JP2886892B2 - 空燃比測定用検出器及びその製造方法 - Google Patents

空燃比測定用検出器及びその製造方法

Info

Publication number
JP2886892B2
JP2886892B2 JP1145387A JP14538789A JP2886892B2 JP 2886892 B2 JP2886892 B2 JP 2886892B2 JP 1145387 A JP1145387 A JP 1145387A JP 14538789 A JP14538789 A JP 14538789A JP 2886892 B2 JP2886892 B2 JP 2886892B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead electrode
electrode
solid electrolyte
air
fuel ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1145387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02167460A (ja
Inventor
昌敏 金丸
武 原田
善朗 茨木
定寧 上野
範男 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP1145387A priority Critical patent/JP2886892B2/ja
Publication of JPH02167460A publication Critical patent/JPH02167460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2886892B2 publication Critical patent/JP2886892B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、空燃比測定用検出器に係り、特に、内燃機
関の燃料流量の制御に用い、内燃機関の混合気の空燃比
の測定に好適な空燃比測定用検出器に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、空燃比測定用検出器を用いた自動車用燃料制
御システムは、排気ガス中の酸素(O2)や未燃ガス
(H2,CO)の濃度を測定することにより空燃比に関する
情報を把握し、燃料すなわちガソリンの供給量と空気量
を制御する装置にその情報をフイードバツクし、空気と
ガソリンとの混合比、すなわち空燃比(A/F)を制御す
るものである。
先に本願発明者は空燃比のリツチ領域からリーン領域
に至る広い空燃比測定可能範囲を有している検出器を開
発した。
このような広範囲の空燃比領域の検出のためのガスセ
ンサは、正確な空燃比情報を得るためには、センサの反
応電極の面積(触媒活性領域)を正確に管理してセンサ
を製造しなくてはならない。その理由を次に図を参照し
て説明する。
第2図は一般的な空燃比測定用検出器の外側の反応電
極およびリード電極形成後の外観図、第3図は第1図の
限界電流式空燃比測定用検出器のII−IIにおける断面
図、第4図はリード電極上に形成されているガラス絶縁
層に割れが発生している場合と割れがない場合の電気特
性を示す線図である。
一般に、空燃比測定用検出器の固体電解質1上の内側
と外側の反応電極は白金メツキにより形成される。第2
図に示すように、外側の反応電極2bは円環状に形成さ
れ、それにストライプ状リード電極4がつながる。反応
電極2bとリード電極4は電極部以外の部分をマスキング
し、白金メツキにより同時に形成される。
次に前記検出器のメツキ処理までの製造工程について
説明する。最初に固体電解質の原材料であるイツトリア
含有ジルコニア粉末をプレスにより素子の形状に圧粉成
形を行う。その後電気炉で1500℃−1時間の熱処理を加
えた後、フツ酸などで素子表面をエツチングし、白金メ
ツキにより反応電極を形成する。前記反応電極のうち外
側の反応電極2bは第2図に示すように円周状に形成さ
れ、それにリード電極4が連結して形成されている。こ
れらはマスキングにより精度良く形成されている。
また、第3図に示すように内側の反応電極2aの固体電
解質1の内側全体に白金メツキにより形成されている。
その理由は、固体電解質1の内側に外側のごとく反応電
極を円環状に、リード電極4をストライプに形成するの
は内側の内径が小さいためにマスクすることができず非
常に困難であるためである。そのため内側の反応電極2a
は内側のリード電極を兼ねて内側全体に白金メツキを施
して形成されている。
次に、第3図乃至第5図を参照して空燃比測定用検出
器の原理について説明する。
第3図に示すように排ガス側に存在する酸素ガスは、
ガス拡散層3を通つて外側の反応電極2bの界面において
触媒反応によりイオン化し酸素イオンO2-となる。この
ようにイオン化されたO2-は固体電解質1を通り大気側
へ移動する。この際、酸素ガスはガス拡散膜3により通
過する量を制限され、その結果得られる電流値は第4図
(a)に示した飽和特性を示す。
第5図にはセンサの反応に寄与する部分を拡大した図
を示す。混合気がリーン側の場合には、排気ガス中の成
分は酸素が支配的になる。酸素分子はガス拡散層3を通
過して反応電極2bに達する。反応電極2bは多孔質白金で
あり、図のように沢山の空孔を有している。空孔部には
白金と固体電解質1とガス分子が同時に存在する三相界
面が形成されている。この三相界面で触媒作用が生ず
る。リーン時の三相界面での反応は拡散層3を通過した
酸素分子と電極から提供される電子とが反応し、 の反応が起こる。
発生した酸素イオンは電位勾配のある固体電解質1を
通過して内側の反応電極2aに到達して、その結果ポンプ
電流が生ずる。
混合気がリツチの場合には、排気ガス中の主成分は水
素と一酸化炭素と炭化水素となる。この場合には大気側
の酸素分子が内側の反応電極2aでイオン化され固体電解
質1を通つて外側反応電極2bの三相界面に到達する。一
方、排気ガス中のH2,CO,HC分子はガス拡散相3を通過し
て外側反応電極2bの三相界面に到達し酸素イオンと の反応が発生し、その結果ポンプ電流が発生する。この
場合の電流の方向はリーンの場合と逆となる。
ガラス絶縁層8が電極2bを覆つている部分ではガラス
内を酸素分子あるいは水素,一酸化炭素,炭化水素分子
が通過できないため、三層界面による触媒機能が成立し
ない。
第4図は、横軸に電極間電圧V、縦軸にポンプ電流IP
をとつて、ポンプ電流が一定となる実線をもつて限界電
流値を示している。ここで、空燃比A/Fを変化させると
当該空燃比に対応した限界電流値が得られる。
この限界電流値は、反応電極の面積(反応電極の空孔
の有効面積)に比例する。従つて、正確な空燃比対応出
力を有するガスセンサを得るためには、内側の反応電極
2aと固体電解質1を挾んで対向している外側の反応電極
2bの面積を正確に管理して形成しなければならない。
ところが、外側のリード電極4は、外側の反応電極2b
と同じ触媒作用を有する白金で形成されていて、しか
も、内側の反応電極2aと対向している。従つて、リード
電極4と内側の反応電極2aとが対向している部分でも酸
素イオンによるポンプ電流が流れる。このリード電極部
におけるポンプ電流の値は、センサ内部の加熱ヒータに
よるリード電極部の温度分布が均一でないため、非常に
ばらつきが多く、測定誤差を与える(温度もポンプ電流
を変えるパラメータの一つである)。
従つて、外側のリード電極4についてはポンプ電流に
寄与しないよう、その触媒機能を抑制するかあるいは、
酸素分子や未燃焼ガス分子(H2,CO,HC)がリード電極面
に到達しないようブロツクしてやる必要がある。第3図
に示したガラス絶縁層8はそのようなガス分子をブロツ
クする作用を有する。
第3図に示すガラス絶縁層8がない場合には、センサ
の電流特性は第4図(b)の破線で示したように限界電
流値を持たなくなる。これは、上述したように、ガラス
絶縁層8がないと、リード電極4上でも触媒反応により
ガス分子がイオン化(リーン領域では酸素分子が電子を
放出して酸素イオンとなり固体電解質3を通過して内側
電極2aに到達する。リツチ領域では水素あるいは一酸化
炭素,炭化水素分子がイオン化して固体電解質3を通過
してきた酸素イオンと結合する。)してポンプ電流が流
れ、それが外側反応電極2bによるポンプ電流に加わるた
めである。すなわちガラス絶縁層8が排気ガス(主とし
て酸素ガス)との反応を完全に遮断するために設けられ
ているためで、このガラス絶縁層8がない場合(或いは
割れなどの欠陥がある場合)は酸素ガスが外側の反応電
極2bのみならずリード電極4上でも侵入した酸素ガスが
触媒反応によりイオン化し、固体電解質1を通つたの
ち、内側全面に形成した反応電極2aで酸素ガスに戻ると
きに得られるポンプ電流が、リード電極から入り込んだ
酸素ガスによる誤電流を含んでいるためである。
そのためリード電極4上での酸素ガスのイオン化およ
びリード電極4表面を伝つて外側の反応電極(2b)へ侵
入する酸素ガスを防止することはきわめて重要なことで
ある。例えば特開昭58−24855号公報に記載されてい
る。この技術では高融点ガラスのガラス不浸透性の被膜
でリード電極を被覆している。その後、プラズマ溶射を
用いてガス拡散層を形成している。
また、前記以外の方法として例えば特開昭61−45962
号公報および実開昭58−2662号公報に記載されている。
前者の技術ではリード電極と固体電解質との間に絶縁
層を設けた構造となつている。一方、後者の技術では固
体電解質の外側と内側のリード電極を別々の位置に形成
した構造となつている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の従来技術は、前後の作業工程を複雑にし、生産
性がよくないことについて配慮されていなかつた。
例えば、特開昭58−24855号公報記載の技術のよう
に、高融点ガラスの白金のリード電極上にガラス絶縁層
として形成している。製造工程では白金リード電極上に
高融点ガラスを塗布したのち、電気炉等を用い、およそ
600℃前後で焼結させるため、白金と高融点ガラスとの
密着性が悪く、しかも熱膨張率も大きく異なる点から非
常に薄膜形成が困難であり、逆に厚く形成しなければリ
ード電極全面を被覆することが困難であると考えられ
る。
また、次の工程では、ガラス絶縁層等の上にガス拡散
層を形成するために、粉末状のマグネシアスピネルを材
料としてプラズマ溶射を用いて行つている。この場合、
融点が2100℃前後のマグネシアスピネルをプラズマジエ
ツト中に供給し、半溶融させガラス絶縁層に高速でぶつ
けてガス拡散層を形成している。そのため、ガラス絶縁
層を用いている高融点ガラスは、高速でぶつけられたと
きの影響で割れ(クラツク)が発生する問題があつた。
したがつて、ガラス絶縁層に存在する割れが原因で発生
するリード電極上での酸素ガスのイオン化、およびリー
ド電極上から侵入する酸素ガスが引きおこす誤電流の問
題が生じ、空燃比を正確に検出できないという問題があ
つた。
一方、特開昭61−45962号公報および実開昭58−2662
号公報記載の技術では、作業工程が複雑で生産コストが
高価であるという問題があつた。特に特開昭61−45962
号公報ではやはりプラズマ溶射によるガラス絶縁層を設
ける構成であり、特開昭58−24855号公報記載の技術と
同様な問題を有している。特開昭58−2662号公報記載の
技術では、内外の電極をズラして形成する作業工程が複
雑で生産コストが高価合であるという問題があつた。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためにな
されたもので、リード電極上での酸素ガスのイオン化、
およびリード電極上から侵入する酸素ガスが引きおこす
誤電流等の問題がなく、高精度に反応電極から排気ガス
中の空燃比を検出することが可能となり、耐熱性に優
れ、安価で生産性の良い空燃比測定用検出器を提供する
ことを、その目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上述の技術の問題点を解決して生産性の高
い空燃比測定用ガスセンサとその製造方法を提供するこ
とにある。本発明のガスセンサは、リード電極でのガス
分子のイオン化を防止およびリード電極を通過して反応
電極にガス分子が通過することを防止するために、ガラ
ス絶縁層を使用せずに、リード電極の触媒機能を喪失も
しくは三相界面へのガス分子の接触をブロツクする構造
を有する。この構成により、製造中のクラツク発生によ
るセンサの誤測定を防止し高品質でかつ生産性の高い空
燃比測定用ガスセンサが提供される。
この目的を達成する具体的なセンサの構造の一実施態
様は、白金をメッキして形成したリード電極上に平均粒
径1μm以下のチタン、すず、珪素、ニッケル、金のう
ちいずれかからなる超微粒子層を塗布し、その層を焼結
する。その結果、リード電極と超微粒子材とで合金層が
形成されリード電極の触媒機能が失われる。あるいは、
リード電極上に微粒子が溶融した緻密な薄膜が形成さ
れ、その薄膜がガス分子をリード電極の三相界面に到達
するのをブロツクする。本発明の別の態様によれば、リ
ード電極表面を高密度エネルギー、例えば、プラズマジ
エツト、レーザ,電子ビーム等で溶融してリード電極内
の空孔を塞ぎ三相界面を消失せしめる。
本発明の焼成温度は、特性を測定する場合に影響を受
けない温度を用いることが好ましく、本発明では800℃
〜1300℃の間の温度を用いた。
本発明による空燃比測定用ガスセンサの製造方法は、
超微粒子膜をリード電極上に形成する過程で、メッキ、
真空蒸着、スパッタリング、分散液の塗布の態様があ
る。その他、固体電解質に形成し、その後に焼結してリ
ード電極を溶融して空孔を閉塞せしめる方法もある。
〔作用〕
上記のように構成された空燃比測定用検出器において
は高融点ガラスを用いず、リード電極表面を超微粒子層
で被覆することにより、リード電極と周辺の雰囲気ガス
とを完全に遮断することが可能でしかも測定温度で使用
しても、高融点ガラスのように軟化することがない。よ
り詳しくはリード電極表面に超微粒子層を形成し、その
後種々の超微粒子に対する適正温度で焼成することによ
り、リード電極の白金と超微粒子が反応し、白金と合金
化するかもしくは超微粒子の溶融により、リード電極上
の界面に薄膜が形成される。これは超微粒子がバルクと
比較して融点を低下させる効果があるためである。その
結果、超微粒子と反応した白金リード電極は触媒機能を
喪失し導電性のみを有するか超微粒子のみが溶融するこ
とによりリード電極上の界面に薄膜が形成され周辺の酸
素ガスのイオン化およびリード電極上からの反応電極へ
侵入する酸素ガスが原因で発生する経時変化などの悪影
響を完全に防止することが可能となり、測定する雰囲気
の酸素ガス濃度を正確に検出することが可能である。
さらに、超微粒子を用いることにより高融点ガラスで
被覆した場合と比較して、薄膜形成が可能で次の工程で
形成されるガス拡散層への影響も少ない。これは従来の
高融点ガラスをリード電極上に形成した場合の膜厚が約
数百ミクロンと厚膜に形成されるためで、本発明では前
記膜厚が数十ミクロン以下の形成が可能となるためであ
る。また前記、超微粒子を焼成する雰囲気としては金属
超微粒子を用いる場合、酸化を防止するために不活性ガ
ス雰囲気中で焼成することが好ましい。
前記リード電極は反応電極と同様に白金メツキにより
形成されている。これは作業工程を簡略化する点から同
様の材質を選定したものである。その結果、反応電極の
みならずリード電極まで酸素ガスをイオン化することが
可能な触媒機能を有している。理想的には反応電極は白
金等の触媒機能を有する材料で形成し、リード電極は触
媒機能がなく導電性のみを有している材料で形成するこ
とが好ましい。
また、本発明の高密度エネルギーを有する熱源を用い
てリード電極上に熱処理を施した場合、リード電極上は
局部的に高温に加熱され、加熱部は溶融する。その結
果、リード電極の表面は多孔質形状が破壊され、触媒機
能を喪失し、導電性のみを有することになる。
さらに、本発明の固体電解質素子の成形後、触媒機能
を有しない金属ペーストを用いてリード電極を形成し、
前記固体電解質素子とリード電極を同時に高温で焼成す
る方法においては、リード電極金属ペーストは高温雰囲
気中で焼成されるため溶融し、導電性のみを有すること
になる。その結果、反応電極以外での酸素ガスのイオン
化等が原因となる経時変化などの影響を完全に防止する
ことが可能である。また、本発明では固体電解質素子と
金属ペーストの同時に高温で焼成するため、両者の密着
性は良好である。これは、前記固体電解質素子が高温
(1500℃)で焼成されるため、最終的に20〜25%程度収
縮する。そのため、前記固体電解質の収縮時に金属ペー
ストが溶融変形を起こし密着性が向上するためである。
この他にリード電極上での酸素ガスのイオン化を防止
する方法として、リード電極上に触媒機能を有しない金
属を用いて、メツキ法,真空蒸着法,スパツタリング
法,金属ペーストを塗布する方法がある。より詳しくは
前記の方法を用いてリード電極の表面に薄膜状に形成
し、その後、各材質に合わせて、800℃から1300℃の間
で熱処理を加えることにより、薄膜は白金と反応し合金
化するかもしくは溶融し、リード電極の界面に緻密な薄
膜を形成する。その結果、リード電極は触媒機能を喪失
し、導電性だけを有することになる。
また、リード電極上を緻密な薄膜で被覆し、酸素ガス
上のイオン化を防止する技術として、酸化物,窒化物,
炭化物などの材料を原料として真空蒸着法もしくはスパ
ツタリング法がある。これらは、すべてリード電極上か
ら侵入する酸素ガスを防止することが可能である。
このように、リード電極部の被覆不良が原因で発生す
る測定データの経時変化による変動などの問題点をリー
ド電極の触媒機能を喪失させる方法およびリード電極表
面に緻密な薄膜を形成させる方法を用いた本発明は従来
例とは全く異なる独自のものである。
また上記の技術的手段による働きは次のとおりであ
る。
リード電極表面に超微粒子層を形成し、焼成する場
合、リード電極上に形成された超微粒子層は、焼成する
ことによりリード電極の白金と超微粒子とが反応し、白
金と合金化するかまたは超微粒子の溶融により、リード
電極上の界面に薄膜が形成される。これは超微粒子がバ
ルクと比較して融点を低下させる効果があるためであ
る。その結果、リード電極は触媒機能を喪失し、導電性
のみを有することが可能となる。さらに、超微粒子を用
いることにより薄膜形成が可能で、次の工程で形成され
るガス拡散層への影響も少ない。これは、従来の高融点
ガラスをリード電極上に形成した場合の膜厚が数百ミク
ロンと厚いのに対し、本発明では前記膜厚が数十ミクロ
ン以下に形成することが可能なためである。前記超微粒
子を焼成する雰囲気としては、金属超微粒子を用いる場
合、酸化を防止するための不活性ガス雰囲気で焼成する
ことが好ましい。
この他にリード電極と反応させる手段として、リード
電極上に、電極反応を有しない金属を用いてメツキ,真
空蒸着,スパツタリング,金属ペースト塗布などを行う
方法があるが、これらの方法はすべてリード電極の触媒
機能を喪失させることが可能なものである。
また、リード電極上をコーテイングする技術として、
セラミツク材料を真空蒸着またはスパツタリングによつ
てリード電極表面にコーテイングすることにより、リー
ド電極上に非常に緻密な薄膜が形成され、その結果、リ
ード電極上から侵入する酸素ガスを防止することが可能
となる。
一方、高融点ガラスを用いず、高密度エネルギーを用
いてリード電極上に熱処理を施すことにより、リード電
極の触媒機能を喪失させることが可能である。その結
果、リード電極上での酸素ガスのイオン化およびリード
電極上から検出電極へ侵入する酸素ガスによる誤電流を
完全に防止することが可能となり、測定する雰囲気の酸
素ガス濃度を正確に検出することが可能である。
前記リード電極は、反応電極と同様に白金メツキによ
り形成されている。これは作業工程を簡略化する点から
同様の材質を選定したもので、その結果、反応電極のみ
ならずリード電極まで酸素ガスをイオン化する触媒機能
を有している。理想的には反応電極は白金等の触媒機能
を有する材料で形成し、リード電極は触媒機能がなく導
電性のみを有している材料で形成することが好ましい。
本発明の高エネルギーを有する熱源を用いてリード電
極上に熱処理を施すことにより、リード電極上は高温に
加熱され、リード電極の表面は溶融する。その結果、リ
ード電極の表面は多孔質形状が破壊され触媒機能を喪失
し導電性のみを有することになる。
このように、リード電極の触媒機能を喪失させる方法
として、超微粒子層を形成し焼成する方法および高密度
エネルギーを有する熱源で熱処理を施す方法を用いた本
発明は、従来技術とは全く異なる独自のものである。
〔実施例〕
以下、本発明の各実施例を第1図および第6図ないし
第10図を参照して説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る限界電流式空燃比
測定用検出器の縦断面図、第6図は、本発明の一実施例
に係る空燃比測定用検出器の超微粒子層を示す要部断面
図である。
第6図は本発明の一実施例に係る空燃比測定用検出器
のリード電極表面に形成した超微粒子層を示す要部断面
図で、この検出器は自動車等の混合気の空燃比の制御に
用いられる。
第6図は本発明の空燃比測定用ガスセンサの反応電極
部周辺の断面図でる。1は酸素イオン伝導性金属酸化物
からなる固体電解質素子(以下単に固体電解質という)
で、本例では、この固体電解質1は酸化イツトリウム
(イツトリア)を固溶させることにより部分安定化させ
た酸化ジルコニウム(ジルコニア)である。2(2a,2b
の総称)は、固体電解質1の内外面に白金メツキされた
多孔質の薄膜状の反応電極である。外側の反応電極2bは
酸素ガスの検出極であるため、白金メツキの際、マスキ
ングにより面積が精度よく形成されている。
3は、外側の反応電極2bを覆うように形成した電気絶
縁性金属酸化物からなるガス拡散層、4はリード電極、
6は固体電解質1を加熱するためのヒータである。
外側の反応電極2bにつながるリード電極4は、反応電
極2bと同時に白金メツキにより形成される。リード電極
4は排気ガスとの反応を完全に遮断するために、薄膜の
超微粒子の焼結体の層10で覆われている。リード電極4
の白金との密着性の点から、前記超微粒子の材質は白金
との反応性にすぐれた金属、例えばチタン(Ti),すず
(Sn),けい素(Si),ニツケル(Ni),金(Au)など
が好適である。また、これらの外側にガス拡散層3がプ
ラズマ溶射により形成され、その材質として一般的には
マグネシアスピネルが用いられている。このガス拡散層
の形成方法としては、マグネシアスピネル粉末の半溶融
させたものを高速でぶつける等のプラズマ溶射にかぎら
ず、超微粒子の電気絶縁性金属酸化物を液体に分散した
のち、デイツピング法,刷毛塗り法,スプレー法,スピ
ンコート法,ブレード法などの方法を用いて塗布し、そ
の後焼成して形成してもよい。
このように、リード電極4は薄膜の超微粒子焼結体層
10で被覆することにより、リード電極4の白金と超微粒
子とが反応し、白金と合金を形成するか、または超微粒
子の溶融によりリード電極界面に薄膜が形成されること
によりリード電極4は排気ガスと完全に遮断されてい
る。薄膜はガス成分中最も小さな水素分子を通過させな
いようなち密な膜であればよい。このことから、リード
電極4,超微粒子層10の外側に形成されるガス拡散層3
は、必ずしも固体電解質1の外側の全領域を被覆する必
要はなく、少なくとも外側の反応電極2bの全表面を被覆
していれば良い。
次に第6図の実施例における超微粒子被覆方法につい
て具体的に説明する。
まず固体電解質用の金型に酸素イオン伝導性金属酸化
物たとえばジルコニアの粉末を入れて圧力をかけて固形
状とする。次に固形状電解質を高温で焼結する。焼結し
て成形した固体電解質1の表面の電極以外の部分をマス
キングし、白金メツキを施こし、内側反応電極2a,外側
反応電極2b,リード電極4を一度に形成する。
次に、平均粒径0.1μm以下(例えば、0.04μm)の
ニツケル超微粒子5gに対し、エチルアルコール20ccを混
合し、超音波分散器によりエチルアルコール中にニツケ
ル超微粒子を分散させる。こうしてできた分散液を、刷
毛塗りまたはスプレーなどの方法でリード電極4上に塗
布し、自然乾燥させたのち、950℃アルゴン雰囲気中で
1時間焼成した。この工程で約30μmの厚さの膜が形成
された。
なお、薄膜の厚みを調整する場合は超微粒子とエチル
アルコールとの混合比を変化させることにより、より薄
膜形成が可能となる。すなわちアルコールの希しやく量
を多くすると、薄膜はより薄く形成される。薄膜の厚み
はリード電極4の電気抵抗値に係わり、電気抵抗値は所
望の出力特性を得る為に所定値に設定されねばならな
い。また、次行程のガス拡散層3の形成のためにはリー
ド電極4上の超微粒子薄膜の厚みは薄い方が好ましい。
また、焼成温度については超微粒子の材質を変更する
ことにより、広範囲に焼成温度を設定することが自由自
在となる。これにより、次の工程で被覆されるガス拡散
層3は前記のごとくプラズマ溶射以外のデイツピング法
などを用いて塗布,焼成する方法を用いることが可能で
ある。これは、従来、ガラス絶縁層に高融点ガラスを用
いていたが、この高融点ガラスの軟化温度が650℃前後
であることから、これ以上の温度でガス拡散層を形成す
る場合、高融点ガラスは熱ひずみなどに耐えきれず割れ
を生じることが考えられる。ところが本発明ではガラス
絶縁層を使用しないため、本実施例を用いることによ
り、次の工程で被覆されるガス拡散層3の形成方法を自
由に選択することが可能となり(ガラスの融点以上の高
温処理が可能)、またリード電極4上は高融点ガラスと
比較してより薄い薄膜状に形成されているため、ガス拡
散層の形成も容易で、しかも薄膜状に形成されているた
め応答性も向上することとなる。
さらに、前記の実施例の他にゾル,ゲルなどの超微粒
子分散液を用いても良く、化学物超微粒子および窒化
物,酸化物の超微粒子を単独または適当な割り合いで混
合して用いることも可能である。
次に、第7図は、高エネルギーを熱源としてリード電
極の熱処理を行う実施例に係る空燃比測定用検出器の構
成を示すものである。図中、第6図と同一符号のものは
同等部分を示すものであるから、その説明を省略する。
第7図に示すように、白金メツキにより形成されたリ
ード電極4上を、プラズマジエツトトーチ11を用いて熱
処理を施すことにより、熱処理されたリード電極部12に
対し触媒機能を喪失させることが可能である。
より詳しくは、白金のリード電極は多孔質の薄膜状に
形成されているため、その表面をプラズマジエツトトー
チから発生される超高温プラズマを用いて熱処理するこ
とにより、前記多孔質部は溶融し白金でうめられ三相界
面が消失する。その結果、リード電極は酸素ガスをイオ
ン化する触媒機能を喪失することになり、導電性だけが
存在する。なお、前記高密度エネルギー熱源としては、
レーザ,電子ビームを用いても同様の効果が得られる。
さらに具体的には、白金メツキが終了した素子(固体
電解質)をリード電極を上方に向けて固定し、その上方
にプラズマジエツトトーチを配置し、素子と前記トーチ
との距離を一定に保つために設けられたならい装置によ
り移動を行う。このときの条件はプラズマ電流50A、移
動速度0.2mm/sが好ましい。
以上の方法により、リード電極の触媒機能を短時間で
喪失させることが可能で、しかもリード電極表面にガラ
ス絶縁層を形成する必要がない。そのため、次の工程で
ガス拡散層を形成する場合、ガラス絶縁層の影響を考慮
する必要がなく、ガラス絶縁層が原因で発生する誤電流
の影響などの不具合も解消される。また、生産性および
耐熱性も向上する。
次に、第8図および第9図は、いずれも本発明のさら
に他の実施例に係るリード電極の触媒性能を喪失させる
ための方法を示す要部断面図である。図中、第5図と同
一符号のものは同等部分であるから、その説明を省略す
る。
第7図において、合金層13は、白金リード電極の表面
に、電極反応を有しない金属材料を用いて、金属メツ
キ,真空蒸着,スパツタリング,金属ペースト塗布など
の方法を用いて薄膜を形成したのち、焼成して形成した
ものである。リード電極となる合金層13においては、白
金と電極反応を有しない金属との合金を形成しているた
め、酸素をイオン化する能力を失なわれ、その結果、リ
ード電極部は触媒性能を喪失し、導電性のみを有するこ
とになる。
上記第8図の実施例の方法についてさらに具体的に説
明する。まず、白金メツキ工程が終了した素子のリード
電極表面をアセトンなどを用いて表面の汚れを拭き取
り、金のスパツタリングを10分間行い、リード電極表面
に金の溶融粒子を付着せしめて薄膜を形成した。その
後、電気炉を用いて、1050℃、大気雰囲気で1時間焼成
を行い、素子の外側に溶射を用いてガス拡散層3を形成
し、限界電流値を測定した結果、ポンプ電流は第4図
(a)のごとく一定値に飽和した。
次に、第9図において、薄膜14は、セラミツクス材料
などを真空蒸着またはスパツタリングによつてリード電
極4上に形成したものである。セラミツクス材料として
はジルコニアが最も良好である。これは、固体電解質1
にジルコニアが用いられており、薄膜14のジルコニアと
熱膨張率が同じとなり熱処理などの熱ひずみの影響を受
けにくいためである。また、従来のガラス絶縁層と比較
して薄膜状に形成されるため、次工程のガス拡散層3を
形成する場合にも影響が少なく、しかもリード電極4と
排気ガスとを完全に遮断するため、A/F測定時の誤電流
の影響もない。
次に、超微粒子を利用した空燃比測定用検出器の全体
構成について第1図を参照して説明する。
第1図において、固体電解質1は栓体5に固定されて
いる。栓体5に先にはガス拡散層3を排気ガス中の不純
物から保護するための外筒7が備えられてあり、また、
固体電解質1の内部には素子を600〜700℃に加熱し素子
材質のジルコニアを電解質にならしめるためのヒータ6
が内蔵されている。さらにリード電極4上には、超微粒
子層10が前述した方法により形成されている。詳しく
は、リード電極4上に形成された超微粒子層10は熱処理
を加えることにより白金と超微粒子とが反応し、白金と
合金を形成するか、または超微粒子の溶融によりリード
電極4の界面に薄膜が形成される。ここでは便宜上、リ
ード電極4の界面に薄膜が形成されているものとして説
明する。
また、第1図に示すように、内側の反応電極2a,外側
の反応電極2b,ヒータ6のそれぞれに電気的信号の取り
出しや電圧を印加するためのリード線9a,9b,9cが結線さ
れている。
このようにして製作された空燃比測定用検出器を自動
車の排気管に取付け、ヒータ6を通電して素子本体の固
体電解質1を約700℃に加熱して素子に電圧を印加して
いくと、従来のような誤電流の影響を受けることがない
ため、正確に酸素あるいは未燃焼ガス濃度の検出がで
き、よつて混合気の空燃比を正しく検出することが可能
である。
次に第10図に本発明の空燃比測定用ガスセンサの製造
方法の別の実施例を示す。この実施例の方法は基本的に
は第5図に示す高温熱源によりリード電極面を溶融させ
て触媒機能を失わしめるものと同様である。しかし、本
実施例では高温熱源を別に設けず、固体電解質1を焼結
する際に同時にリード電極を溶融させるものである。
第10図は本発明の他の実施例に係るリード電極部で触
媒機能がなく、導電性だけが存在する方法に関する加工
工程図を示す。
第10図において、(a)は金型を用いて圧粉成形され
た固体電解質1の外観を示す。この成形体に金属ペース
ト13を用いて(b)に示したように塗布した後、高温で
焼成する。好ましくは触媒機能を有しない金属ペースト
を用いると良い。その結果、固体電解質1は高温で焼成
されるため、第10図(c)に示すようにおよそ25%程度
収縮し、それにともなつて塗布した前記金属ペースト13
は溶融し、固体電解質1に密着する。その後、次の工程
で外観の反応電極2bは第7図(d)に示すようにはちま
き状に、内側の反応電極は内側全面に白金メツキにより
形成されている。また、前記金属ペーストは高温焼成
後、反応性等の問題からリード電極の両端での抵抗値が
2オーム以下になる材料を用いることが好ましく、薄膜
状に形成されることが好ましい。これはこの外側にガス
拡散層が形成されるためで、リード電極を薄膜状に形成
することにより前記ガス拡散層への影響が少なくなり、
より薄膜のガス拡散層が形成しやすくなるためである。
上記第10図の実施例における金属ペーストを用いたリ
ード電極形成法についてさらに具体的に説明する。
まず、圧粉成形した固体電解質1に銀−パラジウムペ
ーストをハケ塗り法により、リード電極を形成する。そ
の後、2時間自然乾燥させ、電気炉で1500℃−1時間、
大気中で熱処理を加える。その結果、膜厚が37μm、両
端の抵抗値が0.4オームのリード電極が形成される。前
記リード電極に接触するように次工程で白金メツキによ
り外側の反応電極を形成し、その外側にガス拡散層を形
成し、電流−電圧特性を測定した結果、第4図(a)と
同じ特性が得られた。
このようにして製作された空燃比測定用検出器を自動
車の排気管に取付け、ヒータ6を通電して素子本体の固
体電解質1を約700℃に加熱して素子に電圧を印加して
いくと、A/Fが19の場合、第11図に示すような経時変化
などの変動がなく、きわめて良好な電流−電圧特性が得
られた。
このように本例では、燃料噴射制御を用いる空燃比測
定用の検出器に係り、特に検出素子のリード電極の超微
粒子被覆および触媒機能の喪失方法に特徴が有り、リー
ド電極上に超微粒子を被覆に用いたことおよび超高温熱
源を用いて熱処理を施したことが発明のポイントであ
る。
また、第12図に本発明の空燃比測定用ガスセンサの別
の実施例を示す。
この実施例は前記の袋管形構造の他に、積層形構造の
空燃比測定用ガスセンサに適用した例である。
第12図において、この積層形構造の製造方法を次に説
明する。まず、固体電解質1を平板状に成形,焼成した
後、両側に白金メツキを施す。次に外側の反応電極2b以
外のリード電極4上に薄膜の超微粒子の焼結体の層10を
形成し、その上にガス拡散層を形成する。
本発明を積層形構造に応用したことにより、従来、固
体電解質の両側に形成するリード電極の位置を別々に形
成していたが、本発明を用いることにより、反応電極の
幅に合わせてリード電極を形成することが可能となり、
センサの小型化に効果がある。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、リード電極上に
形成した超微粒子層を焼成するか、もしくは、リード電
極を高密度エネルギーを有する熱源により熱処理を施し
て触媒機能を喪失させることにより、若しくは圧粉成形
後の固体電解質素子に金属ペーストを塗布した後、同時
に高温焼成を行う方法を用いることにより、リード電極
部の触媒機能を喪失させ、高精度に反応電極から排気ガ
ス中の空燃比を検出することが可能となり、耐熱性に優
れ、安価でしかも生産性の良い空燃比測定用検出器を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る限界電流式空燃比測
定用検出器の縦断面図、第2図は、一般的な空燃比測定
用検出器の電極位置を示す斜視図、第3図は、従来の限
界電流式空燃比測定用検出器の縦断面図、第4図は、ガ
ラス絶縁層がある場合とない場合の電気特性を示す特性
図、第5図は、検出器の反応領域の部分拡大断面模式
図、第6図は、本発明の一実施例に係る空燃比測定用検
出器の超微粒子層を示す要部断面図、第7図は、本発明
の他の実施例に係る空燃比測定用検出器の構成図、第8
図および第9図は、いずれも本発明のさらに他の実施例
に係るリード電極部を示す要部断面図、第10図は、本発
明のガス検出器の製造方法の別の実施例を示す工程図、
第11図は本発明の一例による出力特性図、第12図は本発
明の他の実施例検出器の断面図である。 1……固体電解質、2a……内側の反応電極、2b……外側
の反応電極、3……ガス拡散層、4……リード電極、10
……超微粒子層、11……プラズマジエツトトーチ、12…
…リード電極部、13……合金層、14……薄膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 定寧 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (72)発明者 市川 範男 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 昭57−178152(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/41

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン伝導性金属酸化物からなる固体
    電解質素子の内外面に多孔質の薄膜状の電極を設け、前
    記固体電解質素子の外側の電極を多孔質の電気絶縁性金
    属酸化物からなるガス拡散層で覆い、前記両電極間に一
    定電圧を印加することにより前記固体電解質素子が置か
    れる雰囲気中の酸素をイオン化し、かつ前記固体電解質
    素子内部に拡散させ、酸素イオンの流量に対する限界電
    流値を求めることにより空燃比を測定する空燃比測定用
    検出器において、少なくとも前記外側の電極に連結する
    リード電極を白金でメッキして形成し、その表面をチタ
    ン、すず、珪素、ニッケル、金のうちいずれかからなる
    平均粒径が1μm以下の超微粒子層で被覆し、かつ焼成
    したことを特徴とする空燃比測定用検出器。
  2. 【請求項2】酸素イオン伝導性金属酸化物材料を所定の
    型に入れて成形する; 前記金属酸化物成形体を焼結して固体電解質層を作る; 前記固体電解質層の面上に触媒作用を有する多孔質の薄
    膜電極を白金メッキで形成する; 前記固体電解質層の一方の面上に形成された前記薄膜電
    極上の所定面積の反応電極領域以外の表面に平均粒径が
    1μm以下のチタン、すず、珪素、ニッケル、金のうち
    いずれかからなる超微粒子層を塗布する; 前記塗布した超微粒子層を焼結する; 及び、少なくとも前記固体電解質の一方の面上に形成さ
    れた前記薄膜電極の所定面積の反応電極領域上に多孔質
    の電気絶縁性金属酸化物を塗布して焼結し、もってガス
    拡散層を形成せしめる工程を含むことを特徴とする空燃
    比測定用検出器の製造方法。
JP1145387A 1988-06-10 1989-06-09 空燃比測定用検出器及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2886892B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1145387A JP2886892B2 (ja) 1988-06-10 1989-06-09 空燃比測定用検出器及びその製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14153488 1988-06-10
JP63-228722 1988-09-14
JP22872288 1988-09-14
JP63-141534 1988-09-14
JP1145387A JP2886892B2 (ja) 1988-06-10 1989-06-09 空燃比測定用検出器及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02167460A JPH02167460A (ja) 1990-06-27
JP2886892B2 true JP2886892B2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=27318268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1145387A Expired - Lifetime JP2886892B2 (ja) 1988-06-10 1989-06-09 空燃比測定用検出器及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2886892B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5083898B2 (ja) * 2007-07-11 2012-11-28 日本特殊陶業株式会社 アンモニアガスセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02167460A (ja) 1990-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4021326A (en) Electro-chemical sensor
EP0345770B1 (en) Gas sensor for measuring airfuel ratio and method of manufacturing the gas sensor
US3978006A (en) Methods for producing oxygen-sensing element, particularly for use with internal combustion engine exhaust emission analysis
EP1195601B1 (en) Oxygen sensor element and manufacturing method thereof
US6585872B2 (en) Exhaust gas sensor
JPS58124943A (ja) マイクロヒ−タ付き限界電流式酸素センサとそれを用いた限界電流式酸素濃度検出装置
US4208265A (en) Oxygen sensor element and process of manufacture
JPS6147376B2 (ja)
US4265930A (en) Process for producing oxygen sensing element
US6344118B1 (en) Structure of oxygen sensing element
US4713646A (en) Gas sensor and method of producing the same
JPH033904B2 (ja)
US4299627A (en) Method of manufacturing oxygen sensing element
JPS6337893B2 (ja)
JP2886892B2 (ja) 空燃比測定用検出器及びその製造方法
JP2000502457A (ja) センサ用のシール部材
JPS63171356A (ja) 酸素濃度測定用検出器
JP3831320B2 (ja) 限界電流式酸素センサ
JP2851632B2 (ja) 電気化学的素子
JPH1183789A (ja) 酸素センサ素子及びその製造方法
JP2582135B2 (ja) 厚膜型ガス感応体素子の製造方法
JP2915064B2 (ja) 空燃比測定用検出器
JP2000502456A (ja) センサ用のシール部材及びその製造方法
JPS6326767Y2 (ja)
JPH01185440A (ja) 酸素センサ素子