JP2882613B2 - 自動焦点カメラ - Google Patents

自動焦点カメラ

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JP2882613B2
JP2882613B2 JP4033191A JP4033191A JP2882613B2 JP 2882613 B2 JP2882613 B2 JP 2882613B2 JP 4033191 A JP4033191 A JP 4033191A JP 4033191 A JP4033191 A JP 4033191A JP 2882613 B2 JP2882613 B2 JP 2882613B2
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動焦点カメラ、詳し
くは、リモ−トコントロ−ルが可能な自動焦点カメラの
焦点調節に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被写体となる撮影者がカメラから離れた
位置で任意に撮影タイミングを遠隔操作できるようなリ
モ−トコントロール(以下リモコンと称する)機能、即
ち、カメラ本体側に設けられた受信手段に撮影者が携帯
する送信手段からの送信信号を受信させることにより、
レリーズ操作を行うカメラは既に公知のものである。こ
のようなカメラのリモコン撮影においては、撮影者は直
接ファインダを覗くことができない。従って、撮影画面
中央のみにフォーカスエリアがあるカメラのリモコン撮
影では、主要被写体である撮影者が中央部以外に位置し
ている場合、他の被写体、あるいは、無限遠(∞)に合
焦してしまい、主要被写体はピンぼけで撮影されてしま
う。
【0003】このような不具合を解決するため、本出願
人が先に提案した特願平2―239457号の遠隔操作
システムは、複数のフォーカスエリアをもつ自動合焦装
置とリモコン送信器の位置検出装置の組み合わせによ
り、リモコン送信器を携帯する主要被写体に対しての合
焦を可能とするシステムである。
【0004】このシステムの概要について説明すると、
リモコン送信器は、カメラ本体からのアクティブオ−ト
フォ−カス(以下、オ−トフォ−カスはAFと称する)
測光用光源を兼ねる複数の赤外光のうち、どの赤外光を
受光したかを検出することにより撮影画面内のどこにリ
モコン送信器、即ち、主要被写体が位置するかを判断す
る。そして、被写体である操作者がリモコン送信器によ
りカメラ本体へレリーズ信号を送信するときに上記位置
信号も同時に送信する。カメラ本体は上記位置信号に基
づいたフォーカスエリアの測距を実行し、撮影を行うも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記特願平
2―239457号の遠隔操作システムは、リモコン送
信器側にカメラ本体からの赤外光の受光手段が必要であ
り、送信器の構成が複雑になる。更に、カメラからリモ
コン送信器への送信用赤外光は、前記のシステムではア
クティブAFの測距光源を兼用することができるが一般
のパッシブAFのカメラの場合、新たに設ける必要があ
る。
【0006】本発明の目的は、上述の不具合を解決する
ためになされたものであって、リモコン撮影において、
正しいフォーカスエリアの選択が可能であり、更に、リ
モコン送信手段においても従来のもののように受信手段
を併設するなどの複雑な構成を必要とせずコスト上も有
利である自動合焦カメラを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の自動焦点カメラ
は、図1の概念図に示されるようにカメラ外部のリモコ
ン装置の送信手段51からカメラの操作信号を受信手段
52で受信し、作動する自動焦点カメラにおいて、撮影
視野の複数の領域について測距可能な測距用センサ手段
54と、リモコンモードの設定以降の基準時点におい
て、上記測距用センサ手段54の出力もしくはこの出力
に関連した値を、上記複数の領域毎に記憶する記憶手段
55と、上記基準時点より後に、上記センサ手段54の
出力もしくはこの出力に関連した値と上記記憶手段55
に記憶された値を、上記領域毎に比較し、変化のあった
選択領域を検出する比較手段56と、この比較手段によ
って検出された上記選択領域について、上記センサ手段
54の出力、もしくは、この出力に関連した値を選択す
る選択手段57と、この選択手段57からの出力に基づ
いて焦点調節を行う焦点調節手段58とを具備したこと
を特徴とする。なお、図1において制御手段59は、該
カメラ制御部全体をコントロールするものであって、撮
影手段60は、被写体35a、35b、35cの撮影を
行うものである。
【0008】
【作用】リモコンモードの設定以降の基準時点とその後
の時点での測距用センサ手段54の出力もしくはこの出
力に関連した値を比較することによって焦点調節を行う
べき領域を選択し、焦点調節を行う。
【0009】
【実施例】以下図示の実施例に基づいて本発明を説明す
る。図2は、本発明の第1実施例に係る自動合焦カメラ
のブロック構成図である。本カメラは、システム全体の
シーケンス制御や各種の演算を実施するマイクロコンピ
ュータ(以下μCOMと称する)1と、複数のフォーカ
スエリアを持つ測距用センサ手段の焦点検出装置2およ
びそのインターフェース回路3と、μCOM1の指示に
基づいてAF(オートフォーカス)補助光用LED1〜
3を点灯させる補助光駆動回路4と、シリコンフォトダ
イオードのSPD1〜3の光電流を輝度信号に変換して
μCOM1に出力し、上記フォーカスエリアを包含する
範囲の測光を行う測光回路5と、μCOM1によるクイ
ックリターンミラーのアップ/ダウン制御とともにμC
OM1により算出された絞り値に基づいてレンズの絞り
制御を行う絞り制御手段6と、μCOM1により算出さ
れたシャッタ秒時に基づいてフォーカルプレーンシャッ
タの先幕、後幕の制御を行うシャッタ制御手段7と、動
作モードの設定用のモード設定スイッチ8と、2段作動
スイッチであるレリーズスイッチ9と、μCOM1によ
り演算された合焦情報に基づいて撮影レンズ16を合焦
位置に繰り出す焦点調節手段である駆動モータ11およ
びその駆動回路10と、μCOM1の演算結果に基づき
シャッタ秒時、絞り値、測距情報を表示するための表示
回路13と、フィルムのDXコードを読み取りフィルム
感度情報をμCOM1に入力するフィルム感度読み取り
回路12と、リモコン送信器20から送信される遠隔操
作信号である赤外光信号を受光素子15を介して取り込
む受信回路14と、遠隔操作信号を上記受光素子15に
送信する送信手段を有するリモコン送信器20とで主に
構成される。なお、上記レリーズスイッチ9は、リモコ
ン撮影モード以外ではレリーズスイッチ9の1段目のス
イッチ信号で自動焦点調節と測光を実行する指示を与
え、更に、2段目のスイッチ信号で露出実行の指示を与
えるものとする。
【0010】上記焦点検出装置2は、被写体からの光束
を各フォーカスエリアに対応する瞳分割光学系で分割
し、1次元CCDなどのラインセンサ上に結像させ位相
差方式による焦点検出を行うものである。図3により更
に詳しく説明すると、被写体35a、35b、35cに
対応する撮影エリア31中のフォーカスエリアFA1、
FA2、FA3の被写体光は、撮影レンズ16を透過し
て視野マスク32により迷光が除去され、それぞれに対
応するコンデンサレンズCL1、CL2、CL3に入射
する。被写体光はこのコンデンサレンズにより絞りマス
ク33の対応する開口部瞳位置に投影される。上記絞り
マスク33の開口部には、各対となるセパレ−タレンズ
SL1a/SL1b、SL2a/SL2b、SL3a/
SL3bが配設されている。そして、コンデンサレンズ
CL1〜3と絞りマスク33の開口部により決定される
撮影レンズの射出瞳からの光は、上記各セパレ−タレン
ズSL1a/SL1b、SL2a/SL2b、SL3a
/SL3bによりそれぞれ対応するCCDのラインセン
サS1、S2、S3上に結像する。
【0011】なお、各ラインセンサS1〜S3は、一対
となる2つの群、a群とb群により構成されており、一
対のセパレ−タレンズが構成する2つの像が各群のセン
サ上に投影される。このラインセンサS1〜S3上の対
となる2つの像の間隔を検出することにより、それぞれ
のセンサに対応するフォーカスエリアFA1〜FA3の
被写体35a〜35cのフィルム面に対するデフォーカ
ス量、即ち、撮影レンズの合焦位置からのずれ量を求め
ることができる。上記デフォーカス量は公知の技術であ
る位相差演算方法に基づいて求めることができる。上記
ラインセンサS1〜S3の出力のμCOM1への取り込
みは、まず、その出力がインターフェース回路3に入力
される。そして、インターフェース回路3に設けられる
ラインセンサ制御回路により積分され、適正レベルに達
すると、その積分出力はA/Dコンバータによりデジタ
ル値に変換され、μCOM1にフォーカスエリア対応の
デフォーカス情報として供給されるものとする。
【0012】前記リモコン送信器20は、図2に示され
るようにリモコン専用のマイクロコンピュータであるR
−μCOM22と、赤外LED用のIRED駆動回路2
3と、赤外LED24と、投光レンズ25および2段作
動のレリーズスイッチ21により構成される。このリモ
コン送信器20は、不使用時にはカメラ本体に装着され
ており、使用時に本体から外されると、自動的にリモコ
ンモード設定スイッチ28(図4参照)がオンとなり、
μCOM1はリモコン操作状態になったと判断する。そ
して、上記レリーズスイッチ21の動作状態をR−μC
OM22が読み取り、2種類のレリーズ信号が赤外LE
D24を介して受信回路14の受光素子15に送信され
る。
【0013】また、前記受信回路14は、図4の電気回
路図に示されるようにリモコン送信器20からの赤外光
による遠隔操作信号を受光するための受光素子15と、
受光素子15の光電流を電圧に変換する抵抗R1と、ハ
イパスフィルタ(以下、HPFと称す)を構成するコン
デンサC1および抵抗R2と、オペアンプ26と、オペ
アンプ26の帰還抵抗R3、R4と、カップリングコン
デンサC2と、信号電圧を発生させる負荷抵抗R5と、
この信号電圧が反転入力端に入力され、また、基準電圧
Vref が非反転入力端に印加されるコンパレ−タ27と
により構成されている。なお、コンパレ−タ27の出力
電圧は波形整形され、μCOM1に出力される。また、
μCOM1は、リモコンモード設定スイッチ28のオン
信号を検出すると遠隔操作信号を受信可能状態にした
後、上記コンパレ−タ27の出力により遠隔操作信号の
判別を実行する。
【0014】以上のように構成された受光回路14に遠
隔操作信号が入力されたときの動作を図5によって説明
する。まず、赤外光の遠隔操作信号が3つの赤外光パル
スP1、P2、P3(図5の(A)参照)で構成され、
そのパルス間隔が所定の時間T1とすると(図5の
(B)参照)、この赤外光パルスP1〜 P3は受光素
子15で受光されて光電流に変換され、更に、負荷抵抗
R1によって電圧信号に変換される。この電圧信号は、
コンデンサC1、抵抗R2で構成されるHPFを通過し
てオペアンプ26の非反転入力端に入力され、(R3+
R4)/R3 倍に増幅される。この増幅された信号
は、カップリングコンデンサC2によって直流成分がカ
ットされ、交流成分だけがコンパレ−タ27の反転入力
端に入力される。この交流成分の信号は、非反転入力端
に印加されている基準電圧Vref を比較レベルとして波
形整形される。この波形整形されたパルス信号はμCO
M1に入力され、遠隔操作信号の判別がなされる。
【0015】次に、補助光駆動回路4について図6の回
路図を用いて説明する。本回路は、AF補助光用LED
であって、前記複数のフォーカスエリアFA1、FA
2、FA3にそれぞれ対応するLED1、LED2、L
ED3と、LED選択用トランジスタTr1、Tr2、
Tr3と、そのベ−ス抵抗R10、R20、R30と、LED
駆動用トランジスタTr4、Tr5と、そのベ−ス抵抗
R40、および、R50、R51と、LED電流制限用の抵抗
R41、R52と、オアゲ−ト回路29と、分周器30で構
成される。なお、P1、P2、P3は、μCOM1から
のLED選択信号であり、P4、P5、P6はμCOM
1からのLED発光量と発光形態を指定する信号であっ
て、P4はAF補助光発光信号、P5、P6はセルフタ
イマ撮影時の遅延時間表示用、または、およびリモコン
送信器によって測距したときのフォーカスロック表示用
の表示光発光信号となる。また、分周器30にはμCO
M1よりクロック信号が入力される。
【0016】上記補助光駆動回路において、上記補助光
LED1〜LED3を選択して点灯させるためには選択
信号P1〜P3のいずれかをL(Low)レベルからH
(High)レベルに変化させて、対応するトランジス
タをオンとしLEDを点灯する。例えば、LED3を点
灯させる場合、選択信号P3をHレベルにしてトランジ
スタTr3をオンとすればLED3が点灯する。また、
上記LEDの発光は、AFの補助光として利用される場
合と、セルフタイマの遅延表示やAF選択エリアの表示
あるいは合焦状態の表示などの表示光として利用される
場合とがあるが、前者の場合、後者の場合よりも光量を
上げる方が望ましい。そこで、抵抗R41を抵抗R52より
も小さい抵抗値とする。そして、AF補助光として点灯
するときはAF補助光発光信号P4をHレベルからLレ
ベルに変化させて発光させ、上記LED1〜LED3の
発光輝度を表示に利用される場合よりも上げるようにす
る。
【0017】また、上記LED1〜LED3を表示光と
して点灯させる場合は、表示光発光信号のP5をHレベ
ルからLレベルに変化させると、上記信号P5は抵抗R
51を介して同様にトランジスタTr5のベ−スに入力さ
れ、トランジスタTr5はオン状態とする。そして、L
ED1〜LED3が点灯することになる。
【0018】更に、上記LED1〜LED3を表示光と
して点滅させる場合は、表示光発光信号のP6をHレベ
ルからLレベルに変化させる。一方、μCOM1のクロ
ック信号を分周器30に入力し、その分周信号と信号P
6がオアゲ−ト29に入力される。そのパルス出力は抵
抗R50を介してトランジスタTr5のベ−スに入力さ
れ、オン/オフを繰り返し、LED1〜LED3が分周
周期で点滅することになる。
【0019】以上のように構成された本実施例の自動焦
点カメラの撮影動作を図7のメインルーチンのフローチ
ャートによって説明する。電源スイッチのオンによって
μCOM1はパワーオンリセット、即ち、初期化が行わ
れる(ステップA01)。続いて、モード設定スイッチ
8等のスイッチの状態を読み取る(ステップA02)。
設定モードは表示回路13により表示される。そして、
測光処理回路5により被写体輝度のBv値を取り込むサ
ブルーチン「Bvリード」がコールされる(詳細は後述
する)。更に、フィルム感度読み取り回路によりフィル
ム感度Sv値が読み取られる(ステップA03,0
4)。そして、ステップA05において、カメラの動作
モードに合わせて上記Bv値,Sv値に基づいて秒時値
Tv,絞り値Avを算出する。それらの値は表示回路1
3に表示される。なお、露出マニュアルモード時には撮
影者の操作に基づいてTv値,Av値は決定される。
【0020】ステップA06において、ユーザがリモコ
ン送信器20が本体から外されてリモコンモード設定ス
イッチ28がオンとなっているかどうかを判別する。そ
して、オンの場合リモコン操作が開始されたとしてステ
ップA18に分岐し、選択されたフォーカスエリアの測
距を実行するサブルーチン「リモコン測距」(詳細は後
述する)がコールされる。その後、ステップA19に進
み、「リモコン測距」で設定される露出を許可する露出
フラグの判別をし、フラグ1であるときはステップA1
6にジャンプし、露出を実行する。フラグ0の場合は、
露出が禁止されているのでステップA02に戻る。
【0021】一方、リモコンモードスイッチ28がオフ
であって、通常撮影モードである場合、ステップA07
に進む。そして、レリーズスイッチ9の1段目のスイッ
チの1RSWのオン/オフの判別を行い、オフの場合
は、測光とスイッチ状態の読込みのみが実施され、合焦
は行われていない状態である。そこで、合焦終了状態を
示す第1AFロックフラグを0にリセットして、ステッ
プA02に戻る(ステップA20)。また、1RSWが
オンの場合はステップA08に進み、マニュアルフォー
カスモード(MFモード)であるかの判断を行う。MF
モードに設定されていれば、測距動作を行う必要がない
ので、レリーズスイッチ9の2段目の2RSWのオン/
オフ判別を行うステップA15にジャンプする。また、
MFモードでなければステップA09に進み、第1AF
ロックフラグの判別を行い、そのフラグが1の場合、測
距動作は終了しているので同様にステップA15にジャ
ンプする。なお、再度測距を実行するにはレリーズスイ
ッチ9の1RSWをオフにして上記フラグをリセットす
る必要がある。
【0022】第1AFロックフラグが0である場合ステ
ップA10に進み、サブルーチン「測距」(詳細は後述
する)がコールされる。このサブルーチン処理はライン
センサS1〜S3のデータに基づいて公知の位相差演算
方法により合焦点とのずれ量(デフォーカス量)を算出
するものである。そして、ステップA11において、測
距可能であったかどうかの判別をし、不可能の場合、例
えば、コントラストが低い場合にはステップA21に分
岐し、表示回路13に不可能表示をしてステップA02
に戻る。測距可能であった場合は、ステップA12に進
み、撮影レンズ16の焦点距離、絞り値を考慮して、ス
テップA10で得られたデフォーカス量に対して合焦し
ている状態かどうかの判断をする。非合焦の場合、ステ
ップA22に分岐し、非合焦表示を行った後、ステップ
A23において、上記デフォーカス量分の撮影レンズ1
6の繰り出しを駆動モータ11を介して行う(ステップ
A23)。その後、再度測距を実行するため、ステップ
A02に戻る。
【0023】合焦状態であった場合は、ステップA13
に進み、第1AFロックフラグを1にセットして、これ
以後はフラグが0にリセットされるまで測距動作は禁止
される。そして、ステップA14で合焦表示を行った
後、ステップA15に進み、レリーズスイッチ9の2段
目のスイッチの2RSWのオン/オフ判別を行い、オフ
の場合は、ステップA02に戻る。オンの場合は、露出
実行のためにステップA16に進む。
【0024】ステップA16において、セルフタイマ撮
影モードに設定されているかの判断を行いセルフタイマ
モードに設定されている場合、ステップA24にジャン
プし、セルフタイマによる遅延表示を補助光LED1〜
3の点滅により行い、ステップA17に進む。セルフタ
イマモードではない場合は、直接、ステップA17に進
み、サブルーチン「露出」(詳細は後述する)がコール
され、露出処理が実施される。
【0025】図8,9に基づいて、前記サブルーチン
「リモコン測距」の処理を説明する。まず、ステップB
01で表示回路13による表示を消す。この動作には、
操作者に対してリモコンモードに入ったことを知らせる
告知機能と表示電流をオフにして省エネルギー化する機
能がある。ステップB02では制御に先立って各フラグ
を0にリセットし、制御データを00Hにクリアする。
なお、上記符号Hは表示数字が16進数であることを示
す。ステップB03ではレンズを初期位置へ移動する。
初期位置へ移動する理由は、測距が不可能な時や、撮影
者が測距にかかわりなく(レリーズ優先)露出を実行し
た場合でも極端にピントがずれた写真が撮影されないよ
うにする処置である。このレンズ初期位置は、リモコン
送信器20の信号の到達距離、レンズの焦点距離、設定
絞り等を考慮して被写体に対して最もピントが合う確率
が高い位置が設定される。続いて、ステップB04にお
いて、サブルーチン「基準データ入力」がコールされる
(詳細は後述する)。この処理は、リモコンモード設定
以降の基準時点での各フォーカスエリアFA1〜FA3
に対応するラインセンサS1〜S3のデータを読み出
し、測距の基準初期値としてμCOM1のメモリに記憶
する処理である。この基準値は、以降で読み出される測
距データを比較して変化が生じた場合、そのエリアに主
要被写体が現れたと判断するための情報として用いられ
る。
【0026】ステップB05ではタイマの初期データの
設定とタイマの計時スタートが行われる。このタイマ
は、リモコン送信器20から信号が所定の時間の間送ら
れてこないとき、リモコン送信器20の操作を中止した
ものと判断するために利用される。ステップB06で
は、前述した受信回路14によりリモコン送信器20か
らの送信信号を読み出すサブルーチン「リモコン受信」
処理をコールする。このサブルーチンは後で詳細を説明
する。そこで、リモコン送信器20側にあるレリーズス
イッチ21の状態に応じてR−1Rフラグ、R−2Rフ
ラグの設定が行われる。ステップB07ではR−1Rフ
ラグの判別を行って、R−1Rフラグが0のとき、即
ち、リモコンレリーズスイッチ21、1段目がオフのと
き、ステップB14へ、同フラグが1のとき、即ち、1
段目がオンのとき、ステップB08へ分岐する。ステッ
プB08では、R−2Rフラグの判別をする。そのフラ
グが0のとき、即ち、リモコンレリーズスイッチ21の
2段目がオフのとき、ステップB17へ、また、フラグ
が1のとき、即ち、2段目がオンのとき、ステップB0
9へ分岐する。
【0027】ステップB09へ分岐したときはリモコン
送信器20のレリーズスイッチ21の2段目まで押し込
まれ、撮影者が露出実行を要求していることになる。し
たがって、メインルーチンへリターンした後で露出の処
理へ分岐するために露出フラグを1にセットする。ステ
ップB10では、AFロック表示のためにフォーカスエ
リアの選択時に点滅を開始した補助光LEDの点滅をオ
フさせる。続いてステップB11に進み、フォーカスエ
リアとして選択されたエリアを示す指数であるD−FA
に設定されたフォーカスエリアのBv値を読みとるサブ
ルーチン「Bvリード」がコールされる(詳細は後述す
る)。そして、ステップB12でBv値とSv値から露
光条件のTv値とAv値を算出する。ステップB13で
はD−FAに00Hを代入して、本サブルーチンを終了
する。 前記B07の判別でステップB14へ分岐した
場合は、リモコンモードスイッチ28がオフのときであ
って、送信器20はカメラに装着されており、リモコン
操作は終了している。従って、Tv値,Av値を算出し
て本ルーチンに戻るためステップB10にジャンプす
る。リモコンモードスイッチ28がオンのときはステッ
プB15に進み、カメラのレリーズスイッチ9の1段目
の1RSWのオン/オフ状態を判別し、オンの場合は、
メインルーチンに戻るためステップB10にジャンプす
る。また、オフの場合は、ステップB16に進み、タイ
マの計時がオーバーフローしているかの判別を行う。オ
ーバーフローしていなければ、再度リモコン送信器20
からの信号を受信するためステップB06に戻るが、オ
ーバーフローした場合は、メインルーチンに戻るために
ステップB10にジャンプする。このステップB16の
処理はリモコン送信器20からの信号が入らなくなって
無限ルーチンに落ち込むのを防止するためのものであ
る。
【0028】前記ステップB08おいて、レリーズスイ
ッチ21に係わるR−2Rフラグが0であって、ステッ
プB17にジャンプした場合、リモコンモードにおける
合焦終了状態を示す第2AFロックフラグの判別を行
い、フラグが1の場合は測距動作は必要ではなく、ステ
ップB05にジャンプする。また、上記フラグが0の場
合は、まだ測距がなされていない状態であるのでステッ
プB18にジャンプして、フォーカスエリアが選択され
測距可能状態を示す測距スタートフラグの判別を行う。
該測距スタートフラグが1の場合はステップB19へ進
み、0の場合はステップB25にジャンプし、被写体の
状態によりフォーカスエリアが選択されるサブルーチン
「エリア選択」がコールされる(詳細は後述する)。上
記ステップB19おいてはマニュアルフォーカスのMF
モードであるかの判別を行う。MFモードの場合は、測
距動作が不要であり、ステップB05に戻る。MFモー
ドでない場合は、ステップB20に進み、サブルーチン
「測距」がコールされる。
【0029】このサブルーチン「測距」の処理の詳細は
後述するが、この処理では指定D−FAにより指定され
るフォーカスエリアに対応するラインセンサS1〜S3
のいずれかの出力データからデフォーカス量が算出され
る。続いて、ステップB21に進み、測距可能/不可能
の判別がなされ、不可能のときはステップB05に戻
り、可能のときはステップB22に進む。なお、測距不
可能の場合は、後述するステップB27において開始し
た補助光LED1〜3の点滅が続行され、撮影者へ測距
が不可能であることを告知することになる。しかし、こ
のように測距が不可能であってもリモコン送信器20の
レリーズスイッチ21を2段目まで押し込めば露出フラ
グはセットされるので、上記ステップB03のレンズ初
期位置で露出を行うことは可能である。
【0030】ステップB22においては、得られたデフ
ォーカス量により合焦判定を行い非合焦状態であれば、
ステップB28にジャンプし、デフォーカス量からレン
ズ移動量を求め、モータ11を駆動して撮影レンズ16
を合焦点へ移動させる。そして、ステップB05に戻
り、レンズ移動後合焦していることの確認がなされる。
一方、合焦判定で合焦状態であると判断されたときには
ステップB23に進み、第2AFフロッグを1にセット
する。そして、ステップB24で補助光駆動回路4を介
して、フォーカスエリアに対応した補助光LED1〜3
のいずれかを点灯し、フォーカスロック状態になったこ
とを告知する。撮影者はその補助光LEDの点灯を確認
してリモコン送信器20のレリーズスイッチ21を2段
目(R−2R)まで押し込めば、主要被写体である撮影
者にピントの合った撮影が実行されることになる。
【0031】上記ステップB18の判別でステップB2
5にジャンプした場合、前記のようにサブルーチン「エ
リア選択」がコールされるが、この処理では、前記ステ
ップB04で入力した複数のAFエリアの初期データと
新たに入力された測距データを比較し、最も変化の大き
いエリアが合焦対象エリアとして選択され、更に、該エ
リアを示す指数D−FA,制御フラグ,測距スタートフ
ラグの設定が行われる。続いて、ステップB26に進
み、測距スタートフラグの判別が行われる。フラグ0に
リセットされているときは直接ステップB05に戻る。
フラグ1にセットされているときは測距すべきフォーカ
スエリアが決定したことになるので、測距スタートを告
知するため、ステップB27において該フォーカスエリ
アに対応する補助光LED1〜3のうちのいずれかを点
滅させ、ステップB05に戻る。
【0032】次に、図10のフローチャートによってサ
ブルーチン「リモコン受信」について説明するがその説
明に先立って、リモコン送信器20の光信号出力パター
ンを図11により説明する。図2に示すように送信器2
0は、リモコンレリーズスイッチ21(2段作動スイッ
チ)のオン/オフ状態をR−μCOM22に読み込み、
その情報に対応したフォーマットで赤外LED24を点
灯する。そのスイッチ21オフのときには赤外LED2
4はまったく点灯しない。次にリモコンレリーズスイッ
チ21が半押しされるとR−1RSWがオンとなり、赤
外LED24は時間T1間隔で連続的にパルス発光する
(図11(a)参照)。更に、リモコンレリーズスイッ
チ21が2段目まで押し込まれると、R−1RSWに加
えてR−2RSWがオンとなり、赤外LED24は時間
T2間隔で連続的にパルス発光する(図11(b)参
照)。上記両発光パターンとも、パルス幅は一定であり
スイッチが押されている間はパルス発が続けられる。
これらの送信赤外LED24の発光パルスはカメラの受
信回路14を介してμCOM1に図11(a),(b)
に示すパルス波形で入力される。
【0033】以上のように構成されるリモコン送信器2
0を用いた場合の「リモコン受信」処理は、まず、ステ
ップC01でレリーズスイッチ21が1,2段目の作動
状態を示すR−1RとR−2Rのフラグを0にリセット
する。これらのフラグは、サブルーチン終了時にリモコ
ン信号に応じて1にセットされる。ステップC02では
タイマを設定し、計時をスタートさせる。そのタイマは
T2+ΔTに設定され、スタート後、T2+ΔT時間経
過した時点でオーバーフローする。この時間T2は、前
述したように、リモコンレリーズスイッチ21の2段目
発光パルスの間隔であって、T1<T2である(T1は
1段目の発光パルス間隔)。また、ΔTは、T1及びT
2の誤差分とする。即ち、T1±ΔTの範囲をT1,T
2±ΔTの範囲を間隔をT2と見做す。ステップC03
では、リモコン入力端子の立ち下がりエッヂをモニタし
てパルスの入力を持ち、ステップC08でタイマがオー
バーフローした場合サブルーチンからリターンするが、
それ以前にパルスが入力されたならばステップC04に
進み、再度、時間T2+ΔTに設定したタイマがをスタ
ートさせる。ステップC05でパルスの検出を持ち、ス
テップC09でタイマがオーバーフローしたときは送信
器20から送信がなされていないと判断し、リターンす
る。タイマ設定時間内にパルスが入力されたときはステ
ップC06に進む。 ステップC06では上記タイマの
計時を停止する。ステップC07以降の処理はパルス間
隔からリモコン送信器の出力に対応したフラグをセット
するものである。即ち、パルス間隔がT1±ΔTの範囲
であればリモコンレリーズスイッチの1段目だけが押さ
れているものとして判断してR−1Rフラグを1にセッ
トしてリターンする(ステップC07,10,11)。
また、T2±ΔTの範囲ならばリモコンレリーズスイッ
チの2段目が押されているものと判断してR−1Rフラ
グ及びR−2Rフラグをともに1にセットしてリターン
する(ステップC12,13)。パルス間隔がそれらの
範囲になかったときは、上記フラグを操作することなく
リターンする。
【0034】次に、サブルーチン「基準データ」と「エ
リア選択」の詳細を説明するに先立って、撮影者がフォ
ーカスエリアに入ったことをμCOM1がどのようにし
て検出するかをラインセンサ各画素列akに対するセン
サ出力を示す図12,13,14を用いて説明する。
【0035】撮影する対象となる撮影者が、フォーカス
エリアに入って来たかどうかは、ラインセンサS1〜S
3上の像の時間的変化を見ることにより判断できる。基
準時である時刻t0 おいて図12の(A)に示すような
センサ出力パターンが、ある時間経過した時刻tx にお
いて図12の(B)のように変化したとすると、これは
センサ面に入力される被写体に何らかの変化があったこ
とを示す。従って、ある時間を隔てた各フォーカスエリ
アに対応するセンサ出力パターンの相似性をみることに
より、変化が発生したセンサを検出すれば、どのフォー
カスエリアへ撮影者が入っているか判断できる。上記の
相似性の変化を判断する方法としては、例えば、ライン
センサS1〜S3を構成する各2群の画素列のうちa群
について、nをセンサの画素数とし、a1t0 〜ant0 を
時刻t0 におけるa群センサ出力,a1tx 〜antxを時
刻tx におけるa群センサ出力とし、これらのデータに
基づき次の評価値Hjを算出する。なお、このサフィッ
クスjは、ラインセンサS1,S2,S3に対応した
1,2,3の番号をとる。
【0036】
【数1】
【0037】この(1)式より求められる評価値Hjが
略0になるときは、図13に示すように、時刻t0 にお
けるセンサ出力パターンと時刻tx におけるセンサ出力
パターンとが略一致している場合であって被写体の変化
がなかったときである。評価値Hjが0からずれたとき
には、図14に示すように上記両時刻におけるセンサ出
力パターンが一致せず被写体に変化が生じた場合であ
る。そこで、各フォーカスエリアFA1,FA2,FA
3に対応するセンサS1,S2,S3の出力に対して
(1)式より演算すれば、どのフォーカスエリアに撮影
者がいるか検知できる。(1)式において一対のライン
センサのa群センサのみに対して演算を実行している理
由は、レンズのピントが大きくずれていないかぎりa群
センサ上の像もb群センサ上の像も略同じ領域の被写体
に対する像であるからである。なお、μCOM1のメモ
リ容量に余裕があればa,b群両方のセンサに対して
(1)式の演算を行ってもよい。この場合はa群のみの
演算より広い範囲で検出が行える。
【0038】図15のフローチャートに基づいてサブル
ーチン「基準データ入力」の処理を説明する。この前述
のラインセンサ画素出力のakt0 に対するデータを各
ラインセンサS1〜S3より入力する処理であって、リ
モコン測距。処理の初期にコールされるものである。従
って、主要被写体である撮影者が未だ撮影エリアに入っ
ていない、リモコン送信器20がカメラから取り外され
た直後の基準時となる初期の時刻t0 における被写体像
に対するデータが入力されることになる。このデータを
基準として、後に述べるサブルーチン「エリア選択」に
おいて時間をへだてたセンサ検出データとの間で、変化
を検出し、主要被写体の存在するフォーカスエリアが選
択される。なお、上記画素出力値akt0 は、本サブル
ーチンおいてはラインセンサS1,S2,S3に対して
それぞれ値S1kt0 ,S2kt0,S3kt0 で表示
する。まず、ステップD01で3つの制御フラグS1I
Nフラグ,S2INフラグ,S3INフラグを0にリセ
ットする。各フラグは対応するラインセンサS1,S
2,S3のデータの入力が終了すると1にセットされ
る。ステップD02ではμCOM1よりインターフェー
ス回路3を通して各ラインセンサS1〜S3へ積分スタ
ート信号を送る。ステップD03においてラインセンサ
LS1の積分が終了したかをインターフェース回路を介
して検出する。積分が終了していないときはステップD
04へ、また、終了するとステップD09に分岐する。
【0039】ステップD09ではS1INフラグの状態
を判別する。このフラグが1にセットされている場合は
S1センサのデータ入力は既に終了しているのでステッ
プD04へ分岐する。0にリセットされている場合は、
ステップD10に進みS1INフラグを1にセットし
て、ステップD11においてインターフェース回路3を
介してラインセンサS1の各画素akに対する出力S1k
を基準データS1kt0としてμCOM1の内部のデータR
AMへ格納する。同様に、ラインセンサS2に対しても
ステップD04,ステップD12〜D13により、更
に、ラインセンサS3に対してもステップD05,ステ
ップD15〜D17により、各積分終了に関連して、S
2INとS3INフラグが設定され、また、ラインセン
サの出力S2k,S3kの基準データであるS2kt0,S
3kt0が取り込まれる。そして、ステップD06,D0
7,D08の判断処理により、S1IN、,S2IN,
S3INフラグ全てが1にセットされるまでステップD
03に戻る。そして、これらのフラグがセットされると
本サブルーチンからリターンする。
【0040】次に、図16,図17のフローチャートに
よって、サブルーチン「エリア選択」の処理動作を説明
する。このサブルーチンは、前記「リモコン測距」のル
ーチンでコールされるルーチンであって、すでに入力済
みの前記基準データと新たに入力されるセンサ出力デー
タとを比較し、どのフォーカスエリアに撮影者がいるの
かを判断するものである。まず、ステップE01におい
て、3つの制御フラグが0にリセットされる。このフラ
グはセンサS1〜S3の各出力データが取り込まれ、前
記評価値Hjが求められたときに1にセットされるS1
IN,S2IN,S3INフラグである。ステップE0
2ではインターフェース回路3を通して各ラインセンサ
S1〜S3へ積分スタートの信号を出力し、積分動作を
開始させる。ステップE03において、ラインセンサS
1の積分が終了したかをインターフェース回路3により
検出する。まだ積分処理が終了していないときはステッ
プE04へ進み、積分処理が終了しているときはステッ
プE09に分岐する。ステップE09において、S1I
Nフラグ判別を行い、フラグが1のときは、すでにライ
ンセンサS1のデータ入力と評価値H1の演算は終了し
ている状態であるのでステップE04へ分岐する。同フ
ラグが0にリセットされているときはステップE10へ
分岐してS1INフラグを1にセットする。そして、ス
テップE11においてラインセンサS1の各画素akに
対する出力S1kを時間tx における出力値S1ktxとして
インターフェース回路3を通して入力する。なお、この
出力値S1ktxは前記の(1)式に示されている出力値a
kt0 に対応している。また、以下に述べる出力値S2kt
x,S3ktxもそれぞれセンサS2,S3に対応する出力
値akt0 を示すものである。続いて、ステップE12に
進み、該データS1ktxと、既に「基準データ入力」ルー
チンでRAMに格納されている時間t0 における基準デ
ータS1kt0により、前記評価値H1が算出され格納され
る。なお、評価値H1の演算式は前記(1)式と等価で
あるが次式で示される。
【0041】
【数2】
【0042】次に、ステップE04およびステップE1
3〜ステップE16においては、ラインセンサS2に関
する処理が行われ、積分終了に関連してS2INフラグ
のセット、画素データS2ktxの取り込み、評価値H2の
演算が実行される。なお、評価値H2の演算式は次式で
示される。
【0043】
【数3】
【0044】更に、ステップE05およびステップE1
7〜ステップE20においては、ラインセンサS3に関
する処理が行われ、同様に積分終了に関連してS3IN
フラグのセット、画素データS3ktxの取り込み、評価値
H3の演算が実行される。なお、評価値H3の演算式は
次式で示される
【0045】
【数4】
【0046】すべてのラインセンサに対する評価値H1
〜Hの算出が終了してS1〜S3INフラグがセット
されるとステップE06〜ステップE08の判別処理を
抜けてステップE21のインターバルタイム処理に進む
(図17参照)。この処理は上記ラインセンサS1〜S
3の積分に要した時間に応じて次のステップへ移るまで
の待機時間を変化させる。この待機動作は被写体の明る
さにかかわらず次回の処理まで一定のサンプリング周期
でラインセンサS1〜S3のデータを取り込むための処
理である。このようにサンプリング期間を一定にするこ
とにより、評価値Hjの値が安定して判断の信頼性が向
上する。続いて、ステップE22に進み、評価値の最大
値を示す指数Hmax のデータをまず0にクリアする。な
お、この指数Hmax には以下に述べるステップにより、
評価値H1,H2,H3のうち一番大きいデータが入力
される。ここでクリアするのは、最大値判定のため便宜
上行われる。続いて、ステップE23に進み、ラインセ
ンサS1による評価値H1が指数Hmax より大きいかの
判別をする。ここではHmax は0であるからH1が0で
ない限りステップE24に進むことはなく、ステップE
29にジャンプする。
【0047】ステップE29において、指数Hmax に評
価値H1 が読み込まれる。そして、ステップE30にお
ける指数D−FAのデータ判別により、その値がライン
センサS1の番号1を示す値の01Hに等しければ、ス
テップE32にジャンプし、01Hに等しくなければ、
ステップE31に進む。
【0048】ここで、指数D−FAは、この「エリア選
択」ルーチンの毎回のループの処理のうちの前回の処理
において評価値Hjが判定基準とする所定値Hth以上で
ある最大値Hmax を示したところのラインセンサS1〜
S3の番号1〜3がデータとして読み込まれたものであ
る。但し、初回の処理、あるいは、Hmax が所定値Hth
より小さかった場合、指数D−FAは0にクリアされて
いる。従って、指数D−FAは毎回の処理のうち、前回
の「エリア選択」処理において、複数のフォーカスエリ
アFA1〜FA3上の被写体に最も大きな変化が生じた
エリアFA1〜FA3の場所を示すデータ、即ち、対応
するラインセンサS1〜S3の位置を示すデータである
01H〜03Hの一つが指定される。
【0049】そこで、上記ステップE30の判別で、指
数D−FAが値01Hに一致していないと判断されると
きは、前回のループ処理で変化があったセンサはS1以
外のものであったか、あるいは、今回始めて本サブルー
チンが実行され、指数D−FAが0にクリアされた直後
の場合である。そして、値が一致せずステップE31に
進んだ場合、指数D−FAにセンサS1に対応するフォ
ーカスエリアFA1を示すデータ01Hを読み込み、更
に、今回新たにFA1が選択されたことから指数D−L
oop をクリアする。
【0050】一方、指数D−FAが01Hであって、値
が一致した場合、即ち、前回の「エリア選択」処理ルー
プにおいて、評価値最大値Hmax を示すフォーカスエリ
アが同じエリアFA1であった場合、上記のようにステ
ップE32に進み、指数D−Loop をインクリメントす
る。もし、今後の「エリア選択」処理においても、最大
値Hmax を示すエリアがFA1であったならば、本サブ
ルーチンが実行される度に、この指数D−Loop の値は
増加してゆくことになる。しかし、一旦別のエリアの評
価値HjがHmax になった場合は、その時点でこのD−
Loop の値はクリアされてしまう。このように指数D−
Loop は、同じフォーカスエリアで連続して評価値最大
値Hmax が検出された「エリア選択」処理のループ処理
回数を示すことになる。
【0051】続いて、ステップE24に進み、ラインセ
ンサS2の出力の評価値H2に対する処理を行う。ま
ず、評価値H2と最大値Hmax と比較し、値H2が大き
いときはステップE33にジャンプし、Hmax に値H2
を読み込む。そして、上記センサS1に対する処理と同
様に、指数D−FA、D−Loop の値が書き替えられ
る。更に、ステップE25に進み、ラインセンサS3の
出力の評価値H3に対する処理を行う。まず、評価値H
3と最大値Hmax と比較し、値H3が大きいときにはス
テップE37にジャンプし、Hmax に値H3を読み込
む。そして、上記センサS1に対する処理と同様に、指
数D−FA、D−Loop の値が書き替えられる。 次
に、ステップE26において、ステップE29,33,
37のいずれかで得られた最大値Hmax の値が基準とな
る所定値Hthより大きいかどうかを判別し、大きかった
場合ステップE27に進む。続いて、指数D−Loop が
判定の基準となる所定値Nthより大であるかを判別し、
大きい場合は、主要被写体が存在するフォーカスエリア
が検出できたとし、ステップE28に進み、測距動作を
許可する測距スタートフラグを1にセットして、本サブ
ルーチンから「リモコン測距」ルーチンにリターンす
る。その後、上記指数D−FAで設定されたフォーカス
エリアに対する測距、合焦が実行される。
【0052】なお、ステップE26において値Hmax が
所定値Hthより小さかった場合、即ち、得られた評価値
Hmax が、ある基準に達しない程小さく、被写体の変化
があったとは見做すことができなかった場合は、選択す
べきフォーカスエリアがないと判断し、ステップE41
にジャンプして指数D−FAをクリアする。また、ステ
ップE27の判別において指数D−Loop が所定値より
小の場合は、測距スタートフラグをセットすることな
く、そのまま本ルーチンからリターンする。
【0053】上記ステップE27において指数D−Loo
p の値が所定値に達しないと測距を許可しない理由は、
例えば図18に示されるように撮影エリアARを撮影者
が位置36a,36b,36cと移動しながらリモコン
送信器20を操作する場合、まず、撮影者が位置36a
に現われると、その位置36aにあるフォーカスエリア
FA3に対応するラインセンサS3の評価値H3が、ま
ず、所定値Hthより大きくなる。そこで、フォーカスエ
リアFA3が測距対象エリアとして選択されてしまう
と、その後、撮影者が位置36cに移動し、そこで、リ
モコンレリーズスイッチ21の2段目を押圧した場合、
ピントは上記のエリアFA3に合わされてしまい撮影者
にピントが合わない状態で撮影が実行される。
【0054】上記のような不具合が生じないようにする
ために、本実施例においては、フォーカスエリアの選択
のための情報として評価値Hjの値だけでなく、該評価
値Hjが保持される時間も指数D−Loop で検出し、そ
れが所定の時間以上保持されたとき、該当するエリアを
フォーカスエリアとして選択される。なお、指数D−L
oop または評価値Hjの判定基準となる所定値Nthおよ
びHthが固定値として扱えないようなシステムでは、E
2 PROM等の不揮発性メモリにそれらを変数として格
納しておき、写真の「できばえ」を考えて選択するよう
にしてもよい。また、前記「基準データ入力」処理にお
いて、センサS1〜S3の出力の基準データは各画素に
対応した全てのデータを記憶するようにしているが、メ
モリ容量が不足するような場合は、各画素間データを間
引きして記憶するようにしてもよい。評価値を演算する
場合、その間引きデータに基づいて計算が行われる。
【0055】次に、サブルーチン「測距」について図1
9,20のフローチャートを用いて説明する。この処理
は、上記エリア選択されたフォーカスエリアについての
測距を行い、デフォーカス量の演算を行う。
【0056】まず、ステップF01において、各ライン
センサS1〜S3の積分を開始させる。続いて、ステッ
プF02で補助光LED1〜3の点灯判断用およびライ
ンセンサの積分時間リミッタとして用いられるタイマを
設定し、更に、計時を開始する。そして、ステップF0
3,12,21において、それぞれリモコンモードで選
択されたフォーカスエリアを示す指数D−FAの値の判
別を行う。指数D−FAが01Hであった場合は、フォ
ーカスエリアFA1の測距を行うためにステップF04
に進み、指数D−FAが02Hであった場合は、フォー
カスエリアFA2の測距を行うためにステップF13に
進み、指数D−FAが03Hであった場合は、フォーカ
スエラアFA3の測距を行うためにステップF22に進
む。
【0057】更に、指数D−FAが00Hである場合
は、リモコンモードではないので、ステップF31にジ
ャンプして、撮影画面中央のエリアFA2の測距を行
う。そして、測距が可能であれば本サブルーチンからリ
ターンするが、測距不可能であれば、続いて、ステップ
F33でエリアFA1の測距を行う。そして、測距が可
能であったならば本サブルーチンからリターンンする
が、不可能であれば更にステップF35に進みエリアF
A3の測距を行う。このように、リモコンモード以外の
撮影モードにおいては、基本的には中央のフォーカスエ
リアで焦点検出を行うが、それが不可能な場合は、エリ
アを変更して焦点検出を行うものとする。
【0058】上記のエリア判別によりステップF04に
進むと、エリアFA1に対応するラインセンサS1の積
分処理の終了を待ち、終了した場合はステップF10に
ジャンプし、センサS1のa,b群の画素の出力値を入
力する。そして、ステップF11において上記出力値に
基づいてフォーカスエリアFA1の被写体に対するデフ
ォーカス量を算出し、本サブルーチンからリターンす
る。なお、上記積分処理の終了以前に前記タイマの計時
値が所定の基準値To をオーバした場合、即ち、被写体
が暗すぎて積分に時間が掛り過ぎた場合は、補助光LE
D1を発光させるためステップF06に進む(ステップ
F05)。
【0059】ステップF06においては、補助光駆動回
路4を介して補助光LED1を点灯させる。ステップF
07において、同様にラインイセンサS1の積分の終了
をチェックする。積分が終了した場合、ステップF09
にジャンプし、補助光LED1を消灯して、ステップF
10に進み、ラインセンサS1の出力データの取込みと
位相差演算を行う。しかし、上記積分の終了よりも先に
タイマがオーバフローしてしまったときには積分時間の
リミッタに達したことになり、強制的にラインセンサS
1のデータを取り込み、デフォーカス量の演算を行うた
めステップF09に進む。
【0060】また、フォーカスエリアFA2の測距を行
うためにステップF13に進んだ場合は、ステップF1
3〜20の処理により上記のエリアFA1の測距の場合
と同様にラインセンサS2に関する出力を取り込み、位
相差演算を実行する。更に、被写体輝度が低い場合には
補助光LED2を点灯させてラインセンサS2の積分を
実施し、その出力が取り込まれる。
【0061】また、フォーカスエリアFA3の測距を行
うためにステップF22に進んだ場合も、ステップF2
2〜29の処理により上記のエリアFA1の測距の場合
と同様にラインセンサS3に関する出力を取り込み、位
相差演算を実行する。更に、被写体輝度が低い場合には
補助光LED3を点灯させてラインセンサS3の積分を
実施し、その出力を取り込むようにする。
【0062】次に、サブルーチン「露出」の処理を図2
1のフローチャートによって説明する。まず、ステップ
G01および02において、クイックリターンミラー
(図示せず)のアップ動作と、すでに算出されているA
V値により絞りの設定動作が絞り制御手段6により実行
される。ステップG03では設定されているシャッタ秒
時がバルブ露出であるかどうかの判別を行い、バルブ指
定であるときはステップG14へ、またバルブ指定でな
いときはステップG05に分岐する。ステップG14に
分岐した場合は、まず、シャッタ制御手段7を介してシ
ャッタの先幕の走行をスタートさせる。そして、ステッ
プG15で、リモコンモードであるかどうかの判別を行
う。リモコンモードである場合は、ステップG17〜1
9においてリモコン送信器20からのレリーズ信号を待
つ。撮影者がリモコンのレリーズスイッチ21を操作す
るとそれに伴いR−1RフラグもしくはR−2Rフラグ
が1にセットされるのでそれを判別して、ステップG1
0に処理が進む。ステップG10において、シャッタ制
御手段7を介して、シャッタ後幕をスタートさせ、バル
ブ露出が終了する。このように撮影者がバルブ撮影を行
うときは、カメラ本体側のレリーズスイッチを押圧する
と「ブレ」が生ずると判断する場合やケーブルレリーズ
がないためレリーズスイッチを押し続けることが困難で
あると判断される場合である。
【0063】上記ステップG15の判別処理において、
リモコンモードではないと判断されると、ステップG1
6に進み、レリーズスイッチ9の2段目の2RSWがオ
フになるのを待つ。そして、2RSWがオフになると、
ステップG10にジャンプしてバルブ露光を終了する。
【0064】上記ステップG03の判別処理において、
バルブ露光でなかった場合、ステップG04へ進むが、
そこで、すでに算出されているTV値に基づき秒時再生
のためにμCOM1内のタイマの計時をスタートさせ
る。ステップG05ではシャッタ制御手段7を介して先
幕の走行をスタートさせる。続いて、ステップG06に
おいて、設定シャッタ秒時Tsは1/100秒よりも長
いかどうかの判別を行う。この秒時1/100秒はシャ
ッタのシンクロ可能な最大スピードである。従って、1
/100秒より短い場合はストロボは使用できないの
で、ステップG09にジャンプする。ステップG09へ
ジャンプして秒時設定タイマが計時を終了するのを待
ち、計時が終了したときにステップG10に進み、シャ
ッタ後幕をスタートさせる。
【0065】上記ステップG06のシャッタ秒時の判別
において秒時Tsが1/100秒より長い場合、ステッ
プG07に進み、シャッタ内蔵のタイミング検出スイッ
チXswのオンオフ状態を読みとる。このスイッチXs
wはストロボ発光タイミングとシャッタ全開タイミング
を合致させるためのスイッチである。そして、スイッチ
Xswのオンが検出されたらステップG08に進み、ス
トロボ発光装置(図示せず)に発光信号を出力する。
【0066】ステップG10において後幕走行が完了す
ると、ステップG11にてクイックリターンミラーのミ
ラーダウン動作と、ステップG12に絞り開放動作の一
連の動作が絞り制御手段6により実行される。そしてス
テップG13において、次の撮影動作のためにシャッタ
のチャージを行い、本ルーチンを終了する。
【0067】次に、サブルーチン「Bvリード」の処理
を図22のフローチャートによって説明する。
【0068】まず、ステップH01では、測光回路5よ
りSPD1に対する出力データを読み出す。そして、こ
のデータと傾き値γ1 とオフセット値α1 をもとにSP
D1に対する測光値D−Bv1 が算出される。ステップ
H02,ステップH03でも同様に、SPD2に対して
は測光値D−Bv2が、SPD3に対してはD−Bu3
がそれぞれ算出される。ステップH04では露出モード
がマニュアルモードであるかどうかの判別を行う。マニ
ュアルモードのときはステップH09へ、自動露出モー
ドのときはステップH05へ分岐する。ステップH09
では測光値D−Bv1 〜D−Bv3 の平均値を求めて、
測光値D−BvへBv値として読み込む。このD−Bv
のテータとSv値をもとにTv値、Av値は算出される
ことになる。一方、ステップH05では、リモコン送信
器20使用時に選択されたフォーカスエリアを示す値が
入力されている指数D−FAが01Hであるかどうか判
断する。01Hと一致している時は、ステップH10に
おいて、測光値D−BvへSPD1による測光値をBv
値として読み込む。SPD1の測光エリアはフォーカス
エリアFA1を包含しているので合焦した被写体に対し
て測光値も適正値が採用される。指数D−FAが01H
と一致していないときはステップH06へ分岐する。ま
た指数D−FAが02Hであった場合はステップH11
へ、更に、指数D−FAが03Hであった場合はステッ
プH12に分岐する。そして、指数D−FAのデータを
もとに対応するSPD2,3の測光値をBv値として使
用し、D−Bvに読み込む。なお、指数D−FAにフォ
ーカスエリアのデータがセットされていないときは、ス
テップH08において、測光値D−Bv1 〜D−Bv3
のデータと被写体距離データ等を考慮して評価し測光値
を算出し、Bv値としてD−Bvに読み込み本ルーチン
からリターンする。
【0069】次に、本発明の第2実施例を示す自動焦点
カメラについて、図23,24,25を用いて説明す
る。
【0070】前記第1実施例のものでは、主要被写体で
ある撮影者がどのフォーカスエリアに存在するかをライ
ンセンサの出力データに基づく評価値Hjにより比較し
検出した。しかし、それ以外にもフォーカスエリアの状
態の変化を比較する手段はあり、本実施例のものは、各
ラインセンサのデータに基づく各フォーカスエリアに対
するピントずれ量、即ち、デフォーカス量の変化を用い
て、上記撮影者が存在するフォーカスエリアを比較し、
検出するものである。合焦処理として第1実施例と異な
る部分は、サブルーチン「基準データ入力」とサブルー
チン「エリア選択」であり、その他の処理並びに構成等
は第1実施例のカメラと同一とする。
【0071】本実施例によるサブルーチン「基準データ
入力」の処理は図23に示されるように、前述の第1実
施例のサブルーチン「基準データ入力」(図15参照)
と基本的フローは同じである。即ち、図15のフローチ
ャートのステップにおいて、ステップD11,14,1
7が図23のステップJ21,22,23に置換され、
ステップD01〜16は、図23ではステップJ01〜
16で示される。そして、同一の添字で示されるステッ
プは全く同じ処理を行う。そこで、相違するステップで
あるステップJ21においては、フォーカスエリアFA
1に対して焦点検出装置でのセパレータレンズSL1
a,SL1bにより結像されるラインセンサS1のa,
b群画素列上の2つの像よりデフォーカス量を公知の技
術である位相差演算式により求める。そのデフォーカス
量を基準デフォーカス量を示す基準データD1to に読み
込む。更に、ステップJ22,ステップJ23におい
て、フォーカスエリアFA2とFA3に対しても同様に
実測されたデフォーカス量が基準データD2to ,D3to
として読み込まれる。これら基準データの読み込みが終
了すると本サブルーチンからリターンする。
【0072】また、サブルーチン「エリア選択」につい
ては、図24,25に示されるように、前述の第1実施
例のサブルーチン「エリア選択」(図16,17参照)
と基本フローは同一である。即ち、センサデータの読み
込みと演算処理である図16のステップE11,12,
15,16,19,20が図24のステップK51,5
2,53に置換され、更に、評価値の最大値を求める処
理である図17のステップE22〜26およびステップ
E29,33,37がデフォーカス量の変化量の最大値
を求める処理である図25のステップK55〜59およ
びステップK60〜62に置換される。その他の図2
4,25の処理のステップK01〜41は図16,17
のステップE01〜41の添字が共通する処理と全く同
一である。本ルーチンの処理で、第1実施例のものと異
なる処理について説明すると、まず、ステップK51に
おいては、フォーカスエリアFA1に対するデフォーカ
ス量を算出し、基準データD1to との差分をΔD1 とし
て読み込む。また、ステップK52,53においても同
様に、フォーカスエリアFA2,FA3に対してのデフ
ォーカス量の基準データとの差分がΔD2 ,ΔD3 に読
み込まれる。そして、ステップK21以後のステップに
おいては上記差分データΔD1 〜ΔD3 を図17の評価
値Hjに置き換えて処理され、差分ΔD1 〜ΔD3 の最
大値ΔDmaxによりフォーカスエリアを選択して、指数
D−FAへ選択された該エリアに対応する01H〜03
Hのデータを読み込む。そして、同じフォーカスエリア
が選択される毎にD−Loop の値がインクリメントさ
れ、所定値以上の値になると測距スタートフラグが1に
セットされてこのサブルーチンを終了する。
【0073】本実施例のカメラの第1実施例との大きな
相違点は、使用するμCOM1のデータ用メモリの大き
さの違いである。第1実施例ではラインセンサ出力デー
タをそのまま基準データとして記憶する必要があり、大
きなメモリ空間を必要とする。その点本実施例のものは
デフォーカス量のみを記憶すればよい。従って、本実施
例のものではメモリ空間が小さいμCOMには有利とな
る。但し、デフォーカス量の算出には相応の計算処理能
力を必要とするので、設計時には注意する必要があり、
デフォーカス量の算出精度を落して計算速度を上げるこ
とも必要となる。また、フォーカスエリアにコントラス
トの主要被写体が存在せず、デフォーカス量が検出不可
能な場合の処理についても実用時には付加する必要があ
る。 次に、本発明の第3実施例を示す自動焦点カメラ
について、図26〜28を用いて説明する。本実施例の
ものは、第2実施例のものと同様に、主要被写体である
撮影者がどのフォーカスエリアに存在するかを検出する
ためのデータとして、更に異なるセンサの出力情報を用
いたものである。即ち、本実施例の場合は、複数のライ
ンセンサの積分時間から算出された各フォーカスエリア
の輝度データの変化に基づいて、どのフォーカスエリア
に撮影者が存在するかを検出するものである。従って、
前記第1実施例のものに対して、サブルーチン「基準デ
ータ入力」およびサブルーチン「エリア選択」処理が、
図26および図27,28のフローチャートに置き換え
られ、他の処理並びに構成等は同一とする。
【0074】本実施例によるサブルーチン「基準データ
入力」の処理は図26に示されるように、前述の第1実
施例のサブルーチン「基準データ入力」(図15参照)
と基本的フローは同じである。即ち、図15のフローチ
ャートのステップにおいて、ステップD11,14,1
7が図26のステップM21,22,23に置換され、
更に、ステップM20およびステップM24,25,2
6が新規に加えられる。そして、図15のステップD0
1〜ステップD16は、そのまま、図26のステップM
01〜ステップM16と同じ処理を実行するステップと
なる。
【0075】本実施例によるサブルーチン「基準データ
入力」の処理で、図15の処理と相違する処理について
説明すると、まず、ステップM20はラインセンサS1
〜S3の積分開始に関連して、μCOM1内部のタイマ
カウンタをリセットした後、カウントを開始させるステ
ップである。このタイマのカウント値は各ラインセンサ
の積分終了を検出するものである。また、ステップM2
1,22,23において、積分終了時に上記タイマのカ
ウント値をそれぞれのセンサ対応の変数T1 ,T2 ,T
3 に読み込む。更にステップM24,25,26におい
て、上記カウント値T1 ,T2 ,T3 の時間変換値Ts
1,Ts2,Ts3を用いて、リモコンモード設定後の基準
時における各フォーカスエリアに対応した輝度を示す基
準データとなるBv値Bv1to ,Bv2to ,Bv3to を
演算する。その演算式1次関数で示され次の通りであ
る。
【0076】フォーカスエリアFA1に対しては、 Bv1to =α−γ・log 2 (Ts1) …… (5) フォーカスエリアFA2に対しては、 Bv2to =α−γ・log 2 (Ts2) …… (6) フォーカスエリアFA3に対しては、 Bv3to =α−γ・log 2 (Ts3) …… (7) ここで、αは所定のオフセット値、γは特性の傾きを示
す定数である。この演算を行って、本ルーチンの終了す
る傾きを示す定数である。
【0077】また、本実施例のサブルーチン「エリア選
択」については、図27,28に示されるように、前述
の第1実施例のサブルーチン「エリア選択」(図16,
17参照)と基本フローは同一である。即ち、センサデ
ータの読込みと演算処理である図16のステップE1
1,12,15,16,19,20が、図27のステッ
プP51,52,53に置換され、更に、評価値の最大
値を求める処理である図17のステップE22〜26お
よびステップE29,33,37が輝度Bv値の変化量
の最大値を求める処理である図28のステップP57〜
61およびステップP62〜64に置換される。そし
て、本ルーチンのステップP50は追加される処理であ
る。その他の図27,28の処理のステップP01〜4
1は図16,17のステップE01〜41の添字が共通
する処理と全く同一である。
【0078】本サブルーチンの処理について、第1実施
例のものと異なる部分についてのみ説明すると、まず、
ステップP02の積分がスタートすると同時に、ステッ
プP50においてμCOM1内部のタイマをリセットし
て計時がスタートする。このタイマはラインセンサS1
〜S3の積分時間の計測に使用される。そして、各セン
サの積分終了を検出する毎に、ステップP51,52,
53においてタイマカウント値が変数T1 ,T2 ,T3
にそれぞれ読み込まれる。全センサの積分が終了したと
きに、ステップP54,55,56において、前記図2
6の「基準データ入力」ルーチンで記憶された基準デー
タである輝度データBv1to ,Bv1to,Bv1to と、
本ルーチンで読み込まれたカウント値T1 〜T3 に対応
する積分時間Ts1,Ts2,Ts3に基づいて演算される輝
度Bv値との差が輝度差分値としてΔBv1〜ΔBv3
に読み込まれる。その演算式は次式の通りである。
【0079】フォーカスエリアFA1に対しては、 ΔBv1 =Bv1to −(α−γ・log 2 (Ts1)) …… (8) フォーカスエリアFA2に対しては、 ΔBv2 =Bv2to −(α−γ・log 2 (Ts2)) …… (9) フォーカスエリアFA3に対しては、 ΔBv3 =Bv3to −(α−γ・log 2 (Ts3)) ……(10) ここで、γ,α値は前記図26の「基準データ入力」ル
ーチンで用いた値と同一とする。
【0080】この差分値ΔBvjは、第1実施例におけ
る評価値Hjに置換えられたものであり、この値の最大
値ΔBvmax を示すフォーカスエリアを選択し、そし
て、最大値ΔBvmax が所定の判定値ΔBvthより大な
ることを示し、更に、同じフォーカスエリアが連続して
選択された場合に指数D−Loop をインクリメントして
ゆき、該指数D−Loop が所定の回数を上まわったとき
に撮影被写体が存在するフォーカスエリアが検出できた
として、測距を許可する測距スタートフラグを1にセッ
トして本サブルーチンを終了する。
【0081】本実施例のものの特徴は、エリア選択処理
する各フォーカスエリアのBv値が同時に得られること
であり、測光回路5を省いても、このBv値を用いるこ
とによって、露出制御用のTv値、Av値を決定するこ
とができる。また、上記Bv値と測光回路5から得られ
るBv値とを組み合わせたBv値を用いることによっ
て、被写体に応じて複雑な測光処理が可能となる。
【0082】なお、上記図26,27,28の「基準デ
ータ入力」および「エリア選択」のサブルーチンにおい
て、Bv値のデータを得る必要がない場合には積分時間
をBv値に変換する演算処理をなくし、積分時間そのも
のの変化分に基づいて、フォーカスエリアを選択するよ
うにしてもよい。これはμCOMの処理能力上Bv値へ
の変換する処理が困難なときには有効な方法である。
【0083】以上3つの実施例について異なったフォー
カスエリア選択処理を説明したが、メモリ空間上許容さ
れるならば、上記3種類の方法を組み合せて、より有効
なフォーカスエリア選択を行うことも可能である。
【0084】
【発明の効果】上述のように本発明の自動合焦カメラ
は、リモコンモードの設定以降の基準時点とその後の時
点での測距用センサ手段の出力もしくはこの出力に関連
した値を比較することによって焦点調節を行うべき領域
を選択し、焦点調節を行うものであるので、本発明のも
のは、リモコン送信手段に従来のもののように受信手段
を併設するなどの複雑な構成を必要とせず、従って、コ
スト上も有利であって、更に、アクティブ測距方式のカ
メラには勿論、パッシブ測距方式のカメラにも適用でき
るなど顕著な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を示すブロック構成図。
【図2】本発明の第1実施例を示す自動合焦カメラのブ
ロック構成図。
【図3】上記図2の自動合焦カメラに内蔵される焦点検
出装置の要部の斜視図。
【図4】上記図2の自動合焦カメラの受信回路の電気回
路図。
【図5】上記図4の受信回路が遠隔操作信号を受信した
ときのパルス波形を示す図。
【図6】上記図2の自動合焦カメラの補助光駆動回路の
電気回路図。
【図7】上記図2の自動合焦カメラの撮影処理のメイン
ル−チンのフロ−チャ−ト。
【図8】上記図7の撮影処理のメインル−チンでコ−ル
されるサブルーチン「リモコン測距」のフロ−チャ−
ト。
【図9】上記図7の撮影処理のメインル−チンでコ−ル
されるサブルーチン「リモコン測距」のフロ−チャ−
ト。
【図10】上記図8、9のサブルーチン「リモコン測
距」でコ−ルされるサブルーチン「リモコン受信」のフ
ロ−チャ−ト。
【図11】上記図2の自動合焦カメラのリモコン送信器
の光信号出力パターンを示す図。
【図12】上記図2の自動合焦カメラの焦点検出装置に
おけるラインセンサの画素列に対するセンサ出力波形を
示す図であって、(A)は基準時の出力波形を、また、
(B)はある時間経過したときの出力波形をそれぞれ示
す。
【図13】上記図2の自動合焦カメラの焦点検出装置に
おいて、ある被写体に対するラインセンサの画素列の出
力であって、基準時とある時間経過したときのセンサ出
力波形を示す図。
【図14】上記図2の自動合焦カメラの焦点検出装置に
おいて、別の被写体に対するラインセンサの画素列の出
力であって、基準時とある時間経過したときのセンサ出
力波形を示す図。
【図15】上記図8、9のサブルーチン「リモコン測
距」でコ−ルされるサブルーチン「基準データ入力」の
フロ−チャ−ト。
【図16】上記図8、9のサブルーチン「リモコン測
距」でコ−ルされるサブルーチン「エリア選択」のフロ
−チャ−ト。
【図17】上記図8、9のサブルーチン「リモコン測
距」でコ−ルされるサブルーチン「エリア選択」のフロ
−チャ−ト。
【図18】上記図2の自動合焦カメラのリモコンモード
での撮影時において、撮影者が撮影エリアを移動する状
態を示す図。
【図19】上記図7の撮影処理のメインル−チン、およ
び、上記図8、9のサブルーチン「リモコン測距」でコ
−ルされるサブルーチン「測距」のフロ−チャ−ト。
【図20】上記図7の撮影処理のメインル−チン、およ
び、上記8、9サブルーチン「リモコン測距」でコ−ル
されるサブルーチン「測距」のフロ−チャ−ト。
【図21】上記図7の撮影処理のメインル−チンでコ−
ルされるサブルーチン「露出」のフロ−チャ−ト。
【図22】上記図7の撮影処理のメインル−チン、およ
び、上記8、9サブルーチン「リモコン測距」でコ−ル
されるサブルーチン「Bvリ−ド」のフロ−チャ−ト。
【図23】本発明の第2実施例を示す自動合焦カメラの
撮影処理のサブルーチン「リモコン測距」でコールされ
るサブルーチン「基準データ入力」のフロ−チャ−ト。
【図24】上記図23の自動合焦カメラの撮影処理のサ
ブルーチン「リモコン測距」でコールされるサブルーチ
ン「エリア選択」のフロ−チャ−ト。
【図25】上記図23の自動合焦カメラの撮影処理のサ
ブルーチン「リモコン測距」でコールされるサブルーチ
ン「エリア選択」のフロ−チャ−ト。
【図26】本発明の第3実施例を示す自動合焦カメラの
撮影処理のサブルーチン「リモコン測距」でコールされ
るサブルーチン「基準データ入力」のフロ−チャ−ト。
【図27】上記図26の自動合焦カメラの撮影処理のサ
ブルーチン「リモコン測距」でコールされるサブルーチ
ン「エリア選択」のフロ−チャ−ト。
【図28】上記図26の自動合焦カメラの撮影処理のサ
ブルーチン「リモコン測距」でコールされるサブルーチ
ン「エリア選択」のフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
1………………………………μCOM(基準のセンサ出
力値の記憶手段、選択領域を検出する比較手段、センサ
の出力の選択手段) 2………………………………焦点検出装置(測距用セン
サ手段) 10……………………………モータ駆動回路(焦点調節
手段) 11……………………………駆動モータ(焦点調節手
段) 20……………………………リモコン送信器(リモコン
装置の送信手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ外部のリモコン装置の送信手段から
    カメラの操作信号を受信し、作動する自動焦点カメラに
    おいて、 撮影視野の複数の領域について測距可能な測距用センサ
    手段と、 リモコンモードの設定以降の基準時点において、上記測
    距用センサ手段の出力もしくはこの出力に関連した値
    を、上記複数の領域毎に記憶する記憶手段と、 上記基準時点より後に、上記センサ手段の出力もしくは
    この出力に関連した値と上記記憶手段に記憶された値
    を、上記領域毎に比較し、変化のあった選択領域を検出
    する比較手段と、 この比較手段によって検出された上記選択領域につい
    て、上記センサ手段の出力、もしくは、この出力に関連
    した値を選択する選択手段と、 この選択手段からの出力に基づいて焦点調節を行う焦点
    調節手段と、 を具備したことを特徴とする自動焦点カメラ。
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