JP2882891B2 - 高圧液体処理装置 - Google Patents
高圧液体処理装置Info
- Publication number
- JP2882891B2 JP2882891B2 JP3087193A JP8719391A JP2882891B2 JP 2882891 B2 JP2882891 B2 JP 2882891B2 JP 3087193 A JP3087193 A JP 3087193A JP 8719391 A JP8719391 A JP 8719391A JP 2882891 B2 JP2882891 B2 JP 2882891B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- inner sleeve
- liquid processing
- corrosion
- main body
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- Expired - Lifetime
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は液状食品，医薬品又はペ
ースト状の液状食品，医薬品等の被処理物を、高圧容器
内で高圧処理して高圧殺菌すると共に、物性変化させる
腐食性物体の高圧液体処理装置に関するものである。
ースト状の液状食品，医薬品等の被処理物を、高圧容器
内で高圧処理して高圧殺菌すると共に、物性変化させる
腐食性物体の高圧液体処理装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図５は、本発明の対象とする従来の液体
食品の高圧処理装置の概要を示す。図において１は高圧
処理用の圧力容器本体、５は加圧処理室であり、例え
ば、果汁を高圧処理する場合、果汁は高圧弁５５を介し
て管５０を通り、下蓋２０内から加圧室５へ流入され
る。この時、フリーピストン１５は下蓋２０に接してい
る。このフリーピストン１５を、流入する果汁によって
上方へ押し上げて行くと、同フリーピストン１５は上蓋
２５に接するが、この時果汁の供給を停止し、高圧弁５
５を閉じる。
食品の高圧処理装置の概要を示す。図において１は高圧
処理用の圧力容器本体、５は加圧処理室であり、例え
ば、果汁を高圧処理する場合、果汁は高圧弁５５を介し
て管５０を通り、下蓋２０内から加圧室５へ流入され
る。この時、フリーピストン１５は下蓋２０に接してい
る。このフリーピストン１５を、流入する果汁によって
上方へ押し上げて行くと、同フリーピストン１５は上蓋
２５に接するが、この時果汁の供給を停止し、高圧弁５
５を閉じる。
【０００３】次に加圧室５内の果汁に高圧を負荷する訳
であるが、それは次の手順による。まず高圧弁５５，４
５は閉とする。その後高圧弁３５を開とし、管３０及び
上蓋２５を介して図示しない高圧ポンプより高圧水を加
圧室１０に供給する。これによりフリーピストン１５は
加圧室５内の果汁を高圧処理する。所定圧力，保持時間
等の高圧処理が完了したら高圧ポンプを停止し、高圧盤
３５を開放して減圧する。
であるが、それは次の手順による。まず高圧弁５５，４
５は閉とする。その後高圧弁３５を開とし、管３０及び
上蓋２５を介して図示しない高圧ポンプより高圧水を加
圧室１０に供給する。これによりフリーピストン１５は
加圧室５内の果汁を高圧処理する。所定圧力，保持時間
等の高圧処理が完了したら高圧ポンプを停止し、高圧盤
３５を開放して減圧する。
【０００４】次に、高圧弁４５を開放し、図示しない低
圧ポンプにて管４０，上蓋２５を介して低圧水を加圧室
１０に供給する。この時高圧弁５５を開放する。前記の
如く低圧水を加圧室１０に供給することにより、フリー
ピストン１５は下降し、それにより加圧処理室５内の果
汁は下蓋２０，管５０，高圧弁５５を介して図示しない
回収タンクへ排出され、フリーピストン１５が下蓋２０
に接した時点で排出完了となる。以後、上述のサイクル
を繰り返す。なお、２１，２６，１６はシール材であ
る。
圧ポンプにて管４０，上蓋２５を介して低圧水を加圧室
１０に供給する。この時高圧弁５５を開放する。前記の
如く低圧水を加圧室１０に供給することにより、フリー
ピストン１５は下降し、それにより加圧処理室５内の果
汁は下蓋２０，管５０，高圧弁５５を介して図示しない
回収タンクへ排出され、フリーピストン１５が下蓋２０
に接した時点で排出完了となる。以後、上述のサイクル
を繰り返す。なお、２１，２６，１６はシール材であ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】図５に示す従来装置に
おいて、圧力容器本体１は、強度的問題から高強度鋼
（含む高強度ステンレス鋼）を使用する。ところが一般
的に高強度スイテンレス鋼は耐食性はあまり良くないた
め、果汁の影響により内面に腐食疲労や、すきまの腐食
が発生し易く、損壊を起こす危険性がある。またサニタ
リー性，強度的問題から内径面は高精度の仕上がりが要
求されるが、フリーピストン１５の上下動により傷が発
生し易い問題もあり、表面粗さが劣化する可能性もあっ
た。
おいて、圧力容器本体１は、強度的問題から高強度鋼
（含む高強度ステンレス鋼）を使用する。ところが一般
的に高強度スイテンレス鋼は耐食性はあまり良くないた
め、果汁の影響により内面に腐食疲労や、すきまの腐食
が発生し易く、損壊を起こす危険性がある。またサニタ
リー性，強度的問題から内径面は高精度の仕上がりが要
求されるが、フリーピストン１５の上下動により傷が発
生し易い問題もあり、表面粗さが劣化する可能性もあっ
た。
【０００６】本発明は、前記損壊やサニタリー性の問題
を解決し、安全でサニタリー性の良い高圧液体処理装置
を提供せんとするものである。
を解決し、安全でサニタリー性の良い高圧液体処理装置
を提供せんとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、圧力
容器本体と、上蓋，下蓋からなる高圧液体処理装置にお
いて、圧力容器本体内にインナースリーブを組み込み、
フリーピストンがインナースリーブ内を上下動すると共
に、同インナースリーブと本体間には高圧処理水が流入
する加圧水室を有すると共に、圧力容器本体には耐圧材
料を、インナースリーブ材には耐腐食性材料を用いてな
るもので、これを課題解決のための手段をするものであ
る。
容器本体と、上蓋，下蓋からなる高圧液体処理装置にお
いて、圧力容器本体内にインナースリーブを組み込み、
フリーピストンがインナースリーブ内を上下動すると共
に、同インナースリーブと本体間には高圧処理水が流入
する加圧水室を有すると共に、圧力容器本体には耐圧材
料を、インナースリーブ材には耐腐食性材料を用いてな
るもので、これを課題解決のための手段をするものであ
る。
【０００８】
【作用】高圧処理室を二層構造とする。つまり高強度ス
テンレス鋼による従来の高圧容器の内側に、スリーブ構
造としたインナースリーブを組み込む。このインナース
リーブ材は高強度性は問題とせず、果汁等の耐腐食性の
良い高耐食材（例えばＳＵＳ３１６，２相ステンレス
鋼）とする。更に、インナースリーブと、本体容器間に
空間（加圧水室）を設け、この空間内にも高圧水を作用
させる。これによりインナースリーブは内外面より同圧
力が作用するので、耐圧強度は不要である。またインナ
ースリーブは簡単に、しかも低コストで取り替えられる
ので、サニタリー性も向上する。
テンレス鋼による従来の高圧容器の内側に、スリーブ構
造としたインナースリーブを組み込む。このインナース
リーブ材は高強度性は問題とせず、果汁等の耐腐食性の
良い高耐食材（例えばＳＵＳ３１６，２相ステンレス
鋼）とする。更に、インナースリーブと、本体容器間に
空間（加圧水室）を設け、この空間内にも高圧水を作用
させる。これによりインナースリーブは内外面より同圧
力が作用するので、耐圧強度は不要である。またインナ
ースリーブは簡単に、しかも低コストで取り替えられる
ので、サニタリー性も向上する。
【０００９】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図１は本発明の実施例を示し、圧力容器本体１の処
理室５，１０内に耐食鋼（例えばＳＵＳ３１６材）を使
用したインナースリーブ１００を組み込む。このインナ
ースリーブ１００は下蓋２０と、上蓋２５で保持され
る。インナースリーブ１００と圧力容器本体１の間には
空間部（加圧水室）１１０が設けてあるが、この加圧水
室１１０には高圧弁３５から管３１，下蓋２０を介し
て、高圧水加圧室１０に作用するのと同一圧の高圧水を
供給する。これによりインナースリーブ１００は高圧処
理中でも、殆ど外圧の作用を受けないので、圧力破壊す
るようなことはない。なお、果汁の供給，排出は従来法
と同様でよい。また空間部１１０への加圧水供給は、図
示しないが上蓋を介して行なっても同様の効果が得られ
る。
と、図１は本発明の実施例を示し、圧力容器本体１の処
理室５，１０内に耐食鋼（例えばＳＵＳ３１６材）を使
用したインナースリーブ１００を組み込む。このインナ
ースリーブ１００は下蓋２０と、上蓋２５で保持され
る。インナースリーブ１００と圧力容器本体１の間には
空間部（加圧水室）１１０が設けてあるが、この加圧水
室１１０には高圧弁３５から管３１，下蓋２０を介し
て、高圧水加圧室１０に作用するのと同一圧の高圧水を
供給する。これによりインナースリーブ１００は高圧処
理中でも、殆ど外圧の作用を受けないので、圧力破壊す
るようなことはない。なお、果汁の供給，排出は従来法
と同様でよい。また空間部１１０への加圧水供給は、図
示しないが上蓋を介して行なっても同様の効果が得られ
る。
【００１０】次に図３により作用を説明する。図５は従
来法を示す。先ず図５において、圧力容器本体１は高強
度ステンレス鋼のため、内面１ａに発生する高圧Ｐ1 ，
Ｐ1 ′には効果的であるが、腐食し易いので、腐食割れ
を発生し易い。
来法を示す。先ず図５において、圧力容器本体１は高強
度ステンレス鋼のため、内面１ａに発生する高圧Ｐ1 ，
Ｐ1 ′には効果的であるが、腐食し易いので、腐食割れ
を発生し易い。
【００１１】図３は本考案の実施例を示し、圧力容器本
体１は従来と同様、強度保持のために高強度ステンレス
鋼（例えばＳＵＳ６３０鋼）を使用している。この本体
１の内径にインナースリーブ１００を組み込む。インナ
ースリーブ１００は耐腐食性の良いステンレス鋼（例え
ばＳＵＳ３１６，２相ステンレス鋼）を使用している。
そして圧力容器本体１とインナースリーブ１００の間に
は空間（加圧水室）１１０を設けてあり、この空間１１
０は高圧水加圧室１０と通じさせてあり、高圧水を作用
させることにより、インナースリーブ１００は内外面よ
り、Ｐ1 又はＰ1 ′の圧力を受けるので、内圧は作用せ
ず、強度上の心配は不要である。なお、Ｐ1 ≒Ｐ1 ′で
あるが、フリーピストン１５のシール抵抗１６分だけＰ
1 ′が小さい圧力となる。またインナースリーブ１００
の内面１００ａは果汁と接するが、耐食鋼のため腐食割
れは発生しにくい。
体１は従来と同様、強度保持のために高強度ステンレス
鋼（例えばＳＵＳ６３０鋼）を使用している。この本体
１の内径にインナースリーブ１００を組み込む。インナ
ースリーブ１００は耐腐食性の良いステンレス鋼（例え
ばＳＵＳ３１６，２相ステンレス鋼）を使用している。
そして圧力容器本体１とインナースリーブ１００の間に
は空間（加圧水室）１１０を設けてあり、この空間１１
０は高圧水加圧室１０と通じさせてあり、高圧水を作用
させることにより、インナースリーブ１００は内外面よ
り、Ｐ1 又はＰ1 ′の圧力を受けるので、内圧は作用せ
ず、強度上の心配は不要である。なお、Ｐ1 ≒Ｐ1 ′で
あるが、フリーピストン１５のシール抵抗１６分だけＰ
1 ′が小さい圧力となる。またインナースリーブ１００
の内面１００ａは果汁と接するが、耐食鋼のため腐食割
れは発生しにくい。
【００１２】次に図２は本考案の他の実施例を示す。こ
れは図１と同様の構成，作用を持つ装置であるが、高圧
加圧水供給管３１，３０と果汁供給管５０に加圧力検出
管３１′，５０′を接続し、これを差圧計１２０に連結
してある。図２で示す装置において、高圧加圧すると、
果汁加圧室５と加圧水室１０，１１０の圧力は同一でな
く、フリーピストン１５に設けてあるシール材１６のシ
ール抵抗分だけ、果汁加圧室５の圧力が小さい。つまり
加圧力差が生じる。また操業条件により、この加圧差発
生量が異なるが、この時加圧力差がインナースリーブの
耐強度分より大きくなると、インナースリーブの破壊に
つながる事がある。そのため加圧時に発生する加圧力差
を差圧計１２０で検出し、ある許容値以上の差圧が発生
したら、操作制御指令１２１を出して加圧を停止させる
か、又は高圧弁３６の開口量を調整して差圧を危険圧力
（インナースリーブが圧壊する圧力）に自動制御する。
これによりインナースリーブ１００の破損は防止でき、
安全操業が行える。
れは図１と同様の構成，作用を持つ装置であるが、高圧
加圧水供給管３１，３０と果汁供給管５０に加圧力検出
管３１′，５０′を接続し、これを差圧計１２０に連結
してある。図２で示す装置において、高圧加圧すると、
果汁加圧室５と加圧水室１０，１１０の圧力は同一でな
く、フリーピストン１５に設けてあるシール材１６のシ
ール抵抗分だけ、果汁加圧室５の圧力が小さい。つまり
加圧力差が生じる。また操業条件により、この加圧差発
生量が異なるが、この時加圧力差がインナースリーブの
耐強度分より大きくなると、インナースリーブの破壊に
つながる事がある。そのため加圧時に発生する加圧力差
を差圧計１２０で検出し、ある許容値以上の差圧が発生
したら、操作制御指令１２１を出して加圧を停止させる
か、又は高圧弁３６の開口量を調整して差圧を危険圧力
（インナースリーブが圧壊する圧力）に自動制御する。
これによりインナースリーブ１００の破損は防止でき、
安全操業が行える。
【００１３】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明による
と、高圧容器が接液に伴う劣化（腐食，すきま腐食，応
力腐食割れ，腐食疲労等）に基づく損傷をうけにくいの
で、腐食破壊する危険がない。またインナースリーブの
耐腐食性がよいので、サニタリー性が向上する。更にフ
リーピストンの上下動により傷が発生しても、簡単に低
コストで交換できる。また高圧耐強度は容器本体が許容
する。一方加圧中の差圧異常の場合には、加圧停止制御
するので、異常破壊の虞れがない。従って安全で衛生的
な高圧処理操業が可能となる。
と、高圧容器が接液に伴う劣化（腐食，すきま腐食，応
力腐食割れ，腐食疲労等）に基づく損傷をうけにくいの
で、腐食破壊する危険がない。またインナースリーブの
耐腐食性がよいので、サニタリー性が向上する。更にフ
リーピストンの上下動により傷が発生しても、簡単に低
コストで交換できる。また高圧耐強度は容器本体が許容
する。一方加圧中の差圧異常の場合には、加圧停止制御
するので、異常破壊の虞れがない。従って安全で衛生的
な高圧処理操業が可能となる。
【図１】本発明の実施例に係る高圧液体処理装置の縦断
面図である。
面図である。
【図２】図１と異なる実施例に係る高圧液体処理装置の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図３】本発明の作用の説明図である。
【図４】従来の高圧液体処理装置の縦断面図である。
【図５】従来の作用の説明図である。
１ 圧力容器本体 ５ 処理室 １５ フリーピストン ２０ 下蓋 ２５ 上蓋 １００ インナースリーブ １１０ 加圧水室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯伏 順一 広島市西区観音新町四丁目６番22号 三 菱重工業株式会社 広島研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A23L 3/015 A61L 2/02
Claims (2)
- 【請求項１】 圧力容器本体と、上蓋，下蓋からなる高
圧液体処理装置において、圧力容器本体内にインナース
リーブを組み込み、フリーピストンがインナースリーブ
内を上下動すると共に、同インナースリーブと本体間に
は高圧処理水が流入する加圧水室を有することを特徴と
する高圧液体処理装置。 - 【請求項２】 請求項１記載の高圧液体処理装置におい
て、圧力容器本体には耐圧材料を、インナースリーブ材
には耐腐食性材料を用いてなることを特徴とする高圧液
体処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3087193A JP2882891B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 高圧液体処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3087193A JP2882891B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 高圧液体処理装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04299968A JPH04299968A (ja) | 1992-10-23 |
| JP2882891B2 true JP2882891B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=13908150
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3087193A Expired - Lifetime JP2882891B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 高圧液体処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2882891B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2094600B2 (de) | 2006-10-24 | 2022-05-18 | KHS GmbH | Füllmaschine |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP3087193A patent/JP2882891B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04299968A (ja) | 1992-10-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990105 |