JP2888174B2 - 干渉補償器 - Google Patents

干渉補償器

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JP2888174B2
JP2888174B2 JP7186972A JP18697295A JP2888174B2 JP 2888174 B2 JP2888174 B2 JP 2888174B2 JP 7186972 A JP7186972 A JP 7186972A JP 18697295 A JP18697295 A JP 18697295A JP 2888174 B2 JP2888174 B2 JP 2888174B2
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    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は干渉補償器に係り、
特に単一周波数中継のディジタル無線通信の復調装置に
用いる干渉補償器に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル無線通信システムにおける周
波数の利用効率を高めるため、単一周波数中継方式が実
用化されようとしている。この単一周波数中継方式は送
信周波数と受信周波数とを同一とするため、従来の二周
波中継方式と比べて2倍の周波数利用効率が得られるも
のの、アンテナ結合による干渉量の増加という欠点もも
つ。
【0003】そこで、この単一周波数中継ではアンテナ
結合による干渉量を低減するための干渉補償器が従来よ
り用いられる。この従来の干渉補償器には、トランスバ
ーサルフィルタによる波形等化が考えられている(例え
ば、John G. Proakis、"Digital Communications"、McGRA
WHILL社刊、p.357-381)。
【0004】図7はNタップ構成(Nは自然数)のトラ
ンスバーサルフィルタを用いた従来の干渉補償器の一例
の構成図を示す。同図において、タップ数Nは発生し得
る干渉波の性質により定めるが、単一周波数中継では、
図8に説明するオーバーリーチ干渉、自局内干渉、遅れ
干渉等の広範囲な時間差(μsオーダー)をもつ長時間
差干渉が問題となるため、通常数10〜数100タップ
の値が選ばれる。
【0005】ここで、オーバーリーチ干渉とは、図8に
示すように、2ホップ前の局121より1ホップ前の局
122を飛び越して自局123に受信する進みエコー干
渉である。また、自局内干渉とは自局123のアンテナ
の送受結合により生じる遅れエコー干渉であり、また、
反射干渉とは反射物125(遠方のビル壁面等)での反
射による生じる遅れエコー干渉である。
【0006】図7において、トランスバーサルフィルタ
は復調器より端子1に入力されるベースバンド信号に対
して干渉補償を行う第1タップ11、第2タップ12か
ら第Nタップ1n、これらの各タップ11〜1nの出力
信号を加算して等化信号を出力する加算器14、加算器
14の出力等化信号より送られたであろう送信信号を推
定して判定信号を出力する判定器15、及び等化信号と
判定信号の差分より等化残差である誤差信号Eを出力す
る減算器16より構成されている。判定信号は端子2へ
出力される。
【0007】第1タップ11は、端子1よりの入力デー
タ信号と上記の誤差信号Eとの積により瞬時相関値を求
める第1の乗算器21、瞬時相関値を時間平均して相関
値信号を出力する積分器22、入力データ信号と相関値
信号(タップ係数)との積により第1タップ信号を出力
する第2の乗算器23とから構成されている。この相関
値信号を、第1タップのタップ係数という。
【0008】第2タップ12から第Nタップ1nまでの
それぞれは、タップ入力に時間合わせを行うための遅延
素子24を有し、それ以外は第1タップ11と同様の構
成で同様の動作を行う。このような相関信号の求め方を
MSEアルゴリズムという。MSEアルゴリズムによ
り、トランスバーサルフィルタの各タップは誤差信号の
2乗平均値を最小とするように動作する。
【0009】以上説明したように、種々の干渉を含んだ
入力データ信号は、トランスバーサルフィルタにより干
渉補償される。干渉補償のためのタップ係数は、図5に
示した回路のMSEアルゴリズムにより自動的に決定さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】干渉補償器を通常のト
ランスバーサルフィルタにより構成した場合、次の2点
が問題となる。第1の問題点は、収束性の悪さである。
通常のトランスバーサルフィルタでは、収束性を良くす
るために各タップに固定の制限値(重み付け)を与えて
いる。制限値としては、例えばトランスバーサルフィル
タの中心タップよりの遅延時間差の絶対値を用いて、時
間差がAクロックのときには、1/Aの制限値とする方
法がある。
【0011】しかし、この方法はトランスバーサルフィ
ルタを周波数特性の改善だけを目的として干渉補償器と
して利用する場合には、中心タップとの時間差に関係な
く大きなタップ係数が発生する可能性があるため、むや
みに制限値を設けることができない。その結果、すべて
のタップ係数がフルスケールで動く場合には、収束が非
常に困難となる。
【0012】第2の問題点は、タップ数増に伴い量子化
雑音の増大である。各タップで発生する量子化雑音電力
をP(NO)とすると、トランスバーサルフィルタ全体
で発生する量子化雑音P(N)は以下の値となる。
【0013】P(N)=N×P(NO) つまり、タップ数に比例して量子化雑音が増大してい
る。その結果、従来は信号の耐雑音特性が劣化する。
【0014】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
タップ数の多さに起因する収束性の劣化及び量子化雑音
の増加を防止し得る干渉補償器を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、ディジタル無線通信方式における復調装置
の復調器から取り出されたベースバンドディジタル信号
と等化誤差を示す誤差信号がそれぞれ共通に入力される
と共に対応する制限値信号が個別に入力され、入力制限
値信号に応じて値が制限された相関値信号に基づき生成
されたタップ信号と、値が制限されていない相関値信号
とをそれぞれ出力するN個のタップと、N個のタップか
らそれぞれ出力されたタップ信号をそれぞれ加算合成し
て等化信号を出力する加算器と、加算器の出力等化信号
を受け判定信号を出力する判定器と、判定器の出力判定
信号と等化信号とを受け、両信号の差分である誤差信号
を出力する減算器と、N個のタップからそれぞれ出力さ
れた相関値信号を、復調器から出力された非同期信号に
基づいて保持して得た信号又は所定の値を、N個の制限
値信号としてN個のタップに個別に出力する制限値制御
回路とを有する構成としたものである。
【0016】また、本発明の制限値制御回路は、N個の
タップからそれぞれ出力された相関値信号の絶対値を別
々に検出するN個の絶対値検出回路と、非同期信号発動
時から非同期信号解除時までは非同期状態直前の絶対値
検出回路の出力絶対値を保持し、非同期信号解除時には
所定値を制限値信号として出力するN個の保持回路とを
備えることを特徴とする。
【0017】あるいは、本発明の制限値制御回路は、N
個のタップからそれぞれ出力された相関値信号の絶対値
を別々に検出するN個の絶対値検出回路と、N個の絶対
値検出回路の出力絶対値信号と予め定めたしきい値とを
別々に比較し、絶対値信号がしきい値以上か否かの比較
結果を出力するN個の比較器と、非同期信号発動時から
非同期信号解除時までは非同期状態直前のN個の絶対値
検出回路の出力値を保持して制限値信号として出力し、
同期時に絶対値信号がしきい値を越えていないことを示
している比較結果が比較器より出力されるときには零を
制限値信号として出力し、同期時に絶対値信号がしきい
値以上を示している比較結果が比較器より出力されると
きには制限を施さない所定値を制限値信号として出力す
るN個の保持回路とを備えたことを特徴とする。
【0018】一般に、フェージングによる波形歪みは、
センタタップ周辺の数タップで等化できる。ところが、
その場合の補償器のタップ係数やタップ位置は伝搬条件
により時々刻々と変化する特徴を持つ。また、前記長時
間差干渉を補償する場合は、干渉補償器のタップ係数は
伝搬条件により時間的に変動するものの、タップ位置は
反射源等の地理的条件で決まるため、時間的な変動は殆
どない。すなわち、センタタップ周辺及び長時間差干渉
が存在するタップ周辺以外のタップは殆ど動作していな
い。
【0019】そこで、本発明では、復調器が非同期状態
のときには、動作しているセンタタップ及び長時間差干
渉が存在するタップ周辺のみはタップ係数の制限値を大
きくし、それ以外のタップには厳しい制限値を与える。
すなわち、本発明では、N個のタップからそれぞれ出力
された相関値信号を、復調器から出力された非同期信号
に基づいて保持して得た信号又は所定の値を、N個の制
限値信号としてN個のタップに個別に出力し、N個のタ
ップは入力制限値信号に応じて相関値信号の値を制限
し、これにより得られた相関値信号に基づきタップ信号
を生成することにより、非同期の状態ではN個のタップ
のタップ係数(相関値信号)を制限する。なお、長時間
差干渉の位置は、同期状態にて相関値信号を制限値制御
回路にて観測し、検出した位置を非同期状態に保持する
ことにより定めることができる。
【0020】また、トランスバーサルフィルタの各タッ
プは、ある程度の相関があって動作しているときには干
渉補償を行うが、相関がごくわずかしか無いときには、
逆に雑音源となる可能性がある。そこで、本発明では、
相関値信号の絶対値信号と予め定めたしきい値とを比較
器で比較し、絶対値信号がしきい値を越えていないタッ
プは雑音源とみなして、そのタップへの制限値信号を零
とする。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は本発明になる干渉補償器
の一実施の形態の構成図を示す。同図中、図7と同一構
成部分には同一符号を付してある。
【0022】この実施の形態は、ディジタル無線通信方
式の復調装置に用いられ、復調装置の復調器からのベー
スバンドディジタル信号に含まれる干渉を除去する機能
を有する干渉補償器であって、図1に示すように、第1
タップ31、第2タップ32から第Nタップ3nまでの
Nタップと、各タップ31〜3nの出力信号を加算して
等化信号を出力する加算器14と、等化信号より送られ
たであろう信号を推定して判定信号を出力する判定器1
5と、等化信号と判定信号の差分より等化残差である誤
差信号を出力する減算器16とからなるトランスバーサ
ルフィルタと、制限値制御回路17とから構成されてい
る。
【0023】制限値制御回路17は、各タップ31〜3
nよりの相関値信号C1〜CN及び端子3に入力する復調
器(図示せず)よりの非同期信号を受けて、各タップ3
1〜3n別に制限値信号L1〜LNを出力する。また、各
タップ31〜3nはそれぞれ従来の各タップ11〜1n
と異なる構成であり、第1タップ31は第1の乗算器2
1及び積分器22をそれぞれ通して入力された相関値信
号C1を、外部より入力される制限値信号L1により制限
する制限器25を有し、この制限器25の出力をタップ
係数として第2の乗算器23に供給して入力信号と乗算
する構成である。
【0024】積分器22の出力相関値信号C1は、”−
1”から”1”の実数値を持つように正規化している。
また、制限値信号L1は”0”から”1”の実数値をと
り、積分器22より入力する相関値信号C1の大きさの
絶対値を制限値にまで制限する。
【0025】この制限器25の入出力特性の一例を図2
に示す。すなわち、制限器25は図2に示すように、制
限値をB(0≦B≦1)とし、入力値がBから−Bの範
囲内のときには入力値をそのまま出力し、入力値が上記
の範囲を越えるとき(入力値の絶対値がBより大である
とき)には、出力値を上限値Bあるいは下限値−Bに制
限する。この上限値B及び下限値−Bが外部からの制限
値信号L1により可変制御される。
【0026】なお、第2タップ32〜第Nタップ3nは
それぞれタップ入力に時間合わせを行うための遅延素子
24が設けられている点と、制限値制御回路17より対
応する制限値信号L2〜LNが、他のタップとは独立して
内部の制限器25に入力される点以外は第1タップ31
と同様である。
【0027】制限値信号L1〜LNは制限値制御回路17
により生成される。制限値制御回路17は、端子3に入
力される図示しない復調器よりの非同期信号(CAR
ASYNC)を用いて相関値信号の絶対値の保持又は解
除の切換を行う。非同期信号の発生手段自体は、特開昭
48−17661号公報等により公知である。
【0028】この制限値制御回路17の構成の一例のブ
ロック図を図3に示す。同図に示すように、この制限値
制御回路17は、全部でN個の絶対値検出回路41〜4
nと、全部でN個の保持回路51〜5nとからなり、i
番目(1≦i≦N=n)の絶対値検出回路4iの出力信
号を保持回路5iが保持する構成である。
【0029】絶対値検出回路41〜4nはそれぞれトラ
ンスバーサルフィルタの第1タップ31〜第Nタップ3
nからの相関値信号C1〜CNを入力として受け、その絶
対値を出力する。保持回路51〜5nは絶対値検出回路
41〜4nのうち対応する絶対値検出回路の出力絶対値
信号と復調器からの非同期信号を入力として受け、非同
期信号発動時に入力絶対値信号を保持し、非同期信号が
解除するまで保持値を制限値信号L1〜LNとして出力す
る。また、非同期信号解除時には、保持回路51〜5n
は”1”を制限値信号L1〜LNとして出力する。
【0030】次に、この発明の形態の動作について説明
する。図1において、図示しない復調器より端子1に入
力されたベースバンド信号(データ信号)は、第1タッ
プ11内の乗算器21及び23にそれぞれ供給される一
方、第2タップ12から第N−1タップまで、各タップ
内の遅延素子24を介して3分岐され、それぞれそのタ
ップ内の乗算器21及び23に供給されるとともに、次
段のタップへ出力され、最終段の第Nタップでは入力さ
れたベースバンド信号が遅延素子24を介して乗算器2
1及び23に供給される。
【0031】各タップ31〜3n内では乗算器21が入
力ベースバンド信号と減算器16よりの誤差信号Eとの
乗算を行うことにより、瞬時相関値を求め、これにより
得られた瞬時相関値を積分器22に供給して時間平均し
て相関値信号C1〜CNをそれぞれ生成する。相関値信号
1〜CNはそれぞれ制限値制御回路17に共通に供給さ
れる一方、対応する制限器25に供給され、ここで制限
値制御回路17から個別に入力される制限値信号L1
Nにより、相関値の大きさが制限値以下に制限された
後、タップ係数として乗算器23に供給され、入力ベー
スバンド信号と乗算されることによりタップ信号とされ
る。
【0032】第1タップ31から第Nタップ3nまでの
各乗算器23から出力された第1タップ信号〜第Nタッ
プ信号は、それぞれ加算器14で加算合成されて等化信
号とされた後、判定器15及び減算器16に供給され
る。判定器15は送信信号を推定して判定信号を出力端
子2へ出力する。減算器16は等化信号と判定信号の差
分より等化残差である誤差信号Eを出力する。
【0033】ここで、制限器25に入力される制限値信
号L1〜LNは、図3に示した構成の制限値制御回路17
により生成される。すなわち、この制限値制御回路17
はそのi番目(iはNタップ中の任意のタップ番号)の
絶対値検出回路4iに入力される図4(A)に示す相関
値信号Ciの絶対値を絶対値検出回路4iで検出して、
これより図4(B)に示すような絶対値信号を出力す
る。
【0034】この状態で図4(C)に示す”H”レベル
の非同期信号が保持回路5iに入力されると、保持回路
5iは図4(D)に示すように、その時の絶対値信号の
値aを保持してこれをタップ3iへ制限値信号Liとし
て出力する。これにより、タップ3iの制限器25から
第2の乗算器23へ出力されるタップ係数は図4(E)
に示すように、制限制御される。また、非同期信号が”
L”レベルになると、つまり同期状態になると、図4
(D)に示すように、保持回路5iからは”1”が出力
される。他のタップについても同様の動作が行われる。
【0035】このように、この実施の形態では、非同期
信号発動時の相関値信号C1〜CNの絶対値が非同期状態
のときに入力されるため、非同期状態では、非同期とな
る直前の相関値信号の絶対値により乗算器23へ出力さ
れるタップ係数を制限し、一方、同期状態では、制限器
25に入力される制限値信号L1〜LNは”1”であるた
め、各タップの制限器25はタップ係数の制限を行わな
いこととなる。
【0036】前記したように、非同期状態にて数10タ
ップのタップ係数がランダムに動く場合には、タップ信
号の総和である加算器14の出力等化信号は大きな雑音
成分が含まれる。その結果、従来の干渉補償器では、等
化信号より減算器16で抽出した誤差信号を用いて行う
収束動作も非常に困難になる。
【0037】これに対し、本方式では、非同期状態にあ
るために干渉補償器として動作していない不要なタップ
に対しては、非同期となる直前の相関値信号の絶対値に
より乗算器23へ出力されるタップ係数を制限している
ため、必要なタップのみを動作させることができる。そ
の結果、等化信号に含まれる誤ったタップ係数による雑
音成分は小さな値となり、非同期状態から同期状態への
収束性を向上させることができる。
【0038】次に、制限値制御回路17の別の実施の形
態について説明する。図5は制限値制御回路17の別の
実施の形態の回路系統図、図6は図5の動作説明用信号
波形図を示す。図5中、図3と同一構成部分には同一符
号を付してある。図5において、制限値制御回路17
は、絶対値検出回路41〜4n、比較器61〜6n、ラ
ッチ回路71〜7n、ORゲート81〜8n、101〜
10n及びインバータ91〜9nより構成されている。
ラッチ回路71〜7n、ORゲート81〜8n、101
〜10n及びインバータ91〜9nは、保持回路を構成
している。
【0039】比較器61〜6nは入力絶対値信号を予め
定めたしきい値と比較する。このしきい値は、トランス
バーサルフィルタの動作に寄与していないタップを選択
するために定め、例えば0.01〜0.1程度の値を設定す
る。比較器61〜6nに予め設定するしきい値は、タッ
プ数等を考慮して決定する。タップ数が多いときには、
それだけ量子化雑音も増加するので、しきい値を小さく
して量子化雑音の増加を防ぐ。
【0040】ラッチ回路71〜7nはそのデータ入力端
子に絶対値検出回路41〜4nの出力信号が入力され、
そのクロック端子に比較器61〜6nの出力信号が入力
され、ORゲート81〜8nにより非同期信号と比較器
61〜6nの出力信号を論理和演算した信号がそのCD
端子に入力され、また、比較器61〜6nの出力信号を
インバータ71〜7nにより位相反転した信号と非同期
信号を論理和演算した信号がそのSD端子に入力され
る。
【0041】ラッチ回路71〜7nは、そのクロック端
子が”L”から”H”に変化すると、その時点のデータ
入力端子Dの値をQ出力端子より出力する。また、ラッ
チ回路71〜7nは、その端子S及びCに共に”
H”に入力されるときには直前の論理値をQ出力端子よ
り出力し、端子S及びCの一方が”H”で他方が”
L”のときには、端子Cの論理値をQ出力端子より出
力する。
【0042】次に、この図5の構成の制限値制御回路1
7の動作について図6を併せ参照して説明する。積分器
22より出力された図6(A)に示す如き相関値信号C
i(ただし、iは1〜nのうちのいずれか一の自然数)
は、絶対値検出回路4iに供給されて図6(B)に示す
如き絶対値信号とされた後、比較器6iに供給されて予
め定めたしきい値と比較され、絶対値信号がしきい値以
下のときには”L”、しきい値を越えるときには”H”
の信号として出力される。図6(C)はこの比較器6i
の出力信号を示す。なお、図6では図示の便宜上、しき
い値は0.5程度としてある。
【0043】この比較器6iの出力信号はORゲート8
1で非同期信号と論理和演算されてラッチ回路7iのC
D端子に入力されると共に、インバータ9iで位相反転
された後ORゲート10iで非同期信号と論理和演算さ
れてラッチ回路7iのSD端子に入力される。一方、ラ
ッチ回路7iのデータ入力端子には絶対値検出回路4i
の出力絶対値信号が入力され、また、ラッチ回路7iの
クロック端子には非同期信号が入力される。図6(D)
はこの非同期信号の波形を示し、”H”の時は非同期状
態であることを示す。
【0044】これにより、ラッチ回路7iは同期状態か
ら非同期状態に変換した時、すなわち、非同期信号が”
L”から”H”に変化した時には、そのデータ入力端子
に入力される直前の絶対値信号の値が、非同期信号が解
除するまで保持して、その保持値を制限値信号としてQ
出力端子より出力する。
【0045】一方、同期時に絶対値信号が比較器6iの
しきい値を越えている場合は、そのタップは動作状態に
あるものとみなして比較器6iの出力信号が”H”とな
るから、CD端子が”H”、SD端子が”L”となり、よ
ってラッチ回路7iは、”H”、すなわち”1”をQ出
力端子より出力する。
【0046】また、同期時に絶対値信号が比較器6iの
しきい値を越えない時には、そのタップは非動作状態に
あるとみなして比較器6iの出力信号が”L”となるか
ら、CD端子が”L”、SD端子が”H”となり、よって
ラッチ回路7iは、”L”、すなわち”0”をQ出力端
子より出力する。これにより、ラッチ回路7iのQ出力
端子からは図6(E)に示す如き信号が取り出され、制
限値信号Lとして図1のタップ3iの制限器25に入
力される。従って、この制限器25によりタップ3iの
第2の乗算器23に供給されるタップ係数は図6(F)
に示すように制限される。
【0047】このように、この発明の実施の形態によれ
ば、同期状態で、かつ、相関値信号の絶対値がしきい値
を越えていない時には、タップが非動作状態であるとみ
なし、常時”0”を制限値信号として出力することによ
り、そのタップ出力より発生する量子化雑音を無くすこ
とができる。また、同期状態で、かつ、相関値信号の絶
対値がしきい値以上であるときには、タップが動作状態
であるとみなし、常時”1”を出力することにより、そ
のタップのタップ係数に対する大きさ制限は行わない。
【0048】発明が解決しようとする課題の項でも述べ
たように、等化信号に含まれる量子化雑音電力は、タッ
プ数に比例する。符号間干渉の補償を目的とするトラン
スバーサルフィルタ型等化器では、タップ数は10程度
なので、量子化雑音は殆ど問題とならない。
【0049】しかし、干渉補償器を目的とする場合に
は、タップ数は符号間干渉の補償を目的とするトランス
バーサルフィルタ型等化器のそれに比べて数10〜数1
00とかなり多く必要となり、量子化雑音を減少させる
ためには、微細な量子化が必要となる。そのためには、
機器のハード構成も複雑となり、消費電力、動作速度等
の点において現実的ではない。これに対し、図5の構成
の制限値制御回路17を有する干渉補償器では、動作状
態でないタップの出力が零になるので、不要なタップが
雑音源となることを防止することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
復調器が非同期の状態ではN個のタップのタップ係数
(相関値信号)を制限するようにしたため、等化信号に
含まれる誤ったタップ係数による雑音成分を小さな値と
し、これにより非同期状態から同期状態への収束性を向
上させることができる。
【0051】また、本発明によれば、タップ係数がしき
い値を越えないタップに対しては、タップ出力が零にな
るようにしたため、等化信号に含まれる量子化雑音電力
を低減でき、よって特にタップ数の多い干渉補償器に適
用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成図である。
【図2】図1中の制限器の入出力特性の一例を示す図で
ある。
【図3】図1の制限値制御回路の一例のブロック図であ
る。
【図4】図3の動作説明用信号波形図である。
【図5】図1の制限値制御回路の他の例の回路系統図で
ある。
【図6】図5の動作説明用信号波形図である。
【図7】従来の一例の構成図である。
【図8】各干渉波の説明図である。
【符号の説明】
1 ベースバンドディジタル信号入力端子 2 判定信号出力端子 3 非同期信号入力端子 15 判定器 16 減算器 17 制限値制御回路 21 第1の乗算器 22 積分器 23 第2の乗算器 25 制限器 31〜3n タップ 41〜4n 絶対値検出回路 51〜5n 保持回路 61〜6n 比較器 71〜7n ラッチ回路 C1〜CN 相関値信号 L1〜LN 制限値信号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル無線通信方式における復調装
    置の復調器から取り出されたベースバンドディジタル信
    号と等化誤差を示す誤差信号がそれぞれ共通に入力され
    ると共に対応する制限値信号が個別に入力され、入力制
    限値信号に応じて値が制限された相関値信号に基づき生
    成されたタップ信号と、値が制限されていない相関値信
    号とをそれぞれ出力するN個のタップと、 前記N個のタップからそれぞれ出力された前記タップ信
    号をそれぞれ加算合成して等化信号を出力する加算器
    と、 前記加算器の出力等化信号を受け判定信号を出力する判
    定器と、 前記判定器の出力判定信号と前記等化信号とを受け、両
    信号の差分である前記誤差信号を出力する減算器と、 前記N個のタップからそれぞれ出力された前記相関値信
    号を、前記復調器から出力された非同期信号に基づいて
    保持して得た信号又は所定の値を、N個の前記制限値信
    号として前記N個のタップに個別に出力する制限値制御
    回路とを有し、前記制限値制御回路は、前記N個のタッ
    プからそれぞれ出力された前記相関値信号の絶対値を別
    々に検出するN個の絶対値検出回路と、前記非同期信号
    発動時から前記非同期信号解除時までは非同期状態直前
    の前記絶対値検出回路の出力絶対値を保持し、前記非同
    期信号解除時には所定値を前記制限値信号として出力す
    るN個の保持回路とを備えることを特徴とする干渉補償
    器。
  2. 【請求項2】 ディジタル無線通信方式における復調装
    置の復調器から取り出されたベースバンドディジタル信
    号と等化誤差を示す誤差信号がそれぞれ共通に入力され
    ると共に対応する制限値信号が個別に入力され、入力制
    限値信号に応じて値が制限された相関値信号に基づき生
    成されたタップ信号と、値が制限されていない相関値信
    号とをそれぞれ出力するN個のタップと、 前記N個のタップからそれぞれ出力された前記タップ信
    号をそれぞれ加算合成して等化信号を出力する加算器
    と、 前記加算器の出力等化信号を受け判定信号を出力する判
    定器と、 前記判定器の出力判定信号と前記等化信号とを受け、両
    信号の差分である前記誤差信号を出力する減算器と、 前記N個のタップからそれぞれ出力された前記相関値信
    号を、前記復調器から出力された非同期信号に基づいて
    保持して得た信号又は所定の値を、N個の前記制限値信
    号として前記N個のタップに個別に出力する制限値制御
    回路と を有し、前記制限値制御回路は、前記N個のタッ
    プからそれぞれ出力された前記相関値信号の絶対値を別
    々に検出するN個の絶対値検出回路と、該N個の絶対値
    検出回路の出力絶対値信号と予め定めたしきい値とを別
    々に比較し、該絶対値信号が該しきい値以上か否かの比
    較結果を出力するN個の比較器と、前記非同期信号発動
    時から前記非同期信号解除時までは非同期状態直前の前
    記N個の絶対値検出回路の出力値を保持して前記制限値
    信号として出力し、同期時に前記絶対値信号が前記しき
    い値を越えていないことを示している比較結果が前記比
    較器より出力されるときには零を前記制限値信号として
    出力し、同期時に前記絶対値信号が前記しきい値以上を
    示している比較結果が前記比較器より出力されるときに
    は前記制限を施さない所定値を前記制限値信号として出
    力するN個の保持回路とを備えることを特徴とする 干渉
    補償器。
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