JP2887559B2 - コイリングマシンの線材切断装置 - Google Patents

コイリングマシンの線材切断装置

Info

Publication number
JP2887559B2
JP2887559B2 JP6079869A JP7986994A JP2887559B2 JP 2887559 B2 JP2887559 B2 JP 2887559B2 JP 6079869 A JP6079869 A JP 6079869A JP 7986994 A JP7986994 A JP 7986994A JP 2887559 B2 JP2887559 B2 JP 2887559B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
tool
wire
wedge
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6079869A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07265989A (ja
Inventor
陽三 大代
憲史 阿比留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd filed Critical Asahi Seiki Manufacturing Co Ltd
Priority to JP6079869A priority Critical patent/JP2887559B2/ja
Publication of JPH07265989A publication Critical patent/JPH07265989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2887559B2 publication Critical patent/JP2887559B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21FWORKING OR PROCESSING OF METAL WIRE
    • B21F11/00Cutting wire
    • B21F11/005Cutting wire springs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Wire Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コイリングマシンの線
材切断装置に係るものであり、詳しくは、線材送り出し
手段によって線ガイドから繰り出される線材を成形ツー
ルによってコイルを成形し、ピッチツ−ルと協動して所
望のコイル巻き数のコイルばねに形成の後、切断ツール
と芯金とでそのコイルばねを所定長に切断して線材から
切り離すコイリングマシンの線材切断装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、コイリングマシンの線材切断装置
として、例えば、特開平4−89148号公報などで開
示されている、図5(a)に示す略D字状の芯金97の
上方から切断ツール99を下降させ、芯金97の上端切
刃と切断ツール99の下端切刃とでコイルばねSを切断
して、線材Wから切り離す装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術によるコイ
リングマシンの線材切断装置は、図5(a)に示す芯金
97の左側面と切断ツール99の右側面との間に、互い
の当接防止のため所定の隙間δを形成する必要があっ
た。ところが、この所定の隙間δが存在するために、例
えば社団法人日本機械学会から昭和62年4月15日に
発行された「機械工学便覧(新版)」第B2編加工学・
加工装置の欄の第106頁に記載された第4章塑性加工
の第4.2.5項せん断加工などで周知のとおり、線材
Wの切断部は、切断ツール99の下降による剪断作用に
よって芯金97の切刃と切断ツール99の切刃とが線材
Wに食い込み、さらに切断ツール99を下降させそれぞ
れの切刃の食い込みが進行すると、図5(b)に示す如
く、芯金97と切断ツール99のそれぞれの切刃の尖端
付近から「亀裂Cr」が発生する。
【0004】そして、さらに引き続いて切断ツール99
を下降させると切断部は破断分離するが、それぞれの切
断部の切り口面は、図5(c)に示す如く、芯金97の
切刃と切断ツール99の切刃とによって引き込まれて生
じた「だれTr」と、切刃に接してバニシされた塑性変
形による「剪断面Sf」と、前記の「亀裂Cr」によっ
て分離した「破断面Bf」と、かど部に生ずるコイル内
外周から突出した「かえりBu」とが形成される。こ
の、コイル内外周から突出した「かえりBu」は、所定
の隙間δの設定値によっても大きさは変化するが、その
所定の隙間δが過大、適正、過少のいずれにおいても形
成されるという問題があった。
【0005】そして、例えば、熱可塑性樹脂から構成さ
れる弱電機器などにコイルばねが組付けられる場合にあ
っては、コイルばねに形成された前記のコイル内外周か
ら突出した「かえりBu」によって、熱可塑性樹脂の構
成部品に疵をつけ、欠陥の原因となるという問題があっ
た。
【0006】また、熱可塑性樹脂以外の金属などによっ
て構成される機器にコイルばねが組付けられる場合にあ
っては、コイルばねに形成された前記のコイル内外周か
ら突出した「かえりBu」によって、コイルばねの所定
組付け位置に対してずれが生じ、所定のばね特性が得ら
れないという問題があった。
【0007】また、上述の問題を解決するために、従来
の技術によって切断されたコイルばねは、事前に切断部
の少なくともコイル内外周から突出した部分の「かえり
Bu」を除去する作業が必要であり、生産能率が悪く、
かつ、不要な人件費が出費するという問題があった。
【0008】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、線材を所望のコ
イル巻き数のコイルばねに形成の後、芯金と切断ツール
とで所定長に切断して線材から切り離すに際して、その
切断部に前記のコイル内外周から突出した「かえりB
u」が生じないコイリングマシンの線材切断装置を提供
しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明によるコイリングマシンの線材切断装置
は、上端部に楔状切刃を形成して成形位置のコイル内の
前板に取着された芯金と、下端部に楔状切刃を形成して
芯金と協動して線材を切断する切断ツールと、切断ツー
ルを取着して下端が成形ツールから離れる方向に揺動可
能なツールホルダと、ツールホルダを揺動可能に軸着し
て上下動可能な滑動子と、案内溝を形成してその案内溝
に滑動子を上下動可能に挟入し切断ツールの楔状切刃が
芯金の楔状切刃と対向する位置で前板に取着された滑座
とを備え、滑動子を下降させて芯金の楔状切刃と切断ツ
ールの楔状切刃とを線材切断部に対向して当接させ、引
き続き切断ツールを所定位置まで下降させた後、さらに
切断ツールを下降させるとともに切断ツールの楔状切刃
を成形ツールから離れる方向に揺動させて、芯金と切断
ツールとでコイルばねを所定長に切断して線材から切り
離すようにしたものである。
【0010】また、芯金およびまたは切断ツールの線材
と当接する尖端部分を、線材と略同一半径からなる略半
円凹部を設けた楔状半円切刃に形成して、その芯金と切
断ツールとでコイルばねを所定長に切断して線材から切
り離すようにしたものである。
【0011】さらに、滑座に形成した案内溝の近傍にカ
ムフォロアを回動自在に軸着し、ツールホルダの側胴内
にツールホルダを付勢可能にばねを装入し、カム曲面を
かど部に形成した揺動カムを設け、滑動子を下降させた
とき所定の位置で揺動カムのカム曲面がカムフォロアと
当接し、さらに滑動子を下降させたとき揺動カムのカム
曲面がカムフォロアと周接する位置で揺動カムをツール
ホルダに取着して、ツールホルダをばねに抗して成形ツ
ールから離れる方向に揺動させるようにしたものであ
る。
【0012】
【作用】上述のように構成された本発明の作用につい
て、以下のとおり説明する。
【0013】楔状切刃を形成した芯金と切断ツールとを
対向して配設し、切断ツールを下降かつ揺動させてコイ
ルばねを切断して線材から切り離すように構成したの
で、切断ツールの楔状切刃が、上端位置から切断初期の
位置に下降して、芯金の楔状切刃と切断ツールの楔状切
刃とがコイルばね切断部の同一鉛直線上で線材に食い込
み、上下のかどには、V字状に塑性変形されて「面取
り」が形成されるとともに、芯金の楔状切刃と切断ツー
ルの楔状切刃とが対向する方向に「亀裂」が発生する作
用をする。 さらに引き続いて切断ツールの楔状切刃
が、切断初期の位置から下降しながら、芯金の楔状切刃
に当接する直前において、芯金に残る半環状体のコイル
の切断部から離れる方向に揺動かつ下降して、線材の切
断部は、芯金の楔状切刃と切断ツールの楔状切刃とに接
してバニシされた塑性変形による「剪断面」と、「亀
裂」によって分離した「破断面」とが形成される作用を
する。そして、その切断部には、コイル内外周から突出
した「かえり」は形成されない作用をするものである。
【0014】また、芯金およびまたは切断ツールの線材
と当接する尖端部分を、線材と略同一半径からなる略半
円凹部を設けた楔状半円切刃に形成して、その芯金と切
断ツールとで線材の外周を囲むようにして、コイルばね
を所定長に切断して線材から切り離すようにしたので、
その切断部には、上述したコイル内外周から突出した
「かえり」はもとより、その切断部の側面部から突出し
た「かえり」も形成されない作用をするものである。
【0015】また、滑座にカムフォロアを回動自在に軸
着し、ツールホルダの側胴内にばねを装入し、カム曲面
をかど部に形成した揺動カムを設け、滑動子を下降させ
たとき所定の位置で揺動カムのカム曲面がカムフォロア
と当接し、さらに滑動子を下降させたとき揺動カムのカ
ム曲面がカムフォロアと周接する位置で揺動カムをツー
ルホルダに取着して構成したので、ツールホルダをばね
に抗して成形ツールから離れる方向に揺動させるととも
に、コイルばねを所定長に切断の後滑動子を上端の待機
位置に上昇させるに際しては、ばねによってツールホル
ダを付勢して切断ツールの楔状切刃が芯金の楔状切刃と
対向する待機位置に復帰させる作用をするものである。
【0016】
【実施例】本発明の実施例について、右巻きコイルばね
の成形および線材切断の構成を示す図1乃至図4によっ
て以下のとおり説明する。なお、左巻きコイルばねの成
形および線材切断に際しては、成形および線材切断の作
用をする構成要素を、後述の図4に示す線ガイド4の水
平軸線に対して上下対称に配設して構成する。
【0017】図4は、コイリングマシンの全体の構成を
示す正面図であって、機台1に立設された前板2の前面
に、線材Wを挿通して案内する線ガイド4を水平に取着
し、線材Wを挟持して線ガイド4の前方に送りだす複数
個の送りローラ5を取着するとともに、線ガイド4の前
方には、線材Wを所定の曲率のコイルCに成形する成形
ツール6F,6Sと、コイルCを図1(b)に示すコイ
ルばねSの成形方向に押圧してコイルばねSに所定のピ
ッチを形成するピッチツ−ル8とを、成形位置10のコ
イルC中心に向かってそれぞれ進退可能に取着する。
【0018】そして、芯金7は、断面を略半円柱に形設
して、上端部に図1(a)に示す楔状切刃7aを形成
し、成形位置10のコイルC内の前板2に取着する。ま
た、切断ツール9は、下端部に図1(a)に示す楔状切
刃9aを形成して、その楔状切刃9aが芯金7の楔状切
刃7aと対向する上方位置で、前板2に取着された滑座
構成部11に組み込まれて構成する。
【0019】図1は、図4に示す滑座構成部11の線材
切断前の構成を示す(a)は正面図、(b)は断面図で
あって、滑座12が芯金7の上方の前板2に取着され、
滑動子13が滑座12に上下動自在に挟入され、ツール
ホルダ14が滑動子13に揺動可能に軸着され、揺動カ
ム16と切断ツール9とがツールホルダ14に取着さ
れ、そして、切断ツール9の楔状切刃9aが、芯金7の
楔状切刃7aと対向する上方位置で、上下動かつ揺動可
能に作動するように配設されて構成する。
【0020】滑座12は、滑動子13を挟入して上下方
向に滑動案内する案内溝12aを形成して、芯金7の上
方の前板2に取着され、案内溝12aの近傍にカムフォ
ロア17を回動自在に軸着する。
【0021】滑動子13は、上端部に連桿24の一端を
挟入するコ字状切欠き13aと、下端部にツールホルダ
14を装着するホルダ装着段部13bとを形成するとと
もに、連結軸26を軸止する軸着穴13cを穿設して、
滑座12の案内溝12aに挟入されて上下方向に案内さ
れ、連桿24の作動によって上下動する。
【0022】ツールホルダ14は、略央部右寄りにカム
装着段部14aを形成して、揺動カム16をそのカム曲
面16aを右下にして取着し、下端部右寄りにツール装
着段部14bを形成して、切断ツール9をその楔状切刃
9aを下端にして取着し、下端近傍の左側胴内にばね装
入穴14cを穿設して、ばね18をその一端が滑動子1
3のホルダ装着段部13b左側面に当接してツールホル
ダ14を付勢可能に装入し、上端近傍の左寄りには枢支
穴14dを穿設して、そして、切断ツール9の楔状切刃
9aが芯金7の楔状切刃7aと対向する位置で、揺動軸
15によって枢支して揺動可能に滑動子13に軸着され
る。そして、ツールホルダ14はばね18によって付勢
され、その右側面が、滑動子13のホルダ装着段部13
bの右側面に当接する。
【0023】揺動カム16は、滑動子13が所定の位置
に下降したときカムフォロア17と当接し、さらに滑動
子13を連続して下降させたとき、カムフォロア17と
周接するカム曲面16aを右下かど部に形成して、上述
のとおりツールホルダ14上に取着される。この揺動カ
ム16のカム曲面16aは、カムフォロア17と周接し
て、ツールホルダ14を図4に示す成形ツール6F,6
Sから離れる方向にばね18に抗して揺動させ、切断ツ
ール9の楔状切刃9aが、図3(c)に示す芯金7に残
る半環状体のコイルCの切断部から離れる方向に揺動さ
せる作用をする。
【0024】回動軸22は、滑座12の上方の前板2と
図示しない後板とに枢着され、図示しない主電動機また
はNCアクチュエータなどによって、図示しない歯車機
構、カム機構、槓桿機構などを介して回動される。槓桿
23は、一端に連桿24の他端を挟入するコ字状切欠き
23aを形成するとともに、連結軸25を軸止する軸着
穴23bを穿設して、他端を回動軸22にキー着する。
連桿24は、両端に枢支穴24a,24bを穿設して、
一端を滑動子13のコ字状切欠き13aに挟入して、連
結軸26によって滑動子13に回動自在に軸着され、ま
た、他端を槓桿23のコ字状切欠き23aに挟入して、
連結軸25によって槓桿23の一端に回動自在に軸着さ
れる。
【0025】そして、回動軸22が図示しない主電動機
またはNCアクチュエータなどによって回動され、回動
軸22にキー着された槓桿23が揺動されるので、連桿
24と連結軸25,26とを介して、滑動子13が上下
動するものである。
【0026】引き続いて、上述のように構成された本実
施例の作動について、以下のとおり説明する。
【0027】図1(a)および図3(a)は、滑座構成
部11および切断部の線材切断前の構成を示す正面図で
あって、回動軸22の回動によって槓桿23が揺動上端
で待機しているので、切断ツール9は、連桿24を介し
て滑動子13、および、ばね18によって右方に付勢さ
れたツールホルダ14とともに、芯金7と対向する上方
の上端位置9uで待機する。
【0028】図2(a)および図3(b)は、滑座構成
部11および切断部の線材切断初期の構成を示す正面図
であって、回動軸22の回動によって槓桿23が図1
(a)に示す揺動上端から連続して下方に揺動され、連
桿24を介して滑動子13が滑座12の案内溝12aに
滑動案内されて下降するので、切断ツール9は、滑動子
13に軸着され、ばね18によって右方に付勢されたツ
ールホルダ14とともに下降して、切断ツール9の楔状
切刃9aが切断部の線材Wに当接する。
【0029】そして、槓桿23が図1(a)に示す揺動
上端から揺動角度θaだけ下方に揺動すると、切断ツー
ル9の楔状切刃9aが、図1(a)に示す上端位置9u
から切断初期の位置9mに下降して、図3(b)に示す
如く、芯金7の楔状切刃7aと切断ツール9の楔状切刃
9aとが切断部の線材Wに上下から食い込み、V字状に
塑性変形されて「面取りCh」が形成されるとともに、
芯金7の楔状切刃7aと切断ツール9の楔状切刃9aと
が対向する方向に「亀裂Cr」が発生する。
【0030】図2(b)および図3(c)は、滑座構成
部11および切断部の線材切断後の構成を示す正面図で
あって、回動軸22の回動によって槓桿23が図2
(a)に示す揺動位置から連続して下方に揺動され、連
桿24を介して滑動子13が滑座12の案内溝12aに
滑動案内されて下降するとともに、ツールホルダ14に
取着された揺動カム16のカム曲面16aが滑座12取
着されたカムフォロア17の外周に当接し、カムフォロ
ア17の外周が揺動カム16のカム曲面16aに周設し
て、ツールホルダ14がばね18に抗して左方に揺動す
るので、切断ツール9は、ツールホルダ14とともに下
降しながら、切断ツール9の楔状切刃9aが芯金7の楔
状切刃7aに当接する直前において、芯金7に残る半環
状体のコイルCの切断部から離れる方向に揺動する。
【0031】そして、槓桿23が図2(a)に示す揺動
位置から揺動角度θbだけ下方に揺動すると、切断ツー
ル9の楔状切刃9aが、図2(a)に示す切断初期の位
置9mから下降しながら、芯金7の楔状切刃7aに当接
する直前において、芯金7に残る半環状体のコイルCの
切断部から離れる方向に揺動かつ下降して、コイルばね
SはコイルCから切り離され、切断部には、図3(d)
に示す如く、芯金7の楔状切刃7aと切断ツール9の楔
状切刃9aとに接してバニシされた塑性変形による「剪
断面Sf」と、「亀裂Cr」によって分離した「破断面
Bf」とが、上述した「面取りCh」とともに形成され
る。もちろん、その切断部には、作用の欄において説明
したとおり、コイル内外周から突出した「かえり」は形
成されないものである。
【0032】また、図1(c)は、同図(b)に示す芯
金7と切断ツール9とのそれぞれの尖端に形成された稜
線7bと稜線9bとの線材Wと当接するそれぞれの部分
を、望ましくは、線材よりもやや小半径からなる略半円
凹部を設けた楔状半円切刃7cと楔状半円切刃9cとに
形成した実施例を示す部分図であって、上述した線材W
の切断に際して、楔状半円切刃7cと楔状半円切刃9c
とが線材Wの外周を囲んで切断をするので、上述したコ
イル内外周から突出した「かえり」はもとより、その切
断部の側面部から突出した「かえり」も形成されないも
のである。
【0033】この線材Wの切断作用を終た切断ツール9
は、切断ツール9の楔状切刃9aが下端位置9dに達し
た後、回動軸22の逆方向の回動によって槓桿23が揺
動上端に揺動されるので、切断ツール9の楔状切刃9a
は上端位置9uに上昇して、次の切断に備えて待機す
る。また、槓桿23の揺動角度θa+θb=θの間の動
作は、通常は連続して作動させるものである。
【0034】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、以下に記載するような効果を奏する。
【0035】楔状切刃を形成した芯金と切断ツールとを
対向して配設し、切断ツールを下降かつ揺動させてコイ
ルばねを線材から切り離すようにしたので、切断ツール
の下降によって芯金と切断ツールのそれぞれの楔状切刃
が、コイルばね切断部の同一鉛直線上で線材に食い込
み、上下のかどには、V字状に塑性変形されて「面取
り」が形成され、引き続いて下降する切断ツールによっ
て、切断部の線材Wの中央部分には、切刃に接してバニ
シされた塑性変形による「剪断面」と、「亀裂」によっ
て分離した「破断面」とが形成されるものであって、本
発明の装置によって切断されたコイルばねの切断部に
は、コイル内外周から突出した「かえり」は形成されな
い効果を奏する。
【0036】また、芯金およびまたは切断ツールの線材
と当接する尖端部分を、線材と略同一半径からなる略半
円凹部を設けた楔状半円切刃に形成して、その略半円凹
部を設けた楔状半円切刃で線材の外周を囲むようにし
て、コイルばねを所定長に切断して線材から切り離すよ
うにしたので、その切断部には、上述したコイル内外周
から突出した「かえり」はもとより、その切断部の側面
部から突出した「かえり」も形成されない効果を奏す
る。
【0037】そして、例えば、熱可塑性樹脂から構成さ
れる弱電機器などにコイルばねが組付けられる場合にあ
っては、コイルばねにコイル内外周から突出した「かえ
り」が形成されないので、熱可塑性樹脂の構成部品に疵
をつけることなく、品質の向上および安定が図れるもの
である。
【0038】また、熱可塑性樹脂以外の金属などによっ
て構成される機器にコイルばねが組付けられる場合にあ
っては、コイルばねにコイル内外周から突出した「かえ
り」が形成されないので、コイルばねを所定の組付け位
置に容易に組付けられるとともに、所定のばね特性が得
られ、品質の向上および安定が図れるものである。
【0039】また、本発明の装置によって切断されたコ
イルばねは、上述の効果を奏するので、従来の技術によ
って切断されたコイルばねのように、事前に切断部のコ
イル内外周から突出した「かえり」を除去する作業が不
要であって、生産能率が向上するとともに、コスト低減
が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による線材切断前の実施例の構成を示す
説明図であって、(a)はその正面図、(b)は(a)
のA−A断面図、(c)は(b)に示す芯金と切断ツー
ルを楔状半円切刃に形成した実施例の部分図である。
【図2】本発明による線材切断の実施例の構成を示す説
明図であって、(a)はその切断初期の正面図、(b)
はその切断後の正面図である。
【図3】本発明による線材切断部の実施例の構成を示す
拡大説明図であって、(a)はその切断前の正面図、
(b)はその切断初期の正面図、(c)はその切断後の
正面図、(c)は線材切断部の破断面を示す正面図であ
る。
【図4】本発明による線材切断装置がコイリングマシン
に組付けられた実施例の全体の構成を示す説明図であっ
て、その正面図である。
【図5】従来の技術による実施例の構成を示す拡大説明
図であって、(a)は線材切断後の芯金と切断ツールの
構成を示す正面図、(b)は線材切断局部の切断初期の
形態を示す正面図、(c)は線材切断局部の切断後の形
態を示す正面図である。
【符号の説明】
7 芯金 7a 楔状切刃 7c 楔状半円切刃 9 切断ツール 9a 楔状切刃 9c 楔状半円切刃 10 成形位置 11 滑座構成部 12 滑座 13 滑動子 14 ツールホルダ 15 揺動軸 16 揺動カム 17 カムフォロア Bf 破断面 C コイル Ch 面取り Cr 亀裂 S コイルばね Sf 剪断面 W 線材 θ 揺動角度 〔従来の技術に係る符号〕 97 芯金 99 切断ツール Bu かえり Tr だれ δ 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21F 11/00 B21F 35/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形ツールによってコイルを成形して所
    望のコイル巻き数のコイルばねに形成の後、芯金と切断
    ツールとでコイルばねを所定長に切断して線材から切り
    離すコイリングマシンの線材切断装置であって、上端部
    に楔状切刃を形成して成形位置のコイル内の前板に取着
    された芯金と、下端部に楔状切刃を形成して該芯金と協
    動して線材を切断する切断ツールと、該切断ツールを取
    着して下端が成形ツールから離れる方向に揺動可能なツ
    ールホルダと、該ツールホルダを揺動可能に軸着して上
    下動可能な滑動子と、案内溝を形成して該案内溝に前記
    滑動子を上下動可能に挟入し前記切断ツールの楔状切刃
    が前記芯金の楔状切刃と対向する位置で前板に取着され
    た滑座とを備え、滑動子を下降させて芯金の楔状切刃と
    切断ツールの楔状切刃とを線材切断部に対向して当接さ
    せ、引き続き切断ツールを所定位置まで下降させた後、
    さらに切断ツールを下降させるとともに切断ツールの楔
    状切刃を成形ツールから離れる方向に揺動させて、芯金
    と切断ツールとでコイルばねを所定長に切断して線材か
    ら切り離すようにしたことを特徴とするコイリングマシ
    ンの線材切断装置。
  2. 【請求項2】 芯金およびまたは切断ツールの線材と当
    接する尖端部分を、線材と略同一半径からなる略半円凹
    部を設けた楔状半円切刃に形成したことを特徴とする請
    求項1記載のコイリングマシンの線材切断装置。
  3. 【請求項3】 滑座に形成した案内溝の近傍にカムフォ
    ロアを回動自在に軸着し、ツールホルダの側胴内に該ツ
    ールホルダを付勢可能にばねを装入し、カム曲面をかど
    部に形成した揺動カムを設け、滑動子を下降させたとき
    所定の位置で該揺動カムのカム曲面が前記カムフォロア
    と当接し、さらに滑動子を下降させたとき該揺動カムの
    カム曲面が前記カムフォロアと周接する位置で該揺動カ
    ムを前記ツールホルダに取着して、該ツールホルダをば
    ねに抗して成形ツールから離れる方向に揺動させるよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項のいず
    れか1項に記載のコイリングマシンの線材切断装置。
JP6079869A 1994-03-25 1994-03-25 コイリングマシンの線材切断装置 Expired - Fee Related JP2887559B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6079869A JP2887559B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 コイリングマシンの線材切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6079869A JP2887559B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 コイリングマシンの線材切断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07265989A JPH07265989A (ja) 1995-10-17
JP2887559B2 true JP2887559B2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=13702225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6079869A Expired - Fee Related JP2887559B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 コイリングマシンの線材切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2887559B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102836934B (zh) * 2012-08-09 2015-03-18 俞家林 一种弹簧机切刀装置
CN102847852A (zh) * 2012-08-09 2013-01-02 绍兴市家度弹簧机械有限公司 一种双向切刀机构
CN104353757B (zh) * 2014-11-13 2018-10-12 重庆市腾瀚工贸有限公司 线材定长分段装置
CN108465727A (zh) * 2018-03-30 2018-08-31 平湖市钱江机械制造有限公司 一种用于加工圆棒料的导轨刀板切料机构
CN108971395A (zh) * 2018-09-07 2018-12-11 深圳市众杰数控机械有限公司 一种蛇形弹簧自动定长剪断机
CN109482786B (zh) * 2018-12-28 2024-04-16 江苏信息职业技术学院 短线自动剪裁机
CN112792261A (zh) * 2021-01-26 2021-05-14 佛山市盈德机械科技有限公司 弹簧机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07265989A (ja) 1995-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2887559B2 (ja) コイリングマシンの線材切断装置
JP2978075B2 (ja) コイリングマシンのスイングカット式線材切断装置
US6487887B2 (en) Working apparatus and method for band blade
US4905557A (en) Non-circular slug splitter punch
RU2706342C1 (ru) Электрический контакт, имеющий зубцы с кромками различной длины
JPH11347828A (ja) 帯刃加工方法
JPH0815635B2 (ja) バネ切断機構
US4169310A (en) Wire wrapping tool
US5893315A (en) Notching apparatus and blade for tube severing machine
JP2729120B2 (ja) プレス機械による線材の切断方法およびその装置
CN1785549A (zh) 一种全自动卷簧机的钢丝剪断装置
CN2848413Y (zh) 一种全自动卷簧机的钢丝剪断装置
JP4514539B2 (ja) パイプ切断装置及び切断方法
JPH0371926B2 (ja)
US4329777A (en) Wire wrapping tool
JPH01146603A (ja) パンチ刃の製造方法
JP2000042671A (ja) ばね成形方法
JPH0524476Y2 (ja)
JP4657628B2 (ja) 紙管の切断方法
JPH08267310A (ja) パイプ切断装置
CN218192807U (zh) 一种机械制造用支架定点截断工装
CN215199170U (zh) 一种基于金属板材加工剪口切断的定位工装
JPH11216612A (ja) 形鋼の切断方法及び装置
CN218965611U (zh) 一种高速打孔机
JP3531392B2 (ja) アングル材曲げ加工機械

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees