JP2887685B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents
燃料噴射装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は燃料噴射装置に関し、さらに詳しくは、ディ
ーゼルエンジンの列型燃料噴射ポンプにおける進角制御
構造に関する。
ーゼルエンジンの列型燃料噴射ポンプにおける進角制御
構造に関する。
(従来の技術) 周知のように、ディーゼルエンジンに用いられる列型
噴射ポンプにあっては、燃料の圧送構造として、次ぎに
述べる構造を備えたものがある。
噴射ポンプにあっては、燃料の圧送構造として、次ぎに
述べる構造を備えたものがある。
すなわち、ポンプエレメントを構成するシリンダのプ
ランジャバレルに形成してあるスピルポート(燃料逃し
孔)に対して、このプランジャバレル内を摺動するプラ
ンジャに形成してある傾斜したプランジャリードを対向
させるまでの間の期間を燃料の圧送期間として設定する
構造である。
ランジャバレルに形成してあるスピルポート(燃料逃し
孔)に対して、このプランジャバレル内を摺動するプラ
ンジャに形成してある傾斜したプランジャリードを対向
させるまでの間の期間を燃料の圧送期間として設定する
構造である。
そして、噴射ポンプにおいて調量された燃料を噴射ノ
ズルから噴射するにあたっては、噴射ポンプと噴射ノズ
ルとを噴射管により接続した構造とした場合、噴射管内
を燃料が流れる間に生じるタイムラグにより着火遅れ期
間を生じることがある。
ズルから噴射するにあたっては、噴射ポンプと噴射ノズ
ルとを噴射管により接続した構造とした場合、噴射管内
を燃料が流れる間に生じるタイムラグにより着火遅れ期
間を生じることがある。
この着火遅れ期間は、高速回転になるほど着火までの
間に回転するクランク角が大きくなり、これによって最
良の燃焼時期を逸することになる。
間に回転するクランク角が大きくなり、これによって最
良の燃焼時期を逸することになる。
そこで、このような現象の発生を防止するために、エ
ンジン側の回転数により得られる遠心力を利用したタイ
マを用いた進角機構を噴射ポンプのカム軸に装備するこ
とが実行されている。
ンジン側の回転数により得られる遠心力を利用したタイ
マを用いた進角機構を噴射ポンプのカム軸に装備するこ
とが実行されている。
この進角機構は、エンジン側のクランク軸と噴射ポン
プのカム軸との間に介在させてあり、クランク軸側が高
速回転するときに得られる遠心力により、内部のタイマ
ウェイトが径方向に拡張変位した際にカム軸側の位相を
初期位置から進めるようになっている。
プのカム軸との間に介在させてあり、クランク軸側が高
速回転するときに得られる遠心力により、内部のタイマ
ウェイトが径方向に拡張変位した際にカム軸側の位相を
初期位置から進めるようになっている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、近年においては、ディーゼルエンジンでの
燃焼効率を改善することが排気ガス中の有害成分の発生
度合いを低くする上で効果的であることが考えられてき
ている。
燃焼効率を改善することが排気ガス中の有害成分の発生
度合いを低くする上で効果的であることが考えられてき
ている。
このような要求に対しては、燃料噴射の高圧化を促進
することが提案されている。
することが提案されている。
つまり、上述した提案は、高圧の燃料噴射により燃料
を微粒化し、この微粒化された燃料噴霧内への空気導入
量を増加させて噴霧の平均空気過剰率を上昇させること
で良好な混合気の形成を行なおうとするものである。
を微粒化し、この微粒化された燃料噴霧内への空気導入
量を増加させて噴霧の平均空気過剰率を上昇させること
で良好な混合気の形成を行なおうとするものである。
しかしながら、上述した噴射ポンプを含めた燃料噴射
装置の構造では、噴射ポンプのプランジャがカムにより
駆動されるようになっているため、高圧化に見合う噴射
ポンプ側の駆動カムの駆動トルクを大きくしなければな
らず、さらには、このカムの大型化に従って上述した進
角機構をも大型化せざるを得ない状況となる虞れがあ
る。
装置の構造では、噴射ポンプのプランジャがカムにより
駆動されるようになっているため、高圧化に見合う噴射
ポンプ側の駆動カムの駆動トルクを大きくしなければな
らず、さらには、このカムの大型化に従って上述した進
角機構をも大型化せざるを得ない状況となる虞れがあ
る。
しかも、このような高圧化を促進する場合には、装置
の犬型化に加え、エンジン回転数の変化により、燃料の
噴射圧力が一定にならないという問題がある。
の犬型化に加え、エンジン回転数の変化により、燃料の
噴射圧力が一定にならないという問題がある。
すなわち、高回転では高圧に、また低回転では低圧に
なる。
なる。
そしてこのような現象は、燃料の微細化に影響を及ぼ
し、高速回転時の燃料噴射の高圧化は、前述した理由に
より良好な混合気の形成促進にとって良い結果を得られ
るが、この反面、噴射圧力が低くなる低回転時には、こ
のような結果が得られなくなる。
し、高速回転時の燃料噴射の高圧化は、前述した理由に
より良好な混合気の形成促進にとって良い結果を得られ
るが、この反面、噴射圧力が低くなる低回転時には、こ
のような結果が得られなくなる。
このため、低回転時での噴射ポンプの噴射率を増加さ
せる目的で、低回転時の燃料噴射率にあわせて噴射ポン
プ内での燃料噴射圧力を高めようとすると、高回転時に
は過剰な噴射管内圧力となり、構造的に剛性を高めたり
する必要を生じるが、このことが生産コストの上昇を招
くことになり、やみくもに上述した考えを踏襲すること
はできなくなる。
せる目的で、低回転時の燃料噴射率にあわせて噴射ポン
プ内での燃料噴射圧力を高めようとすると、高回転時に
は過剰な噴射管内圧力となり、構造的に剛性を高めたり
する必要を生じるが、このことが生産コストの上昇を招
くことになり、やみくもに上述した考えを踏襲すること
はできなくなる。
このような事情から、上述した燃料噴射装置を備えた
ディーゼルエンジンにあっては、車速および負荷に応じ
て排気ガス中の有害成分の発生が異なってくる。
ディーゼルエンジンにあっては、車速および負荷に応じ
て排気ガス中の有害成分の発生が異なってくる。
すなわち、排気ガス中の有害成分としては、ハイドロ
カーボン(HC)、窒素酸化物(NOx)およびパティキュ
レートと称されるススを核にしてその周囲に未燃焼ガス
中のハイドロカーボンが付着した物質がある。
カーボン(HC)、窒素酸化物(NOx)およびパティキュ
レートと称されるススを核にしてその周囲に未燃焼ガス
中のハイドロカーボンが付着した物質がある。
そして、これらの成分は、例えば、ハイドロカーボン
(以下、HCという)の場合、比較的低速あるいは低負荷
域において発生が顕著であり、また窒素酸化物(以下、
NOxという)の場合、比較的燃焼温度が高くなる高速あ
るいは高負荷で、そして、パティキュレートは、燃焼室
温度が高い場合には比較的残留しないが低負荷あるいは
低速域においては燃焼室温度が低いことによるHCの残留
量が多いことも相俊って比較的多く残留する。
(以下、HCという)の場合、比較的低速あるいは低負荷
域において発生が顕著であり、また窒素酸化物(以下、
NOxという)の場合、比較的燃焼温度が高くなる高速あ
るいは高負荷で、そして、パティキュレートは、燃焼室
温度が高い場合には比較的残留しないが低負荷あるいは
低速域においては燃焼室温度が低いことによるHCの残留
量が多いことも相俊って比較的多く残留する。
そこで、本発明の目的は、噴射ポンプと噴射ノズルと
を噴射管により接続した構造の燃料噴射装置において、
回転数に応じた噴射時期および噴射量の設定において生
じる問題に鑑み、回転数に加え、負荷の変動状態におい
ても、構造を複雑なものとすることなく排気ガス中の有
害成分の発生を低く抑えることのできる燃料噴射装置を
得ることにある。
を噴射管により接続した構造の燃料噴射装置において、
回転数に応じた噴射時期および噴射量の設定において生
じる問題に鑑み、回転数に加え、負荷の変動状態におい
ても、構造を複雑なものとすることなく排気ガス中の有
害成分の発生を低く抑えることのできる燃料噴射装置を
得ることにある。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するため、本発明は、燃料圧送用プラ
ンジャを装備した噴射ポンプと噴射ノズルの噴射ノズル
の針弁用開弁圧室とを連結し、上記噴射ポンプからの距
離より上記針弁用開弁圧室からの距離が短くなる位置に
分岐部が形成された噴射管と、上記分岐部に接続される
分岐端部と同分岐端部とは別の位置に燃料の還流部を有
するシリンダと、上記シリンダ内に挿嵌されて摺動自在
とされ、摺動方向一端に上記燃料の還流部の開閉弁を備
えたノーマルオープン形式の電磁弁と、上記電磁弁の駆
動部を出力側に接続され、入力側にはエンジン回転数情
報および負荷情報を入力するセンサがそれぞれ接続して
ある制御部とを備え、上記制御部は、エンジン回転数お
よび負荷に応じた進角設定マップ、および噴射期間設定
マップを備え、エンジン回転数、および負荷の各情報に
応じて上記マップから選択した進角および噴射期間が得
られる電磁弁での開閉設定を行なうことを提案するもの
である。
ンジャを装備した噴射ポンプと噴射ノズルの噴射ノズル
の針弁用開弁圧室とを連結し、上記噴射ポンプからの距
離より上記針弁用開弁圧室からの距離が短くなる位置に
分岐部が形成された噴射管と、上記分岐部に接続される
分岐端部と同分岐端部とは別の位置に燃料の還流部を有
するシリンダと、上記シリンダ内に挿嵌されて摺動自在
とされ、摺動方向一端に上記燃料の還流部の開閉弁を備
えたノーマルオープン形式の電磁弁と、上記電磁弁の駆
動部を出力側に接続され、入力側にはエンジン回転数情
報および負荷情報を入力するセンサがそれぞれ接続して
ある制御部とを備え、上記制御部は、エンジン回転数お
よび負荷に応じた進角設定マップ、および噴射期間設定
マップを備え、エンジン回転数、および負荷の各情報に
応じて上記マップから選択した進角および噴射期間が得
られる電磁弁での開閉設定を行なうことを提案するもの
である。
また、本発明は、燃料圧送用プランジャを、外周面が
同一形状とされてプランジャバレル内を摺動自在のピス
トンで構成することを提案するものである。
同一形状とされてプランジャバレル内を摺動自在のピス
トンで構成することを提案するものである。
(作用) 本発明によれば、燃料噴射ポンプにおける給排油孔が
閉じられている時点で、エンジン回転数および負荷に応
じたマップに基づいて噴射開始に相当する時期に電磁弁
が閉じられることにより、燃料噴射ノズル内の開弁圧室
に至る噴射管内の圧力が上昇して燃料の噴射が行なわ
れ、次いで噴射終了時に電磁弁が開かれることにより、
還流部への燃料の戻りに際し、噴射管の分岐部の分岐位
置を噴射ノズルに近い位置としたので、燃料噴射を速や
かに終了させることができ、しかも、上述したマップか
らの噴射期間に基づく上記電磁弁の閉時間により噴射量
が設定される。
閉じられている時点で、エンジン回転数および負荷に応
じたマップに基づいて噴射開始に相当する時期に電磁弁
が閉じられることにより、燃料噴射ノズル内の開弁圧室
に至る噴射管内の圧力が上昇して燃料の噴射が行なわ
れ、次いで噴射終了時に電磁弁が開かれることにより、
還流部への燃料の戻りに際し、噴射管の分岐部の分岐位
置を噴射ノズルに近い位置としたので、燃料噴射を速や
かに終了させることができ、しかも、上述したマップか
らの噴射期間に基づく上記電磁弁の閉時間により噴射量
が設定される。
また、上述した電磁弁側での開閉制御により、噴射時
期および噴射量が設定されるので、噴射ポンプ側のプラ
ンジャは、従来のプランジャと異なり、プランジャリー
ドを必要としない。
期および噴射量が設定されるので、噴射ポンプ側のプラ
ンジャは、従来のプランジャと異なり、プランジャリー
ドを必要としない。
(実施例) 以下、第1図乃至第6図において、本発明実施例の詳
細を説明する。
細を説明する。
第1図は本発明実施例による燃料噴射装置の要部を説
明するための模型図である。
明するための模型図である。
第1図において、燃料噴射ポンプ1は、内部にピスト
ン状のプランジャ1Aを備えており、このプランジャ1A
は、ポンプ1に付設してある駆動カム2によりプランジ
ャバレル内を摺動自在とされている。
ン状のプランジャ1Aを備えており、このプランジャ1A
は、ポンプ1に付設してある駆動カム2によりプランジ
ャバレル内を摺動自在とされている。
そして、燃料噴射ポンプ1から圧送される燃料は、燃
料噴射ノズル3内の針弁用開弁圧室3Aに対して噴射管4
により供給される。
料噴射ノズル3内の針弁用開弁圧室3Aに対して噴射管4
により供給される。
上述した噴射管4は、その途中において、噴射ポンプ
1からの距離(l1)と噴射ノズル3までの距離(l2)
が、l1>l2となる位置に分岐部(第1図参照)が形成
される。換言すれば、噴射ポンプ1からの距離(l1)
より針弁用開弁圧室3Aからの距離(l2)が短くなる位
置に分岐部が形成されており、この分岐部より延びる噴
射管4Aの端部はシリンダ5に接続されている。
1からの距離(l1)と噴射ノズル3までの距離(l2)
が、l1>l2となる位置に分岐部(第1図参照)が形成
される。換言すれば、噴射ポンプ1からの距離(l1)
より針弁用開弁圧室3Aからの距離(l2)が短くなる位
置に分岐部が形成されており、この分岐部より延びる噴
射管4Aの端部はシリンダ5に接続されている。
すなわち、シリンダ5は、その内部において一部に上
述した噴射管4Aの分岐端部が接続してあり、そして、こ
の一部とは別の位置に燃料の還流部5Aが設けてある。そ
して、このシリンダ5には、電磁弁6が付設してある。
述した噴射管4Aの分岐端部が接続してあり、そして、こ
の一部とは別の位置に燃料の還流部5Aが設けてある。そ
して、このシリンダ5には、電磁弁6が付設してある。
上述した電磁弁6は、シリンダ5内に挿嵌されて摺動
自在の開閉弁6Aとこれを作動する電磁石6Bとを備えてお
り、この開閉弁6Aは、シリンダ5内の還流部5Aに対応し
て配置してある。
自在の開閉弁6Aとこれを作動する電磁石6Bとを備えてお
り、この開閉弁6Aは、シリンダ5内の還流部5Aに対応し
て配置してある。
そして、この開閉弁6Aは、還流部と反対側の端部を電
磁石6Bに対向させており、通常時には、図示しない付勢
手段により還流部5Aを開放するノーマルオープン形式と
されている。
磁石6Bに対向させており、通常時には、図示しない付勢
手段により還流部5Aを開放するノーマルオープン形式と
されている。
一方、上述した電磁石6Bには、これに巻かれているコ
イルに通電する駆動部7が配置されており、この駆動部
7ば後述する制御部8に接続してある。
イルに通電する駆動部7が配置されており、この駆動部
7ば後述する制御部8に接続してある。
すなわち、制御部8は、出力側に上述した駆動部7が
接続してあり、そして入力側にはエンジン回転数センサ
9およびアクセルペダルの踏み込み量を検知する負荷セ
ンサ10がそれぞれ接続してある。
接続してあり、そして入力側にはエンジン回転数センサ
9およびアクセルペダルの踏み込み量を検知する負荷セ
ンサ10がそれぞれ接続してある。
この制御部8は、第2図および第3図に示すマップを
備えており、エンジン回転数および負荷の各情報に応じ
てマップからの噴射時期および噴射時間を選択して、駆
動部7への駆動信号を出力する。
備えており、エンジン回転数および負荷の各情報に応じ
てマップからの噴射時期および噴射時間を選択して、駆
動部7への駆動信号を出力する。
すなわち、第2図には、エンジン回転数および負荷に
応じた進角(T)に関するマップの一例が示されてお
り、また、第3図にはエンジン回転数および負荷に応じ
た噴射時間(t)に関するマップの一例が示されてい
る。
応じた進角(T)に関するマップの一例が示されてお
り、また、第3図にはエンジン回転数および負荷に応じ
た噴射時間(t)に関するマップの一例が示されてい
る。
そして、第2図のマップにおいては、単位時間に対す
る噴射量の微分値により求められる噴射率の大きさに応
じて進角の程度が決められており、高速回転では、進角
を大きくして従来通りの噴射率として最適燃焼時期を設
定し、また低速回転時には、噴射率を上げて高圧噴射が
行なえる時期を設定するようになっている。なお、低速
回転低負荷時として、アイドル回転時があるので、この
場合にも対処するためのマップも設定してある。
る噴射量の微分値により求められる噴射率の大きさに応
じて進角の程度が決められており、高速回転では、進角
を大きくして従来通りの噴射率として最適燃焼時期を設
定し、また低速回転時には、噴射率を上げて高圧噴射が
行なえる時期を設定するようになっている。なお、低速
回転低負荷時として、アイドル回転時があるので、この
場合にも対処するためのマップも設定してある。
また、第3図のマップにおいては、回転域に関係なく
負荷情報により、必要量の燃料を噴射するための噴射時
間が設定してある。
負荷情報により、必要量の燃料を噴射するための噴射時
間が設定してある。
従って、第2図に示したマップによる噴射開始時期は
第4図において符号Tで示すカム角度における上死点位
置からの進角値の選択により求められ、そして第3図に
示したマップによる噴射時間は第4図において符号tで
示す時間幅を選択することで求められることになる。
第4図において符号Tで示すカム角度における上死点位
置からの進角値の選択により求められ、そして第3図に
示したマップによる噴射時間は第4図において符号tで
示す時間幅を選択することで求められることになる。
第4図においては、例えば、第3図のマップにおける
同じ噴射時間を設定された場合に、第2図のマップにお
ける低速回転時での噴射時期(符号αで示す位置)と高
速回転時での噴射時期(符号βで示す位置)の二つの状
態が示してあり低速回転時には、カム速度が大きい時、
換言すれば、プランジャ速度が高く燃料の圧送圧力が上
昇傾向にあるときを選択されており、そして高速回転時
には、カム速度が小さい時、換言すれば、従来通りに燃
料の圧送主力が得られる傾向のときを選択されている。
同じ噴射時間を設定された場合に、第2図のマップにお
ける低速回転時での噴射時期(符号αで示す位置)と高
速回転時での噴射時期(符号βで示す位置)の二つの状
態が示してあり低速回転時には、カム速度が大きい時、
換言すれば、プランジャ速度が高く燃料の圧送圧力が上
昇傾向にあるときを選択されており、そして高速回転時
には、カム速度が小さい時、換言すれば、従来通りに燃
料の圧送主力が得られる傾向のときを選択されている。
本実施例は以上のような構造であるから、その動作は
第5図に示すタイミングチャートに示す通りである。
第5図に示すタイミングチャートに示す通りである。
すなわち、第1図に示した制御部8に対してエンジン
回転数センサ9、負荷センサ10からの入力情報に基づい
て第2図および第3図に示したマップからの噴射時期お
よび噴射時間を選択して駆動部7に信号を出力する。
回転数センサ9、負荷センサ10からの入力情報に基づい
て第2図および第3図に示したマップからの噴射時期お
よび噴射時間を選択して駆動部7に信号を出力する。
従って、電磁弁6は第5図に示すように、ノーマルオ
ープンの状態から電磁石6Bが励磁された時点でシリンダ
5の還流部5Aを閉じる。
ープンの状態から電磁石6Bが励磁された時点でシリンダ
5の還流部5Aを閉じる。
そして、噴射ポンプ1内でのプランジャ1Aの上昇過程
においてポンプ内の給排油孔が閉じられたことに応じて
噴射管4内での噴射ノズル3に至る間の燃料圧送圧力を
上昇させ、開弁圧室3A内の圧力を上げることで、噴射ノ
ズル3からの燃料噴射を許容する。
においてポンプ内の給排油孔が閉じられたことに応じて
噴射管4内での噴射ノズル3に至る間の燃料圧送圧力を
上昇させ、開弁圧室3A内の圧力を上げることで、噴射ノ
ズル3からの燃料噴射を許容する。
なお、第5図において二点鎖線で示す動作時期は、例
えば噴射時間を一定とした場合に、エンジン回転数およ
び負荷に応じて噴射開始時期をマップ内で変更できるこ
とを示している。
えば噴射時間を一定とした場合に、エンジン回転数およ
び負荷に応じて噴射開始時期をマップ内で変更できるこ
とを示している。
以上、本実施例によれば、噴射管4における分岐部を
燃料噴射ノズル3に近い位置とし、燃料噴射ノズル3と
シリンダ5の還流部5Aの距離を比較的短くしたので噴射
終了時での燃料の戻りに要する距離を短くすることがで
きる。従って、所謂、噴射終了時の特性である「燃料の
切れ」が良くなり、噴射終了間際に低圧で噴射される燃
料の量を少なくすることができ、この燃料が未燃燃料と
して残ることに原因して起こる黒煙の発生や排気ガス中
の残留有害成分、例えば、HCの発生を低く抑えられ、さ
らには、無駄な燃料の消費が抑えられる。
燃料噴射ノズル3に近い位置とし、燃料噴射ノズル3と
シリンダ5の還流部5Aの距離を比較的短くしたので噴射
終了時での燃料の戻りに要する距離を短くすることがで
きる。従って、所謂、噴射終了時の特性である「燃料の
切れ」が良くなり、噴射終了間際に低圧で噴射される燃
料の量を少なくすることができ、この燃料が未燃燃料と
して残ることに原因して起こる黒煙の発生や排気ガス中
の残留有害成分、例えば、HCの発生を低く抑えられ、さ
らには、無駄な燃料の消費が抑えられる。
また、本発明の燃料噴射装置にあっては、電磁弁6の
開閉時期を調整することで、噴射時期を調整できるの
で、例えば、第6図に示すように、燃料の噴射形態とし
て、大量の燃料を噴射する主噴射に先立ち(第6図中、
符号Lで示す時間)、少量の燃料を噴射して火炎の連続
伝播を行なうパイロット噴射を行なわせることも可能で
ある。従って、このようなパイロット噴射を行なうこと
により、一時期に集中して起こる燃焼による騒音の発生
や集中燃焼による高温促進によるNOxの発生を低いもの
とすることができる。
開閉時期を調整することで、噴射時期を調整できるの
で、例えば、第6図に示すように、燃料の噴射形態とし
て、大量の燃料を噴射する主噴射に先立ち(第6図中、
符号Lで示す時間)、少量の燃料を噴射して火炎の連続
伝播を行なうパイロット噴射を行なわせることも可能で
ある。従って、このようなパイロット噴射を行なうこと
により、一時期に集中して起こる燃焼による騒音の発生
や集中燃焼による高温促進によるNOxの発生を低いもの
とすることができる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、噴射管の分岐
部の分岐位置を噴射ノズルに近い位置としたので、噴射
終了時での燃料の戻りに要する距離を短くでき、噴射終
了時の特性である「燃料の切れ」が良くなり、噴射終了
間際に低圧で噴射される燃料の量を少なくすることがで
き、燃料が未燃燃料として残ることに起因する黒煙の発
生やHCの発生を低く抑えられ、特に、無駄な燃料の消費
を抑えることができる。
部の分岐位置を噴射ノズルに近い位置としたので、噴射
終了時での燃料の戻りに要する距離を短くでき、噴射終
了時の特性である「燃料の切れ」が良くなり、噴射終了
間際に低圧で噴射される燃料の量を少なくすることがで
き、燃料が未燃燃料として残ることに起因する黒煙の発
生やHCの発生を低く抑えられ、特に、無駄な燃料の消費
を抑えることができる。
また、本発明によれば、上述した電磁弁により噴射時
期および噴射量を設定することができるので、従来、噴
射時期の設定に用いられていたタイマによる進各機構お
よび、噴射ポンプ側のプランジャに形成してあるプラン
ジャリードさらには、このプランジャリードの位置を変
更するためのコントロールラックがそれぞれ不要にな
り、構造をきわめて簡素化することができる。
期および噴射量を設定することができるので、従来、噴
射時期の設定に用いられていたタイマによる進各機構お
よび、噴射ポンプ側のプランジャに形成してあるプラン
ジャリードさらには、このプランジャリードの位置を変
更するためのコントロールラックがそれぞれ不要にな
り、構造をきわめて簡素化することができる。
第1図は本発明実施例による燃料噴射装置の制御系を説
明するためのブロック図、第2図および第3図は第1図
に示した制御部の特性の一例をそれぞれ説明するための
線図、第4図および第5図は第1図に示した制御部の作
用をそれぞれ説明するための線図、第6図は第1図に示
した制御部の別の作用を説明するための線図である。 1……燃料噴射ポンプ、1A……プランジャ、2……駆動
カム、3……燃料噴射ノズル、3A……開弁圧室、4…噴
射管、4A……分岐した噴射管、5……シリンダ、6……
電磁弁、6A……開閉弁、6B……電磁石、8……制御部。
明するためのブロック図、第2図および第3図は第1図
に示した制御部の特性の一例をそれぞれ説明するための
線図、第4図および第5図は第1図に示した制御部の作
用をそれぞれ説明するための線図、第6図は第1図に示
した制御部の別の作用を説明するための線図である。 1……燃料噴射ポンプ、1A……プランジャ、2……駆動
カム、3……燃料噴射ノズル、3A……開弁圧室、4…噴
射管、4A……分岐した噴射管、5……シリンダ、6……
電磁弁、6A……開閉弁、6B……電磁石、8……制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 博 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 山田 陽春 神奈川県川崎市中原区大倉町倉10番地 三菱自動車エンジニアリング株式会社川 崎事業所内 (56)参考文献 特開 昭59−10746(JP,A) 特開 昭62−78472(JP,A) 実開 昭61−23461(JP,U) 実開 昭61−118955(JP,U) 実開 昭62−59763(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 1/00 - 1/18
Claims (2)
- 【請求項1】燃料圧送用プランジャを装備した噴射ポン
プと噴射ノズルの針弁用開弁圧室とを連結し、上記噴射
ポンプからの距離より上記針弁用開弁圧室からの距離が
短くなる位置に分岐部が形成された噴射管と、 上記分岐部に接続される分岐端部と同分岐端部とは別の
位置に形成された燃料の還流部とを有するシリンダと、 上記シリンダ内に挿嵌されて摺動自在とされ、摺動方向
一端に上記燃料の還流部の開閉弁を備えたノーマルオー
プン形式の電磁弁と、 上記電磁弁の駆動部を出力側に接続され、入力側にはエ
ンジン回転数情報および負荷情報を入力するセンサがそ
れぞれ接続してある制御部とを備え、 上記制御部は、エンジン回転数および負荷に応じた進角
設定マップ、および噴射期間設定マップを備え、エンジ
ン回転数、および負荷の各情報に応じて上記マップから
選択した進角および噴射期間が得られる電磁弁での開閉
設定を行なうことを特徴とする燃料噴射装置。 - 【請求項2】請求項1記載の燃料噴射装置において、燃
料圧送用プランジャは、外周面を同一形状とされてプラ
ンジャバレル内を摺動自在のピストンで構成した燃料噴
射装置。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2799290A JP2887685B2 (ja) | 1990-02-07 | 1990-02-07 | 燃料噴射装置 |
| US07/768,616 US5271366A (en) | 1990-02-07 | 1991-02-07 | Fuel injection system |
| KR1019910701265A KR950013543B1 (ko) | 1990-02-07 | 1991-02-07 | 연료분사장치 |
| DE19914190251 DE4190251T (ja) | 1990-02-07 | 1991-02-07 | |
| DE4190251A DE4190251C2 (de) | 1990-02-07 | 1991-02-07 | Brennstoffeinspritzsystem |
| PCT/JP1991/000148 WO1991012421A1 (fr) | 1990-02-07 | 1991-02-07 | Dispositif d'injection de carburant |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2799290A JP2887685B2 (ja) | 1990-02-07 | 1990-02-07 | 燃料噴射装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03233142A JPH03233142A (ja) | 1991-10-17 |
| JP2887685B2 true JP2887685B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=12236320
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2799290A Expired - Fee Related JP2887685B2 (ja) | 1990-02-07 | 1990-02-07 | 燃料噴射装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2887685B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08100740A (ja) * | 1994-09-30 | 1996-04-16 | Zexel Corp | 燃料噴射装置のパイロット噴射量制御機構およびパイロット噴射量制御方法 |
-
1990
- 1990-02-07 JP JP2799290A patent/JP2887685B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03233142A (ja) | 1991-10-17 |
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