JP2884619B2 - コンバインの穀粒排出装置 - Google Patents

コンバインの穀粒排出装置

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JP2884619B2 JP23899789A JP23899789A JP2884619B2 JP 2884619 B2 JP2884619 B2 JP 2884619B2 JP 23899789 A JP23899789 A JP 23899789A JP 23899789 A JP23899789 A JP 23899789A JP 2884619 B2 JP2884619 B2 JP 2884619B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 この発明は、コンバインの穀粒排出装置に関するもの
である。
〔従来技術〕
従来より、コンバインにおいては、穀粒タンク内に貯
留された穀粒を適宜機外へ排出するために、排出オーガ
を設けている。
この排出オーガは、コンバインの機体上の収納位置か
ら、機体外側の排出作業位置までの間、旋回自在に構成
し、この旋回操作は、操作席近傍に配置した手動操作レ
バーの操作により、電動モータや油圧シリンダ等の駆動
装置を作動させることによって行なわれる。
また、近年、排出オーガの、機体上の収納位置から機
体外側の排出作業位置までの間の旋回を自動化すること
が試みられている。
このような技術として、例えば、特願昭63−313523号
公報に開示されているように、穀粒タンク内の穀粒を排
出する排出オーガと、切換レバーによる旋回方向選択後
の操作により、該排出オーガを機体上の収納位置と排出
位置との間において選択的に自動旋回させると共にこの
自動旋回中に排出オーガを緊急停止させ得る操作スイッ
チと、該切換レバーと操作スイッチとによる自動旋回よ
り優先して排出オーガを旋回させ得る手動操作スイッチ
とを設けたコンバインの穀粒排出装置が知られている。
また、特願平1−156073号のように、穀粒タンク内の
穀粒を排出する排出オーガと、単独操作により、該排出
オーガを機体上の収納位置と排出位置との間において選
択的に自動旋回させると共にこの自動旋回中に排出オー
ガを緊急停止させ得る操作スイッチと、排出オーガを旋
回させ得る手動操作スイッチとを設けたコンバインの穀
粒排出装置が試みられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の特開昭63−313523号公報に開示された技術で
は、排出オーガを収納位置と排出位置との間において、
いずれか一方側へ選択的に自動旋回させるにあたって
は、まず、切換レバーを操作して、排出位置側か収納位
置側か、その自動旋回方向を選択する。
そして、この後、操作スイッチを操作し、これによっ
て、始めて自動旋回が開始される。
従って、切換レバーの切換操作と操作スイッチの操作
とを別個に行なわなければ自動旋回させることができ
ず、排出オーガの操作性が悪く、作業能率の低いものと
なっていた。
また、上述の特願平1−156073号のコンバインの穀粒
排出装置においては、操作スイッチによって排出オーガ
が自動旋回している途中で、手動操作スイッチが操作さ
れた場合、排出オーガがこの手動操作に従うものか不明
である。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上述の如き課題を解決するため、以下の
ような技術手段を講じる。
すなわち、穀粒タンク1内の穀粒を排出する排出オー
ガ2と、単独操作により、該排出オーガ2を機体上に収
納位置イと排出位置ロとのいずれか一方側へ選択的に自
動旋回させると共にこの自動旋回中に排出オーガ2を緊
急停止させ得る自動スイッチ26,27,28と、該自動スイッ
チ26,27による自動旋回より優先して排出オーガ2を旋
回させ得る手動操作レバー16とを設けたことを特徴とす
るコンバインの穀粒排出装置の構成としたものである。
この構成により、コンバイン作業を行ない、収穫され
た穀粒は、機体に設ける穀粒タンク1内に貯留される。
そして、待機する運搬車の荷台等へ、適宜、穀粒の排
出を行なうのであるが、この際には、機体上の収納位置
イに収納されていた排出オーガ2を、運搬車の荷台等の
排出位置ロへ旋回させる必要がある。
そこで、自動スイッチ26を操作すると、排出オーガ2
は、前記収納位置イから排出位置ロまで自動的に旋回し
て停止する。
そして、穀粒排出作業が終了し、自動スイッチ27を操
作すると、排出オーガ2は、排出位置ロから収納位置イ
まで自動的に旋回して停止する。
また、このような自動旋回中に、障害物との衝突の危
険が生じた場合等、自動スイッチ28を操作することによ
り、この自動旋回を停止可能である。
更に、このような自動旋回中においても、手動操作レ
バー16を操作することにより、自動旋回に優先して排出
オーガ2を手動旋回させることができる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明は、穀粒タンク1内の穀粒を
排出する排出オーガ2と、単独操作により、該排出オー
ガ2を機体上の収納位置イと排出位置ロとのいずれか一
方側へ選択的に自動旋回させると共にこの自動旋回中に
排出オーガ2を緊急停止させ得る自動スイッチ26,27,28
と、該自動スイッチ26,27による自動旋回より優先して
排出オーガ2を旋回させ得る手動操作レバー16とを設け
たことを特徴とするコンバインの穀粒排出装置としたの
で、排出オーガ2を簡便な操作で収納位置と排出位置と
の間、自動的に旋回させることができ、排出オーガ2の
旋回操作性が向上し、作業能率を高めることができる。
また、排出オーガ2の自動旋回中にこの自動旋回を緊
急停止させることができ、安全性を向上させることがで
きる。
更に、排出オーガ2の自動旋回中に手動による旋回操
作が優先するため、排出オーガ2の旋回操作性が更に向
上し、作業能率を更に高めることができる。
〔発明の実施の形態〕
この発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
コンバインは左右走行装置7を有する車体上に、穀稈
を刈取る刈取装置8、この刈取装置8で刈取られて移送
される穀稈を受継して脱穀する後部の脱穀装置9、この
脱穀装置9で脱穀された穀粒を揚穀機等によって揚穀し
て収容する穀粒タンク1等を設けている。
穀粒タンク1は、車体上の一側後端部に設けられ、こ
の底部に沿って後方へ向う穀粒排出樋の後端部に、鉛直
方向へ向けて揚穀筒10をこの揚穀筒軸の回りに回動自在
に設け、この揚穀筒10の上端部に排出オーガ2を上下回
動自在に設け、該排出オーガ2を機体に対して旋回、か
つ上下回動自在の構成としている。
揚穀筒10は、回動シリンダ11の伸縮によってギヤーを
介して左右回動するように構成されている。又、排出オ
ーガ2は上下シリンダ12の伸縮によって揚穀筒10に対し
て上下回動される構成である。
排出オーガ2の上下回動範囲の上限を検出して停止す
る上限スイッチ13、及び下限を検出して回動を停止する
下限スイッチ14を各々設けている。
排出オーガ2が排出位置ロに旋回したことを検出して
旋回を停止させる排出位置センサ4、及び該排出オーガ
2が更に旋回して最大旋回位置ハへ旋回したことを検出
して旋回を停止させる最大旋回位置センサ5を設けてい
る。
排出位置センサ4は、機体側に設けられた排出スイッ
チS1に対して、この排出スイッチS1と当接してON作動さ
せる排出用カム4aを前記揚穀筒10の外周に設けており、
排出オーガ2が旋回して排出スイッチS1がONすると、該
排出オーガ2が排出位置ロとなるように構成している。
最大旋回位置センサ5は、前記排出スイッチS1に当接
してこの排出スイッチS1をON作動させる最大旋回用カム
5aを揚穀筒10の外周に設けており、排出オーガ2が旋回
して排出スイッチS1がONすると、該排出オーガ2が最大
旋回位置ハとなるように構成している。このように排出
位置センサ4と最大旋回位置センサ5は、単一の排出ス
イッチS1に対して排出用カム4aと最大旋回用カム5aとを
各々設けた構成としている。
排出オーガ2が収納位置イへ旋回したことを検出して
旋回を停止する収納スイッチS2を機体側に設け、この収
納スイッチS2と当接する収納カム15を揚穀筒10の外周に
設けている。
操縦席後部側の脱穀装置9の上面に、排出オーガ2を
手動操作によって上下回動及び左右旋回させる操作レバ
ー(手動操作レバー)16を設けている。
操作レバー16は中立位置から前後左右へ傾動自在の構
成で、前後方向へ傾動すると、下降スイッチ17、上昇ス
イッチ18がONとなって上下シリンダ12の下降ソレノイド
19、上昇ソレノイド20へ通電して油路を切替え、上下シ
リンダ12が伸縮されて排出オーガ2が上下回動される構
成である。又、操作レバー16を左右方向へ傾動すると、
左旋回スイッチ21、右旋回スイッチ22がONとなって回動
シリンダ11の左旋回ソレノイド23、右旋回ソレノイド24
へ通電して油路を切替え、回動シリンダ11が伸縮されて
排出オーガ2を左右方向へ回動される構成である。
排出オーガ2を脱穀装置9上面のオーガ受25に係止さ
れた収納位置イと、この収納位置イから旋回された排出
位置ロとに切替える自動排出スイッチ26と自動収納スイ
ッチ27を設け、又、この自動旋回中に排出オーガ2を非
常停止する停止スイッチ28を設けている。
旋回制御装置3に対して、自動排出スイッチ26、自動
収納スイッチ27、停止スイッチ28、上限スイッチ13、下
限スイッチ14、排出位置センサ4、最大旋回位置センサ
5及び収納スイッチS2の各操作情報及び検出情報が入力
されると、これらの情報にもとずいて該旋回制御装置3
から上昇ソレノイド20、下限ソレノイド19、左旋回ソレ
ノイド23、及び右旋回ソレノイド24へ各々制御信号が出
力されるように制御する構成としている。
自動排出スイッチ26をONすると、旋回制御装置3から
上昇制御信号が出力されて上下シリンダ12が伸長し、排
出オーガ2はオーガ受25から離脱して上方へ回動し、上
限スイッチ13がONした位置で停止する。この上限スイッ
チ13のONによって左旋回出力制御信号が出力され、回動
シリンダ11が伸長して排出オーガ2は左旋回し、排出ス
イッチS1に排出用カム4aが当接してONとなると旋回を停
止する。このようにして排出オーガ2は収納位置イから
排出位置ロへ自動旋回制御される。
排出位置ロにある排出オーガ2は操作レバー16によっ
て上下回動及び左右旋回され、排出位置合せ等を行うこ
とができる。
排出オーガ2が排出位置ロを越えた位置、即ち排出ス
イッチS1がOFFした位置にあるときは、自動排出スイッ
チ26をONすると排出オーガ2は最大旋回位置ハ迄旋回さ
れ、排出スイッチS1に最大旋回用カム5aが当接すると旋
回が停止する。
排出オーガ2が排出位置ロを越えた位置にあるとき
は、自動排出スイッチ26によって最大旋回位置ハ迄の間
を適宜旋回させることが可能となる。
穀粒の排出作業が終了して自動収納スイッチ27をONす
ると、旋回制御装置3から上昇制御信号が出力されて上
下シリンダ12が伸長し、排出オーガ2は上限スイッチ13
がONとなる迄上方へ回動される。この上限スイッチ13の
ONによって右旋回制御信号が出力されて回動シリンダ11
が伸縮し、排出オーガ2は右旋回して収納スイッチS2に
収納用カム15が当接してONとなると旋回を停止する。こ
の収納スイッチS2のONによって下降制御信号が出力され
て上下シリンダ12が収縮し、排出オーガ2は下方へ回動
され下限スイッチ14がONすると一定時間下降制御信号が
出力されて排出オーガ2は更に下降し、オーガ受25に受
けられる。このようにして排出位置ロにある排出オーガ
2は収納位置イへ収納される。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施の形態を示すもので、第1図は制御
回路図、第2図は一部の拡大平面図、第3図はコンバイ
ンの平面図、第4図は側面図である。 符号の説明 1……穀粒タンク 2……排出オーガ イ……収納位置 ロ……排出位置 16……手動操作レバー 26……自動スイッチ(自動排出スイッチ) 27……自動スイッチ(自動収納スイッチ) 28……自動スイッチ(停止スイッチ)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀粒タンク1内の穀粒を排出する排出オー
    ガ2と、単独操作により、該排出オーガ2を機体上の収
    納位置イと排出位置ロとのいずれか一方側へ選択的に自
    動旋回させると共にこの自動旋回中に排出オーガ2を緊
    急停止させ得る自動スイッチ26,27,28と、該自動スイッ
    チ26,27による自動旋回より優先して排出オーガ2を旋
    回させ得る手動操作レバー16とを設けたことを特徴とす
    るコンバインの穀粒排出装置。
JP23899789A 1989-09-13 1989-09-13 コンバインの穀粒排出装置 Expired - Lifetime JP2884619B2 (ja)

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