JP2877662B2 - 液晶相を発現するカリックスアレーン誘導体 - Google Patents

液晶相を発現するカリックスアレーン誘導体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カリックスアレーン誘
導体に関し、特に、広い温度範囲において安定な液晶相
を発現する新規なカリックスアレーン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】カリックスアレーンはフェノ
ールとホルムアルデヒドとの縮合反応による環状のオリ
ゴマーであり、その分子構造が、ギリシア製の聖杯(Ca
lix)に似ている芳香族化合物(Arene)という理由によ
りこの名称がつけられた。カリックスアレーンは、19
50年前後にZinkeらによってフェノール−ホルムアル
デヒド樹脂中に見い出され(A.Zinke, E.Zegler, Chem.
Ber.,77,264,(1944))、その後1970年代後半になっ
て、Kaemmererらにより段階的方法ながら、環状4〜6
量体が合成され、初めて同定された(H.Kaemmerer, G.H
appel, V.Bohmer, D.Rathay, Monatsh.Chem.,109,767(1
978))。さらに、Gutscheらはp−tert−ブチルフ
ェノールとホルムアルデヒドから一段階で4、6、8量
体を収率よく合成することを可能にした(C.D.Gutsche,
Acc.Chem.Res.,16,161,(1985))。これによってカリッ
クスアレーンの供給が容易になり、各種のカリックスア
レーン誘導体の製造法や構造・物性についての詳細な検
討が行われるようになった。
【0003】カリックスアレーンは以下のような特徴を
有している。フェノール環員数を変えることにより、
空孔径の異なる化合物を合成できる、フェノール性水
酸基を利用して種々の官能基を導入できる、芳香族置
換反応により種々の官能基を導入できる、コンホメー
ションを制御できる。これらの特徴をうまく応用するこ
とによって、種々のイオンや分子との相互作用が制御可
能なことから、カリックスアレーン誘導体はクラウンエ
ーテルおよびシクロデキストリン系ホスト化合物に次ぐ
「第三の包接化合物」として、ホスト・ゲスト化学にお
ける有力な研究材料として注目を集めるとともに、実用
面においても各種の機能性材料として期待されている。
【0004】従来より知られているカリックスアレーン
誘導体は、一般的に難溶性で、且つ、高融点である。し
たがって、カリックスアレーン誘導体を用いる多くの系
では、カリックスアレーン誘導体を適当な溶媒や可塑剤
に溶かしており、上述したようなカリックスアレーンの
構造的特徴を完全に活かしているとはいえない。液状化
あるいは液晶化することができるカリックスアレーン誘
導体が得られれば、取り扱いが容易になり、溶媒や可塑
剤に影響されないカリックスアレーン誘導体自身の性質
に基づく機能性の発現が期待できる。特に、カリックス
アレーンをベースとする液晶相が得られれば、立体特異
的反応や反応機構の解明の場として有力な研究手段を提
供するとともに、誘電性や非線型光学効果等の物理化学
的特性を利用したデバイスとしての応用も期待できる。
しかしながら、カリックスアレーンから液晶を得る技術
は未だ確立されておらず、特にカリックスアレーンの特
徴を保持した液晶性化合物は見当たらない。例えば、カ
リックス[4]アレーンとタングステンとのコンプレッ
クスから柱状の液晶相が得られるという報告があるが
[J.Am.Chem.Soc.,115,1159-1160(1993)]、このような
液晶は、タングステンのような金属を包接することによ
って始めて発現されるものであり、当該液晶そのものは
もはや包接化合物として機能しないものである。
【0005】
【課題を解決するための手段と発明の効果】本発明者
は、カリックスアレーンに関する研究を進めるうちに、
従来から見られる高融点のカリックスアレーン誘導体と
は別異の物性を有するカリックスアレーン誘導体を見い
出した。
【0006】すなわち、本発明は次の一般式〔化1〕で
表されるカリックスアレーン誘導体を提供する。
【0007】
【化13】
【0008】上記の一般式〔化1〕中、Xは互いに同一
または別異の−OR1または−OCH2COOR2で表さ
れる原子団であり、ここで、R1は、炭素数2〜8の直
鎖または分岐のアルキル基、アルケニル基、またはアル
キニル基を示し、R2は、炭素数1〜6の直鎖または分
岐のアルキル基を示す。また、R3は、炭素数4〜22
の直鎖または分岐のアルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、またはヒドロキシアルキル基である。
【0009】驚くべきことに、上に述べたような一般式
〔化1〕で表されるカリックスアレーン誘導体は、室温
付近からかなりの広い温度範囲において、極めて安定な
液晶相を発現することが見い出された。
【0010】本発明のカリックスアレーン誘導体におい
てこのような液晶相が発現される理由は充分には明かで
ないが、一般式〔化1〕において、その中心部に位置す
るリジットなカリックスアレーン骨格を含むベンジリデ
ンアニリン部分と、このアニリン環より延びる4本のフ
レキシブルなアルキル鎖部分とを合わせ持つ特徴的な構
造に由来するものと推測される。
【0011】本発明のカリックスアレーン誘導体におい
てXを構成する−OR1のR1は、炭素数2〜8、好まし
くは、3〜6の直鎖または分岐のアルキル基、アルケニ
ル基、またはアルキニル基である。また、−OCH2
OOR2のR2は、炭素数1〜6、好ましくは、2〜4の
直鎖または分岐のアルキル基を示す。Xを構成する原子
団の炭素数が1の場合および9以上の場合は液晶性を示
さない。このように定義された原子団Xを有する本発明
のカリックス[4]アレーン誘導体は、液晶性を呈する
とともに、原子(金属)や分子に対する包接能を保持し
ている。
【0012】R3は炭素数4〜22、好ましくは、8〜
16のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基または
ヒドロキシルアルキル基である。R3が短い場合は、低
融点化を起こさず、液晶性も示さない。R3ほどの寄与
はないが、Xの構造も融点(液晶−等方性液体転移点)
と関係している。一般に、R1およびR2の炭素数が1つ
増えると、融点は約5〜10℃高温化する。
【0013】本発明の液晶性カリックスアレーン誘導体
は、常温を含む広い温度範囲における液晶性に基づく各
種の用途がある。以下、そのような応用について述べる
が、本発明の用途は以下に限定されるものではない。
【0014】本発明のカリックスアレーン誘導体が発現
する液晶相は、偏光顕微鏡およびX線を用いた観察によ
れば、ディスコティック(円板状)カラムナー(column
ar:柱状)相である。すなわち、液晶状態で本発明の化
合物は、帽子をかぶせるように次々と配列し、その結果
柱状構造となる。個々の分子の有する多極子モーメント
から、分子柱さらには液晶相全体における多極子モーメ
ントが生じる。等方相の冷却によりディスコティックカ
ラムナー相を生成する過程で電場が与えることにより、
高度に極性化された、すなわち、分子レベルで極めて方
向性の整った液晶相を得ることができる。このとき、局
部的にその周辺と異なる電場を与えながら相転移(等方
相から液晶相)を起こすか、あるいは、液晶の多極子モ
ーメントと異なる方向性を持つ電場中で、局部的にIR
レーザー等によって加熱し相転移(液晶相〜等方相〜液
晶相)を起こせば、この液晶は部分的にその周辺と異な
る多極子を持つ、すなわち「パターン」を有する液晶が
形成される。このように、本発明化合物は液晶型熱的ス
イッチとして機能するので、記憶素子あるいは電気光学
的表示素子として用いることができる。
【0015】ここで、本発明の化合物から得られる液晶
の特徴の一つは、カリックスアレーン自体が有する包接
能(ゲスト捕捉能)を利用することができることであ
る。すなわち、カリックスアレーン構造によって捕捉さ
れた各種のゲストイオン、ゲスト分子をホストである本
発明化合物といっしょに配向させることができるので、
前述した液晶の「パターン」はゲストの配向「パター
ン」となる。したがって、例えば、ゲストとして二色性
の物質を選ぶことにより、配向の「パターン」を二色性
の差として表現することができる。
【0016】本発明のカリックスアレーン誘導体は、既
知の合成法を工夫することにより製造することができ
る。反応スキームは、大略、図1のようになる。
【0017】すなわち、カリックス[4]アレーン
(2)にアルキルまたはアルケニル、またはアルキニル
ハライド(3)を反応させ、次いで得られる化合物
(4)をホルミル化し化合物(5)を得る。この化合物
(5)とp−アルキルまたはアルケニル、またはアルキ
ニル、またはヒドロキシアルキルあるいはアルコキシア
ニリン(6)を脱水縮合させることで化合物(1)(上
記〔化1〕)が製造される。
【0018】化合物(2)と(3)の反応は、好ましく
は塩基の存在下、室温〜溶媒の沸点までの温度にて、1
〜20時間程度反応することにより行われる。ここで用
いられる塩基としては例えば水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム等の水酸化アルカリ;炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム等の炭酸アルカリ;水素化ナトリウム等のアルカ
リ金属水素化物;ブチルリチウム等のアルキル化リチウ
ム等が挙げられる。また、溶媒は目的の反応を阻害する
ものでなければ任意のものが使用可能であるが、特にア
セトン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルム
アミド、アセトニトリルなどが好適に用いられる。また
余分な副反応を避けるために、窒素ガス等の不活性雰囲
気下で反応を行うことが望ましい。また、化合物(4)
のホルミル化反応は、N,N−ジメチルホルムアミドお
よびオキシ塩化リン等を用いるVilsmeier反応や、ヘキ
サメチレンテトラミンおよびトリフルオロ酢酸等を用い
るDuff反応等が挙げられる。
【0019】また、化合物(6)としては、前記一般式
〔化1〕のR3に対応する炭素数4〜22の直鎖または
分岐のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、また
はヒドロキシアルキル基を有するアニリンであれば良
い。
【0020】化合物(5)と(6)の反応は、水と共沸
可能なベンゼン等の溶媒中で行うか、あるいはシリカゲ
ル、モレキュラーシーブス、MgSO4、Na2SO4
の脱水剤を懸濁させた溶媒中で行われる。
【0021】以下、本発明の特徴をさらに明らかにする
ため、実施例に沿って本発明を説明する。なお、構造式
中、Prはプロピル基、またHeXはヘキシル基をそれ
ぞれ示す。
【0022】
【実施例】
製造例1:中間体〔化2〕の製造 カリックス[4]アレーン9.0gおよび水素化ナトリ
ウム14.0gを乾燥させたN,N−ジメチルホルムア
ミド200ml中に加え、窒素気流中室温下で攪拌し
た。30分後、75mlのヨウ化プロピルをゆっくりと
上記溶液中に添加し、室温下で攪拌を続けた。10時間
後、上記反応液を500mlの水中に投入し約1時間攪
拌した。600mlのクロロホルムにて反応物を抽出
し、精製水600mlで4回洗浄した。クロロホルム溶
液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶液を濃縮し
た。ここへメタノールを加え、沈澱を形成させ、得られ
た白色固形分をメタノールにて数回洗浄した。この固形
分をさらにクロロホルムとメタノールの混合溶媒から再
結晶して、次式で示される純粋な中間体〔化2〕8.2
2gを得た。
【0023】
【化2】
【0024】製造例2:中間体〔化3〕の製造 中間体〔化2〕4.0g、ヘキサメチレンテトラミン3
6.5gをトリフルオロ酢酸175ml中に溶解させ、
窒素気流下100〜110℃で12時間加熱還流した。
反応混合物を氷水500ml中に注ぎ、1時間攪拌を続
け、200mlのクロロホルムで3回抽出した。クロロ
ホルム層を500mlの水で4回洗浄した後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、約5gの
淡黄色固体を得た。この固体をわずかの量のクロロホル
ムに溶かし込み、ここへn−ヘキサンを加えることによ
って淡黄色固形分を得た。さらに、この固形分を100
mlのクロロホルムに溶かし、シリカゲルカラムに通す
ことによって、次式で示される純粋な中間体〔化3〕の
白色結晶2.86gを得た。
【0025】
【化3】
【0026】製造例3:化合物〔化4〕の製造 p−ホルミル−o−プロピルカリックス[4]アレーン
(中間体〔化3〕)176mg(0.25mmol)、
オクチルアニリン205mg(1mmol)、およびモ
レキュラシーブス4A 1/16 2.0gを10gのクロロ
ホルム中に添加し、この反応液を窒素気流下、10時間
加熱還流した。反応混合物を自然濾過後、溶媒を減圧下
に留去し、約350mgの淡黄色粘性物を得た。これを
さらに、クロロホルム−メタノール混合溶媒より再沈澱
して、次式で示される純粋な化合物〔化4〕を得た。
【0027】
【化4】
【0028】製造例4:化合物〔化5〕の製造 製造例3におけるオクチルアニリン205mgのかわり
に、ドデシルアニリン260mgを用いた他は、製造例
3と同様な操作を行ない、下記式〔化5〕で表される化
合物を得た。
【0029】
【化5】
【0030】製造例5:化合物〔化6〕の製造 製造例3におけるオクチルアニリン205mgのかわり
に、デトラデシルアニリン290mgを用いた他は、製
造例3と同様な操作を行ない、下記式〔化6〕で表され
る化合物を得た。
【0031】
【化6】
【0032】製造例6:化合物〔化7〕の製造 製造例3におけるオクチルアニリン205mgのかわり
に、ヘキサデシルアニリン317mgを用いた他は、製
造例3と同様な操作を行ない、下記式〔化7〕で表され
る化合物を得た。
【0033】
【化7】
【0034】製造例7:比較化合物〔化8〕の製造 化合物〔化7〕50mgを10gの乾燥したクロロホル
ムに溶解させ、窒素気流下加熱した。還流が始まった
後、2mlのメタノールに溶解した50mgの水素化ホ
ウ素ナトリウムを上記溶液中に速やかに加えた。約10
分後、加熱を止め室温まで冷却した。反応液を50ml
の精製水で4回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。乾燥した反応液を減圧下濃縮し、ここに約10ml
のメタノールを加えて目的化合物〔化8〕を沈澱物とし
て得た。これをさらにクロロホルム−メタノールの混合
溶媒より再沈澱して純粋な下記式〔化8〕の化合物を得
た。
【0035】
【化8】
【0036】製造例8:中間体〔化9〕の製造 製造例1におけるヨウ化プロピル75mlのかわりに、
ヨウ化ヘキシル75gを用いた他は、製造例1と同様な
操作を行ない、下記式〔化9〕で表される化合物9.5
gを得た。
【0037】
【化9】
【0038】製造例9:中間体〔化10〕の製造 製造例2における中間体〔化2〕4.0gのかわりに、
中間体〔化9〕5.0gを用いた他は、製造例2と同様
な操作を行ない、下記式〔化10〕で表される化合物
3.25gを得た。
【0039】
【化10】
【0040】製造例10:化合物〔化11〕の製造 製造例3における中間体〔化3〕176mgのかわり
に、中間体〔化10〕218mgを用いた他は、製造例
3と同様な操作を行ない、下記式〔化11〕で表される
化合物を得た。
【0041】
【化11】
【0042】製造例11:化合物〔化12〕の製造 製造例3における中間体〔化3〕176mgのかわり
に、中間体〔化10〕218mgを、オクチルアニリン
205mgのかわりに、ヘキサデシルアニリン317m
gを用いた他は、製造例3と同様な操作を行ない、下記
式〔化12〕で表される化合物を得た。
【0043】
【化12】
【0044】測定例1:調製化合物の偏光顕微鏡観察 製造例3〜6および10〜11で得られた化合物〔化
4〕〜〔化7〕および〔化11〕〜〔化12〕の液晶の
偏光顕微鏡およびサーモステージを用いた観察を行っ
た。各試料をカバーガラスの間にはさみ込み、一度等方
性液相となるまで加温後、2℃/分の降温速度で冷却し
50℃にて偏光下で顕微鏡観察を行なった。どの化合物
においても、ディスコティック型液晶に特徴的な、ファ
ンシェイプあるいはアンギュラーテクスチャーが観察さ
れた。図2として〔化7〕の50℃における偏光顕微鏡
写真を示す。
【0045】測定例2:調製化合物の熱分析 製造例3〜6で得られた化合物〔化4〕〜〔化7〕の熱
分析を行なった。それぞれの化合物の約5mgを15μ
lのAg製密封型セルに精密に量り取り、一度それぞれ
の試料の融点以上に加熱した後、昇温速度2.0℃/分
にて−30℃〜200℃の範囲でDSC測定を行なった
(セイコー電子工業製、DSC120)。DSCチャー
トを図3に示す。どの化合物も、少なくとも2つの吸熱
ピークを持ち、100℃〜150℃の温度幅の液晶相を
示している。これから、本発明化合物の液晶相がかなり
安定であり、本発明のカリックスアレーン誘導体が記憶
素子あるいは表示素子として利用され得ることを示して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカリックスアレーン誘導体の合成ルー
トを示すものである。
【図2】 本発明のカリックスアレーン誘導体の結晶
構造(液晶相)を示す偏光顕微鏡写真である。
【図3】本発明のカリックスアレーン誘導体を熱分析し
たときのDSCチャートの例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Chem.Lett.,(1991) (12)p.2147−2150 Chem.Lett.,(1992) (6)p.901−904 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 251/24 C09K 19/32 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式〔化1〕で表され液晶相を発
    現することを特徴とするカリックスアレーン誘導体 【化1】 式中、Xは互いに同一または別異の−ORまたは−O
    CHCOORで表される原子団であり、ここで、R
    は、炭素数2〜8の直鎖または分岐のアルキル基、ア
    ルケニル基、またはアルキニル基を示し、Rは、炭素
    数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を示し、また、
    は、炭素数4〜22の直鎖または分岐のアルキル
    基、アルケニル基、アルキニル基、またはヒドロキシア
    ルキル基を示す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Chem.Lett.,(1991)(12)p.2147−2150
Chem.Lett.,(1992)(6)p.901−904

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