JP2883264B2 - 複眼撮像装置 - Google Patents

複眼撮像装置

Info

Publication number
JP2883264B2
JP2883264B2 JP5223544A JP22354493A JP2883264B2 JP 2883264 B2 JP2883264 B2 JP 2883264B2 JP 5223544 A JP5223544 A JP 5223544A JP 22354493 A JP22354493 A JP 22354493A JP 2883264 B2 JP2883264 B2 JP 2883264B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
imaging
convergence angle
control unit
aspect ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5223544A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0779379A (ja
Inventor
光太郎 矢野
克己 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP5223544A priority Critical patent/JP2883264B2/ja
Publication of JPH0779379A publication Critical patent/JPH0779379A/ja
Priority to US08/645,187 priority patent/US5682198A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2883264B2 publication Critical patent/JP2883264B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Studio Circuits (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複眼撮像装置に関し、
特に、複数の撮像系を用いて画界の一部をオーバーラッ
プさせて共通の被写体を撮像して得られる複数の画像を
合成して、任意のアスペクト比の一つの画像を作成する
複眼撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン画面のアスペクト比
を変換するアスペクト比変換方式としては、出力時に画
面の上下または左右をトリミングするアスペクト比変換
方式が知られてお、たとえばNTSC方式のテレビジョ
ン画面のアスペクト比(4対3)をHD方式またはED
2方式のテレビジョン画面のアスペクト比(16対9)
に変換する際に用いられている。このアスペクト比変換
方式は、撮像した画像の一部を用いる方式であるため、
特に、アスペクト比が4対3のイメージセンサを用いた
NTSCカメラで被写体を撮像して、アスペクト比が4
対3のNTSC用のモニタにその画像を出力する場合に
は、画質上の問題は生じないが、水平画角が1/3ほど
減少するという問題がある。
【0003】一方、複数の撮像系を用いて共通の被写体
を撮像して得られる複数の画像のオーバーラップ領域を
合成することにより一つの高精細な画像を得る複眼撮像
装置が、画像電子学会予稿90−03−04,p23〜
28などに提案されている。また、複数の画像を入力し
て座標変換処理を行った各画像を合成することにより画
界の広い画像を出力する画像合成装置が、特開平5−1
10926号公報などに提案されている。
【0004】このような複眼撮像装置および画像合成装
置を応用することにより、複数の撮像系を用いて画界の
一部をオーバーラップさせて共通の被写体を撮像して得
られる複数の画像を合成して、任意のアスペクト比の一
つの画像を作成する複眼撮像装置を構成することができ
る。すなわち、図7に示す複眼撮像装置のように、2つ
の撮像系(左側撮像系110Lおよび右側撮像系110R)を用
いて、画界の一部をオーバーラップさせて共通の被写体
101 を撮像したのち、左側撮像系110Lで得られる左側画
像PL と右側撮像系110Rで得られる右側画像PR とを中
央処理装置(CPU)120 で合成することにより、任意
のアスペクト比の一つの画像PL+R を作成することがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た画像電子学会予稿90−03−04,p23〜28に
は、複数の撮像系を用いて画界の一部をオーバーラップ
させて共通の被写体を撮像することにより複数の画像を
得る具体的な方法については何ら開示されておらず、ま
た、前述した特開平5−110926号公報には、複数
の画像を合成して任意のアスペクト比の画像を得る方法
については何ら開示されていないため、図7に示したよ
うな複眼撮像装置を具体的に構成する手段がない。ま
た、このような複眼撮像装置に用いるアスペクト比変換
方式として、出力時に画面の上下または左右をトリミン
グする前述したアスペクト比変換方式を適用すると、画
質の劣化が生じるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、画質の劣化を最小限に抑
えつつ任意のアスペクト比の画像が得られる複眼撮像装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の複眼撮像装置
は、複数の撮像系を用いて画界の一部をオーバーラップ
させて共通の被写体を撮像して得られる複数の画像を合
成して、任意のアスペクト比の一つの画像を作成する複
眼撮像装置において、前記複数の撮像系からの視点の位
置ずれ量と光軸の輻輳角とで視点位置と光軸の方向とが
定義される撮像系から任意の物体距離および結像倍率で
定義される状態で出力される一つの画像信号になるよう
に、前記複数の撮像系から出力される複数の画像信号を
合成変換する画像合成変換処理部を備えたことを特徴と
する。
【0008】ここで、前記複数の撮像系の少なくとも結
像倍率と物体距離とを表す光学パラメータに応じて、合
成変換後の画像が所定のアスペクト比となるように輻輳
角の制御目標値を決定する演算制御部と、該演算制御部
の出力信号に応じて輻輳角制御を行う輻輳角制御部と、
該輻輳角制御部の出力信号に応じて前記複数の撮像系の
少なくとも一つの撮像系の光軸を回転駆動する駆動部と
を備えていてもよい。
【0009】また、前記複数の撮像系がそれぞれ、変倍
機能を有する撮像系であり、前記演算制御部が、前記複
数の撮像系の変倍時に、合成変換後の画像のアスペクト
比が一定に保たれるように、前記複数の撮像系の輻輳角
制御を行ってもよい。
【0010】
【作用】本発明の複眼撮像装置では、複数の撮像系から
の視点の位置ずれ量と光軸の輻輳角とで視点位置と光軸
の方向とが定義される撮像系から任意の物体距離および
結像倍率で定義される状態で出力される一つの画像信号
になるように、複数の撮像系から出力される複数の画像
信号を合成変換する画像合成変換処理部を具備すること
により、後述する(1)式〜(4)式に示すような幾何
変換処理により、輻輳のある複数の撮像系で得られる画
像を一つの仮想像面上の画像に合成することができる。
これにより、輻輳によって生じる歪みが補正された合成
画像を得ることができる。
【0011】また、複数の撮像系の少なくとも結像倍率
と物体距離とを表す光学パラメータに応じて、合成変換
後の画像が所定のアスペクト比となるように輻輳角の制
御目標値を決定する演算制御部と、演算制御部の出力信
号に応じて輻輳角制御を行う輻輳角制御部とを具備する
ことにより、合成後の画像のアスペクト比を決定する輻
輳制御角は、後述する(6)式に示すように、結像倍率
と物体距離とによって決まるため、任意のアスペクト比
の合成画像を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0013】図1は、本発明の複眼撮像装置の一実施例
における撮像系の基本配置を示す図である。
【0014】本実施例の複眼撮像装置は、左側撮像系1
L および右側撮像系10R の2つの撮像系を含む。こ
こで、左側撮像系10L は、ズームレンズからなる左側
撮像光学系11L と、サチコンなどの撮像管またはCC
Dなどの固体撮像素子からなる左側イメージセンサ12
L とからなる。また、右側撮像系10R は、左側撮像系
10L と等価な仕様を有するものであり、ズームレンズ
からなる右側撮像光学系11R と、サチコンなどの撮像
管またはCCDなどの固体撮像素子からなる右側イメー
ジセンサ12R とからなる。なお、左側イメージセンサ
12L および右側イメージセンサ12R としては、図1
に示すような単管式(単板式)のものでよいが、色分解
光学系を介した2管式(2板式)または3管式(3板
式)のものであってもよい。
【0015】左側撮像光学系11L および右側撮像光学
系11R は,選定したアスペクト比の画面に応じて各撮
像画界の所定量がオーバーラップする条件を左側撮像光
学系11L の光軸LL および右側撮像光学系11R の光
軸LR が満たすように、被写体平面1の法線O−O’に
対して対称に角度θほど傾斜した状態で配置される。し
たがって、左側イメージセンサ12L に共役な左側物体
面2L および右側イメージセンサ12R に共役な右側物
体面2R はそれぞれ、被写体平面1に対して角度θだけ
傾く。なお、以下の説明では、角度2θを「輻輳角」と
称する。また、左側撮像光学系11L の光軸LL と被写
体平面1との交点を点OL とし、右側撮像光学系11R
の光軸LR と被写体平面1との交点を点OR とし、左側
撮像光学系11L の主点(詳しくは、被写体側の主点)
を点CL とし、右側撮像光学系11R の主点(詳しく
は、被写体側の主点)を点CR とする。
【0016】次に、上述した基本配置を前提として、左
側撮像光学系11L および右側撮像光学系11R の構成
について、図2を参照して説明する。
【0017】左側撮像光学系11L は、変倍群22L
よび合焦群24L を含むレンズ群21L〜24Lと、変倍
群22L を駆動するための駆動系であるズームモータ2
Lと、合焦群24L を駆動するための駆動系であるフ
ォーカスモータ26L と、光軸LL を含む平面内で左側
撮像光学系11L および左側イメージセンサ12L を一
体として回転させるための機構系(不図示)および駆動
系(輻輳角モータ27 L )と、輻輳角モータ27L の回
転角を検出するための輻輳角エンコーダ28Lとを含
む。なお、輻輳角エンコーダ28L としては、たとえば
ロータリーエンコーダのような外付け部材を用いてもよ
いし、たとえばパルスモータのような駆動系自身で駆動
方法により回転角を検出するものを用いてもよい。
【0018】左側撮像光学系11L のズームモータ25
L は、左側撮像光学系11L が所定の焦点距離となるよ
うに、ズーム信号が外部から入力されるズーム制御部
(不図示)によって駆動される。また、フォーカスモー
タ26L は、左側撮像光学系11L が所定の被写体距離
に焦点が合うように、フォーカス信号が外部から入力さ
れるズーム制御部(不図示)によって駆動される。
【0019】左側撮像光学系11L のズームエンコーダ
41L は、変倍群22L に設けられた各レンズ群の光軸
方向(光軸LL の方向)の位置情報を得るためのもので
あり、ズームエンコーダ41L の出力信号より、左側撮
像光学系11L の焦点距離を求めることができる。ま
た、フォーカスエンコーダ42L は、合焦群24L に設
けられた各レンズ群の光軸方向(光軸LL 方向)の位置
情報を得るためのものであり、フォーカスエンコーダ4
L の出力信号より、左側撮像光学系11L の被写体距
離を求めることができる。なお、ズームエンコーダ41
L およびフォーカスエンコーダ42L としては、たとえ
ばポテンショメータのような外付け部材を用いてもよい
し、たとえばパルスモータのような駆動系自身で駆動方
法によりレンズの光軸方向の位置情報を検出するものを
用いてもよい。
【0020】右側撮像光学系11R は、左側撮像光学系
11L と同様に構成されている。なお、右側撮像光学系
11R のズームモータ25R は、左側撮像光学系11L
と同一の焦点距離となるように、前記ズーム制御部によ
って駆動される。また、右側撮像光学系11R のフォー
カスモータ26R は、左側撮像光学系11L と同一の被
写体距離に焦点が合うように、前記ズーム制御部によっ
て駆動される。
【0021】次に、本実施例の複眼撮像装置の輻輳角制
御系50について、図3を参照して説明する。
【0022】輻輳角制御系50は、右側撮像光学系11
R および左側撮像光学系11L の少なくとも結像倍率と
物体距離とを表す光学パラメータに応じて、合成変換後
の画像が所定のアスペクト比となるように輻輳角の制御
目標値を決定する演算制御部51と、演算制御部51の
出力信号に応じて輻輳角制御を行う輻輳角制御部52と
からなる。
【0023】演算制御部51には、左側撮像光学系11
L のズームエンコーダ41L の出力信号およびフォーカ
スエンコーダ42L の出力信号と右側撮像光学系11R
のズームエンコーダ41R の出力信号およびフォーカス
エンコーダ42R の出力信号とシステムコントローラ6
0からの制御信号Sとが入力される。また、輻輳角制御
部52には、左側撮像光学系11L の輻輳角エンコーダ
28L の出力信号と右側撮像光学系11R の輻輳角エン
コーダ28R の出力信号と演算制御部51の出力信号と
が入力される。なお、左側撮像光学系11L の輻輳角モ
ータ27L および右側撮像光学系11R の輻輳角モータ
27R はそれぞれ、輻輳角制御部52の出力信号によっ
て駆動される。
【0024】左側撮像光学系11L のズームモータ25
L によって変倍群22L が駆動されると、変倍群22L
に設けられた各レンズ群の光軸方向の位置情報を示すズ
ームエンコーダ41L の出力信号が、演算制御部51に
入力される。また、右側撮像光学系11R のズームモー
タ25R によって変倍群22R が駆動されると、変倍群
22R に設けられた各レンズ群の光軸方向の位置情報を
示すズームエンコーダ41R の出力信号が、演算制御部
51に入力される。
【0025】左側撮像光学系11L のフォーカスモータ
26L によって合焦群24L が駆動されると、合焦群2
L に設けられた各レンズ群の光軸方向の位置情報を示
すフォーカスエンコーダ42L の出力信号が、演算制御
部51に入力される。また、右側撮像光学系11R のフ
ォーカスムモータ26R によって合焦群24R が駆動さ
れると、合焦群24R に設けられた各レンズ群の光軸方
向の位置情報を示すフォーカスエンコーダ42R の出力
信号が、演算制御部51に入力される。
【0026】演算制御部51では、左側撮像光学系11
L および右側撮像光学系11R の光軸回転の指示を示す
制御信号Sがシステムコントローラ60から入力される
と、各ズームエンコーダ41L,41Rの出力信号および
各フォーカスエンコーダ42 L,42Rの出力信号に応じ
て、輻輳角2θの制御目標値が作成されたのち、作成さ
れた制御目標値を示す出力信号が輻輳角制御部52に出
力される。
【0027】輻輳角制御部52では、演算制御部51の
出力信号と各輻輳角エンコーダ28 L,28R の出力信
号とが比較され、各輻輳角エンコーダ28L,28Rの出
力信号が前記作成された制御目標値となるように、各輻
輳角モータ27L,27Rを駆動するための出力信号がそ
れぞれ作成される。
【0028】次に、演算制御部51における輻輳角の制
御目標値の作成方法について、図1および図4をそれぞ
れ参照して説明する。
【0029】図1に示した左側撮像光学系11L および
右側撮像光学系11R の結像倍率をβとし、物体距離
(点OL と点CL との間の距離および点OR と点CR
の間の距離)をzとし、点CL と点CR との距離(基線
長)を2dとする。このとき、被写体平面1から距離
z’だけ点O’側に離れた法線O−O’上の点に視点を
とり、その視点での仮想的な結像倍率がβ’となるよう
に、仮想的な像面(すなわち、視点と像面との距離が
β’z’)をとった場合、左側イメージセンサ12L
像面IL と右側イメージセンサ12R の像面IR とが合
成された仮想像面IL+ R は、図4に示すものとなる。
【0030】図4において、点AL ,点BL ,点CL
よびDL はそれぞれ、左側イメージセンサ12L の像面
L の対角上の点を示し、仮想像面IL+R 上の点AL
,点BL’ ,点CL’ およびDL’ に対応する。ま
た、点AR ,点BR ,点CR およびDR はそれぞれ、右
側イメージセンサ12R の像面IR の対角上の点を示
し、仮想像面IL+R 上の点AR’ ,点BR’ ,点CR
およびDR’ に対応する。さらに、点EL および点FL
はそれぞれ、左側イメージセンサ12L の像面IL 上の
オーバーラップの中心となる上下辺上の点を示し、点E
R および点FR はそれぞれ、右側イメージセンサ12R
の像面IR 上のオーバーラップの中心となる上下辺上の
点を示す。ここで、点EL および点ER はともに、仮想
像面IL+R 上の点E’に対応し、点FL および点FR
ともに、仮想像面IL+R 上の点F’に対応する。
【0031】各像面IL,IRの中心を原点とするととも
に、図4図示水平方向をx軸および図示垂直方向をy軸
として、各像面IL,IRでの座標系を定義すると、右側
イメージセンサ12R の像面IR 上の像点(xR,yR
は、仮想像面IL+R 上では、(1)式および(2)式で
表わされる像点(xR’,yR’)に対応する。
【0032】
【数1】 また、左側イメージセンサ12L の像面IL 上の像点
(xL,yL)は、仮想像面IL+R 上では、(3)式およ
び(4)式で表わされる像点(xL’,yL’)に対応す
る。
【0033】
【数2】 したがって、上記(1)式〜(4)式に示すような幾何
変換処理を施すことにより、輻輳のある複数のイメージ
イセンサ上の画像を一つの仮想像面上の画像に合成でき
るので、このような幾何変換処理を行う画像合成変換処
理部(不図示)を設けることにより、輻輳によって生じ
る歪みが補正された画像を得ることができる。なお、こ
の画像合成変換処理部は、複数の撮像系からの視点の位
置ずれ量と光軸の輻輳角とで視点位置と光軸の方向とが
定義される撮像系から任意の物体距離および結像倍率で
定義される状態で出力される一つの画像信号になるよう
に、複数の撮像系から出力される複数の画像信号を合成
変換する画像合成変換処理部として機能する。
【0034】左側イメージセンサ12L の像面IL およ
び右側イメージセンサ12R の像面IR の大きさをH×
V(アスペクト比H/V)とし、仮想像面IL+R の大き
さをH’×V’(アスペクト比H’/V’)とすると、
点AR および点BL の変換後の点AR’ および点BL
のx座標を上記(1)式および上記(3)式から求める
ことにより、仮想像面IL+R の図示水平方向の長さH’
を計算することができる。また、点BL および点DL
変換後の点BL’ および点DL’ のy座標を上記(2)
式および上記(4)式から求めることにより、仮想像面
L+R の図示垂直方向の長さV’を計算することができ
る。このようにして求めた仮想像面IL+ R のアスペクト
比は、(5)式で表わされる。
【0035】
【数3】 したがって、左側イメージセンサ12L の像面IL およ
び右側イメージセンサ12R の像面IR の大きさH×V
と基線長2dとがともに一定であるとすると、上記
(5)式は(6)式のように書ける。
【0036】
【数4】 すなわち、仮想像面IL+R のアスペクト比H’/V’を
決定する輻輳制御角θは、結像倍率βと物体距離zとに
よって決まることになる。
【0037】そこで、図3に示した演算制御部51で
は、各ズームエンコーダ41L,41Rの出力信号の平均
値と各フォーカスエンコーダ42L,42Rの出力信号の
平均値とが計算されたのち、結像倍率βが、計算された
2つの平均値から各撮像光学系11L,11Rの光学パラ
メータ(各撮像光学系11L,11Rを構成するレンズ群
の焦点距離および主点間隔など)を用いて求められる。
続いて、仮想像面IL+Rのアスペクト比H’/V’が所
定のアスペクト比になるように、輻輳角の制御目標値
が、上記(6)式に基づいて、結像倍率βおよび物体距
離zに応じて計算される。計算された輻輳角の制御目標
値は、輻輳角制御部52に送られる。
【0038】なお、ここでは、各ズームエンコーダ41
L,41Rの出力信号の平均値および各フォーカスエンコ
ーダ42L,42Rの出力信号の平均値を求めたが、いず
れか一方のズームエンコーダ41L,41Rの出力信号お
よびいずれか一方のフォーカスエンコーダ42L,42R
の出力信号を用いてもよい。また、結像倍率βおよび物
体距離zに応じた輻輳制御角θのテーブルを演算制御部
51内に備えておき、このテーブルを参照して輻輳角の
制御目標値を求めてもよいし、結像倍率βおよび物体距
離zと輻輳制御角θとの関係を簡単な多項式に近似し
て、この多項式の係数を演算制御部51に記憶しておく
ことにより、輻輳制御角θを計算してもよい。
【0039】以上により、所定のアスペクト比の画像が
得られるが、この場合には、トリミングする必要はな
く、オーバーラップする領域をできるだけ大きくとれる
ので、高画質の画像が得られる。なお、合成処理後の画
像(仮想像面IL+R )は、図4に示すように、その領域
の形状が矩形から多少歪んだ形状となり、たとえばHD
モニターなどにアスペクト比16:9の画像を表示する
際には、輪郭に沿って枠線を表示してもよい。
【0040】次に、演算制御部51における輻輳角の制
御目標値の他の作成方法について、図5を参照して説明
する。
【0041】上述した作成方法では、図4に示したよう
に、合成処理後の画像の形状が、矩形から多少歪んだ形
状になる。合成処理後の画像の領域の形状を矩形にする
には、たとえば図5に示す斜線部分をカットする方法が
考えられる。この場合、上述した作成方法により輻輳角
の制御目標値を決定すると、仮想像面IL+R のアスペク
ト比が所定のアスペクト比よりも多少大きくなる。い
ま、仮想像面IL+R の大きさを、図5に示すように、
H’×V”(アスペクト比H’/V”)とすると、合成
後のアスペクト比は、上述した作成方法と同様にして、
上記(1)式〜(4)式より、(7)式で表わされる。
【0042】
【数5】 この作成方法においても、輻輳角の制御目標値は、上記
(7)式の逆変換式から所定のアスペクト比になるよう
に結像倍率βおよび物体距離zに応じて計算される。し
かし、この作成方法においては、逆変換式が非常に複雑
になるので、テーブルを参照して輻輳角の制御目標値を
求める方法または多項式に近似して輻輳角の制御目標値
を計算する方法を用いるのがより望ましい。
【0043】なお、この作成方法においては、所定のア
スペクト比の画像を得るために、合成画像の上下の領域
を多少トリミングしているが、画質の劣化が著しくない
程度であれば許容できる。同様にして、合成画像の上下
または左右の領域を多少トリミングしてアスペクト比を
微調整することは、画質の劣化が著しくない範囲であれ
ば許容できる。
【0044】以上述べた実施例では、各撮像系の光軸回
転量が同一になるように輻輳角の制御を行ったが、一つ
の撮像系の光軸のみを回転させるよう構成してもよい。
【0045】また、撮像光学系がズームレンズからなる
場合には、ズーミングの際に結像倍率βが変化するの
で、輻輳制御角θを逐次変化させないと、アスペクト比
が変わってしまう。すなわち、ズーミング中にアスペク
ト比を一定に保つには、以下に示す(8)式が成り立つ
ことは上記(6)式から明白であるため、(8)式によ
り輻輳角の追従制御を行えばよい。
【0046】
【数6】θ=g(β,z) (8) 次に、ズーミング中での輻輳角制御のアルゴリズムにつ
いて、図6を参照して説明する。なお、この制御は、ズ
ーム,フォーカスおよび輻輳を含むシステム全体の制御
を司るシステムコントローラ60(図3参照)によって
行われる。
【0047】外部からのズーム信号を受け付けると(ス
テップS1)、ズーム信号に応じた制御信号をズーム制
御部(不図示)に出力する。これにより、各撮像光学系
10 L,10Rの焦点距離が同一となるように、各変倍群
22L,22Rが各ズームモータ25L,25Rによって駆
動される(ステップS2)。続いて、外部からのフォー
カス信号を受け付けると、フォーカス信号に応じた制御
信号をフォーカス制御部(不図示)に出力する。これに
より、各撮像光学系10L,10Rの焦点が同一の被写体
距離に合うように、各合焦群24L,24Rが各フォーカ
スモータ26L,26Rによって駆動される(ステップS
3)。続いて、各撮像光学系11L,11R の光軸回転
の指示を示す制御信号Sを演算制御部51(図3参照)
に出力する。これにより、上記(8)式に基づいた輻輳
角制御が行われる(ステップS4)。続いて、外部から
のズーム信号の有無によりズーミング中か否かのチェッ
クを行い、ズーミング中であると判断した場合には、ス
テップS2〜ステップS4までの動作を繰り返す(ステ
ップS5)。
【0048】ステップS5においてズーミング中でない
と判断した場合には、ステップS3の動作と同様にし
て、外部からのフォーカス信号の受付および各合焦群2
L,24Rの駆動を再度行う(ステップS6)。ここ
で、フォーカス制御を再度行うのは、ステップS4にお
ける輻輳角制御によりピントが外れることがあるためで
ある。続いて、フォーカス制御で結像倍率βがずれた場
合には、ステップS4の動作と同様にして、輻輳角制御
を再度行う(ステップS7)。続いて、ステップS3の
動作と同様にして、外部からのフォーカス信号の受付お
よび各合焦群24 L,24Rの駆動を再度行う(ステップ
S8)。続いて、ステップS8におけるフォーカス制御
で結像倍率βがずれたかどうかを判断することにより、
輻輳角制御の必要性があるか否かを判断して、輻輳角制
御の必要がある場合には、ステップS7およびステップ
S8の動作を繰り返す(ステップS9)。一方、輻輳角
制御の必要がない場合には、動作を終了する。
【0049】以上の処理によって、ズーミング中でもア
スペクト比が一定に保たれるように輻輳角制御を行うこ
とができる。
【0050】なお、フォーカス信号は外部から与えられ
る任意の被写体距離にピントが合うように設定されてい
るものでもよいし、公知の自動焦点検出器の出力信号で
もよい。特に、フォーカス信号が自動焦点検出器の出力
信号である場合には、ズーミング中でも輻輳角制御がリ
アルタイムで行えるので、アスペクト比を違和感なく一
定に保つことができる。
【0051】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次の効果を奏する。
【0052】(1)複数の撮像系からの視点の位置ずれ
量と光軸の輻輳角とで視点位置と光軸の方向とが定義さ
れる撮像系から任意の物体距離および結像倍率で定義さ
れる状態で出力される一つの画像信号になるように、複
数の撮像系から出力される複数の画像信号を合成変換す
ることができるため、輻輳によって生じる歪みが補正さ
れた合成画像を得ることができるとともに、合成画像の
画質の劣化を最小限に抑えることができる。
【0053】(2)複数の撮像系の少なくとも結像倍率
と物体距離とを表す光学パラメータに応じて、合成変換
後の画像が所定のアスペクト比となるように輻輳角の制
御目標値を決定し、決定した輻輳角の制御目標値に応じ
て輻輳角制御を行うことができるため、任意のアスペク
ト比の合成画像を得ることができる。
【0054】(3)複数の撮像系の変倍時に、合成変換
後の画像のアスペクト比が一定に保たれるように、複数
の撮像系の輻輳角制御を行うことができるため、ズーミ
ング中でも輻輳制御を追従して行えるので、アスペクト
比を違和感なく一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複眼撮像装置の一実施例における撮像
系の基本配置を示す図である。
【図2】図1に示した左側撮像光学系および右側撮像光
学系の構成を示す概略構成図である。
【図3】本発明の複眼撮像装置の一実施例における輻輳
角制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した演算制御部における輻輳角の制御
目標値の作成方法を説明するための図である。
【図5】図3に示した演算制御部における輻輳角の制御
目標値の他の作成方法を説明するための図である。
【図6】本発明の複眼撮像装置の一実施例におけるズー
ミング中での輻輳角制御のアルゴリズムを示すためのフ
ローチャートである。
【図7】2つの撮像系を用いて、画界の一部をオーバー
ラップさせて共通の被写体を撮像して得られた2つの画
像を合成して、任意のアスペクト比の一つの画像を作成
する複眼撮像装置の一例を示すための概念図である。
【符号の説明】
1 被写体平面 2L 左側物体面 2R 右側物体面 10L 左側撮像系 10R 右側撮像系 11L 左側撮像光学系 11R 右側撮像光学系 12L 左側イメージセンサ 12R 右側イメージセンサ 21L,21R,23L,23R レンズ群 22L,22R 変倍群 24L,24R 合焦群 25L,25R ズームモータ 26L,26R フォーカスモータ 27L,27R 輻輳角モータ 28L,28R 輻輳角エンコーダ 41L,41R ズームエンコーダ 42L,42R フォーカスエンコーダ 50 輻輳角制御系 51 演算制御部 52 輻輳角制御部 60 システムコントローラ LL,LR 光軸 θ 角度 2θ 輻輳角 OL,OR,CL,CR,AL,BL,CL,DL,AR,BR
R,DR,AL’,BL’,CL’,DL’,AR’,
R’,CR’,DR’EL,FL,ER,FR,E’,F’
点 IL,IR 像面 IL+R 仮想像面 H,H’,V,V’,V” 長さ x,y 軸
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 5/225 H04N 5/232 H04N 5/265 H04N 7/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の撮像系を用いて画界の一部をオー
    バーラップさせて共通の被写体を撮像して得られる複数
    の画像を合成して、任意のアスペクト比の一つの画像を
    作成する複眼撮像装置において、 前記複数の撮像系からの視点の位置ずれ量と光軸の輻輳
    角とで視点位置と光軸の方向とが定義される撮像系から
    任意の物体距離および結像倍率で定義される状態で出力
    される一つの画像信号になるように、前記複数の撮像系
    から出力される複数の画像信号を合成変換する画像合成
    変換処理部を備えたことを特徴とする複眼撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の撮像系の少なくとも結像倍率
    と物体距離とを表す光学パラメータに応じて、合成変換
    後の画像が所定のアスペクト比となるように輻輳角の制
    御目標値を決定する演算制御部と、 該演算制御部の出力信号に応じて輻輳角制御を行う輻輳
    角制御部と、 該輻輳角制御部の出力信号に応じて前記複数の撮像系の
    少なくとも一つの撮像系の光軸を回転駆動する駆動部と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の複眼撮像装
    置。
  3. 【請求項3】 前記複数の撮像系がそれぞれ、変倍機能
    を有する撮像系であり、 前記演算制御部が、前記複数の撮像系の変倍時に、合成
    変換後の画像のアスペクト比が一定に保たれるように、
    前記複数の撮像系の輻輳角制御を行うことを特徴とする
    請求項2記載の複眼撮像装置。
JP5223544A 1993-06-28 1993-09-08 複眼撮像装置 Expired - Fee Related JP2883264B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5223544A JP2883264B2 (ja) 1993-09-08 1993-09-08 複眼撮像装置
US08/645,187 US5682198A (en) 1993-06-28 1996-05-13 Double eye image pickup apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5223544A JP2883264B2 (ja) 1993-09-08 1993-09-08 複眼撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0779379A JPH0779379A (ja) 1995-03-20
JP2883264B2 true JP2883264B2 (ja) 1999-04-19

Family

ID=16799828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5223544A Expired - Fee Related JP2883264B2 (ja) 1993-06-28 1993-09-08 複眼撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2883264B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01282332A (ja) * 1988-05-10 1989-11-14 Toray Ind Inc ピッチ系不融化方法
JP3321941B2 (ja) * 1993-11-11 2002-09-09 三菱電機株式会社 画像合成装置
JP2002057938A (ja) * 2000-08-10 2002-02-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 撮像装置
JP4818747B2 (ja) * 2006-02-23 2011-11-16 公益財団法人鉄道総合技術研究所 長尺画像を用いた鉄道車両検査方法及びその装置
JP4932660B2 (ja) * 2007-10-05 2012-05-16 富士フイルム株式会社 画像記録装置及び画像記録方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0779379A (ja) 1995-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3192875B2 (ja) 画像合成方法および画像合成装置
JP2888713B2 (ja) 複眼撮像装置
US5682198A (en) Double eye image pickup apparatus
JP3054002B2 (ja) 複眼撮像装置
JP3463612B2 (ja) 画像入力方法、画像入力装置及び記録媒体
JP5596972B2 (ja) 撮像装置の制御装置および制御方法
EP0563737A1 (en) Multilens imaging apparatus with correction of misregistration
JPH0795467A (ja) 画像処理装置
JP2007109166A (ja) 運転支援システム
US7932924B2 (en) Image-shake correction apparatus
JP2012199621A (ja) 複眼撮像装置
US20140210957A1 (en) Stereoscopic imaging apparatus and method of displaying in-focus state confirmation image
JP2011239207A (ja) 撮像装置、撮像制御方法、及び撮像制御プログラム
JP2002369186A (ja) 車両後方画像表示装置、車両周囲画像表示方法
JP2011048283A (ja) 撮影画像合成装置
JP2883264B2 (ja) 複眼撮像装置
US7899273B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and computer program
JPH07303207A (ja) 撮像装置
JP3818685B2 (ja) 撮像装置
JP2000341574A (ja) カメラ装置及びカメラ制御システム
JPH1141509A (ja) 撮像装置
JP2821042B2 (ja) 画像合成装置
JP5434065B2 (ja) 撮像装置
JP2000147643A (ja) カメラ雲台およびパノラマ画像・全天周画像作成装置
JPH07212642A (ja) 画像合成方法および該方法を用いた複眼撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080205

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090205

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100205

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100205

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110205

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120205

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees