JP2887741B2 - コンパクトディスク係合具 - Google Patents

コンパクトディスク係合具

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JP2887741B2
JP2887741B2 JP1811396A JP1811396A JP2887741B2 JP 2887741 B2 JP2887741 B2 JP 2887741B2 JP 1811396 A JP1811396 A JP 1811396A JP 1811396 A JP1811396 A JP 1811396A JP 2887741 B2 JP2887741 B2 JP 2887741B2
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資直 大迫
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KATSURA KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンパクトディ
スクを収納するトレイの孔部に取り付けるトレイと別体
のコンパクトディスク係合具に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(以下CDという)
はCD収納トレイに保持した状態でケース内に納めてい
るが、従来のCD収納トレイはトレイ部分とCD係合具
をプラスチック等の合成樹脂で一体に成形したものであ
ったので、硬質のトレイ表面と擦れ合ってCDに傷がつ
く恐れがあった。又、CDの脱着を長期間繰り返すと係
合部分の弾性が劣化してくるが、一体成形品であるため
係合部分のみを単独で交換することはできなかった。
又、廃棄されたCD収納トレイはプラスチックであるた
め、焼却処分する際に環境汚染物質が発生する欠点もあ
った。
【0003】このような不具合を解消するため、トレイ
部分とCD係合具とを別体で構成し、トレイ部分はCD
を傷つけにくく焼却により有害なガスを発生しない素材
(例えば紙材等)を選択し、CD保持のため弾性が必要
な部分に限り、即ち係合具のみプラスチックを使用する
方式が提案されてきた。
【0004】この従来のCD係合具は図5及び図6に示
すように雄部材110と雌部材120に分離する構成
で、雄部材110は大径の筒体上部111と小径の筒体
下部112を有し、筒体上部111の外周には先端部が
跳ね出しながら垂下する複数の係合片113を形成し、
筒体下部112の下端外周には環状の突条114を突出
する成形品であった。又、雌部材120は、CD収納ト
レイの取付孔に挿入する円筒部121とトレイ裏面に密
着する鍔部122を有し、円筒部121の内側にはリン
グ状に突出する縁部123とその下方にリング状の欠込
部124を設けていた。
【0005】一方、このCD係合具100を取り付ける
トレイ200は、図7に示すように底材210と中間材
220と表材230を接着剤等により重合する構成で、
底材210及び中間材220には取付孔211,221
を穿設し、表材230にはCD300を収納する大きさ
のCD収納溝231を設けていた。これら重合する板材
の素材は使用目的に応じて適宜選択するものであるが、
中間材220はCD300の記録面に直接接触する部材
であるため、柔軟な材質で静電気発生を抑止する素材が
選択されていた。又、中間材の代わりに円環状の板材を
底材の取付孔周辺に貼着してCDを保持し、CDと底材
との間に空隙を設ける方式のトレイもあった。
【0006】トレイ200にCD係合具100を取り付
ける場合には、先ずトレイ200の下面から雌部材12
0を嵌入し、上部より挿入する雄部材110の突条11
4を雌部材120の欠込部124に圧入して連結するも
のであった。又、係合片113はCD300の中央孔3
10に弾性変形しながら嵌入し双方の摩擦力でCD30
0を保持する構成であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のCD係
合具100は2つの成形品を連結する構成をとるため、
金型を2タイプ製作しなければならず、しかもアンダー
カットのある雄部材110の金型は製作コストが割高に
なる欠点があった。又、従来のCD係合具100を取り
付けるトレイ200はCD300を保護するため、柔軟
な材質の中間材220を設けるか、あるいは円環状の板
材を底材の取付孔周辺に貼着してCDと底材との間に空
隙を設ける必要があったが、これらの構成をとると部材
や作業工程が増加する欠点があった。
【0008】この発明は上記課題を解決し、金型が1タ
イプで済み、かつその作製が容易で製造コストを低減し
得る、又トレイに取り付けるだけでCD保護用の支持部
を設けることができトレイの製造も容易なCD係合具を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明のCD係合具は、CD収納トレイの取付孔
に円筒部を挿入し鍔部をトレイ裏面に密着する筒体と、
この筒体の上部にあってCDの中央孔に嵌入する複数の
係合片とを備えるCD係合具において、前記筒体は、中
央孔より大径でトレイ表面に突出する高さの下部円筒と
この下部円筒の上面より突出し中央孔より小径の上部円
筒を有し下部円筒の上面から上部円筒の側面につながる
切欠部を複数箇所設ける多段状の筒体であり、前記係合
片は、この切欠部にあって上部円筒の上面より跳ね出し
垂下する筒体と一体成形の係合片であることを特徴とし
ている。
【0010】CD係合具をトレイに取り付けると下部円
筒の上面がトレイ表面に突出し、この面でCDを支持す
る。上部円筒は弾性変形する係合片の反力を上面部材を
介して側面部材で支持することになるので、その反力を
考慮して切欠部の数を定めるが、少なくとも3箇所は必
要である。
【0011】
【発明の実施の形態】次にこの発明の実施の形態を添付
図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明のCD係
合具の平面図、図2は図1のII−II断面を示す断面図、
図3はCD係合具を取り付けるCD収納トレイの平面
図、図4は図3のIV−IV断面を示す断面図である。CD
係合具1は、多段状の筒体であって下端部に鍔部2を突
設する下部円筒3と、この下部円筒3の上面3aより突
出する上部円筒4とを備える。
【0012】又、下部円筒3の上面3aから上部円筒4
の側面4bにつながる切欠部5を適宜間隔で複数箇所設
け、各切欠部5の上部円筒4の上面4aからは、側面4
bより外方に跳ね出し僅かに外向きに傾斜しながら垂下
する係合片6を設ける。係合片6は平面上切欠部5の内
部に納まる大きさとし、上部より挿入するCD10の中
央孔11に弾性変形により押圧接触する外径及び傾斜角
を備える。
【0013】このような弾性変形を実現するためCD係
合具1は例えばABS樹脂のような合成樹脂性の材料を
成形する。このCD係合具1は1部品であるので金型は
1タイプで済み、しかもアンダーカットのない成形品で
あるため金型の製作が容易になる。
【0014】このCD係合具1を取り付けるCD収納ト
レイ20は、底材21と表材22を接着剤等により重合
する構成で、底材21には下部円筒3の外径に略一致す
る内径の取付孔21aを穿設し、表材22にはCD10
の外径より僅かに広い大きさのCD収納溝22aと、そ
の外側に適数箇所配設する取出孔22bを設ける。底材
21の裏面に係止する鍔部2は、その外側に貼着するシ
ート材23により密着保持されるが、このシート材23
には容易に各種の印刷を施すことができるのでCD収納
トレイ20の利用方法が広がる。
【0015】なお鍔部は接着剤等により直接底材に貼着
することもできるし、またCD収納トレイは一枚の板材
をプレス及び打抜加工により、CD収納溝と取付孔及び
取出孔を形成することもできる。
【0016】図4に示すように下部円筒3の上面3aが
底材21の表面より突出し、この面でCD10を支持す
るように構成するので、CD10の記録面が底材21に
直接接触することはない。又、係合片6の垂下する部分
が弾性変形により中央孔11に密着できるよう、この垂
下部分の高さHが少なくともCD10の厚さと等しくな
るように設定する。又、CD10を嵌入した時の反力は
上部円筒4で支持するので切欠部5の面積が過大となら
ないよう係合片6の個数を定める。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のCD係
合具は、CD収納トレイの取付孔に挿入する筒体とCD
の中央孔に嵌入する複数の係合片とを一体成形品とした
ので金型が1タイプで済み、しかも多段状の筒体に形成
する切欠部に係合片を設けるのでアンダーカットのない
成形品となり金型の製作が容易になる。この結果金型作
製の製造コストを大幅に低減することができる。
【0018】又、下部円筒を中央孔より大径でトレイ表
面に突出する高さに形成するので下部円筒上面がCDを
支持し記録面がトレイに直接接触しない。このためトレ
イ製作の際にCD保護用の支持部を特別に形成する必要
がなくなりトレイの製造も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CD係合具の平面図である。
【図2】図1のII−II断面を示す断面図である。
【図3】CD係合具を取り付けるCD収納トレイの平面
図である。
【図4】図3のIV−IV断面を示す断面図である。
【図5】従来のCD係合具の正面図である。
【図6】従来のCD係合具の断面図である。
【図7】従来のCD係合具を取り付けるCD収納トレイ
の断面図である。
【符号の説明】
1 CD係合具 2 鍔部 3 下部円筒 3a 上面 4 上部円筒 4a 上面 4b 側面 5 切欠部 6 係合片 10 CD 11 中央孔 20 CD収納トレイ 21a 取付孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンパクトディスク収納トレイの取付孔
    に円筒部を挿入し鍔部をトレイ裏面に密着する筒体と、
    この筒体の上部にあってコンパクトディスクの中央孔に
    嵌入する複数の係合片とを備えるコンパクトディスク係
    合具において、前記筒体は、中央孔より大径でトレイ表
    面に突出する高さの下部円筒とこの下部円筒の上面より
    突出し中央孔より小径の上部円筒を有し下部円筒の上面
    から上部円筒の側面につながる切欠部を複数箇所設ける
    多段状の筒体であり、前記係合片は、この切欠部にあっ
    て上部円筒の上面より跳ね出し垂下する係合片であるこ
    とを特徴とするコンパクトディスク係合具。
JP1811396A 1996-01-08 1996-01-08 コンパクトディスク係合具 Expired - Lifetime JP2887741B2 (ja)

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JPH09188376A JPH09188376A (ja) 1997-07-22
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