JP2885963B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JP2885963B2 JP13661191A JP13661191A JP2885963B2 JP 2885963 B2 JP2885963 B2 JP 2885963B2 JP 13661191 A JP13661191 A JP 13661191A JP 13661191 A JP13661191 A JP 13661191A JP 2885963 B2 JP2885963 B2 JP 2885963B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数のインク吐出口を有
するインクジェット記録ヘッドによりカラー画像を記録
するインクジェット記録方法に関し、特に複数の走査で
複数の液滴を被記録材上の実質的同一箇所に着弾させて
1つの画素を形成し、着弾液滴個数の多少によって階調
を得るといういわゆるマルチドロップレット方式中のマ
ルチスキャン法により、高品位のカラー画像を形成する
インクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録装置で階調を
出す方法としては、画像信号の一画素を2値記録の1画
素に対応させ、これをあらかじめ決められたしきい値に
よって2値化して階調を表現する方法(ディザ法)や、
特開昭63−53052号公報に示されているように、
複数の液滴を被記録材上の実質的同一箇所に着弾させて
1つの画素を形成して着弾液滴個数の多少によって階調
を得る方法(マルチドロップレット方式)がある。特に
後者のマルチドロップレット方式は、小さな液滴のイン
クジェットヘッドを選ぶことで、高解像かつ高階調な画
像記録が行なえる方式としてすぐれている。
【0003】一方、従来のインクジェット記録方法によ
る画像には、インク吐出口(以下、ノズルと称する)間
の液滴容量のバラツキにより本来均一であるべき画像に
スジ(筋)や濃度ムラ(斑)が生じる問題がある。これ
に対しては、1画素を複数の走査での複数のノズルから
の液滴吐出によって形成する本出願人の提案のマルチス
キャン法を用いることで、そのような濃度ムラのでにく
い画像が得られる。すなわち、多値画像を得る場合にこ
のマルチスキャン法を用いて、画像に応じた画素を、複
数の異なるノズルから吐出された液滴を実質的同一箇所
に着弾させて形成することで、スジや濃度ムラの出難く
い画像を得ることが期待される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジェ
ット記録装置によるカラー画像では、特に単色領域の境
界での定着前のインクの混色によるにじみによって、画
像の輪郭がぼやけ、記録品位を低下させる問題がある。
これに対し、ディザ法のような画素面積を変調する記録
方式では、ドット単位での混色防止法として吸水性のよ
いコート層をもつ専用紙を被記録材としたり、あるいは
画素単位の防止法として、異なった色のドットを千鳥配
列にする方法が知られている。しかし、上記の防止法の
いずれかをそのまま用いた場合にも、画像出力のランニ
ングコストが高くなったり、ドットの千鳥配列による画
像密度の低下などの各方法に固有の欠点があった。
【0005】また、被記録材上に着弾した液滴にある程
度の定着時間をあたえることでにじみを低減することが
できる。この性質を利用した方法として、被記録材の送
りを一時的に停止しながら同一ラインを必要なインク色
数以上の複数回の走査することで記録する方法(特開平
2−4523号公報参照)が提案されている。しかし、
この方法では、一般的に知られているブラック、イエロ
ー、マゼンダ、シアンの4色のインクを用いる記録装置
の場合、この方法を用いない場合に比べて少なくとも4
倍の記録時間が必要であり、出力速度を大幅に下げてし
まう。
【0006】一方、マルチドロップレット方式で広い階
調幅を得るためには、2値画像に用いるよりも十分に小
さな液滴が必要だが、被記録材上で重ねる液滴個数が少
ない場合は隣接する液滴同士は接触せずに画像のにじみ
も生じない。しかし、被記録材上で重ねる液滴個数が多
い場合には液滴同士が接触して画像のにじみが生じるこ
とがある。また、上記のマルチスキャン法を用いて複数
回の走査により液滴を重ねる場合には、1走査の間に先
に着弾した液滴の浸透、定着が進行するが、このような
マルチドロップレット方式による画像の特性を生かして
画像の色調を良好に保持したにじみの防止方法は今だに
提案されていなかった。
【0007】本発明の目的は、上述の点に鑑みて、画像
にじみを阻止して記録画像の色調を良好に保持できるイ
ンクジェット記録方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、夫々複数の吐出口を有し、異なる色のイ
ンクを吐出する複数の記録ヘッドを用い、複数の主走査
で少なくとも1の記録ヘッドの異なる吐出口から吐出さ
れる少なくとも1のインク滴を被記録材上の実質的同一
箇所に着弾させて画素を形成し、該着弾させるインク滴
のインク色の種類および個数によって、階調性を有する
カラー画像を得るインクジェット記録方法であって、
記録材上の隣接する画素同士が異なる色である場合に、
上記隣接する画素の少なくとも一方について、該一方の
画素を形成可能な複数の主走査は、他方の画素を形成す
るためのインク滴を吐出しかつ前記一方の画素を形成す
るためのインク滴を吐出しない主走査と、当該主走査の
後に前記一方の画素を形成するためのインク滴を吐出す
る主走査を含むことを特徴とする。
【0009】また、本発明はその一形態として、前記一
方の画素を形成可能な複数の主走査前記インク滴を吐
出しない主走査が、前記隣接する他方の画素を形成する
最後のインク滴を吐出する主走査に一致することことを
特徴とする。
【0010】また、本発明はその一形態として、前記イ
ンクジェット記録方法は前記インク滴を吐出すためのエ
ネルギを発生する素子として、前記インク滴に膜沸騰を
生じさせる熱エネルギを作用するための電気熱変換体を
有することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明では、夫々複数の吐出口を有し、異なる
色のインクを吐出する複数の記録ヘッドを用いて1画素
を複数の走査で複数の液滴で形成するに際して、被記録
材上の隣接する画素同士が異なる色である場合に、その
隣接する画素の少なくとも一方について、この一方の画
素を形成可能な複数の主走査は、他方の画素を形成する
ためのインク滴を吐出しかつこの一方の画素を形成する
ためのインク滴を吐出しない主走査と、当該主走査の後
にこの一方の画素を形成するためのインク滴を吐出する
主走査とを含むようにしたので、先に着弾した液滴の十
分な浸透、定着後に、それと隣接の液滴が着弾すること
となるので、画像のにじみが防止され、良好な色調での
画像品位を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0013】図1は本発明を適用した一実施例のインク
ジェット記録装置の概略要部構成を示す。符号101は
入力信号に応じたブラック(Bk),シアン(C),マ
ゼンタ(M),イエロー(Y)の各インク色の液滴を選
択的に吐出するインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッ
ドと称する)であり、ブラック用ヘッド101Bk,シ
アン用ヘッド101C,マゼンタ用ヘッド101Mおよ
びイエロー用ヘッド101Yから成る。ヘッド101は
キャリッジ103上に搭載され、後述のキャリッジ送り
モータ(図3参照)の駆動によりガードレール105に
沿って主走査方向に往復動し、後述のインク吐出口(以
下、ノズルと称する,図2参照)からBk,C,M,Y
の各インク色の液滴を選択的に被記録材(通常、用紙)
107に向って吐出することにより、被記録材107上
に入力信号に対応した画像を形成する。被記録材107
はプランテンローラ109に巻回され、プラテンローラ
109を回転する後述の紙送りモータ(図3参照)の駆
動により、主走査方向と交差する副走査方向に所定のピ
ッチづつ送られる。
【0014】図2に示すように、ヘッド101はブラッ
ク,シアン,マゼンダ,イエローの各インク色の液滴を
吐出する4つのヘッド101Bk,101C,101
M,101Yから構成され、各ヘッドにおいてノズル1
02はキャリッジ103側から副走査方向側に一定p0
のノズル間隔で1番〜N番の計複数N個配置されてい
る。図中でのBiはブラック色のi番目のノズルを意味
するものである。同様にCi,Mi,Yiはそれぞれシ
アン色,マゼンダ色,イエロー色のノズルである。
【0015】図3は本発明の実施例の装置の制御系回路
の概略構成を示す。符号201は吐出タイミング等の装
置全体の制御を司るメインコントローラであり、例えば
CPU(中央演算処理ユニット),プログラム用ROM
(リードオンリメモリ)および作業用RAM(ランダム
アクセスメモリ)等を内蔵する1チップマイクロプロセ
ッサ等が通常用いられる。メインコントローラ201は
各インク色の画像データ信号をカラー画像リーダ等のホ
ストコンピュータ203から受け取り、1フレーム単位
でバッファ用のフレームメモリ205に格納する。記録
時には、メインコントローラ201はモータドライバ2
07を通じてキャリッジ送りモータ209の駆動を制御
し、かつモータドライバ211を通じて紙送りモータ2
13の駆動を制御すると共に、フレームメモリ205か
ら読み出した各インク色毎の画像データを基に、ドライ
バコントローラ215およびヘッドドライバ217を介
してヘッド101の吐出制御を本発明のタイミングで行
い、これにより高画質のカラー画像記録が得られる。
【0016】図4および図5は、実質的同一箇所に最大
4個の液滴を着弾させる通常記録時のマルチドロップレ
ット方式によるヘッド101の駆動タイミングおよび画
素形成状態を示す。すでに述べたように、マルチドロッ
プレット方式は、複数のドットを実質的同一箇所に形成
して階調を有する1つの画素を形成するものであるが、
このマルチドロップレット方式で1個の液滴により形成
されるものも1つの画素と考えてもよい。
【0017】被記録材107上の選択された位置503
をノズルBiが走査する(走査1)ときに、ノズルBi
内に配置された吐出手段(例えば、発熱素子)に選択的
に吐出信号P41が印加されてノズルBiから液滴Di
が吐出される(図5(a))。走査1の終了後、被記録
材は副走査方向にノズル間隔に等しくピッチp0 だけ送
られる。次に、ノズルBi+1が先に液滴Diが吐出さ
れた走査線上を走査し(走査2)、被記録材107上に
液滴Diが形成した画素504と重なるように、選択的
な吐出信号P42が印加されることにより液滴Di+1
がノズルBi+1から吐出される(図5(b))。走査
2の終了後、被記録材107は副走査方向にノズル間隔
に等しくピッチp0 だけ送られ、ノズルBi+2が先に
液滴Diが吐出された走査線上を走査し(走査3)、選
択的に吐出信号P43が印加されることにより、液滴D
i+2がノズルBi+2から吐出される(図5
(c))。同様に被記録材107の送りp0 の後、ノズ
ルBi+3の走査(走査4)時に吐出信号P44が印加
されて液滴Di+3がノズルBi+3から吐出されて
(図5(d))、画素505の形成を完了する(図
(e))。
【0018】走査4の終了後、被記録材107を(Nー
3)×p0 であらわされる量だけ送り(Nはノズルの個
数)、再びノズルBiからの液滴により画素形成を開始
する。以上の過程で吐出信号P41,P42,P43,
P44の印加の有無により、被記録材上の画素(着弾イ
ンク痕)の大きさを変えることができ、これにより複数
の階調を有する濃度表現ができる。
【0019】図6および図7は、本実施例の比較例とし
て、図4と同じタイミングのマルチドロップレット記録
方法により被記録材107上にそれぞれ3個の液滴によ
りブラック色とシアン色の画素を隣接して形成する場合
の駆動タイミングと画像形成状態を示したものである。
走査1では吐出信号P61によりノズルBiからブラッ
ク色の液滴が吐出されて画素711が形成される。ま
た、所定時間tcの経過後に、吐出信号P64によりノ
ズルCiからシアン色の液滴が吐出されて画素711に
隣接して画素721が形成される。同様に、走査2では
吐出信号P62,P65が印加されてノズルBi+1,
Ci+1から吐出した液滴がそれぞれ画素711、72
1に重なって着弾する。このとき、被記録材107上の
ブラック色、シアン色のそれぞれの液滴は互いに接触し
ない程度の大きさであり、ブラック色とシアン色の画素
はにじみなく形成される。しかし、走査3において吐出
信号P63,P66による吐出液滴がそれぞれ着弾する
と双方の画素の拡大にともない浸透を完了していないブ
ラック色とシアン色のインクが接触し、にじんだ画素7
12となり、この結果、画像の広い領域でにじみが発生
する。
【0020】図8および図9は、本発明実施例のマルチ
スキャンによるマルチドロップレット記録方法により、
被記録材107上にそれぞれ3個の液滴によりブラック
色とシアン色の画素を隣接して形成する場合の駆動タイ
ミングと画像形成状態を示したものである。本実施例で
は、走査3ではブラック色とシアン色の双方の液滴を吐
出せずに、吐出信号P83によりブラック色の液滴のみ
を吐出し(図8参照)、走査2までに形成された画素9
12に重ねて画素913を形成する(図9参照)。この
とき、被記録材107上のシアン色の画素の拡大はな
く、インクの混色も起こらない。次に、走査4では吐出
信号P86の印加によりシアン色の液滴が吐出される
(図8参照)。このときシアン色の画素923は拡大
し、ブラック色の画素913と接触するが(図9参
照)、走査3で吐出され画素913上を形成したブラッ
ク色のインクは被記録材107への浸透あるいは定着が
十分に進行しているため、前述の図7に示すようなにじ
んだ画素にはならない。以上の過程により隣接した画素
913と画素923の形成を完了し、この結果、にじみ
を低減した良好な画像を得ることができる。
【0021】本実施例では、上述の走査3においてシア
ン色の液滴を吐出し、走査4においてブラック色の液滴
を吐出させてもよく、また異なるインク色の吐出を同時
に行わない走査を走査3,4に限定せずに他の走査タイ
ミングに設定してもよい。一般には、同一画素のための
液滴の着弾個数の増加に伴いにじみが生じやすくなるた
め、異なるインク色の吐出を同時に行わない走査を、同
一画素形成のための走査のうちの後よりの走査のタイミ
ングに設定することがより好ましい。
【0022】また、マルチスキャンでのマルチドロップ
レット記録方法により被記録材107上にそれぞれ4個
の液滴によりブラック色とシアン色の画素を隣接して形
成する場合には、図8の走査に被記録材107の送りを
伴わない走査5を追加して行い、これにより被記録材1
07上で隣接する異なるインク色の画素の拡大のタイミ
ングをずらすことで、画像のにじみを低減することもで
きる。
【0023】(他の実施例)図10は、本発明による他
の実施例の駆動タイミングを示す。本実施例ではマルチ
スキャンでのマルチドロップレット記録方法により、被
記録材107上に3個のブラック色の液滴による画素
と、4個のイエロー色の液滴による画素とを隣接して形
成する過程を示したものである。本実施例では、走査
1,2,3においてブラック用ノズルBi,Bi+1,
Bi+2内の吐出手段にそれぞれ吐出信号P101,P
102,P103が印加され、これによりノズルはブラ
ック用の液滴を吐出してブラック色の画素を形成する。
これに対し、イエロー色の画素は次のように形成され
る。走査1,2においてはイエロー用ノズルYi,Yi
+1内の吐出手段にそれぞれ吐出信号P104,P10
5が印加され、これによりノズルから液滴が吐出されて
イエロー色の画素が形成される。この段階では各色の画
素の大きさのバランスから、例えば図9に示すように、
隣接するブラック色の画素とイエロー色の画素は合体せ
ずにじみも起こらない。走査3においては吐出信号P1
04,P105により形成されたイエロー色の画素に重
ねるための液滴の吐出はせず、イエロー色の画素の拡大
はない。
【0024】続いて、走査4においてイエロー色用ノズ
ルYi+3内の吐出手段に吐出信号P106,P107
を画像の乱れが目立たない程度の時間間隔tbで連続し
て印加し、これによりイエローの2個の液滴をノズルY
i+3から連続して吐出させ、吐出信号P104,P1
05により形成された画素上に重ねてこれら2個の液滴
を着弾させ、4個の液滴によるイエロー色の画素を形成
する。このとき、イエロー色の画素は隣接するブラック
色の画素と接触するまでに拡大するが、走査4を行うま
での間にブラック色のインクの浸透または定着が進むた
め、被記録材107上での両者の混色はなく図7に示す
ようなにじみを防止できる。本実施例によれば、このよ
うに画素形成に1画素のための最大液滴数4を用いる場
合にも、走査回数を通常記録時の4よりも増やすことな
く画素のにじみを防止できる利点がある。
【0025】本実施例においては、安定な吐出を得るた
め、吐出信号P106,P107の記録時間間隔tb
は、ノズルYi+3のリフィル時間以上で,かつノズル
Yi+3により走査方向の次のイエロー色の画素を形成
すべき位置までのヘッド移動時間よりも十分に短ければ
なお好ましい。また、吐出信号P106,P107のよ
うに、1つの画素を形成するために同一の走査時に同一
ノズル内の吐出手段に連続して印加する吐出信号群の構
成,その群個数,その吐出信号の形,印加する走査タイ
ミングなどは、インクの浸透または定着性,画像の特
性,ヘッドの吐出性能に応じて適切に定めればよい。
【0026】例えば、4個のブラック色の液滴による画
素と4個のイエロー色の液滴による画素を隣接して形成
するときには、走査1および走査2において、計4個の
ブラック色の液滴を吐出するように吐出信号を印加して
被記録材107上に着弾させ、次に走査3および走査4
において、同様に計4個のイエロー色の液滴を被記録材
107上に着弾させるようにしてもよい。
【0027】図11および図12は、本発明による更に
他の実施例における駆動タイミングと画像形成状態を示
したものである。本実施例は、マルチスキャンによるマ
ルチドロップレット記録方法により、被記録材107上
に3個のブラック色の液滴があらかじめ着弾したが液滴
の浸透が遅いときに、ブラック色の画素の副走査方向に
隣接して3個のイエロー色の液滴による画素を形成する
場合を例示している。本実施例では、ブラック色の画素
1211の形成のための走査を終え、被記録材107の
(N−3)×p0 で表される紙送りの後に、イエロー色
の画素を形成する場合のイエロー色の液滴の吐出タイミ
ングのみを変更する。すなわち、走査1においてノズル
Yiからは液滴を吐出しない。次に、走査2,3,4に
おいてノズルYi+1,Yi+2,Yi+3内の吐出手
段にそれぞれ吐出信号P1101,P1102,P11
03が印加され、イエロー液滴により画素1223が形
成される。このように、ブラック色の画素1211と隣
接するイエロー色の画素の形成と拡大のタイミングをず
らし、この間に画素1211上のブラック色の定着を進
行させるようにしているので、被記録材107上での画
素のにじみを防止できる。
【0028】なお、本発明は上記の各実施例のインク色
の組み合せや走査回数等の数値により限定されるもので
はない。また、本発明は、上記の被記録材107の送り
方にも限定されない。さらに、本発明による記録方法
は、各インク色毎の1つの画素のための液滴の重ねあわ
せ個数により、画像上ににじみが発生する場合のみに選
択的に用いてもよい。また、本発明は被記録材上での画
素の配置パターンを特に限定せずに、所定の効果を得る
ことができる利点がある。上記本発明の実施例は、隣接
する画素が、各々単一のインク色から形成される場合に
ついて述べたが、少なくとも一方の画素が、複数のイン
ク色(いわゆる混色)から形成される場合にも有効であ
る。
【0029】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0030】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保有
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一に対応して液体(インク)
中に気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮の過程により吐出用開口(吐出口)を介して液
体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成
する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に
気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液
体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパ
ルス形状の駆動信号としては、米国特許第446335
9号明細書,同第4345262号明細書に記載されて
いるようなものが適している。なお、上記熱作用面の温
度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明
細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた
記録を行うことができる。
【0031】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを吐出開口部として備えた吐出部を有する
構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エ
ネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させて設
けた構成を開示する特開昭59−138461号公報に
基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわ
ち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本
発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるよ
うになるからである。
【0032】さらに、装置本体に固定された記録ヘッ
ド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録
ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカート
リッジタイプの記録ヘッドを用いた場合のように、記録
ヘッドと装置本体との接続関係に限定されることなく、
本発明は有効である。
【0033】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、記録に必要なインク液滴を吐出するための
熱エネルギを発生する電気熱変換体或はこれとは別の加
熱素子或はこれらの組み合わせを用いて予備加熱を行う
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段
を挙げることができる。
【0034】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、本発明は限定されることなく有効であ
る。すなわち、前記実施例において示したような、互い
に、同じノズル数、同じピッチを有する各インク色ヘッ
ドから構成されている場合のみならず、インク色ごと
に、ノズル数,ノズルピッチが独立に決定されているヘ
ッドの組み合せを用いてもよい。また、特定のインク色
ないしすべてのインク色について、複数のヘッドが設け
られていても、一向に構わない。さらに、記録ヘッドを
一体的に構成するか複数個の組み合せによるかも、自由
に選択できるものである。
【0035】また、吐出口列については1列のみなら
ず、複数列の構成(例えば、1列20個の吐出口を備
え、これを4列並べた構成)とすることも可能である。
【0036】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものであれば、記録実行時に液体化して
使用することができるので、本発明について使用するこ
とができる。あるいはインクジェット方式ではある場合
にはインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内に保温
されるように温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出
範囲にあるように温度制御する。この場合には、30℃
以上70℃以下の液状をなすインクを用いることができ
る。加えて、インクの固体状態から液体状態への状態変
化のエネルギとして使用せしめることで熱エネルギによ
るインク自体の昇温を積極的に防止するため、またはイ
ンクの蒸発を防止するため、加熱によって初めて液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状物又は固体状物として保持された状
態で記録に使用されてもよい。本発明においては、上述
した各インクに対して最も有効には、上述した膜沸騰を
起させる方式を実行することである。
【0037】さらに加えて、本発明に係わるインクジェ
ット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処
理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リー
ダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有する
ファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、にじみ発生前において隣接する一方の画素の
吐出タイミングを次以降の主走査にずらせてインク吐出
を遅らせるようにしているので、マルチスキャンによる
マルチドロップレットでの画像形成時に画像の出力速度
の大きな低下を伴わずに、異なるインク色の混色を解消
して、にじみによる画像品位の低下を防ぐことができる
顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるインクジェット記録装置の要部
構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1のインクジェットヘッドのノズル配置構成
を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明に用いるインクジェット記録装置の制御
系の概略構成を示すブロック図である。
【図4】マルチドロップレット方式による吐出信号の印
加タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】マルチドロップレット方式による画像形成の過
程を説明する側面図である。
【図6】本発明の比較例としての吐出信号の印加タイミ
ングを示すタイミングチャートである。
【図7】図6の印加タイミングで形成される画像形成状
態を示す平面図である。
【図8】本発明の一実施例における吐出信号の印加タイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図9】図8の印加タイミングで形成される画像形成状
態を示す平面図である。
【図10】本発明の他の実施例における吐出信号の印加
タイミングを示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の更に他の実施例における吐出信号の
印加タイミングを示すタイミングチャートである。
【図12】図11の印加タイミングで形成される画像形
成状態を示す平面図である。
【符号の説明】
101 記録ヘッド 103 キャリッジ 105 ガイドレール 107 被記録材 109 プラテンローラ 201 メインコントローラ 203 ホストコンピュータ 205 フレームメモリ 207,211 モータドライバ 215 ドライバコントローラ 217 ヘッドドライバ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々複数の吐出口を有し、異なる色のイ
    ンクを吐出する複数の記録ヘッドを用い、複数の主走査
    で少なくとも1の記録ヘッドの異なる吐出口から吐出さ
    れる少なくとも1のインク滴を被記録材上の実質的同一
    箇所に着弾させて画素を形成し、該着弾させるインク滴
    のインク色の種類および個数によって、階調性を有する
    カラー画像を得るインクジェット記録方法であって、 被記録材上の隣接する画素同士が異なる色である場合
    に、 上記隣接する画素の少なくとも一方について、該一方の
    画素を形成可能な複数の主走査は、他方の画素を形成す
    るためのインク滴を吐出しかつ前記一方の画素を形成す
    るためのインク滴を吐出しない主走査と、当該主走査の
    後に前記一方の画素を形成するためのインク滴を吐出す
    る主走査を含むことを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  2. 【請求項2】 前記一方の画素を形成可能な複数の主走
    前記インク滴を吐出しない主走査が、前記隣接する
    他方の画素を形成する最後のインク滴を吐出する主走
    に一致することを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録方法は前記イン
    ク滴を吐出すためのエネルギを発生する素子として、前
    記インク滴に膜沸騰を生じさせる熱エネルギを作用する
    ための電気熱変換体を有することを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェット記録方法。
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