JP2891528B2 - 固体電解質型燃料電池用燃料電極材料 - Google Patents

固体電解質型燃料電池用燃料電極材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電極材料に関し、特に固体電解質型燃料電池
(Solid Oxide Full Cells、以下SOFCと略す)の燃料電
極材料に関する。
〔従来の技術〕
SOFCは、第8図に例示したように固体電解質材料2を
はさんで空気電極1と燃料電極4が取り付けられる。な
お、3は中間接続子(インタコネクター)、5は多孔性
の板又は管状基体である。固体電解質材料2は酸素イオ
ン導電性を有する8モル%のY2O3が固溶した安定化ジル
コニア(以下YSZと略す)が多用されている。空気電極
1は高温の酸化雰囲気においても安定で高い導電性を有
するペロプスカイト型複合酸化物が、又燃料電極4には
ニッケルあるいはYSZとの熱的整合性を図る上で、ニッ
ケルとジルコニアを混合したサーメットが使用されてい
る。さらに中間接続子3には、La-Cr系ペロプスカイト
型酸化物が代表的である。この電池は約1000℃で運転さ
れ、供給ガスとして空気極側に空気又は酸素を、燃料極
側に水素を使用している。
水素燃料は主に天然ガス等の軽質炭化水素を水蒸気改
質したラインを通して供給される。この改質方法として
は電池系外で行われる場合(以下、外部改質と記する)
と、電池系内で行われる場合(以下、内部改質と記す
る)の二通りのシステムがある。
内部改質は改質器が不要で、SOFC周辺の立地面積を縮
小でき、水素製造効率をほぼ100%とみなせる他、改質
反応の吸熱冷却効果で空気利用率を向上できるといった
特徴がある。特に、大規模発電(数百KW〜数MW級)には
プラント効率上、内部改質による発電システムが有効と
なる。
ところで、燃料流路となる燃料極の電極材料には、現
在NiとYSZ又はZrO2を混合させたサーメットが主流であ
る。そのNiの混合量はSOFC製造方法によって異なるが、
一般に電解質基材であるYSZとの熱膨張率のマッチング
と集電機能の面から、40〜60wt%(体積換算:32〜52vol
%)とされている。又、NiとYSZ(又はZrO2)以外の金
属と酸化物の組合せによる燃料電極材の実用例はこれま
でにない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の燃料電極に含まれる金属Niは、天然ガスやナフ
サをスチームや酸素による合成ガス、さらには水素の製
造を工業的に行うための主触媒として公知である。従っ
て、SOFCも燃料電極にNiを使用する場合、電池系内で水
素を生成させると同時に発電することは十分可能であ
る。しかし、従来の燃料電極組成では、Niの担持量が通
常の改質媒体よりも多いことに加え、担持として酸性の
ジルコニアを用いていることから、内部改質の場合、発
電中、燃料電極表面上に炭素を析出するといった問題が
ある。さらにこの炭素の析出はSOFCの出力低下を誘発す
る要因となり、SOFCの耐久性や安定性に影響する。特に
通常の改質器と同様、燃料供給口近傍の燃料電極は炭化
水素の接触分解によって炭素を最も析出しやすくダメー
ジを受け易い部分である。
工業的な水蒸気改質触媒(Ni-Al2O3)では炭素析出防
止にMgO,CaOなどのアルカリ土類金属酸化物の添加又はR
u金属を数%添加させるといった対策が施行されてい
る。又、供給ガス組成のスチーム/カーボン・モル比
(以下S/C比と略記)やCO2/炭化水素比を増加させるこ
とにより炭素の析出を防止している。ところがSOFCの場
合、このような従来の方策では種々の問題を生ずる。中
でも次の3点が重要な問題となる。第一に、アルカリ土
類金属酸化物等の添加は燃料電極材の熱膨張率に影響
し、第8図のごとく隣接した構成部材との熱的整合性が
図れないこと、第二にSOFCの作動温度が1000℃と高温で
あるため、添加物と構成部材との固相反応が進行する可
能性があること、第三にS/C比の増加は酸素分圧の増大
を招き開回路電圧を低下させる他、水蒸気の潜熱ロスに
より熱効率を下げるといった問題である。又第一番目の
問題点の中では熱膨張率以外に電極バルクの導電性を低
下させ、集電機能を阻害することも挙げられる。
以上の観点から内部改質用SOFC燃料電材としては、低
S/C比における炭素析出の防止と熱的・化学的整合性及
び集電機能性を全て同時に満足できる素材が必要であ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、まず燃料電極の炭素析出を発生する要
因が、YSZ担体の酸性点にあることを推定し、その担体
の酸性度を弱める効果と熱膨張率(α)がYSZに近く、
しかも高温で導電性のある希土類系酸化物に注目した。
このうち、CeO2(酸化セリウム)はSm2O3,Gd2O3等との
固溶体で混合導電性(電子と酸素イオンの両導電性)を
示すことで知られている。又、CeO2単独でも燃焼ガス中
では還元されて、CeO2‐δといった非化学量論組成とな
り、電子導電性の性質を示す。さらに、CeO2は酸性触媒
であるものの、その酸性・塩基性の尺度となる電気陰性
度はYSZよりも小さくなることから、相対的に酸性度がY
SZよりも低くなることが予想された。しかも、還元中は
上記非化学量論組成より電気的中性条件を保つためCeの
価数が+4から+3に減少することから塩基性に近い性
質も期待される。又CeO2の熱膨張係数(α)は、α=1
1.6×106m/m℃であり、YSZのα(=10.5×106m/m℃)と
比較的近いところにある。そこでCeO2をYSZの代わりに
燃料電極の担体に用いたところ、YSZの熱的・化学的整
合性を満足でき、かつ炭素析出を従来よりもはるかに抑
制できることが判明し本発明に至った。
すなわち、本発明は (1)Ni金属をCeO2に担持させたx・Ni・(1−x)・
CeO2(x=20〜40wt%)で表わされるサーメット組成を
有していることを特徴とする固体電解質型燃料電池用燃
料電極材料。
(2)Ni金属をCeO2‐ZrO2又はCeO2‐YSZの混合物に、
添付第1図のNi-CeO2‐ZrO2(又はYSZ)3元組成図にお
いて、A点(Ni:40wt%,CeO2:60wt%)、B点(Ni:20w
t%,CeO2:80wt%)、C点(Ni:20wt%,CeO2:70wt%,
ZrO2又はYSZ:10wt%)、D点(Ni:25wt%,CeO2:50wt
%,ZrO2又はYSZ:25wt%)、E点(Ni:30wt%,CeO2:30
wt%,ZrO2又はYSZ:40wt%)、F点(Ni:40wt%,ZrO2
又はYSZ:60wt%)及びG点(Ni:60wt%,ZrO2又はYSZ:4
0wt%)を結ぶ斜線部の組成範囲で担持されたサーメッ
ト組成(但し、A点−B点を結ぶ線上、F点−G点を結
ぶ線上の組成並びにD点及びE点の組成は除く)を有し
ていることを特徴とする固体電界質型燃料電池用燃料電
極材料。
である。
なお、本発明でいうYSZとは8モル%のY2O3が固溶し
た安定化ZrO2を意味する。
〔作用〕
一般に改質反応による炭素析出は炭化水素の接触分解
又は生成COの不均化反応であると言われている。そのメ
カニズムはNi表面上の吸着CHxからの逐次的脱水素によ
る強吸着種の重合により炭素を析出するものとされてい
る。従って、改質反応の中間体CHxから、次式の競走反
応でのCHxのxの値が大きいものほどH2Oとの反応性に優
れ炭素析出を発生しにくい。そこで 担体からNi金属へ電子供与性のある塩基性触媒ではCH
xのHの引きぬきをやわらげてxの値を大きくし、H2Oと
の反応の活性化を促す作用を示す。従ってNi触媒の担体
には酸性度(電子供与性小)のなるべく小さい酸化物を
使用する方が炭化析出を抑制するのに有効である。
ところで、SOFCの場合は上記の触媒反応と同時に、電
気化学的な燃料電極反応が複雑に進行している。その反
応スキームを示すと下記の通りである。
SOFC発電中は、定常的に空気電極側から燃料電極側へ
酸素イオンが供給され、CHx,CO,H2又はカーボンと反応
しCO2,H2Oを生成する。この競走反応でCO,H2がSOFCの活
物質として作用するのが最も燃料電極の過電圧を小さく
でき、又SOFCの安定な高出力化を維持できる。析出した
炭素と酸素イオンとの反応は電極の過電圧を著しく高め
SOFCの出力を低下させる。又、反応中にNiの炭化物を形
成し燃料電極の腐食劣化につながる。本発明では燃料電
極の改質触媒作用と電気化学的な反応作用を共有し、し
かも炭素の析出を抑制できる故、燃料電極の性能を従来
よりも向上できるとともに、S/C比が1〜3の範囲でもS
OFCの出力を安定に作動させることができる。
〔実施例〕
表1に、本発明者らが調製した燃料電極組成を示す。
これらの調製方法はいずれも出発原料としてNiO,CeO2
びYSZを所定量秤量し、溶媒に水と水溶性アクリル系分
散剤を用いた湿式の混合ボールミルで混合することによ
った。これを適宜700℃以上の温度で水素還元すること
により、Ni-CeO2,Ni-CeO2‐YSZ系のサーメットを得るこ
とができるが、電極の製造過程においては、まずNiOと
の混合原料を有機溶媒でスラリー状に分散したものを、
YSZシートにコーティングする。これを1300〜1500℃で
2時間焼成することにより燃料電極を作製した。又燃料
電極の特性(過電圧、界面抵抗)や発電特性を調べるた
めに、第2図のような簡単なセルを作製した。第2図
中、6はYSZシート、7は燃料電極、8,9は白金電極でそ
れぞれ参照電極と空気電極である。なお、この特性試験
に臨むにあたり、あらかじめ表1で示した各電極組成の
導電性と剥離試験を行ない、組成範囲の許容値を確定し
た。導電率は上記混合原料粉を圧粉成型後、1300〜1500
℃で2時間焼結し、直方体(3×3×30mm)に切出し直
流四端子法によって測定した。測定は温度950℃、40%H
2‐N2バランス気流中で行なった。又剥離試験はYSZシー
ト上にスラリーコートして1300〜1500℃で2時間焼成し
た燃料電極を、H2気流中1000℃で一時間還元後、N2気流
中で室温まで冷却して、電極の割れ、剥離発生の有無又
は引っかき密着性試験による剥離を基準として行なっ
た。導電率と剥離試験の結果は表1に併せて示す。(導
電性は最低1S・cm-1を基準とし、それ以下は集電機能が
困難とみなし、燃料電極材の対象から外した。)又、比
較例として従来のNi-YSZ系燃料電極についても同様に実
施した。
表1の結果より、燃料電極として使用可能な組成範囲
は第1図の斜線部に相当する。本発明の(2)におい
て、A点−B点を結ぶ線上、F点−G点を結ぶ線上の組
成を除いたのは、これら線上の組成は2元組成であるか
らであり、またD点、E点の組成のものを除いたのは、
表1の燃料電極組成のNo.8(Ni:25wt%,CeO2:50wt,YS
Z:25wt%)のもの及びNo.10(Ni:30wt%,CeO2:30wt
%、YSZ:40wt%)のものの剥離試験の結果が悪いからで
ある。なお第1図において、カッコ内の数値はNi:CeO2:
YSZ(又はZrO2)の重量比を示す。
〔実施例1〕 第2図のセルを用いて、各燃料電極における開回路電
圧の経時変化を調べた。第3図、第4図はそのときの結
果である。作動温度を1000℃とし、燃料ガスは加湿メタ
ンとし、第3図はS/C=3、第4図はS/C=1の場合を示
している。なお、比較燃料ガスとして加湿水素(H2/H2
O=90/10)を用いた。又、空気電極側には空気を流通し
た。それぞれ流量は燃料ガスを100ml/min、空気を400ml
/minとした。
燃料ガスに水素を使用した場合、いずれも開回路電圧
の経時変化はほとんどなかった。一方メタンガスを燃料
とした場合、開回路電圧は時間と共に低下し、その低下
率は比較サンプルである40wt% Ni-YSZ(No.17)燃料電
極が最も大きくなった。Ni-YSZ系にCeO2をドープしたN
o.9,No.12のサンプル、そしてYSZを完全にCeO2に代替し
たNo.3,No.4の順に開回路電圧の低下が抑えられてい
る。
〔実施例2〕 次に、実施例1と同様な条件で、定格動作点(電流:i
=200mA/cm2)における出力電圧の経時変化をS/C=3及
び1について調べ、その結果を第5図に示す。Ni-YSZ系
(No.17)は起動して約20時間の間に約0.1V以上の電圧
降下がある。しかし、Ni-YSZ系にCeO2をドープした系
(No.9,No.12)ではこのような初期の電圧降下が抑制さ
れ、更にNi-CeO2系(No.3,No.4)でも同様に初期の電圧
降下が緩和された。S/C比が1の場合は、いずれもS/C=
3に比べて出力の低下は著しくなっているが、Ni-YSZ系
(No.17)以外は、200時間も、S/C比=3よりも出力的
に上回っている。
〔実施例3〕 1000℃、S/C比=1(燃料:メタン)のときの、各種
燃料電極の過電圧特性試験を実施し、その結果を第6図
に示す。ガス流量条件は実施例1と同様である。Ni-CeO
2系(No.3,4)サンプルは、1000mA/cm2の電流密度に要
する過電圧が50mV程度であるのに対し、Ni-YSZ系(No.1
7)サンプルは100mA/cm2の電流密度ですでに100mV以上
の過電圧が必要である。このことは、Ni-CeO2系がNi-YS
Z系に比べ電気化学的な燃料電極反応に要する電圧ロス
が小さいことを示している。又No.12のサンプルからNi-
YSZ系にCeO2をドープしても過電圧を低減できる効果が
あることを示している。
〔実施例4〕 炭素析出の抑制降下を調べる目的で、表1で代表され
る燃料電極組成の混合原料粉を用いてS/C比に対する炭
素析出量の測定を赤外燃焼法で実施した。混合原料粉は
あらかじめ、電極焼成温度(1300〜1500℃、2時間)で
処理し、粉砕・整粒した。この整粒粉を800℃で1時間
水素還元処理後、同温度で各S/C比(S/C=1〜4)の加
湿メタンを常圧で200時間流通したサンプルを用いて炭
素析出量を計測した。又この時の触媒充填量は4g、空間
速度は5000h-1とした。第7図はNi-CeO2系(No.3,4)、
Ni-CeO2‐YSZ系(No.12)及び比較サンプルとしてNi-YS
Z系(No.17)における炭素析出量を示す。S/C比が低下
するに従って炭素析出量は増加するが、その程度はNi-Y
SZ系(No.17)が最も著しい。Ni-YSZ系に比べ、CeO2
ープ系(No.3、No.4,No.12)は炭素析出量が少なく明ら
かに炭素析出を抑制するCeO2の担体効果がみられる。
この炭素析出量と実験例1及び2で示したセル電圧の
経時変化はよい相関関係にあり、明らかに燃料電極の炭
素析出を防ぐことで、電池の性能を安定に維持できるこ
とを示している。
〔実施例5〕 次に、NiをZrO2‐CeO2に担持させた電極材として表2
に記載した混合比からなるNo.19,No.20のサンプルを先
の製造例に従い試作した。又、No.21はCeO2を添加して
いない比較サンプルである。セルの開回路電圧と出力電
圧の耐久試験試験並びに炭素析出量の測定を上記実験例
と同様にして行なった。3表は該セル性能について運転
初期と200時間経過後、又炭素析出量については加湿メ
タンを200時間流通後の結果を示すものである。
なお、S/C比はいずれもS/C=3で実施した。
この結果からも明らかにNi-ZrO2系燃料極にCeO2を添
加することにより燃料電極上の炭素析出量を抑制し、内
部改質型SOFCの耐久性を向上させることができる。
〔発明の効果〕 本発明において、Ni-CeO2系又はNi-CeO2‐YSZ系電極
は、従来のNi-YSZ系よりも改質反応に伴う過電圧を低減
でき、しかも炭素の析出を抑制できるため、低S/C比に
おける安定なセル性能と耐久性が向上され、内部改質用
SOFCの燃料電極材として有効である。また、CeO2自身が
還元雰囲気で電子導電性を示すことから、CeO2をドープ
することにより、Ni含有量を低減できるため、従来のよ
りもYSZ基体との整合性がさらに改善され、スラリー平
板型SOFC等の製作条件も緩和できるといった効果もあ
る。更に混合導電性を有するSm2O3,Gd2O3,La2O3,Y2O3
びCaOなどを固溶させたCeO2も本発明と同様な効果を示
す可能性がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のNi-CeO2‐YSZ(又はZrO2)系燃料電極
組成の三元組成図、第2図は燃料電極特性及び発電特性
を評価するために作製したセルの構成を示す概略図、第
3図、第4図は一実施例としてのセルの開回路電圧の経
時変化を表わした図表、第5図は一実験例としての定格
動作点におけるセルの出力電圧(電流:200mA/cm2)の経
時変化を表わした図表、第6図は一実験例としての燃料
電極の分極特性を表わした図表、第7図は一実施例とし
てのS/C比に対する燃料電極への炭素析出量を表わした
図表、第8図は円筒型のSOFCの一態様の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−262260(JP,A) 電子技術総合研究所彙報 38巻8号 378−82頁(1974発行) “Ain electrodes f or high−temperatur e Solid−electrolyt e fuel cells." (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/86,8/02,8/12 C04B 35/50 CAS

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni金属をCeO2に担持させたx・Ni・(1−
    x)・CeO2(x=20〜40wt%)で表されるサーメット組
    成を有していることを特徴とする固体電界質型燃料電池
    用燃料電極材料。
  2. 【請求項2】Ni金属をCeO2‐ZrO2又はCeO2‐YSZの混合
    物に、添付第1図のNi-CeO2‐ZrO2(又はYSZ)3元組成
    図において、A点(Ni:40wt%,CeO2:60wt%)、B点
    (Ni:20wt%,CeO2:80wt%)、C点(Ni:20wt%,CeO2:
    70wt%,ZrO2又はYSZ:10wt%)、D点(Ni:25wt%,CeO
    2:50wt%,ZrO2又はYSZ:25wt%)、E点(Ni:30wt%,C
    eO2:30wt%,ZrO2又はYSZ:40wt%)、F点(Ni:40wt
    %,ZrO2又はYSZ:60wt%)及びG点(Ni:60wt%,ZrO2
    又はYSZ:40wt%)を結ぶ斜線部の組成範囲で担持された
    サーメット組成(但し、A点−B点を結ぶ線上、F点−
    G点を結ぶ線上の組成並びにD点及びE点の組成は除
    く)を有していることを特徴とする固体電界質型燃料電
    池用燃料電極材料。
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Title
"Ain electrodes for high−temperature Solid−electrolyte fuel cells."
電子技術総合研究所彙報 38巻8号 378−82頁(1974発行)

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Publication number Publication date
JPH04121964A (ja) 1992-04-22

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