JP2879728B2 - 天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態系保全工法 - Google Patents
天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態系保全工法Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はパーム繊維の如き植
物繊維の円筒形篭に自然石を充填した法面保護工、根固
工等の生態系保全工法に係るものである。
物繊維の円筒形篭に自然石を充填した法面保護工、根固
工等の生態系保全工法に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、法面等を、法覆コンクリートを打
設したり、コンクリートブロックを敷設して被覆する工
法が行なわれていた。前記従来の工法は法面、その他の
地盤面がコンクリートで被覆されるため、自然の景観が
損なわれ、生態系が乱される。そのため自然石を植設し
たコンクリートブロック、その他の基体を地盤面に敷設
する工法が汎く行なわれるようになった。
設したり、コンクリートブロックを敷設して被覆する工
法が行なわれていた。前記従来の工法は法面、その他の
地盤面がコンクリートで被覆されるため、自然の景観が
損なわれ、生態系が乱される。そのため自然石を植設し
たコンクリートブロック、その他の基体を地盤面に敷設
する工法が汎く行なわれるようになった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら自然石を
植設したコンクリートブロック、その他の基体を地盤面
に敷設する従来工法においては、洗掘、不等沈下等の地
盤の変化に際して前記ブロックの地盤面に対するなじみ
が悪く、地盤面の変形に追随することができず、十分に
地盤面を保護することがなく、また背面土砂との循環を
遮断し、生態系の保全を図ることができなかった。
植設したコンクリートブロック、その他の基体を地盤面
に敷設する従来工法においては、洗掘、不等沈下等の地
盤の変化に際して前記ブロックの地盤面に対するなじみ
が悪く、地盤面の変形に追随することができず、十分に
地盤面を保護することがなく、また背面土砂との循環を
遮断し、生態系の保全を図ることができなかった。
【０００４】本発明は前記従来工法の有する欠点を除去
するために提案されたもので、その目的とするところ
は、法面を保護し、且つ生態系を遮断しない生態系保全
工法を提供する点にある。
するために提案されたもので、その目的とするところ
は、法面を保護し、且つ生態系を遮断しない生態系保全
工法を提供する点にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る法面保護工法によれば、天然植物繊維
を芯部に亜鉛アルミメッキ鉄筋を補強材としてロープ状
にした条片を編組してなる円筒形の篭に自然石を充填し
て、ロール状の自然石篭を作り、同自然石篭を所要の地
盤面に敷設するものである。
め、本発明に係る法面保護工法によれば、天然植物繊維
を芯部に亜鉛アルミメッキ鉄筋を補強材としてロープ状
にした条片を編組してなる円筒形の篭に自然石を充填し
て、ロール状の自然石篭を作り、同自然石篭を所要の地
盤面に敷設するものである。
【０００６】請求項２の発明によれば、先端に夫々掴持
部を具えた一双の円弧状片を開閉自在に枢支し、同各円
弧状片の枢支点を超えて延びる基端部に吊上片を連結
し、同吊上片の昇降に伴って前記一双の円弧状片が開閉
するように構成された昇降装置を構成し、同昇降装置に
おける前記一双の円弧状片によって前記自然石篭を掴持
して所定の位置に吊り下ろし、前記円弧状片の吊上力を
解放することによって、前記自然石篭を所定位置に敷設
するものである。
部を具えた一双の円弧状片を開閉自在に枢支し、同各円
弧状片の枢支点を超えて延びる基端部に吊上片を連結
し、同吊上片の昇降に伴って前記一双の円弧状片が開閉
するように構成された昇降装置を構成し、同昇降装置に
おける前記一双の円弧状片によって前記自然石篭を掴持
して所定の位置に吊り下ろし、前記円弧状片の吊上力を
解放することによって、前記自然石篭を所定位置に敷設
するものである。
【０００７】請求項３の発明によれば、前記円弧状片は
複数組列設され、少なくとも一方の円弧状片間に水平連
結部材を連結したものである。
複数組列設され、少なくとも一方の円弧状片間に水平連
結部材を連結したものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す本発
明の最も好ましい実施の形態について説明する。パーム
繊維の如き天然植物繊維を芯部に亜鉛アルミメッキ鉄筋
を補強材としてロープ状にした条片１によって円筒形の
篭２を編組し、同円筒形の篭２に自然石３を充填して自
然石篭ａを作製し、同自然石篭ａを所要の地盤面に敷設
する。
明の最も好ましい実施の形態について説明する。パーム
繊維の如き天然植物繊維を芯部に亜鉛アルミメッキ鉄筋
を補強材としてロープ状にした条片１によって円筒形の
篭２を編組し、同円筒形の篭２に自然石３を充填して自
然石篭ａを作製し、同自然石篭ａを所要の地盤面に敷設
する。
【０００９】ｂは吊金具で、先端部に掴持部４ａを具え
た一双の円弧状片４をピンを介して開閉自在に枢支し、
各円弧状片４のピン５を超えて伸びる基端部に旋回クレ
ーン等の吊上片６を連結し、同各吊上片６を図示せぬ昇
降手段によって昇降される昇降索７を介して昇降される
水平吊上片８に繋着し、前記一双の円弧状片４の少なく
とも一方の円弧状片４に亘ってアングル材等よりなる水
平連結部材９が連結されている。
た一双の円弧状片４をピンを介して開閉自在に枢支し、
各円弧状片４のピン５を超えて伸びる基端部に旋回クレ
ーン等の吊上片６を連結し、同各吊上片６を図示せぬ昇
降手段によって昇降される昇降索７を介して昇降される
水平吊上片８に繋着し、前記一双の円弧状片４の少なく
とも一方の円弧状片４に亘ってアングル材等よりなる水
平連結部材９が連結されている。
【００１０】而して前記昇降索７を下降して、水平吊上
片８、吊上片６を弛め、一双の円弧状片４、４をピン５
を介して拡開し、この状態で所要の自然石篭ａ上に下降
せしめ、吊上片６を介して一双の円弧状片４、４を上昇
させると、同各円弧状片４、４はピン５を中心として閉
縮し、先端掴持部４ａ、４ａを介して自然石篭ａを掴持
する。
片８、吊上片６を弛め、一双の円弧状片４、４をピン５
を介して拡開し、この状態で所要の自然石篭ａ上に下降
せしめ、吊上片６を介して一双の円弧状片４、４を上昇
させると、同各円弧状片４、４はピン５を中心として閉
縮し、先端掴持部４ａ、４ａを介して自然石篭ａを掴持
する。
【００１１】この状態で吊上片６を所定位置に移動せし
めたのち、同吊上片６を弛めると、前記一双の円弧状片
４、４が拡開して自然石篭ａの抱着を解除し、同自然石
篭３を所定位置に置くものである。この際、複数の円弧
状片４が水平連結部材９を介して連結されているので、
複数組の円弧状片４が同期して開閉し、自然石篭ａの掴
持、解放操作が確実に行なわれるものである。
めたのち、同吊上片６を弛めると、前記一双の円弧状片
４、４が拡開して自然石篭ａの抱着を解除し、同自然石
篭３を所定位置に置くものである。この際、複数の円弧
状片４が水平連結部材９を介して連結されているので、
複数組の円弧状片４が同期して開閉し、自然石篭ａの掴
持、解放操作が確実に行なわれるものである。
【００１２】図９は本発明の方法によって法面保護工を
施工した場合を示し、１０は覆工部、１１は植生を示
す。図１０は本発明の方法によって構築された多自然護
岸工を示し、同１１は本発明の方法によって構築された
多自然根固工を示し、図中１２は種子入り土壌を示す。
施工した場合を示し、１０は覆工部、１１は植生を示
す。図１０は本発明の方法によって構築された多自然護
岸工を示し、同１１は本発明の方法によって構築された
多自然根固工を示し、図中１２は種子入り土壌を示す。
【００１３】
【発明の効果】本発明は前記したように、椰子繊維の如
き天然植物繊維を芯部に亜鉛アルミメッキ鉄筋を補強材
としてロープ状にした条片を編組して形成した円筒形の
篭に自然石を充填してロール状の自然石篭を製作し、同
自然石篭を所要の地盤面に敷設するようにしたので前記
自然石篭は屈撓性に富み、敷設面になじみよく敷設され
る。また前記自然石篭は材料がすべて天然の材料より構
成されているので自然環境を破壊することがなく、また
空隙が多いので、動植物の生息に適した環境を作ること
ができ、背面の土砂との循環を遮断することがなく、植
物が繁茂する環境を作ることができ、河川護岸として流
速に対して安定した護岸を作ることができるとともに、
生態系保全護岸として適応している。
き天然植物繊維を芯部に亜鉛アルミメッキ鉄筋を補強材
としてロープ状にした条片を編組して形成した円筒形の
篭に自然石を充填してロール状の自然石篭を製作し、同
自然石篭を所要の地盤面に敷設するようにしたので前記
自然石篭は屈撓性に富み、敷設面になじみよく敷設され
る。また前記自然石篭は材料がすべて天然の材料より構
成されているので自然環境を破壊することがなく、また
空隙が多いので、動植物の生息に適した環境を作ること
ができ、背面の土砂との循環を遮断することがなく、植
物が繁茂する環境を作ることができ、河川護岸として流
速に対して安定した護岸を作ることができるとともに、
生態系保全護岸として適応している。
【００１４】請求項２の発明によれば先端に掴持部を具
えた一双の円弧状片を開閉自在に枢支し、同各円弧状片
の枢支点を超えて延びる基端部に吊上片を連結し、同吊
上片の昇降に伴って前記一双の円弧状片によって前記自
然石篭を掴持、開放することによって前記昇降装置を介
して自然石篭を吊上げ所定位置に吊り下ろして解放し、
地盤面に配置するようにしたことによって、前記自然石
篭の移動、配置が効率よく行なわれる。
えた一双の円弧状片を開閉自在に枢支し、同各円弧状片
の枢支点を超えて延びる基端部に吊上片を連結し、同吊
上片の昇降に伴って前記一双の円弧状片によって前記自
然石篭を掴持、開放することによって前記昇降装置を介
して自然石篭を吊上げ所定位置に吊り下ろして解放し、
地盤面に配置するようにしたことによって、前記自然石
篭の移動、配置が効率よく行なわれる。
【００１５】請求項３の発明は掴持部材に列設された複
数組の円弧状片のうち、一方の円弧状片間に水平連結材
を連結したことによって、各円弧状片が一斉に開閉、作
動され、作業能率が向上する。
数組の円弧状片のうち、一方の円弧状片間に水平連結材
を連結したことによって、各円弧状片が一斉に開閉、作
動され、作業能率が向上する。
【図１】自然石篭の側面図である。
【図２】自然石篭の正面図である。
【図３】自然石篭の斜視図である。
【図４】自然石篭を重層、敷設した状態を示す正面図で
ある。
ある。
【図５】図４の矢視Ａ−Ａ図である。
【図６】自然石篭を重層、敷設した状態を示す斜視図で
ある。
ある。
【図７】（イ）（ロ）は自然石篭の吊り上げ状態を示す
斜視図及び縦断面図である。
斜視図及び縦断面図である。
【図８】図７の正面図である。
【図９】本発明を法面保護工に適用した状態を示す縦断
側面図である。
側面図である。
【図１０】本発明を多自然護岸工に適用した状態を示す
縦断側面図である。
縦断側面図である。
【図１１】本発明を根固工に適用した状態を示す縦断面
図である。
図である。
【符号の説明】 ａ 自然石篭 ｂ 吊金具 １ 天然繊維をロープ状にした条片 ２ 円筒形の篭 ３ 自然石 ４ 円弧状片 ４ａ 掴持部 ５ ピン ６ 吊上片 ７ 昇降索 ８ 水平吊上片 ９ 水平連結部材 １０ 覆土部 １１ 植生 １２ 種子入り土壌
Claims (3)
- 【請求項１】 天然植物繊維を芯部に亜鉛アルミメッキ
鉄筋を補強材としてロープ状にした条片を編組してなる
円筒形の篭に自然石を充填して、ロール状の自然石篭を
作り、同自然石篭を所要の地盤面に敷設することを特徴
とする天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態
系保全工法。 - 【請求項２】 先端に夫々掴持部を具えた一双の円弧状
片を開閉自在に枢支し、同各円弧状片の枢支点を超えて
延びる基端部に吊上片を連結し、同吊上片の昇降に伴っ
て前記一双の円弧状片が開閉するように構成された昇降
装置を構成し、同昇降装置における前記一双の円弧状片
によって前記自然石篭を掴持して所定の位置に吊り下ろ
し、前記円弧状片の吊上力を解放することによって、前
記自然石篭を所定位置に敷設することを特徴とする請求
項１記載の天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した
生態系保全工法。 - 【請求項３】 前記円弧状片は複数組列設され、少なく
とも一方の円弧状片間に水平連結部材を連結した請求項
２記載の植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態系
保全工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28386596A JP2879728B2 (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態系保全工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28386596A JP2879728B2 (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態系保全工法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10121433A JPH10121433A (ja) | 1998-05-12 |
| JP2879728B2 true JP2879728B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=17671180
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28386596A Expired - Fee Related JP2879728B2 (ja) | 1996-10-25 | 1996-10-25 | 天然植物繊維の円筒形篭に自然石を充填した生態系保全工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2879728B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100681501B1 (ko) * | 2005-04-21 | 2007-02-09 | 석희징 | 식생 조적블록 및 그 식생 조적블록의 시공방법 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CH701476B1 (de) * | 2007-08-02 | 2011-01-31 | Fatzer Ag Drahtseilfabrik | Bauelement für Bauwerke zum Schutz und zur Stabilisierung erosions-, rutsch- und steinschlaggefährdeter Bereiche sowie ein Verfahren zu dessen Herstellung und eine Anlage zur Durchführung des Verfahrens. |
-
1996
- 1996-10-25 JP JP28386596A patent/JP2879728B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100681501B1 (ko) * | 2005-04-21 | 2007-02-09 | 석희징 | 식생 조적블록 및 그 식생 조적블록의 시공방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10121433A (ja) | 1998-05-12 |
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