JP2889609B2 - 炭酸水製造供給装置 - Google Patents

炭酸水製造供給装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は炭酸水とシロップとを混合して炭酸飲料を販
売するカップ式自動販売機、およびディスペンサ装置等
に具備されて、炭酸ガスと水とから炭酸水を製造、及び
供給を成す炭酸水製造供給装置に関する。
(ロ)従来の技術 一般に炭酸飲料を販売するカップ式自動販売機および
ディスペンサ装置においては、炭酸水を製造し、供給す
る炭酸水製造供給装置を具備している。その炭酸水製造
供給装置の従来構成を第5図に示す。同図に従って説明
すると、1は炭酸水Cを製造するカーボネータで、冷却
水槽2に浸漬され保冷されている。このカーボネータ2
には炭酸ガスボンベ3から炭酸ガスが炭酸ガス導入管路
4を介して加圧供給されていると共に、水道水を貯溜し
たシスターン5からの水を、水供給用ポンプ6により途
中、前記冷却水槽2内に浸漬した冷却コイル7で冷却さ
せて、カーボネータ2の上面に配したノズル8に送り込
み、このノズル8から水を噴射させてカーボネータ1内
に供給している。9はその水供給管を示す。そしてこの
カーボネータ1内には水位制御センサ10が設けられてい
て、炭酸水の量が減ると、該水位制御センサ10が働い
て、前記ポンプ6が作動し、水がノズル8より噴射導入
されるようになっている。ノズル8より水が噴射される
と、その勢いでカーボネータ1内の水は撹拌され炭酸ガ
スと水とが混合して炭酸水Cが製造されるようになって
いる。出来た炭酸水Cは販売時に炭酸水供給バルブ12が
開かれると、サイフォンチューブ13によりカーボネータ
1外へ取り出され、流量制御装置14を介した後、冷却コ
イル15で再度冷却されて、コップ(図示せず)に注入さ
れる。そして、前記冷却コイル15と前記炭酸水供給バル
ブ12との間を継ぐ炭酸水供給管路11並びに炭酸水供給バ
ルブ12は特に冷却環境下に置く等の措置は採られること
は無く、普通の外部環境下に配されている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 このように従来装置は、カーボネータを冷却水槽に浸
漬して常に冷却状態とすると共に、炭酸水を製造する時
に供給される水も、冷却コイルで冷やし、更に炭酸水を
取り出す時も冷却コイルで再冷する等、冷却を十分とし
ている。従って、炭酸ガスは水に良く吸収され高いガス
ボリュームが得られる利点はあった。しかし、旨い炭酸
水を得るには、その炭酸水の製造過程において炭酸ガス
を水に徐々にガス吸収させ、水に含まれる空気を追い出
し、きめ細かな炭酸水を得るようにすることが必要であ
る。この点で従来装置では、水を噴射させ、その勢いで
カーボネータ内の水を撹拌し、急激にガス吸収させ、そ
の後は次回の水噴射となるまで、静的状況とし、何らガ
ス吸収に効果的な手段は施していない単発的な炭酸水製
造方式なので、旨い炭酸水は得られない欠点があった。
又、戸外、店内に限らず、これらカップ式自動販売機、
ディスペンサの設置されている市場では、炭酸水供給バ
ルブやそれに至る炭酸水供給管路内の炭酸水は暖まる傾
向にあることは否めず、その為ガスブレイクして十分な
ガスボリュームは得られないと共に、取り出される炭酸
水も冷たくなく、冷たい飲料を提供できないという問題
点があった。
本発明は上記従来欠点を解決するもので、カーボネー
タ内には常に空気を完全に追い出したきめ細い旨い炭酸
水が製造されており、かつ炭酸水の取り出し時にもガス
ブレイクしない冷たい炭酸水が供給されるようにした炭
酸水製造供給装置を提供することを目的としている。
(ニ)課題を解決するための手段 上記目的を実現するために、本発明は冷却水槽に浸さ
れた炭酸水製造装置にて炭酸ガスと水とを混合して冷え
た炭酸水を製造し、所望時に当該炭酸水を炭酸水供給管
路を介して、その先端に設けた炭酸水供給バルブより注
出すようにした炭酸水製造供給装置において、炭酸水注
出時、および炭酸水製造時等を除いて、出来た炭酸水を
ポンプにて取り出し前記炭酸水製造装置内に噴霧循環す
ることを可能にした炭酸水循環路を設け、この炭酸水循
環路が前記炭酸水供給管路を経由するように構成した炭
酸水製造供給装置としたものである。
(ホ)作用 炭酸水製造装置内の出来た炭酸水は、炭酸水注出時に
通る炭酸水供給管路から、その先の炭酸水供給バルブを
通ってカーボネータに炭酸水製造装置(カーボネータ)
に戻るようになるまで、炭酸水はこの冷えた経路を通
り、温まることなく、ガスボリュームを高く維持された
冷たい炭酸飲料の供給が可能になる。
(ヘ)実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。な
お、従来装置と同一若しくは同等の構成部は同一番号で
示している。先ず、第1図と第2図はガス吸収を除々に
行なわせ、旨い炭酸水を作るのに効果的とした基本的構
成図であり、そして第3図と第4図は冷たく、かつガス
ブレイクを抑えた炭酸水の提供を可能とする構成図であ
る。
最初に第1図および第2図に従い説明する。すなわち
各図に示すように、流量制御装置14から配管16を分岐
し、この配管16にポンプ17を設け、ポンプ17からの吐出
管の先をカーボネータ1の内側側面に取り付けた炭酸水
噴霧用の別のノズル18に接続する。こうして炭酸水の循
環する系路を形成する。そしてこのポンプ17を炭酸水供
給バルブ12の開かれない販売を行っていない時に作動す
る他、カーボネータ1内に炭酸水が無い時、およびカー
ボネータ1内に前記ノズル8より水が供給される炭酸水
製造時を除いて、作動するように制御し、この間の連続
又は継続的なポンプ17の駆動運転により、カーボネータ
1内の炭酸水Cをノズル18によりカーボネータ1内に何
度も循環噴霧させる。こうすることにより、水に含まれ
る空気は完全に追い出され、カーボネータ1内に緻密な
炭酸水を製造することができ、できた炭酸水は旨いもの
となる。追い出されてカーボネータ1内に溜まった空気
は図示しないが、カーボネータ1の上面蓋に設けた空気
抜き弁より排出されるようになっている。炭酸水製造時
には、第2図に示すように、ポンプ17は停止して炭酸水
の噴霧はなく、従来と同様に、シスターン5からの水が
ポンプ6によりノズル8に加圧供給され、ノズル8より
水が噴霧されて、炭酸ガスとにより炭酸水Cが製造され
る。
次に、第3図および第4図に示す他の実施例に付き説
明する。この実施例ではカーボネータ1の外へ取り出さ
れた炭酸水は流量制御装置14を出て、冷却コイル15を通
って冷やされ、炭酸水供給バルブ12に至ると、この供給
バルブ12内にあって販売時間に炭酸水を通す注出通路19
に設けた開閉弁20の手前でバイパスするようにする。そ
してこのバイパス管路21にポンプ17を配し、その先をカ
ーボネータ1の内面に取り付けたノズル18に接続する。
従ってこの実施例では、炭酸水の循環系路は炭酸水供給
管路11、炭酸水供給バルブ12及びバイパス管路21とから
構成されることとなる。そしてポンプ17で加圧した炭酸
水は先の実施例と同様に、ノズル18からカーボネータ1
内に噴霧される。この場合もポンプ17の動作は飲料を販
売していない時に作動する他、カーボネータ1内の炭酸
水が無い時、およびカーボネータ1に水を供給する炭酸
水製造時を除いた時に作動するようになっている。従っ
てそのような時に、冷たい炭酸水をカーボネータ1−流
量制御装置14−冷却コイル15−炭酸水供給バルブ12−ポ
ンプ17−カーボネータ1内に噴霧を何度も繰り返し循環
させるため、炭酸水供給バルブ12及び炭酸水供給管路11
内の炭酸水は常に冷たく、また水に含まれる空気は完全
に追い出されるため、緻密な炭酸水が得られる。そし
て、このように冷却した炭酸水を炭酸水供給管路11に循
環通流することで、ガスブレイクが抑えられ、高いガス
ボリュームの状態を確保できる。
なお、第3図が炭酸水循環噴霧時の状態を、また第4
図がその循環噴霧が停止され炭酸水製造時の状態を示し
ている。
(ト)発明の効果 以上のように、本発明によれば、炭酸水製造装置内に
出来た冷却された炭酸水を、炭酸水供給管路を介して再
びカーボネータ内に噴霧して戻すような管路構成とし、
ポンプを炭酸水製造時、および飲料供給時を除いて作動
させることにより、常に冷たい炭酸水が炭酸水供給管路
に通流して循環噴霧するようになり、旨みは勿論、ガス
ブレークがなく、したがって冷たくてガスボリュームの
高い炭酸水をベースとする炭酸水飲料も常に冷たい飲料
となって提供できることとなり、需用者の満足を得るも
のとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は炭酸水をカーボネータに循環噴霧させている状
態の本発明に係る炭酸水製造供給装置の構成図、第2図
は炭酸水の循環噴霧を休止し、炭酸水製造を行っている
状態を示す炭酸水製造供給装置の構成図、第3図は冷却
した炭酸水を炭酸水供給バルブを通ってカーボネータに
循環噴霧するように成した本発明に係る炭酸水製造供給
装置の構成図、第4図は炭酸水の循環噴霧を停止し、炭
酸水製造状態時を示す炭酸水製造供給装置の構成図、第
5図は従来の炭酸水製造供給装置の構成図である。 1…カーボネータ、2…冷却水槽、3…炭酸ガスボン
ベ、5…シスターン、6…水供給用ポンプ、8…水導入
用の噴射ノズル、11…炭酸水供給管路、12…炭酸水供給
バルブ、14…流量制御装置、15…冷却コイル、16…炭酸
水循環用の配管、17…炭酸水循環用のポンプ、18…炭酸
水の噴霧用ノズル、19…炭酸水の注出通路、20…開閉
弁、21…バイパス管路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却水槽に浸された炭酸水製造装置にて炭
    酸ガスと水とを混合して冷えた炭酸水を製造し、所望時
    に当該炭酸水を炭酸水供給管路を介して、その先端に設
    けた炭酸水供給バルブより注出すようにした炭酸水製造
    供給装置において、炭酸水注出時、および炭酸水製造時
    等を除いて、出来た炭酸水をポンプにて取り出し前記炭
    酸水製造装置内に噴霧循環することを可能にした炭酸水
    循環路を設け、この炭酸水循環路が前記炭酸水供給管路
    を経由するように構成したことを特徴とする炭酸水製造
    供給装置。
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