JP2885824B2 - 金属の連続鋳造方法 - Google Patents

金属の連続鋳造方法

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JP2885824B2 JP9304189A JP9304189A JP2885824B2 JP 2885824 B2 JP2885824 B2 JP 2885824B2 JP 9304189 A JP9304189 A JP 9304189A JP 9304189 A JP9304189 A JP 9304189A JP 2885824 B2 JP2885824 B2 JP 2885824B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、溶融金属から鋳片を製造する連続鋳造法に
おいて、鋳型内の該溶融金属メニスカス部に低周波電磁
振動を付与することにより、連続鋳造用パウダーを鋳片
表面と鋳型内壁との間に円滑に送り込み、オシレーショ
ンマークのない、肌の良好な鋳片を得る方法に関する。
従来の技術 連続鋳造法においては、連続鋳造用パウダーを鋳型内
のメニスカス上に投入している。このパウダーは、半凝
固鋳片の引抜きに際し、鋳片表面と鋳型内壁との間の潤
滑を良好にし、この内壁の摩耗を軽減すると共に、鋳型
内壁に対する熱的、機械的な衝撃を緩和する作用をも
つ。
従来、鋳片表面と鋳型内壁との間にこのパウダーを円
滑に送り込むため、鋳型を縦に振動すること(オシレー
ション)が行われてきた。この方法では、鋳型の振動に
伴ってパウダーが半凝固鋳片の凝固シェルと鋳型内壁と
の間に送り込まれて行くが、同時に、初期凝固シェルが
変形して、オシレーションマークを生じる。このオシレ
ーションマークは、鋳片の表面を手入れすることなくそ
のまま圧延に供するような直送圧延操業において好まし
いものではなく、また、このマークに沿って発生する横
割れや溶質元素の正偏析等の鋳片表面欠陥の原因となっ
ている。このマークを軽減するために、鋳型の振動数を
上げたり、振幅を小さくする操業法が知られているが、
これらの操作によってマーク深さは浅くなるものの、同
時にパウダーの消費量が減少し、鋳型内の潤滑に支障を
きたして、甚だしい場合にはシェルの破断やブレーキア
ウト等のトラブルが発生することがある。
これに対する改良策として鋳型内に注湯された溶融金
属にパルス状の電磁力を与え、メニスカス部を凸状に湾
曲させてパウダーの送り込みを促進させる方法も提案さ
れている(特願昭62−241886号)。
一方、超音波振動鋳型も提案されているが、この場合
には鋳型の振動の減衰が大きく、また、装置的にも実用
的なものとは言えない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、連続鋳造用パウダーを鋳片表面と鋳型内壁
との間に円滑に送り込む方法を提供するものである。ま
た同時に、一連の工程中で鋳造速度や鋼種に応じて振動
数を容易に変え得るような連続鋳造方法をも提供してい
る。
課題を解決するための手段 本発明は、 (1)鋳型のオシレーションを行なう金属の連続鋳造に
際して、鋳型内に設けた単相電磁コイルに低周波交流磁
界を付与し、該鋳型内に注湯した溶融金属のメニスカス
初期凝固部に、該鋳型内面に直角な方向の低周波電磁振
動を励起させることによって、連続鋳造用パウダーを鋳
片表面と鋳型内面との間に円滑に送り込むことを特徴と
する、金属の連続鋳造方法、 (2)低周波電磁振動を与えるコイル電流周波数が1〜
30Hz、コイル内平均磁束密度が1000ガウス以上である上
記(1)の金属の連続鋳造方法、 である。
作用 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における溶融金属とは特に限定するものではな
いが、ここでは以下鋼を中心に説明する。
本発明は、メニスカスの初期凝固部を鋳型内面に直角
な方向(ここでは以下、横方向という)を中心に振動さ
せるため、鋳型内部に、あるいは鋳型外側に単相電磁コ
イル(たとえば、ソレノイド型)を設け、これによって
発生する低周波電磁力を利用する。
電磁力によって溶鋼を撹拌する方法は既に知られてい
る(特公昭52−49766号)が、移動磁界ではなく、単相
電磁コイルによる静止磁界において周波数を低くするこ
とにより溶融金属は撹拌を起こしにくくなると共に、局
所的な振動が顕著になる。本発明では、単層のコイルに
おいてコイル電流周波数を1〜30Hz、好ましくは1〜10
Hz、コイル内平均磁束密度を1000ガウス以上とする。周
波数が30Hzを超えると振動力が発生しにくくなるため好
ましくない。また、磁界が1000ガウス未満では振動力が
弱く十分でない。
ここで鋳型に付与すべき振動方向は横方向であり、こ
の振動によって、メニスカス部位の凝固シェルは鋳型内
面から中心方向へ引き離され、連続鋳造用パウダーは、
その瞬間に生じた鋳型内面と凝固シェルとの間の僅かな
空隙に侵入して、鋳片の引抜き方向に送り込まれてい
く。
この低周波電磁振動は、通常の鋳型でオシレーション
なしに付与しても効果があるが、通常の鋳型オシレーシ
ョンと並行してこの低周波電磁振動を付与すれば、更に
表面性状が改善される。通常行なうオシレーションの方
法としては、カム機構による機械的振動(例えば、振動
数1〜5Hz)等がある。
振動箇所はメニスカスの初期凝固部で、通常の鋼の連
続鋳造にあっては、鋳型湯面からその下10〜20cmまでの
区間が効果的である。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
実施例 実施例1 第1図にこの実施例に相当する本発明の実施態様例を
示す。この第1図において、次の2ケースの場合の鋼の
連続鋳造を、連続鋳造用パウダーをメニスカス上に投入
しながら実施した。
(a)鋳型1内のメニスカス部位にソレノイド状単相電
磁コイル2を設置し、鋳型1のオシレーションを行なわ
ない場合(参考例)、 (b)(a)と同様に、鋳型1内のメニスカス部位にソ
レノイド状単相電磁コイル2を設置し、更にカム機構に
よる機械的振動(振動数1Hz)の付与により、鋳型1の
オシレーションを行なう場合。
何れの場合も、メニスカス5の周囲を取り巻くように
設けた電磁コイル2に、周波数5Hzの電流を流し、メニ
スカス部位に平均磁束密度3000ガウスの磁場を発生させ
て低周波電磁振動を付与した。鋳型には、中炭素鋼厚板
材相当の成分系を有する1550〜1555℃の溶鋼を注入し、
鋳造後得られる鋳片サイズは幅1200mm、厚さ200mm、鋳
造速度は1m/minとした。
こうして得られた鋳片の表面には2ケース何れの場合
のオシレーションマーク及び湯じわは一切見出されず、
同時に、内部凝固組織の微細化が観察された。一方、鋳
型1の鋳片の凝固シェル4との摩擦力及びパウダーの消
費量を測定し、通常の鋳型1のオシレーションだけを行
なった場合の値と比較したところ、第1図(a)の低周
波電磁振動付与の場合は、通常のオシレーションのみの
場合と全く同等であり、第1図(b)の低周波振動にオ
シレーションも付与した場合には、オシレーションだけ
の場合に比べて摩擦力が小さくなり、効果的であった。
参考例2 上述の実施例1で第1図(a)のケース、すなわち鋳
型1内のメニスカス部位にメニスカス5の周囲を取り巻
くようなソレノイド状単相電磁コイル2を設置し、鋳型
1のオシレーションを行なわない場合について、メニス
カス部位の平均磁束密度をそのまま3000ガウスとし、コ
イル電流周波数を1Hz、2Hz、10Hz、20Hz、30Hz、及び50
Hzと変化させて、低周波電磁振動を付与し、メニスカス
上にパウダーを投入しながら連続鋳造を行なった。実施
例1と同じく、鋳型には中炭素鋼厚板材相当の成分系を
有する1550〜1555℃の溶鋼を注入し、鋳造後得られる鋳
片サイズは幅1200mm、厚さ200mm、鋳造速度は1m/minと
した。
その結果、30Hz以下では、鋳片の表面にオシレーショ
ンマーク及び湯じわは全く見出されず、かつ、パウダー
消費量は従来のオシレーションのみを行なって鋳造した
場合と同等もしくはそれ以上であると共に、鋳片の引抜
き抵抗も従来のオシレーションのみで鋳造した場合と同
等であった。しかし、50Hzでは撹拌が発生し、湯じわが
生成すると共にパウダー消費量も低下して好ましくなか
った。
参考例3 同じく上述の実施例1で第1図(a)のケース、すな
わち鋳型1内のメニスカス部位にメニスカス5の周囲を
取り巻くようなソレノイド状単相電磁コイル2を設置
し、鋳型1のオシレーションを行なわない場合につい
て、コイル電流周波数をそのまま5Hzとし、メニスカス
部位の平均磁束密度を500ガウス、1000ガウス、2000ガ
ウス、5000ガウス、および10000ガウスに変化させて、
低周波電磁振動を付与し、メニスカス上にパウダーを投
入しながら連続鋳造を行なった。実施例1と同じく、鋳
型には、中炭素鋼厚板材相当の成分系を有する1550〜15
55℃の溶鋼を注入し、鋳造後得られた鋳片サイズは、幅
1200mm、厚さ200mm、鋳造速度は1m/minとした。
その結果、1000ガウス以上では鋳片は表面にオシレー
ションマーク及び湯じわは全く見出されなかったが、50
0ガウスでは、パウダーの鋳型内面と凝固シェルとの間
への送り込みがうまくいかなくなったために、メニスカ
ス上に投入したパウダーの消費速度が目視で約半分とな
り、引抜き抵抗が増大して、鋳片表面疵が増加して好ま
しくなかった。
比較例 通常のオシレーションのみを行ない、パウダーをメニ
スカス上に投入しながら連続鋳造した場合には、鋳造後
得られた鋳片の表面にオシレーションマークが発生して
いた。このときの鋳造条件は、鋳型に中炭素鋼厚板材相
当の成分系を有する1552℃の溶鋼を注入して、実施例1
と同じく、鋳造後得られる鋳片サイズを幅1200mm、厚さ
200mm、鋳造速度を1m/minとした。
発明の効果 本発明では鋳型内に設けられた電磁コイルにより発生
する低周波電磁力を利用し、溶融金属のメニスカスの初
期凝固部を振動させることによって、連続鋳造用パウダ
ーを鋳片表面と鋳型内壁との間に円滑に送り込むことが
可能となり、かつ、オシレーションマーク及び湯じわの
ない、肌の良好な鋳片を得ることができる。また、鋳造
速度や鋼種に応じ、同一工程中で振動数を容易に変化追
従させることができる。このように本発明の効果は顕著
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施態様例を示す説明図である。 1……鋳型、2……電磁コイル、3……溶融金属、4…
…凝固シェル、5……メニスカス。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型のオシレーションを行なう金属の連続
    鋳造に際して、鋳型内に設けた単相電磁コイルに低周波
    交流磁界を付与し、該鋳型内に注湯した溶融金属のメニ
    スカス初期凝固部に、該鋳型内面に直角な方向の低周波
    電磁振動を励起させることによって、連続鋳造用パウダ
    ーを鋳片表面と鋳型内面との間に円滑に送り込むことを
    特徴とする、金属の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】低周波電磁振動を与えるコイル電流周波数
    が1〜30Hz、コイル内平均磁束密度が1000ガウス以上で
    ある請求項(1)記載の金属の連続鋳造方法。
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