JP2882346B2 - 圧電式イヤホン - Google Patents
圧電式イヤホンInfo
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- JP2882346B2 JP2882346B2 JP6091496A JP6091496A JP2882346B2 JP 2882346 B2 JP2882346 B2 JP 2882346B2 JP 6091496 A JP6091496 A JP 6091496A JP 6091496 A JP6091496 A JP 6091496A JP 2882346 B2 JP2882346 B2 JP 2882346B2
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- piezoelectric
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- piezoelectric acoustic
- plate
- insertion tube
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耳に装着するかま
たは、外耳道に挿入する音響機器に関し、特に圧電体を
利用した圧電式イヤホンの構造に関する。
たは、外耳道に挿入する音響機器に関し、特に圧電体を
利用した圧電式イヤホンの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧電音響体を用いるイヤホンにお
いては、図5に示すように、平板型の圧電音響体2が外
耳道に挿入される挿入体6に対して垂直に設けられてい
るので、音響の発生部分である圧電音響体2が外耳道の
外に位置するようになっている。
いては、図5に示すように、平板型の圧電音響体2が外
耳道に挿入される挿入体6に対して垂直に設けられてい
るので、音響の発生部分である圧電音響体2が外耳道の
外に位置するようになっている。
【0003】また、特開昭58−156233号公報に
は圧電素子を用いた圧電型イヤホンが記載されており、
第4図に平板型の圧電素子2を有するイヤーマイク2が
示されており、この圧電素子2はイヤピース挿入部13
内に、挿入部に対して平行に挿入されている。
は圧電素子を用いた圧電型イヤホンが記載されており、
第4図に平板型の圧電素子2を有するイヤーマイク2が
示されており、この圧電素子2はイヤピース挿入部13
内に、挿入部に対して平行に挿入されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の圧電音響
体を利用したイヤホンにおける問題点は、平板型圧電音
響体が、ある程度の大きさを必要とすることとなるた
め、小型化に不向きであると言うことである。特に補聴
器に用いるとき、外耳道の外に音響発生部分を備えて外
耳道に音声を導く構造とするため目立ってしまう。
体を利用したイヤホンにおける問題点は、平板型圧電音
響体が、ある程度の大きさを必要とすることとなるた
め、小型化に不向きであると言うことである。特に補聴
器に用いるとき、外耳道の外に音響発生部分を備えて外
耳道に音声を導く構造とするため目立ってしまう。
【0005】その理由は、平板型圧電音響体を音声の再
生に必要な共振周波数にするにはある程度の面積を必要
とする為である。平板型圧電音響体は容量性の負荷イン
ピーダンスを持つので、厚さが同じで、圧電体の誘電率
が同等であれば、面積が小さいと静電容量が小さくな
り、共振周波数が高くなり、音声の再生に適す音響出力
に不向きとなる。
生に必要な共振周波数にするにはある程度の面積を必要
とする為である。平板型圧電音響体は容量性の負荷イン
ピーダンスを持つので、厚さが同じで、圧電体の誘電率
が同等であれば、面積が小さいと静電容量が小さくな
り、共振周波数が高くなり、音声の再生に適す音響出力
に不向きとなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電式イヤホン
は、外耳道に挿入させるのに適した形状を有する挿入チ
ューブに対し、圧電音響体を斜めに設定してある。具体
的には、圧電効果を有し、変移方向が長手方向かつ電界
と垂直方向である圧電板にこれを駆動する適切な形状の
正極と負極電極を相対する二面に貼り合わせた構造の平
板型圧電音響体と、これから引き出される正極と負極に
接続された信号線と、これを包むゴムまたは高分子素材
による外耳道に挿入させるのに適した柔らかさと形状を
有する挿入チューブとを有し、前記平板型圧電音響体が
挿入チューブに対し斜めに設定されている。
は、外耳道に挿入させるのに適した形状を有する挿入チ
ューブに対し、圧電音響体を斜めに設定してある。具体
的には、圧電効果を有し、変移方向が長手方向かつ電界
と垂直方向である圧電板にこれを駆動する適切な形状の
正極と負極電極を相対する二面に貼り合わせた構造の平
板型圧電音響体と、これから引き出される正極と負極に
接続された信号線と、これを包むゴムまたは高分子素材
による外耳道に挿入させるのに適した柔らかさと形状を
有する挿入チューブとを有し、前記平板型圧電音響体が
挿入チューブに対し斜めに設定されている。
【0007】また、圧電音響体を挿入チューブ内鼓膜方
向に開くV字型にかつ変移方向が鼓膜側に同方向に設定
してもよい。すなわち、圧電効果を有し、変移方向が長
手方向かつ電界と垂直方向である圧電板にこれを駆動す
る適切な形状の正極と負極の電極を相対する二面に貼り
合わせた構造の平板型圧電音響体を2枚有し、これから
引き出される正極と負極に接続された信号線と、これを
包むゴムまたは高分子素材による外耳道に挿入させるの
に適した柔らかさと形状を有する挿入チューブとを有
し、前記平板型圧電音響体が挿入チューブ内鼓膜方向に
開くV字型にかつ変移方向が鼓膜側に同方向に設定され
ている。
向に開くV字型にかつ変移方向が鼓膜側に同方向に設定
してもよい。すなわち、圧電効果を有し、変移方向が長
手方向かつ電界と垂直方向である圧電板にこれを駆動す
る適切な形状の正極と負極の電極を相対する二面に貼り
合わせた構造の平板型圧電音響体を2枚有し、これから
引き出される正極と負極に接続された信号線と、これを
包むゴムまたは高分子素材による外耳道に挿入させるの
に適した柔らかさと形状を有する挿入チューブとを有
し、前記平板型圧電音響体が挿入チューブ内鼓膜方向に
開くV字型にかつ変移方向が鼓膜側に同方向に設定され
ている。
【0008】さらに、積層型圧電音響体を用いることが
できる。具体的には、圧電効果を有し、変移方向が厚さ
方向かつ電界と同方向である圧電板にこれを駆動する正
極と負極の電極を相対する二面に貼り合わせ更にこれを
数枚重ねた構造の積層型圧電音響体と、積層型圧電音響
体の鼓膜に対し外側に配置される音響の振動を吸収する
重りと、前記積層型圧電音響体から引き出される正極と
負極に接続された信号線と、前記積層型圧電音響体と前
記重りとを包むゴムまたは高分子素材による外耳道に挿
入させるのに適した柔らかさと形状を有する挿入チュー
ブとを有し、前記挿入チューブが圧電音響体より鼓膜方
向にホーン状に開くホーン状開口部を有する。
できる。具体的には、圧電効果を有し、変移方向が厚さ
方向かつ電界と同方向である圧電板にこれを駆動する正
極と負極の電極を相対する二面に貼り合わせ更にこれを
数枚重ねた構造の積層型圧電音響体と、積層型圧電音響
体の鼓膜に対し外側に配置される音響の振動を吸収する
重りと、前記積層型圧電音響体から引き出される正極と
負極に接続された信号線と、前記積層型圧電音響体と前
記重りとを包むゴムまたは高分子素材による外耳道に挿
入させるのに適した柔らかさと形状を有する挿入チュー
ブとを有し、前記挿入チューブが圧電音響体より鼓膜方
向にホーン状に開くホーン状開口部を有する。
【0009】またさらに、円筒型圧電音響体を用いても
よい。すなわち、圧電効果を有し、変移方向が側面円周
方向かつ電界と垂直方向である圧電円筒にこれを駆動す
る正極と負極の電極をそれぞれ内面と外面に貼り合わせ
た構造の円筒型圧電音響体と、円筒型圧電音響体の鼓膜
に対し外側に配置される音響の振動を吸収する重りと、
前記円筒型圧電音響体から引き出される正極と負極に接
続された信号線と、前記円筒型圧電音響体から引き出さ
れる正極と負極に接続された信号線と、前記円筒型圧電
音響体と前記重りとを包むゴムまたは高分子素材による
外耳道に挿入させるのに適した柔らかさと形状を有する
挿入チューブとを有し、前記挿入チューブが円筒型圧電
音響体より鼓膜方向にホーン状に開くホーン開口部を有
する。
よい。すなわち、圧電効果を有し、変移方向が側面円周
方向かつ電界と垂直方向である圧電円筒にこれを駆動す
る正極と負極の電極をそれぞれ内面と外面に貼り合わせ
た構造の円筒型圧電音響体と、円筒型圧電音響体の鼓膜
に対し外側に配置される音響の振動を吸収する重りと、
前記円筒型圧電音響体から引き出される正極と負極に接
続された信号線と、前記円筒型圧電音響体から引き出さ
れる正極と負極に接続された信号線と、前記円筒型圧電
音響体と前記重りとを包むゴムまたは高分子素材による
外耳道に挿入させるのに適した柔らかさと形状を有する
挿入チューブとを有し、前記挿入チューブが円筒型圧電
音響体より鼓膜方向にホーン状に開くホーン開口部を有
する。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の圧電式イヤホンの
一実施形態について述べる。平板型圧電音響体は、信号
線を介し加えられた音声信号により電極から平板状の圧
電体に加わる電界の変化に応じて、音響振動を発生す
る。このとき平板型圧電音響体が挿入チューブに対し斜
めに設定されているので、柔軟なゴムまたは高分子素材
による外耳道に挿入させるのに適した形状を有する挿入
チューブ内で、音響振動が増幅され、更に奥の外耳道を
通じ、鼓膜に到達する。平板型圧電音響体は外耳道に対
し斜めに設定されているので、外耳道に対し垂直に設定
される場合よりも相対的に大きな面積を得られ。平板型
圧電音響体の共振周波数を下げられ、音響効率も向上す
る。
一実施形態について述べる。平板型圧電音響体は、信号
線を介し加えられた音声信号により電極から平板状の圧
電体に加わる電界の変化に応じて、音響振動を発生す
る。このとき平板型圧電音響体が挿入チューブに対し斜
めに設定されているので、柔軟なゴムまたは高分子素材
による外耳道に挿入させるのに適した形状を有する挿入
チューブ内で、音響振動が増幅され、更に奥の外耳道を
通じ、鼓膜に到達する。平板型圧電音響体は外耳道に対
し斜めに設定されているので、外耳道に対し垂直に設定
される場合よりも相対的に大きな面積を得られ。平板型
圧電音響体の共振周波数を下げられ、音響効率も向上す
る。
【0011】他の実施形態においては、2枚の平板型圧
電音響体が、信号線を介し音声信号が加えられたとき、
鼓膜方向に開くV字型に設定され、互いに、鼓膜方向の
音圧を高め合い、音響チューブから音響振動が放出さ
れ、鼓膜に到達する。本構造においても、平板型圧電音
響体をV字型に設定したので、外耳道に対し垂直に設定
される場合よりも相対的に大きな面積を得られ。平板型
圧電音響体の共振周波数を下げられ、音響効率も向上す
る。
電音響体が、信号線を介し音声信号が加えられたとき、
鼓膜方向に開くV字型に設定され、互いに、鼓膜方向の
音圧を高め合い、音響チューブから音響振動が放出さ
れ、鼓膜に到達する。本構造においても、平板型圧電音
響体をV字型に設定したので、外耳道に対し垂直に設定
される場合よりも相対的に大きな面積を得られ。平板型
圧電音響体の共振周波数を下げられ、音響効率も向上す
る。
【0012】さらに他の実施形態においては、積層型圧
電音響体は、信号線を介し、圧電効果を有し、変移方向
が厚さ方向かつ電界と同方向である圧電板にこれを駆動
する正極と負極の電極を相対する二面に貼り合わせ更に
これを数枚重ねた構造の積層型圧電音響体の各層の圧電
体に音声信号に対応する、電界が加えられたとき、積層
方向に伸縮し、音響信号を発生する。このとき鼓膜に対
し外側にある音響の振動を吸収する重りにより、音響振
動は鼓膜側に出力され、積層型圧電音響体より鼓膜方向
にホーン状に開いた挿入チューブのホーン状開口部から
音響として出力される。積層型圧電音響体は外耳道内
に、積層し設定されているので、外耳道に対し垂直に設
定される場合よりも積層が数倍大きな面積を得られ。平
板型圧電音響体の共振周波数が下げられ、音響効果も向
上する。
電音響体は、信号線を介し、圧電効果を有し、変移方向
が厚さ方向かつ電界と同方向である圧電板にこれを駆動
する正極と負極の電極を相対する二面に貼り合わせ更に
これを数枚重ねた構造の積層型圧電音響体の各層の圧電
体に音声信号に対応する、電界が加えられたとき、積層
方向に伸縮し、音響信号を発生する。このとき鼓膜に対
し外側にある音響の振動を吸収する重りにより、音響振
動は鼓膜側に出力され、積層型圧電音響体より鼓膜方向
にホーン状に開いた挿入チューブのホーン状開口部から
音響として出力される。積層型圧電音響体は外耳道内
に、積層し設定されているので、外耳道に対し垂直に設
定される場合よりも積層が数倍大きな面積を得られ。平
板型圧電音響体の共振周波数が下げられ、音響効果も向
上する。
【0013】さらに他の実施形態においては、円筒型圧
電音響体が、信号線を介し、圧電効果を有し、変移方向
が側面円周方向かつ電界と垂直方向である圧電円筒にこ
れを駆動する正極と負極の電極をそれぞれ内面と外面に
貼り合わせた構造の積層型圧電音響体の側面の圧電体に
音声信号に対応する、電界が加えられたとき、側面円周
方向に伸縮し、円筒の内部に音響振動を発生する。この
とき鼓膜に対し外側にある音響の振動を吸収する重りに
より、音響振動は鼓膜側に出力され、円筒型圧電音響体
より鼓膜方向にホーン状に開いた挿入チューブのホーン
状開口部から音響として出力される。円筒型圧電音響体
は外耳道内に、円筒状に設定されているので、外耳道に
対し垂直に設定される場合よりも数倍大きな面積を得ら
れ、圧電音響体の共振周波数を下げられ、音響効率も向
上する。
電音響体が、信号線を介し、圧電効果を有し、変移方向
が側面円周方向かつ電界と垂直方向である圧電円筒にこ
れを駆動する正極と負極の電極をそれぞれ内面と外面に
貼り合わせた構造の積層型圧電音響体の側面の圧電体に
音声信号に対応する、電界が加えられたとき、側面円周
方向に伸縮し、円筒の内部に音響振動を発生する。この
とき鼓膜に対し外側にある音響の振動を吸収する重りに
より、音響振動は鼓膜側に出力され、円筒型圧電音響体
より鼓膜方向にホーン状に開いた挿入チューブのホーン
状開口部から音響として出力される。円筒型圧電音響体
は外耳道内に、円筒状に設定されているので、外耳道に
対し垂直に設定される場合よりも数倍大きな面積を得ら
れ、圧電音響体の共振周波数を下げられ、音響効率も向
上する。
【0014】なお、圧電体の利用形態として、平板型の
圧電音響体及びバイモルフ型圧電アクチュエータ及び積
層型圧電アクチュエータ等が一般的に実用化されてお
り、PZT、ロッシェル塩等が多く使われている。
圧電音響体及びバイモルフ型圧電アクチュエータ及び積
層型圧電アクチュエータ等が一般的に実用化されてお
り、PZT、ロッシェル塩等が多く使われている。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【0016】図1(A)、(B)を参照すると、本発明
の第一の実施例の圧電式イヤホン1は、圧電効果を有
し、変移方向が長手方向かつ電界と垂直方向である圧電
板3にこれを駆動する適切な形状の正極と負極の電極4
を相対する二面に貼り合わせた構造の平板型圧電音響体
2と、これから引き出される正極と負極に接続された信
号線5と、これを包む柔軟なゴムまたは高分子素材によ
る外耳道に挿入させるのに適した形状を有する挿入チュ
ーブ6とを有し、前記平板型圧電音響体2が挿入チュー
ブ6に対し斜めに設定されており、挿入チューブ6の鼓
膜と反対側は、気圧平衡穴14を備える外装体10によ
って保持される。
の第一の実施例の圧電式イヤホン1は、圧電効果を有
し、変移方向が長手方向かつ電界と垂直方向である圧電
板3にこれを駆動する適切な形状の正極と負極の電極4
を相対する二面に貼り合わせた構造の平板型圧電音響体
2と、これから引き出される正極と負極に接続された信
号線5と、これを包む柔軟なゴムまたは高分子素材によ
る外耳道に挿入させるのに適した形状を有する挿入チュ
ーブ6とを有し、前記平板型圧電音響体2が挿入チュー
ブ6に対し斜めに設定されており、挿入チューブ6の鼓
膜と反対側は、気圧平衡穴14を備える外装体10によ
って保持される。
【0017】次に、本発明の実施例について、図1
(A)の断面図および図1(B)の平板型圧電音響体の
構造図を参照して動作を説明する。平板型圧電音響体2
が、信号線5を介し加えられた音声信号により電極4か
ら圧電板3に加わる電界の変化に応じて、音響振動を発
生する。図1(B)に示す様に圧電板3の一部に設けら
れた電極が正極と負極と対向して圧電体に厚さ方向に電
界を加える部分だけを長手方向に伸縮(d)させ、他の
部分は変化しない為、圧電板の反りとなり、音響振動
(s)になる動作は、圧電音響部品で一般的である。厚
み方向に張り合わせる電極または電界によって伸縮しな
い構造を有する、バイモルフ型とすることもできる。こ
のとき平板型圧電音響体2が挿入チューブ6に対し斜め
に設定されているので、外耳道に挿入され曲がった、柔
軟なゴムまたは高分子素材による外耳道に挿入させるの
に適した形状を有する挿入チューブ6内で、音響振動が
増幅され、更に奥の外耳道を通じ、鼓膜に到達する。平
板型圧電音響体2は外耳道に対し斜めに設定されている
ので、外耳道に対し垂直に設定される場合よりも相対的
に大きな面積を得られ、平板型圧電音響体2の共振周波
数を下げられ、音響効果率も向上する。挿入チューブ6
の鼓膜と反対側は外装体10によって保持されるが、気
圧平衡穴14は、音響特性の調整と、外耳道内の気圧を
イヤホンによって密閉させず外気圧と平衡させる。
(A)の断面図および図1(B)の平板型圧電音響体の
構造図を参照して動作を説明する。平板型圧電音響体2
が、信号線5を介し加えられた音声信号により電極4か
ら圧電板3に加わる電界の変化に応じて、音響振動を発
生する。図1(B)に示す様に圧電板3の一部に設けら
れた電極が正極と負極と対向して圧電体に厚さ方向に電
界を加える部分だけを長手方向に伸縮(d)させ、他の
部分は変化しない為、圧電板の反りとなり、音響振動
(s)になる動作は、圧電音響部品で一般的である。厚
み方向に張り合わせる電極または電界によって伸縮しな
い構造を有する、バイモルフ型とすることもできる。こ
のとき平板型圧電音響体2が挿入チューブ6に対し斜め
に設定されているので、外耳道に挿入され曲がった、柔
軟なゴムまたは高分子素材による外耳道に挿入させるの
に適した形状を有する挿入チューブ6内で、音響振動が
増幅され、更に奥の外耳道を通じ、鼓膜に到達する。平
板型圧電音響体2は外耳道に対し斜めに設定されている
ので、外耳道に対し垂直に設定される場合よりも相対的
に大きな面積を得られ、平板型圧電音響体2の共振周波
数を下げられ、音響効果率も向上する。挿入チューブ6
の鼓膜と反対側は外装体10によって保持されるが、気
圧平衡穴14は、音響特性の調整と、外耳道内の気圧を
イヤホンによって密閉させず外気圧と平衡させる。
【0018】次に、第二の実施例について、図2を参照
して説明する。第二の実施例の圧電式イヤホン1は、圧
電効果を有し、変移方向が厚さ方向かつ電界と同方向で
ある圧電板3にこれを駆動する正極と負極の電極4を相
対する二面に貼り合わせ更にこれを数枚重ねた構造の積
層型圧電音響体7と、積層型圧電音響体7の外側に配置
される音響の振動を吸収する重り8と積増型圧電音響体
7から引き出される正極と負極に接続された信号線5
と、積層型圧電音響体7と重り8とを包む柔軟なゴムま
たは高分子素材による外耳道に挿入させるのに適した形
状を有する挿入チューブ6とを有し、挿入チューブ6は
積層型圧電音響体7より鼓膜方向にホーン状に開くホー
ン状開口部9を有す。これの動作を以下に説明する。積
層型圧電音響体7は、信号線5を介し、圧電効果を有
し、変移方向が厚さ方向かつ電界と同方向である圧電板
3にこれを駆動する正極と負極の電極4を相対する二面
に貼り合わせ、更にこれを数枚重ねた構造の積層型圧電
音響体7の各層の圧電体3に音声信号に対応する電界が
加えられたとき、積層方向に伸縮し、音響振動(s)を
発生する。このとき鼓膜に対して外側にある音響の振動
を吸収する重り8により、音響振動は鼓膜側に出力さ
れ、積層型圧電音響体7より鼓膜方向にホーン状に開い
た挿入チューブ6のホーン状開口部9から音響として出
力される。重り8は挿入チューブ6または外装体10の
一部によって代用されても良い。
して説明する。第二の実施例の圧電式イヤホン1は、圧
電効果を有し、変移方向が厚さ方向かつ電界と同方向で
ある圧電板3にこれを駆動する正極と負極の電極4を相
対する二面に貼り合わせ更にこれを数枚重ねた構造の積
層型圧電音響体7と、積層型圧電音響体7の外側に配置
される音響の振動を吸収する重り8と積増型圧電音響体
7から引き出される正極と負極に接続された信号線5
と、積層型圧電音響体7と重り8とを包む柔軟なゴムま
たは高分子素材による外耳道に挿入させるのに適した形
状を有する挿入チューブ6とを有し、挿入チューブ6は
積層型圧電音響体7より鼓膜方向にホーン状に開くホー
ン状開口部9を有す。これの動作を以下に説明する。積
層型圧電音響体7は、信号線5を介し、圧電効果を有
し、変移方向が厚さ方向かつ電界と同方向である圧電板
3にこれを駆動する正極と負極の電極4を相対する二面
に貼り合わせ、更にこれを数枚重ねた構造の積層型圧電
音響体7の各層の圧電体3に音声信号に対応する電界が
加えられたとき、積層方向に伸縮し、音響振動(s)を
発生する。このとき鼓膜に対して外側にある音響の振動
を吸収する重り8により、音響振動は鼓膜側に出力さ
れ、積層型圧電音響体7より鼓膜方向にホーン状に開い
た挿入チューブ6のホーン状開口部9から音響として出
力される。重り8は挿入チューブ6または外装体10の
一部によって代用されても良い。
【0019】その他実施例について、図3および図4を
参照して簡単に説明する。
参照して簡単に説明する。
【0020】図3においては、平板型圧電音響体2をV
字型に配置したものである。平板型圧電音響体2の動作
は実施例1と同じである。2枚の平板型圧電音響体2が
それぞれ発生した音響振動(s)が互いに強め合う様に
配置される。図4は、円筒型圧電音響体を利用したもの
である。円筒型圧電音響体は信号電圧に応じ、円筒の側
面周囲を伸縮させ、直径を伸縮させ、音響振動(s)を
発生する。
字型に配置したものである。平板型圧電音響体2の動作
は実施例1と同じである。2枚の平板型圧電音響体2が
それぞれ発生した音響振動(s)が互いに強め合う様に
配置される。図4は、円筒型圧電音響体を利用したもの
である。円筒型圧電音響体は信号電圧に応じ、円筒の側
面周囲を伸縮させ、直径を伸縮させ、音響振動(s)を
発生する。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電式イ
ヤホンは、圧電音響体を、外耳道内に挿入可能なチュー
ブ状の形状の中で許容される容積内において、より大き
な音響振動の発生面積を確保できる構成とすることによ
り、イヤホンを小型かつ軽量にすることができ、従っ
て、外観が目立たなく、かつ長時間の使用にも疲労感の
少い、外耳道に挿入可能なイヤホンを提供できる。
ヤホンは、圧電音響体を、外耳道内に挿入可能なチュー
ブ状の形状の中で許容される容積内において、より大き
な音響振動の発生面積を確保できる構成とすることによ
り、イヤホンを小型かつ軽量にすることができ、従っ
て、外観が目立たなく、かつ長時間の使用にも疲労感の
少い、外耳道に挿入可能なイヤホンを提供できる。
【0022】更に、音響駆動される圧電音響体が外耳道
内に挿入される構成となっているため、イヤホンにより
外耳道が塞がれ外耳道内の容積が減り、より小さな電力
で圧電音響体の作動が可能になるため、省電力が図られ
イヤホンを使用する携帯機器の消費電力を抑え、電池動
作時間を長くすることができる効果がある。
内に挿入される構成となっているため、イヤホンにより
外耳道が塞がれ外耳道内の容積が減り、より小さな電力
で圧電音響体の作動が可能になるため、省電力が図られ
イヤホンを使用する携帯機器の消費電力を抑え、電池動
作時間を長くすることができる効果がある。
【0023】この結果、特に、長時間装着する事が一般
的な、補聴器のイヤホンとして、補聴器を小型かつ軽量
にし、装着感を改善し、疲労感を軽減することができ
る。
的な、補聴器のイヤホンとして、補聴器を小型かつ軽量
にし、装着感を改善し、疲労感を軽減することができ
る。
【図1】(A)本発明の圧電式イヤホンの一実施例を示
す断面図。 (B)図1(A)の実施例の平板型圧電音響体の構造を
示す平面投影図。
す断面図。 (B)図1(A)の実施例の平板型圧電音響体の構造を
示す平面投影図。
【図2】積層型圧電音響体を用いる圧電式イヤホンの実
施例の断面図。
施例の断面図。
【図3】二枚の平板型圧電音響体を配置した圧電式イヤ
ホンの実施例の断面図。
ホンの実施例の断面図。
【図4】円筒型圧電音響体を利用した実施例の断面図。
【図5】従来の圧電型イヤホンの構造の一例を示す外観
図である。
図である。
1 圧電式イヤホン 2 平板型圧電音響体 3 圧電板 4 電極 5 信号線 6 挿入チューブ 7 積層型圧電音響体 8 重り 9 ホーン状開口部 10 外装体 11 円筒型圧電音響体 13 圧電円筒 14 気圧平衡穴 s 音響振動 d 圧電体の伸縮変移
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 1/00,1/10,17/00
Claims (4)
- 【請求項1】 圧電効果を有し、変移方向が長手方向か
つ電界と垂直方向である圧電板にこれを駆動する適切な
形状の正極と負極の電極を相対する二面に貼り合わせた
構造の平板型圧電音響体と、この平板型圧電音響体から
引き出される正極と負極に接続された信号線と、前記平
板型圧電音響体を包むゴムまたは高分子素材からなる外
耳道内に挿入するに適した柔らかさと形状を有する挿入
チューブとを有し、前記平板型圧電音響体が挿入チュー
ブに対し斜めに設定されていることを特徴とする圧電式
イヤホン。 - 【請求項2】 圧電効果を有し、変移方向が長手方向か
つ電界と垂直方向である圧電板に、これを駆動する適切
な形状の正極と負極の電極を相対する二面に貼り合わせ
た構造の平板型圧電音響体を2枚有し、この平板型圧電
音響体から引き出される正極と負極に接続された信号線
と、前記2枚の平板型圧電音響体を包むゴムまたは高分
子素材からなる外耳道内に挿入するに適した柔らかさと
形状を有する挿入チューブとを有し、前記2枚の平板型
圧電音響体が挿入チューブ内において鼓膜の方向に開く
V字型に、かつその変移方向が鼓膜側に同方向に設定さ
れていることを特徴とする圧電式イヤホン。 - 【請求項3】 圧電効果を有し、変移方向が厚さ方向か
つ電界と同方向である圧電板に、これを駆動する正極と
負極の電極を相対する二面に貼り合わせ、更にこれを数
枚重ねた構造の積層型圧電音響体と、前記積層板型圧電
音響体の鼓膜に対し外側に配置される音響の振動を吸収
する重りと、前記積層型圧電音響体から引き出される正
極と負極に接続された信号線と、前記積層型圧電音響体
と前記重りを包むゴムまたは高分子素材からなる外耳道
内に挿入するに適した柔らかさと形状を有する挿入チュ
ーブとを有し、前記挿入チューブが積層型圧電音響体よ
り鼓膜方向にホーン状に開くホーン状開口部を有するこ
とを特徴とする圧電式イヤホン。 - 【請求項4】 圧電効果を有し、変移方向が側面円周方
向かつ電界と垂直方向である圧電円筒にこれを駆動する
正極と負極の電極をそれぞれ内面と外面に貼り合わせた
構造の円筒型圧電音響体と、前記円筒型圧電音響体の鼓
膜に対し外側に配置される音響の振動を吸収する重り
と、前記円筒型圧電音響体から引き出される正極と負極
に接続された信号線と、前記円筒型圧電音響体と前記重
りを包むゴムまたは高分子素材からなる外耳道内に挿入
するに適した柔らかさと形状を有する挿入チューブとを
有し、前記挿入チューブが円筒型圧電音響体より鼓膜方
向にホーン状に開くホーン状開口部を有することを特徴
とする圧電式イヤホン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6091496A JP2882346B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 圧電式イヤホン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6091496A JP2882346B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 圧電式イヤホン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09252496A JPH09252496A (ja) | 1997-09-22 |
JP2882346B2 true JP2882346B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=13156135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6091496A Expired - Lifetime JP2882346B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 圧電式イヤホン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2882346B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009232443A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-10-08 | Nec Tokin Corp | 受話装置 |
JPWO2009141912A1 (ja) * | 2008-05-23 | 2011-09-29 | 日本エムエムアイテクノロジー株式会社 | イヤホン装置 |
US8891799B2 (en) * | 2008-06-04 | 2014-11-18 | JVC Kenwood Corporation | Earphone |
JP6286119B2 (ja) * | 2012-10-01 | 2018-02-28 | 京セラ株式会社 | 音発生器、音発生器用圧電振動部及び音発生システム |
WO2014162409A1 (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-09 | パイオニア株式会社 | イヤホン装置 |
US9872110B2 (en) | 2013-10-30 | 2018-01-16 | Kyocera Corporation | Sound generator and sound generation system |
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JP6267033B2 (ja) * | 2014-03-27 | 2018-01-24 | 京セラ株式会社 | 音発生器 |
JP6219889B2 (ja) | 2014-09-08 | 2017-10-25 | 京セラ株式会社 | 音響機器 |
JP6479104B2 (ja) * | 2017-07-26 | 2019-03-06 | 京セラ株式会社 | 音発生器 |
JP6981178B2 (ja) | 2017-11-01 | 2021-12-15 | ヤマハ株式会社 | トランスデューサ |
JP7099110B2 (ja) * | 2018-07-18 | 2022-07-12 | ヤマハ株式会社 | 電気音響変換装置 |
US11202138B2 (en) * | 2020-03-05 | 2021-12-14 | Facebook Technologies, Llc | Miniature high performance MEMS piezoelectric transducer for in-ear applications |
-
1996
- 1996-03-18 JP JP6091496A patent/JP2882346B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09252496A (ja) | 1997-09-22 |
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