JP2886438B2 - プリント配線板およびその配線方法 - Google Patents

プリント配線板およびその配線方法

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JP2886438B2 JP6029732A JP2973294A JP2886438B2 JP 2886438 B2 JP2886438 B2 JP 2886438B2 JP 6029732 A JP6029732 A JP 6029732A JP 2973294 A JP2973294 A JP 2973294A JP 2886438 B2 JP2886438 B2 JP 2886438B2
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
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    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
    • H05K1/0237High frequency adaptations

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  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリント配線板に関
するものである。より詳細には、1つのプリント配線板
上に平衡伝送用配線と不平衡用配線を行うプリント配線
板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この発明の属する高速信号を扱うプリン
ト配線板には、平衡伝送用配線と不平衡伝送用配線が行
われている。不平衡伝送とは、プリント配線板上の装置
が1本の伝送線路に信号Aを送信し、他の装置がこの信
号Aを受信するものである。この不平衡伝送に用いられ
るプリント配線板は板状の誘電体であり、プリント配線
板の下面には全面にわたってグランド導体が設けられて
いる。そして、1本の伝送線路がプリント配線板の上面
に配設される。この不平衡伝送用の伝送線路を配線する
際には、1本の伝送線路の特性インピーダンスが考慮さ
れ、伝送線路の幅及び厚さ、さらに誘電体の厚さが決定
される。
【0003】一方、平衡伝送とは、プリント配線板上に
設置された装置が、2本の伝送線路にそれぞれ信号Aと
信号Aを同一タイミングで送出し、その2本の伝送線路
に接続された他の装置が、その信号Aと信号Aを同一タイ
ミングで受信するものである。この平衡伝送に用いられ
るプリント配線板も、不平衡伝送に用いられるものと同
様に、板状の誘電体からなり、プリント配線板の下面に
は全面にわたってグランド導体が設けられている。そし
て、2本の伝送線路が所定の間隔を保ってプリント配線
板の上面に配設される。この平衡伝送用の伝送線路を配
線する際には、2本の伝送線路の特性インピーダンスが
考慮され、2本の伝送線路の間隔、各伝送線路の幅およ
び厚さ、誘電体の厚さが決定される。
【0004】通信機器におけるプリント配線板、すなわ
ち高速信号が送信される配線板においては、伝送線路の
インピーダンス不整合によって伝送線路に生じる遅延や
反射、クロストークといった問題が無視できなくなって
いる。そのため、プリント配線板への配線については、
配線断面形状寸法と特性インピーダンスの関係より、設
計者が任意に伝送線路の幅および厚さといった各種寸法
(形状)を定め、伝送線路のインピーダンス整合をとっ
ていた。すなわち、各伝送線路の特性インピーダンスを
所定値にして配設する設計が行われていた。しかし、平
衡伝送用ならびに不平衡用の伝送線路においては、特性
インピーダンスを算出する方法が異なっており、設計者
は平衡伝送用の伝送線路のために、特性インピーダンス
を算出し、その結果に基づいて、伝送線路の各種寸法を
決定していた。さらに、不平衡伝送用の伝送線路につい
ても同様にして各種寸法を決定していた。
【0005】一方で、伝送線路の各種寸法が決定され、
その決定された寸法で伝送線路を配設したとしても、伝
送線路の幅、厚さ以外の他の条件、例えば、プリント配
線板の厚さが必ず設定したとおりになっているとは限ら
ない。そこで、設計者は、特にインピーダンス整合を正
確にとりたいプリント配線板については、未配線のプリ
ント配線板における使用されない部分にテスト用伝送線
路を配設する。そして、設計者は、そのテスト用伝送線
路から、このプリント配線板における特性インピーダン
スと伝送線路の各種寸法との関係を算出し、所望の特性
インピーダンスが得られるように、伝送線路の各種寸法
を補償していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、プリ
ント配線板に平衡伝送および不平衡伝送用の伝送線路を
配線する場合、それぞれの伝送線路の各種寸法を決定し
なければならない。さらに、プリント配線板に配設され
た伝送線路の特性インピーダンスの実測値は、伝送線路
の形状から計算された特性インピーダンスの計算値とは
必ずしも一致しない。そこで、計算値と実測値の差を最
小とするためには、各プリント配線板に設けられたテス
ト用伝送線路を利用する必要がある。そして、このテス
ト用伝送線路における特性インピーダンスの影響を考慮
して、設計時の計算値と比較して伝送線路の各種寸法を
補償していた。従って、そのプリント配線板に平衡伝送
と不平衡伝送の伝送線路を配設する場合には、平衡並び
に不平衡のテスト用伝送線路のは位置されるスペースを
プリント配線板に確保しなくてはならなかった。更に、
テスト用伝送線路の影響を考慮して、不平衡伝送および
平衡伝送の伝送線路を各種寸法を別々に算出しなければ
ならなかった。
【0007】また、平衡伝送と不平衡伝送の伝送線路に
おける各種寸法をそれぞれ算出すると、両者の各種寸法
(形状)は異なったものになる。平衡伝送と不平衡伝送
の伝送線路の各種寸法が異なる場合には、パターン幅の
異なる伝送線路がプリント配線板に配線されることとな
る。従って、プリント配線板製造用フィルムを作成する
うえで、平衡伝送配線用のアパーチャと不平衡伝送配線
用のアパーチャを変えなければならなかった。この発明
は以上の点を考慮してなされたものであり、平衡伝送用
ならびに不平衡伝送用の伝送線路のインピーダンス整合
が容易にとれると共に、製造も容易なプリント配線板を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した1
つのプリント配線板における平衡伝送と不平衡伝送の伝
送線路を配設する際に、容易にインピーダンス整合のと
れる配線方法を提供するものである。そしてこの方法
は、所望の特性インピーダンス、前記プリント配線板の
設計上の厚さに基づいて、前記不平衡伝送のパターンの
幅および厚さを決定する手順と、決定された前記不平衡
伝送のパターンの幅および厚さを、一対の前記平衡伝送
のパターンの各々に採用する手順と、前記所望のインピ
ーダンス、前記プリント配線板の設計上の厚さ、前記平
衡伝送のパターンの前記幅および厚さに基づいて、一対
の前記平衡伝送のパターンにおける間隔を決定する手順
と、から同一の幅及び厚さを有する平衡伝送並びに不平
衡伝送の伝送線路を配設するものである。
【0009】また、この発明によるプリント配線板は、
所望の特性インピーダンス、前記プリント配線板の設計
上の厚さに基づいて、幅および厚さを決定された不平衡
伝送のパターンと、前記不平衡伝送のパターンの幅およ
び厚さと同一の幅及び厚さを有すると共に、前記所望の
インピーダンス、前記プリント配線板の設計上の厚さ、
前記不平衡伝送のパターンの幅および厚さに基づいて、
前記一対のパターンの間隔を決定された平衡伝送の伝送
線路とから構成されている。
【0010】
【作用】この発明によれば、平衡伝送用と不平衡伝送用
の伝送線路が混在するプリント配線板において、平衡伝
送用の伝送線路は、その伝送線路の間隔を変更してイン
ピーダンス整合をとることとした。その結果、プリント
配線板上の伝送線路は全て同一の幅および厚さとするこ
とができる。さらに、平衡伝送用ならびに不平衡伝送用
の伝送線路の幅および厚さを同一にしたため、同一寸法
の伝送線路における特性インピーダンスの実測値に基づ
いて、平衡伝送用の伝送線路における2本の伝送線路の
間隔を補償することが可能となる。
【0011】
【実施例】図1は、平衡伝送用および不平衡伝送用の伝
送路を配置したプリント配線板を示す斜視図である。プ
リント配線板1を構成する誘電体2は、誘電率εrを有
し、厚さhの板状の部材である。一般に、この種の誘電
体として、ガラスエポキシ、ポリイミドが用いられてい
る。そして、プリント配線板1の上面には、不平衡伝送
用の伝送線路であるストリップ導体4aと平衡伝送用の
伝送線路である一対のストリップ導体4bおよび4cが配
設されている。また、プリント配線板1の下面には、グ
ランド導体3が全面にわたって配設されている。図1で
は、図示されていないが、プリント基板の上面部には、
ホトレジスト、ドライフィルムレジストを用いてオーバ
ーコーティングが施されている。しかし、オーバーコー
ティングについてはこの発明の本質ではないため、これ
以上の説明は省略する。
【0012】図2は、不平衡伝送用の伝送線路を配置し
たプリント配線板を示す断面図である。ストリップ導体
4aは、幅w、厚さtを有している。図3は、平衡伝送
用の伝送線路を配置したプリント配線板を示す断面図で
ある。ストリップ導体4b、4cは、ストリップ導体4a
と同一の幅および厚さを有し、伝送方向に対して平行に
配設されている。図2の構成において、ストリップ導体
4a、4bの特性インピーダンスは以下の式(1)より求
めることができる。
【0013】
【数1】
【0014】但し、wはストリップ導体4aの幅であ
り、tはストリップ導体4aの厚さである。また、hは
誘電体基板2の厚さである。そして、上記式(1)に基
づいて、特性インピーダンスが50オームになるような
ストリップ導体4aの各種寸法は図3に示したとおりで
ある。図3において、基板材質は、誘電率4.9を有する
ガラスエポキシと、誘電率3.45を有するポリイミドを使
用した。図3の構成において、ストリップ導体4の特性
インピーダンスは以下の式(2)より求めることができ
る。
【0015】
【数2】
【0016】但し、sはストリップ導体4bとストリッ
プ導体4cの間隔であり、wはストリップ導体4bおよび4
cの幅である。ここで、式(2)にストリップ導体4b、
4cの厚さにあたるtが存在しないのは、平衡伝送用の伝
送線路においては、伝送線路の厚さが与える特性インピ
ーダンスへの影響は、伝送線路の間隔が与える影響に比
べ非常に低い。そのため、上述した式(2)からは伝送
線路の厚さtが省略されている。
【0017】そして、上記式(2)に基づいて、特性イ
ンピーダンスが50オームになるような伝送線路の各種
寸法は図4に示したとおりである。図4において、基板
材質は、誘電率4.9を有するガラスエポキシと、誘電率
3.45を有するポリイミドを使用した。各伝送線路のイン
ピーダンス整合をとるには、図3及び図4を参照して、
各伝送線路の各種寸法を決定することができる。さらに
具体的に述べると、ストリップ導体4a、4b、4cを配設
するプリント配線板1に誘電率4.9のガラスエポキシを
用いた場合、ストリップ導体4a、4b、4cは、幅を0.315
、厚さを0.05 に設定する。そして、ストリップ導体
4bと4c間隔は、1.27 とすればよい。
【0018】また、プリント配線板1に誘電率3.45のポ
リイミドを用いた場合、ストリップ導体4a、4b、4c
は、幅を0.415 、厚さを0.05 に設定する。そして、
ストリップ導体4b、4cにおける線路間隔は、1.27 と
すればよい。
【0019】次に、プリント配線板1にテスト用に設け
られた単一の伝送線路を用いて、ストリップ導体4a、4
b、4cの幅および厚さを修正し、所望の特性インピーダ
ンスを得る方法について説明する。先ず、テスト用に設
けられた伝送線路の特性インピーダンスを測定する。そ
して、この特性インピーダンスの値から、上述した式
(1)から得られる特性インピーダンスを減算し、特性
インピーダンスの実測値と特性インピーダンスの計算値
との誤差量を算出する。そして、その誤差量が許容範囲
外である場合、上述した式(1)を用いて、プリント配
線板1の厚さを再計算する。このとき、そのテスト用伝
送線路の幅、厚さは予め定められているため、プリント
配線板1の厚さは、上述した(1)に線路幅、線路厚の
値を代入することで得られる。この計算から得られたプ
リント配線板1の厚さを再び式(1)に代入して、所望
の特性インピーダンスとなるストリップ導体4a、4b、4
cの幅、厚さを決定する。このストリップ導体4a、4b、
4cの幅、厚さ、およびプリント配線板1の厚さの値を式
(2)に代入する。その結果、このプリント配線板1に
おける所望の特性インピーダンスを得るためのストリッ
プ導体4b、4c間隔を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明よ
れば、平衡伝送用の伝送線路の間隔を変更することで、
平衡伝送と不平衡伝送のインピーダンス整合を容易にと
ることができる。そして、プリント配線板上の伝送線路
が全て同一幅としたので、プリント配線板に伝送線路を
配設するアパーチャーが1種類のみで製造可能となる。
また、平衡伝送用の伝送線路の配線と不平衡伝送用の伝
送線路の配線とが同一工程で作成できる。また、平衡伝
送用の伝送線路と不平衡伝送用の伝送線路を同一幅で構
成したので、プリント配線板の不要部分に設けられたテ
スト用伝送線路の特性インピーダンスの実測値に基づい
て、平衡伝送用の伝送線路の間隔を変更し、特性インピ
ーダンスの整合をとることができる。その結果、プリン
ト配線板にテスト用伝送線路を実装する部分を作る際に
も、そのテスト部分を最小面積に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平衡伝送用および不平衡伝送用の伝送路を配置
したプリント配線板を示す斜視図
【図2】不平衡伝送用の伝送線路を配置したプリント配
線板を示す断面図
【図3】平衡伝送用の伝送線路を配置したプリント配線
板を示す断面図
【図4】不平衡伝送用の伝送線路の各種寸法を変更した
参照図
【図5】平衡伝送用の伝送線路の各種寸法を変更した参
照図
【符号の説明】
1、プリント配線板 2、誘電体 3、グランド導体 4a、4b、4c、ストリップ導体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本のパターンから構成され、ディジタ
    ル信号を伝達する不平衡伝送の伝送線路と、一対のパタ
    ーンから構成され、ディジタル信号並びにその反転信号
    を伝達する平衡伝送の伝送線路を1つのプリント配線板
    に配線するプリント配線板の配線方法において、 所望の特性インピーダンス、前記プリント配線板の設計
    上の厚さに基づいて、前記不平衡伝送のパターンの幅お
    よび厚さを決定する手順と、 決定された前記不平衡伝送のパターンの幅および厚さ
    を、一対の前記平衡伝送のパターンの各々に採用する手
    順と、 前記所望のインピーダンス、前記プリント配線板の設計
    上の厚さ、前記平衡伝送のパターンの前記幅および厚さ
    に基づいて、一対の前記平衡伝送のパターンにおける間
    隔を決定する手順と、から配線するを特徴とするプリン
    ト配線板の配線方法。
  2. 【請求項2】 1本のパターンから構成され、ディジタ
    ル信号を伝達する不平衡伝送の伝送線路と、一対のパタ
    ーンから構成され、ディジタル信号並びにその反転信号
    を伝達する平衡伝送の伝送線路を1つのプリント配線板
    に配線する配線方法において、 予め定められた幅および厚さを有するテスト用パターン
    を前記プリント配線板に配設する手順と、前記テスト用
    パターンの特性インピーダンスを測定する手順と、 測定された前記特性インピーダンス、予め定められた前
    記テスト用パターンの幅および厚さ、前記プリント配線
    板の設計上の厚さに基づいて、前記プリント配線板の厚
    さを算出する手順と、 算出された前記プリント配線板の厚さ、所望の特性イン
    ピーダンスに基づいて、前記不平衡伝送のパターンの幅
    および厚さを決定する手順と、 決定された前記不平衡伝送のパターンの幅および厚さ
    を、前記平衡伝送の一対のパターンの各々に採用する手
    順と、 前記所望の特性インピーダンス、算出された前記プリン
    ト配線板の厚さ、採用された前記平衡伝送のパターンの
    幅および厚さに基づいて、前記平衡伝送のパターンの間
    隔を決定する手順と、からなることを特徴とするプリン
    ト配線板の配線方法。
  3. 【請求項3】 1本のパターンから構成され、ディジタ
    ル信号を送受する不平衡伝送の伝送線路と、一対のパタ
    ーンから構成され、ディジタル信号並びにその反転信号
    を送受する平衡伝送のパターンを1つのプリント配線板
    に配線するプリント配線板において、 所望の特性インピーダンス、前記プリント配線板の設計
    上の厚さに基づいて、幅および厚さを決定された不平衡
    伝送のパターンと、 前記不平衡伝送のパターンの幅および厚さと同一の幅及
    び厚さを有すると共に、前記所望のインピーダンス、前
    記プリント配線板の設計上の厚さ、前記不平衡伝送のパ
    ターンの幅および厚さに基づいて、前記一対のパターン
    の間隔を決定された平衡伝送の伝送線路と、を配設する
    ことを特徴とするプリント配線板。
  4. 【請求項4】 前記平衡伝送のパターンにおける前記パ
    ターンの間隔は、 前記プリント配線板に予め設けられたテスト用パータン
    に基づいて、補償されることを特徴とする請求項3に記
    載のプリント配線板。
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