び生成装置 - Google Patents

X線マイクロビームの生成方法及び生成装置

Info

Publication number
JP2894309B2
JP2894309B2 JP9002942A JP294297A JP2894309B2 JP 2894309 B2 JP2894309 B2 JP 2894309B2 JP 9002942 A JP9002942 A JP 9002942A JP 294297 A JP294297 A JP 294297A JP 2894309 B2 JP2894309 B2 JP 2894309B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
reflection
crystal
generating
asymmetry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9002942A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10197697A (ja
Inventor
弘一 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP9002942A priority Critical patent/JP2894309B2/ja
Priority to NL1007118A priority patent/NL1007118C2/nl
Priority to US08/936,384 priority patent/US5914998A/en
Priority to FR9712008A priority patent/FR2754102B1/fr
Priority to FR9800776A priority patent/FR2756449B1/fr
Publication of JPH10197697A publication Critical patent/JPH10197697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2894309B2 publication Critical patent/JP2894309B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線マイクロビーム
の生成方法及び生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線ビームサイズの微小化には、従来、
フレネルゾーンプレート、全反射ミラー、および非対称
反射X線回折などが利用されていた。すなわち、フレネ
ルゾーンプレートを利用する方法では、光源から出射さ
れたX線は、X線フレネルゾーンプレートによって、仮
想光源である焦点位置に集光される。また、X線全反射
ミラー等の集光素子を使った方法では、X線の屈折率が
1より小さいために、ある臨界角よりもすれすれに物体
表面に入射したとき全反射を起こす現象を利用したX線
全反射ミラーをフレネルゾーンプレートの替わりに用い
ていた。更に、入射X線光路上に非対称反射の結晶分光
器を挿入し、反射鏡を用いて、その結晶分光器による疑
似発光点と元の発光点からのX線を同一位置に反射する
非対称反射X線回折法があった。あるいは、スリットや
ピンホールなどでX線束の断面積を限っても、空間的に
絞られたX線束を得ることができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術
は、以下の問題点がある。
【0004】フレネルゾーンプレートにおいてはX線の
エネルギーの変化に伴い焦点位置が変化してしまった。
また、全反射ミラーではエネルギーの選別機能がなかっ
た。非対称反射X線回折を用いる方法では例えば特開昭
62−15014号公報及び特開平4−43998号公
報に開示されているように、X線の波長の変化(エネル
ギーの変化)によって非対称の度合いが変わり、集光効
率が変わってしまう困難があった。
【0005】上記従来技術の問題点に鑑み、本発明の目
的は、X線の波長が変化しても非対称度や集光効率を一
定値に保つX線マイクロビームの生成方法及び生成装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のX線マイクロビ
ームの生成方法は、結晶表面に平行でない反射格子面を
利用する非対称反射X線回折方法によるX線マイクロビ
ームの生成方法において、反射格子面に垂直な軸のまわ
りに結晶を回転して、ブラッグ条件を保存したまま、結
晶表面に対する入射角および出射角を変える。
【0007】また、複数の結晶からの逐次反射を経過し
て微小サイズのX線ビームを得てもよい。
【0008】また、複数の結晶間で、互いに垂直な散乱
面を逐次反射に利用してもよい。
【0009】本発明のX線マイクロビームの生成装置
は、上述のX線マイクロビームの生成方法を用いてい
る。
【0010】そのため、本発明ではX線のエネルギーの
変化による非対称因子(非対称の度合い)を一定に保
ち、集光効率を変えずに人射X線のエネルギー走査を可
能にする。更に、本発明の方法と装置では、選別される
X線の波長が変化しても非対称度を一定値に保つことが
可能となる。また、X線のエネルギーとビームサイズ等
を含む集光条件を独立に設定することができる。
【0011】従って、X線の波長の変化(エネルギーの
変化)による非対称の度合いあるいは集光効率が変わっ
てしまう困難を解決できる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0013】(本発明の第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態の非対称反射によるビームサイズ
の縮小の模式的側面図である。
【0014】X線ビームサイズの微小化を行う場合、結
晶表面に平行でない、反射面(格子面)を利用する非対
称反射において、図1のように格子面に垂直な軸のまわ
りに結晶を回転することにより、ブラッグ条件を乱すこ
となく結晶表面に対する入射角および出射角を変えるこ
とで、X線のエネルギーの変化による非対称因子(非対
称の度合い)を一定に保ち、集光効率を変えずに入射X
線のエネルギー走査を可能にする。非対称因子bとは、
結晶表面と入射および出射X線の方向とのなす角度θO
およびθGを用いて、 b=sinθO/sinθG と表される量であり非対称度とも言われ、非対称度bの
回折により入射X線の散乱面内の空間的広がりは、出射
X線で1/b倍に、角度発散はb倍にされる。ブラッグ
角θBおよび回折に関わる格子面と結晶表面のなす角α
を用いれば、 b=sin(θB+α)/sin(θB−α) と表される。ここで、αは−θBからθBまでの範囲をと
ることができる。複数の結晶を用いて逐次反射をさせれ
ば、ビームサイズをより小さくすることが可能である。
非対称反射において、格子面に垂直な軸のまわりに結晶
を回転(図1のφ)することにより、入射X線および出
射X線の表面に対する角度を変えることができる。結果
としてφ=90度のとき(このときα=0)のb=1を
含み、φ=0度〜180度の範囲で、非対称因子をbか
ら1/bまで変化させることができ、入射X線の波長
(またはエネルギー)が変わり、ブラッグ角の変化とし
ての非対称度の変化をφの回転により補償することがで
きる。すなわち、結晶の回転により、選別されるX線の
波長の変化に伴う非対称度の変化をφの回転を連動する
ことにより補償し、結果として非対称度を一定値に保つ
ことが可能となる。また、bの変化の結果として集光条
件を任意の値に設定することができ、ビームサイズを変
えることも可能となる。
【0015】(本発明の第2の実施の形態)図2は本発
明の第2の実施の形態の模式的平面図((a))及び模
式的側面図((b))である。
【0016】図2のように互いに垂直な散乱面を逐次反
射に利用することにより、全体としてビームサイズを小
さくし、更に入射X線の回折に関わる角度幅が秒のオー
ダーであるため、角度幅の絞られたX線束が得られる。
【0017】図2において、X線源2から出たX線束は
シリコン単結晶3により、非対称反射のブラッグ反射を
受け、ビームサイズを限られる。使用したX線源は回転
陽極型のX線発生装置で、ビームサイズはlmm×1m
mである。波長0.05nmのX線に対して422反射
におけるブラッグ角は13.0度であり、(422)面
と結晶表面とのなす角度を12.0度になるようにカッ
トした結晶を用いて、非対称度bは24.3となる。
【0018】この結晶3による回折X線をさらに同様の
結晶4により回折させることにより更にビームサイズを
小さくすることができ、10μmほどになった。結晶3
および結晶4における散乱面と垂直な散乱面になるよう
結晶5および結晶6を配置し、水平方向および垂直方向
のビームサイズとも10μm程度にすることができた。
また、回折X線の角度発散は10秒程度であった。ここ
で、結晶3、4、5および6を回転させ、波長0.15
nmのX線を取り出す。この場合のブラッグ角は42.
6度であり、非対称因子bは57.0となった。集光条
件は大きく変わり、ビームサイズは5μm程度となっ
た。
【0019】ここで、各結晶のφの回転をさせ、出射X
線方向の結晶表面に対する角度を2.3度となるように
し非対称度を2.4程度にするとビームサイズは波長を
変化させても10μm程度のままであった。また、φの
回転によりX線の出射方向の結晶表面に対する角度を変
化させることによりビームサイズは10μmから数cm
程度まで、連続的に変化させることができた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、集光条件
を乱すことなく微小サイズのX線束のエネルギーを広い
範囲で走査することができるようになり、エネルギー走
査による実験であるEXAFS(Extended X
−ray Absorption Fine Stru
cture)等の実験を微小ビームサイズで容易に行え
るようになるという効果がある。また、集光条件を制御
してビームサイズを自由に変えることができるようにな
る。これにより、試料の局所歪解析や微小領域の構造解
析が行える。すなわち、本発明の方法と装置では、選別
されるX線の波長の変化に伴う非対称度の変化を補償し
て、結果として非対称度を一定値に保つことが可能とな
る。また、X線のエネルギーとビームサイズ等を含む集
光条件を独立に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の非対称反射による
ビームサイズの縮小の模式的側面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の模式図である。 (a)模式的平面図である。 (b)模式的側面図である。
【符号の説明】
1 非対称反射をさせる結晶 2 X線源 3 非対称反射をさせる結晶 4 非対称反射をさせる結晶 5 非対称反射をさせる結晶 6 非対称反射をさせる結晶

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶表面に平行でない反射格子面を利用
    する非対称反射X線回折方法によるX線マイクロビーム
    の生成方法において、 前記反射格子面に垂直な軸のまわりに結晶を回転して、
    ブラッグ条件を保存したまま、前記結晶表面に対する入
    射角および出射角を変えることを特徴とするX線マイク
    ロビームの生成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線マイクロビームの
    生成方法において、 複数の結晶からの逐次反射を経過して微小サイズのX線
    ビームを得ることを特徴とするX線マイクロビームの生
    成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のX線マイクロビームの
    生成方法において、 前記複数の結晶間で、互いに垂直な散乱面を逐次反射に
    利用することを特徴とするX線マイクロビームの生成方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3の何れか1項に記
    載のX線マイクロビームの生成方法を用いていることを
    特徴とするX線マイクロビームの生成装置。
JP9002942A 1996-09-27 1997-01-10 X線マイクロビームの生成方法及び生成装置 Expired - Fee Related JP2894309B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9002942A JP2894309B2 (ja) 1997-01-10 1997-01-10 X線マイクロビームの生成方法及び生成装置
NL1007118A NL1007118C2 (nl) 1996-09-27 1997-09-25 Werkwijze voor het opwekken van een röntgenstralenmicrobundel en inrchting daarvoor.
US08/936,384 US5914998A (en) 1996-09-27 1997-09-25 X-ray microbeam generating method and device for the same
FR9712008A FR2754102B1 (fr) 1996-09-27 1997-09-26 Procede de generation d'un microfaisceau de rayons x et dispositif pour celui-ci
FR9800776A FR2756449B1 (fr) 1996-09-27 1998-01-26 Procede de generation d'un microfaisceau de rayons x et dispositif pour celui-ci

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9002942A JP2894309B2 (ja) 1997-01-10 1997-01-10 X線マイクロビームの生成方法及び生成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10197697A JPH10197697A (ja) 1998-07-31
JP2894309B2 true JP2894309B2 (ja) 1999-05-24

Family

ID=11543425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9002942A Expired - Fee Related JP2894309B2 (ja) 1996-09-27 1997-01-10 X線マイクロビームの生成方法及び生成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2894309B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4660712B2 (ja) * 2000-11-30 2011-03-30 財団法人新産業創造研究機構 X線マイクロビーム生成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10197697A (ja) 1998-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100272239A1 (en) X-ray beam device
JP2007011403A (ja) 徐々に変化する原子面を有する二重に湾曲した光学素子
JPH0675188A (ja) 一列或いは多数列に配置された多数の光源を結像させる方法及び装置
Zhong et al. Sagittal focusing of high-energy synchrotron X-rays with asymmetric Laue crystals. I. Theoretical considerations
JP2013210377A (ja) ビーム調整システム
US4963003A (en) Laser optical system
David et al. Wavelength tunable diffractive transmission lens for hard x rays
TWI603161B (zh) 用於投影曝光設備產生使用輸出光束的euv光源
JPS61254915A (ja) 光束径調整用の光学系
KR101353657B1 (ko) 레이저 빔 프로파일을 성형하기 위한 광학 시스템 및 방법
JP2894309B2 (ja) X線マイクロビームの生成方法及び生成装置
EP1265094A2 (en) Depolarizing plate and an optical apparatus using the same
WO2001040845A1 (en) Creation of three-dimensional structures using ultrashort low energy laser exposure and structures formed thereby
EP1941317B1 (en) Beam separating optical element
KR20050032612A (ko) 전자기 복사선의 파면 공학용 위상각 제어 고정요소
JPH0572959A (ja) ホログラム描画装置
JP2004341299A (ja) レーザビームの干渉パターン強度低減装置及び方法
NL1007118C2 (nl) Werkwijze voor het opwekken van een röntgenstralenmicrobundel en inrchting daarvoor.
JPH06100731B2 (ja) 走査装置
JP2953420B2 (ja) 平面波x線マイクロビーム生成方法及びその装置
JPS609258B2 (ja) 中間調画像形成光学系
JP2021196408A (ja) 光線走査広角化システム
Hrdý et al. Diffractive–refractive optics in the Laue case: first experiment
JPH0561397A (ja) ホログラム描画装置
SU1718278A1 (ru) Способ расщеплени слаборасход щегос @ 100 рентгеновского пучка

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080305

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100305

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110305

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120305

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees