JP2882984B2 - 水分センサによる露点の計測方法 - Google Patents

水分センサによる露点の計測方法

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JP2882984B2 JP5291406A JP29140693A JP2882984B2 JP 2882984 B2 JP2882984 B2 JP 2882984B2 JP 5291406 A JP5291406 A JP 5291406A JP 29140693 A JP29140693 A JP 29140693A JP 2882984 B2 JP2882984 B2 JP 2882984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水分センサを使用した
露点の計測方法に関し、特に、温度依存特性が非直線性
である水分センサの計測値を正確に温度補正することの
できる露点の計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、気相又は液相等の被検体中の特
定成分量(具体例をあげれば、空気中の水分量、絶縁油
が充填された変成器等の密閉容器内の密封ガス中や絶縁
油中の水分量、各種の石油タンク内のシールガス中や石
油中の水分量等)を測定する各種の計測装置には、当該
特定成分量の変化に応じてインピーダンスが変化する半
導体型センサ、電解質型センサ、或は静電容量型センサ
等が使用されている。
【0003】周知のように、このようなセンサは、セン
サの捕捉能において温度依存性を有するので、被測定量
は、被測定時の温度で補正する必要がある。通常この補
正は、センサの温度依存性が良好な直線性を有するもの
として行なわれている。
【0004】例えば、水分量検出装置に使用される水分
センサなどの温度依存性は、通常、その温度係数を一般
にmV/℃などで表すように、被測定領域(露点)や温
度領域に関係なく一律であると考えられており、例えば
露点の測定に際しては、検出装置内の回路などにより、
次の演算を行なっている。 DP=DP+α(T−T) ここで、 DP :任意温度Tにおける露点 DP:基準温度Tにおける露点 α :温度係数(定数)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水分セ
ンサはその温度依存特性が直線性の良いものばかりとは
限らず、又、用途によっては非直線性の温度依存特性を
有する水分センサが使用されることもある。図4は、水
分センサの温度依存特性の一例を模式的に示す入出力特
性図である。
【0006】本発明者は、アルミニウム酸化被膜型水分
センサの入出力特性、即ち、温度依存特性について多く
の研究実験を行なった結果、図4から理解されるよう
に、 (1)水分センサの温度係数αは一定ではなく、しかも
露点毎に変化すること。 (2)各温度による水分センサの入出力特性(静電容量
−露点)は、相似曲線群を形成すること。つまり、 (3)各温度による水分センサの入出力特性には、変曲
点が幾つか存在し、その最高露点DPmax、及び変曲
点D、D、D、D、・・・・Dは、自己相似
の関係、即ち、写像(射影)の関係にあること。 (4)温度係数αは、低露点Dminで、例えば−30
℃以下では温度特性がなくなり、温度に関係なく固定さ
れること。を見出した。
【0007】通常、このような非直線性の温度依存特性
を有するセンサを使用した場合には、その補正のために
複雑な回路構成を必要とし、また、種々の温度係数を設
定できるように補正回路を構成しなければならない。こ
のため、部品点数が大幅に増加し、消費電力が多くな
り、かつ大型化し、そして、コストが相当に上昇する等
の問題が生じる。又、このセンサの非直線性の温度依存
性を演算処理にて補正するためには、大容量の記憶素子
を必要とした。
【0008】従って、本発明の目的は、複雑な回路構成
を取ることなく、簡単な、即ちメモリ容量の限られたマ
イクロコンピュータによる演算処理により、入出力特性
が非線形の水分センサの温度依存性を所要の精度を満足
して補正することのできる露点の計測方法を提供するこ
とである。
【0009】本発明の他の目的は、露点の温度係数の極
性が特定の温度で反転するような水分センサにおいて
も、簡単な、即ちメモリ容量の限られたマイクロコンピ
ュータによる演算処理により、入出力特性が非線形の水
分センサの温度依存性を所要の精度を満足して補正する
ことのできる露点の計測方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
水分センサによる露点の計測方法によって達成される。
要約すれば、本発明は、水分量により静電容量(C
が変化する水分センサを用いて所定の温度(T)におけ
る露点(DP)を計測する計測方法において、 (a)基準温度(T)における水分センサの入出力特
性曲線C=f(DP)を、このセンサの基準特性にお
ける露点の最大値DPmaxと、このセンサの特性の温
度依存性がなくなる固定点の露点値DPminとの間に
て、この特性曲線の変曲点を分岐点として幾つかの露点
領域i(DP〜DPi+1)に分け、そして、各領域
iにおける特性曲線Chiを、それぞれ任意の変換関数
(DP)で近似する。 (b)所定温度(T)における基準特性を求めるため
に、先ず、前記基準特性曲線を全露点領域(DPmin
〜DPmax)から(DPmin〜T)へと、下記式
(4)にて縮小(DPmax>Tの場合)或は拡大(D
max<Tの場合)する。 DP=DP*(T−DPmin)/(DPmax−DPmin) (4) (c)前記式(4)により得られたDP値が、下記式
(5)を満足する領域iを見つける。 DP<DP*(T−DPmin)/(DPmax−DPmin) (5) (d)前記式(5)が成立すると、前記DP値を前記変
換関数f(DP)に代入して出力値Chiを求める。 (e)この出力値Chiを下記回転変換式(6)に代入
して、所定温度Tにおける温度補正されたCを求め
る。 C=Chi+D*(DP−DPmin)*(T−T) (6) (f)そして、温度Tの環境における水分センサのこの
値と、温度Tとを変換関数C=f(DP)の逆関
数に入力して、露点DPを求める。ことを特徴とする水
分センサによる露点の計測方法である。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る水分センサによる露点の
計測方法を図面に則して更に詳しく説明する。
【0012】図3は、本発明の計測方法を水分量検出装
置に具現化した場合の装置の一実施例を説明するための
回路構成図を示す。本実施例では、水分センサとして水
分量の変化に応じて静電容量が変化するアルミニウム酸
化被膜型水分センサSが使用されている。
【0013】又、本実施例の装置にて、水分量検出回路
10は、基本的にはCR発振回路であって、例えばC−
MOS型のシュミットインバータ11と、このインバー
タ11の入出力間、即ち、帰還回路に挿入されたパルス
周波数決定用素子である抵抗器Rと、インバータ11
の入力側と接地間に接続されたもう1つのパルス周波数
決定用素子である静電容量型センサSとによって被検体
中の特定成分量、即ち、本実施例では水分量に関する周
波数のパルス信号を発生する。即ち、このパルス発生回
路は、センサSの静電容量値Cが被検体中の水分量の
変化に応じて変化することによって周波数(F)が変動
するパルス信号を出力する。本実施例にて、第2のC−
MOS型のシュミットインバータ12は、パルス発生回
路からのパルス信号のパルス波形を反転するものであ
り、その出力周波数(F)は変わらない。
【0014】この発振出力、即ち出力周波数(F)は、
マイクロコンピュータ100に送り、マイクロコンピュ
ータ内のカウンタ部にてカウントし、演算処理部にて演
算処理してその周波数に対応する水分量が算出される。
本実施例においては、発振周波数は、所定の演算式に基
づい演算処理することにより露点として出力される。
【0015】なお、上記水分量検出回路10において、
一般には、図示するように、水分センサSと並列に抵抗
器Rを接続し、又、センサSと接地間に静電容量C
が接続される。これは、抵抗器Rと静電容量Cとに
より、センサSに直流電圧成分がかからないようにする
ためである。即ち、通常、センサSとして酸化アルミニ
ウム等からなるセンサが用いられるので、直流電圧成分
が印加されると、分極、絶縁破壊等によりセンサの特性
の劣化等が生じ易くなるので、これを防止するためであ
る。又、静電容量Cは、この静電容量CをセンサS
と直列に設けることによりセンサSに印加される電圧を
分圧し、センサSを保護するためである。更に、静電容
量Cは、低露点で、センサSの容量Cが小さくな
り、それによって、出力周波数(F)が大きくなり過ぎ
ることを防ぐ機能をも有している。
【0016】又、本発明に従えば、露点の算出及び水分
センサSの温度依存性を補正するために、計測時の測定
雰囲気温度(T)が測定される。任意の温度測定方法及
び装置を使用し得るが、本実施例では、水分量検出回路
10と同様に、基本的にはCR発振回路とされる温度検
出回路20が使用される。
【0017】つまり、この温度検出回路20は、例えば
C−MOS型のシュミットインバータ21と、このイン
バータ21の入出力間、即ち、帰還回路に挿入されたパ
ルス周波数決定用素子である例えばサーミスタのような
抵抗変化式の温度センサRと、インバータ11の入力
側と接地間に接続されたもう1つのパルス周波数決定用
素子である固定静電容量Cとによって、温度に関する方
形波パルス信号を発生するCR発振回路を構成し、パル
ス周波数決定用素子である温度センサRの抵抗が温度
に応じて変化することによってこのCR発振回路の出力
周波数(F)を対応的に変化させ、この発振出力、即
ち方形波パルス信号をマイクロコンピュータ100に送
り、水分量の場合と同様にしてその周波数(F)に対
応する温度を算出する。
【0018】図1は、上記水分量検出装置に使用された
水分センサSの温度依存性の一例を示す特性図であり、
図4と同様に、縦軸に水分センサSの静電容量(C
を取り、横軸に露点(DP)を取ったものである。
【0019】本発明者は、上述したように、アルミニウ
ム酸化被膜型水分センサの入出力特性(静電容量−露
点)について多くの研究実験を行なった結果、 (1)水分センサの温度係数αは一定ではなく、しかも
露点毎に変化すること。 (2)各温度による水分センサの入出力特性C=f
(DP)(静電容量−露点)は相似曲線群を形成するこ
と。つまり、 (3)各温度による水分センサの入出力特性曲線には、
変曲点が幾つか存在し、各特性曲線は相似、つまり、そ
の最高露点及び変曲点は、写像(射影)の関係にあるこ
と。 (4)温度係数αは、低露点で、例えば−30℃以下で
は温度特性がなくなり、温度に関係なく固定されるこ
と。を見出した。
【0020】つまり、本発明者は、各温度による水分セ
ンサの入出力特性C=f(DP)は相似曲線群を形成
しており、従って、例えば露点のような被測定量を計測
する水分センサの基準温度(T)における入出力特性
を相似変換して、任意の温度におけるこの水分センサの
入出力特性を求め、この任意の温度における水分センサ
の入出力特性に基づき任意の温度の被測定量を求め得る
ことを見出した。
【0021】より具体的に言えば、基準温度(T)に
おける水分センサの入出力特性を、任意の温度における
水分センサの全被測定領域に縮小或は拡大し、更に、水
分センサの入出力特性の所定点、例えば温度係数が固定
される例えば−30℃以下の特定の低露点(D
min)を回転中心とした回転と、縮小或は拡大とに
より、即ち、射影により、任意の温度におけるこの水分
センサの入出力特性を求めることができ、従って、この
任意の温度における水分センサの入出力特性に基づき任
意の温度の被測定量を求めることが可能である。
【0022】次に、本発明の計測方法を水分センサを使
用した露点検出に関連してより具体的に説明する。
【0023】実施例1図1に示すように、各温度による
水分センサの入出力特性(曲線)C=f(DP)は、
本実施例によれば、幾つかの領域i(DP〜DP
i+1)に分け、それぞれの領域を任意の関数f(D
P)、例えば2次関数f(DP)=A(DP)
(DP)+Cで近似する。これら各2次関数の交
点、即ち変曲点DPは、異なる温度の特性に対して射
影されると考えることができる。
【0024】即ち、例えば、水分センサの基準温度(T
)を50℃とした場合、その基準入出力特性における
露点の最大値DPmaxは50℃となり、又水分センサ
特性の温度依存性がなくなる露点DPminを、例えば
−60℃とすると、水分センサ特性を検討する全露点領
域(DPmin〜DPmax)は、(−60〜50)℃
となる。従って、或る温度Tにおけるその全露点領域
(DPmin〜T)は、(−60〜T)℃となり、その
温度Tにおける水分センサ特性は、温度50℃の水分セ
ンサ特性(基準特性)を露点領域(−60〜50)℃か
ら(−60〜T)℃に縮小或は拡大し、且つ−60℃
(DPmin)を回転中心とした回転により求められ
る。DPmax>Tの場合縮小され、DPmax<Tの
場合拡大される。
【0025】本実施例によれば、水分センサの基準入出
力特性にて、各領域iにおける水分センサの静電容量C
hiは、上述したように、 Chi=f(DP)=A(DP)+B(DP)+C (7) にて表される。ここで、A、B、Cは、各水分セ
ンサ固有の定数である。
【0026】更に、上記説明にて理解されるように、基
準特性曲線C=f(DP)における各変曲点に対応す
る露点の分岐点DPは、或る温度Tに対して、次のよ
うに変換(縮小或は拡大)される。 DP=DP*(T−DPmin)/(DPmax−DPmin) (8) ここで、上述のように、DPmaxは、例えば50℃、
DPminは、例えば−60℃とされる。
【0027】本発明によれば、更に、温度Tにおけるセ
ンサ特性は、温度依存性がなくなる露点、例えばDP
min=−60℃を固定点として座標回転が与えられ
る。つまり、C=Chi+D*(DP−DPmin
*(T−T) (9)ここで、Dは定数
であり、Tは上述の基準温度であり、又、上述のよう
に、DPmaxは、例えば50℃、DPminは、例え
ば−60℃とされる。
【0028】このようにして得られた、温度補正が成さ
れた静電容量C及び温度Tを利用して、水分センサの
入出力特性変換関数C=f(DP)の逆関数、即ち、
各露点域で求められるDP=aCn+bCn+c
(a、b、c:定数)の式を演算処理して露点DPが求
められる。
【0029】次に、図1及び図2を参照して、本実施例
を更に具体的に説明する。
【0030】図1に示す実施例では、基準温度(T
50℃における水分センサの入出力特性が基準特性とさ
れる。この基準特性は、本実施例では理解を容易とする
ために、六つの領域に分けられている。従って、この基
準特性の最大値DPmax=DPは50℃である。
又、この実施例で、センサ特性の温度依存性がなくなる
露点DPmin=DPは−60℃とされる。即ち、セ
ンサ特性を検討する全露点領域は(−60〜50)℃と
なる。
【0031】更に、六つの領域に分けられた各領域の水
分センサの基準特性Ch1、Ch2、Ch3、Ch4
h5、Ch6、二次関数にて近似されるものとする。
つまり、 Ch1=A(DP)+B(DP)+C h2=A(DP)+B(DP)+C h3=A(DP)+B(DP)+C h4=A(DP)+B(DP)+Ch5=A(DP)+B(DP)+C h6=A(DP)+B(DP)+C である。
【0032】A〜A、B〜B、C〜Cは、
各水分センサ固有の定数であり、センサの特性曲線から
求められるものである。本実施例では、例えば、 A=0.005 B=0.60 C=28.0 A=0.005 B=0.45 C=22.0 A=0.010 B=0.50 C=21.0 A=0.005 B=0.60 C=21.0 A=0.015 B=0 C=29.0 A=0.005 B=2.55 C=−50.4 とすることにより、良好な結果を得ることができた。
【0033】ここで、或る温度Tにおけるセンサ特性
を、上記基準特性から求める場合のアルゴリズムを図2
をも参照して説明する。
【0034】先ず、図3に示す湿度検出回路10及び温
度検出回路20を利用して露点DP及び環境温度Tが計
測される。
【0035】この露点DP及び温度Tを次の演算式(1
0)に代入し、先ず、 DP=DP*(T−DP)/(DP−DP) (10) を求め、次に、この得られたDP値が、図2のアルゴリ
ズムにてステップ1〜5までのどの演算式を満足するか
を算出する。
【0036】つまり、 DP<DP*(T−DP)/(DP−DP) (11) 即ち、 DP<DP*(T+60)/(50+60) (12) を満足する領域iを見付ける。
【0037】上記式(12)が成立すると、本実施例で
は、例えば、ステップ3にて、 DP<DP*(T−DP)/(DP−DP) (13) 即ち、 DP<DP*(T+60)/(50+60) (14) が成立したとすると、下記演算式(15)、 Ch3=ADP+BDP+C (15) により、Ch3を求める。
【0038】このCh3は、下記演算式(16)、(1
7) C=Ch3+D*(DP−DP)*(T−T) (16) 即ち、 C=Ch3+D*(DP+60)*(T−50) (17) に代入し、温度補正されたCが演算処理にて得られ
る。本実施例にて、定数Dは−0.0022とすること
によって良好な結果を得ることができた。
【0039】これらのアルゴリズムの例によって示され
る変換関数C=f(DP)の逆関数に、環境露点DP
に対応する水分センサの容量Cと温度Tを入力するこ
とにより、露点DPを求める。
【0040】図1には、上述のようにして求められた、
温度Tが20℃の場合と、0℃の場合の水分センサの入
出力特性図であり、実際の水分センサの入出力特性(静
電容量−露点)と実質的に一致していることが分かっ
た。
【0041】実施例2本発明によれば、上述したよう
に、基準特性曲線C=f(DP)で示される全露点領
域(DPmin〜DPmax)は、幾つかの領域に分け
て、或は分けることなく全体として、或る温度Tに対し
て、 DP=DP*(T−DPmin)/(DPmax−DPmin) (18) のように変換(縮小或は拡大)され、更に、この温度T
におけるセンサ特性は、温度依存性がなくなる露点、例
えばDPmin=−60℃を固定点として座標回転が与
えられる。
【0042】実施例1では、この座標回転は、 C=Chi+D*(DP−DPmin)*(T−T) (19) にて与えられたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、図5に示すような方法をも採用し得る。
【0043】つまり、温度Tにおけるセンサ特性は、D
P−C座標軸で示される基準特性曲線C=f(D
P)が、原点が(0,0)から(Chmin,DP
min)へと移動し、更に座標軸が角度θだけ原点の回
りに回転したDP−ChT座標軸へと回転移動したと
考えることができる。従って、温度Tにおける露点DP
及び容量ChTは、 DP=(DP−DPminCOSθ+(C−Chmin)sin θ (20) ChT=(C−ChminCOS θ−(DP−DPmin)sin θ (21) θ=A・T A:定数 (22) にて表すことができる。
【0044】従って、温度Tにおけるセンサの入出力特
性変換関数は、ChT=f’(DP)に変換される。
【0045】この変換関数を用いて、実施例1と同様
に、温度Tにおける露点DPを算出することができる。
【0046】 実施例3 本実施例によれば、実施例1にて説明したように、基準
温度(T)におけるセンサの入出力特性の全露点領域
(DPmin〜DPmax)は、或る温度Tにおけるセ
ンサ特性の全露点領域(DPmin〜T)へと縮小或は
拡大される。
【0047】この場合には、図6に示すように、基準特
性曲線C=f(DP)における各露点DPは、或る温
度Tに対して、次の式にて変換(縮小或は拡大)され
る。 DP’=DP*(DPmin〜T)/(DPmin〜DPmax) (23)
【0048】ただ、本実施例に従って、具体的に演算を
進めるに当たっては、基本となる関数C=f(DP)
が非線型で、代数的にそれを表すと、複雑な高次関数と
なる。従って、上記各実施例に比べるとより大型のコン
ピュータを用いる必要が出てくる。
【0049】このようにして縮小、拡大変換された後、
更に、実施例1或は実施例2の方法により回転変換し、
温度Tにおける露点DPを求めることができる。
【0050】実施例4実施例3において、高次関数とな
るC=f(DP)を演算処理してDP’を求める代
わりに、表1に示すように、Chiに対するDP’を
ROMテーブル化することによる演算処理をすることに
よっても、任意の温度Tにおける露点DP’を得るこ
とができる。
【0051】
【表1】
【0052】なお、上記各実施例は本発明の単なる例示
に過ぎず、上記実施例に示した回路構成、使用する素子
等は必要に応じて任意に変更できるものである。
【0053】例えば、水分センサとして酸化アルミニウ
ム膜を用いた静電容量型のセンサ以外のセンサを使用し
ても良い。勿論、C−MOSシュミットインバータ以外
のインバータや他の回路素子を使用することもでき、ま
た、抵抗変化式の温度センサ(温度検知素子)やマイク
ロコンピュータ以外の素子を使用してもよい。さらに、
発振手段は方形波パルス以外のパルスを発生するもので
もよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水分セン
サによる露点の計測方法は、露点を計測する水分センサ
の基準温度における入出力特性を相似変換して、任意の
温度におけるこの水分センサの入出力特性を求め、この
任意の温度における水分センサの入出力特性に基づき任
意の温度の露点を求める構成とされるので、水分センサ
の温度依存性が非直線性であっても、また、露点によっ
て温度係数が相違する場合でも、更には、温度係数の極
性が反転する場合においても、水分センサの温度依存性
を所要の精度を満足して補正することができる。従っ
て、どのような温度依存性の水分センサを使用しても温
度変化による測定誤差が非常に少なくなり、精度の高い
露点の計測が行なえるという顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を水分量検出装置に適用した場合に、使
用する水分センサの温度依存性を示す特性曲線図であ
る。
【図2】図1の水分量検出装置における温度補正された
水分センサの温度Tにおける静電容量Cを求めるため
のアルゴリズムを示す。
【図3】本発明を適用した水分量検出装置の一例を示す
回路構成図である。
【図4】本発明における水分センサの温度依存性を補正
する方法を説明するための説明図である。
【図5】本発明における水分センサの温度依存性を補正
する他の実施例の方法を説明するための説明図である。
【図6】本発明における水分センサの温度依存性を補正
する更に他の実施例の方法を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
11、12 C−MOSシュミットインバータ 100 マイクロコンピュータ C 水分センサ R 温度センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分量により静電容量(C)が変化す
    る水分センサを用いて所定の温度(T)における露点
    (DP)を計測する計測方法において、 (a)基準温度(T)における水分センサの入出力特
    性曲線C=f(DP)を、このセンサの基準特性にお
    ける露点の最大値DPmaxと、このセンサの特性の温
    度依存性がなくなる固定点の露点値DPminとの間に
    て、この特性曲線の変曲点を分岐点として幾つかの露点
    領域i(DP〜DPi+1)に分け、そして、各領域
    iにおける特性曲線Chiを、それぞれ任意の変換関数
    (DP)で近似する。 (b)所定温度(T)における基準特性を求めるため
    に、先ず、前記基準特性曲線を全露点領域(DPmin
    〜DPmax)から(DPmin〜T)へと、下記式
    (1)にて縮小(DPmax>Tの場合)或は拡大(D
    max<Tの場合)する。 DP=DP*(T−DPmin)/(DPmax−DPmin) (1) (c)前記式(1)により得られたDP値が、下記式
    (2)を満足する領域iを見つける。 DP<DP*(T−DPmin)/(DPmax−DPmin) (2) (d)前記式(2)が成立すると、前記DP値を前記変
    換関数f(DP)に代入して出力値Chiを求める。 (e)この出力値Chiを下記回転変換式(3)に代入
    して、所定温度Tにおける温度補正されたCを求め
    る。 Ch=Chi+D*(DP−DPmin)*(T−T) (3) (f)そして、温度Tにおける水分センサのこのC
    と、温度Tとを変換関数C=f(DP)の逆関数に入
    力して、露点DPを求める。ことを特徴とする水分セン
    サによる露点の計測方法。
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