JP2885431B2 - 2―チオシアノメチルチオベンゾチアゾールの製造方法 - Google Patents

2―チオシアノメチルチオベンゾチアゾールの製造方法

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JP2885431B2
JP2885431B2 JP1215887A JP21588789A JP2885431B2 JP 2885431 B2 JP2885431 B2 JP 2885431B2 JP 1215887 A JP1215887 A JP 1215887A JP 21588789 A JP21588789 A JP 21588789A JP 2885431 B2 JP2885431 B2 JP 2885431B2
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    • C07D277/60Heterocyclic compounds containing 1,3-thiazole or hydrogenated 1,3-thiazole rings condensed with carbocyclic rings or ring systems
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    • C07D277/68Benzothiazoles with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached in position 2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、グリコールエーテル溶媒の存在下で2−ク
ロロメチルチオベンゾチアゾールと、チオシアン酸アル
カリ金属塩又はチオシアン酸アンモニウムとから、2−
チオシアノメチルチオベンゾチアゾールを製造する方法
に関する。
化合物2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール
(以下TCMTBと称する)は、十分に承認され、登録され
ている商業上入手可能な殺真菌剤であり、なめし皮用の
防腐剤として、用材その他の表面のカビ成長防止のため
に、そしてパルプ及び製紙産業並びに水処理産業におけ
る殺微生物剤として使用される。
TCMTBの最初に記述された合成は、米国特許第3,463,7
85号明細書、及び第3,520,976号明細書にあり、該明細
書は殺真菌剤の組成物及び用途も記述している。これら
の明細書では、製造法にクロロメチルチオシアネートと
2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩との反応
を包含した。米国特許第3,520,976号明細書は、溶媒と
してアセトンの存在下で、2−メルカプトベンゾチアゾ
ールの金属塩及び大過剰のブロモクロロメタンから2−
クロロメチルチオベンゾチアゾール混合物の製造方法も
開示した。次いで、2−クロロメチルチオベンゾチアゾ
ールを、溶媒としてアセトンを使用してチオシアン酸ア
ンモニウムと反応させ、81.5%のTCMTBを含有する生成
物を製造した。
日本国特許出願昭60−第132,971号明細書は、2−メ
ルカプトベンゾチアゾールの水溶性塩とクロロメチルチ
オシアネートとを水及び相間移動触媒の存在下で反応さ
せることによってTCMTBを製造することについて記述し
ている。クロロメチルチオシアネートを使用するすべて
の方法の不利益は、クロロメチルチオシアネート中間体
が商業上入取できないことである。加えて、クロロメチ
ルチオシアネートは、強力な催涙ガスであり、非常に低
濃度でさえ不快な臭気を有する。更に、雌雄ラットの経
口急性毒性LD50 14.7mg/Kgを有する極めて有毒な化学物
質である。
米国特許第3,669,981号明細書は、2−クロロメチル
チオベンゾチアゾールの製造方法を述べると共に、この
化合物がチオシアン酸アルカリ金属塩又はチオシアン酸
アンモニウムと、水及び/又は有機溶媒の存在下で反応
し、TCMTBを製造できる旨の記述を含んでいる。
米国特許第4,755,609号明細書は、相間移動触媒の存
在下で、70℃乃至100℃の高温で、2−クロロメチルチ
オベンゾチアゾールとチオシアン酸アルカリ金属塩又は
チオシアン酸アンモニウムとを小性液中で反応させる方
法を開示している。この方法には幾つかの不利益があ
る。この反応は、好収率を得るために相対的に高温で行
なわなければならなく、更に水性媒体によると長い反応
時間を必要とし、これらの条件下ではTCMTBは水中で分
解しがちである。
次の処理のために、反応物を冷却する時、TCMTBは、
油層として分離できる。この油層は水に相当量溶解した
アルカリ金属塩化物若しくは塩化アンモニウムの存在及
び相間移動触媒の一部の存在によっても、汚染されるで
あろう。
純粋な製品を得るには、水不溶性の有機溶媒中にTCMT
B層を溶解し、次いで水性汚染物から有機層を分離する
必要性がある。あるいは、反応混合物から直接TCMTBを
分離することが可能であるが、この場合、アルカリ金属
塩化物、水及び相間移動触媒を含有するであろうし、TC
MTBを精製するために更に何らかの処理が必要となるで
あろう。
塩化メチレン等の水不溶性の有機溶媒中で、TCMTBを
溶解する技術を用いる場合、同伴するアルカリ金属塩化
物を除去するために有機層を水で洗浄し、乾燥し、そし
て有機溶媒を除去するために蒸留しなければならない。
蒸留を容易にするために低沸点有機溶媒を使用する場
合、溶媒を濃縮し、循環処理するようにして環境汚染の
問題を解決しなければならない。高沸点溶媒を使用する
場合、蒸留は一層困難になり、TCMTBが、分解を起こす
温度にさらされるであろう。
最近、独国特許公報第3,702,671号明細書は、溶媒の
不存在下で、ポリエチレングリコール、ポリエチレング
リコールモノメチルエーテル若しくはポリエチレングリ
コールジメチルエーテル等の相間移動触媒の存在下で、
温度50℃乃至100℃で、液状ハロメチルチオベンゾチア
ゾールとチオシアン酸アルカリ金属塩又はチオシアン酸
アンモニウムとを反応させることによる手順について報
告した。反応が終了した時、芳香族溶媒を加える。グリ
コールエーテルは、補助溶剤として加えることもでき
る。副産物のアルカリ金属塩化物若しくは塩化アンモニ
ウム並びに過剰の未反応のチオシアネート塩を除去する
為に混合物を過する。
この無溶媒の反応の主な不利益は、相間移動触媒を必
要とすることである。これらの触媒は工程の原価を増大
させる。更に、芳香族炭化水素溶媒を添加し、混合物を
過する時、触媒のいくらかは工程中の所望の生成物で
ある液中に出現する。
該特許公報では2−クロロメチルチオベンゾチアゾー
ルの装填量の20%までのかなりの量の触媒を使用し、生
成物中への残留が、相溶性の問題を引き起こす可能性を
有する。触媒が有毒作用を有する場合、取締官庁はさら
に毒性試験を要求するであろう。それに比べて、本発明
の方法は最少量の付加的不純物しか存在しない生成物を
製造しうる。
2−クロロメチルチオベンゾチアゾールと無機チオシ
アネートとの反応を有機溶媒中で行なう時、普通選択さ
れる溶媒は、アセトン、メチルアルコール、又はエチル
アルコールのいずれかである。その理由はこれらの溶媒
は、有機チオシアネートの生成のための無機チオシアネ
ートと有機ハロゲン化物の反応に対して好結果をもたら
すと化学文献で述べられている有機溶媒だからである。
これらの溶媒は、すべて低沸点を有し、副産物の塩化
物塩は、反応混合物に不溶性である。これら塩化物塩
を、過により除去することができ、次いでTCMTB生成
物は、低沸点溶媒中に溶液として得られる。
反応を行なうために使用することができる低沸点溶媒
は引火性であり、多くの場合非常に有毒である。引火性
溶媒を含む商品の荷積みには、厳重な制限が加えられる
ので、他の方法が見い出される場合には、上記の製品を
市場に出すことは常に不利益である。
単独の溶媒若しくは補助溶媒としてグリコールエーテ
ルを使用しているTCMTBの製剤を販売していることも公
知である。知られている限りでは、グリコールエーテル
とTCMTBとの配合は、常にTCMTBの製造の後であった。
2−クロロメチルチオベンゾチアゾールとチオシアン
酸アルカリ金属塩又はチオシアン酸アンモニウムとの反
応用の反応溶媒として少なくとも一種のグリコールエー
テル溶媒を使用でき、それによりいかなる手の込んだ精
製の手順をもふまずに市場化できるTCMTB溶液を製造す
ることができることが見い出された。グリコールエーテ
ルは、通常使用されている無機チシアネート類に対する
優れた溶媒であることが見い出された。
更に、反応は穏やかな温度で行なうことが出来、か
つ、所望のTCMTBを比較的短時間に高い収率で得ること
ができる。
副産物として生じるアルカリ金属塩化物及び塩化アン
モニウムは、温度に依存して、反応混合物中で不溶性で
あり、一般に入取可能な商用過器を使用する過によ
るか、又は、商業上入手可能な遠心器を使用する遠心分
離によって、簡単に除去することが可能である。更に、
本発明の方法で形成することが可能なTCMTB溶液は、充
分な量のTCMTBを含有するので、販売可能な製品を得る
ために、これらの溶液を濃縮若しくは精製する必要はな
い。
従って、本発明の主な目的は、従来法の欠点を取り除
き、少なくとも一種のグリコールエーテルを反応溶媒と
して利用する、TCMTBの改良した製造法を提供すること
にある。
本発明のもう一つの目的は、商品として販売するのに
適したTCMTBのグリコールエーテル溶液を調製する独特
な方法を提供するものである。
前記及び他の目的並びに利益は、説明が進むにつれ明
らかになるであろう。
本発明は、2−クロロメチルチオベンゾチアゾールと
チオシアン酸アルカリ金属塩又はチオシアン酸アンモニ
ウムのいずれかとを、反応用溶媒として少なくとも一種
のグリコールエーテルの存在下で、2−チオシアノメチ
ルチオベンゾチアゾールを製造するのに適切な温度、好
ましくは50℃乃至100℃、でかつ適切な時間、反応させ
る工程からなる前記2−チオシアノメチルチオベンゾチ
アゾールの調製方法である。反応の進行が終了した時、
製品TCMTBは、アルカリ金属塩化物若しくは塩化アンモ
ニウム等の少なくとも一種の不溶性副産物からTCMTB溶
液を分離することにより、グリコールエール中の濃厚溶
液として得ることができる。
本発明に従って、反応用溶媒として少なくとも一種の
グリコールエーテルの存在下で、2−クロロメチルチオ
ベンゾチアゾールとチオシアン酸アルカリ金属塩又はチ
オシアン酸アンモニウムとを反応させて、殺真菌剤2−
チオシアノメチルチオベンゾチアゾール(TCMTB)を調
製する。
アルカリ金属はナトリウム又はカリウムが好ましい。
チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム及びチ
オシアン酸アンモニウムは全てグリコールエーテルに可
溶性である。
米国特許第3,669,981号明細書に述べられている様
に、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩及び
ブロモクロロメタンから中間体の2−クロロメチルチオ
ベンゾチアゾールを製造してもよい。
出発物質のアルカリ金属チオシアネート及びチオシア
ン酸アンモニウムは、商業上入取可能であり、又は当業
者に周知の方法によって調製することができるであろ
う。
本発明に適した典型的なグリコールエーテル溶媒に
は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル及びエチレングリコールモノフェニルエーテル、
並びに、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル及びジエチレングリコールモノフェ
ニルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモ
ノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピ
レングリコールモノフェニルエーテル、並びにトリプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコ
ールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコール
モノブチルエーテル及びトリプロピレングリコールモノ
フェニルエーテル;並びにエチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチ
レングリコールジプロピルエーテル及びエチレングリコ
ールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジプロピルエーテル及びジエチレン
グリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジ
メチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテ
ル、プロピレングリコールジプロピルエーテル及びプロ
ピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエ
チルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエー
テル及びジプロピレングリコールジブチルエーテル、並
びにトリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリ
プロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールジプロピルエーテル及びトリプロピレング
リコールジブチルエーテルがある。
これら溶媒は、商業上入取可能であるか、又は周知の
方法による当業界の通常の知識より得ることが可能であ
る。
本発明の方法は、約50℃乃至100℃の温度で行なうの
が好ましい。より好ましくは、本方法は60℃乃至80℃で
行ない、最も好ましくは60℃乃至70℃である。
所望の収率が得られるまで反応を続ける。一般に約3
時間乃至7時間の反応時間を使用して90%を超える収率
を容易に得ることができる。反応時間は、使用する温度
で変動するが、12時間を超える長い反応時間は、分解を
可及的に少なくするために避けるべきである。
反応が終了した時、塩化物塩副産物がグリコールエー
テル−TCMTB中で固形物(不溶性物質)として存在する
温度の30℃以下に温度を下げることができる。固形物塩
を過若しくは遠心分離等の標準的な分離法によって除
去することができる。過若しくは遠心分離は1%未満
の塩化物塩を含んでもよい。分離後最終溶液中に含まれ
るTCMTBの濃度は使用した溶媒の量による。
チオシアネート塩と2−クロロメチルチオベンゾチア
ゾールの比は好ましくは、2−クロロメチルチオベンゾ
チアゾール1モルにつき0.8モル乃至1.2モルの範囲のチ
オシアネート塩である。チオシアネート塩の量が大幅に
超えると最終製品中に該塩が不純物として存在するとい
う結果をもたらす。
所望の場合、本発明の一実施態様では、本発明の方法
により製造されたTCMTBを、反応混合物からの塩化物塩
等の不溶性副産物及びグリコールエーテルの両方を除去
することによって、グリコールエーテル反応混合物から
実質的に溶媒のない製品として得ることができる。次い
で、純度80%乃至90%の粘稠液体としてTCMTBを得る。
しかし、温度気候において標準的な冬の条件下で粘稠
液体は結晶化する。製品は通常55ガロンのドラム、若し
くはさらに大きな容器で荷積みされるので、もし結晶化
が生じると、その時は、内容物を溶解するために容器を
暖めることが必要になる。この暖める操作の制御に注意
が払われなければ、この操作はTCMTBの分解を引き起こ
す可能性がある。
この理由のために、グリコールエーテル溶媒中にTCMT
Bの濃縮溶液を得るように、反応手順を計画することが
望ましい。50重量%乃至70重量%の範囲の濃度が好まし
い。高濃度のTCMTBは寒い気候でも安定であるので、こ
れらのグリコールエーテル溶液が特に望ましい。次い
で、該溶液はその後界面活性剤、安定剤、染料及び他の
溶媒と容易に配合でき、乳化性製品、希溶液若しくはミ
クロエマルジョンを作ることができる。
ジエチレングリコールモノメチルエーテル又はジエチ
レングリコールモノエチルエーテル溶媒のいずれにおい
ても、TCMTB溶液の保存安定性は優れていることがわか
っている。これらグリコールエーテル中の60重量%TCMT
Bの試料を、50℃、25℃、4℃及び−15℃の4つの温度
条件下で10週間にわたって評価した。分解は検出され
ず、純粋な結晶性TCMTBを接種した後、−15℃試料の1
週間目にほんのわずかな結晶の成長が観察されたのみで
あった。
以下の実施例は本発明を説明するものであって、それ
を制限するものではない。
〔実施例1〕 水冷却器、機械的攪拌器、加熱マントル及びサーモス
タット制御を備えた500ml三頸丸底フラスコに工業用2
−クロロメチルチオベンゾチアゾール172.4g、チオシア
ン酸ナトリウム64.8g、及びジエチレングリコールモノ
メチルエーテル48gを入れた。混合物を攪拌し、70℃に
加熱し、そして1時間その温度に保持した。15gの試料
をその時取り出した。5gのアリコートを室温まで冷却
し、0.45ミクロンのナイロン膜を通して過し、そして
HPLC法を使用し、過物をTCMTBについて分析した。ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル中のTCMTBの量
は78%の収率を示した。
3時間の反応後試料採取の手順を繰り返し、TCMTBの
収率は94%であることが判明した。5時間後に、反応物
を冷却し試料採取の手順を3回繰り返した。TCMTBの最
終収率は98%であった。
〔実施例2〕 実施例1で述べた手順を70℃の温度で他の7種類のグ
リコールエーテル溶媒を使用して繰り返した。使用した
グリコールエーテル溶媒の使用量は、総反応量の17%に
なった。TCMTBの百分率収率は1時間後、3時間後、及
び5時間後に測定した。
〔実施例3〕 水冷却器、機械的攪拌器、加熱マントル及びサーモス
タット制御を備えた2l三頸丸底フラスコに、工業用2−
クロロメチルチオベンゾチアゾール647g、チオシアン酸
ナトリウム244g及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル195gを入れた。混合物を5時間70℃で加熱し、水
浴で25℃まで冷却し攪拌せずに30分間放置した。反応混
合物を、0.65ミクロンの細孔サイズのナイロン膜を備え
た加圧過装置に移し、20psg.で過した。液の重量
を測定し、分析し、そして、製造されたTCMTB76.3%を
含有することがわかった。次いで、過ケークを、周囲
温度でジエチレングリコールモノメチルエーテル195gで
懸濁液にし、再び過器に流し込んだ。この2回目の
液も重量を測定し、分析し、その後最初の液と合わせ
た。最終溶液はTCMTB60重量%を含有し、製造されたTCM
TB92.1%を占めた。
最初の過ケークを、195gのジエチレングリコールモ
ノメチルエーテルで再び懸濁液にし、過し、そして分
析した。過は製造されたTCMTBを6.9g含有した。
最後に再び塩化メチレンで過ケークを洗浄し、ケー
ク中の残留TCMTBを測定した。わずか1.0%の製造された
TCMTBしか該ケーク中に残っていなかった。
フロントページの続き (72)発明者 ジョン・ディー・ペラ アメリカ合衆国テネシー州38018,コル ドヴァ,イートンウィック・フェアウエ イ 8838 (56)参考文献 特開 昭61−186373(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 277/74 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2−クロロメチルチオベンゾチアゾール
    と、チオシアン酸アルカリ金属塩又はチオシアン酸アン
    モニウムのいずれかとを、反応溶媒としての少なくとも
    一種のグリコールエーテルの存在下で、2−チオシアノ
    メチルチオベンゾチアゾールを生成するのに足る温度及
    び時間にわたって反応させる工程からなる2−チオシア
    ノメチルチオベンゾチアゾールの製造法。
  2. 【請求項2】溶媒がジエチレングリコールモノメチルエ
    ーテルである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】溶媒がジエチレングリコールモノエチルエ
    ーテルである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】溶媒がプロピレングリコールモノメチルエ
    ーテルである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】溶媒がジプロピレングリコールモノメチル
    エーテルである請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】溶媒がジエチレングリコールジメチルエー
    テルである請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】溶媒がジエチレングリコールジエチルエー
    テルである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】反応温度を50℃乃至100℃に維持すること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】反応温度を60℃乃至70℃に維持することを
    特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】前記2−チオシアノメチルチオベンゾチ
    アゾール及び前記グリコールエーテルを、少なくとも一
    種の不溶性反応副産物から分離し、50重量%乃至70重量
    %の濃度の2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール
    のグリコールエーテル溶液を得る工程を更に含む請求項
    1記載の方法。
  11. 【請求項11】(a)反応工程中に形成された少なくと
    も一種の不溶性副産物から前記2−チオシアノメチルチ
    オベンゾチアゾール及び前記グリコールエーテルを分離
    して、2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾールのグ
    リコールエーテル溶液を得: (b)前記分離された副産物を、少なくとも一種のグリ
    コールエーテルで洗浄し、追加の2−チオシアノメチル
    チオベンゾチアゾールのグリコールエーテル溶液を得;
    そして (c)工程(b)で洗浄して得られた追加の2−チオシ
    アノメチルチオベンゾチアゾールのグリコールエーテル
    溶液を工程(a)で得られた前記2−チオシアノメチル
    チオベンゾチアゾールの分離溶液に合わせて、40重量%
    乃至65重量%の濃度の2−チオシアノメチルチオベンゾ
    チアゾールのグリコールエーテル溶液を得る; 各工程を更に含む請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】アルカリ金属チオシアネートがチオシア
    ン酸ナトリウムである請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】アルカリ金属チオシアネートがチオシア
    ン酸カリウムである請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】反応工程中形成される不溶性副産物か
    ら、前記2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール及
    び前記グリコールエーテルを分離し、2−チオシアノメ
    チルチオベンゾチアゾールのグリコールエーテル溶液を
    得る工程を更に含む請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】グリコールエーテル溶媒に溶解されてい
    る2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾールを含有す
    る請求項14に従って製造された殺微生物剤製品。
  16. 【請求項16】溶媒がジエチレングリコールモノメチル
    エーテルである請求項15記載の殺微生物剤製品。
  17. 【請求項17】溶媒がジエチレングリコールモノエチル
    エーテルである請求項15記載の殺微生物剤製品。
  18. 【請求項18】溶媒がプロピレングリコールモノメチル
    エーテルである請求項15記載の殺微生物剤製品。
  19. 【請求項19】溶媒がジプロピレングリコールモノメチ
    ルエーテルである請求項15記載の殺微生物剤製品。
  20. 【請求項20】溶媒がジエチレングリコールジメチルエ
    ーテルである請求項15記載の殺微生物剤製品。
  21. 【請求項21】溶媒がジエチレングリコールジエチルエ
    ーテルである請求項15記載の殺微生物剤製品。
  22. 【請求項22】請求項1に従って製造された2−チオシ
    アノメチルベンゾチアゾールを含有する殺微生物剤製
    品。
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