JP2880248B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法及びその保存方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法及びその保存方法

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JP2880248B2 JP11544290A JP11544290A JP2880248B2 JP 2880248 B2 JP2880248 B2 JP 2880248B2 JP 11544290 A JP11544290 A JP 11544290A JP 11544290 A JP11544290 A JP 11544290A JP 2880248 B2 JP2880248 B2 JP 2880248B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は物理特性が改良されたハロゲン化銀写真感光
材料の製造方法及びその保存方法に関する。詳しくは寸
度安定性に優れ、相対湿度の低い空気で乾燥させても感
光材料の表面のヒビ割れが生じないハロゲン化銀写真感
光材料の製造方法及び長期間にわたって感光材料を保存
しても寸度変化が少ないハロゲン化銀写真感光材料の保
存方法に関する。
[従来の技術] 一般に、ハロゲン化銀写真感光材料は、支持体の少な
くとも一方の側に、ハロゲン化銀粒子のバインダーとし
てゼラチンなどの親水性ポリマー層を有している。
かかる親水性ポリマー層は、温度や湿度変化に対して
伸縮し易い。
親水性ポリマー層の伸縮やヒビ割れに起因する写真感
光材料の寸度変化は、多色印刷のための網点画像や精密
な線画の再現が要求される印刷用写真感光材料等に於て
は極めて重大である。
特公昭39−4272号、同39−17702号、同43−13482号、
同45−5331号、米国特許第2,763,625号、同2,772,166
号、同2,852,386号、同2,853,457号、同3,397,988号、
同3,411,911号、同3,411,912号には写真感光材料の親水
性ポリマー層中にポリマーラテックスを含有させて寸度
変化の少ない、即ち、寸度安定性(Dimen−sional Stab
ility)の優れた写真感光材料を得ることが開示されて
いる。
しかしながら、親水性ポリマー層中にこれらのポリマ
ーラテックスを含有させると、しばしば、現像処理液中
での膜物理強度、耐摩耗性及び支持体に対するこれらの
層の接着性などに悪影響を与えることが分った。
例えば、米国特許3,459,790号、同3,488,708号、同3,
554,987号、同3,700,456号、同3,939,130号、英国特許
1,491,701号等には硬膜剤と反応しうる活性メチレン基
を有するポリマーを、親水性ポリマー層中に用いて上記
のポリマーラテックスによる悪影響を除く方法が記載さ
れている。これらの方法は、現像処理液中での膜物理強
度や耐摩耗性を損うことなくある程度良好な寸度安定性
を有する写真感光材料が得られるが、多色印刷や精密な
線画の再現が要求される印刷分野においては、なお、不
十分である。
特開昭60−3627号にはポリエステルフィルムの両面を
ポリオレフィンで被覆した支持体を用いて写真感光材料
の寸度安定性を改良する技術が開示されている。しかし
ながら、この技術をもってしても、実用的にはまだ不充
分である。
また、特開平1−230035号には、親水性ポリマー層
を、その平均表面温度が乾燥させる空気の平均温度より
1℃低い温度にまで上昇した時点から5分以内に相対湿
度が5%ないし25%の空気に5秒以上1分以内の間接触
させる乾燥工程を用いて寸度安定性を改良する技術が提
案されている。このような乾燥工程を用いると寸度安定
性の改良には有効であるけれども相対湿度の低いこのよ
うな乾燥工程を用いると層のヒビ割れが発生しやすい。
また、相対湿度の低い条件でハロゲン化銀写真感光材料
を包装容器に保存する場合には、経時的に寸度安定性が
損われることもあった。
[発明が解決しようとする課題] 従って、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ハロゲン化銀写真感
光材料の製造における乳剤塗布後の乾燥工程、特に低湿
乾燥条件において、塗布層にヒビ割れ等の発生がなく、
しかも寸度安定性にも優れたハロゲン化銀写真感光材料
の製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、本発明に従って製造されたハロ
ゲン化銀写真感光材料を長期にわたって保存しても寸度
安定性を損うことのないハロゲン化銀写真感光材料の保
存方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は、ポリエステル支持体上に塩化ビ
ニリデン共重合体を含む疎水性ポリマー層と少なくとも
一層の親水性ポリマー層を有し、前記親水性ポリマー層
の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層である感光性ハ
ロゲン化銀写真感光材料の製造方法において、(イ)前
記ポリエステル支持体上に前記疎水性ポリマー層と少な
くとも一層の前記親水性ポリマー層を塗布し、(ロ)前
記親水性ポリマー層の含水率が60重量%に達するまで前
記親水性ポリマー層を乾燥し、次いで(ハ)相対湿度が
5〜25%の空気に、5秒ないし10分間、前記親水性ポリ
マー層を接触させることを特徴とする感光性ハロゲン化
銀写真感光材料の製造方法によって達成される。また上
記保存方法は、ポリエステル支持体上に塩化ビニリデン
共重合体を含む疎水性ポリマー層と少なくとも一層の親
水性ポリマー層を有し、前記親水性ポリマー層の少なく
とも一層はハロゲン化銀乳剤層であるハロゲン化銀写真
感光材料の製造方法において、前記ポリエステル支持体
上に前記疎水性ポリマー層と少なくとも一層の親水性ポ
リマー層を塗布し、前記親水性ポリマー層の含水率が60
重量%に達するまで前記親水性ポリマー層を乾燥し、次
いで相対湿度が5〜25%の空気に、5秒ないし10分間、
前記親水性ポリマー層を接触させることにより製造され
たハロゲン化銀写真感光材料を包装内の温度が18℃〜30
℃で、相対湿度が5〜39%の雰囲気中で保存することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料を包装容器に密封
包装して保存するハロゲン化銀写真感光材料の保存方法
によって達成される。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる塩化ビニリデン共重合体は、好ま
しくは70〜99.5重量%、特に好ましくは85〜99重量%の
塩化ビニリデンを含有する共重合体である。共重合体の
例は特開昭51−135526号に記載されている塩化ビニリデ
ン/アクリル酸エステル/側鎖にアルコールを有するビ
ニル単量体、米国特許2,852,378号に記載されている塩
化ビニリデン/アルキルアクリレート/アクリル酸、米
国特許2,698,235号に記載されている塩化ビニリデン/
アクリロニトリル/イタコン酸、米国特許3,788,856号
に記載されている塩化ビニリデン/アルキルアクリレー
ト/イタコン酸等があげられる。具体的な化合物例とし
て次のものがあげられる。
( )内数字は全て重量比を表わす。
(1)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:ヒドロキ
シエチルアクリレート(83:12:5) (2)塩化ビニリデン:エチルメタクリレート:ヒドロ
キシプロピルアクリレート(82:10:8) (3)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピルアクリレート(84:9:7) (4)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:N−エタノ
ールアクリルアミド(85:10:5) (5)塩化ビニリデン:ヒドロキシジエチルメタクリレ
ート(92:8) (6)塩化ビニリデン:メチルメタアクリレート:アク
リロニトリル(90:8:2) (7)塩化ビニリデン:ブチルアクリレート:アクリル
酸(94:4:2) (8)塩化ビニリデン:ブチルアクリレート:イタコン
酸(75:20:5) (9)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:イタコン
酸(90:8:2) (10)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:メタアク
リル酸(93:4:3) (11)塩化ビニリデン:イタコン酸モノエチルエステル
(96:4) (12)塩化ビニリデン:アクリロニトリル:アクリル酸
(96:3.5:1.5) (13)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:アクリル
酸(90:5:5) (14)塩化ビニリデン:エチルアクリレート:アクリル
酸(92:5:3) (15)塩化ビニリデン:メチルアクリレート:アクリル
酸(90:5:5) これらの共重合体は、逐次二軸延伸前、同時二軸延伸
前、一軸延伸後で再延伸前、あるいは二軸延伸熱固定後
のポリエステルフィルムなどに塗布される。
特に好ましくは、ロール延伸法による一軸延伸ポリエ
ステルフィルムに塩化ビニリデン共重合体の水分散物あ
るいは水溶液を塗布し、乾燥を施し、あるいは乾燥を施
すことなく、ただちに先の延伸方向とは直角方向に延伸
し、熱処理する方法、及び二軸延伸ポリエステル支持体
に塗布する方法である。
塩化ビニリデン共重合体を適当な有機溶剤に溶解した
溶液又は塩化ビニリデン共重合体の水性分散液がポリエ
ステルフィルムに塗布される。塗布には一般によく知ら
れた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフ
コート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイ
ヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許
第2,681,294号記載のホッパーを使用するエクストルー
ジョンコート法が用いられる。
有機溶剤としては、メタノール、フッ化アルコールな
どのアルコール類、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールなどのグリコール類、ジエチルアミン、ト
リエタノールアミンなどのアミン類、及び酢酸エチル、
アセトンなどが用いられる。
溶融したポリマーをフィルム状にして移動しつつある
ポリエステルフィルム上に流下させ、冷却と同時に圧力
により貼合わせるいわゆる押出しコーティッグ法により
被覆することができる。
塩化ビニリデン共重合体を含有するポリマー層とポリ
エステルフィルムとの接着力を向上させるために、ポリ
エステルフィルムの表面を薬品処理、機械的処理、コロ
ナ放電処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロ
ー放電処理、活性プラズマ処理、高圧水蒸気処理、脱着
処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理などの
処理を行ってもよい。これらの処理のなかではコロナ放
電処理が好ましい。
本発明の上記ポリマー層をポリエステルフィルムに強
固に接着させるためにはフェノール、レゾルシン、o−
クレゾール、m−クレゾール、トリクロル酢酸、ジクロ
ル酢酸、モノクロル酢酸、抱水クロラール、ベンジルア
ルコール等のポリエステルの膨潤剤をポリマー層を形成
するときの塗布液に加えてもよい。このような膨潤剤を
加える例は米国特許第3,245,937号、同3,143,421号、同
3,501,301号、同3,271,178号に記載されている。
本発明における塩化ビニリデン共重合体のポリマー層
の厚みは現像処理工程中の吸水による支持体の伸びをお
さえるためにも厚い方が好ましいが、あまり厚すぎると
ハロゲン化銀乳剤層などの親水性ポリマーとの接着性に
不都合が生じる。
塩化ビニリデン共重合体のポリマー層の厚みは、好ま
しくは0.3μ以上5μ以下、より好ましくは0.5μ以上、
2.0μ以下である。
塩化ビニリデン共重合体以外に水溶性あるいは水分散
性のポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル
系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合
体、エポキシ系共重合体、シリコン系共重合体、フッ素
系共重合体などを併用することができる。
これらは、塩化ビニリデン共重合体に対して30重量%
以下が好ましい。
塩化ビニリデン共重合体を主成分とする塗布液には、
前述の共重合体成分を0.1〜60重量%含み、必要に応じ
て界面活性剤、親水性有機ポリマー、マット剤、滑剤、
帯電防止剤、架橋剤等の添加剤を含有してもよい。架橋
剤としては、いわゆる硬膜剤、例えばホルムアルデヒ
ド、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ムコクロ
ル酸、テトラメチレン−1,4−ビス(エチレンウレ
ア)、ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア)
等のエチレンイミン基を有する化合物、トリメチレン−
1,3−ビスメタンスルホン酸エステル等のメタンスルホ
ン酸エステル、ビスアクリロイルウレア、メタキシレン
ビニルスルホン酸等の活性ビニル化合物、2−メトキシ
−4,6−ジクロルトリアジン、2−ソディウムオキシ−
4,6−ジクロルトリアジン等の活性ハロゲンを有する化
合物、ビスフェノールグリシジルエーテル等のエポキシ
基を有する化合物、イソシアネート等を使用する事がで
きる。
支持体に用いられるポリエステルとは芳香族二塩基酸
等の二塩基酸とグリコールを主要な構成成分とするポリ
エステルである。代表的な二塩基酸の例はテレフタル
酸、イソフタル酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸、
ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ジフェニレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸である。
グリコールの例はエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ネオペンチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、1,4−ビスオキシエトキシベンゼン、ビス
フェノールA、ジエチレングリコール、ポリエチレング
リコールである。
これらの中でもポリエチレンテレフタレートが最も好
都合に用いられる。
支持体に用いられるポリエステルフィルムの厚さには
特に制限はないが、約12μ〜500μ程度、好ましくは40
μ〜200μ程度のものが取り扱いやすさの点から有利で
ある。2軸延伸結晶化されたものが、安定性、強さなど
の点から好都合である。
ポリマー層の上には親水性ポリマー層が設けられる。
親水性ポリマー層に特に有利に用いられる親水性ポリ
マーはゼラチンである。ゼラチン以外のポリマーの例
は、コロイド状アルブミン、寒天、アラビアゴム、アル
ギン酸、加水分解されたセルロースアセテート、アクリ
ルアミド、イミド化ポリアミド、ポリビニルアルコー
ル、加水分解されたポリビニルアセテート、ゼラチン誘
導体、例えば米国特許第2,614,928号、同第2,525,753号
に記載されているフェニルカルバミルゼラチン、アシル
化ゼラチン、フタル化ゼラチン、あるいは米国特許第2,
548,520号、同第2,831,767号に記載されている如きアク
リル酸スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸、
メタクリル酸エステル等のエチレン基を持つ重合可能な
単量体をゼラチンにグラフト重合したものである。これ
らの親水性ポリマーはハロゲン化銀を含有しない層、例
えばハレーション防止層、保護層、中間層等にも用いら
れる。
塩化ビニリデン層と上記親水性ポリマー層との接着力
を向上させるために、そのどちらに対しても接着性を持
つ層を下塗り層として設けることができる。
塩化ビニリデンポリマー層と上記親水性ポリマー層と
の接着力を向上させるために、本発明のポリマー層を設
けた上に更に上層を塗設することができる。
上層としては、ゼラチン、カゼイン等の天然親水性有
機コロイド、合成親水性有機コロイド、帯電防止剤、例
えば特公昭46−24159号、特開昭48−93165号、特公昭49
−23828号などに記載されている親水性高分子等の水溶
液を塗設することができる。このための塗布液中にはマ
ット剤、硬膜剤、界面活性剤等を含んでいても良い。
この塗布乾燥は、ポリマー層の加工と同様に公知の方
法をいずれも用いることができる。これらのポリマー層
液及び必要に応じて設けられる下塗り層の塗布前又は乾
燥後に於て、必要に応じて、火炎放射処理、プラズマ処
理、コロナ放電処理、グロー放電処理、紫外線照射処理
等の公知の表面処理加工を行っても良い。
疎水性ポリマー層が両面に塗布されたポリエステルフ
ィルム上に少なくとも一層の親水性ポリマー層が塗布さ
れる。親水性ポリマー層は、−10ないし15℃の乾球温度
を有する低温空気中で冷却凝固され、次いでこの親水性
ポリマー層が乾燥される。乾燥に際しては乾燥速度を大
にするために高温度で乾燥される。親水性ポリマー層の
ゼラチン組成物中のゼラチンの重量に対する水分の含有
量が約300%以下であるときの乾燥領域(減率乾燥領
域)では、高温多湿の条件下、すなわち高い湿球温度下
で乾燥が行われる。親水性ポリマー層はこの層のゼラチ
ン組成物の水分含有率が60%以下のとき、すなわち、親
水性ポリマー層の乾燥終了後に、この親水性ポリマー層
は5秒ないし10分間、相対湿度が5%ないし25%の空気
に接触させられる。こうすることにより親水性ポリマー
層(以下塗設層ということもある。)にヒビ割れがな
く、また、寸度安定性の優れたハロゲン化銀写真感光材
料が得られる。またピンホールの発生が抑制される。
この乾燥後に相対湿度が5ないし25%の空気に5秒な
いし10分間塗設層を接触させる工程をここでは調湿工程
と呼ぶ。
ポリエステルフィルムの両方の側に親水性ポリマー層
を塗布するときは、少なくともどちらか一方の側の塗設
層に本発明の調湿工程を適用すればよく、好ましくは、
両方の塗設層に本発明の調湿工程を適用する。
製造されたハロゲン化銀写真感光材料を防湿性のある
包装容器内に入れ、当該包装容器内の温度が18〜30℃
で、相対湿度が5〜39%であり、感光材料が、上記温度
と湿度で平衡になるように、その口をヒートシール等の
方法で密封する。密封した後の包装容器内の温度が18〜
30℃、相対湿度が5〜39%になっていれば、塗布/乾燥
ゾーン、巻き取り室、加工室での温度と湿度には特に制
限はなく、当業界において通常実施されている温度と湿
度でハロゲン化銀写真感光材料を製造すれば良い。
包装容器内にフィルムと一緒に入れる包材を18℃ない
し30℃、5%ないし39%の条件で調湿してヒートシール
密封するのが好ましい。更に好ましくは、包材を熱処理
した後23℃、20%R.H.の条件下で調湿し、包材の重量に
対する含水率を2重量%ないし6重量%にしてからヒー
トシールする。
ここに包装容器とは、ハロゲン化銀写真感光材料を密
封できるものなら、どの様な形を有していても良く、密
封する感光材料の用途及び形状に応じ様々な包装容器の
形状が考えられる。通常は、ヒートシールによって密封
することのできる包装袋が好ましい。包装袋を構成する
材料は透湿度の小さいポリエチレン皮膜が好ましく用い
られる。通常、カーボンブラック等が含有するポリエチ
レンは遮光性があり、またポリエチレンに感光材料に悪
影響を与えない物質を含有させてポリエチレンの表面に
すべりを持たせている。このような包装材料は特開昭57
−6754号、特開昭58−132555号、特開昭61−189936号等
に開示されている。
本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン
化銀として例えば臭化剤、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化
銀、及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用され
る任意のものが用いられるが、好ましくは、ネガ型ハロ
ゲン化銀乳剤として60モル%以上の塩化銀を含む塩臭化
銀ないし塩沃化銀であり、ポジ型ハロゲン化銀乳剤とし
て10モル%以上の臭化銀を含む塩臭化銀、臭化銀、ヨウ
臭化銀である。
本発明において用いられるハロゲン化銀乳剤には、感
光材料の製造工程、保存中、あるいは写真処理中のカブ
リの防止、または写真性能を安定に保つことを目的とし
て化学熟成中、化学熟成の終了時、及び/または化学熟
成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を塗布するまでに、写真
業界においてカブリ防止剤または安定剤として知られて
いる化合物を加えることができる。
さらに本発明に用いられる感光材料の親水性ポリマー
層には必要に応じて各種写真用添加剤、例えばゼラチン
可塑剤、硬膜剤、界面活性剤、画像安定剤、紫外線吸収
剤、アンチステイン剤、pH調整剤、酸化防止剤、帯電防
止剤、増粘剤、粒状性向上剤、染料、モルダント、増白
剤、現像速度調整剤、マット剤等を使用することができ
る。可塑剤としては、例えば特開昭48−63715号、英国
特許第1,239,337号、米国特許第306,470号、同2,327,80
8号、同2,759,821号、同2,772,166号、同2,835,582号、
同2,860,980号、同2,865,792号、同2,904,434号、同2,9
60,404号、同3,003,878号、同3,033,680号、同3,173,79
0号、同3,287,289号、同3,361,565号、同3,397,988号、
同3,412,159号、同3,520,694号、同3,520,758号、同3,6
15,624号、同3,635,853号、同3,640,721号、同3,656,95
6号、同3,692,753号、同3,791,857号等に記載のものを
好ましく用いることができる。
硬膜剤としては、アルデヒド系、アジリジン系(例え
ば、PBレポート、19,921、米国特許第2,950,197号、同
2,964,404号、同2,983,611号、同3,271,175号、特公昭5
6−40898号、特開昭50−91315号に記載のもの)、イソ
オキサゾール系(例えば、米国特許第331,609号に記載
のもの)、エポキシ系(例えば、米国特許第3,047,394
号、西独特許第1,085,663号、英国特許第1,033,518号、
特公昭48−35495号公報に記載のもの)、ビニールスル
ホン系(例えばPBレポート19,920、西独特許第1,100,94
2号、同2,337,412号、同2,545,722号、同2,635,518号、
同2,742,308号、同2,749,260号、英国特許第1,251,091
号、特公昭49−1356号、同48−110996号、米国特許第3,
539,644号、同第3,490,911号に記載のもの)、アクリロ
イル系(例えば、特開昭49−116154号、米国特許第3,64
0,720号に記載のもの)、カルボジイミド系(例えば、
米国特許第2,938,892号、同4,043,818号、同4,061,499
号、特公昭46−38715号に記載のもの)、トリアジン系
(例えば、西独特許第2,410,973号、同2,553,915号、米
国特許第3,325,287号、特開昭52−12722号に記載のも
の)、高分子型(例えば、英国特許第822,061号、米国
特許第3,623,878号、同3,396,029号、同3,226,234号、
特公昭47−18578号、同47−18579号、同47−48896号に
記載のもの)、その他マレイミド系、アセチレン系、メ
タンスルホン酸エステル系、(N−メチロール系;)の
硬膜剤が単独または組み合わせて使用できる。有用な組
み合わせ技術として、例えば西独特許第2,447,587号、
同2,505,746号、同2,514,245号、米国特許第4,047,957
号、同3,832,181号、同3,840,370号、特開昭48−43319
号、同50−63062号、同52−127329号、特公昭48−32364
号に記載の組み合わせが挙げられる。好ましくはゼラチ
ンのカルボキシル基と反応する硬膜剤がよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルカル
ボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキ
ル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−ア
シル−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル
類、スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エス
テル類などのような、カルボキシル基、スルホン基、ホ
スホ基、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の酸性基を
含むものが好ましい。
両性界面活性剤としては、例えばアミノ酸類、アミノ
アルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸または燐酸
エステル類、アルキルベタイン類、アミンオキシド類等
が好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、例えばアルキルアミ
ン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウム塩
類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素環第4級
アンモニウム塩類、及び脂肪族または複素環を含むホス
ホニウムまたはスルホニウム塩類等が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、例えばサポニン(ス
テロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポ
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリ
プロピレングリコール縮合物、ポリエチレングリコール
アルキルエーテル類またはポリエチレングリコールアル
キルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエス
テル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル
類、ポリアルキレングリコールアルキルアミンまたはア
ミド類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加物
類)、グリシドール誘導体(例えばアルケニルコハク酸
ポリグリセリド、アルキルフェノールポリグリセリ
ド)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、糖のアルキ
ルエステル類等が好ましい。
マット剤としては、英国特許第1,055,713号、米国特
許第1,939,213号、同2,221,873号、同2,268,662号、同
2,322,037号、同2,376,005号、同2,391,181号、同2,70
1,245号、同2,992,101号、同3,079,257号、同3,262,782
号、同3,516,832号、同3,539,344号、同3,591,379号、
同3,754,924号、同3,767,448号等に記載されている有機
マット剤、西独特許第2,592,321号、英国特許第760,775
号、同1,260,772号、米国特許第1,201,905号、同2,192,
241号、同3,053,662号、同3,062,649号、同3,257,206
号、同3,322,555号、同3,353,958号、同3,370,951号、
同3,411,907号、同3,437,484号、同3,523,022号、同3,6
15,554号、同3,635,714号、同3,769,020号、同4,021,24
5号、同4,029,504号等に記載されている無機マット剤等
を好ましく用いることができる。
帯電防止剤は製造工程でスタチックマークが発生する
のを減少させる。その例は、英国特許第1,466,600号、
リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosur
e)15840号、同16258号、同16630号、米国特許第2,327,
828号、同2,861,056号、同3,206,312号、同3,245,833
号、同3,428,451号、同3,775,126号、同3,963,498号、
同4,025,342号、同4,025,463号、同4,025,691号、同4,0
25,704号等に記載されている。
また、ポリマーラテックスをハロゲン化銀乳剤層、バ
ッキング層に含有させ、寸度安定性を向上させる技術
も、用いることができる。これらの技術は、例えば特公
昭39−4272号、同39−17702号、同43−13482号、米国特
許第2,376,005号、同2,763,625号、同2,772,166号、同
2,852,386号、同2,853,457号、同3,397,988号等に記載
されている。
本発明は、印刷用、X−レイ用、一般ネガ用、一般リ
バーサル用、一般ポジ用、直接ポジ用等の各種感光材料
に適用することができるが、極めて高い寸度安定性を要
求される印刷用感光材料に適用した場合特に著しい効果
が得られる。
本発明において、感光材料の現像処理には、公知の方
法による黒白、カラー、反転などの各種現像処理を用い
ることができるが、高コントラストを与える印刷用感光
材料のための処理を行う場合特に有効である。
定着液は、感光材料の硬膜性を上げるためにアルミニ
ウム化合物を含有させることが好ましく、その含有量は
使用液中のアルミニウム換算量で0.1〜3g/が好まし
い。
実施例1 (ポリマー層の形成) 2軸延伸熱セットされた厚さ100μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム表面に30W/m2/分のコロナ放電
処理を施した。
次に、下記疎水性ポリマー[I]10cc、下記の界面活
性剤(E)20mg、ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレ
ンウレア)30mg、脱イオン水90ccで調製された塗布液を
厚さを変えて両面に塗布し、100℃で1分間乾燥させ
た。
疎水性ポリマー[I]を[II]または[III]に変え
た以外は同様の操作を行ない、ポリマー層を両面に被覆
した支持体を作成した。
疎水性ポリマー(それぞれ30重量%の水分散液) [I]塩化ビニリデン/メチルアクリレート/アクリル
酸=90:5:5重量% [II]グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート
/アクリル酸=90:5:5重量% [III]グリシジルメタクリレート/n−ブチルアクリレ
ート/スチレン=50:20:30重量% 界面活性剤(E) 温度40℃,pH3.0の硝酸酸性雰囲気下で、銀電位EAgを1
N・NaClで170mVに保持しながら下記溶液A中に溶液Bと
溶液Cをダブルジェット法で11分で混合した。
溶液A ゼラチン 5.6 g (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.56ml 塩化ナトリウム 0.12 g 濃硝酸 0.43ml 蒸留水 445ml 溶液B 硝酸銀 60 g 濃硝酸 0.208ml 蒸留水 85.2ml 溶液C ゼラチン 3 g (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.3ml 塩化ナトリウム 20.2 g Na3RhCl61%水溶液 0.02ml 蒸留水 85.61cc 溶液D ゼラチン 1.4 g (但しn+m=6)10%エタノール溶液 0.14ml 蒸留水 48.8ml 得られたハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.12μでロジ
ウム含有量はハロゲン化銀1モル当たり1.0×10-4
ル、単分散度は8〜15%であった。
このようにして調製した乳剤に溶液Dを添加し、炭酸
ナトリウムでpHを6.0に調整し、ついで6−メチル−4
−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデンをハロゲン
化銀1モル当り560mg加えた。その後、各ハロゲン化銀
乳剤を常法に従って水洗、脱塩し、防腐剤として溶液E
を加えた。
溶液E 水 0.3ml 上記乳剤に6−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−
テトラザインデンをハロゲン化銀1モル当り60mgおよび
ハロゲン化銀1モル当り66mgのチオ硫酸ナトリウムを加
え、イオウ増感した。イオウ増感後、安定剤として6−
メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデン
をハロゲン化銀1モル当り580mgとゼラチン14gを加え
た。さらに、下記添加剤を加え、乳剤層用塗布液を調製
した。
乳剤層用塗布液添加剤 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.2 g 没食子酸プロピルエステル 0.5 g サポニン 1.8 g 1−デシル−2−(3−イソペンチル)サクシネート
−2−スルホン酸ソーダ 0.1 g ポリマーラテックス (アクリル酸エチルとメタアクリル酸のコポリマー) 14 g クエン酸 0.1 g スチレンとマレイン酸エステルのコポリマー 0.32g グリオキザール 0.48g ホルムアルデヒド 0.59g NaCl 0.007 g 次いで下記に示した乳剤保護層液を調製した。
乳剤保護層液 ゼラチン 60 g 水 470ml ジオクチルスルホコハク酸エステル 0.5 g NaCl 0.4 g 不定型シリカ(平均粒径6μm) 0.7 g 不定型シリカ(平均粒径8μm) 1.1 g 染料 下記A 6 g クエン酸 0.2 g 防腐剤 下記B 4mg シアヌルクロライド 1.5 g 下記に示したバッキング層とバッキング保護層を調製
した。
バッキング層 染料 下記C 5.8 g 染料 下記D 1.0 g サポニン 3.6 g アクリル酸ブチルと塩化ビニル コポリマー 2.5 g グリオキザール 0.26g クエン酸 0.21g スチレンとマレイン酸ナトリウム コポリマー 0.5 g バッキング保護層 マット剤;メタクリル酸メチル 2.2g NaCl 3g ジオクチルスルホコハク酸エステル 0.9g グリオキザール 1.8g 先に作成した支持体の両面に、ゼラチン1g、サポニン
20mgを脱イオン水100ccで調製した液を10μmの厚さに
塗り、100℃で1分間乾燥した。この片面上に、バッキ
ング層をゼラチン乾燥重量が2g/m2になるように塗布
し、同時にその上にバッキング保護層をゼラチン乾燥重
量が1g/m2になるように塗布し乾燥した。次いで支持体
の他の面上に乳剤層用塗布液をゼラチン乾燥重量が1.8g
/m2、銀量3.2g/m2になるように塗布し、その上に乳剤保
護層液をゼラチン乾燥重量が0.8g/m2になるように塗布
し乾燥して試料を作成した。
塗布、乾燥の条件 35℃の塗布液を、塗布後、5℃の冷風で6秒間処理し
て冷却凝固させ、その後乾燥温度23℃、相対湿度20%の
空気で、塗設面の温度が10℃で塗布層のゼラチン含水率
が1600%になるまで乾燥し、次いで、乾球温度が27℃、
相対湿度が20%の空気で乾燥させ、次いで乾球温度が34
℃、相対湿度が43%の空気で、塗設面の含水率が60%に
達するまで乾燥した。その5秒後から下記表−1に記載
されるa,b,c及びdの空気により伝熱係数は100Kcal/hr
・m2でそれぞれの面を40秒間調湿処理した。
前記の様に調湿された試料を温度23℃,相対湿度40%
で、560mmの間隔のキズをつけ、現像処理した。自動現
像機は、コニカ社製GR−26を用い、現像液、定着液は、
同社のCDM−621、CFL−851を用いて、38℃,20″で処理
した。自動現像機の乾燥温度は45℃であった。現像処理
後のキズの間隔を測定し、変化した値を寸度安定性の評
価とした。
ブラックポリエチレンよりなる防湿袋内に断裁したフ
ィルムを包装内の相対湿度が、23℃で20%RH、23℃で55
%RHになるように封入し、ヒートシールした後、6ヵ月
間23℃の室で放置し、上記の寸度安定性テストをした。
但しフィルムと一緒に封入した包材は、サーモ処理をし
た後、それぞれの条件下で3日間調湿し、包材の重量に
対する含水率は、それぞれ4%,6.5%,10%であった。
包材の含水率は、モイストレック2000−D−3M型含水率
測定器で測定した。
表−2の結果から明らかなように、塩化ビニリデン共
重合体を塗設したポリエステル支持体に親水性ポリマー
層を設け、第1表の調湿条件D,c及びdで処理して得ら
れる感光材料は塗設層のヒビ割れもなく、しかも感光材
料の寸度安定性において優れている。
表−3の結果から明らかなように本発明により製造さ
れたハロゲン化銀写真感光材料は、これを防湿袋内に入
れ本発明の保存条件で保存したときは、長期間にわたっ
て寸度安定性が保持される。
実施例2 実施例1において、疎水性ポリマーとして本発明の塩
化ビニリデン共重合体I(塩化ビニリデン/メチルアク
リレート/アクリル酸=90:5:5重量%)を用い、ポリマ
ー層の厚さを0.5μとした以外は実施例1と同様のハロ
ゲン化銀写真感光材料を、実施例1と同様に、但し乾燥
後の調湿条件を表−4に示す条件に変えて乾燥した。こ
れらの結果を同表に示す。
表−4の結果から本発明の乾燥条件、すなわち、相対
湿度5〜25%、乾燥処理時間5秒以上で処理された試料
は寸度安定性が損なわれる。
実施例3 直接ポジ型ハロゲン化銀写真感光材料を作成した。
ポリマー層の形成 2軸延伸熱セットされた厚さ100μmのポリエチレン
テレフタレートの表面に30W/m2/分のコロナ放電処理を
施した。
次に、下記疎水性ポリマーI 10cc、界面活性剤E
20mg、ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア)3
0mg、脱イオン水90ccからなる塗布液を、厚さを変えて
塗布し、100℃で1分間乾燥させて疎水性ポリマー層を
両面に被覆した支持体を作成した。次に疎水性ポリマー
IをIIまたはIIIに変えた以外は同様の操作を行ない、
ポリマー層を両面に被覆した支持体を作成した。
疎水性ポリマー I 塩化ビニリデン/メチルアクリレート/アクリル酸
=90:5:5重量% II グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート/
アクリル酸=90:5:5重量% III グリシジルメタクリレート/n−ブチルアクリレー
ト/スチレン=50:20:30重量% 界面活性剤E 試料の作成 温度55℃、pH2.0の硝酸酸性雰囲気で、銀電位EAgを14
0mVに保持しながら、下記溶液A中に溶液Bと溶液Cを
ダブルジェット法で混合し、さらにその2分後溶液Dと
溶液Eを同様に混合した。
溶液A 蒸留水 456cc ゼラチン 2 g (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 1cc KBr 0.011 g MgSO4 0.92g HNO3 0.9cc 溶液B 蒸留水 33.9cc AgNO3 3.7 g HNO3 0.15 cc 溶液C 蒸留水 35cc ゼラチン 0.5 g (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.2cc KBr 2.6 g 溶液D 蒸留水 123cc AgNO3 56 g HNO3 0.47 cc 溶液E 蒸留水 124cc ゼラチン 1.7 g (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.5cc KBr 39.4 g Na3RhCl61水溶液 0.9cc 混合終了後下記溶液Fを加え、NaOH溶液にて、pH5.5
にした後、溶液Gを加え、常法に従って水洗、脱塩し、
溶液Hを加えた。
溶液F 蒸留水 31.4cc KBr 5 g 溶液G 蒸留水 90cc ゼラチン 8 g (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 1.5cc 溶液H メタノール 4cc 上記乳剤に炭酸ナトリウム10%溶液を1.6cc加えチオ
ウレアオキサイドにて化学増感した。その後ゼラチン及
び塩化金酸を加え、さらに下記乳剤層用塗布液添加剤を
加え、乳剤層用塗布液を調製した。
乳剤層用塗布液添加剤 サポニン 1.4g スチレンとマレイン酸エステルのコポリマー 1.4g 下記に示した乳剤保護層液を調製した。
乳剤保護層液 ゼラチン 60 g 蒸留水 1180cc ジオクチルスルホコハク酸エステル 0.7 g 不定型シリカ(平均粒径3μm) 0.3 g ホルマリン 7.1cc NaCl 0.025 g 染料I 染料Iを添加しない乳剤保護層も同時に作った。
次いで下記に示したバッキング層とバッキング保護層
を調製した。
バッキング層 サポニン 4.4 g アクリル酸ブチルと塩化ビニルコポリマー 2.5 g グリオキザール 0.3 g クエン酸 0.42g スチレンとマレイン酸ナトリウムコポリマー 1.1 g バッキング保護層 ゼラチン 65g マット剤:メタクリル酸メチル 2g NaCl 3.5g ジオクチルスルホコハク酸エステル 0.9g グリオキザール 1.8g 先に作成した疎水性ポリマー層を塗設した支持体の両
面にゼラチン1g、サポニン20mg、脱イオン水100ccより
成る塗布液を更に10μmの膜厚に塗布し、100℃で1分
間乾燥した。この片面に、バッキング層をゼラチン乾燥
重量が2g/m2になるように塗布し、同時にその上部にバ
ッキング保護層をゼラチン乾燥重量が1g/m2になるよう
に塗布乾燥した。
次いで支持体の他の面に乳剤層用塗布液をゼラチン乾
燥重量が1.8g/m2、銀量3.4g/m2にするように塗布し、そ
の上に乳剤保護層液をゼラチン乾燥重量が0.8g/m2にな
るように塗布乾燥した。
35℃の塗布液を、塗布後、5℃の冷風で6秒間処理し
て冷却凝固させ、その後乾球温度23℃、相対湿度20%の
乾燥風を用い、塗設面温度10℃で塗布層ゼラチン含水率
1600%まで乾燥し、次いで、乾球温度が27℃、相対湿度
が20%の空気で乾燥し、次いで乾球温度が34℃、相対湿
度が43%の空気で、塗設面の含水率が60%になるまで乾
燥した。その5秒後、下記表−5に記載されるようにa,
b,c及びdの組み合せで伝熱係数は100Kcal/hr・m2で40
秒間各々処理した。
前記の様にして得られた試料を560mm距離間隔のキズ
をつけ、現像処理した。自動現像機は、コニカ社製GR−
26を用い、現像液、定着液は、同社のCDM−621、CFL−8
51を用いて、38℃,20秒で処理した。自動現像機の乾燥
温度は45℃であった。寸度安定性の評価は実施例1と同
じである。
防湿袋内に断裁したフィルムを包装内相対湿度が、23
℃で20%RH、23℃で55%RHになるように封入し、ヒート
シールした後、6ヵ月間23℃の室で放置し、上記の寸度
安定性テストをした。但しフィルムと一緒に封入した包
材は、熱処理をした後、それぞれの条件下で3日間調湿
し、包材の重量に対する含水率は、それぞれ4%,6.5%
であった。包材の含水率測定は、モイストレック2000−
D−3M型含水率測定器で行った。
表−6の結果より、本発明の試料は寸度安定性に優
れ、かつ乾燥時のひび割れもなく良好なことがわかる。
さらに表−7の結果より、23℃,20%RHで密封包装し
た試料は経時による寸度安定性の劣化が少ないことがわ
かる。
[発明の効果] 本発明により塗布乾燥工程でひび割れすることなく、
安定に製造でき、かつ写真性能を損なわず例えば自動現
像機で処理乾燥した時などにあっても、その処理前後寸
度安定性ならびに経時安定性に優れたハロゲン化銀写真
感光材料を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−130153(JP,A) 特開 平1−230035(JP,A) 特開 平1−229244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/74 G03C 1/91 G03C 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル支持体上に塩化ビニリデン共
    重合体を含む疎水性ポリマー層と少なくとも一層の親水
    性ポリマー層を有し、前記親水性ポリマー層の少なくと
    も一層はハロゲン化銀乳剤層であるハロゲン化銀写真感
    光材料の製造方法において、前記ポリエステル支持体上
    に前記疎水性ポリマー層と少なくとも一層の前記親水性
    ポリマー層を塗布し、前記親水性ポリマー層の含水率が
    60重量%に達するまで前記親水性ポリマー層を乾燥し、
    次いで相対湿度が5〜25%の空気に、5秒ないし10分
    間、接触させることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリエステル支持体上に塩化ビニリデン共
    重合体を含む疎水性ポリマー層と少なくとも一層の親水
    性ポリマー層を有し、前記親水性ポリマー層の少なくと
    も一層はハロゲン化銀乳剤層であるハロゲン化銀写真感
    光材料の製造方法において、前記ポリエステル支持体上
    に前記疎水性ポリマー層と少なくとも一層の親水性ポリ
    マー層を塗布し、前記親水性ポリマー層の含水率が60重
    量%に達するまで前記親水性ポリマー層を乾燥し、次い
    で相対湿度が5〜25%の空気に、5秒ないし10分間、前
    記親水性ポリマー層を接触させることにより製造された
    ハロゲン化銀写真感光材料を包装内の温度が18℃〜30℃
    で、相対湿度が5〜39%の雰囲気中で保存することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料を包装容器に密封包
    装して保存するハロゲン化銀写真感光材料の保存方法。
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