JP2886979B2 - タンパク質複合体 - Google Patents

タンパク質複合体

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、精子の運動能を活性化するタンパク性高
分子は、細胞外液から得られるその高分子を精製するこ
とによる調製法、その高分子を含んでなる製剤、および
その高分子に特異的な抗原決定基に対する抗体に関す
る。
背景技術 従来、優れた運動能および比較的直線性の継続的運動
能を有する精子だけが、受精にあずかる可能性があるこ
と、ならびに最良の形態を有する精子だけが子宮頚粘液
に侵入することが知られている〔Fredeicasson B.およ
びBjork G.(1977):「子宮頚の分泌における性交後の
精子の形態とその臨床的意義(Morphology of postcoit
al spermatozoa in the cervical secretion and its c
linical significance)」Fertl.Steril.28:841−84
5〕。また、血清が精子の運動能を補強すること〔Austi
n R.(1985)「男女の生殖管での精子の成熟(Sperm ma
turation it the male and female genital tracts)、
Biology of Fertilization,Vol.2、C MetzおよびA Monr
oy編集、pp.121−147、Academic Press,New York〕、し
たがって、血清が生体外受精のための精子の分離と関連
して使用されることも知られている。
しかし、極めて多くの成分を含む体液を使用すること
にかかわる数々の問題があり、より特異的な活性成分が
あれば、体液よりも、さらに完全かつ予想可能な効果が
得られるであろう。活性因子は、危険な付随作用、例え
ば、各種の免疫学的因子またはさまざまな感染症と無縁
の効果も得られるであろう。
発明の開示 受精に関する研究の途上で、例えば、精子の運動能試
験のための生体外での標準化されたモデル系が開発さ
れ、運動能および生存力のある精子のさらに均一な集団
を得たり、精子のアデノシン三リン酸(ATP)含有量お
よびその特異的継続的運動能(SPM)が解析されるよう
になった〔kerlf E.,Fredricsson B.,Gustafson
O.,Lundin A.,Lunell N−O.,Nylund L.,Rosenborg L.お
よびPousette .(1987)Int.J.Androl.10,663−669;
ならびにPousette .,kerlf E.,Lundin A.,Rosenb
org L.およびFredicsson B.(1986)Int.Androl.9,331
−340〕。
上記の標準化モデル系は、受精が起こるに必要な精子
に運動能を与える1種または数種の因子を見い出すため
に血清を更に研究する手段となった。徹底的な研究か
ら、ここで本研究者らは、精子の運動能が分子量約200,
000ダルトンの高分子によって活性化されることを見い
だした。
上記の高分子は、タンパク性のもので、実質的に精製
され、精子の運動能を活性化する。このタンパク質の分
子量は、この発明の好ましい実施態様によれば、約180,
000ダルトンである。
この発明の更に好ましい実施態様では、等電点が約5.
1の、アルブミンを含むタンパク性高分子が開示されて
いる。この高分子物質の分子量は好ましくは約250,000
ダルトンである。
この発明の高分子は、実質的に均質であって、細胞外
液、特には動物またはヒトの血清から得られる。
このタンパク性高分子は、動物またはヒトの細胞外液
から精製されるものの、好ましい実施態様によればヒト
の血清から精製されることが好ましい。
他の好ましい実施態様では、約5.1の等電点を持ちア
ポリポプロテインAl、免疫グロブリンおよびアルブミン
を含むタンパク性高分子は、イオン交換クロマトグラフ
ィー、クロマトフォーカシングおよびタンパク質用高速
液体クロマトグラフィーからなる3工程の精製法によっ
て調製される。
他の好ましい実施態様では、約180,000ダルトンの分
子量を持ちアポリポプロテインAlおよび免疫グロブリン
を含むタンパク性高分子は、イオン交換クロマトグラフ
ィー、クロマトフォーカシング、タンパク質用高速液体
クロマトグラフィーおよびアフィニティークロマトグラ
フィーからなる4工程の精製法によって調製される。
さらに別の好ましい実施態様では、精子の運動能は、
各単一の精製工程ごとに調べられる。
また、この発明は、実質的に精製され、約200,000ダ
ルトンの分子量を持ち、精子の運動能を活性化するタン
パク性高分子と、適切な医薬品添加物とからなる製剤に
関する。
適切な医薬品添加物の例としては、培地または他の塩
類溶液が挙げられる。
この製剤は、それ自体既知の方法に従って調製され
る。この発明の製剤は、不妊症の治療、好ましくは生体
外で使用される。
さらに、この発明は、試料をこの発明の高分子で処理
することによって精子の授精能を測定し、その運動能を
既知の標準試験に対して比較する方法に関する。
また、この発明は、この発明の高分子に対して特異的
な抗原決定基に対する抗体、好ましくは、それ自体既知
の方法で免疫処理することによって得られるポリクロー
ナル抗体に関する。これらの抗体は、この方法で試料材
料として使用され、さらに、精子の運動能活性化を阻害
することによって授精を防止する手段としても使用され
る。
SPAPは、男性の血液ドナーから得られた血清から精製
され、56℃で30分間インキュベーションされてから、使
用時まで−20℃で保存されたものである。
この発明の一つの実施態様では、精製法は、3工程で
行われ、ほぼ等モル量のアポリポプロテインAl、免疫グ
ロブリンおよびアルブミンを含み、約200,000ダルトン
以上、正確には約250,000の分子量および約5.1の等電点
を持つ高分子であることが判明した。
上記の工程は以下のとおりである。
1. DEAE−セファロース 上でのイオン交換クロマトグ
ラフィー、およびNaClの直線濃度勾配(0〜0.25mol/
l) 2. 開始緩衝液としてヒスチジン−HClを使ってPBETM
でのクロマトフォーカシング。その際のpH間隔は、6.0
〜4.0であった。
3. 分子量に応じた分離をともなう、2本のセファロー
12HR 10/30カラム(直列)タンパク質用高速液体
クロマトグラフィー(FPLC 、ファルマシア)。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、ブルー
セファロース 上でのアフィニティークロマトグラフィ
ーといった第4の工程を加えることによって、アポリポ
プロテインAlおよび免疫グロブリンを含む約180,000の
分子量を有するSPAPが得られる。
各精製ステップ毎に精液分画中の精液運動能の産生を
追跡するために、その調製物を特異的継続的運動能(SP
M)試験およびドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ポリアク
リルアミドゲル電気泳動にかけた。
アポリポプロテインAlおよび免疫グロブリンを含む高
分子の調製には、イオン交換(DEAE−セファロース
クロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、排除FP
LC (約250kDの分子量に相当する溶出)およびブルー
セファロース のクロマトグラフィー(結合していない
アルブミンの除去)を含む4工程のプロトコールが使用
された。濃度20〜70nmol/lの純粋なタンパクは、血清と
同じ程度まで、その運動能を活性化した。
非還元条件下でのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳
動では、分子量約180kDに相当するバンドが示された。
メルカプトエタノールの存在下、ブルーセファロースの
工程にかけた後の分画では、50kDおよび25kDに相当する
2つのバンドが得られた。ブルーセファロース の工程
を行わない場合、より大きな成分として非還元複合体が
溶出し、次の工程におけるSDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動の後、さらに約67kDのところにバンドが現れ
た。これによって、この分子がアルブミンと複合してい
る状態にあり、このアルブミンはブルーセファロース
の工程で除去されることが示唆された。このブルーセフ
ァロース での溶出物をアミノ酸配列分析にかけると、
3種類のタンパク質鎖、すなわち、アポリポプロテイン
Al鎖、免疫グロブリンの長鎖および短鎖が同定された。
これによって、調製物が、アポリポプロテインAl−免疫
グロブリン複合体であることが示唆された。ウサギで作
成した抗血清は、これを直接精子に添加した場合、精子
の運動能を抑制した。ヒト血清をウサギの抗血清で前処
理したところ、ヒト血清の精子運動能を活性させる能力
が有意に低化した。このタンパク質複合体の精子活性化
能は、100℃5分間の加熱で不活化されるが、これは、
その活性が完全なタンパク質の立体配座に依存すること
を示唆している。アルブミン、アポリポプロテインAlお
よび免疫グロブリンは、それら自体、精子の運動能に少
しの影響しか与えなかった。アポリポプロテインAl−免
疫グロブリン複合体が精子運動能の活性化を媒介すると
考えられる。
本明細書では以下の略称を使用する。
ApoAl アポリポプロテインAl ATP アデノシン三リン酸 D ダルトン FPLC タンパクの高速液体クロマトグラフィー HEPES N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′
−2−エタンスルホン酸 Ig 免疫グロブリン IVF 生体外受精 MW 分子量 SDS ドデシル硫酸ナトリウム SPAP 精子活性化タンパク質 SPM 特異的継続的運動能 v/v 容量/容量 図面の説明 第1A図は、イオン交換(DEAE−セファロース )クロ
マトグラフィーを示す。血清を、DEAE−セファロース
カラムにかけ、0〜0.25M NaCl直線勾配で溶出させ
た。分画を集め、吸光度を280nmでモニターした。すべ
ての分画のSPMを測定した。精子活性化能は、約0.2M N
aClのところに溶出した。
第1B図は、PBETM94上でのクロマトフォーカシングを
示す。開始緩衝液に対して透析した後、プールした分画
をPBETMクロマトフォーカシングのカラムにかけ、ポリ
バッファー 74pH4.0を流した。分画を集め、pHおよびS
PMをモニターした。精子活性化能は、pH5.1のところに
溶出した。
第1C図は、FPLC を示す。プールした分画を透析し、
凍結乾燥(水に溶解)し、2本のセファロース 12HR10
/30カラム(直列)上で分画した。カラムに対して、既
製の標準試料(ファルマシア・ファイン・ケミカルズ
社、ウプサラ、スウェーデン)を用いて検量線を作成し
た。各分画の一部に対して、SPMの試験を行った。精子
活性化能は、分子量約250kDに相当するところに溶出し
た。
第2図は、2−メルカプトエタノールの存在下および
非存在下でのドデシル硫酸ナトリウム(SDS)ポリアク
リルアミドゲル電気泳動を示し、この泳動は、既製のゲ
ルおよび検量線標準物を用いて実施された。
1列目:ホスホリラーゼb(94,000)、アルブミン(6
7,000)、オボアルブミン(34,000)、カーボニックア
ンヒドラーゼ(30,000)、トリプシンインヒビター(2
0,100)、ラクトアルブミン(14,400)のバンドを示
す。
2列目:タンパクの分画をともなってFPLC 溶出物(2
−メルカプトエタノール存在下)を示す。
3列目:チログロブリン(330,000)、フェリチン(22
0,000)、アルブミン(67,000)、カタラーゼ(60,00
0)、乳酸デヒロゲナーゼ(36,000)およびフェリチン
(18,500)を示す。
4列目:2−メルカプトエタノール非存在下、タンパクの
分画をともなったFPLC 溶出物を示す。
非還元条件下でのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳
動では、分子量約180kDに相当する1本のバンドが示さ
れた。メルカプトエタノール存在下では、この分画は、
50kD(後に、免疫グロブリンの長鎖と同定)と25kD(後
に、アポリポプロテインAlおよび免疫グロブリン短鎖と
同定)の2本のバンドを示した。ブルーセファロース
工程を行わないと、大きな成分として非還元複合体が溶
出し、還元後のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に
よれば、約67kDのところにもう1つの別のバンドが認め
られた。これは、その際、分子がアルブミンと複合状態
にあって、このアルブミンはブルーセファロース 工程
によって除去されることを示唆する。
第3図は、2−メルカプトエタノールの存在下でのSD
Sポリアクリルアミドゲル電気泳動を示す。
1列目:第2図の1列目と同じ。
2列目:正常血清。
3列目:タンパク分画をともなったブルーセファロース
溶出物。
4列目:第2図の3列目と同じ。
5列目:アルブミン分画をともなったFPLC 溶出物。
6列目:タンパク分画をともなったFPLC 溶出物。
第4図は、SPM(A)およびATP含有量(B)に関し
て、精製SPAPの効果を示す。精子は、パーコール(Perc
oll) 法を用いて分離し、緩衝液Bに移した。精製SPA
Pは、濃度を増加させながら、少量の精子溶液に添加
し、精子は、2.5および5時間後たその運動能を測定
し、SPAP添加の2および3時間後にそのATP含有量を測
定した。
発明を実施するための最良の形態 精子運動能試験モデルを以下に説明する。
精液試料:精液および血清を6人の提供者から集め、2
時間以内に分析した。〔Fredricsson B.(1979)Androl
ogi 11,57−61〕。活発な精子の分離は、浮上法または
パーコール 勾配法を用いた精子自体の移動性、次い
で、規定培地への精子の移行性によって行った。〔ke
rlf E.,Fredricsson B.,Gustafson O.,Lundin A.,Lun
ell N−O.,Nylund L.,Rosenborg L.およびPousette
.(1987)Int.J.Androl.10,663−669〕。
浮上調整物では、0.3mlの精液に、1mlの組織培養用培
地、すなわち、13%(v/v)ヒトの血清、24mM HEPES
(シグマ社、米国)、50IU/mlペニシリンおよび50μg/m
lストレプトマイシン(ギフコ社、スコットランド)
〔緩衝液B〕を添加したRPM1−1640(フロー社)を重層
した。37℃で45分間インキュベーションした後、活発な
精子を含む最上層0.5mlを回収した。パーコール 勾配
法では、1mlの精液をパーコール 勾配液の上部に静か
に重層した。37℃で3時間後(遠心せず)、上層部を吸
引して捨て、下層部の3mlを懸濁させた。〔Pousette
.,kerlf E.,Lundin A.,Rosenborg L.およびFredi
csson B.(1986)Int.Androl.9,331−340〕 活性な精子を緩衝液A(血清無添加の緩衝液B)へ移
行させるために、5〜10管の分画(浮上法またはパーコ
ール によって分離)をプールし、これらをポンプ−フ
ィルター系〔kerlf E.,Fredricsson B.,Gustafson
O.,Lundin A.,Lunell N−O.,Nylund L.,Rosenborg L.お
よびPorsette .(1987)Int.J.Androl.10,663−66
9〕に添加した。
精子を約3百万個/mlに希釈した後、各0.5mlを移し取
り、これらに0.1mlの緩衝液A(対照)、血清(対
照)、さまざまな添加物または複製工程からの溶出物を
添加した。タンパク質複合体の精製のためのプロトコー
ルが確立される間、精子の継続的運動能をさまざまな時
間間隔をおいて測定した。ルーチンの調製物では、運動
能を試験溶液の添加液4〜6時間で測定した。非特異的
なアルブミンの効果がこの時間で最小になるからであ
る。
添加物:血清(精子運動能試験の対照として、すなわ
ち、緩衝液B中での添加物として使用される)を56℃30
分間インキュベーションし、−20℃で使用時まで保存し
た。免疫沈降させた血清と同様に、正常なウサギの血清
およびウサギの抗タンパク質複合体血清を、直接または
さまざまな組合わせで添加して、精子運動能試験を行っ
た。
精製されたヒトのアポリポプロテインAl(A−9284、
シグマ社、ミズリー州、米国)を緩衝液Aに1.7g/lまで
に溶解して、精子運動能試験の試料に添加したところ、
試験管中の最終濃度は0.04〜0.3g/lとなった。ガンモネ
イティブ(Gamonative) (カビ社、ストックホルム、
スエーデン)をブルーセファロース クロマトグラフィ
ーに添加して、アルブミンを除去した。免疫グロブリン
を凍結乾燥し、水に溶解して、精子運動能試験試料に添
加した。
運動能:継続的運動能は上記のとおりに解析した〔Pous
ette .,kerlf E.,Rosenborg L.およびFredicsson
B.(1986)Int.Androl.9,1−13〕。単位時間あたり、
ブュルカー(Brker)チャンバー中の長さ既知の特定
のラインを通過する精子の数を計測した。濃度を判定す
るには、結果を1ml中で1分間あたり通過する何百万個
単位の精子の値として表した。この値を、特異的継続的
運動能(SPM)と称する。精子の運動能は、各溶出分画
をそれぞれ少量づつ使って測定した。その運動能は、通
常、例えば、アルブミンの添加後に観察されることがあ
る精子運動能の初期の上昇をさけるために精子添加の4
〜6時間後に測定した。
ATP含有量を“Pousette .,kerlf E.,Lundin
A.,Rosenborg L.およびFredicsson B.(1986)Int.Andr
ol.9,331−340"に記載された「標準化モデル系」で分析
し、特異的ATPを、1匹の精子あたりのATP含有量と定義
した。
SPAPの精製では、男性の血液提供者から得られた血清
を56℃で30分間インキュベーションした後、精製の際に
使用するまで−20℃で保存した。分画を透析および/ま
たは凍結乾燥してから、「標準化モデル系」で精液の活
性化能を測定した。
イオン交換クロマトグラフィー:血清(100ml)を0.01M
リン酸緩衝液(pH7.4)で平衡化された100mlのDEAEセフ
ァロース カラム(ファルマシア・ファイン・ケミカル
ズ社、ウプサラ、スウェーデン)上で分画した。この血
清を0.01Mのリン酸緩衝液(pH7.4)で2倍に希釈し、そ
のカラムに添加した。洗浄後、0.01Mリン酸緩衝液(pH
7.4)中の0〜0.25M NaCl溶液(2×300ml)の直線勾
配をかけた。分画(約5ml)を集め、280nmでの吸光度を
モニターした。次いで、すべての分画から少量を取り、
これを0.125Mリン酸緩衝液(pH7.4)に対して透析し、S
PMの活性化能を測定した。精子の運動能を促進し得る分
画をプールした。通常、勾配で約0.2MNaClのところで回
収した約10分画(50ml)をその後の精製に使用した。
PBETM94上でのクロマトフォーカシング:プールされた
分画を凍結乾燥し、5mlの水(ミリポア )に溶解し、
開始緩衝液(0.025Mヒスチジン−HCl、pH6.0)に対して
透析した、37mlのPBETM94クロマトフォーカシングカラ
ムにかけた。洗浄後、ポリバッファー 74(pH4.0)に
かけ、分画のpHおよび精子活性能をモニターした。各試
料(1ml)を0.01Mリン酸緩衝液に対して透析し、凍結乾
燥して、250μlの0.125Mリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解
してから、精子運動能試験にかけた。精子活性化能を示
す分画をプールした。通常、ほぼ3つの分画(15ml)が
得られたが、これはpH約5.1のところに溶出した。
タンパク質の高速液体クロマトグラフィー (FPLC ):プールされた分画を、0.001Mリン酸緩衝液
(pH7.4)に対して透析し、凍結乾燥し、200μの蒸留
水(ミリポア )に溶解して、0.125M リン酸緩衝液
(pH7.4)で平衡化した2本のセファロース 12HR10/30
カラム(直列)上で平衡化した。検量線は、既製の標準
試料(ファルマシア・ファイン・ケミカルズ社、ウプサ
ラ、スウェーデン)を使って作成した。各分画(600μ
l)の一部(10μl)の精子活性化能を試験した。通常
その活性は、分子量約250kDに相当する2つの分画(1.2
ml)に見い出された。
ブルーセファロース クロマトグラフィー:FPLC の後
プールされた分画を、0.125Mリン酸緩衝液(pH7.4)で
平衡化されたブルーセファロース のカラム(10×20m
m)にかけた。精子活性化能は、ゲルに吸着されず、排
除体積に相当する分画に回収された。そして、洗浄は、
0.125Mリン酸緩衝液(pH7.4、全量30ml)で行った。こ
の物質を凍結乾燥し、1.0mlの水で溶解した。そのうち
の10μlをルーチンの精子運動能試験に使用した。
2−メルカプトエタノール非存在下、SDS(NaDodS
O4)及び(還元剤)の存在下、分析用ディスク電気泳動
を行ったが、そこでは、検量線用標準試験(ファルマシ
ア・ファイン・ケミカルズ社、ウプサラ、スウェーデ
ン)が付属している既製のゲルカセットキット(Gel Ca
sette Kits)(80×80mm)とともにGE2/4垂直系(Verti
cal System)(ファルマシア社、スウェーデン)を使用
した。タンパクをクマシブルーで染色した。アミノ酸分
析用の試料を、オンラインのフェニルチオヒダントイン
のアナライザー120が装備されたアプライドバイオシス
テムズ(Applied Biosystems)470A気相シークエンサー
(アプライド・バイオシステムズ社、フォースター市、
カリフォルニア州)で分析した。
総タンパク質の定量は、標準試料としてウシ血清アル
ブミンを用いたバイオラド社のタンパク検定は(バイオ
ラドラボラトリーズ社、ミュンヘン、ドイツ連邦共和
国)で行った。アポリポプロテインAlは、ベーリンガー
社(マールブルグ、ドイツ連邦共和国)からの試薬を用
いた比濁法で行った。
免疫化および免疫沈降は、上記のように、精製タンパ
ク質複合体を用いて1才のオスのニュージーランドホワ
イトラビット2匹で実施した〔Vaitukaitis I.Robbins
J B,Nieschlag EおよびRoss G T.(1971)、Clin.Endoc
rinol.Metab.33,988−991〕。このウサギ1匹にはタン
パク質20μgを水1mlに溶かし、もう1匹のウサギには
タンパク質80μgを水1mlに溶かして、それらの溶液を
フロインド完全アジュバントと混合し、この混合物を各
ラビットの背中に皮下注射した。10週後、抗血清が20μ
gのSPAPを投与したウサギに検出された。
正常な不活性化血清とウサギの抗SPAP血清を、1:19な
いし19:1(v/v)の比率で混合した。混合物を25℃で20
時間インキュベーションしてから、それの入った試験管
を1400×gで25分間遠心した。吸引によって上清を除去
して、形成されたペレットを使用時まで−20℃で保存し
た。これらの上清の精子運動能を試験し、それらのアポ
リポプロテインAlを分析した。
アミノ酸配列の分析を2つの異なったプールで行い、
ブルーセファロース 工程からのSPAPの3つの調製物の
それぞれを、アミノ酸配列のための分解によって分析し
た。得られた結果は非常に類似しており、調製物の再現
性が確立され、3つの主要なN末端配列の存在が明らか
となった。しかし、アミノ酸分析を約25サイクル行った
後は、かなりバックグラウンドが高くアミノ酸の種類を
確認するのがすべてにおいて困難となった(第1表参
照)。
第1表 SPAPのアミノ酸配列。2つの調整物を分解したとこ
ろ、3種類の主要N末端配列が、平均化約1.4:1.1:1.0
で解明された。その比は、高いバックグラウンド、キャ
リーオーバー、およびさまざまな構造中の残基の一致が
確実な順序を阻害しないうちに、それぞれ26、20および
15サイクルを行って解釈されたものである。各サイクル
で確認されたトリプレットでは、配列I、IIおよびIII
それぞれの配列のような順序が、回収率だけでは不確実
になることがしばしばあったが、I、IIおよびIIIに属
するものとしての記憶は、さまざまな組み合わせが3つ
の既知の構造にいったん合致することが分かれば、容易
であった。Iは、アポリポプロテインAl、IIは、免疫グ
ロブリンの短鎖(κ)、およびIIIは、免疫グロブリン
長鎖(g、mおよびa)に相当する。各サイクルで同定
された残基をその順番に示す。数個の位置(1、7、1
1)では、2つだけの主要残基が同定され、これは、2
つの構造が同一の残基をもつと思われる位置が複数ある
ことを反映している。したがって、表にあげた回収率は
異なる。主にバックグラウンドがかなり高いために、仮
定された配列を( )の中に示す。2つの調製物から
は、個々の残基の回収率が仮定の配列および確実な配列
の長さにおいて少々のばらつきはあるもののほぼ同一の
効果が得られた。
各位置のトリプレットを、既知の構造に対してスクリ
ーニングし、3つのタンパク構造が既知のものであるこ
とが分かった。したがって、1つは、ヒトのアポリポプ
ロテインAl〔Baler H.N.,Gotto A.M.JR.およびJackson
R.L.(1975),J.Biol.Chem.,7,2725−2738〕であって、
他の2つは免疫グロブリンの短鎖および長鎖として知ら
れる主要なタンパクであると同定された。短鎖は典型的
なκ鎖に相当し、長鎖は、その構造の報告と一致してい
ることから判断して、g、mおよびa鎖と最も一致して
いることを示し、典型的なg鎖である可能性が高い。し
かし、免疫グロブリン鎖の性質が、混合物中での配列分
析から得られた最終的なものとみられてはならない。そ
れでも結果から、SPAPは、多様性の徴候が全くなく3つ
の型のタンパク鎖(アポリポプロテインAl、ならびに免
疫グロブリン長鎖および短鎖)から構成されているタン
パクであると明らかに同定される。化学量論的に判定す
ることは困難である。上記の分解における初期の収率が
鎖ごとに少々異なっているためでもあるが、免疫グロブ
リン分子とアポリポプロテインAl分子との複合体が等モ
ルの鎖を産生する可能性もみられるからである。
SPAPの精子活性化能を以下のように測定した。
異なった精製工程から得られた溶出液は、16.7%(v/
v)の血清と同程度まで精子を活性化する。精製されたS
PAPの精子活性化能は、SPAPの濃度に依存することが分
かった。この活性化は、ATPと同様にSPMを用いて検出さ
れ得る(第4図)。精子2百50万個/mlを使った「標準
化モデル系」で、最大の効果は、濃度が20〜70nmol/lの
ときに得られた。100℃で5分間加熱した精製SPAPは、
精子運動能を活性化しなかった。精製されたアルブミ
ン、アポリポプロテインAlおよび免疫グロブリンには、
精子運動能に対する効果が小さくかつ短期間(数時間)
だけであった。
抗SPAP血清の免疫化および特性決定は、フロインド完
全アジュバンド中に溶かした精製SPAPをウサギに免疫処
置することによって実施した。免疫化の10週後、充分な
力価の抗血清が1匹のウサギに検出された。この抗血清
を正常な男性の血清と約9:1(v/v)の比率でインキュベ
ーションしたとき、沈殿が形成された。アポリポプロテ
インAlの上清の分析では、アポリポプロテインAl含有量
が、未処置の血清の値に比較して低いことが分かった
が、これは、大部分のアポリポプロテインAlがウサギ抗
血清によって沈殿することを示唆する。未処置のヒト血
清と比較した際、沈殿したヒト血清は、精子運動能を促
進する力価が低い(約25%)であることが分かった。
「標準化モデル系」でウサギの抗SPAP血清を精子に直接
添加した際、その運動能は、前免疫処置血清の添加でみ
られた値に比較して減少していた。
精子に添加されたSPAP抗血清は、精子運動能を阻害す
ることが分かった。これに対する可能性の高い説明は、
SPAPが初期のうちに精子に結合し、次いで、抗体によっ
て認識されるというものである。
FPLC クロマトグラフィーによってゲル濾過を行った
後、分画の分子量は約250kDであると計算され、ブルー
セファロース にかけた後で、2−メルカプトエタノー
ルの非存在下のSDSポリアクリルアミドゲルで観察され
る主バンドは、約180kDに相当していた。その差は約70k
Dであって、アルブミンの分子量に相当している。2−
メルカプトエタノール存在下でのSDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動では、複数の成分(50kDおよび25kD)が
確認された。精子活性化タンパクを化学量論的に判断す
ることは難しいが、当モル量の鎖を産生する免疫グロブ
リンとアポリポプロテインAlとの間の複合は可能である
と思われる。アポリポプロテインAl、免疫グロブリンお
よびアルブミンは、単独では、精子運動能に対する効果
が少ない。アポリポプロテインAl−免疫グロブリン複合
体が精子の活性化を仲介するものと考えられる。
上記の結果は、血清中の主要な精子活性化能は、分子
量約250kDの分画によって仲介されることを示す。この
分画は現在、アルブミン、アポリポプロテインAl、なら
びに免疫グロブリンの長鎖および短鎖を含む複合体から
構成されていることが示されている。煮沸すると活性化
能が破壊されるので、小さなリガンドによってではな
く、その高分子自体によって仲介されるものと考えられ
る。2−メルカプトエタノール非存在下でのSDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動は150kD以下のバンドを示さ
ないが、2−メルカプトエタノール存在下で成分が観察
されるので、上記の複合体は完全なタンパクのジスルフ
ィド結合に依存することが考えられる。その複合体の分
子量は、FPLC クロマトグラフィー上で約250kDである
と計算された。ブルーセファロース 上でのクロマトグ
ラフィーの後、SDSポリアクリルアミドゲル上での主要
バンドは、約180kDに相当していた。その差は約70kDで
あって、これは、アルブミンの分子量に相当し得た。化
学量論を判断することは難しいが、当モル量の鎖を産生
する免疫グロブリンとアポリポプロテイン間の複合体の
形成は可能であると思われる。この複合体の分子量は約
180kDのはずであって、この値はゲル電気泳動上で見い
出されたものと類似している。アルブミンを含まない高
分子が精子を活性化し得るとしても、その生物学的活性
型が1分子のアルブミンを含み、分子量が約250kDであ
って、FPLC の結果と一致する。
われわれの研究では、作成された抗血清が上記の高分
子および免疫グロブリンと相互作用することが示され
る。
上記の高分子が精子の活性化を誘導する機構はまだ未
解明である。活性化に対する所要量が少ないことから判
断すると、レセプタ仲介型または酵素結合型の機構が考
えられる。本明細書では、アポリポプロテインAlがレシ
チン:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCA
T)を活性化するが、われわれには、この酵素またはい
ずれか他の酵素が精子の活性化に関与しているというこ
とは明らかではない。
この新規の高分子複合体が、恐らく別の細胞外液にも
存在していよう。したがって、精子の受精能を判断する
ための単一の最も重要な変量であること、そして、異な
った血清および濾胞液が、精子を非特異的に活性化する
ことが知られているので、上記の高分子が診断および治
療の両面で有効に使用される可能性がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 1/22 C07K 16/24 14/76 A61K 37/02 ACV 14/775 37/22 16/24 37/04 (73)特許権者 999999999 ポウセット,オーケ スウェーデン国エス―125 32 オール ブスヨ,ミッケルスベルグスベーゲン 113 (72)発明者 オーケルローフ,エバ スウェーデン国エス―141 39 フディ ンゲ,ミッドガールドスベーゲン 13 (72)発明者 ポウセット,オーケ スウェーデン国エス―125 32 オール ブスヨ,ミッケルスベルグスベーゲン 113 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/47 C07K 14/52 C07K 14/76 - 14/765 C07K 16/18 - 16/42 A61K 38/00 A61K 38/38 A61K 39/395 BIOSIS(DIALOG)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)実質的に純粋で、b)その分子量が約
    180,000ダルトンで、c)精子の運動を活性化し、そし
    てそれがアポリポプロテインAlおよび免疫グロブリンを
    含むことを特徴とする、タンパク性高分子。
  2. 【請求項2】a)実質的に純粋で、b)その分子量が約
    250,000ダルトンで、c)精子の運動を活性化し、そし
    てそれがアポリポプロテインAl、免疫グロブリンおよび
    アルブミンを含むことを特徴とする、タンパク性高分
    子。
  3. 【請求項3】アルブミン、アポリポプロテインAlおよび
    免疫グロブリンがほぼ等モル状態にあることを特徴とす
    る、請求項2記載の高分子。
  4. 【請求項4】等電点が約5.1であることを特徴とする、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の高分子。
  5. 【請求項5】細胞外液から得られることを特徴とする、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の高分子。
  6. 【請求項6】細胞外液がヒト血清であることを特徴とす
    る、請求項5記載の高分子。
  7. 【請求項7】実質的に純粋で、その分子量が約180,000
    ダルトンで、精子の運動を活性化し、そしてそれがアポ
    リポプロテインA1および免疫グロブリンを含むタンパク
    性高分子;または実質的に純粋で、その分子量が約250,
    000ダルトンで、精子の運動を活性化し、そしてそれが
    ポリポプロテインAL、免疫グロブリンおよびアルブミン
    を含むタンパク性高分子;の調製法であって、該タンパ
    ク性高分子が細胞外液から精製されることを特徴とす
    る、高分子の調製法。
  8. 【請求項8】細胞外液がヒト血清であることを特徴とす
    る、請求項7記載の高分子の調製法。
  9. 【請求項9】上記精製の工程が、イオン交換クロマトグ
    ラフィー、クロマトフォーカシングおよびタンパクの高
    速液体クロマトグラフィーを含む引き続く3つの工程で
    あることを特徴とする、請求項7または8記載の方法。
  10. 【請求項10】タンパクの高速液体クロマトグラフィー
    の後、アフィニティークロマトグラフィーをさらに含む
    ことを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】精子運動能を各単一の精製工程毎に調べ
    ることを特徴とする、請求項7ないし10のいずれか1項
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】適切な医薬品添加物とともに、実質的に
    純粋で、その分子量が約180,000ダルトンで、精子の運
    動を活性化し、そしてそれがアポリポプロテインAlおよ
    び免疫グロブリンを含むタンパク性高分子;または実質
    的に純粋で、その分子量が約250,000ダルトンで、精子
    の運動を活性化し、そしてそれがアポリポプロテインA
    l、免疫グロブリンおよびアルブミンを含むタンパク性
    高分子;を含んでなる、不妊の治療に使用するための製
    剤。
  13. 【請求項13】生体外で不妊の治療に使用するための、
    請求項12記載の製剤。
  14. 【請求項14】測定用試料を請求項1ないし6のいずれ
    か1項に記載の高分子で処理し、該試料の運動能を既知
    の標準試料に対して比較することを特徴とする、精子の
    受精能を測定する方法。
  15. 【請求項15】実質的に純粋で、その分子量が約180,00
    0ダルトンで、精子の運動を活性化し、そしてそれがア
    ポリポプロテインAlおよび免疫グロブリンを含むタンパ
    ク性高分子;または実質的に純粋で、その分子量が約25
    0,000ダルトンで、精子の運動を活性化し、そしてそれ
    がアポリポプロテインAl、免疫グロブリンおよびアルブ
    ミン;を含む、タンパク性高分子に特異的な抗原決定基
    に対するポリクローナル抗体。
  16. 【請求項16】請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の高分子の精子運動活性化特性を阻害するのに、請求項
    15記載の抗体を使用する方法。
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