JP2889105B2 - 水噴射推進器における噴射エネルギの増幅装置 - Google Patents
水噴射推進器における噴射エネルギの増幅装置Info
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- JP2889105B2 JP2889105B2 JP6011385A JP1138594A JP2889105B2 JP 2889105 B2 JP2889105 B2 JP 2889105B2 JP 6011385 A JP6011385 A JP 6011385A JP 1138594 A JP1138594 A JP 1138594A JP 2889105 B2 JP2889105 B2 JP 2889105B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はダクトの前部から取り入
れた水流をダクト内で回転するインペラにより加速し、
ダクト後部の噴射口から噴射して推進力を得る水噴射推
進器において噴射エネルギを増幅する装置に関するもの
である。
れた水流をダクト内で回転するインペラにより加速し、
ダクト後部の噴射口から噴射して推進力を得る水噴射推
進器において噴射エネルギを増幅する装置に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】船舶用の推進器としてはいわゆるスクリ
ュ（インペラ）が公知かつ一般的である。しかし推進効
率が低いため筒状部材の中でスクリュを回転させるダク
テッドファン型の推進器が開発され実用化されている。
しかし本体発明者は、従来の推進器の能力に疑問を持
ち、さらに推進効率を高める研究を重ねた結果、負圧を
利用することにより一段と強力なエネルギを生成するこ
とができるという知見を得た。
ュ（インペラ）が公知かつ一般的である。しかし推進効
率が低いため筒状部材の中でスクリュを回転させるダク
テッドファン型の推進器が開発され実用化されている。
しかし本体発明者は、従来の推進器の能力に疑問を持
ち、さらに推進効率を高める研究を重ねた結果、負圧を
利用することにより一段と強力なエネルギを生成するこ
とができるという知見を得た。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の知見に
基づいてなされたもので、その課題とするところは、ス
クリュ（インペラ）を用いて水を噴射し推進力を得るに
当たり、新たな動力を必要とせずに従来のスクリュによ
るよりも大きな推進エネルギが得られるようにすること
である。
基づいてなされたもので、その課題とするところは、ス
クリュ（インペラ）を用いて水を噴射し推進力を得るに
当たり、新たな動力を必要とせずに従来のスクリュによ
るよりも大きな推進エネルギが得られるようにすること
である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は水噴射推進器において、インペラを囲んで
いるダクト本体の後部に、インペラによって加速された
水流をさらに加速するため、ダクト本体よりも流断面積
を下流へ向けて絞った加速管部を設置し、該加速管部に
よる水流の加速を推進するため流断面積を拡大し、かつ
その後方端部が噴射口となる噴射ノズルを加速管部の下
流に連続的に設置し、加速管部での加速により生じた負
圧吸引力によって噴射ノズル内へ水流を導入するための
吸入口を加速管部と噴射ノズルとの間に形成し、該吸入
口に導く水流の導入口を前記加速管部の外側に設けたも
のである。
め、本発明は水噴射推進器において、インペラを囲んで
いるダクト本体の後部に、インペラによって加速された
水流をさらに加速するため、ダクト本体よりも流断面積
を下流へ向けて絞った加速管部を設置し、該加速管部に
よる水流の加速を推進するため流断面積を拡大し、かつ
その後方端部が噴射口となる噴射ノズルを加速管部の下
流に連続的に設置し、加速管部での加速により生じた負
圧吸引力によって噴射ノズル内へ水流を導入するための
吸入口を加速管部と噴射ノズルとの間に形成し、該吸入
口に導く水流の導入口を前記加速管部の外側に設けたも
のである。
【０００５】
【実施例】本発明に係る水噴射推進器における噴射エネ
ルギーの増幅装置の第１の実施例を図１を参照して説明
する。この装置を付属した水噴射推進器は図３に示した
ような船舶Ｖの推進器として使用される。インペラ１０
は回転軸１２に取り付けてあり、船底若しくは船体内に
て水流を加速するために設けられる。
ルギーの増幅装置の第１の実施例を図１を参照して説明
する。この装置を付属した水噴射推進器は図３に示した
ような船舶Ｖの推進器として使用される。インペラ１０
は回転軸１２に取り付けてあり、船底若しくは船体内に
て水流を加速するために設けられる。
【０００６】ダクト本体２０は最大の流断面積を持ち、
前記インペラ１０を囲むほぼ円筒状に形成されており、
インペラ１０による推進効率を向上させる一定の技術的
条件にしたがった形態を備えている。またダクト本体２
０はインペラ上流側にて流断面積を徐々に絞った収束壁
２１と、それに続くインペラ周囲の囲み壁２２とを有す
る。１３はインペラ後方にて回転軸１２を受けた軸受、
１４はそのステーを示す。
前記インペラ１０を囲むほぼ円筒状に形成されており、
インペラ１０による推進効率を向上させる一定の技術的
条件にしたがった形態を備えている。またダクト本体２
０はインペラ上流側にて流断面積を徐々に絞った収束壁
２１と、それに続くインペラ周囲の囲み壁２２とを有す
る。１３はインペラ後方にて回転軸１２を受けた軸受、
１４はそのステーを示す。
【０００７】ダクト本体２０の後部にはそこから下流へ
延びた加速管部３０が設けられる。該加速管部３０は、
インペラ１０によって加速された水流をさらに加速する
もので、流断面積が下流へ向かって次第に減少したテー
パ管部３１と、その最小断面積を維持して下流へ延びた
平行なスロート管部３２とから成る。テーパ管部３１の
テーパ度合いは収束壁２１のそれよりも明らかに大き
く、水流を可能な限り高速に加速する、該加速管部３０
のスロート管部３２は最小の流断面積を持つ。
延びた加速管部３０が設けられる。該加速管部３０は、
インペラ１０によって加速された水流をさらに加速する
もので、流断面積が下流へ向かって次第に減少したテー
パ管部３１と、その最小断面積を維持して下流へ延びた
平行なスロート管部３２とから成る。テーパ管部３１の
テーパ度合いは収束壁２１のそれよりも明らかに大き
く、水流を可能な限り高速に加速する、該加速管部３０
のスロート管部３２は最小の流断面積を持つ。
【０００８】加速管部３０の下流には、流断面積を次第
に拡大した遷移部３４を介在させて、噴射ノズル４０を
連続的に設置する。遷移部３４は加速管部３０による水
流の加速を維持させるために流断面積を拡大することが
有効であるという知見に基づいて設けたもので、図示の
ような逆テーパ状であってもなくても良い。
に拡大した遷移部３４を介在させて、噴射ノズル４０を
連続的に設置する。遷移部３４は加速管部３０による水
流の加速を維持させるために流断面積を拡大することが
有効であるという知見に基づいて設けたもので、図示の
ような逆テーパ状であってもなくても良い。
【０００９】噴射ノズル４０は、加速管部３０にて加速
された水流を後端の噴射口４１から水中に放出し、高い
推進効率を得るもので、ダクト本体２０のそれに近い流
断面積を有する。該噴射ノズル４０の前端の遷移部３４
付近は流速が高速であり、かつ流断面積が増大している
ため負圧が形成される。この負圧により噴射ノズル４０
中に適切に水流を吸引することにより、噴射口４１から
放出する水量を増すことができ、推進効率を向上するこ
とができる。
された水流を後端の噴射口４１から水中に放出し、高い
推進効率を得るもので、ダクト本体２０のそれに近い流
断面積を有する。該噴射ノズル４０の前端の遷移部３４
付近は流速が高速であり、かつ流断面積が増大している
ため負圧が形成される。この負圧により噴射ノズル４０
中に適切に水流を吸引することにより、噴射口４１から
放出する水量を増すことができ、推進効率を向上するこ
とができる。
【００１０】噴射ノズル４０内へ水流を導入する吸入口
５３は前記遷移部３４に複数、開口されており、そこに
吸引される水流は二つの経路から供給することができ
る。
５３は前記遷移部３４に複数、開口されており、そこに
吸引される水流は二つの経路から供給することができ
る。
【００１１】その第１は図１に示したように、ダクト本
体２０の内部の上流から水流を供給する方法である。こ
の場合、水流の導入口５１は加速管部３０の外周かつ上
流に複数、開口する。ダクト内を流れる水流は中央が最
速であり、壁面に接して高度が低下している流れを導入
口５１から吸引するものである。この水流の供給のため
加速管部３０の外側を覆い管部３３で囲み、バイパス路
５２を形成している。図１の場合、ダクト本体２０と覆
い管部３３及び噴射ノズル４０とが一体となっており、
その覆い管部３３内へ加速管部３０の構成部材を取り付
けて本発明に係る増幅装置Ａを形成している。
体２０の内部の上流から水流を供給する方法である。こ
の場合、水流の導入口５１は加速管部３０の外周かつ上
流に複数、開口する。ダクト内を流れる水流は中央が最
速であり、壁面に接して高度が低下している流れを導入
口５１から吸引するものである。この水流の供給のため
加速管部３０の外側を覆い管部３３で囲み、バイパス路
５２を形成している。図１の場合、ダクト本体２０と覆
い管部３３及び噴射ノズル４０とが一体となっており、
その覆い管部３３内へ加速管部３０の構成部材を取り付
けて本発明に係る増幅装置Ａを形成している。
【００１２】吸入口５３へ水流を供給する第２の方法
は、ダクト外から水流を取り付ける方法であり（図
２）、このためダクト本体２０と加速管部３０との間は
完全に閉じて、ダクト本体２０と覆い管部３３との境付
近に導入口５１を開口している。この例の場合バイパス
路５２は必ずしも必要ではなく、吸入口５３に直かに導
入口５１を設けても良い。図２中、他の構成は図１の例
と同じで良いので符号を援用し、説明は省略する。
は、ダクト外から水流を取り付ける方法であり（図
２）、このためダクト本体２０と加速管部３０との間は
完全に閉じて、ダクト本体２０と覆い管部３３との境付
近に導入口５１を開口している。この例の場合バイパス
路５２は必ずしも必要ではなく、吸入口５３に直かに導
入口５１を設けても良い。図２中、他の構成は図１の例
と同じで良いので符号を援用し、説明は省略する。
【００１３】このように構成された本発明の装置におい
てエンジンが作動し、インペラ１０が回転すると本装置
内を流れる水流はインペラ１０による加速ののち直ちに
加速宵部３０において再び加速され、噴射ノズル４０の
前端の遷移部付近で発生する負圧により吸入口５３から
噴射ノズル４０内へ負圧により水流を強制的に吸引する
こととなる。
てエンジンが作動し、インペラ１０が回転すると本装置
内を流れる水流はインペラ１０による加速ののち直ちに
加速宵部３０において再び加速され、噴射ノズル４０の
前端の遷移部付近で発生する負圧により吸入口５３から
噴射ノズル４０内へ負圧により水流を強制的に吸引する
こととなる。
【００１４】この吸引によりダクト本体内の水流が吸入
口５３から強制吸引され、噴射ノズル４０内へ流入し、
加速管部３０を通過して来た主水流と合流し噴射口４１
から水中へ噴射される。と同時に図１の例では、ダクト
本体２０内の水流がインペラ付近から持ち去れらるた
め、インペラ１０及びそれを駆動するエンジンに掛かる
負担を著しく軽減することができる。またインペラによ
るキャビテーションの発生を遅らせることができる。
口５３から強制吸引され、噴射ノズル４０内へ流入し、
加速管部３０を通過して来た主水流と合流し噴射口４１
から水中へ噴射される。と同時に図１の例では、ダクト
本体２０内の水流がインペラ付近から持ち去れらるた
め、インペラ１０及びそれを駆動するエンジンに掛かる
負担を著しく軽減することができる。またインペラによ
るキャビテーションの発生を遅らせることができる。
【００１５】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成されているの
で、インペラにより加速され、さらに加速管部での加速
により発生させた負圧吸引力により、吸入口から水流を
噴射ノズル内へ強制吸引し、それによりほぼ強制吸引水
量分だけ噴射水量を増すことができるから、所要動力は
そのままで推進出力を著しく増すことができるという効
果を奏する。さらに本発明には次の特徴がある。 １）同回転数下でエンジンの負担が軽い。 ２）同回転数下でエンジンの経済性が高まる。 ３）一定推力を得るための立ち上がりが早い。 ４）可動部分がないため生産性が良く、故障のおそれが
ない。
で、インペラにより加速され、さらに加速管部での加速
により発生させた負圧吸引力により、吸入口から水流を
噴射ノズル内へ強制吸引し、それによりほぼ強制吸引水
量分だけ噴射水量を増すことができるから、所要動力は
そのままで推進出力を著しく増すことができるという効
果を奏する。さらに本発明には次の特徴がある。 １）同回転数下でエンジンの負担が軽い。 ２）同回転数下でエンジンの経済性が高まる。 ３）一定推力を得るための立ち上がりが早い。 ４）可動部分がないため生産性が良く、故障のおそれが
ない。
【図１】（ａ）本発明に係る噴射エネルギの増幅装置の
第１の実施例を示す縦断面図。 （ｂ）同上の後面図。
第１の実施例を示す縦断面図。 （ｂ）同上の後面図。
【図２】（ａ）本発明に係る装置の第２の実施例を示す
縦断面図。 （ｂ）同上の後面図。
縦断面図。 （ｂ）同上の後面図。
【図３】（ａ）本発明に係る装置を搭載した船舶の略側
面図。 （ｂ）同上の後面図。
面図。 （ｂ）同上の後面図。
Claims (6)
- 【請求項１】 ダクトの前部から取り入れた水流をダク
ト内で回転するインペラにより加速し、ダクト後部の噴
射口から噴射して推進力を得る水噴射推進器において、
前記インペラを囲んでいるダクト本体の後部に、インペ
ラによって加速された水流をさらに加速するため、ダク
ト本体よりも流断面積を下流へ向けて絞った加速管部を
設置し、該加速管部による水流の加速を維持するため流
断面積を拡大し、かつその後方端部が前記噴射口となる
噴射ノズルを加速管部の下流に連続的に設置し、加速管
部での加速により生じた負圧吸引力によって噴射ノズル
内へ水流を導入するための吸入口を加速管部と噴射ノズ
ルとの間に形成し、該吸入口に導く水流の導入口を前記
加速管部の外側に設けた構成を有する水噴射推進器にお
ける噴射エネルギの増幅装置。 - 【請求項２】 ダクト本体、加速管部及び噴射ノズルの
中でダクト本体が最も大きい流断面積を有し、加速部の
最小流断面積部分が最小であり、噴射ノズルの流断面積
はそれらの中間の値をとるように設定されている請求項
第１項記載の水噴射推進器における噴射エネルギの増幅
装置。 - 【請求項３】 加速管部は、流断面積が下流へ向かって
次第に減少したテーパ管部と、その最小断面積のまま下
流へ伸びたスロート管部とからなり、流断面積が下流へ
向かって次第に拡大した遷移部を介して噴射ノズルと連
続している請求項第１項記載の水噴射推進器における噴
射エネルギの増幅装置。 - 【請求項４】 加速管部の外側を囲む覆い管部が設けて
あり、加速管部の外面と覆い管部の内面とはバイパス路
を形成しており、該バイパス路の上流端が導入口、その
下流端が吸入口となっている請求項第１項記載の水噴射
推進器における噴射エネルギの増幅装置。 - 【請求項５】 吸入口は、バイパス路の上流側でダクト
本体の内部外周の水流に通じるように開口している請求
項第４項記載の水噴射推進器における噴射エネルギの増
幅装置。 - 【請求項６】 吸入口は、バイパス路の上流側でダクト
本体の外部から流入する水流に通じるように設けられて
いる請求項第４項記載の水噴射推進器における噴射エネ
ルギの増幅装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6011385A JP2889105B2 (ja) | 1994-01-06 | 1994-01-06 | 水噴射推進器における噴射エネルギの増幅装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6011385A JP2889105B2 (ja) | 1994-01-06 | 1994-01-06 | 水噴射推進器における噴射エネルギの増幅装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07196087A JPH07196087A (ja) | 1995-08-01 |
| JP2889105B2 true JP2889105B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=11776551
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6011385A Expired - Lifetime JP2889105B2 (ja) | 1994-01-06 | 1994-01-06 | 水噴射推進器における噴射エネルギの増幅装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2889105B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4287339B2 (ja) * | 2004-09-10 | 2009-07-01 | 本田技研工業株式会社 | ウォータージェット推進機 |
| KR101349338B1 (ko) * | 2013-09-09 | 2014-01-10 | 정기영 | 관로의 유속 증폭을 이용한 고속회전체 장치 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FI782193A (fi) * | 1977-07-16 | 1979-01-17 | Jastram Werke | Foerfarande foer aostadkommande av skjutkraft vid styrdrivanordningar foer fartyg och en haerfoer avsedd styrdrivanordning |
| JPS60142099A (ja) * | 1983-12-28 | 1985-07-27 | Toshiaki Kezuka | 推力発生装置 |
| JPH0577787A (ja) * | 1991-09-20 | 1993-03-30 | Masaki Hayashi | ウオータジエツト推進機 |
-
1994
- 1994-01-06 JP JP6011385A patent/JP2889105B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07196087A (ja) | 1995-08-01 |
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