JP2876365B2 - Cvケーブルの接続部構造 - Google Patents

Cvケーブルの接続部構造

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JP2876365B2 JP3309857A JP30985791A JP2876365B2 JP 2876365 B2 JP2876365 B2 JP 2876365B2 JP 3309857 A JP3309857 A JP 3309857A JP 30985791 A JP30985791 A JP 30985791A JP 2876365 B2 JP2876365 B2 JP 2876365B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCVケーブルの接続部構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】CVケーブルのワイヤシールドに接続さ
れる複数本の接地用平編線を、端銅管の端部に接続する
ための接続部構造は、従来では、図9に示すように、複
数に分割したワイヤシールドaに、複数本の平編線bを
スリーブcを介して連結し、この平編線bの外端部を折
返して端銅管dの端部外周面eに接続していた。
【0003】また、端銅管dの端部外周面eには、外鍔
部fが一体形成されており、この平編線bはこの外鍔部
fを越えて折返される。(この外鍔部fは、後に形成す
る防食処理部の抜けを防止するものである。)
【0004】そして、平編線bの先端を端銅管dの端部
外周面eに接続するには、バインドgにて固縛し、その
上からハンダ付けhしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、CVケーブルの
ワイヤシールドの大型化にともなって、接続箱からの平
編線も太いものが使用されるようになり、図9で示した
従来の接続部構造に於て、端銅管dは、その熱容量が大
であり、ハンダ付けが困難であり、加熱に時間を要し、
しかも、平編線bは、細線の集合体であるので、各細線
を一様にハンダ付けするのも困難であり、付着性が悪
く、施工品質が不安定となっていた。また、平編線bは
外鍔部fを越えて折返されるので、この接続部位の外径
が大となり、後の防食処理が困難であった。
【0006】そこで、本発明では、CVケーブルのワイ
ヤシールドに接続される複数本の平編線を、簡単かつ確
実に、端銅管の端部に接続することができ、しかも、そ
の接続部の外径寸法が大きくならずに後の防食処理が容
易となるCVケーブルの接続部構造を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係るCVケーブルの接続部構造は、CV
ケーブルのワイヤシールドに接続される複数本の平編線
を、接続箱の端銅管の端部に接続するための接続部構造
において、内周面に軸心と平行に複数本の凹溝を形成し
た外鍔リングを、上記端銅管の端部の外周面に固着し
て、該凹溝と該端銅管の端部の外周面とによって形成さ
れる複数の孔部へ、カシメ片付の複数本の差込み金具を
差込んで固着すると共に、上記平編線の外端部を、該差
込み金具に、そのカシメ片にてカシメ接続したものであ
る。
【0008】
【作用】平編線の外端部は、複数の孔部に差込まれた差
込み金具のカシメ片にてカシメ接続されるので、各平編
線は外鍔リングの外面を越えて折返す必要はなくなり、
その接続部の外径寸法は大とならない。
【0009】さらに、差込み金具は平編線と同等の断面
積があればよいので、その熱容量は小さい。
【0010】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を
詳説する。
【0011】図2は接続箱1を使用して、2本のCVケ
ーブル2,2を接続している場合を示し、CVケーブル
2のワイヤシールド5に接続される接地用平編線6を、
接続箱1の端銅管3の端部4に、本発明に係る接続部構
造を介して接続している。なお、ワイヤシールド5と
は、細径(例えば、2〜4mm程度)の多数の銅線等から
なり、所定数に分割(後述の図4と図8では、8分割)
されている。
【0012】しかして、ワイヤシールド5の端部は、夫
々図1に示すように、筒形のスリーブ7に挿入され、ま
た、複数本の各平編線6(ワイヤシールド5に対応し
て、後述の図例では、8本)の内端部6aも対応する各
スリーブ7に挿入され、各スリーブ7がカシメられて、
ワイヤシールド5の各端部と各平編線6の内端部6aと
が連結される。
【0013】ここで、平編線6とは、多数本の細い金属
線例えば外径0.1 〜0.26mmの銅線または錫めっき銅線を
編んで偏平にしたものである。
【0014】また、端銅管3の端部4の外周面8には、
外鍔リング9が固着されている。この場合、外鍔リング
9は、例えば、圧入や溶接等にて端銅管3に固着されて
いる。
【0015】この外鍔リング9の内周面10には、軸心と
平行に配設される複数本の凹溝11…が形成されている。
なお、図4ではこの凹溝11は8本形成されている場合を
示す。
【0016】従って、凹溝11と、端銅管3の端部4の外
周面8とによって複数(図4では8本)の孔部12…が形
成される。
【0017】そして、各孔部12…には、差込み金具14が
差込まれて固着されている。
【0018】ここで、差込み金具14とは、銅等の導体の
金属からなり、図5に示すように、略矩形平板状の本体
15と、該本体15の一方の短辺側の両長辺から立設される
一対のカシメ片16,16と、からなり、肉厚は1〜2mm程
度とされる。また、本体15は、その断面形状が円弧状と
され、この曲率半径を、孔部12の曲率半径R(図4参
照)と略一致させている。つまり、差込み金具14の突出
部17の孔部12への挿入を容易としている。
【0019】また、図1に示すように、差込み金具14の
突出部17を孔部12に挿入した状態で、突出部17と外鍔リ
ング9とは、例えば、銀ロウ付け等の硬ロウ付けにて固
着される。つまり、図1において、21は銀ロウ付け部を
示している。なお、この場合、銅溶接等にて一体化する
も自由である。
【0020】そして、スリーブ7を介してワイヤシール
ド5に接続された平編線6の外端部6bは、カシメ片1
6,16間に挿入されて、図3に示すように、各カシメ片1
6,16を夫々内方へ折曲げて、差込み金具14にカシメ接
続される。
【0021】この場合、カメシ片16,16をカシメた後、
カシメ片16,16と外端部6bとをハンダ付けにて固着す
る。即ち、カシメ片16,16にて平編線6を包囲している
ので、平編線6の内部(金属線間)へは毛管現象により
ハンダは容易に流れ込み、かつ、差込み金具14の熱容量
が小さいので、ハンダ付けは確実に行なえる。
【0022】従って、平編線6は、確実に端銅管3の端
部に接続される。
【0023】なお、図1に示すように、平編線6…と端
銅管3との間には、径合わせ用のテープ18が介装されて
いる。
【0024】次に、この接続部構造の施工法を説明す
る。
【0025】まず、図6に示すように、カシメ片16,16
が折曲げられていない状態の差込み金具14の突出部17
を、孔部12に差込み、銀ロウ付けにて、該差込み金具14
を、外鍔リング9及び端銅管3の端部4の外周面8に固
着する。この工程までを工場内において行なう。
【0026】次に、現場にて、図7に示すように平編線
6の外端部6aを、本体15から立設している一対のカシ
メ片16,16間に挿入し、各カシメ片16,16を図3のよう
にカシメた後ハンダ付けを行なう。この際、図1に示す
ように、差込み金具14のカシメ部を、そのカシメ部が外
鍔リング9より外径側へ突出しないように、折曲げる。
【0027】即ち、平編線6…は、外鍔リング9の外周
面を越えて、折返されないので、この接続部の外径寸法
0 は、外鍔リング9の外径寸法Dを越えない。
【0028】従って、各平編線6…を順次上述の如き方
法にて接続すれば、最終的に図8に示すように、複数本
(8本)の平編線6…が、端銅管3の端部4に接続され
る。
【0029】なお、図8に示すように、各平編線6…が
接続された後は、図2に示すように、接続部は防食処理
が施される。例えば、エポキシ樹脂とガラスクロスから
なる被覆層19にて、この接続部を被覆し、この樹脂層19
の外周にテープ20を巻設する。
【0030】なお、本発明は上述の実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更自由であ
り、例えば、ワイヤシールド5の分割数の増減は自由で
あり、これに対応して平編線6及び孔部12の増減も自由
である。
【0031】また、各凹溝11の周方向長さ及び径方向長
さ等も自由に変更できる。
【0032】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。
【0033】 差込み金具14は平編線6と同等の断面
積があればよく、熱容量が小さくなりハンダ付けが確実
かつ容易に行なえる。
【0034】 平編線6は外鍔リング9の外周側を越
える必要がないので、接続部の外径寸法D0 が大きくな
らず、後の防食処理を容易に行なうことができる。
【0035】 折曲げられるカシメ片16,16にて平編
線6は包囲されるので、差込み金具14と平編線6とをハ
ンダ付けした際には、平編線6の内部(金属線間)へは
毛管現象によりハンダが流れ込み、断面一様にハンダ付
けでき、確実に平編線6は固着される。
【0036】 平編線6を確実に差込み金具14に接続
することができると共に、該差込み金具14を確実に端銅
管3の端部4に接続することができ、工事品質の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す拡大断面図である。
【図2】接続箱の半截断面図である。
【図3】要部拡大斜視図である。
【図4】端銅管の簡略正面図である。
【図5】差込み金具の拡大斜視図である。
【図6】接続方法を示す簡略斜視図である。
【図7】接続方法を示す簡略斜視図である。
【図8】要部拡大斜視図である。
【図9】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 接続箱 2 CVケーブル 3 端銅管 4 端部 5 ワイヤシールド 6 平編線 6b 外端部 8 外周面 9 外鍔リング 10 内周面 11 凹溝 12 孔部 14 差込み金具 16 カシメ片

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVケーブルのワイヤシールドに接続さ
    れる複数本の平編線を、接続箱の端銅管の端部に接続す
    るための接続部構造において、内周面に軸心と平行に複
    数本の凹溝を形成した外鍔リングを、上記端銅管の端部
    の外周面に固着して、該凹溝と該端銅管の端部の外周面
    とによって形成される複数の孔部へ、カシメ片付の複数
    本の差込み金具を差込んで固着すると共に、上記平編線
    の外端部を、該差込み金具に、そのカシメ片にてカシメ
    接続したことを特徴とするCVケーブルの接続構造。
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