JP2883912B2 - レジスト処理装置 - Google Patents

レジスト処理装置

Info

Publication number
JP2883912B2
JP2883912B2 JP18907093A JP18907093A JP2883912B2 JP 2883912 B2 JP2883912 B2 JP 2883912B2 JP 18907093 A JP18907093 A JP 18907093A JP 18907093 A JP18907093 A JP 18907093A JP 2883912 B2 JP2883912 B2 JP 2883912B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
neutralization reaction
acid
resist
resist film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18907093A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07142312A (ja
Inventor
康司 伊藤
英志 塩原
孝彦 守屋
芳秀 加藤
廉伸 大西
淳一 北野
美佐子 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Tokyo Electron Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP18907093A priority Critical patent/JP2883912B2/ja
Publication of JPH07142312A publication Critical patent/JPH07142312A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2883912B2 publication Critical patent/JP2883912B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体ウエハに
対してレジスト処理を行うためのレジスト処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体製造におけるフォトレジス
ト処理工程にあっては、半導体ウエハ(以下「ウエハ」
という。)上に形成された例えばSiO2 などの薄膜上
にレジストを塗布し、レジスト膜を所定のパターンで露
光した後現像してマスクパターンを形成している。
【0003】このような処理を行うために、塗布、現像
の各工程を一括したレジスト処理装置である塗布、現像
装置が使用されている。この装置は、例えばウエハとレ
ジストとの密着性を高めるための疎水化処理(アドヒー
ジョン処理)部、ウエハ上にレジスト膜を塗布するため
の塗布部、レジストが塗布されたウエハを加熱処理する
加熱処理部、及び露光後のウエハを現像する現像部など
がウエハの搬送アームの搬送路の両側にて当該搬送路に
沿って設けられ、搬送アームにより搬入されたウエハが
疎水化処理部、塗布部、加熱処理部を経た後、外部の露
光装置により露光され、次いで再び搬送アームにより搬
送されたウエハが現像部にて現像されるように構成され
ている。
【0004】ところで近年の急激なデバイスの集積化に
伴いフォトリソグラフィ技術についても改良がなされて
いる。例えばDRAMの場合、4MのDRAMのパター
ンについては、0.8〜0.9μm程度の線幅が要求さ
れており、露光の光源としてはg線やi線などが用いら
れると共にレジスト材料としてはノボラック系の樹脂が
用いられている。
【0005】しかしながら次世代のデバイス、例えば1
6M、64Mあるいはそれ以上の容量のDRAMに対応
するためには光源波長の短波長化を進めることが必要で
あり、例えばエキシマレーザ光などの遠赤外線などが有
力視されている。しかしながらこのような短波長の光に
対してノボラック系の樹脂の光吸収率が相当大きいこと
からレジスト形状の垂直性が悪く、このためレジスト材
料の研究が活発に行われている。
【0006】そこで最近において化学増幅型のレジスト
材料が提案され検討されている。この化学増幅型のレジ
スト材料は、露光することにより感光剤から酸が生成
し、この酸が加熱処理により拡散して触媒として作用
し、レジスト材料の主成分であるベース樹脂を分解した
り分子構造を変えて現像液に対して可溶化あるいは不溶
化するものである。
【0007】このようなレジスト材料の具体例を挙げる
と、 (1)例えばポリビニルフェノールなどのポリマー中の
水酸基をアルキル基やシリル基でブロックし、酸により
このブロックを外してアルカリ可溶性を回復させる (2)ノボラック樹脂に溶解阻止作用を示す物質を混合
し、露光により生成した酸の触媒作用で溶解阻止成分を
分解、変性させて溶解性を復元または促進させる (3)酸発生剤、架橋剤及びベース樹脂によりレジスト
材料を構成し、酸触媒縮合反応により架橋剤がベース樹
脂を硬化(架橋)し、この架橋反応がアルカリ水溶液に
対する溶解性を著しく低下させる などのタイプのものが知られている。
【0008】従ってこの種のレジスト膜を用いれば、触
媒1分子が複数の化学反応に寄与するため、照射光のみ
で現像液に対する溶解速度を変化させていた従来のレジ
スト膜に比べて原理的に光感度が高くまた、短波長領域
における光透過率が高いため露光波長が短いエキシマレ
ーザ光を用いても膜厚方向の光強度分布を緩和すること
ができ、この結果0.3μmレベルの線幅に対しても対
応することが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上述
の化学増幅型のレジスト膜にパタ−ンを形成する場合、
レジスト膜を露光した後加熱・現像処理する過程におい
て、パターンの平面形状及び深さ方向の形状が劣化する
という現象が生ずることがある。例えば上述の(1)の
ポジ型タイプの場合、図6に示すようにレジスト膜1の
露光部11の表面に難溶化層12が形成され、現像液に
より溶解されるべき部分に不溶化層13が形成されてし
まう。なお14は未露光部である。
【0010】この理由の一つとして、空気中に含まれて
いる微量なアンモニア、あるいは壁の塗料に用いられる
エチレンジアミン又疎水化処理に用いられるHMDS
(ヘキサメチルジシラサン)から発生するアミンなどの
アルカリ成分がレジスト膜の表面付近の酸と接触して、
既述した酸による触媒反応を抑制していることが考えら
れる。
【0011】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、高解像度を得ることのでき
るレジスト処理装置を提供することにある。
【0012】
【発明を解決するための手段】請求項1の発明は、露光
により酸が生成して露光部分が変質する化学増幅型のレ
ジスト膜を用い、このレジスト膜が塗布された被処理体
を露光した後現像を行うレジスト処理装置において、空
気取り入れ口及び被処理体の搬入出口を備え、前記レジ
スト処理装置本体の全体を覆うカバー体と、前記空気取
り入れ口に設けられ、酸性のガスが供給される中和反応
室と、カバー体の外の空気を前記中和反応室を介してカ
バー体の中に吸引する吸引手段と、を有し、空気中に含
まれるアルカリ成分を前記酸性のガスにより中和して、
アルカリ成分と前記レジスト膜中の酸との中和反応を抑
えることを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、露光により酸が生成し
て露光部分が変質する化学増幅型のレジスト膜を用い、
このレジスト膜が塗布された被処理体を露光した後現像
を行うレジスト処理装置において、被処理体の搬入出口
を備え、前記レジスト処理装置本体の全体を覆うカバー
体と、酸性溶液を貯留した中和反応槽と、前記カバー体
の外の空気を吸引して中和反応槽内に送気する送気手段
と、を有し、前記中和反応槽を通った空気が前記カバ−
体の中に供給されるように構成し、空気中に含まれるア
ルカリ成分を前記酸性溶液により中和して、アルカリ成
分と前記レジスト膜中の酸との中和反応を抑えることを
特徴とする。
【0014】請求項3の発明は、レジスト膜を被処理体
に塗布する塗布部がレジスト処理装置本体の中に設けら
れていることを特徴とする。
【0015】
【作用】レジスト膜が塗布された被処理体は、露光装置
に搬送されて露光され、これによりレジスト膜の露光部
分に酸が発生する。次いで被処理体は例えば加熱処理部
にて加熱処理されるが、このとき前記酸が拡散して露光
部分が現像液に対して可溶性あるいは不溶性となる。
【0016】ここでレジスト処理装置本体の全体がカバ
ー体で覆われており、外部の空気は中和反応室を通って
装置本体内に取り込まれるが、中和反応室には酸性のガ
スが供給されているので空気中のアルカリ成分例えばア
ンモニア等が当該酸成分と反応して除去される。あるい
はまた中和反応槽内の酸性溶液により空気中のアルカリ
成分が除去される。従ってレジスト膜中の酸による触媒
反応が阻害されないので良好なパターン形状が得られ
る。
【0017】
【実施例】図1、図2及び図3は本発明の実施例に係る
レジスト処理装置である塗布、現像装置の縦断正面図、
概観斜視図及び内部を示す略解平面図である。この実施
例では塗布、現像装置本体(レジスト処理装置本体)2
の前後に被処理体であるウエハWの搬出入ユニット部2
1、22が夫々連設されて塗布、現像装置が構成されて
いる。前記搬入出ユニット部21、22は、例えばX、
Y、Z、θ方向に移動自在な搬送アーム21a、22a
やウエハキャリアcの載置ステージ23などが設けられ
ている。
【0018】前記塗布、現像装置本体2の中央には、図
2に示すように前後に伸びる例えばガイドレールよりな
るウエハの搬送路31が形成されており、この搬送路3
には、ウエハWを搬送するための搬送アーム3が設けら
れている。前記搬送路31の両側には、疎水化処理部4
1、塗布部42、加熱処理部43、冷却部44及び現像
部45などが配設されている。
【0019】前記疎水化処理部41は、例えばHMDS
の蒸気を供給してウエハ表面を疎水化しこれによりウエ
ハ表面へのレジスト膜の密着性を向上させるためのもの
である。前記塗布部42は、例えばポリビニルフェノー
ルなどのポリマーをアルキル基などでブロックした化学
増幅型の液状のレジスト材をウエハ表面に滴下して、例
えばウエハをスピンさせることによりウエハ表面全体に
均一に塗布するように構成される。
【0020】前記加熱処理部43は、ウエハを所定温度
に加熱処理する加熱板などから構成され、ウエハ表面に
塗布されたレジスト材に含まれる溶剤を蒸発させ、ある
いは露光後のレジスト膜を加熱して露光時に発生した酸
を拡散させるためのものである。加熱処理部43は他の
処理部に比べて処理時間が長いので、スループットを向
上させるために例えば複数配設されている。前記冷却部
44は、疎水化処理されたウエハを塗布部42に搬送す
る前に所定温度に冷却するためのものである。前記現像
部45は、露光後、加熱処理部43を経たウエハに対し
て例えばアルカリ性の現像液により現像を行うためのも
のである。
【0021】これら各処理部のレイアウトは適宜設計さ
れるが、例えば搬送路31の片側あるいは両側にて複数
段の棚を構成して各棚に各処理部を割り当てれば、省ス
ペースにして高スループットを図ることができる。なお
この例では塗布、現像装置本体2の上部に電源系統24
が配置されている。
【0022】そして前記塗布、現像装置本体2は、全体
がカバ−体5で覆われており、このカバ−体5の上面側
には空気取り入れ口51が形成されると共に、前後に
は、即ち搬入出ユニット部21、22との境界部には、
ウエハの搬入出口25、26(図2では見えない)が形
成されている。ただし全体がカバ−体5で覆われている
とは、外部との間に多少隙間があってもよいが、後述の
ようにウエハを取りまく雰囲気がフィルタユニット部か
ら吸引された空気雰囲気となるように構成されていれば
よい。またこの実施例では搬入出ユニット部21、22
についてもウエハの搬入出口を除いてカバ−体5で覆わ
れている。このカバ−体5は一体ものである必要はな
く、メンテナンスや運搬の容易性などを考慮して別体も
のを組み合わせたものであってもよい。
【0023】前記カバ−体5の空気取り入れ口51に
は、空気取り入れ用のメッシュ状の空気取り入れ板52
が設けられると共に、この空気取り入れ板52の下方側
には、例えば前後方向に3つの中和反応室6が設けられ
ている。この中和反応室6は、空気中に含まれるアンモ
ニアなどのアルカリ成分を、レジスト膜中に生成した酸
の触媒作用を妨げない程度の極めて低い濃度例えば数p
pb以下に抑えるためのものであり、例えば下に3つの
通気室61〜63を積層して構成される。
【0024】各通気室61〜63の間は、多数のガス拡
散用開口64a、65aが設けられたガス拡散板64、
65で仕切られており、最上段の通気室61へ取り入れ
られた空気は順次ガス拡散板64、65を介して拡散し
ながら下方側へ通流する。またガス拡散用開口64a、
65aを、位置が互いにずれるようにそれぞれガス拡散
板64、65に形成することにより、空気は徐々に均一
に拡散される。
【0025】また最上段の通気室61には、例えばリン
酸ガスなどからなる酸性ガスを供給するためのガス供給
管71が設けられており、このガス供給管71は当該通
気室61内に均一に酸性ガスを供給するために、先端部
が例えば櫛歯状に多数に分岐して形成される。このガス
供給管71の基端部側には通気室61内に供給する酸性
ガスを均一な濃度に調整するためのガス混合室72が接
続されており、このガス混合室72の上流側には、バル
ブ73を介してガス発生源74が接続されると共に、バ
ルブ75を介して空気ボンベ76が接続されている。
【0026】前記ガス発生源74は酸性ガスを発生させ
るためのものであり、酸性ガスを注入したガスボンベ
や、あるいはリン酸溶液を発生源とし溶液の気化によっ
てリン酸ガスを得る手段などから構成される。また空気
ボンベ76は酸性ガスを希釈するための空気を供給する
ものである。
【0027】中和反応室6の底部即ち最下段の通気室6
3の下方側には、フィルタ部81及びファンからなる吸
引手段82が上から順に積層して設けられている。この
フィルタ部81は、空気中に含まれるパ−ティクルを除
去するためのものであり、例えばグラスファイバよりな
るシ−ト体を蛇腹状に折り曲げて構成される。
【0028】さらに塗布、現像装置本体2の吸引手段8
2の下側には、ガス補集管91が設けられ、このガス補
集管91の出口側はガス濃度測定手段92に接続されて
いる。このガス濃度測定手段92により例えばイオンク
ロマト法によって空気中のアルカリ成分の濃度が例えば
定期的に測定される。
【0029】さらにまたこの実施例では、ガス濃度測定
手段92の出力信号即ち空気中のアルカリ成分の濃度に
基づいて、バルブ73を開閉制御してガス発生源74か
らの酸性ガスの供給量を制御したり、バルブ75を開閉
制御して空気ボンベ76からの空気の供給量を制御する
制御手段93が設けられている。ただし空気中のアルカ
リ成分の濃度が大きく変動しない場合には、例えば定期
的に得られたガス測定手段92の測定値をオペレ−タが
確認してキ−ボ−ドなどにより所定の入力を行ない、こ
れにより制御部93を介してバルブ73、75の開閉制
御を行なうようにしてもよい。なおこの実施例では中和
反応室6は、塗布、現像装置本体2のみならず搬出入ユ
ニット部21、22の上部にも形成されている。
【0030】次に上述実施例の作用について述べる。先
ず処理前のウエハが一方の搬入出ユニット部21及び塗
布、現像装置本体2内の搬送アーム3を介して疎水化処
理部41に受け渡され、疎水化処理が行われる。続いて
このウエハは冷却部44にて冷却された後塗布部42に
て化学増幅型のレジスト材料が表面に塗布され、次に加
熱処理部43にて加熱処理される。
【0031】こうして表面にレジスト膜が形成されたウ
エハは、他方の搬入出ユニット部22を介して別途設け
られた図示しない露光装置により露光され、当該搬入出
ユニット部22を介して塗布、現像本体2内の加熱処理
52に搬送される。化学増幅型のレジスト膜は露光され
た部分に酸が発生し、加熱処理52にて加熱処理される
ことにより酸が拡散して酸触媒反応が起こり、この結果
例えばポリマーをブロックしていたアルキル基などが外
れてアルカリ性溶液に対して可溶化となる。
【0032】そして外気(例えばクリ−ンル−ムの中の
空気)には、壁の塗料などから発生したアンモニアやア
ミンなどのアルカリ成分が微量ながら含まれていること
が多いが、この外気は吸引手段82により中和反応室6
及びフィルタ部81を介して塗布、現像装置本体2内に
吸引される。
【0033】ここで中和反応室6では、最上段の通気室
61にガス供給管71から所定の濃度即ち外気中のアル
カリ成分の濃度と同じかまたは僅かに高い濃度に設定さ
れた酸性ガスが供給され、この酸性ガスと空気中のアル
カリ成分との中和反応が行われる。このとき空気及び酸
性ガスは、上述のように通気室61〜63を通って均一
に拡散するため、中和反応も均一に行われる。従ってこ
の中和反応により空気中のアルカリ成分は除去され、弱
酸性となる。また空気に含まれるパ−ティクルはフィル
タ部81にて確実に除去され、装置内はパ−ティクルの
少ないクリ−ンな状態が保持される。
【0034】このようにして装置内に取り入れられた空
気は、定期的にガス補集管91により補集されて、ガス
濃度測定手段92により空気中に含まれる酸・アルカリ
成分の濃度が測定され、この測定値は直接にあるいはオ
ペレ−タの操作を介して制御手段93へ入力される。制
御手段93からは測定された空気中の酸・アルカリ成分
の濃度に基づいてバルブ73、75へ開閉信号が出力さ
れ、ガス発生源74から供給される酸性ガスの量と、空
気ボンベ76から供給される空気の量が制御される。
【0035】そしてこのように供給量が制御された酸性
ガス及び空気は、ガス混合室72内において混合される
ことにより、酸性ガスの濃度の空気による希釈調整が行
なわれ、ガス供給管71から通気室61へ供給される酸
性ガスの濃度は、空気中に含まれるアルカリ成分を効率
よく除去できるように制御されている。
【0036】このように空気中に含まれるアルカリ成分
は、中和反応室6における酸性ガスとの中和反応により
除去されるので、塗布、現像装置内においては、レジス
ト膜中の酸の中和が抑えられ、露光された部分が確実に
変質例えばアルカリ可溶化し、この結果アルカリ性の現
像液によりウエハ表面を現像することにより所定のパタ
ーンが高い精度で得られる。そしてこの実施例ではレジ
スト膜が塗布された後搬入出口から搬出されるまでの間
アルカリ成分濃度の極めて低い雰囲気内に置かれるの
で、レジスト膜表面部へのアルカリ成分の吸着が抑えら
れ、従ってこの点からも上記の酸に対する悪影響が小さ
い。
【0037】以上において化学増幅型のレジスト材料と
しては種々のものを用いることができる。そして例えば
レジスト材料として溶解抑止剤としてt−BOCで一部
水酸基を保護したポリビニルフェノ−ルと酸発生剤とし
てトリフェニルスルホニウムトリフレ−トから成るホジ
レジストを用い、露光後のウエハを、アンモニア濃度が
1PPb前後及び10PPb前後の雰囲気に夫々塗布、
現像装置内に滞在する時間に相当する時間放置したとこ
ろ前者の場合パターンの線幅±0.3%の合格基準をク
リアしたが後者の場合パターンが大幅に崩れた。従って
このレジスト材料においてはアンモニア濃度が1PPb
以下であればよいが、0.7PPb以下であれば更に好
ましい。
【0038】以上において本発明は上述実施例に限定さ
れることなく、例えば図4に示すように構成してもよ
い。この実施例では、空気取り入れ口51には、上から
順に攪拌用ファン102が設けられた中和反応室10
1、例えばグラスファイバウ−ルよりなる拡散用フィル
タ部103、吸引手段82、及びパ−ティクル除去用の
フィルタ部81が積層して設けられており、中和反応室
101の周側部の複数箇所から酸性ガスが流入するよう
にガス供給管71が構成されている。
【0039】更に塗布、現像装置本体2の内部には、装
置内に取り入れられた空気中のアルカリ成分の濃度を検
知するためのセンサ104が設けられており、装置外部
に設けられた制御手段93に接続されている。
【0040】この実施例においても、中和反応室101
における空気中に含まれるアルカリ成分と酸性ガスとの
中和反応によって、空気中のアルカリ成分が除去され
る。ここで中和反応室101内では攪拌用ファン102
によって空気と酸性ガスとが均一に拡散され、さらにこ
れらは拡散用フィルタ部103を通過する際、抵抗体と
して作用するフィルタ103によって拡散されるため、
中和反応が効率よく進行し、空気中のアルカリ成分は効
果的に除去される。
【0041】また装置内の空気に含まれる酸・アルカリ
成分の濃度はセンサ104により常時検知され、この検
知信号に基づいて制御手段93からバルブ73、75に
対して開閉信号が出力されて、酸性ガスの濃度が調整さ
れる。なお上述のように酸性ガスを用いる場合、加湿手
段を用いて通気室内を加湿し、これにより中和反応を促
進させるようにしてもよい。
【0042】そしてまた本発明では酸性ガスを用いる代
りに酸性溶液を用いてもよい。図5はこのような実施例
を示す図であり、この実施例ではカバ−体5の外に開口
する複数の吸気口94aを備えた吸気管よりなる吸気路
94が設けられており、この吸気路94は、カバ−体5
内の通気室95内に配管されている。また吸気路94に
は吸気口94aから外気を吸引して後述の中和反応槽内
に送気するための例えばブロワ−よりなる送気手段96
が設けられている。
【0043】前記通気室95の中には、酸性溶液例えば
所定濃度のリン酸溶液を貯留した中和反応槽97が配置
されており、吸気路94の出口側がこの中和反応槽97
内に浸漬されている。吸気路94の出口側は例えば櫛歯
状に分岐されると共に、吸気路94を通ってきた空気が
中和反応槽97内に散気されるように多数の噴出孔94
bを備えている。
【0044】また中和反応槽97には、酸性溶液を循環
させるための循環路98が設けられると共に、この循環
路98には酸性溶液の濃度を調整するための例えば純水
や所定濃度の酸性溶液の注入部などを備えた濃度調整部
98aと循環ポンプ98bとが設けられており、中和反
応槽97内の酸性溶液を例えば常時あるいは定期的に循
環させてその濃度が所定濃度となるように調整する。
【0045】このような実施例によれば送気手段96に
より外気を取り込んで中和反応槽97内に散気すること
によって、空気中のアルカリ成分が酸性溶液と反応して
中和されるため、上述実施例と同様の効果が得られる。
なお中和反応槽97から散気された空気は例えば吸引手
段82によってフィルタ部81を介してカバ−体5の中
に吸引される。ただし前記中和反応槽97はカバ−体5
の外に設けてもよく、散気されてアルカリ成分が除去さ
れた空気をカバ−体5の中に取り込むようにしてもよ
い。
【0046】なお本発明において、塗布現像装置本体2
内に空気を吸引するためには、吸引手段82の位置は上
述実施例に限定されるものではなく、例えば塗布、現像
装置本体2の床部に設けてもよい。
【0047】そしてまた本発明は、塗布装置と現像装置
とが分離されているものに対しても適用することがで
き、更には塗布、現像装置と露光部とが例えば搬送路を
介して連結されている場合には、これら全体をカバー体
で覆ってこのカバー体の中に中和反応室や中和反応槽を
設けてもよい。なお被処理体としてはウエハ以外の例え
ばLCD用のガラス基板などであってもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、レジスト装置本体をカ
バー体で覆い、酸性ガスや酸性溶液により外気に含まれ
るアンモニアやアミンなどのアルカリ成分を除去して、
化学増幅型のレジスト膜中の露光後に生成した酸の触媒
反応を妨げないようにしているため、高解像度が得ら
れ、正確にパターンを形成することができる。従って化
学増幅型のレジスト膜の特性を十分に引き出すことがで
き、微細なパターンに対して非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の実施例を示す概観斜視図である。
【図3】本発明の実施例に係る塗布、現像装置の内部を
示す略解平面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す縦断正面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す縦断正面図であ
る。
【図6】従来装置によるレジスト膜の現像の様子を示す
説明図である。
【符号の説明】 2 塗布、現像装置本体 41 疎水化処理部 42 塗布部 43 加熱処理部 44 冷却部 45 現像部 5 カバー体 6 中和反応室 61、62、63 通気室 71 ガス供給管 72 ガス混合室 74 ガス発生源 81 フィルタ部 82 吸引手段 92 ガス濃度測定手段 93 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守屋 孝彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センタ−内 (72)発明者 加藤 芳秀 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センタ−内 (72)発明者 大西 廉伸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センタ−内 (72)発明者 北野 淳一 東京都新宿区西新宿2丁目3番1号 東 京エレクトロン株式会社内 (72)発明者 斉藤 美佐子 東京都新宿区西新宿2丁目3番1号 東 京エレクトロン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−318538(JP,A) 特開 平6−208947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 G03F 7/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光により酸が生成して露光部分が変質
    する化学増幅型のレジスト膜を用い、このレジスト膜が
    塗布された被処理体を露光した後現像を行うレジスト処
    理装置において、 空気取り入れ口及び被処理体の搬入出口を備え、前記レ
    ジスト処理装置本体の全体を覆うカバー体と、 前記空気取り入れ口に設けられ、酸性のガスが供給され
    る中和反応室と、 カバー体の外の空気を前記中和反応室を介してカバー体
    の中に吸引する吸引手段と、 を有し、 空気中に含まれるアルカリ成分を前記酸性のガスにより
    中和して、アルカリ成分と前記レジスト膜中の酸との中
    和反応を抑えることを特徴とするレジスト処理装置。
  2. 【請求項2】 露光により酸が生成して露光部分が変質
    する化学増幅型のレジスト膜を用い、このレジスト膜が
    塗布された被処理体を露光した後現像を行うレジスト処
    理装置において、 被処理体の搬入出口を備え、前記レジスト処理装置本体
    の全体を覆うカバー体と、 酸性溶液を貯留した中和反応槽と、 前記カバー体の外の空気を吸引して中和反応槽内に送気
    する送気手段と、 を有し、 前記中和反応槽を通った空気が前記カバ−体の中に供給
    されるように構成し、 空気中に含まれるアルカリ成分を前記酸性溶液により中
    和して、アルカリ成分と前記レジスト膜中の酸との中和
    反応を抑えることを特徴とするレジスト処理装置。
  3. 【請求項3】 レジスト膜を被処理体に塗布する塗布部
    がレジスト処理装置本体の中に設けられていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載のレジスト処理装
    置。
JP18907093A 1993-06-30 1993-06-30 レジスト処理装置 Expired - Fee Related JP2883912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18907093A JP2883912B2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 レジスト処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18907093A JP2883912B2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 レジスト処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07142312A JPH07142312A (ja) 1995-06-02
JP2883912B2 true JP2883912B2 (ja) 1999-04-19

Family

ID=16234804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18907093A Expired - Fee Related JP2883912B2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 レジスト処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2883912B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2937159B2 (ja) * 1997-02-24 1999-08-23 日本電気株式会社 レジストパターンの形成方法
JPH10321511A (ja) * 1997-05-23 1998-12-04 Nec Corp レジスト処理装置
US6287023B1 (en) * 1997-09-22 2001-09-11 Tokyo Electron Limited Processing apparatus and method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07142312A (ja) 1995-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100590355B1 (ko) 베이킹장치및베이킹방법
US7009148B2 (en) Method of processing a substrate, heating apparatus, and method of forming a pattern
TW511169B (en) Substrate processing apparatus and substrate processing method
CN100452296C (zh) 基板加热装置和基板加热方法
US8033244B2 (en) Substrate processing system
KR101006800B1 (ko) 기판의 처리막의 표면 거침을 개선하는 방법 및 기판 처리장치
KR100861046B1 (ko) 기판의 처리 방법 및 기판의 처리 장치
US6020107A (en) Pattern forming method through combined electron beam and light exposure utilizing multiple heat steps
US5434644A (en) Filter device
US8411246B2 (en) Resist coating and developing apparatus and method
US6022672A (en) Method of manufacturing semiconductors having improved temperature control
US6356338B2 (en) Semiconductor production system with an in-line subsystem
JP2883912B2 (ja) レジスト処理装置
JP3290943B2 (ja) レジスト塗布現像処理装置およびレジスト処理方法
US6780461B2 (en) Environment exchange control for material on a wafer surface
JPH09129535A (ja) 加熱処理装置
KR20010083206A (ko) 처리장치
JPH10208997A (ja) レジスト膜のパターン形成方法及びパターン形成装置
JP3094055B2 (ja) フィルタ装置及びレジスト処理システム
JP3048318B2 (ja) レジスト処理装置
JPH09251210A (ja) レジストパターンの形成方法
JPH07161619A (ja) 半導体ウェハのベーク方法及びベーク装置
JP2001313252A (ja) 処理装置
JP2003124283A (ja) 基板処理装置
US5085729A (en) Uniformity using stagnant silylation

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees