JP2882949B2 - 水溶性プランジャー用潤滑剤組成物 - Google Patents

水溶性プランジャー用潤滑剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム、マグネ
シウム、亜鉛等及びその合金の鋳造加工において、射出
スリーブ内面とプランジャー間の摩擦低減のために使用
する水溶性プランジャー用潤滑剤組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】プランジャー用潤滑剤は、プランジャー
と射出スリーブ間の摩擦を低減して溶湯をキャビティ内
にスムースに送り込む役目を有する。かかるプランジャ
ー用潤滑剤としては、従来より不水溶性と水溶性の潤滑
剤が知られている。ここで、不水溶性の潤滑剤として
は、例えば、黒鉛等の粉体を使用する潤滑剤が開示さ
れている(特開平1−144494号公報)。また、水
溶性の潤滑剤としては、例えば、鉱物油、油脂、脂肪
酸エステル、界面活性剤よりなる潤滑剤が提案されてい
る(特開平2−248497号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の潤滑
剤は、オイルを主成分とするため火災の危険性を有して
いると共に、機械廻りを汚すという問題点がある。これ
に対して、黒鉛を含有せず、白色固体潤滑剤を使用する
不水溶性潤滑剤(特開平2−215894号公報)、或
いは粉体を含有しない不水溶性潤滑剤(特開平2−22
8393号公報)も提案されているが、前者は依然とし
て火災の危険性を有し、後者は潤滑性に劣るという問題
がある。一方、前記の潤滑剤は、不水溶性潤滑剤に比
較して潤滑性が劣り、所謂、プランジャーチップのかじ
りが発生するという問題点がある。特に、最近では、溶
湯温度が通常より100℃以上高い鋳造加工が多くな
り、かじりや鋳巣の発生が多いという問題点もある。従
って、潤滑性及び耐熱性に優れ、且つ、作業性の良いプ
ランジャー用潤滑剤は見出されていないのが実情であ
る。
【0004】本発明は、上記観点に鑑みてなされたもの
であり、高潤滑性を維持しつつ耐熱性に優れ、且つ火災
の危険性がなく、作業性の良い水溶性プランジャー用潤
滑剤組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プランジ
ャーの潤滑性及び耐熱性と、潤滑剤組成との関係につい
て鋭意研究した結果、潤滑性及び耐熱性に優れ、火災の
危険性がなく、且つ機械廻りへの付着が少なく、付着し
ても容易に除去できる作業性の良好な水溶性プランジャ
ー用潤滑剤組成物を創製し本発明を完成するに至ったの
である。即ち、本第1発明の水溶性プランジャー用潤滑
剤組成物(以下、「潤滑剤組成物」という。)は、高級
脂肪酸金属塩、界面活性剤、天然多糖類化合物及び水
らなることを特徴とする。
【0006】上記高級脂肪酸金属塩としては、ヤシ脂肪
酸、牛脂脂肪酸、オレイン酸、ステアリン酸、ラウリン
酸、パルミチン酸、ナフテン酸等のアルカリ金属、アル
カリ土類金属の塩を挙げることができる。また、上記
界面活性剤は、高級脂肪酸金属塩を分散する作用をもつ
成分であり、組成物の均一な混合を妨げないものであれ
ば、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤及び
ノニオン系界面活性剤のいずれも使用することができ
る。更に、この界面活性剤の含有量は、本第2発明に示
す様に、高級脂肪酸金属塩の含有量を100重量部とし
た場合に、1〜25重量部(特に、好ましくは5〜15
重量部)とするのが好ましい。この含有量が1重量部未
満では、分散安定性が低下し、25重量部を越えると高
級脂肪酸金属塩が有する潤滑性及び耐熱性が低下するか
らである。
【0007】上記天然多糖類化合物は増粘剤として作用
するものであり、具体的には、ザンサンガム、グアーガ
ム、ローカストビンガム、ウェランガム、クラーガム又
はその誘導体(例えば、ヒドロキシプロピル化グアーガ
ム)等が挙げられる。また、この天然多糖類化合物の含
有量は、本第2発明に示す様に、高級脂肪酸金属塩の含
有量を100重量部とした場合に、0.1〜10重量部
(特に、好ましくは0.1〜3重量部)とするのが好ま
しい。この含有量が0.1重量部未満では組成物の安定
性が低下し、10重量部を越えると増粘するため潤滑剤
として供給が困難となり、潤滑性及び耐熱性を十分に発
揮できなくなるからである。尚、本発明の潤滑剤組成物
は、上記成分と水とからなるものであるが、これらの
成分以外に、防腐防黴剤、消泡剤等、この種の潤滑剤
組成物において通常配合される任意添加剤を適宜添加
することできる。
【0008】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 本実施例では、本発明に係わる水溶性潤滑剤組成物と従
来品に係わる水溶性潤滑剤組成物の性能の比較を行っ
た。 (1)潤滑剤組成物の調製 表1に実施品No.1〜8に係わる潤滑剤組成物の組成
を、表2に比較品1〜5に係わる潤滑剤組成物の組成を
それぞれ示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】尚、各表中における組成の数値は、特記し
ない限り重量部を示す。また、表1中の「アニオン系界
面活性剤」としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウムを用いた。更に、各表中の「ノニオン系界面活性剤
a」としては「ノニポールSN85(商品名)」(三洋
化成工業株式会社製)を、「ノニオン系界面活性剤b」
としては「ノニポールSN40(商品名)」(三洋化成
工業株式会社製)を、「ノニオン系界面活性剤c」はソ
ルビタンモノオレエートをそれぞれ用いた。また、表1
中の「天然多糖類化合物」としてはザンサンガム(商品
名「KELZAN」、三晶株式会社製)を用いた。更
に、表2中の「鉱油」としては「SAE30(商品
名)」(日本石油株式会社製)を、「ワックス」として
は「ACP629(商品名)」(アライドケミカル製)
をそれぞれ用いた。また、表1中の「界面活性剤」及び
「天然多糖類化合物」の欄に括弧を付して併記した数値
は、高級脂肪酸金属塩の含有量を100重量部と仮定し
た場合に、それに対応する「界面活性剤」及び「天然多
糖類化合物」の含有量(重量部)をそれぞれ示したもの
である。
【0012】(2)性能試験とその評価 本発明の潤滑剤組成物の性能を明らかにするため、以下
に示す試験方法及び条件の下で性能試験(耐熱試験及び
摺動試験)及びその評価を行った。これらの結果を表3
に示す。
【0013】
【表3】
【0014】耐熱試験 矩形状試験片(材質;S35C、50×100×15m
m)を400℃に加熱した後、その表面上に、上記実施
例及び比較例に係わる各潤滑剤組成物を、その不揮発分
が5gとなる様に滴下したときの発煙状態を観察評価し
た。尚、表3中の発煙性の評価の表示は、「◎」は「発
煙が少ない」、「○」は「やや発煙した」、「×」は
「発煙量が多い」、「××」は「発煙量が著しく多い」
をそれぞれ示す。 摺動試験 本性能試験は、付着すべり試験機(バーデン試験機)を
用いて、潤滑試験を行い、試験片(SPCC−SPB)
が焼きつくまでの摺動回数を測定したものである。試験
条件を以下に示す。 荷重;1kgf 鋼球;SUJ−2(直径;3/16inch) 滑り速度;4m/s 試験温度;200℃ 試料(潤滑剤組成物)滴下量;0.3g
【0015】以上の性能試験によれば、比較品に係わる
潤滑剤組成物は、耐熱試験において、十分に発煙を抑え
られず、耐熱性の悪さを示した。また、摺動試験におい
ても少ない摺動回数(9〜17回)で試験片が焼きつ
き、潤滑性の悪さを示した。これらに対して、本実施品
の潤滑剤組成物は、耐熱試験及び摺動試験の結果が良好
で、耐熱性、潤滑性が優れていることを示した。
【0016】実施例2 本実施例では、本発明に係わる水溶性潤滑剤組成物と従
来品に係わる不水溶性潤滑剤組成物に対して、実機試験
を行い、両者の性能等の比較を行った。即ち、前記実施
品No.1の潤滑剤組成物を用い、以下の加工条件で、
ハウジングコンバータの鋳造を行い、耐磨耗性(鋳巣の
発生の有無、プランジャーチップ及びスリーブのかじり
の発生の有無)の評価を行った。 型締力;800tf 射出速度;20m/s 材質;ADC−12 溶湯温度;690℃ 供給方法;スリーブ内にスプレー 供給量;3ml/shot また、比較のため、従来例に係わる黒鉛含有不水溶性潤
滑剤(商品名「プランジャーハイトTY」(日本黒鉛株
式会社製))を用い、同様の加工条件で、ハウジングコ
ンバータの鋳造を行った。
【0017】以上の実機試験によれば、実施品No.1
の潤滑剤組成物(以下、「実施品」という。)を用いた
場合には、従来例に係わる黒鉛含有不水溶性潤滑剤(以
下、「従来品」という。)を用いた場合と同様に、鋳
巣、プランジャーチップ及びスリーブのかじり等が発生
せず、耐磨耗性の良さを示した。従って、本実施品を用
いた場合には、従来品と同等の耐磨耗性を確保しつつ、
オイルを主成分とする従来品が有していた火災に対する
危険性はなく、また従来品を用いた場合に生じ易い、機
械回りの汚れを生じさせることも少ない。尚、本発明に
おいては、前記具体的実施例に示すものに限られず、目
的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例
とすることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明の水溶性プランジャー用潤滑剤組
成物は、潤滑性、耐熱性及び作業性に優れる。従って、
本潤滑剤を使用することにより、鋳造作業の合理化、省
力化を図ることが可能となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 10:02 10:04 40:06 40:24 (56)参考文献 特開 平4−198395(JP,A) 特開 平3−181598(JP,A) 特開 昭57−8297(JP,A) 特開 昭50−113673(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 173/02 C10M 105:24 C10M 159:02 C10M 145:26 C10N 40:24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高級脂肪酸金属塩、界面活性剤、天然多
    糖類化合物及び水からなることを特徴とする水溶性プラ
    ンジャー用潤滑剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記高級脂肪酸金属塩の含有量を100
    重量部とした場合に、上記界面活性剤の含有量が1〜2
    5重量部、上記天然多糖類化合物の含有量が0.1〜1
    0重量部である請求項1記載の水溶性プランジャー用潤
    滑剤組成物。
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