JP2892285B2 - シアル酸のクロマト分離方法及び装置 - Google Patents

シアル酸のクロマト分離方法及び装置

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JP2892285B2 JP6208471A JP20847194A JP2892285B2 JP 2892285 B2 JP2892285 B2 JP 2892285B2 JP 6208471 A JP6208471 A JP 6208471A JP 20847194 A JP20847194 A JP 20847194A JP 2892285 B2 JP2892285 B2 JP 2892285B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コロミン酸の加水分解
液からのシアル酸のクロマト分離方法及び装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】シアル酸は動物の体内に広く分布して生
理的に作用する重要な物質であり、医薬品などの原料と
して注目されている。従来、シアル酸の製造には海燕の
巣などの高価な天然原料が用いられてきたが、これらは
高価であるうえに供給が不安定であるという問題があ
る。そこで本発明者等は、大腸菌のような菌体を利用し
てシアル酸のホモポリマーであるコロミン酸を発酵生産
させ、これを加水分解してシアル酸を製造する方法を開
発し、既に特願平6-53859 号として特許出願済みであ
る。
【0003】この方法においては、純度の高いシアル酸
を得るためにコロミン酸の加水分解液を陰イオン交換カ
ラムを利用してクロマト分離精製する工程が必要であ
る。この場合、通常は溶出液として蟻酸を使用し、陰イ
オン交換カラムに通液する蟻酸の濃度を次第に高めてカ
ラムからシアル酸を溶出させている。
【0004】ところが、これまではシアル酸の濃度測定
法としては、「Ehrlich法」や「レソルシノール法」の
ような化学反応によりシアル酸を発色させ、これを吸光
度計で測定する時間のかかる方法が使用されていたた
め、シアル酸の濃度をオンラインで把握することはでき
なかった。このため、現にカラムから溶出している溶出
液中のシアル酸の濃度をその場で知ることはできず、ク
ロマト分離工程はいわば盲運転の状態となっていたので
ある。なお、UV法はオンライン測定が可能であるが、
この工程では蟻酸の干渉により使用することができな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、カラムからの溶出液中のシアル酸の
濃度をオンラインで正確に知ることができ、これによっ
てクロマト分離工程を制御することができるシアル酸の
クロマト分離方法及び装置を提供するためになされたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のシアル酸のクロマト分離方法は、
コロミン酸の加水分解液からシアル酸をクロマト分離精
製する際に、溶出液の旋光度を測定することにより溶出
液中のシアル酸の濃度をオンラインで把握し、クロマト
分離工程を制御することを特徴とするものである。また
本発明のシアル酸のクロマト分離装置は、コロミン酸の
加水分解液からシアル酸をクロマト分離精製するための
陰イオン交換カラムの流出側に、溶出液の旋光度を測定
する旋光度計と、この旋光度計の出力に応じて溶出液の
廃棄あるいは回収を選択できる切り換えバルブとを設置
したことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明はシアル酸が旋光性を有することを利用
し、溶出液中のシアル酸の濃度を旋光度計によってオン
ラインで把握するものである。この方法によれば蟻酸の
干渉を受けることなく、オンラインで正確な測定が可能
である。また旋光度計の出力に応じて切り換えバルブを
操作し、溶出液の廃棄あるいは回収を選択するようにす
れば、シアル酸を含有する溶出液のみを確実に回収する
ことができる。
【0008】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。図1は本発明のシアル酸のクロマト分離装置の実
施例を示すもので、1は陰イオン交換カラム(DOWEX 1-
X8) 、2はその流入口側の切り換え弁である。この陰イ
オン交換カラム1には切り換え弁2を介してコロミン酸
の加水分解液が通液されるとともに、蟻酸タンク3及び
純水タンク4から所定濃度に調整された蟻酸が通液され
るようになっている。
【0009】5は陰イオン交換カラム1の流出口側に接
続された旋光度計であり、蟻酸によって陰イオン交換カ
ラム1から溶出されるシアル酸の濃度を測定することが
できる。この旋光度計5の出力は切り換えバルブ6に入
力され、切り換えバルブ6はシアル酸の濃度が検出され
ない溶出液を廃液タンク7に導き、シアル酸の濃度が検
出された溶出液をプロダクトタンク8に導くように自動
または手動により操作される。以下に、この装置を用い
たシアル酸のクロマト分離方法を具体的に説明する。
【0010】まず、大腸菌により生産された600mg のコ
ロミン酸を含有する粗コロミン酸含有液を、陰イオン交
換カラム(陰イオン交換樹脂:DEAE-CellulofinA-200)
に通液することによりコロミン酸を吸着させ、水洗後、
塩化ナトリウム水溶液で溶出した。この溶出液を限外濾
過膜(分画分子量3万)で濃縮した後、透析を行い、精
製コロミン酸濃縮液を得た。
【0011】この精製コロミン酸濃縮液に0.1 Nの硫酸
を添加し、80度に加熱して加水分解を行った。その後、
Ba(OH)2で中和し、活性炭により色度を除去して多量の
シアル酸を含有するコロミン酸の加水分解液を得た。こ
のコロミン酸の加水分解液を図1の陰イオン交換カラム
1に通液し、シアル酸を陰イオン交換ゲルに吸着させ
た。
【0012】次に蟻酸タンク3及び純水タンク4から蟻
酸の水溶液をその濃度を除々に高めながら陰イオン交換
カラム1に通液し、シアル酸を溶出させた。このとき溶
出液を旋光度計5に導き、オンラインでシアル酸濃度を
測定した。またこれと同時に溶出液の各フラクションを
保存しておき、それに含まれるシアル酸の濃度をレソル
シノール法により正確に測定した。その結果、図2に示
すように旋光度計5による測定結果とレソルシノール法
による測定結果とは正確に一致しており、本発明方法の
有効性が確認できた。
【0013】実際の生産に際しては、旋光度計5の出力
により切り換えバルブ6を操作し、シアル酸の濃度が検
出された溶出液のみをプロダクトタンク8に導くように
すればよい。なお、図3のグラフに蟻酸の濃度の変化と
シアル酸の溶出量との関係を示す。
【0014】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のシアル
酸のクロマト分離方法及び装置によれば、蟻酸の干渉を
受けることなく溶出液中のシアル酸の濃度をオンライン
で正確に知ることができ、これによってクロマト分離工
程を制御することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシアル酸のクロマト分離装置を示すブ
ロック図である。
【図2】シアル酸濃度の旋光度計による測定結果とレソ
ルシノール法による測定結果とを対比して示すグラフで
ある。
【図3】蟻酸の濃度の変化とシアル酸の溶出量との関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 陰イオン交換カラム、2 切り換え弁、3 蟻酸タ
ンク、4 純水タンク、5 旋光度計、6 切り換えバ
ルブ、7 廃液タンク、8 プロダクトタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−35097(JP,A) 特公 昭47−26319(JP,B1) 田中誠之他著「基礎化学選書7 機器 分析」1989年11月5日発行、裳華房、第 141−149頁 化学大辞典編集委員会編「化学大辞典 4」1987年2月15日発行、共立出版株式 会社、第46−47頁 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 7/027 B01D 15/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロミン酸の加水分解液からシアル酸を
    クロマト分離精製する際に、溶出液の旋光度を測定する
    ことにより溶出液中のシアル酸の濃度をオンラインで把
    握し、クロマト分離工程を制御することを特徴とするシ
    アル酸のクロマト分離方法。
  2. 【請求項2】 コロミン酸の加水分解液からシアル酸を
    クロマト分離精製するための陰イオン交換カラムの流出
    側に、溶出液の旋光度を測定する旋光度計と、この旋光
    度計の出力に応じて溶出液の廃棄あるいは回収を選択で
    きる切り換えバルブとを設置したことを特徴とするシア
    ル酸のクロマト分離装置。
JP6208471A 1994-09-01 1994-09-01 シアル酸のクロマト分離方法及び装置 Expired - Fee Related JP2892285B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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化学大辞典編集委員会編「化学大辞典4」1987年2月15日発行、共立出版株式会社、第46−47頁
田中誠之他著「基礎化学選書7 機器分析」1989年11月5日発行、裳華房、第141−149頁

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