JP2878402B2 - ローラミル装置 - Google Patents

ローラミル装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はローラミル装置に係り、特にローラ加圧装置
の故障時にもミルを停止することなく運転を続行できる
ようになした非常時対応用加圧部材を設けたローラミル
装置に関する。
〔従来の技術〕
石炭焚ボイラ用の微粉炭製造用ミルとして、回転する
テーブル上に設けたリング上に供給された石炭を、複数
個のローラで圧縮粉砕するローラ式のリングローラミル
(以下、ローラミルと略称する)が広く用いられてきて
いる。最近になって、石炭火力プラントの高度運用に対
する要求が高まるのに伴い、ローラミルに体しても粉砕
性が大幅に異なる石炭を、広い負荷帯において粉砕する
フレキシブルな運用能力が求められている。
このような場合に生じる問題点には、以下のようなも
のがある。
1)低負荷運用下では、粉砕ローラ下の粉層が薄くな
り、粉砕ローラと粉層の力学的相互作用が自励的な激し
い振動となってあらわれてくる。このミルの振動が、ミ
ルの高ターンダウン比運用の前に立ちはだかる最大の障
壁となっている。
2)上記したミルの振動は、付着性が強い石炭において
特に顕著になる。
3)粉砕性の劣る石炭の粉砕時に粒度を細かくしようと
してミル内の循環量を増すと、ミルの粉砕部が過大負荷
となる。このような状況下では、粉砕ローラおよびその
付帯部品に対してねじれが生じ、ミル全体が振動するよ
うになる(この振動のメカニズムは、上記した1)、
2)のそれとは異なる)。
上記した1)と3)の振動が発生すると、減速機や加
圧機構等の機具類が損傷し、ミル運用に対する信頼性が
低下してしまう。
〔発明が解決しようとする課題〕
石炭火力において、これまでの低負荷限界はおよそ40
%負荷であった。しかし今後の石炭火力は、油焚火力並
みの幅広い負荷追従能力が求められてきており、石炭を
微粉砕するミルも10〜15%程度の低負荷での操業を問題
なくこなせる性能が必要になってきている。
このような低負荷運用における最大の問題はミルの振
動である。ミルの振動は、粉砕部の弾性系と粉体の挙動
が組合わさる現象であるが、励振力や振動のメカニズム
は充分にわかっていない。特に、振動を起こし易い石炭
が存在することも判明しており、振動発生はミルの多炭
種対応技術における問題の1つである。
ミルに激しい振動が発生すると、ローラが不規則に不
安定に転動するため、ローラを介して被粉砕原料に圧力
を加える加圧機構や、その周辺機器へも振動が伝播す
る。加圧部にあまりに激しい振動が続くと、部品の損傷
へとつながる。
第6図と第7図には、従来式ローラミルの加圧部の構
造を示す。第6図は、粉砕ローラミルの幅方向断面で加
圧部(粉砕部)の構成を、また第7図はローラの方向か
らの視図として加圧部の構成を示している。粉砕ローラ
601は、ローラブラケット604に支持されて、支軸である
ローラピボット605を介して上方から圧力が加えられ
る。圧力は、下部加圧フレーム(プレッシャフレーム)
606と上部加圧フレーム(スプリングフレーム)608の間
に介設する加圧用スプリグ607を、所定量だけ収縮させ
ることによって設定する。加圧用スプリグ607の収縮
は、テンションアーム611を介してテンションロッド612
を下方に引張り、上部加圧フレーム(スプリングフレー
ム)608をもって加圧用スプリグ607を上から押しつける
ことにより与える。
ミルに激しい振動が発生すると、粉砕ローラ601の上
下振動運動が、下部加圧フレーム(プレッシャフレー
ム)606、加圧用スプリング607、上部加圧フレーム(ス
プリングフレーム)608およびテンションアーム611を伝
播し、テンションロッド612もひどく振動するようにな
る。ここで万が一、このテンションロッド612が折損す
るミルのトラブルを想定してみる。このテンションロッ
ド612は、第7図に示すように、円周方向等間隔(120゜
間隔)に3本あるが、その1本に異常が生じると、この
周辺のスプリングが伸び切ってしまい、各ローラ間の荷
重バランスが大きく崩れてしまう。このようになると、
加圧力が低下するために、まずミルの粉砕能力が急速に
低減し、製品微粉炭の粒度は著しく粗くなってしまう。
また、各ローラ間の動的均衡が壊れるために、さらに激
しい振動が生じて、最悪の場合には回転テーブル615や
これを駆動する減速機(歯車系)、もしくはミルハウジ
ングの大変形座屈といった事故へつながる可能性があ
る。また、粉砕ローラ601が転倒するトラブルも起き易
い。
本発明の目的は、このような加圧部の損傷に伴う事故
を未然に防ぐための加圧機構を有するローラミル装置を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的は、ミルハウジング内下部で水平面上を
回転する円板状の回転テーブルと、回転テーブル上の外
周部に環状溝として刻設された粉砕レースと、粉砕レー
ス上に配置され加圧状態で回転する粉砕ローラと、各粉
砕ローラをそれぞれ粉砕レース上で所定間隔を保って保
持する複数個のローラブラケットと、ローラブラケット
上に載置された加圧フレームと、加圧フレームとローラ
ブラケットを介して粉砕ローラを加圧する加圧装置とを
有するローラミル装置において、前記加圧フレームとロ
ーラブラケットを介して粉砕ローラを加圧する非常時対
応用加圧部材を設けたことを特徴とするローラミル装
置、 ミルハウジング内下部で水平面上を回転する円板状の
回転テーブルと、回転テーブル上の外周部に環状溝とし
て刻設された粉砕レースと、粉砕レース上に配置され加
圧状態で回転する複数個の粉砕ローラと、各粉砕ローラ
を粉砕レース上で所定間隔を保ってそれぞれ支持する複
数個のローラブラケットと、ローラブラケット上に載置
された加圧フレームと、加圧フレームとローラブラケッ
トを介して粉砕ローラを加圧する加圧装置とを有するロ
ーラミル装置において、ミルハウジングに設けたストッ
パと、加圧フレームに設けたストッパ受けからなる非常
時対応用加圧部材を加圧フレームのローラブラケット配
置部位に設けたことを特徴とするローラミル装置、 または上記ローラミル装置において、非常時対応用加
圧部材の加圧力を加圧装置の加圧力の約2/3としたこと
を特徴とするローラミル装置によって達成される。
〔作用〕
加圧具を牽引する手段(テンションロッド)に折損等
の事故が生じた場合、この加圧具は前出のように設置さ
れたストッパによって自動的に上方から押さえつけられ
荷重が保たれるため、加圧用のスプリングが伸び切ると
いった事態は回避される。これによって、正常運転時よ
りは幾分粉砕荷重は低下するものの、粉砕能力を大幅に
低下させることなく、また3箇所の粉砕荷重の不均衡を
できるだけ少なくしたまま振動を起こすことなく、正常
運用時とあまり変わらぬ安定な運転を続行できる。
〔実施例〕
本発明におけるミルの特徴は、荷重機構破損時におい
ても、荷重を確保できる安全装置を設けたことにある。
初めにローラミルの全体的な構成を概説し、次に本発明
の内容について具体的に述べる。第1図にミルの全体構
成を示す。
被粉砕原料1は、ミル本体の上部中心軸上にある原料
供給管(センターシュート)2より供給され、ミルの下
部において低速で水平面上を回転する回転テーブル3上
へ落下する。この回転テーブル上の被粉砕原料1には遠
心力が作用し、回転テーブル3の円周上に装着されてい
て、上方に断面が略半円形状の粉砕レース7が刻設され
ている粉砕リング6上へと送給される。粉砕レース7上
には、粉砕ローラ8が加圧状態で回転しており(この粉
砕ローラ8は、粉砕時には粉砕する原料に対して生じ
る、また空回転時には粉砕レース7との金属面同士の間
で生じる動摩擦力により駆動される)、ここで被粉砕原
料1が圧縮粉砕されて微粉となる。粉砕ローラ8は、そ
のシャフトを介してローラブラケット14に保持されてい
る。ローラブラケット14の上部には、ローラピボット15
がはめ込まれるように設けられており、このローラピボ
ット15が粉砕ローラのいわゆる“首振り”運動の支軸に
なっている。ローラピボット15は、下部加圧フレーム16
により上方から固定されている。粉砕ローラ8に加える
荷重は、下部加圧フレーム16と上部加圧フレーム18の間
に介設した加圧用スプリング17を所定量だけ収縮させて
設定する。これら加圧用スプリング17の収縮量は、テン
ションロッド22を下方から引張ることによって調整す
る。さて、粉砕によって生じた粉粒体は、回転テーブル
3の外側に設けた環状のエアスロート36からミル内へ吹
込まれる熱風によって、ミル内上方へと輸送される。そ
のうちかなり粗いものは重力によって落下し(1次分
級)、再粉砕される。比較的細かいものはさらに上方へ
と輸送され、回転分級機によって粗粉と微粉に分離され
る。微粉は、回転分級羽根33の間を貫通し、製品微粉搬
出ダクト35から製品微粉として回収される(微粉炭焚ボ
イラ用のミルでは、微粉炭バーナへ直接輸送されたり、
あるいは貯蔵ビンへと送られる)。分級された粗粉は重
力により落下し(2次分級)、再度粉砕される。本ミル
の回転分級機は、回転分級機ロータ32に設けられた複数
枚の回転分級羽根33が、原料供給管(センターシュー
ト)2の周りに回転するように構成されている。
荷重設定用テンションロッド22の装着位置の3個所
(ミルの円周方向120゜間隔)において、加圧用スプリ
ング17を上方から押しつける枠状部材である上部加圧フ
レーム18の上方に、略球形の溝を刻設したストッパ受け
28が設けられている。その直上方には、ネジとストッパ
固定具をもって位置調整されるストッパ26が、ミルハウ
ジングの補強部材27に設置されている。このストッパ26
は太い円柱状であり、その先端はストッパ受け28の溝に
対応するように、略半球形に成形されている。また、ス
トッパ26は、ミルハウジングの円周囲に体に形成した補
強部材27に固定されている。テンションロッド22が折損
した場合には、そのテンションロッド22近くの加圧用ス
プリング17が伸長するために、ストッパ26の先端とスト
ッパ受け28が当たり、加圧用スプリング17は伸び切るこ
となくミルの運用に必要な粉砕荷重が確保される。スト
ッパ26とストッパ受け28の鋼材表面には、当たりによる
損耗をできるだけ抑えるために、高周波焼き入れが施さ
れている。
スプリングのみで粉砕荷重を設定する加圧機構に対
し、本発明を実施する場合の調整手段を説明する(第2A
図〜第2B図)。
(i)起動前・荷重を付与しない状態(第2A図)加圧用
スプリング17はフリーの状態(自由長さδ1f)にある。
この場合、ストッパ26とストッパ受け28は接触しない状
態にしておく。ただし、ストッパ26を下方に移動させて
セットし、上部加圧フレーム18を上方からあらかじめ押
しつけておいてもかまわない。
(ii)加圧力設定後ミル内に粉砕原料がない起動前の状
態、もしくは空回転の状態(第2B図) 粉砕ローラ8と粉砕レース7がメタルタッチした条件
で、テンションロッド22を下方に引張り、加圧用スプリ
ング17を収縮させて粉砕荷重を設定する。テンションロ
ッド22は、引張られた状態でミルのベースにロックされ
る。ここで対象とする事故は、このベースロックと加圧
アーム20の間に生じる折損のことである。テンションロ
ッド22の折損だけではなく、ベースロックの緩みや、テ
ンションロッド22を連結するターンバックル38の緩み
(テンションロッド22は、通常上下2本からなり、ター
ンバックル38によって連結されている)等の事故も、実
質的にはテンションロッド22の折損事故と同じである。
この場合、ストッパ26を前記(i)の場合よりも下方へ
おろし、ストッパ26の先端とストッパ受け28の間隔δ2k
は、加圧用スプリング17の収縮量X1(無荷重時と荷重付
与時におけるスプリング長さの差=δ1f−δ1k)より
も、ストッパ26のスプリング・フリー時から下方への移
動量X2がやや小さくなるように設定する。これは、テン
ションロッド22の破損により、加圧用スプリング17が緩
んで持ち上がったときに、できるだけ正常時の粉砕荷重
に近い状態を確保するためである。ストッパ26とストッ
パ受け28の作用によって保たれるスプリングの収縮量
と、正常時の収縮量の差はできるだけ少なくすべき(X1
−X20)ではあるが、そのためにはストッパ26の先端
とストッパ受け28をかなり近づける(δ2kを小さくす
る)必要がある。しかし、近づけすぎると、上部加圧フ
レーム18が上下に揺動する場合、ストッパ受け28とスト
ッパ26の先端が衝突し、このストッパ26が破損する危険
がある。したがって事故時には、正常運用時の荷重の2/
3程度が作用するように(X22/3X1)、ストッパ26とス
トッパ受け28との間隔を調整する。
(iii)粉砕時(第2C図) 粉砕運用時には、粉砕ローラ8の下に圧縮粉層13が形
成される。これは、粉砕ローラ8が被粉砕原料の粉層12
をかみ込むためである。この場合、ストッパ26とストッ
パ受け28の間隔δ2kは、テンションロッド22が上部加圧
フレーム18を固定しているので一定である。したがっ
て、圧縮粉層13の厚み分だけ加圧用スプリング17が余分
に収縮することになる。ストッパ26とストッパ受け28の
先端の間隔は一定である。負荷が少ない場合には、加圧
用スプリング17の長さの変動は少なく安定しており、空
回転時よりもストッパ26とストッパ受け28が衝突すると
いった危険は少ない。また、低負荷運用時にミルが振動
する場合には上部加圧フレーム18が上下に振動するが、
その最大振幅は、その条件における粉砕ローラ8下の圧
縮粉層13の厚さの約1/3である。この値を目安として、
ストッパ26とストッパ受け28が衝突しないように、スト
ッパ26の設置位置を決定する。
(iv)事故(テンションロッド破損)時(第2D図) テンションロッド22が折損すると、加圧用スプリング
17が緩み上部加圧フレーム18が持ち上がるものの、スト
ッパ26とストッパ受け28が当たるため、加圧用スプリン
グ17はある程度まで収縮し、粉砕ローラ8に荷重が与え
られた状態で粉砕が進行する。この場合、テンションロ
ッド22の折損個所近くの荷重は、正常部分の荷重よりも
低くなるが、最悪でも正常荷重の2/3程度の荷重が加わ
っていれば、おおむねミルを安定に操業させることが可
能である。
第2E図には、油圧機器により粉砕荷重を設定する場合
の構成を示す。油圧力により加圧する場合は、粉砕ロー
ラ8の下にいかなる粉層が形成されても、加圧用スプリ
ング39の長さ、あるいはその収縮量はほぼ一定である。
したがって、粉砕ローラ8の下に厚い粉層が生じると、
その厚さ分だけストッパ受け38の位置が上方へリフトす
ることになる。このような油圧による加圧機構の場合
は、与えた粉砕条件において粉砕ローラ8の下にどの程
度の厚さの粉層ができるかをあらかじめ知っておく必要
がある。これによって、ストッパ26とストッパ受け38の
衝突を回避することができる。テンションロッド22が折
損すると、加圧フレーム40が持ち上がるが、ストッパ38
がストッパ26に当たり、またこれによって非常加圧用ス
プリング39が縮み、ミルの安定運用に必要な粉砕荷重を
確保できる。
加圧機構として、スプリングと油圧機器を組合わせる
場合は、スプリングの収縮量が荷重設定時と粉砕時でほ
ぼ同じであり、前述した油圧機器のみを用いる場合の調
整手順に準じる。
なお、長期間使用後のミルでは、粉砕ローラ8と粉砕
レース7がともに摩耗・減肉している。その場合、回転
テーブル3の上面から下部加圧フレーム16の上端までの
距離H1k(第2A図)が、新品のときからどう変化してい
るかを調べることにより、ストッパ26の設定位置を決定
する。
テンションロッドの折損時に本発明になるストッパが
作動した場合、ストッパを介して、ローラ1個当たりの
粉砕荷重がミルハウジングへ反力として加わることにな
る。薄肉円筒体として設計されているミルハウジングの
変形を防ぐために、リング状の補強部材27を、加圧機具
用ポケットを含めたハウジングの円周に設け、局所的な
荷重がハウジングに加わるのを防ぐようにした。また、
ミルハウジングの座屈を防ぐために、ハウジングの円周
に板状の座屈防止用補強部材39が設けられている。この
補強部材39は、3本のテンションロッド22の周辺に12枚
のうち9枚までを集めている(各ロッドで3枚ずつ)。
本発明の効果を確認するため、テストミルを使って次
の3つの場合における、ミルで生成される微粉粒度とミ
ルで発生する振動について比較試験を行った。
(1)テンションロッド折損時に本発明を実施して荷重
を確保する場合 (2)テンションロッドが折損しても無対策のままミル
を運用する場合 (3)正常運用時(テンショロッドに折損が生じない場
合) なお、(2)については、テストミルにおいて、3個
所の加圧機構のうち1つをフリーにして実験を行った。
第4図は、原料供給量に対する微粉粒度の関係をまと
めたものである。横軸は、標準条件における原料供給量
で割って無次元化されている。また、縦軸の微粉粒度
は、粒度の基準を200メッシュ(75μm)パスの重量率
を基準として、正常運用時の標準粉砕条件における200
メッシュパス重量率を1.0として、相対比較値として表
現されたものである。一般的に、原料供給量が増加する
のに伴い、粒度が粗くなる傾向がある。本発明を実施し
た場合の粒度は、幾分アンバランスがあるため正常時よ
りは粗くなっているが、テンションロッド折損時に無対
策のまま運用した場合に較べると、かなり細かくなって
いることがわかる。なお、(2)の無対策の場合は、ミ
ルの揺動が激しくて、60%以下の負荷(無次元原料供給
量0.6以下)の条件において、ミルを運用することが不
可能であった。
第5図は、原料供給量に対するミルの振動変位の関係
をまとめたものである。第4図と同様に、横軸は原料供
給量が標準条件における原料供給量によって割られて表
わされている。また縦軸は、ミルの振動変位が、正常運
用時における振動変位を比較基準として無次元化して表
わされている。このテスト結果より、無対策((2))
時に較べて、振動抑止効果のあることがわかる。ただ
し、荷重のバランスが幾分崩れているため、ストッパを
作動させたとはいえ、正常運用時に較べると振動変位が
少し大きい。しかし、無対策時には、低負荷帯において
振動が著しく増大するため、これ以下の負荷では連続運
転をあきらめざるを得なかった。これに対し、本発明の
実施例では、きわめて低負荷までミルを安定に操業する
ことが可能であった。
以上から、本発明を実施することで、テンションロッ
ド折損時の荷重バランスをできるだけ正常に近い状態に
保つことにより、製品微粉の粒度を犠牲にすることな
く、ミルの安定操業が可能であることが実証された。
本発明になるローラミルの加圧機構は、実施例におい
て説明した石炭焚ボイラ用のミルに限らず、同じ固体燃
料であるオイルコークス用のミル、脱硫用の石灰石を微
粉砕するためのミル、鉄鋼スラグ、非鉄精錬スラグを微
粉砕するミル、セメントクリンカを微粉砕するセメント
仕上げ用のミル、および各種化学製品の原料を微粉砕す
るミルにも適用することができる。
〔発明の効果〕
本発明を実験することにより、ローラミルのローラ加
圧機構の事故時にも、粉砕ローラの転倒もしくはその支
持軸の折損といった災害の発生を防止できるとともに、
加圧機構の補修体制が整うまでの間、製品微粉粒度の大
幅な劣化を招くことなく、ミルを正常に近い状態で運転
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例図、第2A図〜第2E図は、本発
明になるストッパ装置の説明図、第3図は、第1図のA
−A′視図、第4図と第5図は、本発明の効果を示す説
明図、第6図と第7図は、従来技術の説明図である。 2……原料供給管、3……回転テーブル、7……粉砕レ
ース、8……粉砕ローラ、9……ローラシャフト、13…
…圧縮粉砕、14……ローラブラケット、16……下部加圧
フレーム、17……加圧用スプリング、18……上部加圧フ
レーム、20……加圧アーム、22……テンションロッド、
25−1……ミルハウジング、26……ストッパ、27……補
強部材、28……ストッパ受け、29……ストッパ固定具、
36……エアスロート、37……熱風。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金本 浩明 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (72)発明者 田岡 善憲 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (72)発明者 長谷川 忠 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B02C 15/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミルハウジング内下部で水平面上を回転す
    る円板状の回転テーブルと、回転テーブル上の外周部に
    環状溝として刻設された粉砕レースと、粉砕レース上に
    配置され加圧状態で回転する粉砕ローラと、各粉砕ロー
    ラをそれぞれ粉砕レース上で所定間隔を保って保持する
    複数個のローラブラケットと、ローラブラケット上に載
    置された加圧フレームと、加圧フレームとローラブラケ
    ットを介して粉砕ローラを加圧する加圧装置とを有する
    ローラミル装置において、前記加圧フレームとローラブ
    ラケットを介して粉砕ローラを加圧する非常時対応用加
    圧部材を設けたことを特徴とするローラミル装置。
  2. 【請求項2】ミルハウジング内下部で水平面上を回転す
    る円板状の回転テーブルと、回転テーブル上の外周部に
    環状溝として刻設された粉砕レースと、粉砕レース上に
    配置され加圧状態で回転する複数個の粉砕ローラと、各
    粉砕ローラを粉砕レース上で所定間隔を保ってそれぞれ
    支持する複数個のローラブラケットと、ローラブラケッ
    ト上に載置された加圧フレームと、加圧フレームとロー
    ラブラケットを介して粉砕ローラを加圧する加圧装置と
    を有するローラミル装置において、ミルハウジングに設
    けたストッパと、加圧フレームに設けたストッパ受けか
    らなる非常時対応用加圧部材を加圧フレームのローラブ
    ラケット配置部位に設けたことを特徴とするローラミル
    装置。
  3. 【請求項3】請求項(1)または(2)において、非常
    時対応用加圧部材の加圧力を加圧装置の加圧力の約2/3
    としたことを特徴とするローラミル装置。
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