JP2879517B2 - 熱応動式スチ―ムトラップ - Google Patents
熱応動式スチ―ムトラップInfo
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- JP2879517B2 JP2879517B2 JP25260493A JP25260493A JP2879517B2 JP 2879517 B2 JP2879517 B2 JP 2879517B2 JP 25260493 A JP25260493 A JP 25260493A JP 25260493 A JP25260493 A JP 25260493A JP 2879517 B2 JP2879517 B2 JP 2879517B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、各種蒸気使用機器や蒸
気配管で発生する復水を自動的に排出するスチ―ムトラ
ップに関し、特に、蒸気と復水で加熱冷却されその温度
に応じて膨脹収縮する媒体を含む温度制御機素を用い
て、所望温度以下の復水を系外へ排出する熱応動式スチ
―ムトラップに関する。
気配管で発生する復水を自動的に排出するスチ―ムトラ
ップに関し、特に、蒸気と復水で加熱冷却されその温度
に応じて膨脹収縮する媒体を含む温度制御機素を用い
て、所望温度以下の復水を系外へ排出する熱応動式スチ
―ムトラップに関する。
【０００２】
【従来の技術】熱応動式スチ―ムトラップの基本的構成
は、例えば、特公昭６０−４６３１８号公報から公知で
ある。当該公報から理解されるように、上下二つの皿状
壁部材の間にダイヤフラムの外周縁を固着して上壁部材
とダイヤフラムとの間の内部空間に膨脹媒体を封入しダ
イヤフラムに弁部材を連結した温度制御機素を、入口の
連通する弁室内に配置し、膨脹媒体の膨脹収縮を利用し
て、ダイヤフラムを介して弁部材を駆動し、これによっ
て、弁室と出口とを連通する導出路を有する弁座部材
に、弁部材を離着座せしめるようにしたものである。
は、例えば、特公昭６０−４６３１８号公報から公知で
ある。当該公報から理解されるように、上下二つの皿状
壁部材の間にダイヤフラムの外周縁を固着して上壁部材
とダイヤフラムとの間の内部空間に膨脹媒体を封入しダ
イヤフラムに弁部材を連結した温度制御機素を、入口の
連通する弁室内に配置し、膨脹媒体の膨脹収縮を利用し
て、ダイヤフラムを介して弁部材を駆動し、これによっ
て、弁室と出口とを連通する導出路を有する弁座部材
に、弁部材を離着座せしめるようにしたものである。
【０００３】弁室内に高温の蒸気が流入してくると、膨
脹媒体が膨脹して、弁部材を弁座部材に着座せしめ、導
出路を閉止する。これによって、蒸気の排出を防止す
る。また、低温の復水が流入してくると、膨脹媒体が収
縮して、弁部材を弁座部材から離座せしめ、導出路を開
ける。これによって、復水を系外へ排出する。
脹媒体が膨脹して、弁部材を弁座部材に着座せしめ、導
出路を閉止する。これによって、蒸気の排出を防止す
る。また、低温の復水が流入してくると、膨脹媒体が収
縮して、弁部材を弁座部材から離座せしめ、導出路を開
ける。これによって、復水を系外へ排出する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような様式の熱応動式スチ―ムトラップにあっては、排
出容量が小さい問題があった。これは、弁部材が弁座部
材から離座して導出路を開けている開弁時において、弁
部材と弁座部材との間を高速に流れる排出復水によって
弁部材が弁座部材側へ吸い寄せられるためである。この
現象は入口側と出口側の圧力差が大きくなる程顕著であ
る。これは、本来圧力差が大きくなる程排出容量も大き
くなるのであるが、弁部材と弁座部材との間を流れる排
出復水の流速も速くなるためである。
ような様式の熱応動式スチ―ムトラップにあっては、排
出容量が小さい問題があった。これは、弁部材が弁座部
材から離座して導出路を開けている開弁時において、弁
部材と弁座部材との間を高速に流れる排出復水によって
弁部材が弁座部材側へ吸い寄せられるためである。この
現象は入口側と出口側の圧力差が大きくなる程顕著であ
る。これは、本来圧力差が大きくなる程排出容量も大き
くなるのであるが、弁部材と弁座部材との間を流れる排
出復水の流速も速くなるためである。
【０００５】従って、本発明の技術的課題は、弁部材と
弁座部材との間を流れる排出復水によって弁部材が弁座
部材側へ吸い寄せられないようにすることである。
弁座部材との間を流れる排出復水によって弁部材が弁座
部材側へ吸い寄せられないようにすることである。
【０００６】
【課題を解決する為の手段】上記の技術的課題を解決す
る為に講じた本発明の技術的手段は、弁ケ―シングで入
口と弁室と出口を形成し、導出路を有する弁座部材を弁
室と出口との間に配置し、上下二つの壁部材と、両壁部
材の間に外周縁を固着したダイヤフラムと、上壁部材と
ダイヤフラムとの間に封入した膨脹媒体と、ダイヤフラ
ムに連結した弁部材とから成る温度制御機素を弁室内に
配置し、膨脹媒体の膨脹収縮によるダイヤフラムの変位
によって弁部材を弁座部材に離着座せしめて導出路を開
閉するものにおいて、底壁を内側に向かって次第に低く
すると共に内周壁を弁部材方向に向いた傾斜面にした環
状溝を弁座部材の上面に形成し、弁座部材の傾斜面より
も大きな内径を有し弁座部材方向に突出した環状突部を
弁部材に形成したことを特徴とするものである。
る為に講じた本発明の技術的手段は、弁ケ―シングで入
口と弁室と出口を形成し、導出路を有する弁座部材を弁
室と出口との間に配置し、上下二つの壁部材と、両壁部
材の間に外周縁を固着したダイヤフラムと、上壁部材と
ダイヤフラムとの間に封入した膨脹媒体と、ダイヤフラ
ムに連結した弁部材とから成る温度制御機素を弁室内に
配置し、膨脹媒体の膨脹収縮によるダイヤフラムの変位
によって弁部材を弁座部材に離着座せしめて導出路を開
閉するものにおいて、底壁を内側に向かって次第に低く
すると共に内周壁を弁部材方向に向いた傾斜面にした環
状溝を弁座部材の上面に形成し、弁座部材の傾斜面より
も大きな内径を有し弁座部材方向に突出した環状突部を
弁部材に形成したことを特徴とするものである。
【０００７】
【作用】上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
弁部材が弁座部材から離座している開弁時において、弁
部材と弁座部材の間を流れる排出復水は、弁座部材の傾
斜面によって弁部材方向に流れを変え、弁部材の環状突
部によってその殆どが弁部材に衝突して弁部材に開弁方
向の力を作用せしめる。従って、この排出復水による弁
部材への開弁方向の力によって弁部材が弁座部材側へ吸
い寄せられることを防止できる。
弁部材が弁座部材から離座している開弁時において、弁
部材と弁座部材の間を流れる排出復水は、弁座部材の傾
斜面によって弁部材方向に流れを変え、弁部材の環状突
部によってその殆どが弁部材に衝突して弁部材に開弁方
向の力を作用せしめる。従って、この排出復水による弁
部材への開弁方向の力によって弁部材が弁座部材側へ吸
い寄せられることを防止できる。
【０００８】
【実施例】上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説
明する（図１参照）。上ケ―シング１と下ケ―シング２
とをねじ結合して、内部に弁室３を有する弁ケ―シング
が形成される。上ケ―シング１に入口４が、下ケ―シン
グ２に出口５が形成される。弁室３と出口５との間の隔
壁６に、弁座部材７がねじ結合されている。弁座部材７
の中央に、弁室３と出口５とを連通する貫通導出路８が
形成されている。
明する（図１参照）。上ケ―シング１と下ケ―シング２
とをねじ結合して、内部に弁室３を有する弁ケ―シング
が形成される。上ケ―シング１に入口４が、下ケ―シン
グ２に出口５が形成される。弁室３と出口５との間の隔
壁６に、弁座部材７がねじ結合されている。弁座部材７
の中央に、弁室３と出口５とを連通する貫通導出路８が
形成されている。
【０００９】弁座部材７の上方に、温度制御機素９が位
置する。温度制御機素９は、注入口１０を有する上壁部
材１１と、注入口１０を密封する栓部材１２と、上壁部
材１１との間に収容室１３を形成する第１ダイヤフラム
１４と、収容室１３に密封した膨脹媒体１５と、弁座部
材７に離着座して導出路８を開閉する弁部材１６と、弁
部材１６を環状部材１７と共に固着する第２ダイヤフラ
ム１８と、第１及び第２ダイヤフラム１４，１８の外周
縁を上壁部材１１との間に挟んで固着する下壁部材１９
と、上壁部材１１に固着したストッパ―２０とから成
る。膨脹媒体１５は、水、水より沸点の低い液体、或い
はそれらの混合物で形成される。
置する。温度制御機素９は、注入口１０を有する上壁部
材１１と、注入口１０を密封する栓部材１２と、上壁部
材１１との間に収容室１３を形成する第１ダイヤフラム
１４と、収容室１３に密封した膨脹媒体１５と、弁座部
材７に離着座して導出路８を開閉する弁部材１６と、弁
部材１６を環状部材１７と共に固着する第２ダイヤフラ
ム１８と、第１及び第２ダイヤフラム１４，１８の外周
縁を上壁部材１１との間に挟んで固着する下壁部材１９
と、上壁部材１１に固着したストッパ―２０とから成
る。膨脹媒体１５は、水、水より沸点の低い液体、或い
はそれらの混合物で形成される。
【００１０】温度制御機素９は、隔壁６と弁座部材７の
間に挟んで固定された有底円筒形状の取付部材２１内に
収容され、スクリ―ン２２と上壁部材１１との間に配置
された円錐状のコイルスプリング２３によって下方に付
勢されていてる。取付部材２１の下端部には両側に二つ
の復水通過窓２４が開けられている。
間に挟んで固定された有底円筒形状の取付部材２１内に
収容され、スクリ―ン２２と上壁部材１１との間に配置
された円錐状のコイルスプリング２３によって下方に付
勢されていてる。取付部材２１の下端部には両側に二つ
の復水通過窓２４が開けられている。
【００１１】弁座部材７上面には環状溝２５が形成され
ている。環状溝２５の底壁２６は、下壁部材１９下面と
ほぼ平行に、外側から内側に向かって次第に低く形成さ
れ、下壁部材１９下面との間に復水が流れる通過空間２
７が形成されている。環状溝２５の内周壁は、弁部材１
６方向に向かって傾斜させた傾斜面２８として形成され
ている。弁部材１６は、中央に貫通孔２９が開けられ、
貫通孔２９の周囲の下面には、弁座部材７の弁座面３０
に離着座する弁面３１が形成されている。弁面３１の周
囲には環状の抵抗溝３２が形成され、抵抗溝３２の周囲
には弁座部材７側へ突出した環状突部３３が形成されて
いる。環状突部３３の内径は弁座部材７の傾斜面２８よ
りも大きく形成されている。
ている。環状溝２５の底壁２６は、下壁部材１９下面と
ほぼ平行に、外側から内側に向かって次第に低く形成さ
れ、下壁部材１９下面との間に復水が流れる通過空間２
７が形成されている。環状溝２５の内周壁は、弁部材１
６方向に向かって傾斜させた傾斜面２８として形成され
ている。弁部材１６は、中央に貫通孔２９が開けられ、
貫通孔２９の周囲の下面には、弁座部材７の弁座面３０
に離着座する弁面３１が形成されている。弁面３１の周
囲には環状の抵抗溝３２が形成され、抵抗溝３２の周囲
には弁座部材７側へ突出した環状突部３３が形成されて
いる。環状突部３３の内径は弁座部材７の傾斜面２８よ
りも大きく形成されている。
【００１２】入口４から弁室３に流入する流体の温度が
高い場合、膨脹媒体１５は膨脹し、第１及び第２ダイヤ
フラム１４，１８を介して弁部材１６を下方に変位せし
め、その結果、弁部材１６の弁面３１を弁座部材９の弁
座面３０に着座せしめて、導出路８を閉止し、高温流体
即ち蒸気の流出を防止する。流体温度が放熱等により所
定値よりも低くなると、膨脹媒体１５は収縮し、弁部材
１６が弁座部材７から離座し、導出路８を開ける。低温
流体即ち復水が通過空間２７から弁座部材７と弁部材１
６の間を通って、弁部材１６に開弁方向の力を作用せし
めながら、導出路８から出口５に流出する。
高い場合、膨脹媒体１５は膨脹し、第１及び第２ダイヤ
フラム１４，１８を介して弁部材１６を下方に変位せし
め、その結果、弁部材１６の弁面３１を弁座部材９の弁
座面３０に着座せしめて、導出路８を閉止し、高温流体
即ち蒸気の流出を防止する。流体温度が放熱等により所
定値よりも低くなると、膨脹媒体１５は収縮し、弁部材
１６が弁座部材７から離座し、導出路８を開ける。低温
流体即ち復水が通過空間２７から弁座部材７と弁部材１
６の間を通って、弁部材１６に開弁方向の力を作用せし
めながら、導出路８から出口５に流出する。
【００１３】
【発明の効果】本発明は下記の特有の効果を生じる。上
記のように本発明によれば、弁部材が弁座部材から離座
して導出路を開けている開弁時において、弁部材が弁座
部材側へ吸い寄せられることがないので、排出容量の大
きな熱応動式スチ―ムトラップを得ることができる。
記のように本発明によれば、弁部材が弁座部材から離座
して導出路を開けている開弁時において、弁部材が弁座
部材側へ吸い寄せられることがないので、排出容量の大
きな熱応動式スチ―ムトラップを得ることができる。
【図１】本発明の実施例の熱応動式スチ―ムトラップの
断面図である。
断面図である。
３ 弁室 ４ 入口 ５ 出口 ７ 弁座部材 ８ 導出路 ９ 温度制御機素 １１ 上壁部材 １４ 第１ダイヤフラム １５ 膨脹媒体 １６ 弁部材 １８ 第２ダイヤフラム １９ 下壁部材 ２５ 環状溝 ２６ 底壁 ２８ 傾斜面 ３２ 抵抗溝 ３３ 環状突部
Claims (1)
- 【請求項１】 弁ケ―シングで入口と弁室と出口を形成
し、導出路を有する弁座部材を弁室と出口との間に配置
し、上下二つの壁部材と、両壁部材の間に外周縁を固着
したダイヤフラムと、上壁部材とダイヤフラムとの間に
封入した膨脹媒体と、ダイヤフラムに連結した弁部材と
から成る温度制御機素を弁室内に配置し、膨脹媒体の膨
脹収縮によるダイヤフラムの変位によって弁部材を弁座
部材に離着座せしめて導出路を開閉するものにおいて、
底壁を内側に向かって次第に低くすると共に内周壁を弁
部材方向に向いた傾斜面にした環状溝を弁座部材の上面
に形成し、弁座部材の傾斜面よりも大きな内径を有し弁
座部材方向に突出した環状突部を弁部材に形成したこと
を特徴とする熱応動式スチ―ムトラップ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25260493A JP2879517B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 熱応動式スチ―ムトラップ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25260493A JP2879517B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 熱応動式スチ―ムトラップ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0783390A JPH0783390A (ja) | 1995-03-28 |
| JP2879517B2 true JP2879517B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=17239681
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25260493A Expired - Fee Related JP2879517B2 (ja) | 1993-09-14 | 1993-09-14 | 熱応動式スチ―ムトラップ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2879517B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-14 JP JP25260493A patent/JP2879517B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0783390A (ja) | 1995-03-28 |
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